JP2013139983A - 焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で費用対効果に優れた排出ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる焼却炉を提供すること。
【解決手段】被焼却物が投入・焼却される、少なくとも天部が開口し、当該天部の外周にフランジ12が形成され、側周部に多数の空気孔11が形成される燃焼筒10と、天部と底部が開口し、底部の外周にフランジ21が形成され、当該フランジ21に間隙幅調整手段22が形成される排気筒20と、天部と底部が開口し、前記燃焼筒10に被せられ、当該燃焼筒10との間に間隙が形成される外筒30とを備え、前記排気筒20の高さは前記燃焼筒10の高さより低く、前記排気筒20の径は前記燃焼筒10の径より短径であり、また前記排気筒20は間隙幅調整手段22を介して前記燃焼筒10との間の間隙の幅を調整可能に形成して前記燃焼筒10に載置されてなることを特徴とする無煙・無臭焼却炉100である。
【選択図】図2

Description

本発明は、焼却炉及び被焼却物の焼却方法に関し、
詳細には排出ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる焼却炉及びこれを用いる被焼却物の焼却方法に関する。
木屑、 間伐材、剪定枝、落ち葉等の被焼却物を焼却により処理をする場合、煙や臭いを含む排気ガスが発生すると地球環境を汚染したり苦情が出ることがある。そのため、従来、排気ガスを無煙、無臭の状態で被焼却物を焼却することのできる焼却炉の提案がある。
一次燃焼室と二次燃焼室とを備え、一次燃焼室の内部には角度の異なる2方向へ送風することにより二重の渦を発生させる2以上の送風管を設けたことを特徴とする無煙無臭焼却炉がある(特許文献1参照
)。また、可燃物投入口を有する乾留室と、該乾留室の内部を加熱する乾留室加熱部材と、前記乾留室で発生した乾留ガスを燃焼させる燃焼室と、該燃焼室に空気を導入する外気導入通路と、前記燃焼室を加熱する加熱する燃焼室加熱部材と、
前記燃焼室で燃焼した燃焼ガスを外気に排出する排出通路とを備えた焼却炉装置において、
前記排出通路内に外気を強制的に供給する外気供給通路を設けるとともに、該外気供給通路に外気を供給するブロワーを配設したことを特徴とする焼却炉装置がある(特許文献2参照)。
特開平09−072523号公報 特開2001−182918号公報
しかし、従来の無煙・無臭の焼却炉は、被焼却物を焼却するためにバーナーや電熱ヒーターのような熱源が必要であり、
また送風機やブロワーのような送風手段が必要となるため、焼却炉の構造が複雑化し製造コストが高くなるという問題があった。また、水分量の多い被焼却物が焼却炉の下部に残ると煙を発生しやすいという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、簡易な構造で費用対効果に優れた排出ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる焼却炉を提供することを課題とする。また、焼却炉の下部に残った水分量の多い被焼却物を煙を発生させることなく焼却できる方法を提供することを課題とする。
本発明者等は、煙や臭いの出る原因について検討を重ねた結果、焼却炉内に供給される空気量や部材の長さや径を工夫することに想到し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、被焼却物が投入・焼却される、少なくとも天部が開口し、当該天部の外周にフランジが形成され、側周部に多数の空気孔が形成される燃焼筒と、天部と底部が開口し、底部の外周にフランジが形成され、当該フランジに間隙幅調整手段が形成される排気筒と、天部と底部が開口し、前記燃焼筒に被せられ、当該燃焼筒との間に間隙が形成される外筒とを備え、前記排気筒の高さは前記燃焼筒の高さより低く、前記排気筒の径は前記燃焼筒の径より短径であり、また前記排気筒は間隙幅調整手段を介して前記燃焼筒との間の間隙の幅を調整可能に形成して前記燃焼筒に載置されてなることを特徴とする無煙・無臭焼却炉を要旨とする。
上記構成により、排気筒の長さ及び径が燃焼筒より小さいサイズで形成され、また間隙幅調整手段を介し燃焼筒と排気筒との間の間隙の幅を調整できるので、熱源や空気の搬送手段を必要とせず、排気ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる。被焼却物は、木屑、間伐材、剪定枝、落ち葉、稲藁等のバイオマスが好ましい。
上記の発明において、空気孔の総面積は排気筒における天部の開口の面積の95%〜1 05%であり、排気筒の高さは燃焼筒の高さの7.5/10〜9/10であり、排気筒の径は燃焼筒の径の6/10〜7/10であることが好ましい。
この構成により、煙や臭いの発生を防止できる。
上記の各発明において、空気孔を側周壁の上段、中段及び下段に各々形成することが好ましい。この構成により、排気ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できるよう燃焼筒からの空気の取り入れができる。
上記の無煙・無臭焼却炉を用いる被焼却物の焼却方法であって、燃焼筒の下部に水分量の多い被焼却物が残り、煙が発生した場合、排気筒の上下を逆にして燃焼筒に載置することを特徴とする被焼却物の焼却方法を要旨とする。
即ち、本発明の請求項1の無煙・無臭焼却炉は、被焼却物が投入・焼却される、少なくとも天部が開口し、当該天部の外周にフランジが形成され、側周部に多数の空気孔が形成される燃焼筒と、天部と底部が開口し、底部の外周にフランジが形成され、当該フランジに間隙幅調整手段が形成される排気筒と、天部と底部が開口し、前記燃焼筒に被せられ、当該燃焼筒との間に間隙が形成される外筒とを備え、前記排気筒の高さは前記燃焼筒の高さより低く、前記排気筒の径は前記燃焼筒の径より短径であり、また前記排気筒は間隙幅調整手段を介して前記燃焼筒との間の間隙の幅を調整可能に形成して前記燃焼筒に載置されてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2の無煙・無臭焼却炉は、請求項1において、空気孔の総面積は排気筒における天部の開口の面積の95%〜105%であり、排気筒の高さは燃焼筒の高さの7.5/10〜9/10であり、排気筒の径は燃焼筒の径の6/10〜7/10であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3の無煙・無臭焼却炉は、請求項1又は2において、空気孔は、側周壁の上段、中段及び下段に各々形成されることを特徴とする。
また、請求項4の被焼却物の焼却方法は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無煙・無臭焼却炉を用いる被焼却物の焼却方法であって、燃焼筒の下部に水分量の多い被焼却物が残り、煙が発生した場合、排気筒の上下を逆にして燃焼筒に載置することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の無煙・無臭焼却炉は、 被焼却物を投入して燃焼する筒体の少なくとも天部を開口すると共に、該天部の外周にフランジが形成され、該筒体の側周部に多数の空気孔が形成されてなる燃焼筒と、該燃焼筒の筒体よりも小なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが低い筒体の天部と底部とを開口すると共に、該筒体の底部の外周にフランジが形成され、該フランジに間隙幅調整手段が形成された排気筒と、該燃焼筒のフランジよりも大なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが高い筒体の天部と底部とを開口するようにした外筒から構成される無煙・無臭焼却炉であって、燃焼筒の上部のフランジに排気筒のフランジを載置した状態で燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間にあけた間隙幅を間隙幅調整手段で調整し、さらに燃焼筒の外周を包囲した外筒の下方にかませ部材を敷設して間隙を形成することにより、燃焼筒の内部に投入して着火した被焼却物を無煙及び無臭で燃焼させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の無煙・無臭焼却炉は、請求項5において、燃焼筒の筒体に形成した空気孔は、筒体の上段、中段及び下段に各々形成され、筒体の上段に形成した空気孔の形成密度を筒体の中段及び下段の空気孔の形成密度よりも大とすると共に、所定の孔径及び所定のピッチで形成したことを特徴とする。
さらに、本発明の請求項7に記載の無煙・無臭焼却炉は、請求項5又は6において、燃焼筒のフランジに排気筒のフランジを載置する際、燃焼筒の内部で燃焼する被焼却物の高さに応じて、排気筒の筒体を燃焼筒の上方へ向けた状態にするか、又は燃焼筒の内部に下方へ向けた状態にするようにしたことを特徴とする。
本発明の無煙・無臭焼却炉は、部品点数の少ない簡易な構造で排気ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できるので、地球環境に優しく費用対効果に優れる。本発明の無煙無臭焼却炉は、部品として熱源や送風手段が必要ないので、コストを掛けることなく被焼却物を焼却できる。本発明の無煙・無臭焼却炉は、熱源や送風手段がないので、被焼却物に注水して鎮火させ、被焼却物を炭として取り出すことができ、ひいては被焼却物の有効利用に資することができる。本発明の無煙・無臭焼却炉は、電源が不要でかつコンパクトであるので、
移動性があり必要な場所に容易に移動させて用いることができる。
本発明の被焼却物の焼却方法は、燃焼筒の下部に残った水分量の多い被焼却物を排気ガスが無煙・無臭の状態で焼却できる。
また、本発明の焼却炉によれば、燃焼筒の内部に薪等の被焼却物を投入した状態で着火した後、燃焼筒の上部のフランジに排気筒の筒体を上方に向けて載置し、さらに、燃焼筒の外周に外筒を包囲した状態で設置する。
この状態において、燃焼筒の外周を包囲する外筒は、燃焼筒のフランジよりも大なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが高い筒体を形成しているため、外筒が燃焼筒の筒体に形成された多数の空気孔と、燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間にあけた間隙幅を包囲することとなる。このため、これらの空気孔や間隙幅に外方から吹いてくる風や空気流が直接当たることがなく、各空気孔や間隙幅を経て安定した空気流を流入させることが可能となる。
また、上記の構成により、外筒と燃焼筒との間に周状の間隙が形成され、また外筒の下部と設置面との間隙は、かませ部材によって間隙幅が調整可能とされている。このような構成により、外筒の下方の間隙から流入した空気の流れは、外筒と燃焼筒との間隙を上昇した後、燃焼筒の筒体に形成された各空気孔を経て燃焼筒の内部へ向けて流入する。これによって、燃焼筒内で燃焼している被焼却物に対して空気の供給が行われる。
また、燃焼筒の筒体の上段に形成された多数の空気孔は、筒体の中段及び下段の空気孔の形成密度よりも大なる所定の孔径及び所定のピッチで形成されている。このため、燃焼筒の上段に形成された多数の空気孔から燃焼筒の内部に流入する空気は、燃焼筒の内部において被焼却物から上方へ発生する火炎に対して供給されることとなる。
さらに、燃焼筒の空気孔を経て燃焼筒の内部に流入する空気は、各空気孔で渦巻状に旋回しつつ流入しながら上昇する。このため、特に燃焼筒の上段に形成された多数の空気孔を経て流入する空気が被焼却物から上方へ発生する火炎を渦巻状に拡散しながら燃焼筒の中央へと集中させつつ上昇気流を形成する。
このように燃焼筒内において、被焼却物から上昇する火炎を拡散しつつ中央へ集中させる燃焼を1次燃焼とすると、火炎の中央において、より高温化された火炎が被焼却物から発生する燃焼しきれていない微小の煤煙等を燃焼するという現象が発生する。
さらに、上記の燃焼筒内の火炎は、燃焼筒の筒体よりも小なる径の排気筒の内部で火炎の径を絞って上昇するという火炎の絞り効果を生じるため、排気筒の内部においても、熱気が集中し、温度が上昇して燃焼を促進するという効果が生じる。
このため、燃焼筒内での1次燃焼後の燃焼空気を排気筒内で2次燃焼させることが可能となり、燃焼筒内にて燃焼しきれなかった微小の煤煙等があっても、排気筒内の2次燃焼によって完全燃焼させることができる結果、排気筒の開口からは無煙及び無臭の燃焼空気が排出されることとなる。
また、このような燃焼において、燃焼筒又は排気筒の火炎の勢いが強すぎる場合、排気筒から過剰燃焼による黒煙が発生するおそれがある。このような際には、燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間にあけた間隙幅を間隙幅調整手段で調整することによって、燃焼筒内へ流入させる空気量を調整することが可能となる。
これによって、燃焼筒内で発生して排気筒へと上昇する火炎に対し、外部空気の冷却効果による火炎の沈静化を促すことができ、排気筒内での過剰燃焼を防止することが可能となる。
さらに、本発明は、燃焼筒の上部のフランジに排気筒のフランジを載置する際、燃焼筒の内部に投入した被焼却物の高さに応じて排気筒の筒体を燃焼筒の上方へ向けて設置するか、又は燃焼筒の内部に下方へ向けて設置することを可能としている。これは、燃焼筒内で燃焼が進むことによって被焼却物の高さが低くなった場合、燃焼筒内で発生する火炎の位置と排気筒との位置が離れることを防止するために行うものである。従って、燃焼筒内で被焼却物の高さが低くなった場合でも、排気筒の筒体の上下を逆転して取り付け、排気筒の筒体を燃焼筒の内部に下方へ向けることによって、排気筒内での2次燃焼の効果を得ることが可能となる。
本発明の実施例1の燃焼筒に排気筒を載置した状態を示す正面図である。 本発明の実施例1の燃焼筒に排気筒を載置し、外筒を被せた状態を示す正面図である。 本発明の実施例1の燃焼筒に排気筒を載置し、外筒を被せた状態を示す平面図である。 本発明の実施例1の燃焼筒に排気筒を上下を逆にして載置した状態を示す正面図である。 本発明の実施例1の燃焼筒に排気筒を上下を逆にして載置し、外筒を被せた状態を示す正面図である。 本発明の実施例2の排気筒と燃焼筒と外筒とを示す図であり、(a)は排気筒の上面図と側面図であり、(b)は燃焼筒の上面図と側面図であり、(c)は外筒の上面図と側面図である。 (a)は実施例2の燃焼筒の上部に排気筒を載置した状態を示す側面図であり、(b)は燃焼筒の外周を外筒で包囲した状態を示す側面図であり、(c)は燃焼筒の上段の多数の空気孔の一部を抜き出して寸法関係を表示した部分図である。 (a)は実施例2の燃焼筒の上部に載置した排気筒を上方に向けて突出した状態を示す断面図であり、(b)は燃焼筒の上部に載置した排気筒を燃焼筒の内部に下方に向けて取り付けた状態を示す断面図である。
以下、実施の形態により図面を参照しながら本発明の30L焼却用の無煙・無臭焼却炉100を説明する。当該無煙・無臭焼却炉100は、燃焼筒10と排気筒20と外筒30を備えている。
燃焼筒10は、図1に示すように、直径が300mmで高さが500mmの天部が開口するスチール製の円筒からなる。燃焼筒10の側周壁には、円形の空気孔11が多数形成されている。すなわち、側周壁の上段には、直径が20mmの円形の空気孔11が3列で60個形成され、その面積は18,840mmである。また、側周壁の中段の2箇所には、直径が20mmの円形の空気孔11が2列で20個形成され、その面積は6280mmである。さらに、側周壁の下段には、直径が20mmの円形の空気孔11が1列で20個形成され、その面積は6280mm2である。側周壁に形成される上段、中段及び下段の空気孔11の総面積は31,400mm2である。
燃焼筒10の天部の外周には、フランジ12が形成されている。燃焼筒10には、木屑等の被焼却物が投入・焼却される。
排気筒20は、図1に示すように、直径が200mmで高さが400 mmの底部と天部が開口するスチール製の円筒からなる。
排気筒20の底部の外周には、フランジ21が形成されている。当該フランジ21には、
ボルトとナットとからなる間隙幅調整手段に相当する間隙幅調整具22が4箇所に形成されている。
排気筒20の天部の開口の面積は、 31,400mm2で、上記の側周壁に形成される空気孔11の総面積と一致する。試験を繰り返した結果、燃焼筒10に形成する空気孔11の総面積を排気筒20における天部の開口の面積の95%〜105%に設定することが好ましい。空気孔11の総面積が95% より小さいと空気の取り込みが不十分となり不完全燃焼で煙が発生しやすく、105%より大きいと最初の燃焼の火のつきが悪くなりやすい。ちなみに燃焼筒10の側周壁の上段の空気孔11を1列のみの20個あるいは2列のみの40個とした場合、側周壁の空気孔11の総面積は、それぞれ排気筒20の天部の開口の面積の60%、80%となり、不完全燃焼を起こし煙が発生した。
外筒30は、図2に示すように、直径が380mmで高さが540mmの底部と天部が開口するスチール製の円筒からなる。
排気筒20の高さ400mmは、燃焼筒10の高さ500mmの8/10となる。試験を繰り返した結果、排気筒20の高さを燃焼筒10の高さの7.5/10〜9/10に設定することが好ましい。排気筒20の高さが燃焼筒10の高さの9/10より長いと上昇気流が強くなり火炎の勢いが強くなって火炎が排気筒20の上端より外側に長く出て不都合であり、また上昇気流(ドラフト)が強くなるため火炎と空気が混ざり合う時間が短くなり不完全燃焼を起こして煙が発生しやすい。一方、排気筒20の高さが燃焼筒10の高さの7.5/10より短いと上昇気流が弱くなるため被焼却物の上部は燃焼しても全体としては不完全燃焼を起こして煙が発生しやすい。
なお、煙が発生すれば臭いが伴い、煙が発生しなければ臭いが伴わないことは言うまでもない。
排気筒20の直径200mmは、燃焼筒10の直径300mmの6.7/10となる。試験を繰り返した結果、排気筒20の直径を燃焼筒10の直径の6/10〜7/10に設定することが好ましい。排気筒20の直径が燃焼筒10の直径の7/10より太いと上昇気流が弱くなり不完全燃焼が起き煙が発生しやすい。
一方、排気筒20の直径が燃焼筒10の直径の6/10より細いと上昇気流が弱くなり被焼却物の上部は燃焼しても全体としては不完全燃焼を起こして煙が発生しやすい。
以下、上記のように構成される無煙・無臭焼却炉100の使用方法について説明する。
まず被焼却物を地面や煉瓦等の耐火物に設置された燃焼筒10内に投入する。 従来、木屑、間伐材、剪定枝等の被焼却物は、粉砕した方が高温で燃焼できるとされ粉状化されていた。本発明の無煙・無臭焼却炉100は、被焼却物を粉状化すると却って熱が伝わり難く、熱分解が被焼却物の全体に及び難いので、
粉状化することなく破砕する方が燃えやすい。したがって、本発明の無煙・無臭焼却炉100は、被焼却物を粉状化する必要がないので、被焼却物の焼却処理に先立つ手間を軽減できる。
被焼却物は、 その上端が燃焼筒1 0の側周壁の上段に形成される3列の空気孔11の最下列の位置より上にならないように投入し、
投入された被焼却物の上部中央に凹みを形成させ、マッチやライター等の着火具により当該凹みに着火することにより、空気孔11から供給される空気が十分となり火の広がりが良くなるので好ましい。
燃焼筒10は、図2及び図3に示すように、外筒30が被せられる。外筒30は、地面や耐火物との間にタイル等を介在させ、地面や耐火物との間に間隙を形成し、外筒30の底部から空気が流入できるように設置することが好ましい。外筒30により燃焼筒10が覆われるので、風に影響されて燃焼筒10の空気孔11からの空気の取り入れが空気孔11の位置によって不均等になるのを防ぎ、また無煙・無臭焼却炉100の安全性を担保することができる。一方、燃焼筒10と外筒30との間に間隙が形成されるので、燃焼筒10の空気孔11からの空気の取り入れに障害がない。
次いで、排気筒20を燃焼筒10のフランジ12に載置する。焼却により煙や臭いが発生するかどうかは被焼却物の種類、特に被焼却物に含まれる水分量により影響されやすい。そこで、被焼却物に着火後、煙や臭いが出る場合、間隙幅調整具22のボルトを回して燃焼筒10と排気筒20との間の間隙の幅を調整することにより被焼却物の種類に応じて煙や臭いが発生しないように調整する。燃焼筒10と排気筒20との間の間隙の幅を狭くするほど上昇気流を強めることができ、広くするほど上昇気流を弱めることができる。水分量の多い木屑等は、燃焼温度が高まらないので不完全燃焼を起こし、目や皮膚に有害な剌激臭のあるギ酸、メタン、一酸化炭素等を含む煙が発生しやすい。水分が多く含まれる被焼却物の場合、燃焼筒10と排気筒20との間の間隙の幅を狭くする。流入する空気量を減少させることにより上昇気流を強めて燃焼温度を上昇させ、
水分を蒸発させると共に被焼却物を完全燃焼させることにより煙の発生を防ぐことができる。一方、乾燥した被焼却物は、燃焼筒10と排気筒20との間の間隙の幅を広くする。流入する空気量を増加させることにより上昇気流を弱めて火炎と空気が混ざり合う時間を長くし、
完全燃焼させることにより煙の発生を防ぐことができる。
水分量の多い被焼却物が燃焼筒10の下部に残ると、燃焼筒10の下部の上昇気流が弱くなるため不完全燃焼により煙が出やすくなる。そこで、図4及び図5に示すように、排気筒20の上下を逆にして燃焼筒10に載置することにより、燃焼筒10内に挿入された排気筒20は煙突として機能し上昇気流が強められるので、
不完全燃焼は改善され煙の発生を防ぐことができる。
焼却の開始後、 燃え具合を目視で確認し被焼却物が赤熱状態の炭になっていれば、鎮火することにより炭を得ることができる。被焼却物を炭として取り出すことができるので、土に返すことにより炭の作用で作物の毛細根を増やし、肥料の効果を永く伸ばすことができる。
本発明の無煙・無臭焼却炉100を用い、燃焼筒10と排気筒20との間の間隙の幅を25mmに設定し、乾燥した木屑を焼却処理した結果、排気ガスは無煙・無臭であった。
また、焼却の開始から30〜40分経過後、被焼却物に注水して鎮火することにより炭が得られた。
本発明の100L焼却用の無煙・無臭焼却炉を以下の仕様で製造した。
燃焼筒(円筒):直径450mm、高さ750mm
燃焼筒の側周部の空気孔:上段(直径が25mmの円形の空気孔が3列で93個、空気孔の面積−45,628mm)、中段(直径が25mmの円形の空気孔が2列で24個、空気孔の面積−11,775mm)、下段(直径が25mmの円形の空気孔が1列で24個、空気孔の面積−11,775mm)、空気孔の総面積−69,178mm
排気筒(円筒):直径300mm(燃焼筒の直径の6.7/10)、高さ600mm( 燃焼筒の長さの8/10)、天部の開口の面積−70,650mm
外筒(円筒):直径550mm、高さ800mm
空気孔の総面積/天部の開口の面積:97.9%
上記の仕様で製造した100L焼却用の無煙・無臭焼却炉は、排気ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却することができた。
本発明は、 その技術的範囲に包含される限り、上記の実施の形態に限定されず、種々形態を変更して実施できるので、以下に例示する。
(1)燃焼筒、排気筒及び外筒は、 円筒に限定されず、三角筒や四角筒等の他の形状の筒でも良い。円筒であれば、上昇気流が渦となりやすいので好ましい。
(2)空気孔の形状は、円形に限定されず、三角形や四角形等の他の形状でも良い。形状が円形であれば空気が渦巻きながら入り込みやすく、小さな渦が大きな渦の上昇気流となって燃焼筒の上部に向かうので好ましい。
(3) 間隙幅調整手段は、排気筒と燃焼筒の間隙の幅を調整できる限り、ボルトとナットからなる間隙幅調整具に限定されない。
本実施例の焼却炉40は、図6(a)に示す排気筒41と、図6(b)に示す燃焼筒42と、図6(c)に示す外筒43を有するものである。これらの構成部材を、燃焼筒42から説明する。
燃焼筒42は、図6(b)に示すように、被焼却物44(図8参照)を投入して燃焼するための筒体42aの少なくとも天部を開口(42c)すると共に、該天部の外周にフランジ42bが形成され、該筒体42aの側周部に多数の空気孔45が形成された構成を有する。
また、燃焼筒42の筒体42aに形成した空気孔45は、筒体42aの上段、中段及び下段に各々形成され、筒体42aの上段に形成した空気孔45aの形成密度を筒体42aの中段及び下段の空気孔45b、45cの形成密度よりも大とする所定の孔径及びピッチで形成したものとしている。
なお、これらの空気孔45の孔径及びピッチは、排気筒41と燃焼筒42と外筒43の高さや径等と関係するため後述する。また、燃焼筒42の筒体42aの外周には、上段の空気孔45a、中段の空気孔45b、下段の空気孔45cの各境界をなす部位にリブ42dが形成され、筒体42aの強度を増す構造としている。
また、図6(a)に示す排気筒41は、燃焼筒42の筒体42aよりも小なる径であって該燃焼筒42の筒体42aよりも高さが低い筒体41aの天部と底部とを開口(41c)すると共に、該筒体41aの底部の外周にフランジ41bが形成され、該フランジ41bに間隙幅調整手段50が形成された構成を有する。
この間隙幅調整手段50は、排気筒41のフランジ41bに等間隔にボルト孔47を形成し、各ボルト孔47にナット49aを溶接したものである。このような構成により、フランジ41bの下部へ突出したボルト49の長さを調整することによって、フランジ41bの下部に生じる間隙幅50hを調整することができる。
さらに、図6(c)に示す外筒43は、該燃焼筒42のフランジ42bよりも大なる径であって該燃焼筒42の筒体42aよりも高さが高い筒体43aの天部と底部とを開口(43c)するようにした構成を有する。
この外筒43は図8(a)、(b)に示すように地面や床等の設置面に設置した際、外筒43の下端43bの下方にかませ部材51を敷設することによって間隙幅51hを形成するようにしている。そして、このような外筒43の下方の間隙幅51hを経て外方の空気が外筒43と燃焼筒42との間隙幅53を上昇して、燃焼筒42の各空気孔45を経て筒体42aの内部に流入することになる。
このような各部材の構成において、燃焼筒42の上部のフランジ42bに排気筒41のフランジ41bを載置した状態で燃焼筒42のフランジ42bと排気筒41のフランジ41bとの間にあけた間隙幅50hを間隙幅調整手段50で調整する。さらに、燃焼筒42の外周を包囲した外筒43の下端43bにかませ部材51を敷設することにより調整する。
このような構成において、図7(a)、(b)を参照しながら、各部材及び各部の寸法関係の具体的な一例について説明する。排気筒41の直径d1は300mm、高さh1は600mmであり、排気筒41のフランジ41bの直径d4は510mmである。
また、燃焼筒42の直径d2は450mm、高さh2は750mmであり、燃焼筒42のフランジ42bの直径d4は510mmである。
また、燃焼筒42の上段の空気孔45aは3列に形成され、筒体42aの上端から下方へ高さh11=110mmである。燃焼筒42の上下側の中段の空気孔45b1、45b2は上下に2列形成され、上側の中段の空気孔45b1は上段の空気孔45aの下端から下方へ高さh12=200mm、下側の中段の空気孔45b2は上側の中段の空気孔45b1から下方へ高さh13=200mm、下段の空気孔45cは下側の中段の空気孔45b2から下方へ高さh14=200mmの箇所に形成されている。
さらに、燃焼筒42の空気孔45aは、夫々の直径がφ25mmであり、上下に3列形成されると共に、最上列と最下列の空気孔45aの中心は上下方向に高さh4=60mm、最上列と最下列の空気孔45aの上端と下端の高さh5は100mm、上段の各空気孔45aの周方向の離間幅d6は45mmである。また、燃焼筒42の上下側の中段の空気孔45b1、45b2は夫々直径25mmであり、筒体42aの周りに12個形成されている。さらに、燃焼筒42の下段の空気孔45cは夫々直径25mmであり、筒体42aの周りに24個形成されている。
さらに、外筒43の直径d5は550mm、高さh3は800mmである。また、排気筒41のフランジ41bと燃焼筒42のフランジ42bとの間隙幅50hは初期値を3mmとし、その後は間隙幅調整手段50によって間隙幅50hを調整する。さらに、外筒43のフランジ43bと設置面52との間隙幅51hは、外筒43の下方に厚さ5mmのかませ部材51を等間隔で4個敷設することにより、間隙幅51hが5mmとなるようにしている。
上記の構成により、燃焼筒42の筒体42aの上段に形成した空気孔45aの形成密度を筒体42aの中段及び下段の空気孔45b1、45b2、45cの形成密度よりも大とした構成としている。なお、これらの各部材及び各部の寸法関係は、発明者によって種々の実験の結果、最良と思われる寸法を導き出したものであり、上記の数値に限定されるものではない。
上記のように構成された本発明の燃焼筒40を使用するには、図8(a)に示すように、燃焼筒42の内部に薪等の被焼却物44を投入した状態で着火する。そして、火炎Fが安定した状態で、燃焼筒42の上部に排気筒41の筒体41aを上方に向けて載置する。また、燃焼筒42の外周に外筒43を包囲した状態で設置する。
この状態において、図8(a)に示すように、外筒43が燃焼筒42の筒体42aに形成された多数の空気孔45と、燃焼筒42のフランジ42bと排気筒41のフランジ41bとの間隙幅50hを包囲した状態となる。このため、夫々の空気孔45や間隙幅50hに外方から吹いてくる風や空気流が直接当たることがなく、各空気孔45や間隙幅50hから安定した空気流を流入させることが可能となる。
また、外筒43の下方の間隙幅51hから流入した空気の流れは、外筒43と燃焼筒42との間隙幅53を上昇した後、燃焼筒42の筒体42aの各空気孔45を経て燃焼筒42の内部に向けて流入する。これによって、燃焼筒42の中段の空気孔45b1、45b2及び下段の空気孔45cを経て流入した空気は、筒体42aの内部にて上昇気流を生じ、燃焼中の被焼却物44に対して空気の供給を行う。
また、燃焼筒42の上段に形成された多数の空気孔45aから燃焼筒42の内部に流入する空気は、燃焼筒42内の被焼却物44から上方へ発生する火炎に対して向けられることとなる。このように、燃焼筒42の上段の空気孔45aを経て燃焼筒42の内部に流入する空気は、各空気孔45aで渦巻状に旋回しつつ流入しながら上昇する。このため、特に燃焼筒42の上段に形成された多数の空気孔45aを経て流入する空気が被焼却物44から上方へ発生する火炎Fを渦巻状に拡散しながら燃焼筒42の中央へと集中させつつ上昇気流を形成する。
このように燃焼筒42内において、被焼却物44から上昇する火炎Fを拡散しつつ中央へ集中させる燃焼を1次燃焼とすると、火炎Fの中央において、より高温化された火炎Fが被焼却物44からの燃焼しきれない微小の煤煙等を燃焼するという効果を奏することとなる。
さらに、上記の燃焼筒42内の火炎Fは、燃焼筒42の筒体42aよりも小なる径の排気筒41の内部で火炎Fの径を絞って上昇するという火炎Fの絞り効果を生じるため、排気筒41の内部においても、火炎Fの温度が上昇して燃焼を促進するという効果が生じる。
このため、燃焼筒42内での1次燃焼後の燃焼空気を排気筒41内で2次燃焼させることが可能となり、燃焼筒42内にて燃焼しきれない微小の煤煙等があっても、排気筒41内の2次燃焼によって完全燃焼させることができ、排気筒41の開口41cからは無煙及び無臭の燃焼空気が排出されることとなる。
また、このような燃焼において、燃焼筒42又は排気筒41の火炎の勢いが強すぎる場合、排気筒41から過剰燃焼による黒煙が発生するおそれがある。このような際には、燃焼筒42のフランジ42bと排気筒41のフランジ41bとの間にあけた間隙幅50hを間隙幅調整手段50で調整することによって、燃焼筒42内へ流入させる空気量を調整することが可能となる。
これによって、燃焼筒42内で発生して排気筒41へと上昇する火炎Fに対し、外部空気の冷却効果による火炎の沈静化を促すことができ、排気筒41内での過剰燃焼を防止することが可能となる。
さらに、図8(a)、(b)に示すように、燃焼筒42の上部のフランジ42bに排気筒41のフランジ41bを載置する際、燃焼筒42の内部に投入した被焼却物44の高さに応じて排気筒41の筒体41aを燃焼筒42の上方へ向けて設置するか、又は燃焼筒42の内部に下方へ向けて設置することが可能である。従って、燃焼筒42内で被焼却物44の高さが低くなった場合でも、排気筒41の筒体41aの上下を逆転して取り付け、排気筒41の筒体41aを燃焼筒42の内部に下方へ向けることによって、排気筒41内での2次燃焼の効果を得ることが可能となる。
10 燃焼筒
11 空気孔
12 フランジ
20 排気筒
21 フランジ
22 間隙幅調整具
30 外筒
100 無煙・無臭焼却炉
40 焼却炉
41 排気筒
41a 筒体
41b フランジ
41c 開口
42 燃焼筒
42a 筒体
42b フランジ
42c 開口
42d リブ
43 外筒
43a 筒体
43b 下端
43c 開口
44 被焼却物
45 空気孔
45a 上部の空気孔
45b1 上側の中段の空気孔
45b2 下側の中段の空気孔
45c 下部の空気孔
46 リブ
47 ボルト孔
48 ボルト孔
49 ボルト
49a ナット
50 間隙幅調整手段
50h 間隙幅
51 かませ部材
51h 間隙幅
52 設置面
53 外筒と燃焼筒との間隙
本発明は、被焼却物の焼却炉に関し、
詳細には排出ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる焼却炉に関する。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、簡易な構造で費用対効果に優れた排出ガスが無煙・無臭の状態で被焼却物を焼却できる焼却炉を提供することを課題とする。また、焼却炉の下部に残った水分量の多い被焼却物を煙を発生させることなく焼却できる焼却炉を提供することを課題とする。
上記の焼却炉であって、燃焼筒の下部に水分量の多い被焼却物が残り、煙が発生した場合、排気筒の上下を逆にして燃焼筒に載置することを特徴とする焼却炉を要旨とする。
即ち、本発明の請求項1の焼却炉は、被焼却物を投入して燃焼する筒体の少なくとも天部を開口すると共に、該天部の外周にフランジが形成され、該筒体の側周部に多数の空気孔が形成されてなる燃焼筒と、該燃焼筒の筒体よりも小なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが低い筒体の天部と底部とを開口すると共に、該筒体の底部の外周にフランジが形成され、該フランジに間隙幅調整手段が形成された排気筒と、該燃焼筒のフランジよりも大なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが高い筒体の天部と底部とを開口した外筒から構成された焼却炉において、燃焼筒の天部の外周に設けたフランジの外径と排気筒の底部の外周に設けたフランジの外径とが同径に形成され、外筒の下方にかませ部材を敷設して外筒の下部に生じる設置面との間隙を調整する一方、排気筒のフランジに形成された間隙幅調整手段は、排気筒のフランジの外周付近に沿って等間隔で複数のボルト孔を形成すると共に各ボルト孔に溶接したナットにボルトを螺入して排気筒のフランジの下部へ突出したボルトの長さを調整することで各ボルトを燃焼筒のフランジの上面に載置することにより燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間に生じる間隙幅を調整する構成とされ、設置面に設けた燃焼筒の周囲に外筒を被せることによって燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間に生じる間隙を外筒で包囲し、燃焼筒の内部で燃焼する被焼却物の高さに応じて、排気筒の筒体を燃焼筒の上方へ向けた状態にするか、又は燃焼筒の内部に下方へ向けた状態にし、そのいずれにおいても燃焼筒のフランジと排気筒のフランジの間に生じる間隙幅を間隙幅調整手段で調整することにより、燃焼筒の内部に投入して着火した被焼却物を無煙及び無臭で燃焼させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2の燃焼炉は、請求項1において、燃焼筒の筒体に形成した空気孔は、筒体の上段、中段及び下段に各々形成され、筒体の上段に形成した空気孔の形成密度を筒体の中段及び下段の空気孔の形成密度よりも大とすると共に、所定の孔径及び所定のピッチで形成したことを特徴とする。
また、図6(a)に示す排気筒41は、燃焼筒42の筒体42aよりも小なる径であって該燃焼筒42の筒体42aよりも高さが低い筒体41aの天部と底部とを開口(41c)すると共に、該筒体41aの底部の外周に燃焼筒42のフランジ42bの外径と同径の外径を有するフランジ41bが形成され、該フランジ41bに間隙幅調整手段50が形成された構成を有する。
この間隙幅調整手段50は、排気筒41のフランジ41bの外周付近に沿って等間隔にボルト孔47を形成し、各ボルト孔47にナット49aを溶接したものである。このような構成により、フランジ41bの下部へ突出したボルト49の長さを調整することによって、フランジ41bの下部に生じる間隙幅50hを調整することができる。

Claims (7)

  1. 被焼却物が投入・焼却される、少なくとも天部が開口し、当該天部の外周にフランジが形成され、側周部に多数の空気孔が形成される燃焼筒と、天部と底部が開口し、底部の外周にフランジが形成され、当該フランジに間隙幅調整手段が形成される排気筒と、天部と底部が開口し、前記燃焼筒に被せられ、当該燃焼筒との間に間隙が形成される外筒とを備え、前記排気筒の高さは前記燃焼筒の高さより低く、前記排気筒の径は前記燃焼筒の径より短径であり、また前記排気筒は間隙幅調整手段を介して前記燃焼筒との間の間隙の幅を調整可能に形成して前記燃焼筒に載置されてなることを特徴とする無煙・無臭焼却炉。
  2. 空気孔の総面積は排気筒における天部の開口の面積の95%〜105%であり、排気筒の高さは燃焼筒の高さの7.5/10〜9/10であり、排気筒の径は燃焼筒の径の6/10〜7/10であることを特徴とする請求項1に記載の無煙・無臭焼却炉。
  3. 空気孔は、側周壁の上段、中段及び下段に各々形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無煙・無臭焼却炉。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無煙・無臭焼却炉を用いる被焼却物の焼却方法であって、燃焼筒の下部に水分量の多い被焼却物が残り、煙が発生した場合、排気筒の上下を逆にして燃焼筒に載置することを特徴とする被焼却物の焼却方法。
  5. 被焼却物を投入して燃焼する筒体の少なくとも天部を開口すると共に、該天部の外周にフランジが形成され、該筒体の側周部に多数の空気孔が形成されてなる燃焼筒と、
    該燃焼筒の筒体よりも小なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが低い筒体の天部と底部とを開口すると共に、該筒体の底部の外周にフランジが形成され、該フランジに間隙幅調整手段が形成された排気筒と、
    該燃焼筒のフランジよりも大なる径であって該燃焼筒の筒体よりも高さが高い筒体の天部と底部とを開口するようにした外筒から構成される無煙・無臭焼却炉であって、
    燃焼筒の上部のフランジに排気筒のフランジを載置した状態で燃焼筒のフランジと排気筒のフランジとの間にあけた間隙幅を間隙幅調整手段で調整し、さらに燃焼筒の外周を包囲した外筒の下方にかませ部材を敷設して間隙を形成することにより、燃焼筒の内部に投入して着火した被焼却物を無煙及び無臭で燃焼させるようにしたことを特徴とする無煙・無臭焼却炉。
  6. 燃焼筒の筒体に形成した空気孔は、筒体の上段、中段及び下段に各々形成され、筒体の上段に形成した空気孔の形成密度を筒体の中段及び下段の空気孔の形成密度よりも大とすると共に、所定の孔径及び所定のピッチで形成したことを特徴とする請求項5記載の無煙・無臭焼却炉。
  7. 燃焼筒のフランジに排気筒のフランジを載置する際、燃焼筒の内部で燃焼する被焼却物の高さに応じて、排気筒の筒体を燃焼筒の上方へ向けた状態にするか、又は燃焼筒の内部に下方へ向けた状態にするようにしたことを特徴とする請求項5又は6記載の無煙・無臭焼却炉。


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