JP2013147136A - 船舶追跡用飛しょう体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 領海内に進入した不審船の位置情報を取得する。
【解決手段】 飛しょう体にGPS受信機、送信装置を備え、不審船追跡の際には飛しょう体を巡視艇等から不審船に向けて発射する。飛しょう体は不審船上空または不審船上にとどまり、GPS受信機により自己位置を検出して、追撃中の巡視艇に自己位置情報を送信する。不審船が海没した場合には、前述の飛しょう体は不審船に固定された前胴部からGPS受信機、送信装置を含む後胴部を切り離して海面上に浮上させ、自己位置情報を送信する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、艦艇や航空機から発射されて不審船を捉え、自己情報を送信することにより艦艇や航空機に不審船位置を知らせる飛しょう体に関するものである。
領海内に進入した不審船対処としては、不審船発見後、巡視艇や航空機により追尾、警告を行い、停船をさせて検問し、船の拿捕、乗員の逮捕を行うというのが基本的な手順である。しかし、不審船は停船命令には応じず逃亡を図ろうとする場合が多い。
不審船の航行を強制的に停止する手段としてはスクリューにワイヤーやロープを絡めて航行不能にする、大規模な網を掛けて航行不能にするなどが考えられている(例えば特許文献1、2参照)。
特開2002−90096号公報 特開2006−105532号公報
このような手段は不審船の航行を強制的に停止するには有効であると考えられるが、実際に混乱した状況にあって、確実に目標を捕捉してこれらの手段を効果的に用いるのは容易でなく、また不審船の航行を停止させられても、その後自爆した場合には、海中の捜索、引き上げ作業を実施することとなる。
領海内に進入した不審船は巡視艇による停船命令を聞かず逃亡を図り、巡視艇は不審船からの攻撃を受ける可能性があるため不用意に接近できないため、不審船を航行停止させ、船を拿捕することが難しいという問題があった。
不審船を追い詰めた結果、自爆、海没されてしまった場合には、海中を探索し引き上げ作業を行わなくてはならず莫大な費用がかかるという問題があった。
この発明に係る船舶等追跡用飛しょう体は、船舶を捕捉するシーカと、前記シーカからの信号を用いて誘導計算を行う誘導部と、弾頭を有する前胴部と、GPS受信機と、前記GPS受信機で求められた位置情報を送信する送信機と、水圧上昇によりエアバックが作動開始するエアバック機構と、ワイヤー巻取りドラムと、前記ドラムに巻かれたワイヤーを有する後胴部と、前記前胴部と前記後胴部を結合し固定するロック機構とを備えた船舶追跡用飛しょう体であって、前記ワイヤーの片端は前記前胴部側に固定されており、前記ロック機構は、前記弾頭により前記船舶に打ち込まれ固定された前記船舶追跡用飛しょう体と前記船舶が一体となって海没した場合に、前記海没による水圧の上昇によりロックが外れる機構を有し、前記エアバック機構は前記水圧の上昇によりエアバックが作動を開始するものであり、前記ロックが外れたことにより前記前胴部から分離された前記後胴部は、作動開始後の前記エアバックの浮力により海面上に浮上する。
この発明によれば、飛しょう体はシーカで不審船を追尾しながら自己位置情報を送信することで、巡視艇や航空機に不審船の位置情報を知らせるため、包囲網を張っての拿捕などが容易になり、不審船が領海外に逃れても引き続き位置情報を得ることができる。
また、不審船に飛しょう体を弾着させ、飛しょう体から信号を送信することによって、不審船の乗員に危害を加えずに船体に正確な射撃が可能となる。
また、不審船が海没した場合でも、不審船に打ち込まれた前胴部から、前胴部とワイヤでつながれ、GPS受信機、送信機部分を含む後胴部が切り離されて海面上に浮上し、自己位置情報を送信するので、不審船の発見、引き上げが容易である。
このように、不審船の追跡効率を上げることができ、その船籍を特定する可能性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る誘導飛しょう体の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係る誘導飛しょう体の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3に係る誘導飛しょう体の動作を説明する図である。
以下、図を用いてこの発明の実施の形態1に係る誘導飛しょう体の動作について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る誘導飛しょう体の動作を説明する図である。
図1において、飛しょう体1はバッテリー2、モータ3によって飛しょう体1を推進させるプロペラ4を備え、画像シーカ5によりターゲット6を捕捉し、誘導部7からの信号に従って操舵装置8を制御して操舵翼9により飛しょう経路を制御してターゲット6を追尾する翼幅1m以下の小型無人機型の誘導飛しょう体である。この飛しょう体1は巡視艇10、航空機11等に備えられ、不審船等のターゲット6を誘導飛しょう体1の持つシーカ5で捉え、ロックした後、飛しょう体1がターゲット6上空に向けて発射される。
飛しょう体1はGPS受信機12および送信装置13を具備しており、ターゲット6を捕捉して一定の高度をとって追尾しつつ、GPS受信機12により自己位置を検出し、送信装置13により追撃中の巡視艇10または航空機11等に自己位置情報14を送信する。また飛しょう体1の下面にはカメラ15が取り付けられており、眼下のターゲット6上の映像16を巡視艇10や航空機11に送信することができる。
飛しょう体1は小型なのでターゲット6からは認識が難しく、撃墜される確率は低い。そのため、巡視艇10や航空機11はターゲット6の火器射程外からの追跡が可能である。
巡視艇10や航空機11は飛しょう体1から送信されたターゲット6の位置情報によって包囲網を張り、また画像16でターゲット6の装備、人員の様子を知ることができるため、適切な作戦を展開することが可能となる。
またバッテリー2の性能により数時間、数10kmの進出は可能であり、巡視艇10や航空機11によりターゲット6を制止できなかった場合も、さらなる追尾を行ってターゲット6の逃走経路等の情報を送信することが可能である。
実施の形態2.
図2は実施の形態2に係る船舶等追跡用飛しょう体の構成を示した図である。実施の形態1と同様の構成については同一番号を付してその説明を省略する。
飛しょう体1はIRシーカ17によりターゲット6を捕捉し、誘導部7からの信号に従って操舵装置8を制御して操舵翼9の舵角を変化させることにより飛しょう経路を制御する誘導飛しょう体である。飛しょう体1はGPS受信機12、送信装置13を備えている。この飛しょう体1は巡視艇10等に備えられ、不審船追跡の際にはターゲット6を飛しょう体1の持つIRシーカ17で捉え、ロックした後、飛しょう体1をターゲット6の船尾舷側に向けて発射する。
飛しょう体1は、例えば内部先端に具備した弾頭18により、ターゲット6船尾の側板に打ち込まれ固定される。飛しょう体1はターゲット6上でGPS受信機12により自己位置を検出し、送信装置13により追撃中の巡視艇10または航空機11等に自己位置情報を送信する。
これにより、実施の形態1の船舶等追跡用飛しょう体と同様に、巡視艇10や航空機11による追尾が容易となる上、飛しょう体1から特定の目標位置信号を送信することで、目標を特定することを容易にすることができる。
実施の形態3.
図3は実施の形態3に係る船舶等追跡用飛しょう体の構成を示した図である。実施の形態1、2と同様の構成については同一番号を付してその説明を省略する。
飛しょう体1は実施の形態2で説明した飛しょう体と同様、巡視艇10等から発射されIRシーカ17の情報によりターゲット6に誘導される誘導飛しょう体である。この飛しょう体1は前胴部19と後胴部20に分かれており、前胴部19と後胴部20とはロック機構21でつながれている。後胴部20にはGPS受信機12、送信装置13、エアバック機構22、ワイヤー巻取りドラム23、ドラム23に巻かれたワイヤー24を備える。
飛しょう体1はターゲット6に命中した後、ターゲット6上でGPS受信機12により自己位置を検出し、送信装置13により追撃中の巡視艇10または航空機11等に自己位置情報を送信する。
ターゲット6が領海内や公海上で自爆し海没した場合、ターゲット6に固定された飛しょう体1も共に海没するが、水圧の上昇により飛しょう体胴体部のロック21が外れ、ターゲット6に固定された前胴部19と、GPS受信機12および送信装置13を含む後胴部20とに二分割される。前胴部19と後胴部20はワイヤー巻取りドラム23に巻き取られたワイヤ24でつながっており、後胴部20は水圧の上昇により内部に仕込まれたエアバッグ22が作動して膨らむことにより、後胴部20を海面上に浮上させ、GPS受信装置12で海面上にて検出した自己位置情報を送信装置13で追尾中の巡視艇10または航空機11等に送信する。ワイヤー24の長さは例えば数百m程度である。
これにより海没したターゲット6の探索、引き上げ作業が容易となる。
1 誘導飛しょう体、2 バッテリー、3 モータ、4 プロペラ、5 画像シーカ、6 ターゲット、7 誘導部、8 操舵装置、9 操舵翼、10 巡視艇、11 航空機、12 GPS受信機、13 送信装置、14 GPSによる自己位置情報イメージ、15 カメラ、16 カメラによるターゲット画像イメージ、17 IRシーカ、18 弾頭、19 誘導飛しょう体の前胴部、20 誘導飛しょう体の後胴部、21 ロック機構、22 エアバック機構、23 ワイヤー巻取りドラム、24 ワイヤー。

Claims (3)

  1. 船舶を捕捉するシーカと、前記シーカからの信号を用いて誘導計算を行う誘導部と、弾頭を有する前胴部と、
    GPS受信機と、前記GPS受信機で求められた位置情報を送信する送信機と、水圧上昇によりエアバックが作動開始するエアバック機構と、ワイヤー巻取りドラムと、前記ドラムに巻かれたワイヤーを有する後胴部と、
    前記前胴部と前記後胴部を結合し固定するロック機構と、
    を備えた船舶追跡用飛しょう体であって、
    前記ワイヤーの片端は前記前胴部側に固定されており、
    前記ロック機構は、前記弾頭により前記船舶に打ち込まれ固定された前記船舶追跡用飛しょう体と前記船舶が一体となって海没した場合に、前記海没による水圧の上昇によりロックが外れる機構を有し、
    前記エアバック機構は前記水圧の上昇によりエアバックが作動を開始するものであり、
    前記ロックが外れたことにより前記前胴部から分離された前記後胴部は、作動開始後の前記エアバックの浮力により海面上に浮上することを特徴とする船舶追跡用飛しょう体。
  2. 前記船舶追跡用飛しょう体は巡視艇あるいは航空機から発射され、前記送信機は前記巡視艇あるいは航空機に前記位置情報を送信することを特徴とする請求項1記載の船舶追跡用飛しょう体。
  3. 船舶を捕捉するシーカと、前記シーカからの信号を用いて誘導計算を行う誘導部と、弾頭と、GPS受信機と、前記GPS受信機で求められた位置情報を送信する送信機とを有する船舶追跡用飛しょう体であって、
    船舶追跡用飛しょう体が前記弾頭により前記船舶に打ち込まれて固定された後、前記送信機は巡視艇あるいは航空機に向けて前記位置情報を送信することを特徴とする船舶追跡用飛しょう体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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