JP2013143247A - 常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造性に優れる常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法を提供する。
【解決手段】低温導電部1は、フォーマ11の外周に超電導導体層12を形成してなる導体部10、及び導体部を内部に収納して、導体部を極低温に維持する断熱管14を有する。常温絶縁部2は、断熱管の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層23を有する。この製造方法は、準備工程と保形工程と押出工程とを具える。準備工程は、常温側電気絶縁層の支持部材として、断熱管または低温導電部の外径よりも大きな内径を有するパイプ状構造物のいずれか一方を用意する。保形工程は、支持部材の断面形状の変形を抑制し、断面形状を設計形状に保形する。押出工程は、支持部材の外周側に常温側電気絶縁層を押出により形成する。保形工程は、押出工程よりも前に施されている。
【選択図】図1
【解決手段】低温導電部1は、フォーマ11の外周に超電導導体層12を形成してなる導体部10、及び導体部を内部に収納して、導体部を極低温に維持する断熱管14を有する。常温絶縁部2は、断熱管の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層23を有する。この製造方法は、準備工程と保形工程と押出工程とを具える。準備工程は、常温側電気絶縁層の支持部材として、断熱管または低温導電部の外径よりも大きな内径を有するパイプ状構造物のいずれか一方を用意する。保形工程は、支持部材の断面形状の変形を抑制し、断面形状を設計形状に保形する。押出工程は、支持部材の外周側に常温側電気絶縁層を押出により形成する。保形工程は、押出工程よりも前に施されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、導体部を断熱管内に収納してなる低温導電部と、その低温導電部の外周を取り囲む常温側電気絶縁層を有する常温絶縁部と、を具える常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法に関するものである。特に、製造性に優れる常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法に関する。
超電導ケーブルでは、一般にフォーマの外周上に超電導導体層を有する導体部を二重の金属管で構成される断熱管内に収納してなる構成を具える。このような超電導ケーブルにおいて、超電導ケーブルを外部から電気的に絶縁する構成には以下の二つが挙げられる。一つ目の構成は、上記導体部の上に電気絶縁層を具えて上記断熱管に収納し、当該電気絶縁層も冷媒により冷却される低温絶縁型の構成である(例えば、特許文献1の段落0004及び図3、特許文献2の図3及び図5参照)。二つ目の構成は、上記導体部が上記断熱管に収納され、かつその断熱管の上に電気絶縁層が形成されており、当該電気絶縁層が冷媒により冷却されない常温絶縁型の構成である(例えば、特許文献1の段落0003及び図2、特許文献2の図4を参照)。特に、後者の常温絶縁型超電導ケーブルは、既存の常電導ケーブルの絶縁材料および絶縁構造が適用できるという利点がある。
上述のように常温絶縁型超電導ケーブルでは、断熱管の上に電気絶縁層を形成、即ち、断熱管を電気絶縁層の支持部材としている。その他、上記支持部材として断熱管の外径よりも大きな内径を有するパイプ状構造物を利用することが挙げられる。そのパイプ状構造物の外周に電気絶縁層を形成し、その内部に断熱管および導体部を収納することで常温絶縁型超電導ケーブルを製造することが考えられる。いずれの支持部材でも、その構成材料が導電材料であれば、その内部に配される導体部の超電導導体層に交流を流した際、支持部材に渦電流が生じて損失(渦電流損)が増加する。そこで、渦電流損を低減するために、支持部材を薄くすることが考えられる。しかし、支持部材を薄くするほど支持部材が扁平に変形し易くなったり座屈し易くなったりして、その形状を維持することが難しくなる。そのため、電気絶縁層を支持部材の外周側に形成し難くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、上記支持部材の変形が生じ難く、製造性に優れる常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法を提供することにある。
本発明常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、以下の常温絶縁型超電導ケーブルを製造する方法である。その常温絶縁型超電導ケーブルは、低温導電部と、常温絶縁部とを具える。低温導電部は、フォーマの外周に超電導導体層を形成してなる導体部、及びその導体部を内部に収納して、導体部を極低温に維持する断熱管を有する。常温絶縁部は、上記断熱管の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層を具える。上記製造方法は、この常温絶縁型超電導ケーブルを製造するための製造方法であって、準備工程と、保形工程と、押出工程とを具える。準備工程では、常温側電気絶縁層の支持部材として、上記断熱管または上記低温導電部の外径よりも大きな内径を有するパイプ状構造物のいずれか一方を用意する。保形工程では、上記支持部材の断面形状の変形を抑制し、当該断面形状を設計形状に保形する。押出工程では、上記支持部材の外周側に押出により上記常温側電気絶縁層を形成する。この保形工程は、押出工程よりも前に施されている。
本発明の製造方法によれば、支持部材を設計形状に保形する保形工程を具えることで支持部材が変形(扁平、座屈など)することを抑制することができる。設計形状は、支持部材の設計上の断面形状そのものだけでなく、この設計上の断面形状に対する変形度合いを押出工程で常温側電気絶縁層を形成するのに支障のない程度に抑えた形状を言う。そのため、支持部材の厚さが薄くても、保形工程が押出工程よりも前に施されていることで、常温側電気絶縁層を支持部材の外周側に形成できる。また、支持部材の厚さを薄くできるため、常温絶縁型超電導ケーブルの外径を小さくすることができる。
本発明製造方法の一形態として、上記保形工程は、収納工程と、膨張工程とを具えることが挙げられる。収納工程は、支持部材の内部にチューブを収納する。膨張工程は、チューブ内に流体を充填してチューブを膨張させることで、チューブを介して支持部材に内圧を付加する。
上記の形態によれば、支持部材の断面形状を設計形状に保形できる。その上、流体をチューブ内に充填することで、例えば、流体として液体を使用する場合、支持部材の内部が濡れることを防止でき、後工程において支持部材の内部に付着した液体の除去が不要となる。
本発明製造方法の一形態として、上記チューブを介して支持部材に内圧が付加される場合、上記保形工程が、準備工程後に施されることが挙げられる。
上記の形態によれば、準備工程後から押出工程に至る過程の途中で、支持部材が変形することを抑制できる。
本発明製造方法の一形態として、上記チューブを介して支持部材に内圧が付加される場合、上記収納工程が準備工程時に施され、上記膨張工程が準備工程後に施されることが挙げられる。
上記の形態によれば、チューブを準備工程時に支持部材の内部に収納しておくことで、その後、いつでもチューブを膨張させることができるので、上記押出工程時以前にも支持部材の断面形状を所望の形状に保形することが可能である。また、膨張工程が準備工程後に施されることで、押出工程までに至る過程の途中でも支持部材の断面形状の変形を抑制できる。
本発明製造方法の一形態として、上記チューブを介して支持部材に内圧が付加される場合、上記保形工程が準備工程時に施されることが挙げられる。
上記の形態によれば、準備工程時に支持部材の断面形状を設計形状に保形できる。加えて、準備工程から押出工程までに至る過程の途中でも支持部材の断面形状の変形を抑制できる。そのため、押出工程時において、支持部材の断面形状を設計形状の保形し易くなる。
本発明製造方法の一形態として、上記チューブを介して支持部材に内圧が付加される場合、押出工程後、支持部材からチューブを取り出す取出工程を具えることが挙げられる。取出工程は、少なくとも支持部材に内圧が付加されない状態となるようにチューブの内部の流体をチューブ端部から支持部材の外部に流出させてから行う。
上記の形態によれば、押出工程後に上記取出工程を具えることで、支持部材への常温側電気絶縁層の形成が完了した後、所定の後工程まで支持部材の断面形状を設計形状に保形できる。そのため、確実に支持部材へ常温側電気絶縁層を形成できる。
本発明製造方法の一形態として、保形工程は、封止工程と、加圧工程とを具えることが挙げられる。封止工程は、支持部材の一端を閉塞させる。加圧工程は、封止工程後の支持部材の内部に直接流体を充填することで、流体により支持部材に内圧を付加する。
上記の形態によれば、支持部材の断面形状を設計形状に保形できる。その上、封止工程を具えることで、支持部材に直接流体を充填しても流体が支持部材から漏れ難く、支持部材に所望の内圧を付加させ易くなる。また、支持部材の内部に直接流体を充填するので、別途部材を支持部材の内部に収納する必要がない。そのため、押出工程後には、支持部材から流体のみを排出すればよい。
本発明製造方法の一形態として、支持部材に直接流体が充填されて内圧が付加される場合、保形工程が準備工程時に施されることが挙げられる。
上記の形態によれば、準備工程時に支持部材の断面形状の変形を抑制できる。そのため、準備工程から押出工程に至る過程の途中でも支持部材の断面形状の変形を抑制することが可能であり、押出工程時において、支持部材の断面形状を設計形状に保形し易くなる。
本発明製造方法の一形態として、支持部材に直接流体が充填されて内圧が付加される場合、加圧工程が準備工程後に施されることが挙げられる。
上記の構成によれば、加圧工程を準備工程後に施すことで、準備工程から押出工程に至る過程の途中で支持部材の断面形状の変形を抑制できる。
本発明製造方法の一形態として、上記保形工程で直接充填された流体を利用する場合、押出工程後、支持部材内の流体を流出させる流出工程を具えることが挙げられる。
上記の形態によれば、押出工程後に、支持部材内の流体を流出させることで、支持部材への常温側電気絶縁層の形成が完了した後、所定の後工程まで支持部材の断面形状を設計形状に保形できる。そのため、確実に支持部材へ常温側電気絶縁層を形成できる。
本発明製造方法の一形態として、支持部材は、ストレートパイプ、及びコルゲートパイプの少なくとも一方を有していることが挙げられる。
上記の形態によれば、ストレートパイプの場合、常温側電気絶縁層を形成し易い。コルゲートパイプの場合、可撓性に優れるため常温絶縁型超電導ケーブル自体に可撓性を持たせることができ、曲げ剛性を小さくすることができる。
本発明製造方法の一形態として、準備工程では、押出成形によりアルミニウムからなる支持部材を作製し、当該押出成形時に上記保形工程を施すことが挙げられる。
上記の形態によれば、支持部材をアルミニウムで構成することで、支持部材に所定の可撓性を持たせることができる。加えて、扁平に変形し易いアルミニウムからなる支持部材でも、上記保形工程を具えることで、常温側電気絶縁層を形成できる。特に、支持部材の押出成形時に保形工程を施すことで、押出成形後から押出工程に至る過程の途中でも断面形状の変形を抑制でき、押出工程時において、支持部材の断面形状を設計形状により保形し易くなる。
本発明製造方法の一形態として、支持部材がパイプ状構造物であり、パイプ状構造物は、金属、及びプラスチックのいずれか一方の材料で構成されていることが挙げられる。
上記の形態によれば、保形工程を具えることでパイプ状構造部の厚さを薄くできるので、常温絶縁型超電導ケーブル全体として外径を小さくすることができる。特に、パイプ状構造物を金属で構成する場合、十分な強度を有することができ、低温導電部を保護できる。
本発明製造方法の一形態として、支持部材がパイプ状構造物であり、パイプ状構造物は、プラスチックの外周に金属を具える積層構造であることが挙げられる。
上記の形態によれば、プラスチックで金属を支持することで、金属を薄くでき、渦電流損を低減できる。その上、保形工程を具えるのでプラスチック自体も薄くできるため、パイプ状構造物自体を薄くでき、常温絶縁型超電導ケーブル全体として外径を小さくすることができる。
本発明の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、常温絶縁型超電導ケーブルの製造性に優れる。また、常温絶縁型超電導ケーブルの外径を小さくすることができる。
以下、本発明常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法の実施形態を説明する。その説明をするにあたり、まず、常温絶縁型超電導ケーブルの基本構造を図面に基づいて説明する。その後、常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法を説明する。図において同一符号は、同一名称物を示す。
《常温絶縁型超電導ケーブルの基本構造1》
図1を参照して常温絶縁型超電導ケーブル100の基本構造の一例を説明する。常温絶縁型超電導ケーブル100(以下、単に超電導ケーブル100ということがある)は、導体部10、及び導体部10を内部に収納して導体部10を極低温に維持する断熱管14を有する低温絶縁部1と、断熱管14の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層23を有する常温絶縁部2とを具える。通常、この超電導ケーブル100は、後述する半導電層など、他の構成部材も有するが図1では省略している。この点は図2においても同様である。
図1を参照して常温絶縁型超電導ケーブル100の基本構造の一例を説明する。常温絶縁型超電導ケーブル100(以下、単に超電導ケーブル100ということがある)は、導体部10、及び導体部10を内部に収納して導体部10を極低温に維持する断熱管14を有する低温絶縁部1と、断熱管14の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層23を有する常温絶縁部2とを具える。通常、この超電導ケーブル100は、後述する半導電層など、他の構成部材も有するが図1では省略している。この点は図2においても同様である。
〔低温導電部〕
[導体部]
導体部10は、代表的には、フォーマ11と、フォーマ11の外周に形成される超電導導体層12と、保護層13とを具える。
[導体部]
導体部10は、代表的には、フォーマ11と、フォーマ11の外周に形成される超電導導体層12と、保護層13とを具える。
フォーマ11は、超電導導体層12の支持体に利用される部材であり、例えば、エナメルなどの絶縁被膜を具える複数の金属線を撚り合わせた中実体や、絶縁パイプや金属パイプなどの中空体を利用できる。中空体のフォーマ11は、その内部を冷媒30の流路として利用できる。このフォーマ11を異常電流の分流路とする場合は、金属(例えば、銅やアルミニウム)などの導電材料でフォーマ11を構成する。なお、フォーマ11と超電導導体層12の間にクッション層(図示せず)を設けても良い。
超電導導体層12としては、例えば、酸化物超電導体を備えるテープ状線材が好適に利用できる。テープ状線材は、例えば、Bi2223系超電導テープ線(Ag−MnやAgなどの安定化金属中に酸化物超電導体からなるフィラメントが配されたシース線)、RE123系薄膜線材(RE:希土類元素、例えばY、Ho、Nd、Sm、Gdなど。金属基板に酸化物超電導相が成膜された積層線材)が挙げられる。超電導導体層12は、上記テープ状線材を螺旋状に巻回して形成した単層構造、または多層構造のものが挙げられる。後者の場合、各層を構成する線材同士の間には、例えば、クラフト紙などの絶縁材を巻回して層間絶縁層を形成し、電気的に絶縁している。
保護層13は、超電導導体層12の外周を覆い、超電導導体層12を保護すると共に、断熱管14との絶縁を確保する。この保護層13は、クラフト紙などを巻回することで形成できる。
[断熱管]
断熱管14は、導体部10を内部に収納する内管14aと、内管14aを内部に収納する外管14bとを備える二重管構造である。内管14aは、その内部(収納空間)に冷媒30が充填・循環される冷媒流路として機能する。この冷媒30により、超電導導体層12が超電導状態に維持される。冷媒30の代表例としては、液体窒素や液体ヘリウム、ヘリウムガスなどが挙げられる。この内管14aと、内管14aの外周に設けられる外管14bとで断熱管14を構成する。内管14aと外管14bとの間の断熱空間は真空引きされ、それによって運用時は真空断熱層が形成されている。その他、内管14aと外管14bとの間にスーパーインシュレーションといった断熱材や、内管14aと外管14bとを離隔させるスペーサを配置すると、断熱管14の断熱性を高められる。この構造により、常温部と極低温部との間の温度勾配を断熱管の内外に作ることができ、外部からの侵入熱を抑制でき、極低温部(冷媒30)を所定の温度に維持することができる。
断熱管14は、導体部10を内部に収納する内管14aと、内管14aを内部に収納する外管14bとを備える二重管構造である。内管14aは、その内部(収納空間)に冷媒30が充填・循環される冷媒流路として機能する。この冷媒30により、超電導導体層12が超電導状態に維持される。冷媒30の代表例としては、液体窒素や液体ヘリウム、ヘリウムガスなどが挙げられる。この内管14aと、内管14aの外周に設けられる外管14bとで断熱管14を構成する。内管14aと外管14bとの間の断熱空間は真空引きされ、それによって運用時は真空断熱層が形成されている。その他、内管14aと外管14bとの間にスーパーインシュレーションといった断熱材や、内管14aと外管14bとを離隔させるスペーサを配置すると、断熱管14の断熱性を高められる。この構造により、常温部と極低温部との間の温度勾配を断熱管の内外に作ることができ、外部からの侵入熱を抑制でき、極低温部(冷媒30)を所定の温度に維持することができる。
断熱管14を構成する内管14aと外管14bは、共にコルゲート管を好適に利用できる。両管14a,14bをコルゲート管にすることで、断熱管14(即ち、超電導ケーブル100)の曲げ剛性を小さくでき、管路内などへの導電部10の布設をより容易にすることができる。なお、両管14a,14bは、ストレート管であっても良い。常温絶縁型超電導ケーブル100では、断熱管14の外側に常温側電気絶縁層21があるため、断熱管14は電圧印加部位である。
断熱管14の材料は、ステンレス鋼、アルミニウムやその合金などの金属が挙げられる。両管14a,14bの材質を異ならせてもよい。この断熱管14をアルミニウム又はアルミニウム合金で構成すれば、高導電率であるため、常電導導電部材として利用することができる。
〔常温絶縁部〕
常温絶縁部2は、低温導電部1(断熱管14(外管14b))の外径よりも内径の大きいパイプ状構造物21と、パイプ状構造物21の外周側に形成される常温側電気絶縁層23とを具える。
常温絶縁部2は、低温導電部1(断熱管14(外管14b))の外径よりも内径の大きいパイプ状構造物21と、パイプ状構造物21の外周側に形成される常温側電気絶縁層23とを具える。
[パイプ状構造物]
パイプ状構造物21は、その外周面に形成される高電圧側電極(金属テープあるいは分流導体22(後述)など)や電気絶縁層23をその内周側から支持して保形する常温絶縁型超電導ケーブル用の支持部材であり、所定の機械強度、機械特性を有することが重要である。パイプ状構造物21の構成材料は金属やプラスチックなどが挙げられ、その形状は、ストレートパイプ、及びコルゲートパイプの少なくとも一方を有していることが挙げられる。特に、常温絶縁型超電導ケーブル100に所定の可撓性を持たせるために、パイプ状構造物21も所定の可撓性を有することが求められる。これらの点を考慮して、パイプ状構造物21としては、アルミニウムやその合金のストレートパイプや、SUSのコルゲートパイプなどを利用できる。パイプ状構造物21が導電材料であれば、分流導体22やフォーマ11と同様に、パイプ状構造物21自身も超電導ケーブルとしての運用において異常電流を分流させる機能の一部を分担できる。パイプ状構造物21があれば、断熱管14がコルゲートパイプであっても、分流導体22や常温側電気絶縁層23を容易に形成できる。パイプ状構造物21は、樹脂などの非導電材料でできていても良い。そのとき、パイプ状構造物21の外周に分流導体22を具えない場合は、樹脂の外周に金属を具える積層構造とすることが挙げられる。例えば、プラスチック(フッ素系樹脂)パイプの外周に、銅テープを巻回したり、銀ペイントなど導電材で剥がれ難いペイントを塗布したり、或いは、金属製ネットを貼り付けたりしてなるパイプ状構造物21とすることが挙げられる。
パイプ状構造物21は、その外周面に形成される高電圧側電極(金属テープあるいは分流導体22(後述)など)や電気絶縁層23をその内周側から支持して保形する常温絶縁型超電導ケーブル用の支持部材であり、所定の機械強度、機械特性を有することが重要である。パイプ状構造物21の構成材料は金属やプラスチックなどが挙げられ、その形状は、ストレートパイプ、及びコルゲートパイプの少なくとも一方を有していることが挙げられる。特に、常温絶縁型超電導ケーブル100に所定の可撓性を持たせるために、パイプ状構造物21も所定の可撓性を有することが求められる。これらの点を考慮して、パイプ状構造物21としては、アルミニウムやその合金のストレートパイプや、SUSのコルゲートパイプなどを利用できる。パイプ状構造物21が導電材料であれば、分流導体22やフォーマ11と同様に、パイプ状構造物21自身も超電導ケーブルとしての運用において異常電流を分流させる機能の一部を分担できる。パイプ状構造物21があれば、断熱管14がコルゲートパイプであっても、分流導体22や常温側電気絶縁層23を容易に形成できる。パイプ状構造物21は、樹脂などの非導電材料でできていても良い。そのとき、パイプ状構造物21の外周に分流導体22を具えない場合は、樹脂の外周に金属を具える積層構造とすることが挙げられる。例えば、プラスチック(フッ素系樹脂)パイプの外周に、銅テープを巻回したり、銀ペイントなど導電材で剥がれ難いペイントを塗布したり、或いは、金属製ネットを貼り付けたりしてなるパイプ状構造物21とすることが挙げられる。
[常温側電気絶縁層]
常温側電気絶縁層23は、常温絶縁型超電導ケーブル100の送電時に絶縁層が絶縁破壊しないように要求される規定の耐電圧仕様を満足する必要がある。この常温側電気絶縁層23には、常電導ケーブルで実績がある電気絶縁強度に優れる材料、代表的にはCVケーブルに利用される架橋ポリエチレン(XLPE)などが利用でき、その仕様が規格化されている。架橋ポリエチレンなどの絶縁性樹脂であれば、パイプ状構造物21の外周、若しくはパイプ状構造物21に分流導体22を形成した筒状部材の外周に絶縁性樹脂を押し出すだけで常温側電気絶縁層23を容易に形成できる。
常温側電気絶縁層23は、常温絶縁型超電導ケーブル100の送電時に絶縁層が絶縁破壊しないように要求される規定の耐電圧仕様を満足する必要がある。この常温側電気絶縁層23には、常電導ケーブルで実績がある電気絶縁強度に優れる材料、代表的にはCVケーブルに利用される架橋ポリエチレン(XLPE)などが利用でき、その仕様が規格化されている。架橋ポリエチレンなどの絶縁性樹脂であれば、パイプ状構造物21の外周、若しくはパイプ状構造物21に分流導体22を形成した筒状部材の外周に絶縁性樹脂を押し出すだけで常温側電気絶縁層23を容易に形成できる。
(その他のケーブル構成:分流導体)
必要に応じて、パイプ状構造物21と常温側電気絶縁層23との間に分流導体22を設けた常温絶縁型超電導ケーブル100としてもよい。分流導体22は、異常電流が生じたときに、その異常電流を分担する常電導導体である。この分流導体22は、超電導ケーブル線路の長手方向の接続部(常温絶縁型超電導ケーブル100の中間接続構造や終端接続構造など)で超電導導体層12、およびフォーマ11に接続されている。そのため、分流導体22、超電導導体層12およびフォーマ11とで異常電流を分担できるようになっている。なお、分流導体22は、必須の構成要素ではない。
必要に応じて、パイプ状構造物21と常温側電気絶縁層23との間に分流導体22を設けた常温絶縁型超電導ケーブル100としてもよい。分流導体22は、異常電流が生じたときに、その異常電流を分担する常電導導体である。この分流導体22は、超電導ケーブル線路の長手方向の接続部(常温絶縁型超電導ケーブル100の中間接続構造や終端接続構造など)で超電導導体層12、およびフォーマ11に接続されている。そのため、分流導体22、超電導導体層12およびフォーマ11とで異常電流を分担できるようになっている。なお、分流導体22は、必須の構成要素ではない。
分流導体22は、異常電流を分担する役割を担う観点から、高導電性の金属材料、つまり電気抵抗値が低い銅やアルミニウム、銀などの金属材料から構成される。特に、銅は、銀に次ぐ高い導電率を有し、銀よりも格段に安価である点で、分流導体22として好適である。
上記分流導体22は、銅撚り線で構成されるセグメント導体など既存の常電導ケーブルの導体に準じた部材をパイプ状構造物21上に巻回することで形成できる。
常温側電気絶縁層23の内側、外側には安定した電気特性を得るのに有効な半導電層(図示せず)が設けられるのが一般的である。また、常温側電気絶縁層23の外周には、代表的には、銅やアルミニウムなどの常電導材料から構成された外側遮蔽層(図示せず)が設けられる。外側遮蔽層は、電界遮蔽すると共に、常温側電気絶縁層23の外側の電位を与えるもので、従来の電力ケーブルと同様に常電導材料を利用できる。外側遮蔽層の外周には、外気の水分を遮断する遮水層や、所定の絶縁特性を有し、ケーブルを保護する防食層(図示せず)が設けられている。
《常温絶縁型超電導ケーブルの基本構造2》
上述の基本構造1では、常温側電気絶縁層23の支持部材としてパイプ状構造物21を具える形態を説明した。その他、上記支持部材として、上記断熱管14(外管14b)を利用できる。即ち、図1に示す断熱管14の外管14bの外周面に常温側電気絶縁層23を具える形態とすることができる。このとき、パイプ状構造物21は設けられない。そして、断熱管14の外管14bと常温側電気絶縁層23との間には上述した高電圧側電極(分流導体22)を設けていてもよい。
上述の基本構造1では、常温側電気絶縁層23の支持部材としてパイプ状構造物21を具える形態を説明した。その他、上記支持部材として、上記断熱管14(外管14b)を利用できる。即ち、図1に示す断熱管14の外管14bの外周面に常温側電気絶縁層23を具える形態とすることができる。このとき、パイプ状構造物21は設けられない。そして、断熱管14の外管14bと常温側電気絶縁層23との間には上述した高電圧側電極(分流導体22)を設けていてもよい。
《常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法》
〔実施形態1〕
本発明の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、図1を参照して説明した低温導電部1と常温絶縁部2とを具える上述の常温絶縁型超電導ケーブル100(基本構造1)を製造する方法である。その方法は、例えば、以下の工程A〜工程Cを具える。工程Aは、低温導電部1を準備する。工程Bは、常温絶縁部2を準備する。つまり、工程Aと工程Bとで図2に示すように個々に低温導電部1と常温絶縁部2とを準備する。そして、工程Cは、低温導電部1を常温絶縁部2に収納する。本発明製造方法の特徴とするところは、上記工程Bにおいて、常温絶縁部2を構成する常温側電気絶縁層23を断熱管14の外周側に形成する際、常温側電気絶縁層23の支持部材であるパイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、パイプ状構造物21の断面形状を所定の形状に保形しておくことにある。以下、各工程を詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本発明の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、図1を参照して説明した低温導電部1と常温絶縁部2とを具える上述の常温絶縁型超電導ケーブル100(基本構造1)を製造する方法である。その方法は、例えば、以下の工程A〜工程Cを具える。工程Aは、低温導電部1を準備する。工程Bは、常温絶縁部2を準備する。つまり、工程Aと工程Bとで図2に示すように個々に低温導電部1と常温絶縁部2とを準備する。そして、工程Cは、低温導電部1を常温絶縁部2に収納する。本発明製造方法の特徴とするところは、上記工程Bにおいて、常温絶縁部2を構成する常温側電気絶縁層23を断熱管14の外周側に形成する際、常温側電気絶縁層23の支持部材であるパイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、パイプ状構造物21の断面形状を所定の形状に保形しておくことにある。以下、各工程を詳細に説明する。
[工程A:低温導電部の準備]
工程Aでは、低温導電部1を作製する。低温導電部1は、導体部10を内側から順にフォーマ11、超電導導体層12、保護層13を作製し、その導体部10の外周に、断熱管14を形成することで作製できる。その他、導体部10と断熱管14とを別個に作製し、断熱管14の内部に導体部10を挿入することで低温導電部1を作製してもよい。
工程Aでは、低温導電部1を作製する。低温導電部1は、導体部10を内側から順にフォーマ11、超電導導体層12、保護層13を作製し、その導体部10の外周に、断熱管14を形成することで作製できる。その他、導体部10と断熱管14とを別個に作製し、断熱管14の内部に導体部10を挿入することで低温導電部1を作製してもよい。
[工程B:常温絶縁部の準備]
工程Bでは、上記低温導電部1とは別に常温絶縁部2を準備する。この工程Bは、以下の準備工程と、保形工程と、押出工程とを具える。
工程Bでは、上記低温導電部1とは別に常温絶縁部2を準備する。この工程Bは、以下の準備工程と、保形工程と、押出工程とを具える。
(準備工程)
準備工程では、上述した材料及び形状のパイプ状構造物21を作製するか、予め同様に作製されたパイプ状構造物21を購入するなどして用意する。前者の場合、例えば、押出成形、或いは平板の側面が対向するように曲げて側面同士を溶接することによりパイプ状構造物21を作製できる。
準備工程では、上述した材料及び形状のパイプ状構造物21を作製するか、予め同様に作製されたパイプ状構造物21を購入するなどして用意する。前者の場合、例えば、押出成形、或いは平板の側面が対向するように曲げて側面同士を溶接することによりパイプ状構造物21を作製できる。
(保形工程)
保形工程では、パイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、当該断面形状を設計形状に保形する。設計形状は、パイプ状構造物21の設計上の断面形状そのものだけでなく、この設計上の断面形状に対する変形度合いを、後述する押出工程で常温側電気絶縁層23を形成するのに支障のない程度に抑えた形状を言う。断面形状が扁平になるなど、常温側電気絶縁層23を形成できない形状や、この常温側電気絶縁層23の形成が困難になる形状は除く。パイプ状構造物21は真円に近いほどよい。パイプ状構造物21と常温側電気絶縁層23との間に上記高電圧側電極を形成する場合、その電極の外径の許容差は、電力用規格A−261「66・77kVCVケーブル」に規定される範囲または以下に示す範囲とすることが挙げられる。そのため、パイプ状構造物21の真円度は、この範囲を満たす電極を形成できる程度とすることが挙げられる。そうすれば、所望の性能を有する常温側電気絶縁層23を形成できるパイプ状構造物21とすることができる。その電極の外径の許容差は、電極の外径で囲まれる面積が150mm2以下のとき±0.2mm、200mm2以上400mm2以下のとき±0.3mm、600mm2以上1200mm2以下のとき±0.5mm、1500mm2のとき±0.7mm、2000mm2のとき±1.0mmである。
保形工程では、パイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、当該断面形状を設計形状に保形する。設計形状は、パイプ状構造物21の設計上の断面形状そのものだけでなく、この設計上の断面形状に対する変形度合いを、後述する押出工程で常温側電気絶縁層23を形成するのに支障のない程度に抑えた形状を言う。断面形状が扁平になるなど、常温側電気絶縁層23を形成できない形状や、この常温側電気絶縁層23の形成が困難になる形状は除く。パイプ状構造物21は真円に近いほどよい。パイプ状構造物21と常温側電気絶縁層23との間に上記高電圧側電極を形成する場合、その電極の外径の許容差は、電力用規格A−261「66・77kVCVケーブル」に規定される範囲または以下に示す範囲とすることが挙げられる。そのため、パイプ状構造物21の真円度は、この範囲を満たす電極を形成できる程度とすることが挙げられる。そうすれば、所望の性能を有する常温側電気絶縁層23を形成できるパイプ状構造物21とすることができる。その電極の外径の許容差は、電極の外径で囲まれる面積が150mm2以下のとき±0.2mm、200mm2以上400mm2以下のとき±0.3mm、600mm2以上1200mm2以下のとき±0.5mm、1500mm2のとき±0.7mm、2000mm2のとき±1.0mmである。
具体的には、パイプ状構造物21に内圧を付加することで断面形状を設計形状に保形する。内圧を付加する媒体としては、流体を用いることが挙げられる。例えば、流体でパイプ状構造物21に直接、若しくは、間接的に内圧を付加する。前者の場合、保形工程として、封止工程と加圧工程とを具えることが挙げられる。封止工程は、パイプ状構造物の一端を閉塞させる。加圧工程は、パイプ状構造物21内に直接流体を充填することで、この流体によりパイプ状構造物21に内圧を付加する。封止工程により、流体がパイプ状構造物21から漏れないようにしておくことができ、パイプ状構造物21に所望の内圧を付加し易くなる。後者の場合、保形工程として、収納工程と膨張工程とを具えることが挙げられる。収納工程では、パイプ状構造物内にチューブを収納する。膨張工程では、チューブの内部に流体を充填してチューブを膨張させることで、チューブを介してパイプ状構造物21に内圧を付加する。チューブを利用することで、充填する流体が液体の場合でも、パイプ状構造物21内が濡れることを防止でき、後工程においてパイプ状構造物21内に付着した液体の除去が不要となる。前者・後者のいずれの場合においても、保形工程では、流体の充填のみならず、常温側電気絶縁層23を形成する際の温度上昇を利用して流体を膨張させることによる圧力上昇を利用して保形効果を高めてもよい。ここでは、後者を採用して、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形する。
チューブの径は、内部に流体を充填して膨張させた際、断面形状が設計形状である場合のパイプ状構造物21の内径よりも大きい径であることが挙げられる。そうすれば、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に矯正できる。
チューブの材質は、内部に流体を充填した場合に膨張してパイプ状構造物21に内圧を付加できて、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形できる材質であることが挙げられる。加えて、(1)上記押出工程で形成する常温側電気絶縁層23の押出温度や架橋温度に対して耐熱性を有する材質、(2)パイプ状構造物21に対して剛性の低い材質、(3)必要な機械特性(例えば、曲げ特性や引張強度)を有する材質、の少なくとも一つを満たしていることが好ましい。上記(1)であれば、後述する押出工程で常温側電気絶縁層23を形成する際に生じる熱による影響が小さい。上記(2)であれば、チューブ内に流体を充填した際、パイプ状構造物21の機械特性への影響が小さい。上記(3)であれば、パイプ状構造物21を十分に保形し易い。具体的な材質としては、フッ素系樹脂(例えば、PTFE)、炭素繊維などが挙げられる。
チューブ内に充填する流体としては、チューブを膨張させ、チューブを介してパイプ状構造物21に内圧を付加できるものであればよく、液体、気体のいずれでもよい。特に、押出工程で生じる熱による影響を受け難い流体、即ち、常温側電気絶縁層23を形成する際の熱により膨張してパイプ状構造物21へ付加される内圧が変化し難い流体が好ましい。例えば、常温側電気絶縁層23を架橋ポリエチレンで構成する場合、その押出温度や架橋温度によって影響を受け難い流体とすることが好ましい。そうすれば、パイプ状構造物21へ付加する内圧を調節し易いので、内圧を一定に保ち易くなる。具体的には、流体が液体の場合、水が挙げられ、気体の場合、乾燥空気や、窒素ガスなどが挙げられる。
この保形工程は、後述する押出工程よりも前に施されていることが挙げられる。例えば、遅くとも押出工程の開始直前にはパイプ状構造物21に内圧が付加されて、少なくとも絶縁層が押出される箇所におけるパイプ状構造物21の断面形状が保形されていることが挙げられる。本例では、準備工程後から押出工程に至る過程の途中でパイプ状構造物21に保形工程を施して、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形する。
(押出工程)
押出工程では、パイプ状構造物21の外周側に押出により常温側電気絶縁層23を形成する。パイプ状構造物21の外周に直接形成してもよいし、上述した高電圧側電極(分流導体22)を形成して、その外周に形成してもよい。この押出工程は、上記保形工程が施された状態で施される。つまり、パイプ状構造物21に内圧が付加されて、断面形状が設計形状に保形された状態で押出工程が施される。パイプ状構造物21が扁平に変形することを抑制して断面形状を設計形状に保形しているため、所定の性能を有する常温側電気絶縁層23を形成することができる。形成された常温側電気絶縁層23が、パイプ状構造物21の断面形状を押出工程時の形状(設計形状)に保形する。
押出工程では、パイプ状構造物21の外周側に押出により常温側電気絶縁層23を形成する。パイプ状構造物21の外周に直接形成してもよいし、上述した高電圧側電極(分流導体22)を形成して、その外周に形成してもよい。この押出工程は、上記保形工程が施された状態で施される。つまり、パイプ状構造物21に内圧が付加されて、断面形状が設計形状に保形された状態で押出工程が施される。パイプ状構造物21が扁平に変形することを抑制して断面形状を設計形状に保形しているため、所定の性能を有する常温側電気絶縁層23を形成することができる。形成された常温側電気絶縁層23が、パイプ状構造物21の断面形状を押出工程時の形状(設計形状)に保形する。
〈その他の工程:取出工程〉
その他の工程として、上記押出工程後、パイプ状構造物21からチューブを取り出す取出工程を具えることが好ましい。この取出工程では、パイプ状構造物21の内部に収納したチューブの内部の流体をチューブ端部からパイプ状構造物21の外部に流出させて、チューブを取り出す。このとき、チューブ内から流出させる流体の量は、一部でもよく、具体的には、チューブがパイプ状構造物21に内圧を付加しなくなる程度であればよい。そうすれば、パイプ状構造物21から残存した流体ごとチューブを取り出せる。もちろんチューブ内の流体を全量流出させてもよい。流出させる流体の量が多いほど、チューブの取り出しが容易になる。
その他の工程として、上記押出工程後、パイプ状構造物21からチューブを取り出す取出工程を具えることが好ましい。この取出工程では、パイプ状構造物21の内部に収納したチューブの内部の流体をチューブ端部からパイプ状構造物21の外部に流出させて、チューブを取り出す。このとき、チューブ内から流出させる流体の量は、一部でもよく、具体的には、チューブがパイプ状構造物21に内圧を付加しなくなる程度であればよい。そうすれば、パイプ状構造物21から残存した流体ごとチューブを取り出せる。もちろんチューブ内の流体を全量流出させてもよい。流出させる流体の量が多いほど、チューブの取り出しが容易になる。
チューブを取り出す際、チューブを引き抜いてもよいし、チューブを押し出してもよい。前者の場合、パイプ状構造物21におけるチューブの開口端側、若しくは閉塞端側のどちらかからチューブを引き抜くことが挙げられる。一方、後者の場合、例えば、押出用の流体を利用することが挙げられる。具体的には、まず、パイプ状構造物21におけるチューブの開口端側において、チューブの開口端とパイプ状構造物の開口端とを全周に亘って接合し、両開口端の接合箇所を上記押出用の流体に対してシールする。次に、パイプ状構造物21におけるチューブの閉塞端側からパイプ状構造物21とチューブとの間に流体を充填する。この流体により、チューブとパイプ状構造物21とのシール部において、チューブの外周面が上記開口端側に向かって押される。それに伴い、チューブが裏返りながら、チューブの開口端側から順に内周面が露出して、上記閉塞端側から開口端側に向かってチューブが押し出される。こうしてパイプ状構造物21からチューブを取り出してもよい。この場合、チューブが裏返るが特に問題はない。使用する押出用の流体は、内圧を付加する際に利用する上述の流体を用いてもよく、中でも気体(窒素ガス)を好適に利用できる。
上述したように、押出工程後は常温側電気絶縁層23がパイプ状構造物21の保形機能を果たすため、取出工程を施しても、パイプ状構造物21の断面形状は設計形状に維持される。
[工程C:低温導電部と常温絶縁部の組立]
工程Cでは、工程Aで作製した低温導電部1を、工程Bで作製した常温絶縁部2の内部に収納する。低温導電部1を常温絶縁部2に収納する際は、低温導電部1のフォーマ11を引くとよい。その際、低温導電部1にテンションメンバを取り付けておき、そのテンションメンバに張力を分担させてもよい。そうすれば、張力による低温導電部1(特に超電導導体層12)の損傷や、断熱管14の伸縮による断熱性能への影響を防止できる。
工程Cでは、工程Aで作製した低温導電部1を、工程Bで作製した常温絶縁部2の内部に収納する。低温導電部1を常温絶縁部2に収納する際は、低温導電部1のフォーマ11を引くとよい。その際、低温導電部1にテンションメンバを取り付けておき、そのテンションメンバに張力を分担させてもよい。そうすれば、張力による低温導電部1(特に超電導導体層12)の損傷や、断熱管14の伸縮による断熱性能への影響を防止できる。
その他、上記取出工程に連動して低温導電部1を常温絶縁部2の内部に収納してもよい。具体的には、上記取出工程においてチューブの閉塞端側を引き抜く場合、パイプ状構造物21内への低温導電部1の引き入れ部材として、チューブ自体或いはワイヤーを用いることが挙げられる。前者の場合、チューブを引張強度に優れる材質で構成し、チューブの開口端側と低温導電部1とを接続する。そして、チューブの閉塞端側を引いて、チューブをパイプ状構造物21から引き抜くと共に、パイプ状構造物21内に低温導電部1を引き入れて収納することができる。後者の場合、上記取出工程以前の工程で、チューブをパイプ状構造物21に収納する際に予めチューブ内にワイヤーを収納する。その際、ワイヤーの一端を上記閉塞端側においてチューブが貫通されない程度まで収納し、他端を上記低温導電部1に接続する。そして、ワイヤーをチューブの閉塞端ごと引くことで、上述と同様、パイプ状構造物21内に低温導電部1を引き入れて収納することができる。ワイヤーとしては、低温導電部1を常温絶縁部2に引き入れる際の張力に耐えられる強度を有するものであればよく、例えば、鋼線や鋼撚り線等の金属線、FRPやPTFE、アラミド等の樹脂線を用いることができる。特に、ワイヤーの表面に潤滑性を付与するため、ワイヤーの表面にフッ素系樹脂(具体例、PTFE)等を被覆することが好ましい。これにより、ワイヤーによってチューブが疵付くことを防止できる。
〔作用効果〕
上述の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法によれば、押出工程よりも前にパイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、断面形状を設計形状に保形することで、常温側電気絶縁層23を所定の形状に成形することができる。パイプ状構造物21は、ドラムに巻き取るなどした場合に扁平に変形する。その扁平具合は、パイプの肉厚、ドラムへの巻き付け径によって変わり、肉厚が薄いほど、また、巻き付け径(曲げ径)が小さいほど大きくなる傾向がある。保形工程により扁平に変形することを抑制できるため、パイプ自体を薄肉にすることができる。その結果、常温絶縁側超電導ケーブルの寸法(外径)を小さくすることができる。さらに、パイプ状構造物21を薄くできるので、パイプ状構造物21が例えばアルミニウムなどの導電材料で構成されている場合、渦電流損を低減することができる。
上述の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法によれば、押出工程よりも前にパイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して、断面形状を設計形状に保形することで、常温側電気絶縁層23を所定の形状に成形することができる。パイプ状構造物21は、ドラムに巻き取るなどした場合に扁平に変形する。その扁平具合は、パイプの肉厚、ドラムへの巻き付け径によって変わり、肉厚が薄いほど、また、巻き付け径(曲げ径)が小さいほど大きくなる傾向がある。保形工程により扁平に変形することを抑制できるため、パイプ自体を薄肉にすることができる。その結果、常温絶縁側超電導ケーブルの寸法(外径)を小さくすることができる。さらに、パイプ状構造物21を薄くできるので、パイプ状構造物21が例えばアルミニウムなどの導電材料で構成されている場合、渦電流損を低減することができる。
[変形例1−1]
実施形態1では、収納工程を準備工程後に施した。収納工程を準備工程時に施してもよい。具体的には、準備工程でパイプ状構造物21を上述のようにして作製する場合、パイプ状構造物21を作製すると共にチューブをパイプ状構造物21内に収納する。このとき、収納工程と共に上記膨張工程を施してもよいし、膨張工程は準備工程後に施してもよい。
実施形態1では、収納工程を準備工程後に施した。収納工程を準備工程時に施してもよい。具体的には、準備工程でパイプ状構造物21を上述のようにして作製する場合、パイプ状構造物21を作製すると共にチューブをパイプ状構造物21内に収納する。このとき、収納工程と共に上記膨張工程を施してもよいし、膨張工程は準備工程後に施してもよい。
この変形例によれば、準備工程時からいつでも、チューブに流体を充填して膨張させ、チューブを介してパイプ状構造物21への内圧の付加が可能である。そのため、準備工程時から押出工程に至る過程の途中にパイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制して所望の形状(例えば、設計形状)に保形できる。その結果、押出工程時において、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形し易くなる。準備工程で作製されたパイプ状構造物21はドラムに巻回され、巻き替えを繰り返しながらその後の工程が進められる。この過程においてパイプ状構造物の断面形状は変形しようとするが、その変形を抑制することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、上記工程Bにおける保形工程が上述の実施形態1と相違する。具体的には、実施形態1では、保形工程が収納工程と膨張工程とを具え、パイプ状構造物21への内圧の付加が、チューブを介して間接的に施される形態を説明した。それに対して、実施形態2では、保形工程が封止工程と加圧工程とを具え、パイプ状構造物21への内圧の付加が、チューブを介さず直接施される場合を説明する。ここでは、保形工程を準備工程時に施す。以下、相違する点を中心に説明し、実施形態1と同様の構成及び効果の説明は省略する。
実施形態2の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、上記工程Bにおける保形工程が上述の実施形態1と相違する。具体的には、実施形態1では、保形工程が収納工程と膨張工程とを具え、パイプ状構造物21への内圧の付加が、チューブを介して間接的に施される形態を説明した。それに対して、実施形態2では、保形工程が封止工程と加圧工程とを具え、パイプ状構造物21への内圧の付加が、チューブを介さず直接施される場合を説明する。ここでは、保形工程を準備工程時に施す。以下、相違する点を中心に説明し、実施形態1と同様の構成及び効果の説明は省略する。
(保形工程)
本例では、準備工程でパイプ状構造物21を作製する際、その作製と共にパイプ状構造物21内に直接流体を充填し、その流体によりパイプ状構造物21に内圧を付加する。この場合、パイプ状構造物21の作製と共に、上述した封止工程を施して充填された流体がパイプ状構造物21の一方の開口端から抜けないようにする。そうすれば、パイプ状構造物21に内圧を付加し易い上に、所望の内圧に調節し易く内圧を一定に維持し易い。
本例では、準備工程でパイプ状構造物21を作製する際、その作製と共にパイプ状構造物21内に直接流体を充填し、その流体によりパイプ状構造物21に内圧を付加する。この場合、パイプ状構造物21の作製と共に、上述した封止工程を施して充填された流体がパイプ状構造物21の一方の開口端から抜けないようにする。そうすれば、パイプ状構造物21に内圧を付加し易い上に、所望の内圧に調節し易く内圧を一定に維持し易い。
具体的な封止工程としては、一方の開口端を押し潰して溶接することにより封止すること、或いは、開口端にパイプ状構造物21の開口端と同サイズの蓋を溶接などにより取り付けて封止することが挙げられる。
本例では、流体には気体を利用することが好ましい。パイプ状構造物21の内部に流体を直接充填するため、流体が気体であれば、パイプ状構造物21の内部が液体で濡れなくて済む。
〈その他の工程〉
その他の工程として、準備工程後、パイプ状構造物21に付加された内圧を維持するため、パイプ状構造物21の他方の開口端を閉じることが好ましい。例えば、この開口端に、所望の内圧を維持した状態で上記封止工程を施してもよいし、別途バルブなどの圧力制御機構を設けてもよい。後者の場合、パイプ状構造物21内の流体の漏れを防止しつつ、内圧が過度に高圧とならないように所望の内圧に維持し易い。
その他の工程として、準備工程後、パイプ状構造物21に付加された内圧を維持するため、パイプ状構造物21の他方の開口端を閉じることが好ましい。例えば、この開口端に、所望の内圧を維持した状態で上記封止工程を施してもよいし、別途バルブなどの圧力制御機構を設けてもよい。後者の場合、パイプ状構造物21内の流体の漏れを防止しつつ、内圧が過度に高圧とならないように所望の内圧に維持し易い。
さらに、押出工程後、パイプ状構造物21の内部の流体を流出させる流出工程を具えることが好ましい。具体的には、パイプ状構造物21の両端を封止工程により閉塞した場合、閉塞した少なくとも一端を開口することで、パイプ状構造物21の内部から流体を流出させることが挙げられる。このとき、閉塞した一端を切り落としたり、穿孔したりして開口してもよい。一方、上述のように圧力制御機構を設ける場合、その圧力制御機構により流体をパイプ状構造物21の外部に流出することができる。
〔作用効果〕
上述の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法によれば、チューブを介さず、直接充填された流体によりパイプ状構造物21へ内圧が付加されているため、チューブの収納及び取出工程が不要である。そのため、製造作業をより簡略化できる。
上述の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法によれば、チューブを介さず、直接充填された流体によりパイプ状構造物21へ内圧が付加されているため、チューブの収納及び取出工程が不要である。そのため、製造作業をより簡略化できる。
[変形例2−1]
実施形態2では、保形工程を準備工程時に施した。保形工程のうち加圧工程を準備工程後に施してもよい。即ち、準備工程でパイプ状構造物21を用意した後、押出工程に至る過程の途中で流体をパイプ状構造物21の内部に充填して内圧を付加する。このとき、上記封止工程は、準備工程時に施してもよいし、準備工程後、加圧工程を施す前に施してもよい。この方法によれば、準備工程後から押出工程に至る過程の途中に、パイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制できる。従って、押出工程時において、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形できる。
実施形態2では、保形工程を準備工程時に施した。保形工程のうち加圧工程を準備工程後に施してもよい。即ち、準備工程でパイプ状構造物21を用意した後、押出工程に至る過程の途中で流体をパイプ状構造物21の内部に充填して内圧を付加する。このとき、上記封止工程は、準備工程時に施してもよいし、準備工程後、加圧工程を施す前に施してもよい。この方法によれば、準備工程後から押出工程に至る過程の途中に、パイプ状構造物21の断面形状の変形を抑制できる。従って、押出工程時において、パイプ状構造物21の断面形状を設計形状に保形できる。
〔実施形態3〕
実施形態3の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、上記基本構造2を製造する方法で、常温側電気絶縁層の支持部材に断熱管(外管)を利用する点が、実施形態1、2と相違する。
実施形態3の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、上記基本構造2を製造する方法で、常温側電気絶縁層の支持部材に断熱管(外管)を利用する点が、実施形態1、2と相違する。
本例では、断熱管の内管と外管とを個々に用意して、外管の外周側に常温側電気絶縁層を形成する。このとき、外管に上述の保形工程を施して外管の断面形状を設計形状に保形した状態で、常温側電気絶縁層を外管の外周側に形成する。このとき、外管の真円度を、上述した電極の外径の許容差を満たす上記電極を外管の外周に形成できる程度とすることが好ましい。その後、外管内に内管を収納し、さらにその内管に導体部を収納することで常温絶縁型超電導ケーブルを製造してもよいし、予め内管に導体部を収納して一体物を作製しておき、外管にその一体物を収納することで常温絶縁型超電導ケーブルを製造してもよい。
常温側電気絶縁層の支持部材として断熱管の外管を利用する場合でも、保形工程を具えることで、外管の断面形状を設計形状に保形しておくことができ、常温側電気絶縁層を所定の形状に成形することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能である。
本発明常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法は、送配電網の形成に好適に利用できる常温絶縁型超電導ケーブルの製造に好適に利用できる。
100 常温絶縁型超電導ケーブル
1 低温導電部
10 導体部 11 フォーマ 12超電導導体層 13 保護層
14 断熱管 14a 内管 14b 外管
2 常温絶縁部
21 パイプ状構造物 22 分流導体 23 常温側電気絶縁層
30 冷媒
1 低温導電部
10 導体部 11 フォーマ 12超電導導体層 13 保護層
14 断熱管 14a 内管 14b 外管
2 常温絶縁部
21 パイプ状構造物 22 分流導体 23 常温側電気絶縁層
30 冷媒
Claims (14)
- フォーマの外周に超電導導体層を形成してなる導体部、及びその導体部を内部に収納して、導体部を極低温に維持する断熱管を有する低温導電部と、
前記断熱管の外周側を取り囲む常温側電気絶縁層を有する常温絶縁部とを具える超電導ケーブルを製造するための常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法であって、
前記常温側電気絶縁層の支持部材として、前記断熱管または前記低温導電部の外径よりも大きな内径を有するパイプ状構造物のいずれか一方を用意する準備工程と、
前記支持部材の断面形状の変形を抑制し、当該断面形状を設計形状に保形する保形工程と、
前記支持部材の外周側に前記常温側電気絶縁層を押出により形成する押出工程とを具え、
前記保形工程は、前記押出工程よりも前に施されていることを特徴とする常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記保形工程は、
前記支持部材の内部にチューブを収納する収納工程と、
前記チューブ内に流体を充填して当該チューブを膨張させることで、当該チューブを介して当該支持部材に内圧を付加する膨張工程とを具えることを特徴とする請求項1に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記保形工程が、前記準備工程後に施されることを特徴とする請求項2に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記収納工程が、前記準備工程時に施され、
前記膨張工程が、前記準備工程後に施されることを特徴とする請求項2に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記保形工程が、前記準備工程時に施されることを特徴とする請求項2に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記押出工程後、少なくとも前記支持部材に内圧が付加されない状態となるように前記チューブの内部の流体を当該チューブの端部から当該支持部材の外部に流出させて、当該支持部材から当該チューブを取り出す取出工程を具えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記保形工程は、
前記支持部材の一端を閉塞させる封止工程と、
前記封止工程後の支持部材の内部に直接流体を充填することで、前記流体により前記支持部材に内圧を付加する加圧工程とを具えることを特徴とする請求項1に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記保形工程が、前記準備工程時に施されることを特徴とする請求項7に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記加圧工程が、前記準備工程後に施されることを特徴とする請求項7に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記押出工程後、前記支持部材内の前記流体を流出させる流出工程を具えることを特徴とする請求項7〜9に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記支持部材は、ストレートパイプ、及びコルゲートパイプの少なくとも一方を有していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
- 前記準備工程では、押出成形によりアルミニウムからなる前記支持部材を作製し、
前記押出成形時に前記保形工程を施すことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記支持部材が前記パイプ状構造物であり、
前記パイプ状構造物は、金属、及びプラスチックのいずれか一方の材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。 - 前記支持部材が前記パイプ状構造物であり、
前記パイプ状構造物は、プラスチックの外周に金属を具える積層構造であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012002624A JP2013143247A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法 |
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JP2012002624A JP2013143247A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法 |
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JP2013143247A true JP2013143247A (ja) | 2013-07-22 |
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ID=49039718
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JP2012002624A Pending JP2013143247A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 常温絶縁型超電導ケーブルの製造方法 |
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JP (1) | JP2013143247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104200922A (zh) * | 2014-07-24 | 2014-12-10 | 安徽顺驰电缆有限公司 | 一种塑料电缆制造工艺 |
-
2012
- 2012-01-10 JP JP2012002624A patent/JP2013143247A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104200922A (zh) * | 2014-07-24 | 2014-12-10 | 安徽顺驰电缆有限公司 | 一种塑料电缆制造工艺 |
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