JP2013139958A - 太陽熱発電用反射装置の洗浄方法、太陽熱発電システム及び太陽熱発電システム用洗浄装置 - Google Patents

太陽熱発電用反射装置の洗浄方法、太陽熱発電システム及び太陽熱発電システム用洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】節水を図ることができ、ミラー表面に傷を付けずに洗浄を行うことができる太陽熱発電用反射装置の洗浄方法を実現する。
【解決手段】太陽光を反射して集光するためのフィルムミラー10を備える太陽熱発電用反射装置20を洗浄する際、太陽熱発電用反射装置20の反射面(フィルムミラー10の表面)に洗浄水としてナノバブル水を吹き付けることによって、その反射面の汚れを除去するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽熱発電用反射装置の洗浄方法、太陽熱発電システム及び太陽熱発電システム用洗浄装置に関する。
近年、石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーの代替エネルギーとして、自然エネルギーの利用が検討されている。その中でも化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、エネルギー量の多い太陽エネルギーが注目されている。しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であること等が問題となると考えられる。
現在では、太陽エネルギーを利用する技術として太陽電池の研究・開発が盛んに行われており、太陽光の利用効率も上昇してきているが、未だ十分な回収効率に達していないのが現状である。
太陽光をエネルギーに変換する別方式として、太陽光を反射鏡によって反射し集光して得られた熱を媒体として発電する太陽熱発電が注目されている。この方式を用いれば昼夜を問わず発電が可能である上、長期的視野でみれば発電効率は太陽電池より高いと考えられるため、太陽光を有効に利用できると考えられる。
こうした反射鏡(反射装置)を用いる太陽熱発電施設は砂漠地帯に建設されることが多く、効率的に太陽光を集光するために反射鏡は屋外に設置されている。その一方で屋外に設置された反射鏡のミラー表面には砂塵が付着しやすく、砂塵由来の汚れによる反射率の低下が発電効率を悪化させてしまうことがある。
特に、砂漠での砂塵汚れは通常の汚れとは異なり、強固な砂の膜を形成してミラー表面に固着してしまうことが分かった。これは砂塵がミラー表面に降り積もり、さらに昼夜の温度差が大きいことから発生する結露がミラー表面に付着することで、結露に溶け込んだ砂塵含有物質(例えばNaCl,CaCO,SiO等)や、大気中の汚染物質(例えばSO等)などが反応して不溶性の塩を生成するとともに、その後、水が蒸発して塩および砂粒子同士が凝集することで、引締まった砂の膜を形成したためと考えられる。
このような反射率の低下をまねき、発電効率を悪化させてしまう砂塵汚れは、反射鏡を用いた太陽熱発電を行う上で大きな問題として認識されている。
そのため、反射鏡のミラー表面を定期的に洗浄する必要があるが、太陽熱発電施設には広大な敷地に数千枚もの膨大な数の反射鏡が設置されているため、その洗浄作業は労力や時間を要する大変な作業であった。
そこで、洗浄作業効率を改善するために、太陽熱発電用の反射鏡の表面を自動的に洗浄することを可能にした清掃ロボットシステムに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4477685号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、水等の噴射に加えて回転ブラシでミラー表面を擦ることで、通常の汚れであれば洗浄できるとしても、反射鏡のミラー表面に強固に付着した特異な砂塵汚れを落とすための対策が取られていない。そのため、砂塵汚れを洗浄するために、大量の水を使用したり、界面活性剤などを含んだ洗浄液を使用したりしなければならないことがある。また、回転ブラシを使用して強く擦らねばならないことがある。
そのような洗浄によって、砂漠では貴重な水を大量に使用すると洗浄コストが増大してしまう恐れがあり、また、反射鏡が設置されている砂漠には排水設備がないために洗浄液が垂れ流されてしまうと、環境破壊を引き起こしてしまう恐れがあった。
また近時、軽量で割れないことからガラス製ミラーの代替として利用されている、樹脂製のフィルム基材に反射層が形成されたフィルムミラーを用いた反射鏡(反射装置)を洗浄する場合、回転ブラシでミラー表面に傷を付けてしまい、反射率を低下させてしまう恐れがあった。
本発明の目的は、節水を図ることができ、ミラー表面に傷を付けずに洗浄を行うことができる太陽熱発電用反射装置の洗浄方法及びその洗浄方法を利用する太陽熱発電システムと太陽熱発電システム用洗浄装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
太陽光を反射して集光するための反射ミラーを備える太陽熱発電用反射装置の洗浄方法であって、
前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法において、
前記反射ミラーは、樹脂製の基材上に反射層が形成されているフィルムミラーであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法において、
前記ナノバブルを含む水は、マイナスの電位を帯びていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法において、
所定の操作入力がなされたこと、或いは予め設定されている所定のタイミングになったことに応じて、前記反射ミラーの表面全面にナノバブルを含む水を吹き付けて、自動洗浄を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
太陽光を反射して集光するための複数の反射ミラーと、
前記反射ミラーの表面を洗浄する洗浄装置と、を有する太陽熱発電システムであって、
前記洗浄装置は、前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
太陽熱発電システムで用いられる、太陽光を反射して集光するための反射ミラーを洗浄するための太陽熱発電システム用洗浄装置であって、
前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする。
本発明によれば、ナノバブル水を太陽熱発電用反射装置のミラー表面に吹き付ける手法を実現し、節水を図ってミラー表面に傷を付けずに洗浄を行うことが可能になる。また、界面活性剤などを用いることなく洗浄効果を向上でき、環境に悪影響を及ぼすことを防止できる。
太陽熱発電用反射装置に用いるフィルムミラーの一例を示す断面図である。 太陽熱発電用反射装置を用いた太陽熱発電システムを示す斜視図である。 太陽熱発電用反射装置を用いた太陽熱発電システムを側方から見た説明図である。 ナノバブル水を生成する装置の概略を示す説明図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
(フィルムミラー・反射装置)
まず、太陽熱発電用反射装置に用いる反射ミラーであるフィルムミラーについて説明する。
フィルムミラー10は、例えば、図1に示すように、樹脂製の基材1上に形成された反射層2と、その反射層2を覆うハードコート層3を備えている。
基材1には、従来公知の種々の樹脂フィルムを用いることができ、特にポリエステル系フィルム、アクリルフィルムを好ましく用いることができる。
反射層2は、太陽光を反射する機能を有する金属等からなる層である。反射層2の表面反射率は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。反射層2は、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Ti、Mg、Rh、Pt及びAuからなる元素群の中から選ばれるいずれかの元素を含む材料により形成されることが好ましい。中でも、反射率、耐食性の観点からAlまたはAgを主成分としていることが好ましく、特に銀を主成分とする銀反射層とすることが好ましい。
ハードコート層3は、フィルムミラー10の最表面に設けられており、反射層2を保護する機能を有している。また、ハードコート層3は、樹脂材料からなり、特にポリオルガノシロキサン系の樹脂材料からなる防汚性を有するハードコートであることが好ましい。 また、基材1と反射層2の間や、反射層2とハードコート層3の間には、周知の腐食防止層や紫外線吸収層などを備えるようにしてもよい。
このフィルムミラー10を、例えば、図1に示すように、粘着層4を介して支持基板5に貼り付けることで、太陽熱発電用反射装置20を形成することができる。
粘着層4としては、特に制限されず、例えば、ドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等を用いることができる。
支持基板5は、フィルムミラー10の反射面を所定の曲面状あるいは平面状に保持して支持する板状部材であり、鋼板、銅板、アルミニウム板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム系合金めっき鋼板、銅めっき鋼板、錫めっき鋼板、クロムめっき鋼板、ステンレス鋼板など熱伝導率の高い金属材料、また樹脂と金属板を組み合わせた鋼板等を用いることができる。
このようなフィルムミラー10や、フィルムミラー10を備える太陽熱発電用反射装置20は、太陽熱発電システムにおいて太陽光を反射して集光する反射鏡として用いられる。
(太陽熱発電システム)
次に、太陽熱発電用反射装置20を用いた太陽熱発電システムについて説明する。
図2は、太陽熱発電システムを示す斜視図(鳥瞰図)である。図3は、その太陽熱発電システムを側方から見た説明図である。
ここでは、ビームダウン式の太陽熱発電システムを例に説明するが、タワートップ式の太陽熱発電システムや、トラフ式の太陽熱発電システムであってもよい。
図2、図3に示す太陽熱発電システムは、比較的大径の集光鏡11と、集光鏡11を支持する支持タワー12と、集光鏡11の下方に位置する集熱部14と、集熱部14を有する熱交換施設13と、支持タワー12の周囲に設けられた多数のヘリオスタット15を備えている。この太陽熱発電システムは、砂漠に建設されている。
集光鏡11は、複数枚のミラーが楕円面または楕円面を基調とした自由曲面に沿って組み付けられてなり、3本の支持タワー12により所定の高さ位置に反射面を下向きにして設置されている。この集光鏡11のミラーに太陽熱発電用反射装置20を用いてもよい。
ヘリオスタット15は、支持タワー12の周囲を取り囲んだ状態で、地上に設けられている。このヘリオスタット15は、地面に植設された柱部21と、柱部21の上端に取り付けられた太陽熱発電用反射装置20とを有している。そして、柱部21は、不図示のアクチュエーターによって軸線回りに回動可能とされており、且つ太陽熱発電用反射装置20は、不図示のアクチュエーターによって柱部21に対して仰角を変更可能とされており、ヘリオスタット15は、常に太陽光Lを集光鏡11の反射面に向けて反射させるようになっている。
そして、図3に示すように、ヘリオスタット15(太陽熱発電用反射装置20)が集光鏡11に向けて集光するように反射した太陽光Lは、集光鏡11によって下方に反射されて、集熱部14に集光される。なお、集光鏡11には、最大入射放射照度5kW/m以上の光が入射するようになっている。
熱交換施設13は、太陽光Lを熱エネルギーに変換し、その熱エネルギーを利用して発電を行う設備を備えている。例えば、熱交換施設13は、蒸気タービンを備えており、集熱部14に集光された太陽光の熱でオイルなどの媒体を加熱し、その熱を利用して発生させた水蒸気によってタービンを回転させて、発電を行う。
(太陽熱発電用反射装置の洗浄)
次に、太陽熱発電システムに用いられている太陽熱発電用反射装置20の洗浄方法について説明する。
上述したように、ヘリオスタット15は、砂漠の地面に設けられており、屋外環境に晒されているヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20には、砂塵汚れが付着してしまうので、太陽熱発電用反射装置20の反射率を良好に維持するために、太陽熱発電用反射装置20の反射面を適切に洗浄する必要がある。
本発明では、太陽熱発電用反射装置20の反射面、つまりフィルムミラー10の表面にナノバブルを含む水(ナノバブル水)を吹き付けて、その表面の汚れを除去する洗浄を行う。
(ナノバブルを含む水・ナノバブル水)
水などの液体中に含まれる直径1μm以下の微細な気泡をナノバブルといい、このナノバブルを含む水をナノバブル水という。
このナノバブル水が、界面活性作用を有していることから、工業製品の洗浄や廃水処理への利用を検討する産業分野や、医療分野など様々な分野で注目される中、本発明者は、太陽熱発電用反射装置20の反射面に強固に付着した砂塵汚れを脱落させる効果をナノバブル水に見出したことで、本発明を完成するに至った。
なお、100nm(0.1μm)以下の気泡をナノバブルとし、100nm〜10μmの気泡をマイクロナノバブル、10〜数10μmの気泡をマイクロバブルと区別することもあるが、直径1μm以下の気泡を含む水を生成した場合に、100nm(0.1μm)以下の気泡も、100nm〜10μmの気泡も混在しており、その気泡サイズを厳密に作り分けることは困難であると思われる。
ここでは、直径1μm以下の気泡をナノバブルと定義し、微細気泡を含む水のうち、少なくとも直径1μm以下の気泡を含む水をナノバブル水とする。
ナノバブル水を生成する方法としては、気体と液体を高速旋回させた際のせん断力により微細気泡を発生させる旋回流方式、衝撃波やキャビテーションによる圧壊などにより微細気泡を発生させる超音波生成方式、液中に圧縮した気体を一気に解放させることにより微細気泡を発生させる加圧溶解方式、液中のポーラスやオリフィスなどに圧力をかけた気体を通すことにより微細気泡を発生させる微細孔方式などがある。
こうして生成されたナノバブル水は、生成3ヵ月後においても発生したナノバブルの80%が残存していることが確認されている。
なお、ナノバブル水の生成方式によって、液中に含まれる気泡サイズやそのサイズ分布が異なるため、ナノバブル水の物性(界面活性作用)に差が生じることもある。
図4に、旋回流方式によるナノバブル水の生成装置を示す。
この装置は遠心分離応用機器であり、例えば、図4に示すように、装置のIN側から、使用する気体、前工程で発生させたマイクロバブル(MB)、使用する液体(水)を、規定の流速で装置内に送ることで遠心力の働きから比重の差により三層に分かれて旋回する。この旋回時にマイクロバブルがせん断され、直径1μm以下のナノバブルが発生し、ナノバブル水が生成される。また旋回時に「はがれ」現象が起き、摩擦による電荷(ゼータ電位)が発生することで、マイナスの電位を帯びたナノバブル水が生成される。
このマイナスの電位を帯びたナノバブル水は、太陽熱発電用反射装置20の反射面に強固に付着した砂塵汚れを脱落させることに、特に優れている。
(洗浄方法)
次に、太陽熱発電用反射装置20の反射面(フィルムミラー10の表面)にナノバブル水を吹き付けて、その反射面の汚れを除去する具体的な手法について説明する。
図2に示したような太陽熱発電システムでは、砂漠の広大な敷地に設けられた膨大な数のヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20の洗浄を行う必要があるので、例えば、ナノバブル水が注水されたタンクを積んだ洗浄車や、ナノバブル水の生成装置を積んだ洗浄車を各ヘリオスタット15の近くまで走行させる。そして、ヘリオスタット15毎に太陽熱発電用反射装置20の表面に向けて、ナノバブル水を高圧放水するなど吹き付けて、太陽熱発電用反射装置20の反射面の汚れを除去する洗浄を行う。なお、ヘリオスタット15の配列に沿って洗浄車で走行しながら、ヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20の表面全面にナノバブル水を吹き付けて洗浄を行ってもよい。
また、太陽熱発電用反射装置20の細部や汚れの酷い箇所などを洗浄する場合には、洗浄車から降りた作業者が高圧洗浄器を使い、ピンポイントな箇所に向けてナノバブル水を吹き付けて洗浄を行うようにすればよい。
太陽熱発電用反射装置20の洗浄作業をより簡便に行うには、自動化することが好ましい。即ち、複数の反射ミラーを有する太陽熱発電システムが洗浄装置を有することが好ましい。
例えば、ヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20を自動洗浄する場合、太陽熱発電用反射装置20の枠や縁、特に上縁側に、太陽熱発電用反射装置20の反射面に向けてナノバブル水を吹き付ける放水ノズルを配設するようにすればよい。なお、太陽熱発電用反射装置20の表面全面にナノバブル水を吹き付けることが可能であれば、放水ノズルの数や形状は任意である。
そして、各ヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20に所定の放水ノズルを設置し、全ての放水ノズルに配管を繋いで給水ポンプなどを利用してナノバブル水を供給するようにすれば、洗浄車で移動することなく、全ての太陽熱発電用反射装置20の反射面にナノバブル水を吹き付けることができ、太陽熱発電用反射装置20を自動的に洗浄することが可能になる。
また、放水ノズルや、放水ノズルが取り付けられた支持体を、所定のアクチュエーターによって移動させて、太陽熱発電用反射装置20の表面の隅々まで良好にナノバブル水を吹き付けたり、洗浄を集中的に行いたい反射面中央などにピンポイントでナノバブル水を吹き付けたりしてもよい。
また、太陽熱発電用反射装置20を自動洗浄する場合、例えば、自走式のロボットシステムを導入してもよい。
自走式のロボットシステムとしては、前述した洗浄車を無人で自動走行させる洗浄システムが挙げられる。
他の自走式ロボットシステムとしては、太陽熱発電用反射装置20の表面を隈なく移動しながらナノバブル水を噴射する放水ロボットと、その放水ロボットを隣接するヘリオスタット15の太陽熱発電用反射装置20に移送したり、放水ロボットにナノバブル水を供給したりする機能を有する支援ロボットとからなる洗浄システムが挙げられる。なお、放水ロボットは、ブラシレスであることは勿論のこと、太陽熱発電用反射装置20の表面に走行跡をつけないようにナノバブル水を噴射することが可能になっている。
なお、太陽熱発電用反射装置20を自動洗浄する場合、太陽熱発電システムの管理者が洗浄を実行するための所定の操作入力を行ったことや、予め設定されている所定のタイミング(例えば、2週間、1ヶ月など)になったことに応じて、放水ノズルからナノバブル水を噴射したり、自走式ロボットシステムによる洗浄システムを作動させたりするようにすればよい。
以上のように、本発明に係る太陽熱発電用反射装置の洗浄方法によれば、太陽熱発電用反射装置20の反射面(フィルムミラー10の表面)に洗浄水としてナノバブル水を吹き付けることによって、その反射面の汚れを除去することができる。
特に、本発明の洗浄方法に用いるナノバブル水は、界面活性作用を有しており、砂塵汚れを好適に落とすことができるので、イオン交換水を使った洗浄に比べて、水の使用量を大幅に減少させることができる。例えば、水の使用量を100分の1に節水することが可能になる。
また、ナノバブル水が界面活性作用を有しているため、界面活性剤を使用する必要がなく、太陽熱発電システムのある砂漠などに、洗浄に使用した界面活性剤を垂れ流してしまうような環境破壊を起こすようなことはない。
また、洗浄水に界面活性剤を使用しないことで、洗浄後の太陽熱発電用反射装置20の反射面に界面活性剤が残留した輪染みが生じず、輪染みによる反射率の低下を起こすことはない。なお、洗浄水とするナノバブル水は、塩素などを含有する水道水ではなく、含有物が極めて少ないイオン交換水などを用いて生成したものであることが、輪染みを低減する上でより好ましい。
また、本発明の洗浄方法は、太陽熱発電用反射装置20の反射面(ミラー表面)にナノバブル水を吹き付けるブラシレスの洗浄であるので、太陽熱発電用反射装置20の反射面のフィルムミラー10を洗浄によって傷付けてしまうことがない。つまり、本発明の洗浄方法によれば、太陽熱発電用反射装置20の反射面に傷を付けて、反射率を低下させてしまうことがない。特にブラシレスの洗浄は、フィルムミラー10の最表面(ハードコート層3表面)から反射層2までの厚さが例えば100μm以下であり、僅かな傷でも反射層2を損傷してしまう可能性があるような場合に、好ましい洗浄方法であるといえる。
このように、本発明に係る太陽熱発電用反射装置の洗浄方法は、節水を図るとともに、ミラー表面に傷を付けずに洗浄を行うことができる、優れた技術であるといえる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 基材
2 反射層
3 ハードコート層
4 粘着層
5 支持基板
10 フィルムミラー(反射ミラー)
20 太陽熱発電用反射装置
11 集光鏡
12 支持タワー
13 熱交換施設
14 集熱部
15 ヘリオスタット
21 柱部

Claims (6)

  1. 太陽光を反射して集光するための反射ミラーを備える太陽熱発電用反射装置の洗浄方法であって、
    前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする太陽熱発電用反射装置の洗浄方法。
  2. 前記反射ミラーは、樹脂製の基材上に反射層が形成されているフィルムミラーであることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法。
  3. 前記ナノバブルを含む水は、マイナスの電位を帯びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法。
  4. 所定の操作入力がなされたこと、或いは予め設定されている所定のタイミングになったことに応じて、前記反射ミラーの表面全面にナノバブルを含む水を吹き付けて、自動洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の太陽熱発電用反射装置の洗浄方法。
  5. 太陽光を反射して集光するための複数の反射ミラーと、
    前記反射ミラーの表面を洗浄する洗浄装置と、を有する太陽熱発電システムであって、
    前記洗浄装置は、前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする太陽熱発電システム。
  6. 太陽熱発電システムで用いられる、太陽光を反射して集光するための反射ミラーを洗浄するための太陽熱発電システム用洗浄装置であって、
    前記反射ミラーの表面にナノバブルを含む水を吹き付けて、その表面を洗浄することを特徴とする太陽熱発電システム用洗浄装置。
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