JP2013142948A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、撮像装置、及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像入力部は、平面上に配置された画素の信号値を含む平面画像信号と、前記画素に対応する奥行値を含む奥行情報を入力し、補間部は、前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出し、重み決定部は、前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める。
【選択図】図1
Description
最近接内挿法とは、新たに生成する画素(以下、補間画素と呼ぶ)に最も近い原画素に係る信号値を、補間画素に係る信号値と定める処理である。
共一次内挿法とは、補間画素の周囲にある4個の原画素に係る信号値の加重平均値を、補間画素に係る信号値と定める処理である。
共三次内挿法とは、補間画素の周囲にある16個の原画素に係る信号値に当てはめられた3次式を用いて補間画素に係る信号値を定める処理である。
共一次内挿法では、画素間で信号値が滑らかに変化するため、画質が劣化することがある。例えば、エッジが不明瞭な画像(ぼやけ)が生成されることがある。
共三次内挿法では、最近接内挿法や共一次内挿法よりも画質の劣化度合いが少ない画像を生成することがある。その反面、共三次内挿法では、1個の補間画素に係る信号値を算出するための原画素の参照範囲が広く、演算量が大きいという問題がある。
前記重み決定部は、前記基準画素の平面画像上の位置と奥行値が表す3次元位置と、前記近傍画素の平面画像上の位置と奥行値が表す3次元位置との距離の差に基づいて、前記重み係数を定めることを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置10の構成を表す概略図である。
画像処理装置10は、平面画像入力部101、奥行情報入力部102、入力平面画像記憶部103、入力奥行情報記憶部104、重み決定部105、パラメータ記憶部106、平面画像補間部107、奥行情報補間部108、補間平面画像記憶部109、補間奥行情報記憶部110、平面画像出力部111及び奥行情報出力部112を含んで構成される。
平面画像入力部101は、入力された平面画像信号を入力平面画像記憶部103に記憶させる。
平面画像I21は、被写体として太陽I−S1、山岳I−M1及び人物I−P1を表す画像である。人物I−P1の左側面に示される正方形の領域は、画像ブロックI22である。画像ブロックI22は、平面画像I21の一部の領域であって、複数の画素から構成される画像である。
奥行情報入力部102は、入力された奥行情報を入力奥行情報記憶部104に記憶させる。
図3は、奥行画像の一例I31を示す図である。
奥行画像I31は、平面画像I21が表す被写体までの距離を表す画像である。奥行画像I31において、人物I−P2を表す領域が、その他の領域よりも明るい色で示されている。即ち、奥行画像I31は、人物I−P2が、その他の被写体よりも視点からの距離が短いことを表す。
人物I−P2の左側面に示される正方形の領域は、奥行ブロックI32である。奥行ブロックI32が占める領域は、図2の画像ブロックI22が占める領域と同一である。
重み決定部105は、読み出した補間パラメータを用いて、読み出した平面画像信号に含まれる信号値を補間するために用いる重み係数を定める。ここで、重み決定部105は、補間画素から予め定めた範囲内の各画素(以下、近傍画素と呼ぶ)に対応する奥行値と、補間画素と各近傍画素との間の距離に基づいて重み係数を定める。補間画素とは、複数の画素の間に新たに生成する画素である。重み係数を定める処理については、後述する。
重み決定部105は、定めた重み係数を平面画像補間部107に出力する。
平面画像補間部107は、読み出した平面画像信号に含まれる各近傍画素の信号値を入力して、重み係数を用いて補間して、補間座標に対する信号値を算出する。補間座標に対する信号値を算出する処理については後述する。
平面画像補間部107は、算出した信号値を補間座標と対応付けて補間平面画像記憶部109に記憶させる。これにより、補間平面画像記憶部109には、補間座標毎の信号値を含む補間平面画像信号が記憶される。
奥行情報補間部108は、読み出した補間パラメータを用いて、読み出した奥行情報に含まれる各近傍画素の奥行値を補間して、補間座標に対する奥行値を算出する。
奥行情報補間部108は、補間を行うために、例えば、最近接内挿法、共一次内挿法、共三次内挿法、等の方法を用いることができる。
奥行情報補間部108は、算出した奥行値を補間座標と対応付けて補間奥行情報記憶部110に記憶させる。これにより、補間奥行情報記憶部110は、補間座標毎の奥行値を含む補間奥行情報が記憶される。
奥行情報出力部112は、補間奥行情報記憶部110から補間奥行情報を読み出し、読み出した補間奥行情報をフレーム毎に画像処理装置10の外部に出力する。
図4は、本実施形態に係る画像処理を表すフローチャートである。
(ステップS101)画像処理装置10は、処理に要する係数等を初期設定する。ここで、重み決定部105、平面画像補間部107、奥行情報補間部108は、パラメータ記憶部106から補間パラメータを読み出す。画像処理装置10は、各フレームにおける初期の補間座標を、例えば、各フレームの原点に最も近い座標にある補間座標と定める。フレームの原点は、フレームの最上列、最左段の座標である。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)平面画像入力部101には、画像処理装置10の外部からフレーム毎に平面画像信号が入力される。平面画像入力部101は、入力された平面画像信号を入力平面画像記憶部103に記憶させる。その後、ステップS103に進む。
(ステップS103)奥行情報入力部102には、画像処理装置10の外部からフレーム毎に奥行情報が入力される。奥行情報入力部102には、入力された奥行情報を入力奥行情報記憶部104に記憶させる。その後、ステップS104に進む。
重み決定部105は、補間パラメータを用いて、読み出した平面画像信号に含まれる信号値を補間するための重み係数を定める。重み決定部105は、定めた重み係数を平面画像補間部107に出力する。その後、ステップS105に進む。
平面画像補間部107は、読み出した平面画像信号に含まれる各近傍画素の信号値を入力した重み係数を用いて補間して、補間座標における信号値を算出する。平面画像補間部107には、算出した信号値を、補間座標と対応付けて補間平面画像記憶部109に記憶させる。その後、ステップS106に進む。
奥行情報補間部108は、補間パラメータを用いて、読み出した奥行情報に含まれる各近傍画素の奥行値を補間して、補間座標における奥行値を算出する。
奥行情報補間部108は、算出した奥行値を補間座標と対応付けて補間奥行情報記憶部110に記憶させる。その後、ステップS107に進む。
(ステップS108)画像処理装置10は、処理の対象となる補間座標を変更する。画像処理装置10が補間座標を変更する順序は、例えば、ラスター順である。ラスター順においては、行毎に左端から右側に向かって順次隣接する列の座標に補間座標を変更し、補間座標が右端に達した後、補間座標を次の行の左端に変更する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS110)奥行情報出力部112は、補間奥行情報記憶部110から補間奥行情報を読み出し、読み出した補間奥行情報をフレーム毎に画像処理装置10の外部に出力する。その後、処理を終了する。
近傍画素は、入力画像信号における画素のうち補間の対象となる画素である。近傍画素のうち、補間座標を含む領域を占める画素を、特に基準画素と呼ぶ。
平面(xy平面)上の補間座標pi(xy)は、例えば式(1)で表される。
図5は、画像ブロックの一例I22を表す図である。
図5は、画像ブロックI22(図2参照)を表す。画像ブロックI22において、上下左右の4辺が実線で示された矩形は、入力画像信号に含まれる各信号値に対応した画素が占める領域を表す。ここでは、この画素を、特に原画素と呼ぶ。画像ブロックI22には、25個(水平方向5個×垂直方向5個)の原画素が含まれる。上下左右の4辺の何れかの辺が実線、その残りの辺が破線で示された矩形は、補間画素を表す。補間画素とは、補間座標を中心座標とする画素である。図5では、1個の原画素が4個(水平方向2個×垂直方向2個)の補間画素を含む。
例えば、図5において、左下から右上に向かう斜線で塗りつぶされた領域は、補間画素I55を表す。補間画素I55の中心に表される記号×は、補間画素I55の補間座標である。補間画素I55と、左上から右下に向かう斜線で塗りつぶされた領域を併せた領域は、基準画素I51を表す。基準画素I51の中心に表される記号+は、基準画素I51の中心座標である。
図6は、画像ブロックの一例I22を表す図である。
図6は、画像ブロックI22(図2参照)を表す。画像ブロックI22に含まれる25個(水平方向5個×垂直方向5個)の四角形は、それぞれ原画素が占める領域を表す。各四角形に含まれる200や、100という数字は、その画素に対応する信号値(例えば、R信号の信号値)を示す。各矩形は、信号値が大きくなるほど明るい色で塗りつぶされている。各矩形に含まれる記号+は、中心座標を表す。
上から2行目、左から2段目の画素I61に含まれる×印は、補間座標I65を表す。即ち、画素I61は、基準画素であり、近傍画素のうちの1つである。基準画素I61の右隣の画素は、近傍画素I62である。基準画素I61の下隣の画素は、近傍画素I63である。基準画素I64の右下隣の画素は、近傍画素I64である。即ち、補間座標I65から原画素の中心までの距離が予め定めた距離よりも短くなる画素を近傍画素I61〜I64と定めていることを示す。図6の例では、補間座標I65から原画素の中心までの水平方向の距離と垂直方向の距離の最大値が原画像の画素ピッチより小さな画素を近傍画素と定めている。
図7は、奥行ブロックの一例I32を表す図である。
図7は、奥行ブロックI32(図3参照)を表す。奥行ブロックは、奥行画像の一部の領域に含まれる複数の画素の各々について奥行値が与えられた情報である。奥行ブロックI32に含まれる25個(水平方向5個×垂直方向5個)の矩形は、それぞれ奥行情報における原画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる0等の数字は、その画素に対応する奥行値を示す。各矩形は、信号値が大きくなるほど明るい色で塗りつぶされている。各矩形に含まれる記号+は、中心座標を表す。
補間座標I75は、補間座標I65(図6参照)と同一の位置の奥行情報における座標を表す。近傍画素I71〜I74は、近傍画素I61〜I64と同一の画素を表す。
重み決定部105は、中心点が補間座標から予め定めた距離(閾値)よりも短い距離にある画素を近傍画素と定める。重み決定部105は、近傍画素jに対応する奥行値pj(z)と基準画素iに対応する奥行値pi(z)に基づいて、近傍画素j毎の重み係数wjを定める。この距離の閾値と近傍画素の個数は、補間パラメータに含まれる。
重み決定部105は、例えば、以下に説明する方法のいずれかを用いて重み係数wjを定めることができるが、これらには限られない。
ここで、重み決定部105は、奥行情報に含まれる奥行値を参照して近傍画素の中心座標jを、例えば式(4)を用いて奥行座標Zjに変換する。
重み決定部105は、重み係数wjを定めるために、例えば、式(5)を用いる。
なお、第3の重み決定法と同様に、平面上の距離Δpj(xy)を考慮して、更に(1−Δpj(xy)/Δp(xy)max)を乗じて重み係数wjを決定してもよい。
ここで、重み決定部105は、奥行情報に含まれる奥行値を参照して近傍画素の中心座標jを、例えば式(6)を用いて3次元位置pj(xyz)に変換する。
重み決定部105は、重み係数wjを定めるために、例えば、式(7)を用いる。
この重み決定法によれば、画素ピッチq、焦点距離f、基線長Bが補間パラメータに含まれる。従って、式(7)によれば、最大値Δd(xyz)maxとなる近傍画素jについて重み係数wjが0となり、基準画素jについて重み係数wjが最大になる。このように、重み係数wjは、3次元空間内の距離Δdj(xyz)の増加に対して線形に小さくなるように決定される。
図8は、奥行ブロックと補間座標の一例を表す図である。
図8は、奥行ブロックI81を表す。奥行ブロックI81は、水平方向3画素、垂直方向3画素、計9画素を含む。左から2段目、最上行の画素は、近傍画素I82を表す。左から3段目、最上行の画素は、近傍画素I83を表す。左から2段目、上から2行目の画素が近傍画素I84を表す。左から3段目、上から3行目の画素は、近傍画素I85を表す。近傍画素I85に含まれる×印は、補間画素I86を表す。従って、近傍画素I85が基準画素である。近傍画素I82、I83、I84、I85の奥行値は、1、1、3、5となる。
図9は、奥行値pj(z)と奥行座標Zjの関係の一例を表す概念図である。
図9によれば、奥行座標Zjが増加するに従って、奥行値pj(z)は単調に減少する。また、奥行座標Zjが増加するに従って、奥行値pj(z)の減少率も単調に減少する。例えば、奥行値が5と3の場合の奥行座標の差である距離Δdj(z)よりも、奥行値が3から1に減少するときの奥行座標の距離Δdj(z)の方が大きくなる。
従って、近傍画素I82及びI83よりも近傍画素I85の方が、奥行座標の距離Δdj(z)が短くなる。そのため、近傍画素I82及びI83よりも被写体空間上の距離が短い近傍画素I85の方が、重み係数wjが大きくなる。このように、第4の重み決定法によれば、被写体空間上の距離を考慮して近傍画素毎の重み係数wjを決定することができる。
平面画像補間部107は、重み決定部105から入力された重み係数wjを用いて近傍画素jの信号値vjを重み付け加算して補間座標iに対する信号値viを算出する。平面画像補間部107は、重み付け加算において、例えば式(8)を用いる。
図10は、補間画像ブロックの一例I101を表す図である。
図10は、補間画像ブロックI101を表す。補間画像ブロックI101に含まれる100個(水平方向10個×垂直方向10個)の矩形は、それぞれ補間画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる200等の数字は、その画素に対応する信号値を示す。各矩形は、信号値が大きくなるほど明るい色で塗りつぶされている。補間画像ブロックI101の表示領域は、画像ブロックI22(図6参照)の表示領域と同一である。
補間画像ブロックI101は、上述の第2の重み決定法を用いて定めた重み係数wjを用いて算出した補間画素毎の信号値を含む。ここで、左から第3段目から第6段目までの信号値は、それぞれ200、200、100、100である。画像ブロックI22(図6参照)の同一の表示領域における信号値200、100と同様である。
図11は、補間画像ブロックのその他の例I111を表す拡大図である。
図11は、補間画像ブロックI111を表す。補間画像ブロックI111に含まれる補間画素の配置は、補間画像ブロックI101(図10参照)に含まれる補間画素の配置と同一である。補間画像ブロックI111の表示領域も、補間画像ブロックI101の表示領域と同一である。補間画像ブロックI101は、従来技術の一例として共一次内挿法を用いて定めた重み係数wjを用いて算出した補間画素毎の信号値を含む。
左から第3段目から第6段目までの信号値は、それぞれ200、175、125、100である。これらの信号値は、画像ブロックI101の同一の表示領域における信号値200、200、100、100よりもなだらかである。
従って、本実施形態によれば、信号値の変化が急激なエッジが維持され、エッジが不明瞭になる現象(ぼやけ)が回避される。
ここで、信号値vix,iyに対する重み係数の分母(2N−k)・(2N−l)は、補間画素iから中心座標(ix,iy)とは反対側の中心座標(ix+1,iy+1)への水平方向の長さ2N−kと垂直方向の長さ2N−lの積である。他の信号値についても、重み係数は、補間画素iから各中心座標とは反対側の中心座標までの水平方向の長さと垂直方向の長さによる面積に比例する値である。
なお、k又はlのいずれかが負の値である場合、用いられる周囲画素が異なるが、同様な観点で定められた重み係数を用いて重み付け加算を行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。
図12は、本実施形態に係る画像処理装置20の構成を表す概略図である。
画像処理装置20は、平面画像入力部101、奥行情報入力部102、入力平面画像記憶部103、入力奥行情報記憶部104、重み決定部205、パラメータ記憶部106、平面画像補間部107、奥行情報補間部108、補間平面画像記憶部109、補間奥行情報記憶部110、平面画像出力部111及び奥行情報出力部112を含んで構成される。
即ち、画像処理装置20は、重み決定部105(図1参照)の代わりに重み決定部205を備える。画像処理装置20は、その他の構成部については画像処理装置10(図1参照)と同様である。以下、画像処理装置10との差異を主に説明する。
重み決定部205は、補間画素に対応する奥行値と、各近傍画素が占める領域に含まれる他の補間画素に対応する奥行値との差分絶対値に基づいて、各近傍画素に対する重み係数wjを定める。
図13は、奥行ブロックのその他の例I131を表す図である。
図13は、奥行ブロックI131を表す。奥行ブロックI131に含まれる25個(水平方向5個×垂直方向5個)の矩形は、それぞれ原画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる0等の数字は、その画素に対応する奥行値を示す。各四角形は、奥行値が大きくなるほど明るい色で塗りつぶされている。左から3段目、上から3行目の画素に含まれる×印は、補間座標I136を表す。
図14は、補間奥行ブロックI141を表す。補間奥行ブロックは、奥行画像の一部の領域に含まれる複数の補間座標の各々について補間された奥行値が与えられた情報である。補間奥行ブロックI141に含まれる100個(水平方向10個×垂直方向10個)の四角形は、補間画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる0等の数字は、その補間画素に対応する奥行値を示す。
補間奥行ブロックI141は、奥行情報補間部108が共一次内挿法を用いて生成した補間奥行情報の一部であって、奥行ブロックI131の表示領域と同一である部分である。
補間奥行ブロックI141の左から6段目、上から6行目の補間画素に含まれる×印は、補間画像I136を表し、その補間画素の中心座標である。
補間奥行ブロックI141の左から5〜6段目、上から5〜6行目の4個の補間画素を含む領域を占める近傍画素I142、左から7〜8段目、上から5〜6行目の4個の補間画素を含む領域を占める近傍画素I143、左から5〜6段目、上から7〜8行目の4個の補間画素を含む領域を占める近傍画素I144、左から7〜8段目、上から7〜8行目の4個の補間画素を含む領域を占める近傍画素I145を表す。
従って、重み決定部205は、近傍画素I142、I143、I144の重み係数wjをそれぞれ1と決定する。重み決定部205は、近傍画素I145に対応する重み係数wjを0と決定する。
図15は、画像ブロックI151を表す。画像ブロックI151は、奥行ブロックI131に対応する画像ブロックである。
画像ブロックI151に含まれる25個(水平方向5個×垂直方向5個)の矩形は、それぞれ原画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる100等の数字は、その画素に対応する信号値を示す。画像ブロックI151の右上端から左下端への対角線上の画素の信号値は50である。この対角線よりも左上の画素の信号値は100である。この対角線よりも右下の画素の信号値は0である。このように画像ブロックI151は、水平方向又は垂直方向から離れた方向に向いているエッジ部分を有する。
左から3段目、上から3行目の画素に含まれる×印は、補間座標I136を表す。
補間座標I136を含む領域を占める画素が近傍画素I142である。近傍画素I142の右隣の画素が近傍画素I143である。近傍画素I142の下隣の画素が近傍画素I144である。近傍画素I144の右隣の画素が近傍画素I145である。
図16は、平面画像I21を表す。画像ブロックI151は、平面画像I21が表す人物I−PIの頭部の左上部に表された矩形が占める部分の画像を表す。
図17は、補間画像ブロックのその他の例I171を表す拡大図である。
図17は、補間画像ブロックI171を表す。補間画像ブロックI171に含まれる100個(水平方向10個×垂直方向10個)の矩形は、それぞれ補間画素が占める領域を表す。各矩形に含まれる100等の数字は、その画素に対応する信号値を示す。補間画像ブロックI171の表示領域は、画像ブロックI151(図15参照)の表示領域と同一である。
補間画像ブロックI171は、平面画像補間部107が、重み決定部205が定めた重み係数wjを用いて算出した補間画素毎の信号値を含む。例えば、上から第3行目の左から第5段目から第10段目までの信号値は、それぞれ100、87、87、66、33、0である。
図18は、補間画像ブロックのその他の例I181を表す図である。
図18は、補間画像ブロックI181を表す。補間画像ブロックI181に含まれる補間画素の配置は、補間画像ブロックI171(図17参照)に含まれる補間画素の配置と同一である。補間画像ブロックI181の表示領域も、補間画像ブロックI171の表示領域と同一である。補間画像ブロックI181は、従来技術の一例として最近接内挿法を用いて算出した補間画素毎の信号値を含む。
例えば、上から第3行目の左から第5段目から第10段目までの信号値は、それぞれ100、100、50、50、0、0である。
これらの信号値は、原画像の画像ブロックI151の同一の表示領域における信号値100、50、0と同一であり、エッジが階段状に表れることを示す。
従って、本実施形態によれば、エッジが階段状に現れる現象(ジャギー)が緩和される。
図19は、補間画像ブロックI191を表す。補間画像ブロックI191に含まれる補間画素の配置は、補間画像ブロックI171(図17参照)に含まれる補間画素の配置と同一である。補間画像ブロックI191の表示領域も、補間画像ブロックI171の表示領域と同一である。補間画像ブロックI191は、従来技術の一例として共一次内挿法を用いて算出した補間画素毎の信号値を含む。
例えば、上から第3行目の左から第5段目から第10段目までの信号値は、それぞれ100、90、71、50、25、9である。
これらの信号値は、補間画像ブロックI171の同一の表示領域における信号値よりも緩やかに変化している。
従って、本実施形態によれば、エッジの信号値が緩やかに変化する現象(ぼやけ)が緩和される。
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について説明する。
図20は、本実施形態に係る撮像装置30の構成を表す概略図である。
撮像装置30は、2個の撮像部31、32、奥行情報生成部33及び画像処理部34を含んで構成される。
撮像部31、32は、互いに異なる位置(視点)に設置され同一の視野に含まれる被写体の画像を予め定めたフレーム時間間隔で撮影する。撮像部31、32は、例えば、この両者が一体化されたステレオカメラであってもよい。撮像部31、32が撮影した画像を示す画像信号は、各々二次元平面に配置された画素毎の信号値からなる画像信号である。 撮像部31、32は、撮影した画像を示す画像信号を、それぞれ奥行情報生成部33にフレーム毎に出力する。
奥行情報生成部33は、平面画像信号が表す画像と、他方の撮像部32から入力された画像信号が表す画像との視差を画素毎に算出し、算出した視差値を奥行値として含む奥行情報を生成する。奥行情報生成部33は、視差値を算出するために、例えば、ブロックマッチング法を用いる。
画像前置処理部21は、平面画像信号と生成した奥行情報を画像処理部34に出力する。
従って、本実施形態によれば、撮像部31、32が撮像した画像信号よりも解像度が高い補間平面画像信号を取得することができ、この補間平面画像信号が表す画像の画質劣化を低減することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の第4の実施形態について説明する。
図21は、本実施形態に係る画像表示装置40の構成を表す概略図である。
画像表示装置40は、画像処理部41及び画像表示部42を含んで構成される。
画像処理部41には、画像表示装置40の外部から平面画像信号と奥行情報が入力される。画像処理部41に左画像の平面画像信号と右画像の平面画像信号とそれぞれに対応する奥行情報が入力された場合は、画像処理部41は、左右それぞれの平面画像信号と奥行情報に基づいて、左右それぞれの補間平面画像信号及び補間奥行情報を生成する。画像処理部41に平面画像信号と奥行情報が入力される場合は、入力された平面画像信号を左画像信号と定め、左画像の補間平面画像信号と補間奥行情報を生成する。そして、生成した左画像の補間平面画像信号と補間奥行情報に基づいて右画像信号を生成する。ここで、画像処理部41は、左画像の補間平面画像信号に含まれる画素毎の信号値を、対応する画素の奥行値であって補間奥行情報に含まれる奥行値が表す視差量だけ離れた位置の画素に配置して右画像の補間平面画像信号を生成する。
画像処理部41は、画像処理装置10(図1参照)又は画像処理装置20(図12参照)と同様な構成を備える。
画像表示部42は、画像処理部41から入力された補間平面画像信号及び補間奥行情報が表す立体画像を表示する。
画像表示部42は、その他、左画像信号が表す画像と右画像信号が表す画像を互いに異なる偏光特性でスクリーンに表示するプロジェクタであってもよい。視聴者は、左画像信号に対する偏光特性に対応した偏光フィルタを左眼レンズに備え、右画像信号に対する偏光特性に対応した偏光フィルタを右眼レンズに備えた立体視用眼鏡を用いて立体画像を視聴する。
画像表示部42は、その他、左画像信号が表す画像と右画像信号が表す画像の上下方向に長い画像帯を交互に表示する表示面と、その前面を上下方向に延伸されたスリットを備えた視差バリア方式のディスプレイであってもよい。また、画像表示部42は、その表示面と、その前面を上下方向に延伸された凸レンズ(レンティキュラレンズ)を備えたレンティキュラ方式のディスプレイであってもよい。
また、上述の画像表示装置40は、生成した補間平面画像信号と補間奥行情報を対応付けて記憶する記憶部を備えていてもよい。
また、上述した実施形態における画像処理装置10、20、撮像装置30及び画像表示装置40の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。画像処理装置10、20、撮像装置30及び画像表示装置40の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
101…平面画像入力部、
102…奥行情報入力部、
103…入力平面画像記憶部、
104…入力奥行情報記憶部、
105、205…重み決定部、
106…パラメータ記憶部、
107…平面画像補間部、
108…奥行情報補間部、
109…補間平面画像記憶部、
110…補間奥行情報記憶部、
111…平面画像出力部、
112…奥行情報出力部
30…撮像装置、
31、32…撮像部、
33…奥行情報生成部、
34…画像処理部、
40、50…画像表示装置、
41…画像処理部、
42、52…画像表示部
Claims (10)
- 平面上に配置された画素の信号値を含む平面画像信号と、前記画素に対応する奥行値を含む奥行情報を入力する画像入力部と、
前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出する補間部と、
前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める重み決定部と、
を備えること
を特徴とする画像処理装置。 - 前記重み決定部は、
前記基準画素の奥行値が表す奥行方向の距離と、前記近傍画素の奥行値が表す奥行方向距離との差に基づいて、前記重み係数を定めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記重み決定部は、
前記基準画素の平面画像上の位置と奥行値が表す3次元位置と、前記近傍画素の平面画像上の位置と奥行値が表す3次元位置との距離の差に基づいて、前記重み係数を定めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記重み決定部は、
前記基準画素から前記補間座標までの前記平面上の距離に基づいて、前記重み係数を定めることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記補間座標の奥行値を、前記近傍画素の奥行値を補間して算出する奥行情報補間部を備え、
前記重み決定部は、
前記補間座標の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める重み決定部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記重み決定部は、
前記補間座標の奥行値と前記近傍画素の領域に含まれる他の補間座標の奥行値の差に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定めることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置における画像処理方法であって、
前記画像処理装置が、平面上に配置された画素の信号値を含む平面画像信号と、前記画素に対応する奥行値を含む奥行情報を入力する過程と、
前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出する過程と、
前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める過程とを有すること
を特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置のコンピュータに、
平面上に配置された画素の信号値を含む平面画像信号と、前記画素に対応する奥行値を含む奥行情報を入力する手順、
前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出する手順、
前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める手順
を実行させるための画像処理プログラム。 - 各々異なる視点から画像を撮像する複数の撮像部と、
前記複数の撮像部が各々撮像した画像に含まれる画素であって、平面上に配置された画素の信号値に基づいて画素に対応する奥行値を含む奥行情報を生成する奥行情報生成部と、
前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出する補間部と、
前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める重み決定部とを備えること
を特徴とする撮像装置。 - 平面上に配置された画素の信号値を含む平面画像信号と、前記画素に対応する奥行値を含む奥行情報を入力する画像入力部と、
前記平面上の画素間の補間座標の信号値を、前記補間座標から予め定めた範囲内の近傍画素の信号値を補間して算出する補間部と、
前記補間座標に最も近接する基準画素の奥行値と、前記近傍画素の奥行値の差異に基づいて、前記補間に用いる重み係数を定める重み決定部と、
前記補間座標の信号値を含む補間平面画像信号が表す画像を表示する表示部とを備えること
を特徴とする画像表示装置。
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