JP2013142360A - 触媒内蔵マフラ - Google Patents

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Abstract

【課題】冷態始動直後から暖気が終了した飽和状態まで良好な排気ガス浄化性能を得られかつ触媒の耐久性を確保した触媒内蔵マフラを提供する。
【解決手段】エンジン1の排気ガスの音響エネルギを低減するとともに内部に触媒が設けられた触媒内蔵マフラ100を、排気ガスが通過するガス流路に設けられ、一部の排気ガスが通過する第1触媒141と、ガス流路における第1触媒の下流側に設けられ、実質的に全部の排気ガスが通過する第2触媒142とを備える構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば産業用の汎用エンジン等に取り付けられる触媒内蔵マフラに関し、特に冷態始動直後から暖気が終了した飽和状態まで良好な排気ガス浄化性能を得られかつ触媒の耐久性を確保したものに関する。
例えば産業用の汎用エンジンにおいて、排ガス規制が年々強化されてきたことから、後処理装置である触媒コンバータを装着することが必要となっている。
しかし、このような汎用エンジンは、エンジン主機の周囲に燃料タンク、リコイルスタータ、エアクリーナ、キャブレター、マフラ等の各種補機をコンパクトにレイアウトする必要があることから、触媒の収容スペースを確保することが困難である。
この点、マフラに触媒を内蔵することができれば、既存のエンジンのレイアウトを変更することなく触媒を搭載し、排気ガスの浄化性能を向上することができる。
マフラへの触媒の内蔵に関する従来技術として、例えば、特許文献1には、排気ガスが順次通過する第1室、第2室を有するマフラにおいて、第1室と第2室との隔壁部分に触媒を配置することが記載されている。
特開平 6−108835号公報
マフラ内に触媒を配置しようとした場合、触媒をマフラの入口近傍に配置した場合には、エンジンの排気ポートから出た排気ガスが比較的高温のまま導入されるため、冷態始動直後から良好な排気ガス浄化性能を得ることができる。しかし、エンジンの暖気が終了した飽和状態においては、触媒付近における排気ガス温度が高くなりすぎて触媒の耐久性が低下することが懸念される。
一方、触媒をマフラの出口近傍に配置した場合には、排気ガスが触媒に到達するまでに冷却されるため、飽和状態における触媒の耐久性を確保することができる。しかし、この場合には、冷態始動直後に触媒近傍の排気ガス温度が低くなり、触媒反応の適温範囲とすることが困難である。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、冷態始動直後から暖気が終了した飽和状態まで良好な排気ガス浄化性能を得られかつ触媒の耐久性を確保した触媒内蔵マフラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、エンジンの排気ガスの音響エネルギを低減するとともに内部に触媒が設けられた触媒内蔵マフラであって、排気ガスが通過するガス流路に設けられ、一部の排気ガスが通過する第1触媒と、前記ガス流路における前記第1触媒の下流側に設けられ、実質的に全部の排気ガスが通過する第2触媒とを備えることを特徴とする触媒内蔵マフラである。
これによれば、一部の排気ガスを上流側に配置された第1触媒で反応させ昇温させることによって、排気ガス温度を昇温させ、冷態始動直後においても第2触媒に入る排気ガス温度を触媒の反応適温範囲内に入れることが可能となり、触媒の浄化率を向上して良好な排気ガス浄化性能を得ることができる。
一方、エンジンの暖機が終了した飽和状態においても、第1触媒を通過する排気ガスは一部でありかつその後第1触媒を通過しない排気ガスと合流することから、第1触媒から第2触媒に至るまでの排気ガス温度が過度に高くなることがなく、触媒の耐久性を確保することができる。
請求項2に係る発明は、前記第1触媒と前記第2触媒とを一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の触媒内蔵マフラである。
これによれば、触媒の部品点数を低減して製造コストを低減し、製造工程を簡素化することができる。
また、始動直後に第1触媒が発生する熱によって第2触媒を予熱することができるため、始動直後の排気ガス浄化性能をさらに高めることができる。
請求項3に係る発明は、隔壁によって区画されるとともに、前記排気ガスが順次通過する第1室及び第2室と、前記排気ガスを前記第1室に導入する導入管とを備え、前記第1触媒は前記導入管の内部に設けられ、前記第2触媒は前記第1室と前記第2室との連通箇所に設けられることを特徴とする請求項1に記載の触媒内蔵マフラである。
これによれば、第1室、第2室を有する一般的な汎用エンジン用マフラにおいて、比較的軽微な設計変更により本発明を適用した触媒内蔵マフラとすることが可能であり、既存のエンジンやマフラにも容易に適用することができる。
請求項4に係る発明は、前記第1触媒と前記第2触媒とを一体に形成するとともに、前記第1触媒が前記導入管の内径側となり、前記第2触媒が前記導入管の外径側となる状態で前記隔壁に固定したことを特徴とする請求項3に記載の触媒内蔵マフラである。
これによれば、簡単な構成によって上述した各発明の効果を確実に得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、冷態始動直後から暖気が終了した飽和状態まで良好な排気ガス浄化性能を得られかつ触媒の耐久性を確保した触媒内蔵マフラを提供することができる。
本発明を適用した触媒内蔵マフラの実施例を備えたエンジンの断面図である。 実施例の触媒内蔵マフラの三面図である。 図2のIII―III部矢視断面図である。 図3のIV−IV部矢視断面図である。 実施例の触媒内蔵マフラの透視斜視図である。 実施例の触媒内蔵マフラにおける排気ガスの通過面積比を示す図である。 本発明の比較例1の触媒内蔵マフラの透視斜視図である。 本発明の比較例2の触媒内蔵マフラの透視斜視図である。 実施例、比較例1、比較例2の触媒内蔵マフラにおける排気ガスの温度推移の一例を示すグラフである。
本発明は、冷態始動直後から暖気が終了した飽和状態まで良好な排気ガス浄化性能を得られかつ触媒の耐久性を確保した触媒内蔵マフラを提供する課題を、隔壁で区画された第1室及び第2室と、第1室に排気ガスを導入する導入管とを有するマフラにおいて、一体に形成された触媒の一部を、導入管の内部で一部の排気ガスが通過するように配置し、触媒の他部を、第1室と第2室との連通箇所で全部の排気ガスが通過するように配置することによって解決した。
以下、本発明を適用した触媒内蔵マフラの実施例について説明する。
実施例の触媒内蔵マフラは、例えば、産業用の汎用エンジンに搭載されるものである。
図1は、実施例の触媒内蔵マフラを備えたエンジンの断面図である。
エンジン1は、例えば、ガソリンを燃料とする単気筒4ストロークOHCの産業用汎用エンジンである。
図1に示すように、エンジン1は、クランクシャフト10、ピストン20、コンロッド30、クランクケース40、シリンダヘッド50、キャブレター60、エアクリーナ70、ヒートインシュレータ80、マフラ100等を有して構成されている。
クランクシャフト10は、エンジン1の出力軸であって、両端部を軸受によって回転可能に支持されている。
また、クランクシャフト10の中間部には、コンロッド30の大端部が連結されるクランクピン、クランクピンを支持するクランクアーム、及び、クランクウェイトが形成されている。
ピストン20は、シリンダ内を往復運動し、燃焼ガスの圧力をクランクシャフト10に伝達するものである。
コンロッド30は、ピストンピンを介してピストン20に連結される小端部、及び、クランクシャフト10のクランクピンに連結される大端部を有し、これらを連結するものである。
クランクケース40は、クランクシャフト10等を収容する容器状の部材であって、エンジン1の本体部を構成する部分である。
クランクケース40の上部には、ピストン20が挿入され内部で往復するシリンダ部41が形成されている。シリンダ部41は、その中心軸が鉛直方向にほぼ沿って配置されている。
シリンダ部41の内径側には、円筒状のシリンダスリーブ42が挿入されており、ピストン20はこの内部に挿入されている。
シリンダヘッド50は、シリンダ部41の上端部に設けられ、ヘッドガスケットを挟み込んだ状態でシリンダ部41に締結されている。
シリンダヘッド50は、燃焼室51、吸気ポート52、排気ポート53、吸気バルブ54、排気バルブ55等を有して構成されている。
燃焼室51は、シリンダヘッド50のピストン20の冠面と対向する領域を凹ませて形成した凹部であって、混合気が内部で燃焼される部分である。
燃焼室51には、図示しない点火プラグ等が設けられる。
吸気ポート52は、キャブレター60において生成された混合気(燃焼用空気中に霧化及び気化された燃料が存在するもの)を燃焼室51に導入する通路である。
吸気ポート52の入口は、シリンダヘッド50のキャブレター60側の側面に開口し、出口は燃焼室51の上部に開口しており、これらの中間部では吸気ポート52は湾曲して形成されている。
排気ポート53は、燃焼室51から既燃ガス(排気ガス)を輩出する通路である。
排気ポート53の入口は、燃焼室51の吸気ポート52とは反対側の上部に開口し、出口はシリンダヘッド50のマフラ100側の側面に開口しており、これらの中間部では排気ポート53は湾曲して形成されている。
吸気バルブ54及び排気バルブ55は、図示しないカムシャフトやロッカアーム54a、55a等の動弁駆動系によって駆動され、上述した吸気ポート52及び排気ポート53の燃焼室51側の端部をそれぞれ開閉するものである。
キャブレター60は、エンジン1に混合気を供給するものである。
キャブレター60は、新気が通過する通路(バレル)61の中間部に、他部よりも内径を小さくしたベンチュリ部62を形成し、その上流側、下流側にチョークバルブ63、スロットルバルブ64をそれぞれ配置して構成されている。
チョークバルブ63及びスロットルバルブ64は、ほぼ水平に配置された回転軸周りに揺動可能なバタフライバルブである。
エアクリーナ70は、キャブレター60の入口側に設けられ、導入された外気からダスト等を除去してキャブレター60の通路61内に導入するものである。
ヒートインシュレータ80は、シリンダヘッド50からの熱伝導によってキャブレター60が加熱されることを抑制するため、シリンダヘッド50とキャブレター60との間に挟み込まれた状態で固定される部材である。
マフラ100は、排気ポート53から排出された排気ガスの音響エネルギを低減し、外部へ排出するものである。
マフラ100は、シリンダヘッド50の排気ポート53側の側面部に固定されている。
また、マフラ100は、内部に三元触媒が収容された触媒内蔵マフラとなっている。
図2は、マフラ100の三面図である。図2(a)は、マフラ100を排気ポート53側から見た状態を示す。図2(b)は、図2(a)のb−b部矢視図である。図2(c)は、図2(b)のc−c部矢視図である。
図3は、図2(b)のIII−III部矢視図である。
図4は、図3のIV−IV部矢視図である。
図5は、マフラ100の透視斜視図である。
マフラ100は、アウタケース110の内部に、仕切板120、連通管130、触媒140、テールパイプ150等を配置して構成されている。
アウタケース110は、例えば鋼板をプレス加工することによって、一方が開口したボックス状に形成された第1部材111、第2部材112を、開口側どうしを突き合わせて接合することによって構成されている。
第2部材112は、第1部材111に対して、エンジン1の排気ポート53側に配置されている。
第2部材の排気ポート53側の面には、マフラ100を排気ポート53に取り付ける基部となる取付面部113が形成されている。
取付面部113には、マフラ100をシリンダヘッド50に締結するボルトが挿入されるボルト穴Hが形成されている。同様のボルト穴Hは、第1部材111及び仕切板120にも形成され、マフラ100は、これらのボルト穴Hに第1部材111側からロングボルトを挿入し、シリンダヘッド50に締結することによってエンジン1に固定される。
ボルト穴Hは、ボルトの軸方向から見たときに、連通管130を挟んだ両側に例えば1対が配置されている。
第1部材111、第2部材112は、それぞれ開口部の周囲に形成されたフランジ部111a、112aを有し、これらをカシメ加工することによって接合されている。このカシメ加工は、例えば、フランジ部111aの突出量をフランジ部112aに対して大きくし、フランジ部111aの突端部を、フランジ部112aを挟み込むように折り返すことによって行う。
仕切板120は、アウタケース110の内部を、第1室101、第2室102に区画する隔壁である。
アウタケース110内において、第1室101、第2室102は、それぞれ第1部材111、第2部材112の内側に形成される。
仕切板120は、例えば鋼板によって実質的に平板状に形成されている。
仕切板120は、その外周縁部を、第1部材111、第2部材112のフランジ部111a、112aのカシメ部に挟み込まれた状態で固定されている。
仕切板120には、連通管130、触媒140、テールパイプ150が挿入され固定される開口が形成されている。
各開口の内周縁部には、仕切板120の主平面に対して垂直に立ち上げられたフランジ部が形成され、連通管130、触媒140、テールパイプ150は、その外周面をこのフランジ部と溶接することによって仕切板120に固定されている。
連通管130は、排気ポート53からマフラ100の第1室101に排気ガスを導入する導入管である。
連通管130は、例えば丸パイプによって形成され、アウタケース110の第2部材112に設けられた取付面部113から、仕切板120を貫通して第1室101の内部まで延在している。
連通管130の第1室側の端部131は、端面を閉塞されるとともに、排気ガスの冷却を防止するため、アウタケース110の第1部材111から離間して配置されている。
連通管130の第1室101内における外周面部には、連通管130から第1室101内へ排気ガスを導入する複数の開口132が形成されている。
触媒140は、例えばアルミナ等によってハニカム状に形成された担体に、白金、ロジウム、パラジウムなどの貴金属を担持させ、NOx、CO、HCを浄化する三元触媒である。
触媒140は、鋼製の丸パイプによって形成された外筒の内径側に、上述したハニカム担体を配置して構成されている。
触媒140は、その中心軸方向が連通管130と平行に配置されるとともに、その外周縁近傍の一部が、連通管130の外周面に形成された開口から連通管130の内部に入り込むように配置されている。連通管130と触媒140とは、中心軸方向から見たときに、部分的に重なりあうように配置されている。
触媒140の中心軸方向における両端部は、アウタケース110の第1部材111、第2部材120からそれぞれ離間して配置されている。
以下、触媒140のうち、連通管130の内部に配置された領域を第1部141、連通管130の外部に配置された領域を第2部142と称して説明する。
これらの第1部141、第2部142は、本発明にいう第1触媒、第2触媒としてそれぞれ機能する。
なお、触媒140の内部では、第1部141と第2部142とは相互に連通しておらず、排気ガスは、実質的に外筒の軸方向に沿ってのみ流れることが可能となっている。
図6は、マフラ100における排気ガスの通過面積比を示す図である。
図6に示すように、連通管130の触媒以外の部分、触媒140の第1部141、第2部142の通過面積の合計を100%とした場合に、連通管130の触媒以外の部分は20%、触媒140の第1部141は10%、第2部142は70%となっている。
これらの通過面積比は、エンジン、触媒の特性に応じて適宜設定することが可能である。
テールパイプ150は、第2室102内の排気ガスを外部へ排出する出口部を構成するものである。
テールパイプ150は、丸パイプによって構成され、一方の端部151は第2部材112のエンジン1側の端面に閉塞された状態で固定され、他方の端部152は第1部材111のエンジン1から離れた側の端面に固定されるとともに、一部がマフラ100の外部に突き出して配置されている。
テールパイプ150の中間部は、仕切板120の開口に挿入された状態で固定されている。
テールパイプ150の第2室102内の部分には、複数の開口153が形成されている。第2室102内の排気ガスは、この開口153からテールパイプ150内に導入され、端部152から外部へ排出される。
以上説明した実施例のマフラ100においては、排気ポート53から出た排気ガスは、連通管130内を通過して第1室101に導入される。このとき、排気ガスは、一部が触媒140の第1部141を通過することよって昇温される。
その後、排気ガスは触媒140の第2部142を通過して第1室101から第2室102へ流入する。このとき、排気ガスはその全量が触媒140の第2部142を通過する。
さらに、排気ガスは、開口153からテールパイプ150内に入り、その端部152から大部へ排出される。
以下、上述した実施例の効果を、以下説明する本発明の比較例1、比較例2と対比して説明する。
なお、比較例1、比較例2において、実施例と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図7は、比較例1の触媒内蔵マフラの透視斜視図である。
図8は、比較例2の触媒内蔵マフラの透視斜視図である。
図7に示す比較例1のマフラ100Aは、排気ポート53から第1室101に排気ガスを導入する連通管130Aの第1室101側の端部を拡径し、その内部に図示しない触媒を配置し、連通管130A内を通過する排気ガスの全量がこの触媒を通過するようにしている。
比較例1の触媒内蔵マフラ100Aにおいては、排気ポート53から出た排気ガスは、連通管130A内で触媒を通過した後、第1室101内に導入され、仕切板120に形成された図示しない連通開口から第2室102内に入り、さらに開口153からテールパイプ150内に入って端部152から外部に放出される。
図8に示す比較例2のマフラ100Bは、触媒140Bは第1室101から第2室102への連通箇所にのみ設けられており、連通管130Bの内部には触媒は設けられていない。
比較例2の触媒内蔵マフラ100Bにおいては、排気ポート53から出た排気ガスは、連通管130を介して第1室101に導入され、その後、触媒140Bを通過して第2室に入り、さらに開口153からテールパイプ150内に入って端部152から外部に放出される。
図9は、実施例、比較例1、比較例2の触媒内蔵マフラにおける排気ガスの温度推移の一例を示すグラフである。
図9(a)、図9(b)、図9(c)は、それぞれ実施例、比較例1、比較例2の排気ガス温度を示している。
各図において、実線はエンジンの暖機が終了した飽和状態(温間状態)の排気ガス温度を示し、破線は冷態始動直後の排気ガス温度を示している。
また、ハッチングを付して示す矩形の領域は、各触媒の反応適温範囲を示している。
図9(b)に示す比較例1においては、触媒がマフラ100の入口近傍に存在することから、冷態始動直後であっても、触媒部分の排気ガス温度を反応適温範囲に入れて良好な排気ガス浄化性能を得ることができる。
しかし、飽和状態においては、触媒に入る排気ガス温度が高くなり、触媒内部での反応によってさらに排気ガス温度が高くなるため、触媒の温度が高温となって耐久性に懸念が生じる。
図9(c)に示す比較例2においては、触媒140Bがマフラ100の入口から離れた箇所に配置されることから、排気ガスが触媒140Bに到達するまでに冷却され、触媒部分の排気ガス温度は比較例1に対して低くなるため、飽和状態であっても比較例1のような耐久性の懸念は生じにくい。
しかし、比較例2の場合には、冷態始動直後に触媒に入る排気ガス温度が低くなり、触媒の反応適温範囲から外れるため、始動直後の排気ガス浄化性能が問題となる。
図9(a)に示す実施例によれば、排気ポート53から出る排気ガス温度が低い冷態始動直後であっても、マフラ100の入口に近い連通管130の内部で、排気ガスの温度が低下する前に、排気ガスの一部に触媒140の第1部141を通過させて排気ガスを昇温し、その下流側において第2部142に入る排気ガス温度を、反応適温範囲に入れることが可能となる。
これによって、触媒140の浄化率を高め、良好な排気ガス浄化性能を得ることができる。
一方、エンジン1の暖機が終了し、排気ポート53から出る排気ガス温度が高温となる飽和状態においても、触媒140の第1部141を通過する排気ガスは一部であり、その後第1部141を通過しない排気ガスと合流することから、第1部141から第2部142に至るまでの排気ガス温度が過度に高くなることがなく、触媒140の耐久性を確保することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、冷態始動直後から飽和状態に至るまで、良好な排気ガス浄化性能を得られるとともに、高温による触媒へのダメージも防止できる。
また、このような構造は触媒を持たない既存の2室タイプのマフラにも小規模な設計変更で容易に適用することが可能であり、既存のエンジンに対してもそのレイアウト等に影響を及ぼすことなく適用が可能である。
さらに、一体に形成された触媒の一部を連通管内に配置し、他部を連通管外に配置することによって、部品点数及び製造コストを低減することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
エンジン主機の用途、形式、構造や、マフラを構成する各部分の形状、構造、寸法、配置等は、上述した実施例に限定されることなく適宜変更することができる。
例えば、マフラ内に形成される空間部の数や、その連通のさせ方などは適宜変更することができる。
また、実施例では、一体に形成された触媒の一部を第1触媒、他部を第2触媒として用いたが、これに限らず、第1触媒と第2触媒とを独立した触媒によって構成してもよい。また、他の触媒を付加してもよい。
さらに、導入管(連通管)、第1触媒、第2触媒の通過面積比も特に限定されない。
1 エンジン 10 クランクシャフト
20 ピストン 30 コンロッド
40 クランクケース 41 シリンダ部
42 シリンダスリーブ 50 シリンダヘッド
51 燃焼室 52 吸気ポート
53 排気ポート 54 吸気バルブ
54a ロッカアーム 55 排気バルブ
55a ロッカアーム 60 キャブレター
61 通路 62 ベンチュリ部
63 チョークバルブ 64 スロットルバルブ
70 エアクリーナ 80 ヒートインシュレータ
100,100A,100B マフラ
101 第1室 102 第2室
110 アウタケース 111 第1部材
111a フランジ部 112 第2部材
112a フランジ部 113 取付面部
120 仕切板 130 連通管
140,140B 触媒 141 第1部
142 第2部 150 テールパイプ
151,152 端部 153 開口

Claims (4)

  1. エンジンの排気ガスの音響エネルギを低減するとともに内部に触媒が設けられた触媒内蔵マフラであって、
    排気ガスが通過するガス流路に設けられ、一部の排気ガスが通過する第1触媒と、
    前記ガス流路における前記第1触媒の下流側に設けられ、実質的に全部の排気ガスが通過する第2触媒と
    を備えることを特徴とする触媒内蔵マフラ。
  2. 前記第1触媒と前記第2触媒とを一体に形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の触媒内蔵マフラ。
  3. 隔壁によって区画されるとともに、前記排気ガスが順次通過する第1室及び第2室と、
    前記排気ガスを前記第1室に導入する導入管とを備え、
    前記第1触媒は前記導入管の内部に設けられ、前記第2触媒は前記第1室と前記第2室との連通箇所に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の触媒内蔵マフラ。
  4. 前記第1触媒と前記第2触媒とを一体に形成するとともに、前記第1触媒が前記導入管の内径側となり、前記第2触媒が前記導入管の外径側となる状態で前記隔壁に固定したこと
    を特徴とする請求項3に記載の触媒内蔵マフラ。
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