JP2013145158A - 直流地絡検知装置及び直流地絡検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる直流地絡検知装置及び直流地絡検知方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 接地回路5と、地絡電流を検知する地絡検知回路6と、地絡が発生した遮断区画24を判定する地絡判定回路7とを備え、地絡検知回路6は、遮断区画24を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、地絡判定回路7は、地絡検知回路6から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路6が設けられる遮断区画24を地絡が発生した遮断区画24gと判定する判定部72とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 接地回路5と、地絡電流を検知する地絡検知回路6と、地絡が発生した遮断区画24を判定する地絡判定回路7とを備え、地絡検知回路6は、遮断区画24を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、地絡判定回路7は、地絡検知回路6から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路6が設けられる遮断区画24を地絡が発生した遮断区画24gと判定する判定部72とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、直流回路で発生する直流地絡を検知する直流地絡検知装置及び直流地絡検知方法に関する。
従来から、データセンターや工場などの負荷設備の中には、DC24Vなどの直流の制御電源を必要とする設備がある。この制御電源は、例えば、蓄電池を搭載した直流電源設備から提供される。そして、直流電源設備は、分電盤を介して各負荷設備に接続される。
この分電盤には、地絡が発生したときに当該地絡に起因して流れる地絡電流を検知する直流地絡検知装置が設けられている。この直流地絡検知装置は、地絡電流を矩形波脈流電流に変換して、その矩形波脈流電流を交流クランプで検出することにより、地絡が発生している回路を特定する(例えば、特許文献1参照)。
データセンターや工場などに設置される分電盤には、地絡が発生した回路を自動で遮断する直流地絡検知装置が設けられることが望まれる。しかし、特許文献1に記載された直流地絡検知装置は、交流クランプで回路ごとに作業者によって地絡の有無を検知し、地絡が発生している回路を判定しなければならない。
よって、本発明は、かかる事情に鑑み、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる直流地絡検知装置及び直流地絡検知方法を提供することを課題とする。
本発明に係る直流地絡検知装置は、地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知装置であって、前記直流回路を接地する接地回路と、地絡の発生により電流を遮断する前記直流回路内の遮断区画それぞれに設けられて、当該遮断区画の前記地絡電流を検知する地絡検知回路と、該地絡検知回路それぞれからの検知に基づき地絡が発生した遮断区画を判定する地絡判定回路と、を備え、前記地絡検知回路は、当該地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、前記地絡判定回路は、前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路が設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、地絡検知回路が検知した検知値のうち最大となる検知値から地絡が発生した遮断区画を判定部が判定することができる。判定部は、遮断区画ごとに設けられる地絡検知回路それぞれから出力された検知値を基に判定するため、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる。
また、本発明によれば、前記接地回路は、一端側が接地され他端側が前記直流回路と接続される接地部と、該接地部を介して当該直流回路内に流れる地絡電流を可変させる可変部と、を備え、前記地絡検知回路は、前記可変部による地絡電流の可変に応じて各地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に対応した値を検知値として出力することが好ましい。
かかる構成によれば、接地回路の可変部を可変させると、接地回路と直流回路とを流れる地絡電流が可変し、各地絡検知回路が検知可能な遮断区画それぞれを流れる地絡電流が変化する。よって、各地絡検知回路は、各遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量を検知することができる。
また、本発明によれば、前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のうち、最大となる第2の検知値が検知された第2の地絡検知回路が設けられた遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することが好ましい。
かかる構成によれば、第2の地絡検知回路が検知した第2の検知値から地絡が発生した第2の遮断区画を判定することができ、地絡を各負荷に対応して検知することができる。
また、本発明によれば、前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のそれぞれに前記第1の遮断区画に設けられる第1の地絡検知回路から検知される第1の検知値を加算した加算検知値が最大となる第2の検知値が検知された第2の地絡検知回路が設けられた遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することが好ましい。
かかる構成によれば、判定部が各第2の検知値に第1の検知値を加算した加算検知値で地絡が発生している遮断区画を判定するため、判定感度を上げることができる。
また、本発明に係る直流地絡検知装置は、地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知装置であって、前記直流回路を接地する接地回路と、地絡の発生により電流を遮断する前記直流回路内の遮断区画それぞれに設けられて、当該遮断区画の前記地絡電流を検知する地絡検知回路と、該地絡検知回路それぞれからの検知に基づき地絡が発生した遮断区画を判定する地絡判定回路と、を備え、前記地絡検知回路は、当該地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、前記地絡判定回路は、前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最小となる検知値が検知された地絡検知回路が設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、地絡検知回路が検知した検知値のうち最小となる検知値から地絡が発生した遮断区画を判定部が判定することができる。判定部は、遮断区画ごとに設けられる地絡検知回路それぞれから出力された検知値を基に判定するため、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる。
また、本発明によれば、前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のそれぞれが、第1の遮断区画に設けられる第1の地絡検知回路から検知される第1の検知値を基準として当該第1の検知値から所定の範囲内にあるかを判定することが好ましい。
かかる構成によれば、判定部が第1の検知値を基準として当該第1の検知値から第2の検知値が所定の範囲内にあるかを判定し、その結果から、地絡が発生している遮断区画が第1の遮断区画なのか、第2の遮断区画なのか、を判定することができる。
本発明に係る直流地絡検知方法は、地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知方法であって、前記直流回路と、該直流回路に設けられる前記直流地絡検知装置と、を備え、前記地絡判定回路は、比較部が前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路に設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することを特徴とする。
かかる構成によれば、地絡検知回路が検知した検知値のうち最大となる検知値から地絡が発生した遮断区画を判定部が判定することができる。判定部は、遮断区画ごとに設けられる地絡検知回路それぞれから出力された検知値を基に判定するため、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる。
本発明に係る直流地絡検知方法は、地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知方法であって、前記直流回路と、該直流回路に設けられる前記直流地絡検知装置と、を備え、前記地絡判定回路は、比較部が前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最小となる検知値が検知された地絡検知回路に設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することを特徴とする。
かかる構成によれば、地絡検知回路が検知した検知値のうち最小となる検知値から地絡が発生した遮断区画を判定部が判定することができる。判定部は、遮断区画ごとに設けられる地絡検知回路それぞれから出力された検知値を基に判定するため、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる。
以上の如く、本発明に係る直流地絡検知装置及び直流地絡検知方法によれば、地絡が発生した回路を自動的に検知することができるという優れた効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る直流地絡検知装置について、図1〜図6を参酌しつつ説明する。同実施形態に係る直流地絡検知装置1は、図1に示すように、地絡に起因して直流回路2内に流れる地絡電流を検知するために、直流回路2に設置されている。
直流回路2は、直流電源3から1又は複数の負荷4,…(41,42,…,4n;n=1,2,3,…)に直流電流を供給する回路である。直流電源3は、1又は複数の電源である。そして、直流電源3は、直流電源装置として直流回路2の外部に設けられて当該直流回路2に接続される電源である。負荷4,…は、直流回路2に1又は複数接続されている。なお、直流電源3は、蓄電池と接続されて直流回路2内に設けられていてもよい。また、負荷4,…は、直流回路2内に設けられていてもよい。
直流回路2は、直流電源3に接続される主回路21Aと、該主回路21Aから分岐して各負荷4,…又は特定の負荷4,…の集合である負荷群ごとに設けられる複数の分岐回路21B,…(21B1,21B2,…,21Bn;n=1,2,3,…)と、を備える。本実施形態に係る直流回路2は、直流電源装置から受電した直流電流を複数の負荷4,…に配電すべく複数の分岐回路21B,…を有する分電盤を例に説明する。
主回路21A及び分岐回路21B,…は、当該主回路21A及び分岐回路21B,…内を流れる電流を遮断する遮断器を備える。当該遮断器は、直流回路2が定常状態で動作しているときに流れる負荷電流や地絡電流などの事故電流を遮断する回路制御用遮断器22,…と、流れる電流が所定の電流値以上のときに当該電流を遮断する過電流遮断器23,…と、を備える。本実施形態に係る回路制御用遮断器22は、配線用遮断器MCBである例を説明するが、遮断する回路の仕様により気中遮断器ACBや真空遮断器VCBなどであってもよい。
これらの回路制御用遮断器22,…は、直流回路2,…を区画する遮断区画24を形成する。遮断区画24は、回路制御用遮断器22,…を遮断することにより、直流電流が供給されている回路から切り離すことのできる区画である。つまり、遮断区画24は、地絡が発生したとき、回路制御用遮断器22を遮断することにより、地絡が発生している当該区画24,…のみを遮断することができる。
回路制御用遮断器22,…は、直流電流の供給を遮断する負荷4,…を選択すべく、直流回路2に接続される1又は複数の負荷4,…それぞれに対応して設けられる。そして、回路制御用遮断器22,…を遮断することにより、直流回路2には、当該回路制御用遮断器22,…に対応する負荷4,…が切り離された遮断区画24が形成される。
具体的には、回路制御用遮断器22は、主回路21Aに設けられる第1の遮断器22Aと、分岐回路21B,…それぞれに設けられる第2の遮断器22B,…と、を備える。そして、該第1の遮断器22Aを遮断することにより、主回路21Aには、当該主回路21Aより負荷4,…側の分岐回路21B,…への電流の供給を遮断する第1の遮断区画24Aが形成される。また、第2の遮断器22B,…を遮断することにより、分岐回路21B,…それぞれにも、当該第2の遮断器22B,…が設けられた分岐回路21B,…に接続された負荷4,…への電流の供給を遮断する第2の遮断区画24B,…(24B1,24B2,…,24Bn;n=1,2,3,…)が形成される。
過電流遮断器23は、電磁方式又はバイメタル方式の過電流引き外し素子である。
直流地絡検知装置1は、図1及び図2(a)に示すように、直流回路2を接地する接地回路5と、各遮断区画24,…の地絡電流を検知する地絡検知回路6,…と、該地絡検知回路6,…それぞれからの検知に基づき地絡が発生した遮断区画24,…を判定する地絡判定回路7と、該地絡判定回路7により地絡が発生していると判定された遮断区画24を遮断すべく回路制御用遮断器22,…を制御する遮断器制御回路8と、を備える。
接地回路5は、図1に示すように、直流回路2を接地する接地部51と、該接地部51を介して当該直流回路2内に流れる地絡電流を可変させる可変部52と、を備える。
接地部51は、複数の回路21,22,…のいずれかに発生した地絡を検知することを目的に、直流地絡を検出するための保護継電器を兼ねている。つまり、接地部51は、主回路21の正極側電路に接続される正極側地絡検出用抵抗53pと、主回路21の負極側電路に接続される負極側地絡検出用抵抗53mと、正極側地絡検出用抵抗53pと負極側地絡検出用抵抗53mとの間を接地する接地電路54と、正極側地絡検出用抵抗53pの対地間電圧Vgpを検知する正極側地絡検知部55pと、負極側地絡検出用抵抗53mの対地間電圧Vgmを検知する負極側地絡検知部55mと、を備える。
正極側地絡検出用抵抗53pと負極側地絡検出用抵抗53mとは、略同じ抵抗値に設定されており、約5kΩの抵抗である。接地電路54は、一端側を接地して、他端側を正極側地絡検出用抵抗53pと負極側地絡検出用抵抗53mとを介して直流回路2に接続する。よって、直流回路2が地絡したとき、当該直流回路2の地絡箇所から接地電路54を介して直流回路2内に地絡電流が流れて、地絡回路が形成される。正極側地絡検知部55pは、正極側地絡検出用抵抗53pと並列に接続され、当該正極側地絡検出用抵抗53pの端子間電圧Vgpを計測可能な電圧計である。負極側地絡検知部55mも、負極側地絡検出用抵抗53mと並列に接続され、当該負極側地絡検出用抵抗53mの端子間電圧Vgmを計測可能な電圧計である。正極側地絡検知部55p及び負極側地絡検知部55mは、検知した対地間電圧Vgp,Vgmを地絡判定回路7に出力可能な外部出力端子を有している。なお、正極側地絡検知部55p及び負極側地絡検知部55mは、対地間電圧Vgp,Vgmの計測値が出力されることに限定されず、対地間電圧Vgp,Vgmが所定の電圧値以上である旨の信号が出力されるように構成されていてもよい。
可変部52は、接地電路54に設けられて、直流回路2から接地回路5を切り離すべく、接地部51と直流回路2の主回路21Aとの接続状態を切換可能に接続する切換部56である。該切換部56は、接地回路5を流れる電流を遮断する第3の遮断器である。第3の遮断器は、地絡電流を遮断する遮断能力を有する。また、第3の遮断器は、地絡判定回路7によって制御される。
地絡検知回路6は、地絡の発生により電流を遮断する直流回路2内の遮断区画24,…それぞれに設けられる。地絡検知回路6は、可変部52による地絡電流の可変に応じて各地絡検知回路6が設けられる遮断区画24,…を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力する。
地絡検知回路6は、主回路21Aの第1の遮断器22Aの負荷4,…側に設けられる第1の地絡検知回路61と、分岐回路21B,…の第2の遮断器22B,…の負荷4,…側に設けられる第2の地絡検知回路62,…と、を備える。第1の地絡検知回路61は、第1の遮断区画24Aを流れる地絡電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を第1の1次検知値dI1Aとして出力する。第2の地絡検知回路62は、第2の遮断区画24B,…を流れる地絡電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を第2の1次検知値dI1B(dI1B1,dI1B2,…,dI1Bn;n=1,2,3,…)として出力する。
地絡検知回路61,62,…は、第3の遮断器による接地回路5と直流回路2との接続関係が切り換わるときに当該遮断区画24,…を流れる地絡電流の単位時間あたりの変化量に応答する交流用変流器で検知する。つまり、交流用変流器は、入力された電流の単位時間あたりの変化量に比例した検知値を出力する。
交流用変流器は、正極側電路と負極側電路との両方を流れる電流の単位時間あたりの変化量に応答するため、負荷電流などのように正極側電路と負極側電路とで等しく流れる電流については出力されず、地絡電流のようにいずれか一方の電路に偏って流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を1次検知値dI1として出力する。
地絡判定回路7は、図2(a)に示すように、各地絡検知回路6,…から1次検知値dI1,…を受信する検知値受信部71と、地絡検知回路6から検知されたすべての1次検知値dI1,…の中で最大となる最大検知値dIMAXが検知された地絡検知回路6が設けられる遮断区画24を、地絡が発生した地絡区画(遮断区画)24gと判定する判定部72と、を備える。
検知値受信部71は、第1の地絡検知回路61から第1の1次検知値dI1Aの入力を受け付けて判定部72に出力する第1処理部73と、各第2の地絡検知回路62,…から第2の1次検知値dI1B,…の入力を受け付けて、当該第2の1次検知値dI1Bを選択して第1処理部73に出力する第2処理部74と、を備える。
第1処理部73は、第2処理部74から第2の1次検知値dI1Bが入力されると、第1の地絡検知回路61から入力された第1の1次検知値dI1Aにその第2の1次検知値dI1Bを加算して2次検知値dI2(=dI1A+dI1B)として判定部72に出力する。第1処理部73は、第1の地絡検知回路61と第2処理部74とを並列に接続している。第2処理部74から第2の1次検知値dI1Bが入力されなかったとき、第1処理部73は、第1の地絡検知回路61から入力された第1の1次検知値dI1Aをそのまま2次検知値dI2として判定部72に出力する。
第2処理部74は、第2の1次検知値dI1B,…が入力される各第2の地絡検知回路62,…と第1処理部71との間のそれぞれに設けられる回路選択スイッチ75(75−1,75−2,…,75−n),…を備える。各回路選択スイッチ75,…は、判定部72からの制御信号に従って、図2(b)に示すパターンでそれぞれ独立して動作する。回路選択スイッチ75,…は、初期状態では、すべてOFFになっている。判定部72から入力される制御信号に従って、各回路選択スイッチ75,…は、個別にONに変更される。
判定部72は、第2の1次検知値dI1Bのそれぞれに第1の検知値dI1Aを加算した第2検知値dI2が最大となる最大検知値dI2MAXが検知された第2の地絡検知回路62が設けられた遮断区画24Bを、地絡が発生した地絡区画24gと判定する。
判定部72は、地絡が直流回路2に発生しているか否かを検知する地絡発生検知部76と、第2の地絡検知回路62から検知する第2の1次検知値dI1Bを選択する検知値選択部77と、該検知値選択部77が検知した1次検知値dI1,…を記憶する記憶部78と、地絡検知回路6,…から検知された2次検知値dI2から地絡区画24gを判定する地絡区画判定部79と、を備える。
地絡発生検知部76は、接地部51の正極側地絡検知部55p及び負極側地絡検知部55mから入力される対地間電圧Vgp,Vgmから地絡の発生を検知する。つまり、正極側地絡検知部55pから対地間電圧Vgpの入力があれば、地絡発生検知部76は、直流回路2の負極側電路に地絡が発生していることを検知する。また、負極側地絡検知部55mから対地間電圧Vgmの入力があれば、地絡発生検知部76は、直流回路2の正極側電路に地絡が発生していることを検知する。そして、地絡発生検知部76は、地絡が発生していることを検知すると、地絡区画判定部79に地絡発生信号を出力する。
検知値選択部77は、第2処理部74の回路選択スイッチ75,…を制御して、第1処理部71に2次検知値dI2を出力させる。検知値選択部77は、地絡区画判定部79の制御信号を受けて、第1の地絡検知回路61から第1の1次検知値dI1Aに入力を受け付ける。また、検知値選択部77は、第2処理部74に2次検知値dI2として出力させるために、第1の1次検知値dI1Aに加算する第2の1次検知値dI1Bを選択する回路選択信号を回路選択スイッチ75に出力する。検知値選択部77は、第2処理部73から2次検知値dI2が入力されると、記憶部78に記憶するとともに、地絡区画判定部79に出力する。
記憶部78は、検知値選択部77から入力される1次検知値dI1,…及び2次検知値dI2を記憶する。
地絡区画判定部79は、地絡発生検知部76から地絡発生信号の入力を受け付けると、接地回路5の切換部56に切換信号を出力するとともに、検知すべき2次検知値dI2に対応する1次検知値dI1の組み合わせを選択すべく、該当する第2の1次検知値dI1Bを選択する検知値選択信号を検知値選択部77に出力する。この切換信号と検知値選択信号とは、同期して出力される。
地絡区画判定部79は、検知値選択部77からの2次検知値dI2から地絡区画24gを判定して、遮断器制御回路8に遮断器遮断信号を出力する。
遮断器制御回路8は、地絡区画判定部79からの遮断器遮断信号の入力を受け付けて、回路制御用遮断器22A,22B,…を遮断する。
次に、同実施形態に係る直流地絡検知装置1の直流地絡検知方法について、図1〜図6を参酌しつつ説明する。まず、図3〜図6に示すように、分岐回路21B1の正極側電路で地絡が発生したとき、地絡電流Igは、接地回路5の切換部56を介して負極側地絡検出用抵抗53m、直流電源3、主回路21A、分岐回路21B1を流れる。また、分岐回路21B2,…,21Bnでは、負荷側から分岐回路21B1の地絡箇所に向かって電流I2p,I2m,…,Inp,Inmが流れる。つまり、主回路21Aでは、地絡電流Igが流れる。分岐回路21B1では、地絡電流Igと、負極側電路を流れる電流I1nと、分岐回路21B2,…,21Bnから流れる電流I2p,I2m,…,Inp,Inmと、が流れる。各地絡検知回路6,…は、これらの電流を検知する。
まず、負極側地絡検知部55mは、地絡電流Igが接地回路5の負極側地絡検出用抵抗53mを流れることにより、対地間電圧Vgmが検出される。そして、負極側地絡検知部55mは、地絡発生検知部76に当該対地間電圧Vgmを出力する。地絡発生検知部76は、この対地間電圧Vgmの入力を受けて、地絡の発生を検知する(S1)。地絡発生検知部76は、地絡区画判定部79に地絡発生信号を出力して、地絡区画判定を開始する。
地絡区画判定部79は、第1処理部73から入力される第1の地絡検知回路61からの2次検知値dI2(第1の1次検知値dI1A)を記憶部78に記憶する(S2)。次に、地絡区画判定部79は、接地回路5の切換部56に切換信号を出力して、直流回路2との接続状態を切り換える(S3)とともに、検知値選択部77に検知値選択信号を出力して、回路選択スイッチ75,…を切り換えて、第1処理部73が出力する2次検知値dI2を算出する、第1の1次検知値dI1Aと第2の1次検知値dI1Bとの組み合わせを変更する(S4)。そして、地絡区画判定部79は、第1の1次検知値dI1Aに第2の1次検知値dI1Bが加算された2次検知値dI2の入力を第1処理部73から受け付けて、2次検知値dI2(第1の1次検知値dI1A+第2の1次検知値dI1B)を記憶部78に記憶する(S5)。
地絡区画判定部79は、すべての第2の地絡検知回路62,…から第2の1次検知値dI1B,…が検知されて、第1の1次検知値dI1Aに第2の1次検知値dI1Bが加算された2次検知値dI2が記憶部78に記憶されるまで繰り返す(S6)。
地絡区画判定部79は、すべての2次検知値dI2の検知が終了する(S6でYES)と、記憶部78に記憶された2次検知値dI2の中から最大となる最大検知値dIMAXを検索する(S7−1〜S7−4)。最大検知値dIMAXは、図6(j)に示すように、1回目に検知された2次検知値dI2となる。よって、地絡区画判定部79は、最大検知値dIMAXに対応する2次検知値dI2の算出の根拠となった第2の1次検知値dI1Bが検知された第2の地絡検知回路62B1が設けられた遮断区画24B1を地絡区間24gと判定する(S8−1〜S8−4)。地絡区画判定部79は、回路制御用遮断器22を遮断する遮断器遮断信号を出力して、地絡区間24gを遮断する(S9−1〜S9−4)。
このように、接地回路5の切換部56を切り換えると、接地回路5と直流回路2との接続関係が切り換わり、各遮断区画24,…を流れる地絡電流が変化する。地絡電流の単位時間あたりの変化により交流用変流器の鉄心が励磁されるため、交流用変流器は、地絡を検知することができる。また、回路制御用遮断器22,…の投入及び遮断により接地回路5を流れる電流を切り換えることができ、交流用変流器が地絡を検知することができる。
また、第1判定部が出力した2次検知値dI2のうち最大となる2次検知値dI2から地絡が発生した遮断区画24gを判定部72が判定することができる。判定部72は、遮断区画24,…ごとに設けられる地絡検知回路6,…それぞれから出力された1次検知値dI1を基に判定するため、地絡が発生した回路を自動的に検知することができる。
また、接地回路5の可変部56を可変させると、接地回路5と直流回路2とを流れる地絡電流が可変し、各地絡検知回路6,…が検知可能な遮断区画24,…それぞれを流れる地絡電流が変化する。よって、各地絡検知回路6,…は、各遮断区画24,…を流れる電流の変化を検知することができる。
また、第2の地絡検知回路62が検知した第2の1次検知値dI1Bから地絡が発生した第2の遮断区画24Bを判定することができ、地絡を各負荷に対応して検知することができる。判定部72が各第2の1次検知値dI1Bに第1の1次検知値dI1Aを加算した加算検知値で地絡が発生している遮断区画24を判定するため、判定感度を上げることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る直流地絡検知装置について、図7を参酌しつつ説明する。なお、本実施形態に係る直流地絡検知装置1は、第1実施形態に係る直流地絡検知装置の判定部72の変形例であるため、以下、判定部を中心に説明し、第1実施形態に係る直流地絡検知装置1の構成と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、説明を省略する。
判定部72は、各第2の遮断区画24B,…に設けられる第2の地絡検知回路62から検知される第2の1次検知値dI1Bのそれぞれに第1の遮断区画24Aに設けられる第1の地絡検知回路61から検知される第1の検知値dI1Aを加算した2次検知値(加算検知値)dI2が第1の1次検知値dI1Aより大きくなる第2の検知値dI1Bが検知された第2の地絡検知回路62が設けられた遮断区画24Bを、地絡が発生した地絡区画24gと判定する。
よって、判定部72は、記憶部78に記憶された第1の1次検知値dI1Aよりも大きくなる第2の検知値dI1Bを検索することによって、第1実施形態と同様に、地絡区間24gを判定できる。そして、第2の検知値dI1Bは、図7(j)に示すように、1回目に検知された2次検知値dI2となる。よって、地絡区画判定部79は、1回目に検知された2次検知値dI2に対応する2次検知値dI2の算出の根拠となった第2の1次検知値dI1Bが検知された第2の地絡検知回路が設けられた遮断区画24Bを地絡区間24gと判定する。なお、判定部72は、第1の1次検知値dI1Aに所定の設定値(例えば、0.5〜2.0)を掛け合わせた第1検知値に基づいて判定をしてもよい。このようにすることによって、判定感度が調整することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る直流地絡検知装置について、図8及び図9を参酌しつつ説明する。なお、本実施形態に係る直流地絡検知装置は、第1実施形態に係る直流地絡検知装置の判定部の第1処理部73及び第2処理部74の変形例であるため、以下、判定部の第1処理部及び第2処理部を中心に説明し、第1実施形態に係る直流地絡検知装置の構成と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、説明を省略する。
第1処理部173は、第2処理部174から第2の1次検知値dI1Bが入力されると、第1の地絡検知回路61から入力された第1の1次検知値dI1Aにその第2の1次検知値dI1Bを減算して2次検知値dI2(=dI1A−dI1B)として判定部72に出力する。
第2処理部174は、第2の1次検知値dI1B,…が入力される各第2の地絡検知回路62,…と第1処理部173との間のそれぞれに設けられる回路選択スイッチ175,…を備える。各回路選択スイッチ175,…は、判定部72からの制御信号に従って、独立して動作する。
判定部72は、各第2の遮断区画24B,…に設けられる第2の地絡検知回路62から検知される第2の1次検知値dI1Bのそれぞれに第1の遮断区画24Aに設けられる第1の地絡検知回路61から検知される第1の検知値dI1Aを減算した第2検知値dI2が最小となる第2の検知値dI1Bが検知された第2の地絡検知回路62が設けられた遮断区画24Bを、地絡が発生した地絡区画24gと判定する。
よって、判定部72は、記憶部78に記憶された2次検知値dI2の中から最小となる最小検知値dIMINを検索することによって、第1実施形態と同様に、地絡区間24gを判定できる。つまり、最小検知値dIMINは、図9(j)に示すように、1回目に検知された2次検知値dI2となる。よって、地絡区画判定部79は、最小検知値dIMINに対応する2次検知値dI2の算出の根拠となった第2の1次検知値dI1Bが検知された第2の地絡検知回路62が設けられた遮断区画24Bを地絡区間24gと判定する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本発明の第1〜第3実施形態に係る直流地絡検知装置1は、図10に示すように、接地回路に正極側地絡検出用抵抗353p及び負極側地絡検出用抵抗353mと並列に正極側コンデンサ357p及び負極側コンデンサ357mを備えるように構成されていてもよい。正極側地絡検出用抵抗353p及び負極側地絡検出用抵抗353mと、正極側コンデンサ357p及び負極側コンデンサ357mとは、接地回路選択スイッチ358p,358m,359p,359mを備えており、それぞれ接地回路5から切り離し可能に構成されている。接地回路選択スイッチ358p,359mの組み合わせは、同時に選択され、接地回路選択スイッチ358m,359pの組み合わせとは、同時に選択される。接地回路選択スイッチ358p,359mの組み合わせと、接地回路選択スイッチ358m,359pの組み合わせとは、同時に接続されることはない。
判定部72は、地絡検知部55p,55mのいずれかから対地間電圧Vgp,Vgmが入力されると、地絡が発生していると判定する。そして、判定部72は、正極側地絡検知部55pから対地間電圧Vgpが入力されるとき、第1の地絡検知回路61から検知される第1の1次検知値dI1Aを記憶するとともに、正極側コンデンサ357pを直流回路2に接続すべく、接地回路選択スイッチ358m,359pを閉じて、接地回路選択スイッチ358p,359mを開く。判定部72は、地絡が発生した回路が判定されて、回路制御用遮断器22,…が遮断された後に、接地回路選択スイッチ358m,359pを開いて正極側コンデンサ357pを直流回路2から遮断する。
このように判定部72によって接地回路5を制御することにより、各地絡検知回路61,62,…で検知される検知値の値が2倍程度に増幅させることができ、検知感度を高めることができる。
本発明の第1〜第3実施形態に係る直流地絡検知装置1は、接地回路5の切換部56が遮断器である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、接地回路は、交流電圧を印加して接地電流を可変させる可変部を備えるものであってもよい。この可変部を備えることにより、交流用変流器は、地絡電流の単位時間当たりの変化量を検知することができるようになる。
本発明の第1〜第3実施形態に係る直流地絡検知装置1は、制御電源に接続されて、直流電力が給電される直流制御回路に適用される例を説明したが、これに限定されるものではない。現在、データセンターや工場、一般家庭などで利用されている交流電力による電力給電に変えて、直流電力を各電器製品に給電し、動作させるという直流給電の導入が試みられている。本発明の直流回路は、この直流給電に用いられることを目標にされたものであり、この直流給電を構成する直流回路に適用されるものであってもよい。
1…直流地絡検知装置、2…直流回路、21A…主回路、21B…分岐回路、22…回路制御用遮断器、22A…第1の遮断器、22B…第2の遮断器、23…過電流遮断器、24…遮断区画、24A…第1の遮断区画、24B…第2の遮断区画、24g…地絡区画、3…直流電源、4…負荷、5…接地回路、51…接地部、52…可変部、53p…正極側地絡検出用抵抗、53m…負極側地絡検出用抵抗、54…接地電路、55p…正極側地絡検知部、55m…負極側地絡検知部、56…切換部、6…地絡検知回路、61…第1の地絡検知回路、62…第2の地絡検知回路、7…地絡判定回路、71…検知値受信部、72…判定部、73…第1処理部、74…第2処理部、75…回路選択スイッチ、76…地絡発生検知部、77…検知値選択部、78…記憶部、79…地絡区画判定部、8…遮断器制御回路、173…第1処理部、174…第2処理部、175…回路選択スイッチ、353p…正極側地絡検出用抵抗、353m…負極側地絡検出用抵抗、357p…正極側コンデンサ、357m…負極側コンデンサ、358p…接地回路選択スイッチ、358m…接地回路選択スイッチ、359p…接地回路選択スイッチ、359m…接地回路選択スイッチ、dI1…一次検知値、dI1A…第1の1次検知値、dI1B…第2の1次検知値、dIMAX…最大検知値、dI2…2次検知値、Vgp…対地間電圧、Vgm…対地間電圧、Ig…地絡電流
Claims (8)
- 地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知装置であって、
前記直流回路を接地する接地回路と、地絡の発生により電流を遮断する前記直流回路内の遮断区画それぞれに設けられて、当該遮断区画の前記地絡電流を検知する地絡検知回路と、該地絡検知回路それぞれからの検知に基づき地絡が発生した遮断区画を判定する地絡判定回路と、を備え、
前記地絡検知回路は、当該地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、
前記地絡判定回路は、前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路が設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する判定部と、を備えることを特徴とする直流地絡検知装置。 - 前記接地回路は、一端側が接地され他端側が前記直流回路と接続される接地部と、該接地部を介して当該直流回路内に流れる地絡電流を可変させる可変部と、を備え、
前記地絡検知回路は、前記可変部による地絡電流の可変に応じて各地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に対応した値を検知値として出力する請求項1に記載の直流地絡検知装置。 - 前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、
前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のうち、最大となる第2の検知値が検知された第2の地絡検知回路が設けられた遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する請求項1又は2に記載の直流地絡検知装置。 - 前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、
前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のそれぞれに前記第1の遮断区画に設けられる第1の地絡検知回路から検知される第1の検知値を加算した加算検知値が最大となる第2の検知値が検知された第2の地絡検知回路が設けられた遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する請求項1又は2に記載の直流地絡検知装置。 - 地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知装置であって、
前記直流回路を接地する接地回路と、地絡の発生により電流を遮断する前記直流回路内の遮断区画それぞれに設けられて、当該遮断区画の前記地絡電流を検知する地絡検知回路と、該地絡検知回路それぞれからの検知に基づき地絡が発生した遮断区画を判定する地絡判定回路と、を備え、
前記地絡検知回路は、当該地絡検知回路が設けられる遮断区画を流れる電流の単位時間あたりの変化量に比例した値を検知値として出力し、
前記地絡判定回路は、前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最小となる検知値が検知された地絡検知回路が設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定する判定部と、を備えることを特徴とする直流地絡検知装置。 - 前記直流回路は、電源側から複数の負荷側に向かう電路に設けられる第1の遮断器により区画される第1の遮断区画と、該第1の遮断器が設けられた電路より分岐されて各負荷側に向かう電路のそれぞれに設けられる第2の遮断器により区画される第2の遮断区画と、を備え、
前記判定部は、各第2の遮断区画に設けられる第2の地絡検知回路から検知される第2の検知値のそれぞれが、第1の遮断区画に設けられる第1の地絡検知回路から検知される第1の検知値を基準として当該第1の検知値から所定の範囲内にあるかを判定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の直流地絡検知装置。 - 地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知方法であって、
前記直流回路と、該直流回路に設けられる前記請求項1〜4,6のいずれか1項に記載の直流地絡検知装置と、を備え、
前記地絡判定回路は、比較部が前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最大となる検知値が検知された地絡検知回路に設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することを特徴とする直流地絡検知方法。 - 地絡に起因して直流回路内に流れる地絡電流を検知する直流地絡検知方法であって、
前記直流回路と、該直流回路に設けられる前記請求項5又は6に記載の直流地絡検知装置と、を備え、
前記地絡判定回路は、比較部が前記地絡検知回路から検知されたすべての検知値の中で最小となる検知値が検知された地絡検知回路に設けられる遮断区画を、地絡が発生した遮断区画と判定することを特徴とする直流地絡検知方法。
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