JP2013143874A - 発電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電装置1は、外力を圧電素子を介して電気に変換する発電装置1であって、圧電素子を振動板に固定して構成された、複数の発電プレート10と、相互に間隔を隔てて並設された複数の発電プレート10であって、各発電プレート10の少なくとも一部が積層状に重合された複数の発電プレート10と、複数の発電プレート10の中で、相互に隣接する一対の発電プレート10を、相互の重合範囲において接続する複数の接続部20とを備え、複数の発電プレート10に対する接続部20による複数の接続位置50を、複数の発電プレート10の並設方向に対する直交面における複数の発電プレート10の投影形状の周縁位置であって、並設方向に沿った順に、投影形状の周縁を所定の一方向に沿って順次移動する位置としている。
【選択図】図1
Description
最初に、実施の形態1について説明する。この形態は、複数の発電プレートを全部重複して積層した形態である。
まず、実施の形態1に係る発電装置の構成について説明する。図1は実施の形態1に係る発電装置の概略の全体斜視図である。図2(a)は発電装置の平面図、図2(b)は発電装置の側面図である。なお、以下の説明では、図1のX方向を発電装置の縦方向、図1のY方向を発電装置の横方向、図1のZ方向を発電装置の高さ方向とする。これら各図に示すように、発電装置1は、複数の発電プレート10と、複数の接続部20とを備えている。
図1及び図2に示すように、複数の発電プレート10は、当該発電プレート10に加えられた外力を電気に変換するものである。この複数の発電プレート10の各々は、相互に同一の角板状、かつ同一の板面積にて形成されており、相互に間隔を隔てて並設されている。具体的には、実施の形態1では、発電プレート10a〜10eの全部が積層状に重合され、当該発電プレート10a〜10eの相互の重心が並設方向に沿って同一位置に位置するように、当該発電プレート10a〜10eが並設されている(これら発電プレート10a〜10eは、相互に区別する必要がない場合には「発電プレート10」と総称する。後述する実施の形態2〜4の発電プレート10a〜10eも同様とする)。この複数の発電プレート10の各々は、圧電素子(図示省略)と、振動板(図示省略)とを備えて構成されている。
複数の接続部20は、発電プレート10同士を接続する接続手段である。この複数の接続部20の各々は、発電プレート10との相互間に、発電プレート10を変形させるためのスペースを維持できるように、発電プレート10よりも高強度な鋼材(例えば鋼、ステンレス、アルミニウム等)にて形成された柱状体である。また、各接続部20は、複数の発電プレート10の中で、相互に隣接する一対の発電プレート10の相互間に設けられ、当該一対の発電プレート10と接着剤や溶接等によって接続されている。具体的には、実施の形態1では、接続部20aは発電プレート10aと発電プレート10bの相互間に設けられ、接続部20bは発電プレート10bと発電プレート10cの相互間に設けられ、接続部20cは発電プレート10cと発電プレート10dの相互間に設けられ、接続部20dは発電プレート10dと発電プレート10eの相互間に設けられている(これら接続部20a〜20dは、相互に区別する必要がない場合には「接続部20」と総称する。後述する実施の形態2〜4の接続部20a〜20dも同様とする)。なお、この複数の接続部20の設置の詳細については、後述する。発電プレート10と接続部20の相互の接続面においては、発電プレート10の変形が妨げられるため、当該接続面の面積は極力小さい方が好ましい。
次に、実施の形態1に係る接続部20の設置の詳細について説明する。図3は、実施の形態1に係る接続部20の設置状況を示す図であり、(a)は1段目の発電プレート10aと2段目の発電プレート10bとの相互間の設置状況、(b)は2段目の発電プレート10bと3段目の発電プレート10cとの相互間の設置状況、(c)は3段目の発電プレート10cと4段目の発電プレート10dとの相互間の設置状況、(d)は4段目の発電プレート10dと5段目の発電プレート10eとの相互間の設置状況を示す図である。
また「投影形状」とは、発電装置1を複数の発電プレート10の並設方向に沿って投影したときに映し出された二次元形状であり、例えば方形状、円形状、方形環状等が該当する。また、「投影形状の周縁位置」とは、投影形状周縁上の任意の位置であり、例えば投影形状が方形状の場合には当該投影形状の隅部が該当する。また、「投影形状の隅部」とは、方形状である投影形状の角部である。また、「所定の一方向」とは、投影形状の周回り方向のいずれか一方の方向であり、例えば投影形状の周回り方向のうち時計回りの方向又は反時計周りのいずれか一方の方向が該当する。
また、第2接続位置50bとは、例えば、図3(b)に示すように、正方形状の投影形状の右上隅部に対応する2段目の発電プレート10bの隅部と3段目の発電プレート10cの隅部のことである。
また、第3接続位置50cとは、例えば、図3(c)に示すように、正方形状の投影形状の右下隅部に対応する3段目の発電プレート10cの隅部と4段目の発電プレート10dの隅部のことである。
また、第4接続位置50dとは、例えば、図3(d)に示すように、正方形状の投影形状の左下隅部に対応する4段目の発電プレート10dの隅部と5段目の発電プレート10eの隅部のことである。
このように構成された発電装置1の機能は以下の通りである。図4は、実施の形態1に係る発電装置1が外力を受けた状態を示す図であり、(a)は発電装置1が外力を受ける前の状態、(b)は発電装置1が外部から圧縮力を受けた状態、(c)は発電装置1が外部から引張力を受けた状態を示す図である。
このように実施の形態1によれば、複数の発電プレート10に対する接続部20による複数の接続位置50を、複数の発電プレート10の並設方向に対する直交面における複数の発電プレート10の投影形状の周縁位置であって、当該並設方向に沿った順に、投影形状の周縁を所定の一方向に沿って順次移動する位置としたので、複数の発電プレート10をばね構造のように形成することができ、複数の発電プレート10を曲げ変形させるだけでなく、複数の発電プレート10をばねのように伸縮変形させることができる。そのため、各圧電素子の変形量を増大させることができ、発電効率を向上させることができる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、複数の発電プレート10を一部重複して積層した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
まず、実施の形態2に係る発電装置1の構成について説明する。図6は実施の形態2に係る発電装置1の概略の全体斜視図である。図7(a)は発電装置1の平面図、図7(b)は発電装置1の側面図である。これら各図に示すように、発電装置1は、複数の発電プレート10と、複数の接続部20と、重り30とを備えている。
図6及び図7に示すように、この複数の発電プレート10の各々は、相互に同一の直方平板状、かつ同一の板面積にて形成されており、相互に間隔を隔てて並設されている。具体的には、実施の形態2では、発電プレート10a〜10eの長手方向における各端部のみが積層状に重合されるように、かつ、投影形状が方形環状(ここでは、投影形状は正方形環状として説明する)になるように、当該発電プレート10a〜10eが並設されている。この複数の発電プレート10の各々は、圧電素子と、振動板とを備えて構成されている。
重り30は、発電装置1の固有振動数を調整する調整手段である。重り30は、ゴム、鉛等にて形成された柱状体又は球状体であり、複数の発電プレート10のうち、当該複数の発電プレート10の並設方向における最外側に配置される発電プレート10(ここでは、5段目の発電プレート10eとする)と固定具や溶接等によって接続されている。
次に、実施の形態2に係る接続部20の設置の詳細について説明する。図8は実施の形態2に係る接続部20の設置状況を示す図であり、(a)は1段目の発電プレート10aと2段目の発電プレート10bとの相互間の設置状況、(b)は2段目の発電プレート10bと3段目の発電プレート10cとの相互間の設置状況、(c)は3段目の発電プレート10cと4段目の発電プレート10dとの相互間の設置状況、(d)は4段目の発電プレート10dと5段目の発電プレート10eとの相互間の設置状況を示す図である。
また、「投影形状の周縁位置」とは、例えば投影形状が方形環状の場合には当該投影形状の外周縁の隅部又は内周縁の隅部のいずれか一方を意味する。
また、第2接続位置50bとは、例えば、図8(b)に示すように、正方形環状の投影形状の外周縁右下隅部に対応する2段目の発電プレート10bの端部と3段目の発電プレート10cの端部のことである。
また、第3接続位置50cとは、例えば、図8(c)に示すように、正方形環状の投影形状の外周縁左下隅部に対応する3段目の発電プレート10cの端部と4段目の発電プレート10dの端部のことである。
また、第4接続位置50dとは、例えば、図8(d)に示すように、正方形環状の投影形状の外周縁左上隅部に対応する4段目の発電プレート10dの端部と5段目の発電プレート10eの端部のことである。
このように構成された発電装置1の機能は以下の通りである。図9は実施の形態2に係る発電装置1が外力を受けた状態を示す図であり、(a)は発電装置1が外力を受ける前の状態、(b)は発電装置1が外部から圧縮力を受けた状態、(c)は発電装置1が外部から引張力を受けた状態を示す図である。
このように実施の形態2によれば、各発電プレート10の長手方向における各端部のみが積層状に重合されるように、かつ、投影形状が方形環状になるように、複数の発電プレート10を並設し、複数の発電プレート10の中で、相互に隣接する一対の発電プレート10を、各発電プレート10の端部において接続部20にて接続したので、接続位置50間の距離を長くとることができる。そのため、各圧電素子を効果的に変形させることができ、発電効率を一層向上させることができる。また、複数の発電プレート10をらせん状に形成することができる。そのため、複数の発電プレート10の全部が積層状に重合されている発電装置1に比べて、投影形状の面積を減らすことができ、発電装置1の設置スペースの効率化を図ることができる。
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、発電装置に配線を接続した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
まず、実施の形態3に係る発電装置の構成について説明する。図10は、実施の形態3に係る発電装置の概略の全体斜視図である。図11(a)は発電装置の平面図、図11(b)は発電装置の側面図である。図12(a)は発電プレートの平面図、図12(b)は発電プレートの底面図である。図13は、発電プレートの起電状況を示す図であり、(a)は発電プレートが下方へ凸状に撓んだ状態を示す図であり、(b)は発電プレートが上方へ凸状に撓んだ状態を示す図である。図14は、実施の形態3に係る発電装置の起電状況を示す縦断面図であり、(a)は変形前の状態を示す図であり、(b)は変形後の状態を示す図である。これら各図に示すように、発電装置1は、発電プレート10a〜10eと、接続部20a〜20d、外部配線60a、60bとを備えている。
発電プレート10a〜10eの各々は、相互に同一の角板状、かつ同一の板面積にて形成されており、相互に間隔を隔てて並設されている。また、これら発電プレート10a〜10eの各々は、圧電素子11a、11bと、振動板12とを備えて構成されている。具体的には、図12(a)、(b)に示すように、振動板12の平面側の側面には圧電素子11aが設けられ、振動板12の底面側の側面には圧電素子11bが設けられており、これら圧電素子11a、11bは振動板12に対して接着剤等により固定されている。
また、図12(a)、(b)に示すように、振動板12の側面における長手方向の一方の端部には、第1の配線15又は第2の配線16と後述する接続部20の第1の導電部材21とを接続するための第1の孔13aが設けられていると共に、第1の配線15又は第2の配線16と後述する接続部20の第2の導電部材22とを接続するための第2の孔14aが、第1の孔13a近傍に設けられている(なお、第2の孔14aは、第1の孔13aよりも端側に配置されている)。また、振動板12の側面における長手方向の他方の端部にも、第1の孔13bと第2の孔14bが設けられている(なお、第1の孔13bは、第2の孔14bよりも端側に配置されている)。
接続部20a〜20dの各々は、絶縁性材料(例えばゴム材、木材、樹脂材等)にて形成された直方状体である。図11(b)に示すように、接続部20aは、発電プレート10a、10bの相互間に設けられ、当該発電プレート10a、10bと接着剤や溶接等によって接続されている。また、接続部20bは、発電プレート10b、10cの相互間に設けられ、当該発電プレート10b、10cと接着剤や溶接等によって接続されている。また、接続部20cは、発電プレート10c、10dの相互間に設けられ、当該発電プレート10c、10dと接着剤や溶接等によって接続されている。また、接続部20dは、発電プレート10d、10eの相互間に設けられ、当該発電プレート10d、10eと接着剤や溶接等によって接続されている。
また、図示しない第2接続位置とは、例えば、図11(b)に示すように、長方形状の投影形状の外周縁右端部に対応する2段目の発電プレートの端部10bと3段目の発電プレートの端部10c、又は4段目の発電プレートの端部10dと5段目の発電プレートの端部10eのことである。
また、図14(a)に示すように、第1の導電部材21は接続部20に設けられた図示しない孔に挿入され、第2の導電部材22は接続部20に設けられた図示しない孔に挿入されている。そして、これら第1の導電部材21及び第2の導電部材22は、接続部20に対して螺合構造又は接着等により固定されている。
図13(a)に示すように、発電プレート10が下方へ凸状に撓んだ場合には、発電プレート10の平面側の側面に陽極の電流が起電し、発電プレート10の底面側の側面に陰極の電流が起電する。一方、図13(b)に示すように、発電プレート10が上方へ凸状に撓んだ場合には、発電プレート10の平面側の側面に陰極の電流が起電し、発電プレート10の底面側の側面に陽極の電流が起電する。これらのことから、図14(b)に示すように、発電装置1が外部から引張力を受けた場合には、発電プレート10a、10b、10cは下方へ凸状に撓むので、当該発電プレート10a、10b、10cの平面側の側面に陽極の電流が起電し、当該発電プレート10a、10b、10cの底面側の側面に陰極の電流が起電する。
このことを踏まえると、第1の導電部材21の配線方法については、図14(a)に示すように、第1の導電部材21が上述した陽極側の配線同士を接続するように、各接続部20の第1の導電部材21は、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第1の配線15と、当該一対の発電プレート10の他方の第1の配線15とを接続している(具体的には、接続部20aの第1の導電部材21は、発電プレート10aの第1の配線15と、発電プレート10bの第1の配線15とを接続している等)。また、第2の導電部材22の配線方法については、図14(a)に示すように、第2の導電部材22が上述した陰極側の配線同士を接続するように、各接続部20の第2の導電部材22は、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第2の配線16と、当該一対の発電プレート10の他方の第2の配線16とを接続している(具体的には、接続部20aの第2の導電部材22は、発電プレート10aの第2の配線16と、発電プレート10bの第2の配線16とを接続している等)。
外部配線60a、60bは、複数の発電プレート10にて発生した電力を外部機器に供給するためものである。これら外部配線60a、60bの設置については、外部配線60a、60bの各々が異なる電極となる配線と接続されるように、具体的には、図10、図11(b)に示すように、外部配線60aは発電プレート10aの第1の配線15と接続されており、外部配線60bは発電プレート10eの第2の配線16と接続されている。
このように構成された発電装置1の機能は以下の通りである。図15は、実施の形態3に係る発電装置1が外力を受けた状態を示す縦断面図であり、(a)は発電装置1が外部から引張力を受けた状態、(b)は発電装置1が外部から圧縮力を受けた状態を示す図である。
ここで、図15(a)に示すように、発電装置1が外部から引張力を受けた場合の発電プレート10a〜10eの変形においては、発電プレート10a〜10eの平面側の側面に陽極の電流が起電すると共に、発電プレート10a〜10eの底面側の側面に陰極の電流が起電することで、各発電プレート10に電圧が発生し、各発電プレート10の第1の配線15及び第2の配線16に電流が流れる。また、図15(b)に示すように、発電装置1が外部から圧縮力を受けた場合の発電プレート10a〜10eの変形においては、発電プレート10a〜10eの平面側の側面に陰極の電流が起電すると共に、発電プレート10a〜10eの底面側の側面に陽極の電流が起電することで、各発電プレート10に電圧が発生し、各発電プレート10の第1の配線15及び第2の配線16に電流が流れる。
また、発電プレート10a〜10eの第1の配線15同士が第1の導電部材21を介して連結されており、且つ、発電プレート10a〜10eの第2の配線16同士が第2の導電部材22を介して連結されているので、発電プレート10a〜10eで発生した電流が、各発電プレート10の第1の配線15及び第2の配線16に流れる。これにより、発電プレート10a〜10eで発生した電力を、外部配線60a、60bを介して外部機器に供給することができる。
このように実施の形態3によれば、発電プレート10a〜10eの中で、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第1の配線15と、当該一対の発電プレート10の他方の第1の配線15とを接続する第1の導電部材21と、当該一対の発電プレート10の一方の第2の配線16と、当該一対の発電プレート10の他方の第2の配線16とを接続する第2の導電部材22とを、当該一対の発電プレート10を接続する接続部20の内部に設けたので、発電プレート10a〜10e毎に電力を供給するための配線を接続する場合に比べて当該配線の数を減らすことができ、当該配線の手間を省くことができる。また、第1の導電部材21と第2の導電部材22を外部に露出させずに済み、発電装置1の外観を維持しながら、発電装置1にて発生した電力を外部機器に供給することができる。
次に、実施の形態4について説明する。この形態は、相互に隣接する一対の発電プレートに、変形形状調整手段を設けた形態である。なお、実施の形態3と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態3で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
まず、実施の形態4に係る発電装置の構成について説明する。図16(a)は実施の形態4に係る発電装置の平面図、図16(b)は発電装置の側面図である。図17は、実施の形態4に係る発電装置の起電状況を示す縦断面図であり、(a)は変形前の状態を示す図であり、(b)は変形後の状態を示す図である。これら各図に示すように、実施の形態4に係る発電装置1は、実施の形態3の発電装置1の構成要素に対して、さらに変形形状調整部70a、70bを加えて構成されている。
変形形状調整部70a、70bは、複数の発電プレート10の中で、相互に隣接する一対の発電プレート10の変形形状を調整するための変形形状調整手段である。これら変形形状調整部70a、70bは、鋼材等にて形成された板状体を略コの字状に曲折してなるものである。
また、図16(a)、(b)に示すように、この変形形状調整部70aは、発電プレート10a、10bにおける接続部20aに接続されている部分に設けられており、当該接続部20aに接続されている部分を挟持するように配置され、発電プレート10a、10bに対して固定具等によって固定されている。また、この変形形状調整部70bは、発電プレート10c、10dにおける接続部20cに接続されている部分に設けられており、当該接続部20cに接続されている部分を挟持するように配置され、発電プレート10c、10dに対して固定具等によって固定されている。
ここで、第1の導電部材21及び第2の導電部材22の配線方法について説明する。
図13(a)に示す発電プレート10の起電状況からすると、図17(b)に示すように、発電装置1が外部から引張力を受けた場合には、発電プレート10a、10cは下方へ凸状に撓むので、当該発電プレート10a、10cの平面側の側面に陽極の電流が起電し、当該発電プレート10a、10cの底面側の側面に陰極の電流が起電する。また、図13(b)に示す発電プレート10の起電状況からすると、図17(b)に示すように、発電プレート10bは変形形状調整部70aによって上方へ凸状に撓むので、当該発電プレート10bの平面側の側面に陰極の電流が起電し、当該発電プレート10bの底面側の側面に陽極の電流が起電する。
これらのことを踏まえると、第1の導電部材21の配線方法については、図17(a)に示すように、第1の導電部材21が上述した陽極側の配線同士を接続するように、各接続部20の第1の導電部材21は、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第1の配線15と、当該一対の発電プレート10の他方の第2の配線16とを接続している(具体的には、接続部20aの第1の導電部材21は、発電プレート10aの第1の配線15と、発電プレート10bの第2の配線16とを接続している等)。また、第2の導電部材22の配線方法については、図17(a)に示すように、第2の導電部材22が上述した陰極側の配線同士を接続するように、各接続部20の第2の導電部材22は、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第2の配線16と、当該一対の発電プレート10の他方の第1の配線15とを接続している(具体的には、接続部20aの第2の導電部材22は、発電プレート10aの第2の配線16と、発電プレート10bの第1の配線15とを接続している等)。
このように構成された発電装置1の機能は以下の通りである。図18は、実施の形態4に係る発電装置1が外力を受けた状態を示す縦断面図であり、(a)は発電装置1が外部から引張力を受けた状態、(b)は発電装置1が外部から圧縮力を受けた状態を示す図である。
また、発電プレート10aの第1の配線15と発電プレート10bの第2の配線16、発電プレート10bの第1の配線15と発電プレート10cの第2の配線16、発電プレート10cの第1の配線15と発電プレート10dの第2の配線16、発電プレート10dの第1の配線15と発電プレート10eの第2の配線16が、第1の導電部材21を介して連結されていると共に、発電プレート10aの第2の配線16と発電プレート10bの第1の配線15、発電プレート10bの第2の配線16と発電プレート10cの第1の配線15、発電プレート10cの第2の配線16と発電プレート10dの第1の配線15、発電プレート10dの第2の配線16と発電プレート10eの第1の配線15が、第2の導電部材22を介して連結されている。このことから、発電プレート10a〜10eで発生した電流が、各発電プレート10の第1の配線15及び第2の配線16に流れる。
このように実施の形態4によれば、発電プレート10a〜10eの中で、相互に隣接する一対の発電プレート10の一方の第1の配線15と、当該一対の発電プレート10の他方の第2の配線16とを接続する第1の導電部材21と、当該一対の発電プレート10の一方の第2の配線16と、当該一対の発電プレート10の他方の第1の配線15とを接続する第2の導電部材22とを、当該一対の発電プレート10を接続する接続部20の内部に設けたので、発電プレート10a〜10e毎に電力を供給するための配線を接続する場合に比べて当該配線の数を減らすことができ、当該配線の手間を省くことができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態1では、複数の発電プレート10の各々の形状は同一の板面積を有する正方形状にて形成されていると説明したが、これに限られず、例えば同一形状と同一の板面積を有する方形状(例えば三角形、五角形等)、扇状、円形状等にて形成されてもよい。
また、各実施の形態では、振動板は発電プレート10と同一の形状、かつ同一の板面積にて形成されていると説明したが、例えば、振動板が発電プレート10と異なる形状、かつ発電プレート10よりも小さな板面積にて形成されてもよい。
各実施の形態では、接続部20は、複数の発電プレート10の中で、相互に隣接する一対の発電プレート10の相互間に設けられると説明したが、これに限られない。この接続部20は、相互に隣接する一対の発電プレート10とのスペースを維持することができ、且つ当該一対の発電プレート10と接続できればよいので、例えば、当該一対の発電プレート10の周縁に設けられてもよい。
実施の形態2の発電装置1は重り30を備えて構成されると説明したが、実施の形態1、3、4の発電装置1が重り30を備えて構成されてもよい。この場合には、例えば重り30と5段目の発電プレート10eとの接続位置50は、5段目の発電プレート10eの隅部のうち第4接続位置50dとなる隅部以外の隅部であってもよい。これにより、5段目の発電プレート10eを効果的に変形させることができる。
実施の形態1では、複数の発電プレート10の各々が正方形状にて形成された場合の複数の接続位置50は、第1接続位置50aと、第2接続位置50bと、第3接続位置50cと、第4接続位置50dとを含むものと説明したが、これに限られず、これら4つの接続位置50よりも少ないものであってもよく、又は多いものであってもよい。例えば、第1接続位置と第2接続位置のみにおいて交互に接続してもよい。
10、10a、10b、10c、10d、10e 発電プレート
11a、11b 圧電素子
12 振動板
13a、13b 第1の孔
14a、14b 第2の孔
15 第1の配線
16 第2の配線
20、20a、20b、20c、20d 接続部
21 第1の導電部材
22 第2の導電部材
30 重り
50 接続位置
50a 第1接続位置
50b 第2接続位置
50c 第3接続位置
50d 第4接続位置
60a、60b 外部配線
70a、70b 変形形状調整部
また、請求項1に記載の発電装置によれば、各発電プレートの長手方向における各端部のみが積層状に重合されるように、かつ、投影形状が方形環状になるように、複数の発電プレートを並設し、複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の発電プレートを、各発電プレートの端部において接続手段にて接続したので、接続位置間の距離を長くとることができる。そのため、各発電素子を効果的に変形させることができ、発電効率を一層向上させることができる。また、複数の発電プレートをらせん状に形成することができる。そのため、複数の発電プレートの全部が積層状に重合されている発電装置に比べて、投影形状の面積を減らすことができ、発電装置の設置スペースの効率化を図ることができる。
また、各発電プレートの長手方向における各端部のみが積層状に重合されるように、かつ、投影形状が方形環状になるように、複数の発電プレートを並設し、複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の発電プレートを、各発電プレートの端部において接続手段にて接続したので、接続位置間の距離を長くとることができる。そのため、各発電素子を効果的に変形させることができ、発電効率を一層向上させることができる。また、複数の発電プレートをらせん状に形成することができる。そのため、複数の発電プレートの全部が積層状に重合されている発電装置に比べて、投影形状の面積を減らすことができ、発電装置の設置スペースの効率化を図ることができる。
また、各発電プレートを、その相互の重心が並設方向に沿って同一位置に位置するように、複数の発電プレートを並設し、複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の発電プレートを、各発電プレートの隅部において接続手段にて接続したので、接続位置間の距離を長くとることができる。そのため、各発電素子を効果的に変形させることができ、発電効率を一層向上させることができる。
Claims (7)
- 外力を発電素子を介して電気に変換する発電装置であって、
前記発電素子により構成され、又は前記発電素子を振動板に固定して構成された、複数の発電プレートと、
相互に間隔を隔てて並設された前記複数の発電プレートであって、各発電プレートの少なくとも一部が積層状に重合された複数の前記発電プレートと、
前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートを、相互の重合範囲において接続する複数の接続手段とを備え、
前記複数の発電プレートに対する前記接続手段による複数の接続位置を、前記複数の発電プレートの並設方向に対する直交面における前記複数の発電プレートの投影形状の周縁位置であって、前記並設方向に沿った順に、前記投影形状の周縁を所定の一方向に沿って順次移動する位置とした、
発電装置。 - 前記複数の発電プレートの各々を角板状にて形成し、
各発電プレートを、その相互の重心が前記並設方向に沿って同一位置に位置するように、前記複数の発電プレートを並設し、
前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートを、各発電プレートの隅部において前記接続手段にて接続した、
請求項1に記載の発電装置。 - 各発電プレートの全部が積層状に重合されるように、前記複数の発電プレートを並設し、
前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートを、各発電プレートの隅部において前記接続手段にて接続した、
請求項2に記載の発電装置。 - 前記複数の発電プレートの各々を直方平板状にて形成し、
各発電プレートの長手方向における各端部のみが積層状に重合されるように、かつ、前記投影形状が方形環状になるように、前記複数の発電プレートを並設し、
前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートを、各発電プレートの端部において前記接続手段にて接続した、
請求項1に記載の発電装置。 - 前記複数の発電プレートのうち、前記並設方向における最外側に配置される発電プレートに、重りを接続した、
請求項1から4のいずれか一項に記載の発電装置。 - 前記発電プレートは、前記発電素子における第1の電極側の側面に接続された第1の配線と、前記発電素子における第2の電極側の側面に接続された第2の配線と、を備え、
前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートの一方の前記第1の配線と、当該一対の前記発電プレートの他方の前記第1の配線又は前記第2の配線とを接続する第1の導電部材と、当該一対の前記発電プレートの一方の前記第2の配線と、当該一対の前記発電プレートの他方の前記第1の配線又は前記第2の配線とを接続する第2の導電部材とを、当該一対の前記発電プレートを接続する前記接続手段の内部に設けた、
請求項1から5のいずれか一項に記載の発電装置。 - 前記複数の発電プレートの中で、相互に隣接する一対の前記発電プレートにおける前記接続手段に接続されている部分に、当該一対の発電プレートの変形形状を調整するための変形形状調整手段を設けた、
請求項6に記載の発電装置。
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