以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する本発明の実施の形態は、本発明の代表的な形態を示したものに過ぎず、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。したがって、本発明は、本発明の骨子を逸脱しない範囲、即ち、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲で種々変形して実施することができる。
(第1の実施の形態)
図1ないし図3は、本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131の構成図である。本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131は、例えば、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられるものであって、回転速度や回転量(回転角度)の制御が可能なステッピングモータ、または、エンコーダ付インナロータ型DCブラシレスモータである。
本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131は、図1に示すように、モータハウジング157および該モータハウジング157内に回転可能に支持された回転子を有するモータ本体部156と、前記モータハウジング157の底部(図3参照)157bに固定された取付部材159と、を備えている。
モータ本体部156には、図2に示すように、エンコーダディスク149と、フォトセンサ151と、回転子の回転に同期してステータ巻線の各相の電流を順次切り替える図示しない駆動回路と、が設けられている。なお、モータ本体部156は、ラジアルギャップ形、アキシャルギャップ形などの公知のブラシレスDCモータの構成を採用することができる。
エンコーダディスク149は、金属材料または合成樹脂材料などで円盤状に形成され、周縁部には、半径方向に延在するスリットが全周に亘って等間隔で複数個設けられている。エンコーダディスク149は、モータ131の出力軸133の一端部に嵌合されている。
フォトセンサ151は、エンコーダディスク149を挟み込む形で固定されている。フォトセンサ151は、2組の発光素子と受光素子とを備え、各々のパルス信号位相差が、所定量(本実施の形態ではπ/2[rad])となるように配置されている。
受光素子は、例えば、発光ダイオードなどで構成されており、受光素子は、例えば、フォトトランジスタなどで構成されている。フォトセンサ151は、エンコーダディスク149のスリットのない箇所にて光の反射が起き、また、受光素子にて光を検知し、この検知の有無でパルス信号を生成し、このパルス信号を制御回路に伝達する。
モータハウジング157は、図3に示すように、円筒形状の周壁部157aと、前記周壁部157aの一方の縁端部を閉止する底部157bと、を備えており、有底筒状に形成されている。モータハウジング157は、例えば、ステンレス鋼などの合金鋼で構成されている。
モータハウジング157の周壁部157aには、ドライバ回路からのモータ駆動電流などを供給するためのコネクタ154が設けられている。
底部157bは、円形状に形成されており、中央部から出力軸133が突出されている。底部157bには、第1ねじ部材175のねじ部(図4参照)175bの先端部を受け入れる受入穴181が設けられている。
出力軸133の先端部分には、歯車135が形成されている。出力軸133は、例えば、機械構造用炭素鋼などの合金鋼で構成され、焼き入れ等の処理によって強度が向上されている。なお、歯車部材を出力軸133の先端部に設けるようにすることもできる。
受入穴181は、出力軸133の同心円上に複数個(図示例では、4個)設けられている。受入穴181は、第1ねじ部材175のねじ部175bの外径よりも僅かに大きい円形状に形成され、前記第1ねじ部材175のねじ部175bの先端部に接触しない深さに設定されている。受入穴181は、後述する取付部材159の第1ねじ穴183の開孔位置に対応して設けられている。
取付部材159は、薄板状の菱形状に形成されており、例えば、ステンレス鋼などの合金鋼で構成されている。取付部材159は、熔接によってモータハウジング157の底部157bに一体的に固定されている。
取付部材159には、該取付部材159をモータハウジング157の底部157bの外側に重ねて固定した際に、前記モータハウジング157の底部157bから該モータハウジング157に直交する方向にはみ出るはみ出し部159aが形成されている。
取付部材159には、第1ねじ部材175のねじ部(図4参照)175bと螺合される第1ねじ穴183と、第2ねじ部材176のねじ部(図6参照)176bが挿通される第2挿通孔165と、出力軸133を挿通させるための開口部167が設けられている。
第1ねじ穴183は、出力軸133の同心円上に複数個(図示例では、4個)設けられている。第1ねじ穴183には、第1ねじ部材175のねじ部175bと螺合するねじ山が形成されている。第1ねじ穴183は、取付部材159を貫通して形成されている。
第1ねじ穴183は、モータハウジング157の底部157bの受入穴181に対応して設けられており、取付部材159を底部157bに固定した際には、受入穴181が第1ねじ穴183に連通されるようになっている。また、第1ねじ穴183は、取付部材を第1ねじ部材175によってモータ固定部(図4参照)171にねじ止めした際には、モータ固定部171の第1挿通孔173を挿通した第1ねじ部材175と螺合される。
第2挿通孔165は、複数個(図示例では、2個)も受けられており、それぞれのはみ出し部159aに1個設けられている。第2挿通孔165は、第2ねじ部材176のねじ部176bの外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第2挿通孔165は、取付部材159を第2ねじ部材176によってモータ固定部171にねじ止めした際には、モータ固定部171の第1挿通孔173に連通される。
モータ131が取り付けられるモータ固定部171は、図4および図6に示すように、例えば、板状に形成されている。モータ固定部171は、例えば、画像形成装置や周辺機の筐体を構成するパネル部材、モータ131の固定用のブラケット部材など、その形状が板状に限定されるものではなく、取付箇所を適宜設定することができる。
モータ固定部171には、モータ131の出力軸133を挿通させるための開口部179と、一方の面171a側からモータ131をねじ止めして固定するための第1ねじ部材175のねじ部175bの第1挿通孔173と、他方の面171b側からモータ131をねじ止めして固定するための第2ねじ部材176のねじ部176bに螺合する第2ねじ穴177と、が設けられている。
第1挿通孔173は、第1ねじ部材175のねじ部175bの外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第1挿通孔173は、取付部材159の第1ねじ穴183の開孔位置に対応して設けられている。
第2ねじ穴177は、取付部材159の第2挿通孔165の開孔位置に対応して設けられている。第2ねじ穴177には、第2ねじ部材176のねじ部176bに螺合するねじ山が形成されている。
次に、図4および図5を参照して、上述の如く構成された本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131のモータ固定部171への取り付けについて説明する。図4および図5は、一方の面171a側から第1ねじ部材175によってモータ131を取り付ける際の取り付け方法を示す図である。
図4に示すように、モータ固定部171の他方の面171b側にモータ131を配置するとともに、モータ固定部171の一方の面171a側から該モータ固定部171の第1挿通孔173に第1ねじ部材175を挿通させ、該第1ねじ部材175を取付部材159の第1ねじ穴183に螺合させる。
このとき、第1ねじ部材175のねじ部175bが、モータ固定部171の第1挿通孔173を挿通するとともに、取付部材159の第1ねじ穴183に螺合する。
そして、第1ねじ部材175を締め付けることによって、図5に示すように、モータ固定部171に取付部材159を締結し、前記モータ固定部171にモータ131を取り付ける。
このようにして、モータ固定部171の一方の面171a側から、モータ131をモータ固定部171に取り付ける組み付け作業が完了する。なお、モータ131をモータ固定部171から取り外す取り外し作業を行う場合には、前述の組み付け作業の手順を逆に行う。
次に、図6および図7を参照して、上述の如く構成された本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131のモータ固定部171への取り付けについて説明する。図6および図7は、他方の面171b側から第2ねじ部材176によってモータ131を取り付ける際の取り付け方法を示す図である。
図6に示すように、モータ固定部171の他方の面171b側にモータ131を配置するとともに、モータ固定部171の他方の面171b側から取付部材159の第2挿通孔165に第2ねじ部材176を挿通させ、該第2ねじ部材176をモータ固定部171の第2ねじ穴177に螺合させる。
このとき、第2ねじ部材176のねじ部176bが、取付部材159の第2挿通孔165を挿通するとともに、モータ固定部171の第2ねじ穴177に螺合する。
そして、第2ねじ部材176を締め付けることによって、図7に示すように、モータ固定部171に取付部材159を締結し、前記モータ固定部171にモータ131を取り付ける。
このようにして、モータ固定部171の他方の面171b側から、モータ131をモータ固定部171に取り付ける組み付け作業が完了する。なお、モータ131をモータ固定部171から取り外す取り外し作業を行う場合には、前述の組み付け作業の手順を逆に行う。
なお、第1ねじ部材175および第2ねじ部材176は、同一形態のねじ部材を用いているが、ねじ部の長さや外径、その他の形態が相違するねじ部材を用いることもできる。また、取付部材159をモータ固定部171に締結できればよいので、ボルト等の締結手段を用いることができる。
また、図4ないし図7の図示例では、モータ固定部171は、該モータ固定部171に第1挿通孔173が設けられている場合には、第2ねじ穴177が設けられておらず、前記モータ固定部171に第2ねじ穴177が設けられている場合には、第1挿通孔173が設けられていないものであったが、第1挿通孔173および第2ねじ穴177が設けられているものであってもよい。
モータ固定部171に第1挿通孔173および第2ねじ穴177が設けられている場合には、作業員にとって作業性がより良好となる方向(一方の面171a側または他方の面171b側)からモータ131をモータ固定部171に取り付けることができる。また、第1ねじ部材175および第2ねじ部材176のそれぞれによって取付部材159をより強固に締結することで、モータ131をモータ固定部171により強固に取り付けることもできる。
このように、モータ固定部171の一方の面171a側からモータ131を組み付けたり、モータ固定部171の他方の面171b側からモータ131を組み付けたりすることができるので、組み付け作業の作業性を向上させることができ、作業性の向上によって製造時のモータ131の組み付け性が向上し、また、取り外し作業の作業性の向上によってモータ131を取り外すのにかかる時間を短縮し、修理時間を短縮させることができる。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131は、回転子を内挿するモータハウジング157と、前記モータハウジング157の底部157bの外側に重ねられて該モータハウジング157に固定される取付部材159と、を有するモータ131において、前記取付部材159に、該取付部材159を前記モータハウジング157の底部157bの外側に重ねて固定した際に該モータハウジング157の底部157bから当該モータハウジング157に直交する方向にはみ出るはみ出し部159aが形成され、前記取付部材159には、第1ねじ部材175のねじ部175bと螺合される第1ねじ穴183と、第2ねじ部材176のねじ部176bが挿通される第2挿通孔165と、が設けられ、前記第1ねじ穴183が、モータ固定部171に設けられた第1挿通孔173に連通され、前記第2挿通孔165が、前記モータ固定部171に設けられた第2ねじ穴177に連通され、前記第2ねじ穴177が、前記第2ねじ部材176のねじ部176bと螺合され、前記第1挿通孔173に、前記第1ねじ部材175のねじ部175bが挿通され、前記第2挿通孔165に、前記第2ねじ部材176のねじ部176bが挿通され、前記モータハウジング157の底部157bには、前記第1ねじ部材175のねじ部175bの先端部分を受け入れる受入穴181が設けられ、前記受入穴181が、前記第1ねじ穴183に挿通され、かつ、前記第2挿通孔165が、前記はみ出し部159aに設けられている。
すなわち、取付部材159に第1ねじ穴183と第2挿通孔165とを設け、前記第1ねじ穴183をモータ固定部171に設けられた第1挿通孔173に連通させ、前記第2挿通孔165を前記モータ固定部171に設けられた第2ねじ穴177に連通させ、前記第2ねじ穴177を前記第2ねじ部材176のねじ部176bに螺合させ、前記第1ねじ部材175のねじ部175bを前記第1挿通孔173に挿通させ、前記第2ねじ部材176のねじ部176bを前記第2挿通孔165に挿通させ、モータハウジング157の底部157bに前記第1ねじ部材175のねじ部175の先端部分を受け入れる受入穴181を設け、前記受入穴181を前記第1ねじ穴183に挿通させ、かつ、前記第2挿通孔165をはみ出し部159aに設けたので、モータ固定部171の第1挿通孔173を挿通して取付部材159の第1ねじ穴183に第1ねじ部材175を螺合させることができ、はみ出し部159aの第2挿通孔165を挿通してモータ固定部171の第2ねじ穴177に第2ねじ部材176を螺合させることができる。
したがって、モータ固定部171の第1挿通孔173を挿通して取付部材159の第1ねじ穴183に第1ねじ部材175を螺合させることができ、はみ出し部159aの第2挿通孔165を挿通してモータ固定部171の第2ねじ穴177に第2ねじ部材176を螺合させることができるので、第1ねじ部材175をモータ固定部171の一方の面171a側からねじ止めすることができ、第2ねじ部材176をモータ固定部171の他方の面171b側からねじ止めすることができ、このため、モータ固定部171の両側からモータ131を該モータ固定部171に取り付けることができ、結果、組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131の組付け性を向上させることができる。
また、モータ固定部171の両側からモータ131を該モータ固定部171に取り付けることができるので、取り外し作業の作業性が向上し、モータ131を取り外すのかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
また、本発明の第1の実施の形態にかかるモータ131は、エンコーダ付インナロータ型DCブラシレスモータあるいはステッピングモータであるので、所望の回転速度や回転角度に制御することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるモータ131Aについて、添付図面を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態にかかるモータ131Aの構成図である。図9は、モータ本体部156Aおよび取付部材159Aの構成図である。なお、前述した第1の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態にかかるモータ131Aは、図8に示すように、モータハウジング157Aの底部(図9参照)157bに取付部材159Aが固定されている。
図9に示すように、モータハウジング157の底部157bには、図示しない第1ねじ部材のねじ部と螺合される第1ねじ穴161が設けられている。
第1ねじ穴161は、出力軸133の同心円上に複数個(図示例では、4個)設けられている。第1ねじ穴161には、第1ねじ部材のねじ部に螺合されるねじ山が形成されている。第1ねじ穴161は、取付部材159Aの第1挿通孔163の開孔位置に対応して設けられている。
取付部材159Aには、該取付部材159Aをモータハウジング157Aの底部157bの外側に重ねて固定した際に、前記モータハウジング157Aの底部157bから該モータハウジング157Aに直交する方向にはみ出るはみ出し部159aが形成されている。
取付部材159Aには、第1ねじ部材のねじ部が挿通される第1挿通孔163と、図示しない第2ねじ部材のねじ部が挿通される第3挿通孔166と、出力軸133を挿通させるための開口部167が設けられている。
第1挿通孔163は、出力軸133の同心円上に複数個(図示例では、4個)も受けられている。第1挿通孔163は、取付部材159を貫通して形成されている。第1挿通孔163は、第1ねじ部材のねじ部の外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第1挿通孔163は、モータハウジング157Aの底部157bの第1ねじ穴161に対応して設けられており、取付部材159Aを底部157bに固定した際には、第1ねじ穴161が第1挿通孔163に連通される。
第3挿通孔166は、複数個(図示例では、2個)設けられており、それぞれのはみ出し部159aに1個設けられている。第3挿通孔166は、第2ねじ部材のねじ部の外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第3挿通孔166は、取付部材159Aを第2ねじ部材によってモータ固定部171にねじ止めした際には、モータ固定部171の第2ねじ穴(図7参照)177に螺合される。
モータ131Aが取り付けられる図示しないモータ固定部には、モータ131Aの出力軸133を挿通させるための開口部と、一方の面側からモータ131Aをねじ止めして固定するための第1ねじ部材のねじ部の第2挿通孔と、他方の面側からモータ131Aをねじ止めして固定するための第2ねじ部材のねじ部に螺合する第2ねじ穴と、が設けられている。
第2挿通孔は、第1ねじ部材のねじ部の外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第2挿通孔は、取付部材159Aの第1ねじ穴の開孔位置に対応して設けられている。
第2ねじ穴は、取付部材159Aの第3挿通孔166の開孔位置に対応して設けられている。第2ねじ穴には、第2ねじ部材のねじ部に螺合するねじ山が形成されている。
以上に説明したように、本発明の第2の実施の形態にかかるモータ131Aは、回転子を内挿するモータハウジング157Aと、前記モータハウジング157Aの底部157bの外側に重ねられて該モータハウジング157Aに固定される取付部材159Aと、を有するモータ131Aにおいて、前記モータハウジング157Aの底部157bには、第1ねじ部材のねじ部と螺合する第1ねじ穴161が設けられ、前記取付部材159Aに、該取付部材159Aを前記モータハウジング157Aの底部157bの外側に重ねて固定した際に該モータハウジング157Aの底部157bから当該モータハウジング157Aに直交する方向にはみ出るはみ出し部159aが形成され、前記取付部材159Aには、前記第1ねじ部材のねじ部が挿通される第1挿通孔163と、第2ねじ部材のねじ部が挿通される第3挿通孔166と、が設けられ、前記第1挿通孔163が、前記第1ねじ穴161および前記モータ固定部に設けられた第2挿通孔のそれぞれに連通され、前記第3挿通孔166が、前記モータ固定部171に設けられた第2ねじ穴に連通され、前記第2挿通孔に、前記第1ねじ部材のねじ部が挿通され、前記第3挿通孔166に、前記第2ねじ部材のねじ部が挿通され、かつ、前記第3挿通孔166が、前記はみ出し部159aに設けられている。
このため、モータ固定部の第2挿通孔と取付部材159Aの第1挿通孔とを挿通して、モータハウジング157Aの底部157bの第1ねじ穴に第1ねじ部材175を螺合させることができ、また、はみ出し部159aの第3挿通孔166を挿通してモータ固定部の第2ねじ穴に第2ねじ部材を螺合させることができるので、第1ねじ部材によって、モータ固定部の一方の面側からモータ131Aをねじ止めすることができ、第2ねじ部材によって、モータ固定部171の他方の面側からモータ131Aをねじ止めすることができ、このため、モータ固定部171の両側からモータ131Aを該モータ固定部に取り付けることができ、結果、組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131Aの組み付け性を向上させることができる。
また、モータ固定部の両側からモータ131Aを該モータ固定部に取り付けることができるので、取り外し作業の作業性が向上し、モータ131Aを取り外すのかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
また、モータハウジング157Aの底部157bの第1ねじ穴161で固定をすることが確定している場合には、取付部材159Aを用いることなくモータ131Aを直接にモータ固定部に取り付けることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態にかかるモータ131Bについて、添付図面を参照して説明する。図10は、本発明の第3の実施の形態にかかるモータ131Bの構成図である。図11は、モータ本体部156Bおよび取付部材159Bの構成図である。なお、前述した第1および第2の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第3の実施の形態にかかるモータ131Bは、図10に示すように、モータハウジング157Bの底部(図11参照)157bに取付部材159Bが固定されている。
取付部材159Bには、該取付部材159Bをモータハウジング157Bの底部157bの外側に重ねて固定した際に、前記モータハウジング157Bの底部157bから前記モータハウジング157Bに直交する方向にはみ出るはみ出し部160が形成されている。
取付部材159Bのはみ出し部160には、図示しない第1ねじ部材のねじ部と螺合される第1ねじ穴185と、図示しない第2ねじ部材のねじ部が挿通される第2挿通孔187と、が設けられている。
第1ねじ穴185は、出力軸133を中心とする点対称に設けられている。第1ねじ穴185は、図示しないモータ固定部に設けられた第1挿通孔に対応して設けられている。第1ねじ穴185には、第1ねじ部材のねじ部と螺合されるねじ山が形成されている。
第2挿通孔187は、出力軸133を中心とする点対称に設けられている。第2挿通孔187は、図示しないモータ固定部に設けられた第2ねじ穴に対応して設けられている。第2挿通孔187は、第2ねじ部材のねじ部の外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。
モータ131Bが取り付けられるモータ固定部には、モータ131Bの出力軸133を挿通させるための開口部と、一方の面側からモータ131Bをねじ止めして固定するための第1ねじ部材のねじ部の第1挿通孔と、他方の面側からモータ131Bをねじ止めして固定するための第2ねじ部材のねじ部と螺合される第2ねじ穴と、が設けられている。
第1挿通孔は、第1ねじ部材のねじ部の外形よりも僅かに大きい円形状に形成されている。第1挿通孔は、取付部材159Bの第1ねじ穴185の開孔位置に対応して設けられている。
第2ねじ穴は、取付部材159Bの第2挿通孔187の開孔位置に対応して設けられている。第2ねじ穴は、第2ねじ部材のねじ部に螺合するねじ山が形成されている。
以上に説明したように、本発明の第3の実施の形態にかかるモータ131Bは、回転子を内挿するモータハウジング157Bと、前記モータハウジング157Bの底部157bの外側に重ねられて該モータハウジング157Bに固定される取付部材159Bと、を有するモータ131Bにおいて、前記取付部材159Bに、該取付部材159Bを前記モータハウジング157Bの底部157bの外側に重ねて固定した際に該モータハウジング157Bの底部157bから当該モータハウジング157Bに直交する方向にはみ出るはみ出し部160が形成され、前記取付部材159Bには、第1ねじ部材175のねじ部175bと螺合される第1ねじ穴185と、第2ねじ部材のねじ部が挿通される第2挿通孔187と、が設けられ、前記第1ねじ穴185は、モータ固定部に設けられた第1挿通孔に連通され、前記第2挿通孔187は、モータ固定部に設けられた第2ねじ穴に連通され、前記第1挿通孔に、前記第1ねじ部材のねじ部が挿通され、前記第2挿通孔187に、前記第2ねじ部材のねじ部が挿通され、かつ、前記第1ねじ穴185および前記第2挿通孔187のそれぞれが、前記はみ出し部160に設けられている。
このため、モータ固定部の第1挿通孔を挿通して取付部材159Bの第1ねじ穴185に第1ねじ部材175を螺合させることができ、取付部材159Bの第2挿通孔を挿通してモータ固定部の第2ねじ穴に第2ねじ部材を螺合させることができるので、第1ねじ部材をモータ固定部の一方の面側からねじ止めすることができ、第2ねじ部材をモータ固定部の他方の面側からねじ止めすることができ、このため、モータ固定部の両側からモータ131Bを該モータ固定部に取り付けることができ、結果、組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131Bの組付け性を向上させることができる。
また、モータ固定部の両側からモータ131Bを該モータ固定部に取り付けることができるので、取り外し作業の作業性が向上し、モータ131Bを取り外すのかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
また、モータ131Bのモータハウジング157Bの底部157bには、ねじ穴や受入穴などが設けられていないので、モータハウジング157B内の出力軸133の軸方向の空間を有効利用することができ、または、モータハウジング157Bの出力軸133の軸方向を小型化することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cについて、添付図面を参照して説明する。図12は、本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cの構成図である。図13は、モータ固定部171にモータ131Cが仮固定される形態の説明図である。図14は、取付部材159Cを介してモータ固定部171にモータ131Cが固定された状態の図である。なお、前述した第1ないし第3の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cは、図12に示すように、モータ固定部(図13(A)参照)171に対してモータ131Cを位置決めするための位置決め部材191と、前記モータ固定部171に対してモータ131Cを仮固定するための係合爪193と、を取付部材159Cに設けたことが、前述した第1ないし第3の実施の形態にかかるモータ131,131A,131Bと異なる。すなわち、本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cは、モータ固定部171に対して位置決めした状態で当該モータ固定部171に対して仮固定することによって、モータ固定部171にモータ131Cを組み付ける際の作業性をさらに向上させることを目的としたものである。
モータ131Cは、図12に示すように、モータハウジング157Cの底部に取付部材159Cが固定されている。取付部材159Cには、図示しない第1ねじ部材のねじ部と螺合される第1ねじ穴と、第2ねじ部材176のねじ部(図14参照)176bが挿通される第2挿通孔165と、モータ固定部(図13(A)参照)171との取付位置を位置決めするための位置決め部材191と、前記モータ固定部171にモータ131Cを組み付ける際の仮固定をするための係合爪193と、が設けられている。
図示しない第1ねじ穴は、例えば、出力軸133を中心とする点対称に設けられている。第1ねじ穴は、モータ固定部(図13(A)参照)171に開孔された図示しない第1挿通孔に対応して設けられている。第1ねじ穴は、図示しない第1ねじ部材のねじ部と螺合されるねじ山が形成されている。
第2挿通孔165は、出力軸133を中心とする点対称に設けられている。第2挿通孔165は、モータ固定部171に形成された第2ねじ穴(図13(A)参照)177に対応して設けられている。第2挿通孔165は、第2ねじ部材176のねじ部(図14参照)176bの外径よりも僅かに大きい円形状に開孔されている。
位置決め部材191は、取付部材159Cから突出して設けられており、出力軸133を中心とする円環状に形成されている。位置決め部材191の外径は、後述するモータ固定部171の円形状に開孔された開口部(図13(A)参照)179よりも僅かに小径に形成されている。
係合爪193は、位置決め部材191の外周面191aから径方向に突出して設けられており、モータ固定部171に形成された切欠部(図13(A)参照)179aよりも小形に形成されている。係合爪193は、出力軸133の周方向側が幅広に形成されている。係合爪193には、モータ固定部171の一方の面171a(図14参照)に係合する係合面193aが形成されている。
係合面193aは、位置決め部材191の端面に連なる前面193bの反対側に形成されており、出力軸133の周方向側の一端から他端に向かって、係合爪193が徐々に薄肉となり、取付部材159Cの表面との隙間が徐々に広がる傾斜面として形成されている。なお、係合面193aは、モータ固定部171に対するモータ131Cの取付方向が図14の図示例とは反対方向である場合には、他方の面171bに係合する。
モータ固定部171には、図13(A)に示すように、モータ131Cの出力軸133を挿通させるための開口部179と、一方の面(図14参照)171a側からモータ131Cをねじ止めして固定するための第1ねじ部材のねじ部の第1挿通孔(不図示)と、他方の面(図14参照)171b側からモータ131をねじ止めして固定するための第2ねじ部材176のねじ部(図14参照)176bと螺合される第2ねじ穴177と、が設けられている。
図示しない第1挿通孔は、第1ねじ部材のねじ部の外径よりも僅かに大きい円形状に開孔されている。第1挿通孔は、取付部材159Cの第1ねじ穴の開孔位置に対応して設けられている。
第2ねじ穴177は、取付部材159Cの第2挿通孔165の開孔位置に対応して設けられている。第2ねじ穴177は、第2ねじ部材176のねじ部176bに螺合するねじ山が形成されている。
このように、第1ねじ穴および第2挿通孔165が取付部材159Cに設けられ、第1挿通孔および第2ねじ穴177がモータ固定部171に設けられているので、一方の面171aまたは他方の面171bのいずれからもモータ131Cをモータ固定部171に取付可能となる。
次に、上述の如く構成された第4の実施の形態にかかるモータ131Cをモータ固定部171に取り付ける形態について図13および図14を参照して説明する。図13は、モータ固定部171に対してモータ131Cが位置決めされた状態および仮固定された状態の説明図である。図14は、仮固定されたモータ131Cを第2ねじ部材176によって本固定した状態の図である。
図13(A)に示すように、他方の面171b側から出力軸133を開口部179に挿通させるとともに、係合爪193を切欠部179aに挿通させる。このとき、開口部179に位置決め部材191が挿通され、位置決め部材191が開口部179であたかも軸支され、出力軸133の周方向にモータ131Cが回転可能な状態になる。また、開口部179に位置決め部材191があたかも軸支されて、モータ131Cがモータ固定部171の取付位置に位置決めされる。
続いて、図13(B)に示すように、第2挿通孔165と第2ねじ穴177とが一致するまで、紙面上で時計回りにモータ131Cを回転させる。このとき、図14に示すように、係合爪193の係合面193aが、モータ固定部171の一方の面171aと係合され、モータ131Cがモータ固定部171に仮固定される。このとき、位置決めされた状態のモータ131Cがモータ固定部171に仮固定されるので、作業員が片手でも作業を行うことが可能になり、その作業性が大きく向上される。
続いて、図14に示すように、第2ねじ部材176のねじ部176bを他方の面171b側から第2挿通孔(図13(B)参照)165に挿通させ、第2ねじ部材176のねじ部176bを第2ねじ穴177に螺合させて、モータ131Cをモータ固定部171に固定する。
このように、モータ固定部171の開口部179を利用して、該開口部179に挿通される位置決め部材191によってモータ131Cの位置決めをするので、モータ131Cの構造が複雑にならず、安価に提供することができる。また、モータ固定部171の開口部179を利用して、該開口部179に挿通される位置決め部材191によってモータ131Cの位置決めをするので、モータ固定部171の第2ねじ穴177とモータ131Cの第2挿通孔165とを確実に一致させることができる。
また、位置決め部材191によってモータ131Cの位置決めをした状態で、係合爪193によってモータ131Cをモータ固定部171に仮固定することができるので、モータ131Cの取付位置の位置合わせが容易になり、また、作業員がモータ131Cを手で支持し続けなくてよくなり、作業性が大きく向上する。
以上に説明したように、本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cは、回転子を内挿するモータハウジング157Cと、前記モータハウジング157Cの底部の外側に重ねられて該モータハウジング157Cに固定される取付部材159Cと、を有するモータ131Cにおいて、前記取付部材159Cには、前記モータ131Cの取付位置を位置決めするための位置決め部材191と、前記モータ131Cをモータ固定部171に仮固定するための係合爪193と、が設けられている。
このため、本発明の第4の実施の形態にかかるモータ131Cは、モータ固定部171の取付位置に位置決めされた状態で仮固定することができるので、モータ131Cをモータ固定部171にねじ止めする組み付け作業の作業性が大きく向上し、製造時のモータ131Cの組み付け性を大きく向上させることができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態にかかるモータ駆動装置52について、添付図面を参照して説明する。図15および図16は、本発明の第5の実施の形態にかかるモータ駆動装置52の構成図である。なお、前述した第1ないし第4の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第5の実施の形態にかかるモータ駆動装置52は、図15および図16に示すように、駆動源としてのモータ131と、前記モータ131の駆動力を伝達する動力伝達機構54と、前記動力伝達機構54によって回転駆動されるローラ147と、前記モータ131を制御するための制御手段としての制御回路152と、前記制御回路152からの信号に基づいて前記モータ131を駆動させるためのドライバ回路153と、を備えている。
なお、モータ131は、前述した本発明の第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131,131A,131B,131Cのいずれかが用いられている。図示例においては、エンコーダ付インナロータ型DCブラシレスモータの構成を採用している。
モータ131に設けられたエンコーダディスク149は、1周あたりのパルス数が100パルスである。エンコーダディスク149の1周あたりのパルス数を過剰にするとコストアップにつながるため、1周あたり200パルス以下であることが好ましい。
また、エンコーダディスク149の1周あたりのパルス数は、DCブラシレスモータからステッピングモータへの置き換えも容易にするために、12×Nパルス(Nは自然数)または50×Nパルスとすることが好ましい。
動力伝達機構54は、モータ131の出力軸133の歯車135に噛合する第1減速ギヤ137と、前記第1減速ギヤ137に噛合する第2減速ギヤ139と、前記第2減速ギヤ139に噛合する第3減速ギヤ141と、前記第3減速ギヤ141に噛合する第4減速ギヤ143と、前記第4減速ギヤ143に噛合する第5減速ギヤ145と、を備えている。
ローラ147は、前記第5減速ギヤ145の回転軸上に設けられている。ローラ147は、例えば、画像形成装置や周辺機に搭載されるピックアップローラ、感光体ドラム、転写ローラ、その他の搬送ローラなど、駆動ローラとしての種々の回転体として好適に用いられるものである。
制御回路152は、図示しない目標駆動信号生成装置およびフォトセンサ151からの信号に基づいて、モータ131の動作信号を生成し、ドライバ回路153に動作信号を送るものである。
制御回路152は、目標位置・速度計算回路と、モータ位置・速度計算回路と、位置・速度追従制御器と、を備えている。制御回路152は、例えば、1チップマイコンで構成されている。
目標位置・速度計算回路は、図示しない目標駆動信号生成装置からの目標駆動信号としての回転方向信号および移動パルス数の信号が入力されるようになっている。目標位置・速度計算回路は、得られた情報と図示しないオシレータの時間情報とから、目標位置および目標速度を導出し、位置・速度追従制御器に目標位置信号および目標速度信号を伝達するようになっている。
モータ位置・速度計算回路は、フォトセンサ151からのエンコーダパルス信号が入力されるようになっている。モータ位置・速度計算回路は、入力されたエンコーダパルス信号から、モータの位置およびモータの回転速度を導出し、位置・速度追従制御器にモータ位置の信号およびモータ回転速度の信号を伝達するようになっている。
位置・速度追従制御器は、得られた目標位置、目標速度、モータ位置、モータ回転速度の各情報から、目標位置とモータ位置とが一致するように、また、目標速度とモータ速度とが一致するように、必要に応じてパルス幅変調(PWM)出力、回転方向、スタート、ストップ、ブレーキといった信号をドライバ回路153に送るように制御するようになっている。
ドライバ回路153は、位置・速度追従制御器からの各信号に応じて、モータ電流およびPWM電圧を制御するようになっている。なお、ドライバ回路153は、モータ131の基板に搭載してもよく、この場合には、ハーネスの本数の削減が図られるため、コストダウンにつながる。
このように構成されたモータ駆動装置52は、本発明の第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131(131A,131B,131C)を用いているので、モータ131の組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131の組み付け性を向上させることができる。また、モータ131の取り外し作業の作業性が向上し、モータ131を取り外すのにかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
また、モータ131の出力軸133に歯車135を直接歯切りしているので、モータ初段の減速比を大きくすることができ、部品点数を減らしてコストダウンを実現することができる。また、モータ131の軸受には、玉軸受を用いており、焼結軸受などを用いた場合よりも摩擦力が低減するので、DCモータであるモータ131を用いることによる高効率化が更に高まるとともに、高耐久性を図ることができる。
また、制御回路152では、フォトセンサ151からのパルス信号を計測することで、モータ131の回転量および回転速度を導出し、ローラ147の位置および速度情報を得ることが可能になり、ローラ147の情報から該ローラ147によって搬送されるシート状記録媒体(図17参照)Sの位置および速度情報を得ることが可能になっている。
以上に説明したように、本発明の第5の実施の形態にかかるモータ駆動装置52は、モータ131と、前記モータ131の駆動力を伝達する動力伝達機構54と、前記モータ131を制御する制御回路152と、を備えたモータ駆動装置52であって、前記モータ131が、本発明の第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131,131A,131B,131Cのうちのいずれかであるので、モータ131(131A,131B,131C)の組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131の組み付け性を向上させることができる。また、モータ131(131A,131B,131C)の取り外し作業の作業性が向上し、モータ131(131A,131B,131C)を取り外すのにかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態にかかる画像形成装置1について、添付図面を参照して説明する。図17は、本発明の第6の実施の形態にかかる画像形成装置1の構成図である。図18は、画像形成装置1におけるプロセスユニット5Yの構成図である。なお、前述した第1ないし第5の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第6の実施の形態にかかる画像形成装置1は、用紙、記録紙、転写紙などのシート状記録媒体Sに、トナー像を定着させる複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などとして用いられるものである。なお、本実施の形態においては、タンデム方式のフルカラー画像形成装置について説明するが、4サイクル式のフルカラー画像形成装置であってもよい。
画像形成装置1は、レーザ光Lを照射する露光装置3と、前記レーザ光Lによって静電潜像が形成され且つ該静電潜像からトナー像を形成するプロセスユニット5と、前記プロセスユニット5から前記トナー像が転写される中間転写ユニット7と、前記中間転写ユニット7から前記トナー像をシート状記録媒体Sに転写する二次転写部8と、転写されたトナー像をシート状記録媒体Sに定着させる定着装置9と、トナー像が定着されたシート状記録媒体Sを一時的に保持するストックトレイ11と、複数枚のシート状記録媒体Sを収容する給紙トレイ13と、トナーボトルを収容するためのボトル収容部43と、を備えている。
露光装置3は、後述する帯電装置17によって帯電された感光体ドラム15の表面に、レーザ光Lを照射して画像データに応じた静電潜像を形成させるものである。露光装置3は、レーザ光Lを放射する半導体レーザからなる光源と、レーザ光Lを主走査方向に偏向させる光偏向器と、偏向されたレーザ光Lを被走査面としての感光体ドラム15の表面に向けて集光する光走査光学系と、を備えている。
プロセスユニット5は、感光体ドラム15の表面を帯電させるプロセス、感光体ドラム15の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成するプロセス、感光体ドラム15の表面の転写残トナーを除去するプロセス、を順次繰り返して行うものである。
プロセスユニット5は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、それぞれの色に対応する部材には、「Y」、「C」、「M」、「K」を付す。)のそれぞれのトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kを備えている。
プロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kのそれぞれは、画像形成装置1の本体に対して着脱可能に構成されており、寿命到達時や消耗時に、これらに該当するプロセスカートリッジを交換できるようになっている。
プロセスカートリッジ10Yは、図18に示すように、露光装置3から照射されたレーザ光Lによって静電潜像が形成される感光体ドラム15Yと、前記感光体ドラム15Yを帯電させる帯電装置17Yと、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置19Yと、前記感光体ドラム15Yの表面をクリーニングするクリーニング装置21Yと、を備えている。プロセスカートリッジ10Yには、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが収容されている。
プロセスカートリッジ10M,10C,10Kは、前述のプロセスカートリッジ10Yと同様の構成を備えており、プロセスカートリッジ10Mには、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが収容され、プロセスカートリッジ10Cには、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが収容され、プロセスカートリッジ10Kには、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが収容されている。
感光体ドラム15は、円筒形状に形成されたアルミニウム素管からなり、該アルミニウム素管の外周面には、有機感光体層が設けられている。感光体ドラム15は、画像形成信号に対応して走査されたレーザ光Lによって前記有機感光体層に静電潜像が形成され、後述する現像装置19のトナーによって未定着画像としてのトナー像が形成される。
有機感光体層は、前記アルミニウム素管の外周面にコーティングされるアンダコート層と、光電変換によってプラスの電荷とマイナスの電荷とを生ずる電荷発生層と、前記電荷発生層で生じたプラスの電荷を輸送して表面に帯電されたマイナスの電荷を中和する電荷輸送層と、耐久性を向上させるためのオーバコート層と、を有している。
帯電装置21は、帯電バイアスを印加することによって感光体ドラム15の表面を所望の極性および所望の電位に一様に帯電させる帯電部材を備えている。帯電部材としては、例えば、弾性体からなる帯電ローラや、ワイヤ電極とグリッド電極とを有するスコロトロン帯電器などを用いることができる。
現像装置19は、感光体ドラム15の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。現像装置19は、トナー担持体としての現像ローラを備えている。現像ローラは、磁界発生手段としてのマグネットローラが内部に設けられている。現像ローラは、表面にトナーを担持しながら回転することによって、前記トナーを感光体ドラム15と対向する現像領域へ搬送する。
現像ローラは、現像バイアス電源から現像バイアスが印加されている。このため、前記現像領域において、現像ローラ表面の電位と感光体ドラム15の表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が発生し、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、トナーが静電潜像部分に付着する。これにより、感光体ドラム15上の静電潜像が未定着画像としてのトナー像になる。なお、現像装置19としては、このような構成に限らず、公知のものを利用することができる。
クリーニング装置21は、後述する中間転写ユニット7に転写されずに感光体ドラム15の表面に残留した転写残トナーを前記感光体ドラム15の表面から除去するものである。クリーニング装置21は、感光体ドラム15の表面上の転写残トナーを掻き取って除去するブレード部材を備えている。
ブレード部材は、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂で形成されており、クリーニング装置21の金属製支持体に貼り付けられている。ブレード部材は、感光体ドラム15の回転方向に対してカウンタ方向とされ、前記感光体ドラム15の表面に接触している。ブレード部材は、転写残トナーの他に、シート状記録媒体Sの紙粉、帯電装置17によって感光体ドラム15を帯電した際の放電生成物、トナーに添加されている添加剤、トナーに含まれる不純物などを、感光体ドラム15の表面から除去する。
中間転写ユニット7は、感光体ドラム15の表面のトナー像をシート状記録媒体Sの表面に転写するものである。中間転写ユニット7は、図17に示すように、無端状の中間転写ベルト27と、前記中間転写ベルト27が張架され且つ該中間転写ベルト27を周回させるクリーニングバックアップローラ25および二次転写バックアップローラ12と、各色に対応する複数の感光体ドラム15のそれぞれに対向するとともに前記中間転写ベルト27を前記複数の感光体ドラム15のそれぞれに押し当てる複数の一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kと、ベルトクリーニング装置33と、を備えている。
中間転写ベルト27は、テンションローラ35によって所定の張力に保持された状態で、図面上の反時計回りに周回される。中間転写ベルト27は、例えば、フッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂などが単層または複数層で構成され、カーボンブラック等の導電性材料が分散されて構成されている。
一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kは、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされている。一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kは、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、感光体ドラム15の表面から中間転写ベルト27側にトナーを引き寄せて該中間転写ベルト27にトナー像を一次転写する。
二次転写部8は、前記中間転写ベルト27にシート状記録媒体Sを押し当てる二次転写ローラ31を備えている。二次転写ローラ31は、二次転写バックアップローラ12に対向して設けられている。
二次転写ローラ31は、一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kと同様に、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされており、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、中間転写ベルト27の表面からシート状記録媒体S側にトナーを引き寄せて該シート状記録媒体Sにトナー像を二次転写する。
ベルトクリーニング装置33は、中間転写ベルト27に当接するウレタンゴムなどの弾性体で構成されたクリーニングブレードを備えている。クリーニングブレードは、揺動可能なブレードホルダに着脱可能に保持されている。クリーニングブレードは、中間転写ベルト27の周回方向に対してカウンタ方向で前記中間転写ベルト27に接触し、中間転写ベルト27の表面の転写残トナーを堰き止めて除去する。
このため、クリーニングブレードは、転写残トナーの他に、シート状記録媒体Sの紙粉、トナーに添加されている添加剤、トナーに含まれる不純物などを、中間転写ベルト27の表面から除去する。中間転写ベルト27から除去されたトナーは、ベルトクリーニング装置33内に設けられている搬送手段によってトナー回収部に回収される。
定着装置9は、シート状記録媒体S上の未定着画像としてのトナー像を加熱および加圧して、前記シート状記録媒体Sに前記トナー像を定着させるものである。定着装置9は、定着ローラ47と、前記定着ローラ47と圧接して該定着ローラ47を回転駆動する押圧ローラ49と、を備えている。
定着ローラ47は、セラミックヒータやハロゲンヒータなどの加熱手段を備えており、図示しない温度検知センサによって検知された定着ローラ47の表面温度に基づいて出力制御され、定着ローラ47の表面温度を所定の温度に保持している。
押圧ローラ49は、前述したモータ131(131A,131B,131C)などの駆動装置によって回転駆動され、対向配置されて圧接される定着ローラ47を回転駆動する。
給紙トレイ13は、画像形成装置1の下部に設けられている。給紙トレイ13には、記録用紙などのシート状記録媒体Sが複数枚収容されている。シート状記録媒体Sは、給紙ローラ37によって一枚毎に給紙トレイ13から引き出されて、画像形成装置1内に形成された用紙搬送経路Rを搬送される。
ボルト収容部43は、画像形成装置1の上部に設けられている。ボトル収容部43には、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが充填されるトナーボトル45Yと、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが充填されるトナーボトル45Mと、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが充填されるトナーボトル45Cと、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが充填されるトナーボトル45Kと、が収容されている。
各トナーボトル45Y,45M,45C,45K内の各色のトナーは、それぞれ図示しないトナー供給送置によって、各プロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kのそれぞれの現像装置19に適宜供給される。各トナーボトル45Y,45M,45C,45Kは、各プロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kとは独立して画像形成装置1に対して着脱可能に構成されている。
次に、上述の如く構成された画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において画像形成動作が開始されると、各プロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kのそれぞれの感光体ドラム15が、例えば、前述した第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131,131A,131B,131Cのうちのいずれかを備えたモータ駆動装置(図15参照)52によって図面上の反時計回りに回転駆動され、各感光体ドラム15の表面がそれぞれの帯電装置17によって所定の極性に一様に帯電される。
次いで、帯電された各感光体ドラム15の表面に、露光装置3からレーザ光Lがそれぞれ照射されて、各感光体ドラム15の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム15に露光される画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報とされる。
次いで、各感光体ドラム15の表面の静電潜像に、各現像装置19によってトナーが供給され、静電潜像からトナー像が形成される。また、各一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kに、トナーの帯電極性と逆極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ローラ29Y,29M,29C,29Kと各感光体ドラム15との間で転写電界が形成され、各感光体ドラム15に形成された各所のトナー像が、前記転写電界によって、図中の反時計回りに周回する中間転写ベルト27上に順次重ね合わされて転写される。このとき、中間転写ベルト27上にフルカラーのトナー像が担持される。
次いで、トナー像が転写された後の各感光体ドラム15の表面に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置21によって各感光体ドラム15の表面から除去される。次いで、各感光体ドラム15の表面は、図示しない除電装置によって除電作用を受けて、その表面電位が初期化されて次の画像形成に備えられる。
また、給紙ローラ37が駆動装置52によって回転され、給紙トレイ13から一枚のシート状記録媒体Sが用紙搬送経路Rに送り出される。用紙搬送経路Rに送り出されたシート状記録媒体Sは、一対のレジストローラ39によってタイミングが計られて、二次転写ローラ31とこれに対向する二次転写バックアップローラ12との間に送られる。このとき、二次転写ローラ31には、中間転写ベルト27上のトナー像のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより転写電界が形成される。
次いで、前記転写電界によって、中間転写ベルト27上のトナー像がシート状記録媒体S上に一括して転写される。また、トナー像の転写後の中間転写ベルト27の表面に残留する転写残トナーは、ベルトクリーニング装置33によって除去される。
次いで、トナー像が転写されたシート状記録媒体Sは、定着装置9へと搬送され、シート状記録媒体Sに熱と圧力とが加えられることによってトナー像が前記シート状記録媒体Sに定着される。その後、シート状記録媒体Sが定着装置9からストックトレイ11へと排出される。
このような画像形成装置1の基本的動作は、シート状記録媒体S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、各プロセスカートリッジ10Y,10M,10C,10Kのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、2台または3台のプロセスカートリッジを用いて、二色または三色の画像を形成したりしてもよい。
以上に説明したように、本発明の第6の実施の形態にかかる画像形成装置1は、モータ131を備えた画像形成装置1であって、前記モータ131が、本発明の第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131,131A,131B,131Cのうちのいずれかであるので、モータ131の組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131の組み付け性を向上させることができる。また、モータ131の取り外し作業の作業性が向上し、モータ131を取り外すのにかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態にかかる画像形成装置1の周辺機2について、添付図面を参照して説明する。図19は、本発明の第7の実施の形態にかかる画像形成装置1の周辺機2の構成図である。なお、前述した第1ないし第6の実施の形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第7の実施の形態にかかる画像形成装置1の周辺機(以下、「周辺機」という。)2は、被読取原稿としてのシート状記録媒体Sを、固定された読み取り装置部に搬送するとともに、シート状記録媒体Sを所定の速度で搬送しながら該シート状記録媒体Sの記録の画像読み取りを行う、被読取原稿処理装置(以下、「ADF」という。)に適用されるものである。
ADFを構成する周辺機2としての原稿搬送装置51は、図19に示すように、前述した画像形成装置1、あるいは、コピー装置、複合機(MFP)等の画像形成装置の上部に配置されている。
原稿搬送装置51は、被読取原稿としてのシート状記録媒体S束がセットされる原稿セット部53と、セットされたシート状記録媒体S束から1枚毎にシート状記録媒体Sを分離して給送する分離給送部55と、給送されたシート状記録媒体Sを一時、突当整合する動きおよび整合後のシート状記録媒体Sを引き出し搬送する働きのレジスト部57と、搬送されるシート状記録媒体Sをターンさせて原稿面を読取側(下方)に向けて搬送するターン部59と、シート状記録媒体Sの表面画像をコンタクトガラスの下方から読み取らせる第1読取搬送部61と、読取後のシート状記録媒体Sの表裏画像を読み取る第2読取搬送部63と、表裏の読取が完了したシート状記録媒体Sを機外に排出する排紙部65と、排出されたシート状記録媒体Sを積載保持するスタック部67と、を備えている。
原稿セット部53は、シート状記録媒体S束が載置される原稿テーブル69と、可動原稿デーブル71と、を備えている。原稿セット部53には、シート状記録媒体Sの原稿面が上向きでセットされる。
原稿テーブル69には、シート状記録媒体S束の幅方向を搬送方向と直交する方向に整えるための図示しないサイドガイドと、原稿長さ検知センサ79,81と、が設けられている。
原稿長さ検知センサ79,81は、反射型センサ、または、シート状記録媒体Sが1枚のみセットされた場合であっても検知可能なアクチュエータ・タイプのセンサが用いられ、シート状記録媒体Sの搬送方向長さを判定する。原稿長さ検知センサ79,81は、少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能に配置されている。
可動原稿テーブル71は、底板上昇モータによって矢印a方向および矢印b方向に上下動可能に設けられている。また、可動原稿テーブル71は、該可動原稿テーブル71にシート状記録媒体S束がセットされたことをセットフィラ75およびセットセンサ73により検知されると、底板上昇モータを正転させてシート状記録媒体S束の最上面がピックアップローラ83と接触するように、可動原稿テーブル71が上昇されるように構成されている。
分離給送部55は、原稿テーブル69上のシート状記録媒体S束の最上位のみを給紙するためのものであり、原稿テーブル69上のシート状記録媒体S束の数枚(理想的には1枚)をピックアップするピックアップローラ83と、給紙方向に駆動される給紙ベルト87と、給紙方向とは逆方向に回転駆動されるリバースローラ89と、給紙された数枚のシート状記録媒体Sの先端を検知する突き当てセンサ91と、を備えている。
リバースローラ89は、給紙ベルト87に所定圧で当接し、給紙ベルト87と直接当接しているとき、または、シート状記録媒体Sを介して当接しているときには、給紙ベルト87の回転につられて反時計方向につれ回りし、シート状記録媒体Sが2枚以上給紙ベルト87とリバースローラ89との間に侵入したときには、つれ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されている。このため、リバースローラ89は、本来の駆動方向である時計回りに回転し、余分なシート状記録媒体Sを押し戻す働きを発揮し、重送を防止する。
突き当てセンサ91は、1枚に分離されて給送されるシート状記録媒体Sの先端を検知すると、その検知時から所定量の定められた距離だけシート状記録媒体Sを搬送し、該シート状記録媒体Sをプルアウトローラ93に突き当てさせるように、所定のタイミングで給紙ベルト87を停止させるためのものである。このため、プルアウトローラ93に所定量の撓みをもってシート状記録媒体Sが押し当てられる。
プルアウトローラ93は、ピックアップローラ83をシート状記録媒体Sの上面から退避させて、給紙ベルト87の搬送力のみでシート状記録媒体Sを送ることによって、シート状記録媒体Sの先端部分が、プルアウトローラ93の上下のローラ対のニップに侵入して、前記先端部分の整合(スキュー補正)を行うためのものであって、スキュー補正されたシート状記録媒体Sを中間ローラ97にまで搬送するためのものである。
なお、プルアウトローラ93は、図示しない給紙モータの逆転によって駆動され、給紙モータの逆転時には、プルアウトローラ93と中間ローラ97とは駆動されるが、ピックアップローラ83と給紙ベルト87とは駆動されない。
原稿幅センサ95は、図面上の奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラ93によって搬送されたシート状記録媒体Sの搬送方向に対して直交する幅方向のサイズを検知する。また、前述の突き当てセンサ91によってシート状記録媒体Sの先端および後端を読み取ることで、シート状記録媒体Sの搬送方向の長さを検知する。
プルアウトローラ93および中間ローラ97の駆動によってレジスト部57からターン部59にシート状記録媒体Sが搬送される際には、レズスト部57での搬送速度を第1読取搬送部61での搬送速度よりも高速に設定し、シート状記録媒体Sを読取部に送り込む処理時間の短縮が図られている。
シート状記録媒体Sの先端が読取入口センサ99によって検知されると、読取入口ローラ101の上下のローラ対のニップにシート状記録媒体Sの先端部が侵入する前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速が開始されると同時に、図示しない読取モータが正転駆動されて読取入口ローラ101、読取出口ローラ109、密着イメージセンサ(CIS)出口ローラ111が駆動される。
シート状記録媒体Sの先端をレジストセンサ103にて検知すると、所定の搬送距離をかけて減速し、第1読取部105が配置される読取位置108の手間で一時停止するとともに、図示しないインタフェースを介して制御部にレジスト停止信号を送信する。
制御部から読取開始信号を受信すると、レジスト停止していたシート状記録媒体Sは、読取位置108にシート状記録媒体Sの先端が到達するまでに、所定の搬送速度に立ち上がるように増速されて搬送される。また、図示しない読取モータのパルスカウントによって検出された先端部が読取部に到達するタイミングで、第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が、第1読取部105をシート状記録媒体Sの後端が抜けるまで制御部に対して送信される。
片面原稿のシート状記録媒体Sの読み取りの場合には、第1読取搬送部61を通過したシート状記録媒体Sは、第2読取部113を経て排紙部65へ搬送される。この際、排紙センサ111によってシート状記録媒体Sの先端を検知すると、図示しない排紙モータを正転駆動させて排紙ローラ119を反時計回りに回転させる。
また、排紙センサ111によるシート状記録媒体Sの先端の検知からの排紙モータのパルスカウントによって、シート状記録媒体Sの後端が排紙ローラ119の上下のローラ対のニップから抜ける直前に排紙モータ駆動速度を幻想kさせて、排紙トレイ121上に排出されるシート状記録媒体Sが飛び出さないように制御される。
両面原稿読取の場合には、排紙センサ111によってシート状記録媒体Sの先端を検知してから読取モータのパルスカウントによって第2読取部113に先端部が到達するタイミングで、読取部からシート状記録媒体Sの後端が抜けるまで、CCDラインセンサで構成される第2読取部113に対して、ADF制御部から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が送信される。
第2読取部113の表面は、シート状記録媒体Sの読取面に、汚れ分解機能を有するコーティング材、または、親水性を有するコーティング材が塗布されており、これらのコーティング材は、公知のものを用いることができる。
以上に説明したように、本発明の第7の実施の形態にかかる周辺機2は、画像形成装置1に連結される周辺機2であって、前記周辺機2には、本発明の第1ないし第4の実施の形態にかかるモータ131,131A,131B,131Cのうちのいずれかが設けられているので、モータ131の組み付け作業の作業性が向上し、製造時のモータ131の組み付け性を向上させることができる。また、モータ131の取り外し作業の作業性が向上し、モータ131を取り外すのにかかる時間を短縮して、修理時間を短縮化することができる。
なお、周辺機2としては、画像形成装置1の後段に連結され、シート状記録媒体Sを中綴じした後に中折りする製本装置、シート状記録媒体Sを断裁処理する断裁装置などの用紙後処理装置、シート状記録媒体Sを搬送する機構、すなわち、駆動ローラを有する装置であればよい。
また、上述した実施の形態のモータ131,131A,131B,131Cは、回転子がモータハウジング157,157A,157B,157Cに内装された所謂インナーロータモータであるが、外側のロータが回転する所謂アウターロータモータであってもよい。このような場合には、アウターロータモータに、前述した取付部材159(159A,159B,159C)が設けられる。