JP2013141188A - 通信システム、中継装置及び通信制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中継装置と基地局との間の通信回線が切断された場合に、保守用情報を管理装置に送ることができる通信システム、中継装置及び通信制御方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る通信システム100は、複数の基地局BS−1及びBS−2と、移動局MSと、複数の基地局の一つと移動局MSとの間の無線通信を中継する中継装置101と、中継装置101の状態を監視し、複数の基地局BS−1及びBS−2に接続されている管理装置103とから構成される通信システム100であって、中継装置101は、移動局MSに中継装置101の状態を示す保守用情報を送信し、移動局MSは、受信した保守用情報を複数の基地局の一つに送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信システム、中継装置及び通信制御方法に関するものである。
移動局が基地局と通信するためには、移動局は基地局からの無線電波が届く範囲(サービスエリア)に位置する必要がある。しかし、山岳地帯や高層ビル等が建ち並ぶ市街地では、障害物が多いため無線電波が届きにくい領域が存在する。また、屋外に設置された基地局からは、電波が届かない領域(例えば、建物の内部や地下)が多く存在する。特に、IEEE標準規格802.16eを基に規格化されたWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(登録商標)等の高速無線通信方式では、2.5GHz以上の高周波数帯の電波が使用されるが、このような電波は直進性が強く、障害物を回りこむ性質が弱い。そのため、WiMAX等は障害物の影響を強く受ける。このような電波が届かない領域をカバーするため、基地局と移動局との間の無線信号を中継する中継装置(レピータ)が必要となる。
中継装置を介した安定した無線通信を実現するためには、中継装置が正常動作し続ける必要がある。機器の経年劣化等により中継装置の性能が低下した場合には、性能低下を迅速に検出し、中継装置を復旧する必要がある。そのため、中継装置は、現在の状態を表す保守用情報を、接続先の基地局を介して管理装置(例えば、EMS(Element Management System:エレメント管理システム))に送信する。そして、管理装置は、保守用情報から中継装置の状態(正常性)を監視する。性能低下を示唆する点(転送遅延時間の増大や送信電力の低下など)が特定されると、管理装置は、当該装置の管理者に性能低下に関係がある箇所の点検や交換を指示することができる。
しかし、中継装置の著しい性能低下や故障により、中継装置と上位の基地局(上位装置)との間の通信回線が切断されてしまう場合には、中継装置は、保守用情報を基地局を介して管理装置に送信できなくなってしまう。この場合、管理装置は、ポーリングを行い、中継装置からの応答が返ってこないことにより、異常である中継装置を特定するしかない。この場合、管理装置が中継装置の異常原因の詳細について把握することはできないため、中継装置の復旧が遅れてしまう。
従来、中継装置が災害等で故障した場合にも、当該中継装置と上位装置(上位CPU)との間の通信回線の維持が可能な中継装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の中継装置は、複数の中継装置301及び401により構成され、中継装置301及び401は、それぞれが有する回線切換部303及び403を介して接続されている。回線切換部303は、回線インタフェース部305とNCU部307との間に配設され、回線切換部403は、回線インタフェース部405とNCU部407との間に配設されている。中継装置301が故障した場合は、回線切換部303を構成する回線切換回路311〜314と、回線切換部403を構成する回線切換回路411及び412とを手動で切り換えることにより、回線315−1及び315−2は、回線インタフェース部305を介してNCU部407に接続される。よって、回線インタフェース部305(中継装置が端末(移動局)と接続するための部分)が壊れていなければ、回線315−1及び315−2からの情報はNCU部407で処理され、上位CPUに送られる。中継装置301が故障しても、回線315−1及び315−2に接続されている端末は、中継装置401を介して上位CPUに接続される。
特開平7−87188号公報
しかし、従来の中継装置では、中継装置が故障した場合にも、中継装置を介した移動局と基地局との間の通信回線は維持されるが、中継装置の保守用情報が管理装置に送られることはない。そのため、管理装置は、依然として中継装置の異常原因の詳細について把握することはできない。よって、中継装置の故障箇所の迅速な復旧が困難となってしまう。
従って、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、中継装置と基地局との間の通信回線が切断された場合に、保守用情報を管理装置に送ることができる通信システム、中継装置及び通信制御方法を提供することにある。
上述した諸課題を解決すべく、第1の観点に係る通信システムの発明は、
複数の基地局と、移動局と、前記複数の基地局の一つと移動局との間の無線通信を中継する中継装置と、前記中継装置の状態を監視し、前記複数の基地局に接続されている管理装置とから構成される通信システムであって、
前記中継装置は、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信し、
前記移動局は、受信した前記保守用情報を前記複数の基地局の一つに送信する
通信システムである。
また、第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る通信システムにおいて、前記移動局は、前記複数の基地局の一つと通信が可能になるまで、前記保守用情報を記憶することを特徴とするものである。
また、第3の観点に係る発明は、第1の観点又は第2の観点に係る通信システムに用いられる中継装置であって、
前記移動局と無線通信可能な移動局側通信部と、
前記中継装置と前記基地局との間の通信回線が切断されると、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信するように前記移動局側通信部を制御する中継装置制御部と
を備える中継装置である。
また、第4の観点に係る発明は、第3の観点に係る中継装置において、前記中継装置制御部は、保守用情報の送信用の通信回線を前記移動局と確立するための報知信号を、送信電力を徐々に引き上げて送信するように前記移動局側通信部を制御することを特徴とするものである。
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、本発明を方法として実現させた第5の観点に係る通信制御方法は、
複数の基地局と、移動局と、前記複数の基地局の一つと移動局との間の無線通信を中継する中継装置と、前記中継装置の状態を監視し、前記複数の基地局に接続されている管理装置とから構成される通信システムにおける通信制御方法であって、
前記中継装置が、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信するステップと、
前記移動局が、受信した前記保守用情報を前記複数の基地局の一つに送信するステップと
を含む通信制御方法である。
上記のように構成された本発明に係る通信システム、中継装置及び通信制御方法によれば、中継装置と基地局との間の通信回線が切断された場合にも、保守用情報を、中継装置から移動局及び基地局を介して管理装置に送ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る概略的な通信システム構成図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る中継装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る移動局の概略構成を示す機能ブロック図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る通信システムで行われる処理を示すシーケンス図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る中継装置の処理を示すフローチャートである。 図6は、従来の中継装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
以下、本発明に係る一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る概略的な通信システム構成図である。通信システム100は、基地局BS(Base Station)(BS−1及びBS−2)と、移動局MS(Mobile Station)と、中継装置101と、管理装置103とから構成されている。中継装置101は、複数の基地局の一つである基地局BS−1及び移動局MSの双方と無線通信し、基地局BS−1と移動局MSとの間で送受信される無線信号を中継する。中継装置101を介した無線通信には、例えばWiMAX等の無線通信方式が採用される。
管理装置103は、複数の基地局である基地局BS−1及びBS−2に通信回線で接続されている。管理装置103は、中継装置101の状態を示す保守用情報を中継装置101から基地局BSを介して受け取り、保守用情報に基づき中継装置101の状態を監視する。中継装置101の状態には、中継装置101自体の性能の状態や、中継装置101と基地局BS−1との間の通信の状態が含まれうる。保守用情報には、中継装置101の現在の処理性能(変復調処理時間、送信電力など)を示す情報や、故障又は機能停止した機器(例えば、電源、モジュールなど)の情報、中継装置101と基地局BSとの間の通信の情報(符号誤り率、受信電力、スループット、意図しない切断(異常切断)の発生状況など)などが含まれうる。
中継装置101の状態の監視とは、中継装置101と基地局BS−1との間の通信において障害が発生していないかを判断し、障害が発生している場合は、障害の原因を特定することである。なお、障害とは、機器の故障やアプリケーションの問題などにより通信システム100の正常動作を妨げる事象である。障害の発生は、例えば、中継装置101自体の処理性能の低下(変復調処理時間の遅延、所望の送信電力の実現不可)や、故障又は機能停止した機器の存在、中継装置101と基地局BSとの間の通信性能の低下(符号誤り率の増加、スループットの低下、頻繁に生じる異常切断)などから判断される。
そして、管理装置103は、中継装置101と基地局BS−1との間の通信において障害が発生していると判断すると、障害復旧のために、中継装置101又は基地局BS−1に再起動を指示する信号を送信したり、管理装置103の管理者に障害と関係のある箇所の点検や交換を指示する旨を通知(例えば、ディスプレイに当該旨を表示)したりできる。
中継装置101は、基地局BS−1と通信を行うドナーノード(MS(Mobile Station)部)111と、移動局MSと通信を行うサービスノード(BS(Base Station)部)113とを備えている。中継装置101は、一体型又は分離型である。一体型の中継装置101は、一つの筐体内にドナーノード111とサービスノード113とを備えるものである。分離型の中継装置101では、ドナーノード111とサービスノード113とをそれぞれ独立して配置することが可能である。一体型及び分離型のドナーノード111とサービスノード113とは、LAN(Local Area Network)ケーブル等の信号ケーブルにより接続される。
図1において、領域105−1は、基地局BS−1のセル(通信可能エリア)を示している。また、領域105−2は、基地局BS−2のセルを示している。また、領域107は、サービスノード113のセルを示している。ドナーノード111が基地局BS−1のセル105−1に位置しているので、移動局MSは、サービスノード113のセル107に位置すれば、中継装置101を介して基地局BS−1と無線信号を送受信できる。図1の領域Aは、セル105−1と、セル105−2と、セル107とが重なっている領域であるので、基地局BS−1、基地局BS−2及びサービスノード113との通信が可能な領域である。
図2は、本発明の一実施形態に係る中継装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
まず、ドナーノード111の機能ブロックについて説明する。ドナーノード111は、基地局側通信部117を備えている。基地局側通信部117は、後述する中継装置制御部125に接続されている。
基地局側通信部117は、アンテナを介して基地局BS−1と無線信号を送受信する。基地局側通信部117は、受信した無線信号に対して低雑音での増幅及びダウンコンバート等を行うことによりベースバンド信号を生成し、中継装置制御部125に送る。また、基地局側通信部117は、ベースバンド信号に対してアップコンバート及び増幅等を行うことにより、無線信号を生成し、アンテナを介して当該無線信号を基地局BS−1に送信する。
続いて、サービスノード113の機能ブロックについて説明する。サービスノード113は、移動局側通信部123と中継装置制御部125とを備えている。移動局側通信部123は、中継装置制御部125に接続されている。
移動局側通信部123は、アンテナを介して移動局MSと無線信号を送受信する。移動局側通信部123は、受信した無線信号に対して低雑音での増幅及びダウンコンバート等を行うことによりベースバンド信号を生成し、中継装置制御部125に送る。また、移動局側通信部123は、ベースバンド信号に対してアップコンバート及び増幅等を行うことにより、無線信号を生成し、アンテナを介して当該無線信号を移動局MSに送信する。
中継装置制御部125は、ドナーノード111及びサービスノード113の各機能ブロックをはじめとしてドナーノード111及びサービスノード113の全体を制御及び管理する。ここで、中継装置制御部125は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成したりすることもできる。なお、本実施形態では、ドナーノード111のみが、中継装置制御部125を有するが、本発明は、この構成に限定されるわけではない。例えば、サービスノード113のみが中継装置制御部を有し、当該中継装置制御部が、ドナーノード111及びサービスノード113の全体を制御及び管理することができる。また、ドナーノード111及びサービスノード113の双方が中継装置制御部を有し、各々の中継装置制御部が関連する各々のユニットを制御及び管理することもできる。
中継装置制御部125についてより詳細に説明する。中継装置制御部125は、定期的又は不定期的に中継装置101の状態を示す保守用情報を生成し、当該保守用情報を基地局BS−1に送信するように基地局側通信部117を制御する。基地局BS−1は、中継装置101の保守用情報を受信し、管理装置103に転送することになる。
中継装置101のドナーノード111又は基地局BS−1で故障が発生したことなどにより、中継装置101(ドナーノード111)と基地局BS−1との間の通信回線が切断されてしまった場合は、中継装置制御部125は、中継装置101の運用(サービス)を停止して、中継装置101(サービスノード113)と移動局MSとの間のユーザデータ用の通信回線(通常回線)を切断する。そして、中継装置制御部125は、移動局MSと保守用の通信回線(保守用回線)を確立する。保守用回線は、サービスノード113による保守用情報の送信用に割り当てられた制御チャネルを用いて確立されうるものである。保守用回線確立後、中継装置制御部125は、保守用情報を移動局MSに送信するように移動局側通信部123を制御する。なお、本発明は、中継装置101が保守用情報を保守用回線で移動局MSに送信することに限定されるものではなく、例えば、中継装置101は、通常回線を切断せずに、通常回線で保守用情報を送信することもできる。中継装置制御部125が行うその他の処理については、後述の図4の説明にて詳述する。
図3は、本発明の一実施形態に係る移動局の概略構成を示す機能ブロック図である。移動局MSは、通信部131と、記憶部133と、制御部135とを備えている。通信部131及び記憶部133は、制御部135に接続されている。
通信部131は、アンテナを介して中継装置101のサービスノード113又は直接基地局BSと無線信号を送受信する。通信部131は、受信した無線信号に対して低雑音での増幅及びダウンコンバート等を行うことによりベースバンド信号を生成し、制御部135に送る。また、通信部131は、ベースバンド信号に対してアップコンバート及び増幅等を行うことにより、無線信号を生成し、アンテナを介して当該無線信号をサービスノード113又は基地局BSに送信する。
記憶部133は、中継装置101から受信した保守用情報などの各種情報を記憶するものであり、ワークメモリなどとしても機能する。
制御部135は、移動局MSの各機能ブロックをはじめとして移動局MSの全体を制御及び管理する。ここで、制御部135は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成したりすることもできる。
制御部135についてより詳細に説明する。制御部135は、通信部131が保守用情報を受信すると、当該保守用情報を複数の基地局の一つに送信するように通信部131を制御する。保守用情報を受信した基地局は、当該保守用情報を管理装置103に転送することになる。なお、複数の基地局の一つに送信とは、移動局MSが直接通信回線を確立できる基地局BSへの送信のみならず、中継装置101以外の基地局BSと通信回線を確立できる中継装置を介した基地局BSへの送信も含まれる。
通信部131が保守用情報を受信したときに、移動局MSと通信可能な基地局が存在しない場合は、制御部135は、保守用情報を記憶部133に記憶させることができる。そして、制御部135は、移動局MSの移動や通信環境の変化により、移動局MSと通信可能な基地局を検出できると、記憶部133に記憶されている保守用情報を送信するように通信部131を制御する。なお、本発明では、制御部135が通信部131に送信させる保守用情報は、ある一つの中継装置から受信した保守用情報に限定されるものではない。通信部131が複数の中継装置から保守用情報を受信した場合は、制御部135は、受信した複数の保守用情報を全て記憶部133に記憶させることができる。そして、制御部135は、複数の保守用情報をまとめて基地局BSに送信するように通信部131を制御することができる。制御部135が行うその他の処理については、後述の図4の説明にて詳述する。
続いて、通信システム100において保守用情報が管理装置103に送られてくる方法について、図1及び図4を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る通信システムにおいて行われる処理を示すシーケンス図である。
まず、図1における中継装置101は、基地局BS−1及び移動局MSと通信回線を確立し、基地局BS−1と移動局MSとの間の無線通信を中継しているとする(図4の1)。このとき、中継装置制御部125は、保守用情報を定期的又は不定期的に基地局BS−1に送信するように基地局側通信部117を制御する(図4の2)。そして、基地局BS−1は、受信した保守用情報を管理装置103に転送する(図4の2)。なお、中継装置101と移動局MSとの間の通信回線は確立されてなく、中継装置101と基地局BS−1との間の通信回線のみが確立されている場合に、中継装置制御部125は、保守用情報を基地局側通信部117に送信させることもできる。
ここで、ドナーノード111と基地局BS−1との間の通信回線が切断されたとする(図4の3)。中継装置101は、移動局MSからの無線信号を基地局BS−1に中継できなくなるので、中継装置制御部125は、移動局MSとの通信回線を切断することができる(図4の4)。そして、中継装置制御部125は、サービスノード113と移動局MSとの間で保守用回線を確立するために、保守用の報知信号を送信するように移動局側通信部123を制御する。報知信号を受信した移動局MSは、応答信号をサービスノード113に送信し、サービスノード113と移動局MSとの間の保守用回線は確立される(図4の5)。
そして、中継装置制御部125は、保守用情報を移動局MSに送信するように移動局側通信部123を制御する(図4の6)。なお、中継装置制御部125は、保守用情報を移動局側通信部123に送信させる前に、切断理由を判断することができる。中継装置制御部125は、切断理由が通信異常、装置故障及びネットワーク異常のいずれに該当するかを判断する。通信異常とは、ドナーノード111と基地局BS−1との間(基地局BS−1の故障も含む)に障害発生を原因とする回線切断である。装置故障とは、ドナーノード111の機器の故障による回線切断である。ネットワーク異常とは、基地局BS−1よりも上位の回線での障害発生(管理装置103の故障も含む)による回線切断である。そして、中継装置制御部125は、切断理由が通信異常又は装置故障に該当する場合、移動局側通信部123に保守用情報を送信させることができる。切断理由がネットワーク異常の場合、切断理由は中継装置101に関連する障害ではないため、保守用情報の送信によりトラフィックが高くなることを避けるため、中継装置制御部125は、保守用情報を移動局側通信部123に送信させないことができる。この場合、障害が解消された後、中継装置制御部125は、保守用情報を基地局BS−1に送信するように基地局側通信部117を制御することができる。
なお、保守用情報が確実に管理装置103に届くようにするために、中継装置制御部125は、移動局MS以外の移動局にも同一の保守用情報を送信するように移動局側通信部123を制御することができる。
また、中継装置制御部125は、保守用回線を確立するための報知信号が移動局MSに届くまで、送信電力を徐々に引き上げて報知信号を送信するように移動局側通信部123を制御することができる。中継装置制御部125による送信電力の制御について図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、サービスノード113のセル107には、複数の移動局が存在し、移動局MSがサービスノード113から一番近くに位置しているとする。
報知信号の送信電力が大きいほど、報知信号は、サービスノード113から遠くまで届くことになり、報知信号を受信する移動局の数が多くなる。すると、サービスノード113が、報知信号を受信した移動局全てと保守用回線を確立し、保守用情報を送信すると、各移動局から基地局へ同一の保守用情報が複数送信され、基地局BSにおいて輻輳が発生するおそれがある。
そこで、中継装置制御部125は、最大値よりも小さい送信電力で報知信号を送信するように移動局側通信部123を制御する(ステップS101)。移動局MSの制御部135は、通信部131が報知信号を受信した場合、報知信号の受信完了を示す応答信号を送信するように通信部131を制御する。そのため、中継装置101の移動局側通信部123が所定の時間内に応答信号を受信できない場合は(ステップS102のNo)、報知信号が移動局MSに届かなかったことを意味する。そこで、中継装置制御部125は、報知信号を送信する際の送信電力を引き上げる(ステップS103)。そして、中継装置制御部125は、引き上げた送信電力で報知信号を送信するように移動局側通信部123を制御する。移動局側通信部123が、移動局MSから応答信号を受信すると(ステップS102のYes)、中継装置制御部125は、移動局MSが報知信号を受信できたことを認識できる。そして、中継装置制御部125は、移動局MSと保守用回線を確立する。このような、中継装置制御部125による送信電力の制御により、確立される保守用回線の数を最小限に抑えることができる。
移動局側通信部123が保守用回線で保守用情報を移動局MSに送信すると(図4の6)、中継装置制御部125は、サービスノード113と移動局MSとの間の保守用回線を切断する(図4の7)。
続いて、移動局MSは、通信可能な基地局があるか否かを判断する。図1においては、移動局MSはサービスノード113のセル107内にのみ位置しているので、移動局MSと通信可能な基地局は存在しない。よって、移動局MSの制御部135は、通信部131により受信された保守用情報を記憶部133に記憶させる(図4の8)。
ここで、移動局MSが図1の領域Aに移動したとする。領域Aは、基地局BS−1のセル105−1内であるため、基地局BS−1が故障していなければ、移動局MSは、基地局BS−1と通信回線を確立することができる。制御部135は、記憶部133に記憶されている保守用情報を基地局BS−1に送信するように通信部131を制御する(図4の9)。そして、基地局BS−1は、受信した保守用情報を管理装置103に送信する(図4の9)。
また、領域Aは、基地局BS−2のセル105−2内でもあるため、電波状況が基地局BS−1よりも良好であったり、基地局BS−1が故障しているような場合、移動局MSは、基地局BS−2と通信回線を確立することができる。制御部135は、記憶部133に記憶されている保守用情報を基地局BS−2に送信するように通信部131を制御する(図4の10)。そして、基地局BS−2は、受信した保守用情報を管理装置103に送信する(図4の11)。
このように本実施形態では、中継装置101の中継装置制御部125は、ドナーノード111と基地局BS−1との間の通信回線が切断されると、移動局MSに保守用情報を送信するように移動局側通信部123を制御する。そして、保守用情報を受信した移動局MSの制御部135は、移動局MSと通信可能な基地局BS−1又はBS−2に保守用情報を送信するように通信部131を制御する。基地局BS−1又はBS−2は、管理装置103に接続されているため、保守用情報は、管理装置103に届くことになる。よって、本実施形態における通信システム100においては、中継装置101が直接基地局BS−1保守用情報を送れない状況でも、移動局MSと、基地局BS−1又はBS−2とを介して、保守用情報を管理装置103に送ることが可能である。よって、管理装置103は、ドナーノード111と基地局BS−1との間の通信回線における障害を特定し、ドナーノード111の迅速な復旧が可能となる。特に、人口(移動局)が密集しているエリアに設置された中継装置101のドナーノード111が故障した場合などは、サービスノード113は、容易に移動局と保守用回線を確立できる。そのため、保守用情報は確実に管理装置103に届くことになる。
また、本実施形態では、移動局MSの制御部135は、移動局MSが基地局BS−1及びBS−2のいずれかと通信が可能になるまで、保守用情報を記憶部133に記憶させることができる。これにより、通信部131が保守用情報を受信したときに、移動局MSと通信できる基地局が存在しない場合にも、移動局MSが基地局BSと通信が可能になり次第、基地局BSを介して確実に保守用情報を管理装置103に届けることができる。
また、本実施形態では、中継装置制御部125は、保守用回線を移動局MSと確立するための報知信号を、送信電力を徐々に引き上げて送信するように移動局側通信部123を制御することができる。これにより、サービスノード113のセル107内に複数移動局が存在する場合、確立される保守用回線の数を最小限に抑えることができる。よって、同一の保守用情報が基地局BSに集中することによる輻輳を防ぐことができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、各部材、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
100 通信システム
101 中継装置
103 管理装置
105−1 基地局のセル
105−2 基地局のセル
107 サービスノードのセル
111 ドナーノード
113 サービスノード
117 基地局側通信部
123 移動局側通信部
125 中継装置制御部
131 通信部
133 記憶部
135 制御部
BS−1、BS−2 基地局
MS 移動局
A 領域

Claims (5)

  1. 複数の基地局と、移動局と、前記複数の基地局の一つと移動局との間の無線通信を中継する中継装置と、前記中継装置の状態を監視し、前記複数の基地局に接続されている管理装置とから構成される通信システムであって、
    前記中継装置は、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信し、
    前記移動局は、受信した前記保守用情報を前記複数の基地局の一つに送信する
    通信システム。
  2. 請求項1に記載の通信システムにおいて、前記移動局は、前記複数の基地局の一つと通信が可能になるまで、前記保守用情報を記憶することを特徴とする通信システム。
  3. 請求項1又は2に記載の通信システムに用いられる中継装置であって、
    前記移動局と無線通信可能な移動局側通信部と、
    前記中継装置と前記基地局との間の通信回線が切断されると、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信するように前記移動局側通信部を制御する中継装置制御部と
    を備える中継装置。
  4. 請求項3に記載の中継装置において、前記中継装置制御部は、保守用情報の送信用の通信回線を前記移動局と確立するための報知信号を、送信電力を徐々に引き上げて送信するように前記移動局側通信部を制御することを特徴とする中継装置。
  5. 複数の基地局と、移動局と、前記複数の基地局の一つと移動局との間の無線通信を中継する中継装置と、前記中継装置の状態を監視し、前記複数の基地局に接続されている管理装置とから構成される通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記中継装置が、前記移動局に当該中継装置の状態を示す保守用情報を送信するステップと、
    前記移動局が、受信した前記保守用情報を前記複数の基地局の一つに送信するステップと
    を含む通信制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016192637A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 Necプラットフォームズ株式会社 無線lan中継装置、無線lan通信システム、アドレス割当方法及びプログラム

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