JP2013139815A - タービンアセンブリ及びタービン部品間の流体流を低減する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タービンの部品間の流体流れを低減する。
【解決手段】本発明の1つの態様では、タービンアセンブリは、ステータと、該ステータに隣接するロータとを含む。タービンアセンブリは、ロータに結合した部材に形成される通路であって、ロータとステータの間の流体の流れを低減する流体カーテンをロータとステータの間に形成する通路を含む。
【選択図】 図1

Description

本明細書で開示される主題は、タービンに関する。より具体的には、本主題は、タービンの部品間の流体流れの低減に関する。
ガスタービンにおいて、燃焼器は、燃料又は空気−燃料混合気の化学エネルギーを熱エネルギーに変換する。熱エネルギーは、流体(多くの場合、圧縮機からの圧縮空気)によってタービンに運ばれ、タービンで熱エネルギーが機械エネルギーに変換される。あるタービンの実施形態では、部品間からの圧縮高温空気への流体の漏れは、タービンの出力低下及び効率の低下を引き起こす。流体の漏れは、ガスタービンの作動中のある種の部品の熱膨張及び部品間の相対移動に起因することがある。従って、部品間の流体漏れを低減することができれば、タービンの効率及び性能を改善することができる。
米国特許第7500824号明細書
本発明の一つの態様では、タービンアセンブリは、ステータと、該ステータに隣接するロータとを含む。タービンアセンブリは、ロータに結合した部材に形成される通路であって、ロータとステータの間の流体の流れを低減する流体カーテンをロータとステータの間に形成する通路を含む。
本発明の別の態様では、タービン部品間の流体流れを低減する方法は、ステータに高温ガスを流すステップと、ステータに隣接するロータに高温ガスを流すステップとを含む。本方法は、ステータ及びロータの半径方向内側部分を通して冷却空気流を流すステップと、ロータ上の部材からステータに流体を流し、ロータとステータの間の冷却空気の流れ及び高温ガスの流れの漏れを低減するステップとを含む。
これら及び他の利点並びに特徴は、図面を参照しながら以下の説明から明らかになるであろう。
本発明と見なされる主題は、本明細書と共に提出した特許請求の範囲に具体的に指摘し且つ明確に特許請求している。本発明の上記及び他の特徴並びに利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明から明らかである。
燃焼器、燃料ノズル、圧縮機、及びタービンを含むガスタービンエンジンの一実施形態の概略図。 例示的なタービンアセンブリの一部の側断面図。 別の例示的なタービンアセンブリの一部の側断面図。 さらに別の例示的なタービンアセンブリの一部の側断面図。
この詳細な説明は、例証として図面を参照しながら、本発明の利点及び特徴と共に例示的な実施形態を説明している。
図1は、ガスタービンシステム100の一実施形態の概略図である。本システム100は、圧縮機102、燃焼器104、タービン106、シャフト108及び燃料ノズル110を含む。一実施形態では、本システム100は、圧縮機102、燃焼器104、タービン106、シャフト108及び燃料ノズル110を複数含んでいてもよい。圧縮機102とタービン106はシャフト108で結合される。シャフト108は、単一のシャフトでもよいし、或いは複数のシャフトセグメントを結合してシャフト108としたものでもよい。
ある態様では、燃焼器104は、エンジンを稼働させるために液体及び/又はガス燃料(例えば、天然ガス又は水素リッチ合成ガスなど)を用いる。例えば、燃料ノズル110は、空気供給源及び燃料供給源112と流体連通している。燃料ノズル110は、空気−燃料混合気を生成して、空気−燃料混合気を燃焼器104に吐出して、燃焼を生じさせて加圧ガスを加熱する。燃焼器104は、トランジションピースを通して高温加圧排出ガスをタービンノズル(又は「第1段ノズル」)、次いでタービンバケットに送り、タービン106を回転させる。タービン106の回転は、シャフト108を回転せしめ、空気が圧縮機102を流れる際に該空気を圧縮する。タービン部品又は部品は、高温ガスがタービン106を流れる間、部品が熱膨張及び相対移動できるように構成される。高温ガスよりも低温の流体の流れを低減することによって、タービン効率が改善される。具体的には、高温ガス経路又は加圧ガス流への流体の漏れを低減すると、所望の経路に沿った高温ガス流の体積が増大し、高温ガスから抽出できる仕事を増大させることができる。ステータ及びロータなどのタービン部品間の流体漏れを低減するための方法、システム及び構成は、図2〜図4を参照して以下で詳細に考察する。図示の構成は、流体カーテン又はシールを設けて高温ガス流への流体漏れを低減し、これにより高温ガスから抽出することのできる仕事を増大させる。さらに、流体カーテンは、時間の経過に伴って摩滅する可能性があるゴム及び/又は他の材料で作られた他のシールと比べて保守管理が実質的に少ない。
本明細書で使用される用語「下流側」及び「上流側」は、タービンを通る作動流体の流れに対する方向を示す用語である。従って、「下流側」という用語は、一般的に作動流体の流れの方向に対応する方向を意味し、「上流側」という用語は一般的に、作動流体の流れの方向の反対方向を意味する。「半径方向」という用語は、軸線又は中心線に対して垂直方向の移動又は位置を意味する。この用語は、軸線に対して異なる半径方向位置にある要素を記述するのに有用とすることができる。このようなケースでは、第1の部品が第2の部品よりも軸線に対してより近接して存在する場合には、本明細書では、第1の部品は第2の部品の「半径方向内側」にあると記述することができる。これに対して、第1の部品が第2の部品よりも軸線から遠くに存在する場合には、本明細書では、第1の部品は第2の部品の「半径方向外側」又は「外寄り」にあると記述することができる。用語「軸方向」は、軸線に平行な移動又は位置を指す。最後に、用語「円周方向」は、軸線を中心とした移動又は位置を指す。以下の考察では、主としてガスタービンに焦点を当てているが、考察される本発明の概念は、ガスタービンに限定されず、蒸気タービンなどの他の回転機械にも適用することができる。
ここで図2を参照すると、例示的なタービンアセンブリ200の一部の側断面図が示される。タービンアセンブリ200は、軸線206の周りに配置されたロータ202及びステータ204を含む。ステータ204は、ベース210と、該ベース210から延在する翼形部208(「ノズル」ともいう。)とを含む。ロータ202は、ディスク212と、該ディスク212に結合した部材214とを含む。部材214は、カバープレートのような好適な構造体とすることができ、空気などの冷却流体224の高温ガス流228(「高温ガス経路」ともいう。)への流れを制限するように構成される。ディスク212及び部材214は、流体源218から流体を受けるための通路216を含み、該流体は、キャビティ221に送られて流体カーテン222を形成する。流体カーテン222(「流体バリア」、「流体シール」又は「流体流れ」ともいう。)は、ロータ202とステータ204の間に制限部を形成し、高温ガス流228への冷却流体224及び226の流れを低減する。さらに、流体カーテン222は、ロータ202とステータ204の間を半径方向内側に向かう高温ガス流228を低減し、これによりアセンブリ部品に対する熱応力を低減する。一実施形態では、流体は、部材214の突出部220を介して通路216を流れ、流体カーテン222は、軸線206に対してある角度で流れる。この角度は、流体カーテン222を形成するための好適な角度とすることができ、流体のタイプ、温度、キャビティ221の幾何形状及び/又は突出部220などの様々な要因に基づいて変えることができる。一実施形態では、本角度は、約−45度〜約45度の範囲とすることができる。別の実施形態では、本角度は、約15度〜約70度の範囲とすることができる。さらに別の実施形態では、本角度は、約20度〜約60度の範囲とすることができる。別の実施形態では、本角度は、約−15度〜約30度の範囲とすることができる。
流体カーテン222は、タービン部品の温度制御のため、流体源218(例えば、空気、水その他の冷却媒体)などの好適な流体源からの流体流で形成することができる。ロータ202とステータ204の間の図示の流体カーテン222の形成は、摩滅がなく又は交換の必要性のない低保守管理のシール又はバリアを提供しながら、高温ガス流228から抽出することのできる仕事量を増大させることにより、性能を向上させることができる。
図3は、例示的なタービンアセンブリ300の一部の側断面図である。タービンアセンブリ300は、ロータ302と、軸線306の周りに配置されたステータ304とを含む。ステータ304は、ベース310と、該ベース310から延在する翼形部308(「ノズル」ともいう。)とを含む。ロータ302は、ディスク312と、該ディスク312に結合した部材314とを含む。部材314は、カバープレートのような好適な構造体とすることができ、空気などの冷却流体324の高温ガス流328への流れを制限するように構成される。さらに、流体カーテン322が、ロータ302とステータ304の間を半径方向内側に向かう高温ガス流328を低減し、これによりアセンブリ部品に対する熱応力を低減する。ディスク312及び部材314は、通路316から流体を受けるための通路を含んでおり、通路316は入口350を通して冷却流体324を受ける。流体は、突出部を通してキャビティ321内に流入し、流体カーテン222を形成する。流体カーテン222(「流体バリア」、「流体シール」又は「流体流れ」ともいう。)は、ロータ302とステータ304の間に制限部を形成し、高温ガス流328への冷却流体324及び326の流れを低減する。冷却流体324及び326は、ロータ302及びステータ304の半径方向内側部分を通して流れて、部品の温度を制御する流体である。一実施形態では、通路316は、狭窄通路であり、該通路内の流体流速を増大させることにより、流体カーテン322の流速を増大させる。一実施形態では、流体は、部材314の突出部320を介して通路316を流れ、流体カーテン322は、軸線306に対してある角度で流れる。図2を参照して上記で考察したように、この角度は、高温ガス流328への流体の流れを制限するための好適な角度とすることができる。
図4は、ロータ416内に配置された部材414を含む例示的なタービンアセンブリ412の一部の側断面図である。図示のように、部材414は、入口402から冷却流体400を受けるための通路408を含む。通路408は、部材314における出口404を通して冷却媒体を導いて、流体カーテン406を形成する。図示のように、流体カーテン406は、ロータ416とステータ304の間の制限バリアを形成し、これによりタービンアセンブリ412にわたる流体漏れを低減する。一実施形態では、タービンアセンブリは、カーテン406及び322などの1以上の流体カーテンを形成して、ロータ416とステータ304の間の流体流れを低減する1以上の通路を有することができる。
限られた数の実施形態のみに関して本発明を詳細に説明してきたが、本発明はこのような開示された実施形態に限定されないことは理解されたい。むしろ、本発明は、上記で説明されていない多くの変形、改造、置換、又は均等な構成を組み込むように修正することができるが、これらは、本発明の技術的思想及び範囲に相応する。加えて、本発明の種々の実施形態について説明してきたが、本発明の態様は記載された実施形態の一部のみを含むことができる点を理解されたい。従って、本発明は、上述の説明によって限定されると見なすべきではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
200 タービンアセンブリ
202 ロータ
204 ステータ
206 軸線
208 翼形部
210 ベース
212 ディスク
214 部材
216 通路
218 流体源
220 突出部
222 流体カーテン
224 冷却流体
228 高温ガス流

Claims (16)

  1. タービンアセンブリであって、
    ステータと、
    前記ステータに隣接するロータと、
    前記ロータに結合した部材に形成される通路であって、流体の流れを受け取ってロータとステータの間に流体カーテンを形成し、該流体カーテンでロータとステータの間の流体の流れを低減する通路と
    を備える、タービンアセンブリ。
  2. 前記部材がカバープレートを含む、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  3. 前記流体カーテンが、前記カバープレートの突出部から送られる、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  4. 前記通路に、流体源から流体の流れが供給され、流体源がタービンアセンブリの一部の温度を制御するための流体を供給する、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  5. 前記通路が、該通路内で流体速度を増大させて流体カーテンを形成するための狭窄通路を含む、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  6. 前記通路が、タービン軸線に対してある角度で流体カーテンを配向させる、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  7. 前記低減された流体流れが、前記ステータ及びロータの半径方向内側部分を通して流れる低減された冷却空気流を含む、請求項1記載のタービンアセンブリ。
  8. 前記流体カーテンが、前記冷却空気流から形成される、請求項7記載のタービンアセンブリ。
  9. タービン部品間の流体流れを低減する方法であって、
    ステータに高温ガスを流すステップと、
    前記ステータに隣接するロータに高温ガスを流すステップと、
    前記ステータ及びロータの半径方向内側部分を通して冷却空気流を流すステップと、
    前記ロータ上の部材から前記ステータに流体を流し、前記ステータとロータの間の冷却空気の流れ及び高温ガスの流れの漏れを低減するステップと
    を含む方法。
  10. 前記部材から流体を流すステップが流体カーテンを形成するステップを含む、請求項9記載の方法。
  11. 前記流体カーテンが前記冷却空気流から形成される、請求項10記載の方法。
  12. 前記流体を流すステップが、前記部材の突出部の通路を通して前記流体を流すステップを含む、請求項9記載の方法。
  13. 前記通路が、該通路内で流体流速を増大させてロータとステータの間に流体カーテンを形成する狭窄通路を含む、請求項12記載の方法。
  14. 前記通路に、流体源から流体が供給され、流体源がタービンアセンブリの一部の温度を制御するための流体を供給する、請求項12記載の方法。
  15. 前記部材がカバープレートを含む、請求項9記載の方法。
  16. 前記流体を流すステップが、タービン軸線に対してある角度で流体の流れを配向させるステップを含む、請求項9記載の方法。
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