JP2013139356A - シリコン単結晶引き上げ方法 - Google Patents

シリコン単結晶引き上げ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013139356A
JP2013139356A JP2011290390A JP2011290390A JP2013139356A JP 2013139356 A JP2013139356 A JP 2013139356A JP 2011290390 A JP2011290390 A JP 2011290390A JP 2011290390 A JP2011290390 A JP 2011290390A JP 2013139356 A JP2013139356 A JP 2013139356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crucible
susceptor
silica glass
glass crucible
molded body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011290390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5822723B2 (ja
Inventor
Toshiaki Sudo
俊明 須藤
Tadahiro Sato
忠広 佐藤
Masaru Kitahara
賢 北原
Eriko Suzuki
江梨子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2011290390A priority Critical patent/JP5822723B2/ja
Publication of JP2013139356A publication Critical patent/JP2013139356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5822723B2 publication Critical patent/JP5822723B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】サセプターとシリカガラスルツボとの中心軸を調節することなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面との間に敷設するだけで互いの中心軸が実質的に一致するようになる、シリコン単結晶引き上げ方法を提供する。
【解決手段】シリカガラスルツボ21を保持可能なサセプター31の内面形状の三次元データ33とシリカガラスルツボ21の三次元データ23に基づき且つサセプター31の内表面とシリカガラスルツボ21の外表面との間に敷設するとサセプター31の中心軸32とシリカガラスルツボ21の中心軸22が実質的に一致する様に形成された成形体42を、サセプター31の内表面とシリカガラスルツボ21の外表面との間に敷設する工程を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、シリコン単結晶引き上げ方法に関する。
チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造には、シリカガラスルツボを用いて製造される。シリカガラスルツボにポリシリコンを充填して加熱し、高純度のポリシリコンを熔融させてシリコン融液を得る。シリカガラスルツボを保持するサセプターを回転させながら、このシリコン融液に種結晶の端部を浸けて回転させながら引上げることによって、シリコン単結晶は製造される。
近年、シリコン単結晶の直径は、現在主流の300mmから、400-450mmにシフトしている。それに伴って、シリカガラスルツボの口径も約600mmから700mm以上にシフトしている。シリカガラスルツボの口径が大きくなるにつれて、シリカガラスルツボの外側に配置されるヒーターからシリコン単結晶の中心までの距離が以前より遠くなっている。例えば、口径が約600mmから700mmにシフトすると、シリカガラスルツボの縁から単結晶の中心までは、50mm以上遠くなる。
この結果、サセプターの中心軸からシリカガラスルツボの縁までの距離が長くなっている。従って、サセプターの中心軸とシリカガラスルツボの中心軸との間のズレが無視できなくなり、単結晶引き上げに問題が生じるようになった。例えば、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸に角度が生じる場合や互いの中心軸が平行にズレている場合は、シリコン融液に乱流が生じ種結晶の着液が困難になったり、シリコンインゴットの単結晶化率を低下させたりする問題が生じる。
しかしながら、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を合わせることは、これまで経験を頼りに行なっていた。シリカガラスルツボの破損を避けるために、シリカガラスルツボは、サセプターに内装した後は、通常動かしたりはしない。たとえ動かす場合であっても、サセプターから慎重にシリカガラスルツボを取り出すため、非常に時間を費やす作業である。特に、近年の大口径シリカガラスルツボは、非常に重量があるため、サセプターにシリカガラスルツボを内装した後は、シリカガラスルツボを動かすことは非常に困難であった。
加えて、大口径シリカガラスルツボは単結晶引き上げの時間が、従来のシリカガラスルツボと比較して長いため、シリカガラスルツボの加熱時間も長くなっている。この長時間の加熱の結果、内倒れや座屈といったシリカガラスルツボの変形が生じ、シリコン単結晶の引き上げに悪影響を与えている。シリカガラスルツボの変形を回避するため、シリカガラスルツボの外表面にカーボン材料を設置することでルツボの変形を防止させている。このカーボン材料の厚みにより、シリカガラスルツボとサセプターの隙間が埋まり、サセプターに内装後のシリカガラスルツボを動かすことを更に困難にさせていた。
本発明は、このような事情を鑑み、サセプターとシリカガラスルツボとの中心軸を調節することなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面との間に敷設するだけで互いの中心軸が実質的に一致するようになる、シリコン単結晶引き上げ方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は次のようなシリコン単結晶引き上げ方法を提供する。即ち、シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法が提供される。
サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を一致させることは経験で行われていたため、簡便且つ確実に中心軸を一致させる方法は検討されて来なかった。本発明者らは、シリカガラスルツボの外表面をカーボンシートで覆い、サセプターとシリカガラスルツボとの間の隙間を全て埋めることで、それぞれの中心軸が一致させることができると考えた。しかしながら、隙間を全て埋めたとしても中心軸は一致しなかった。
本発明者らは更に解析を進めたところ、回転モールド法で製造されたシリカガラスルツボにおいては、一つ一つのルツボ外表面の三次元形状にバラツキが生じていることが明らかとなった。また、サセプターも内表面の三次元形状にバラツキが生じていることが明らかとなった。特にサセプターは、シリコン単結晶引き上げ毎に少しずつ内表面の三次元形状が変わることも明らかとなった。これらの解析から、サセプターとルツボの中心軸が一致しないのは、サセプター内表面の三次元形状とルツボ外表面の三次元形状が一致しないためであることが明らかとなった。しかしながら、製造段階でサセプター内表面の三次元形状に合わせてシリカガラスルツボを製造するのは困難であった。特に、サセプターはシリコン単結晶の引き上げ前と後で内表面形状が一致しないため、よりシリカガラスルツボの外表面形状を一致させるのは困難であった。
この結果から、単にカーボンシートでシリカガラスルツボを覆っただけではシリカガラスルツボとサセプターの中心軸を一致さえることができないことが明らかとなった。
以上の解析の結果、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面の三次元形状を考慮して形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設することで、互いの中心軸を実質的に一致させることができ、本発明は完成された。この構成によれば、サセプターとシリカガラスルツボとの中心軸を調節することなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面との間に敷設するだけで互いの中心軸が実質的に一致するようになる、シリコン単結晶引き上げ方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態のシリカガラスルツボの三次元形状測定方法の説明図である。 図2は、図1の内部測距部及びその近傍のシリカガラスルツボの拡大図である。 図3は、シリカガラスルツボとサセプターの三次元形状を測定した結果に基づいて、隙間に対応する成形体を用いてシリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる方法の説明図である。 図4は、サセプターにシリカガラスルツボを内装した際に生じる隙間を埋める成形体であって、上記ルツボ側壁部の外表面まで覆う成形体にルツボを内装し、成形体に覆われたルツボをサセプターに内装することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる方法の説明図である。図4(b)と(c)の成形体は、説明のために、部分的な断面図としている。 図5は、サセプターにシリカガラスルツボを内装した際に生じる隙間を埋める成形体であって、上記ルツボ側壁部の外表面まで覆う成形体をサセプターに内装し、上記成形体を内装したサセプターにシリカガラスルツボ内装することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる方法の説明図である。図5(a)と(c)の成形体は、説明のために、部分的な断面図としている。 図6は、成形体を設置したシリカガラスルツボをシート又はクロス状成形体に内装して、それをサセプターに内装することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる方法の説明図である。
本実施形態における、シリカガラスルツボをサセプターに内装する方法は、シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法である。以下、各構成要素について詳細に検討する。
<シリカガラスルツボ>
測定対象であるシリカガラスルツボ11は、内表面側に透明層13と、外表面側に気泡含有層15を有するものであり、開口部が下向きになるように回転可能な回転台9上に載置されている。シリカガラスルツボ11は、曲率が比較的大きいコーナー部11bと、上面に開口した縁部を有する円筒状の側壁部11aと、直線または曲率が比較的小さい曲線からなるすり鉢状の底部11cを有する。本発明において、コーナー部とは、側壁部11aと底部11cを連接する部分で、コーナー部の曲線の接線がシリカガラスルツボの側壁部11aと重なる点から、底部11cと共通接線を有する点までの部分のことを意味する。言い換えると、シリカガラスルツボ11の側壁部11aが曲がり始める点が側壁部11aとコーナー部11bの境界である。さらに、ルツボの底の曲率が一定の部分が底部11cであり、ルツボの底の中心からの距離が増したときに曲率が変化し始める点が底部11cとコーナー部11bとの境界である。
<内部ロボットアーム、内部測距部>
ルツボ11に覆われる位置に設けられた基台1上には、内部ロボットアーム5が設置されている。内部ロボットアーム5は、複数のアーム5aと、これらのアーム5aを回転可能に支持する複数のジョイント5bと、本体部5cを備える。本体部5cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。内部ロボットアーム5の先端にはルツボ11の内表面形状の測定を行う内部測距部17が設けられている。内部測距部17は、ルツボ11の内表面に対してレーザー光を照射し、内表面からの反射光を検出することによって内部測距部17からルツボ11の内表面までの距離を測定する。本体部5c内には、ジョイント5b及び内部測距部17の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部5c設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント5bを回転させてアーム5を動かすことによって、内部測距部17を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、内部測距部17をルツボ内表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ内表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、内部測距部17の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって内部測距部17を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め内部測距部17内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、内部測距部17内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部5cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部5cに送られるようにする。内部測距部17は、本体部5cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
ルツボの開口部から底部11cまでの測定が終わると、回転台9を少し回転させ、同様の測定行う。この測定は、底部11cから開口部に向かって行ってもよい。回転台9の回転角は、精度と測定時間との考慮して決定されるが、例えば、2〜10度である。回転角が大きすぎると測定精度が十分でなく、小さすぎると測定時間が掛かりすぎる。回転台9の回転は、内蔵プログラム又は外部入力信号に基づいて制御される。回転台9の回転角は、ロータリーエンコーダ等によって検出可能である。回転台9の回転は、内部測距部17及び後述する外部測距部19の移動と連動してすることが好ましく、これによって、内部測距部17及び外部測距部19の三次元座標の算出が容易になる。
後述するが、内部測距部17は、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)、及び内部測距部17から透明層13と気泡含有層15の界面までの距離(界面距離)の両方を測定することができる。ジョイント5bの角度はジョイント5bに設けられたロータリーエンコーダ等によって既知であるので、各測定点での内部測距部17の位置の三次元座標及び方向が既知になるので、内表面距離及び界面距離が求まれば、内表面での三次元座標、及び界面での三次元座標が既知となる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の内表面の三次元形状、及び界面の三次元形状が既知になる。また、内表面と界面の間の距離が既知になるので、透明層13の厚さも既知になり、透明層の厚さの三次元分布が求められる。
<外部ロボットアーム、外部測距部>
ルツボ11の外部に設けられた基台3上には、外部ロボットアーム7が設置されている。外部ロボットアーム7は、複数のアーム7aと、これらのアームを回転可能に支持する複数のジョイント7bと、本体部7cを備える。本体部7cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。外部ロボットアーム7の先端にはルツボ11の外表面形状の測定を行う外部測距部19が設けられている。外部測距部19は、ルツボ11の外表面に対してレーザー光を照射し、外表面からの反射光を検出することによって外部測距部19からルツボ11の外表面までの距離を測定する。本体部7c内には、ジョイント7b及び外部測距部19の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部7c設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント7bを回転させてアーム7を動かすことによって、外部測距部19を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、外部測距部19をルツボ外表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ外表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、外部測距部19の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって外部測距部19を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め外部測距部19内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、外部測距分19内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部7cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部7cに送られるようにする。外部測距部19は、本体部7cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
内部測距部17と外部測距部19は、同期させて移動させてもよいが、内表面形状の測定と外表面形状の測定は独立して行われるので、必ずしも同期させる必要はない。
外部測距部19は、外部測距部19から外表面までの距離(外表面距離)を測定することができる。ジョイント7bの角度はジョイント7bに設けられたロータリーエンコーダ等によって既知であるので、外部測距部19の位置の三次元座標及び方向が既知になるので、外表面距離が求まれば、外表面での三次元座標が既知となる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の外表面の三次元形状が既知になる。
以上より、ルツボの内表面及び外表面の三次元形状が既知になるので、ルツボの壁厚の三次元分布が求められる。
<距離測定の詳細>
次に、図2を用いて、内部測距部17及び外部測距部19による距離測定の詳細を説明する。
図2に示すように、内部測距部17は、ルツボ11の内表面側(透明層13側)に配置され、外部測距部19は、ルツボ11の外表面側(気泡含有層15側)に配置される。内部測距部17は、出射部17a及び検出部17bを備える。外部測距部19は、出射部19a及び検出部19bを備える。また、内部測距部17及び外部測距部19は、図示しない制御部及び外部端子を備える。出射部17a及び19aは、レーザー光を出射するものであり、例えば、半導体レーザーを備えるものである。出射されるレーザー光の波長は、特に限定されないが、例えば、波長600〜700nmの赤色レーザー光である。検出部17b及び19bは、例えばCCDで構成され、光が当たった位置に基づいて三角測量法の原理に基づいてターゲットまでの距離が決定される。
内部測距部17の出射部17aから出射されたレーザー光は、一部が内表面(透明層13の表面)で反射し、一部が透明層13と気泡含有層15の界面で反射し、これらの反射光(内表面反射光、界面反射光)が検出部17bに当たって検出される。図2から明らかなように、内表面反射光と界面反射光は、検出部17bの異なる位置に当たっており、この位置の違いによって、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)及び界面までの距離(界面距離)がそれぞれ決定される。好適な入射角θは、内表面の状態、透明層13の厚さ、気泡含有層15の状態等によって、変化しうるが例えば30〜60度である。
<サセプター>
シリコン単結晶引き上げの際にシリカガラスルツボを保持するサセプターの内表面の三次元形状も上記方法で測定することが可能になる。
<成形体>
シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体である。
サセプターの内表面とシリカガラスルツボの内表面及び外表面の三次元形状データから、それぞれの中心軸を一致させるための成形体の位置及び/又は形状を算出する。ここで、シリカガラスルツボの中心軸は、ルツボ側壁部の内表面と略並行且つ開口部の中心を通過する軸である。外表面と内表面とが略平行でない場合もあるため、内表面を基準とした中心軸が好ましい。サセプターの中心軸は、サセプターを水平方向に回転させる回転軸に対して略鉛直方向に通過する軸である。上記成形体は、ルツボ外表面又はサセプター内表面を全て覆う形状である必要はない。ルツボ外表面又はサセプター内表面の一部を覆う形状であってもよく、例えば、シリカガラスルツボの底部、コーナー部及び側壁部の一部並びに底部及びコーナー部を覆う形状であってもよい。加えて、ルツボ底部だけを覆う形状であってもよい。ルツボ外表面又はサセプター内表面の全てを覆う形状の場合は、成形体の費用がかさむためである。ルツボ外表面又はサセプター内表面を覆う成形体は、厚さが均一ではなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの内表面及び外表面の三次元形状に合わせて厚みが変化している形状であってもよい。また、成形体は複数であってもよい。この場合、ルツボ外表面又はサセプター内表面に、互いの中心軸が一致するような位置に対してそれぞれの成形体を敷設してもよい。ルツボ外表面とサセプター内表面との間に成形体を敷設した場合、互いの中心軸が一致するならば、ルツボ外表面とサセプター内表面との間に隙間が存在していてもよい。また、一部の成形体を予めサセプター内表面に敷設し、残りの成形体をルツボの外表面に敷設した上で、かかるシリカガラスルツボを上記サセプターに内装してもよい。
<成形体の形状及び材質>
成形体の加工方法は、特に限定しないが、例えば、NC加工のような機械を用いて削り出す方法を採用してもよい。三次元形状のデータを用いて加工できることから有利である。また、プレート、シート又はクロス状の成形体を積層させて成形体としてもよい。部分的な隙間を埋めるのに有利である。また、上記削り出された成形体と、上記積層された成形体を組み合わせて使用してもよい。更に、ルツボ外表面に敷設した、上記削り出された成形体及び/又は上記積層された成形体をシート又はクロス状の成形体で覆ってもよく、繊維を用いて編み込むことで覆ってもよい。同様のことがサセプターの内表面に敷設した場合にも適応される。覆った後のシート又はクロスは、加熱や薬剤処理により硬化させてもよい。成形体の材質は、耐熱性材料であれば特に限定しないが、セラミックスやカーボン材料であってもよい。またこれらの組合せであってもよい。
<成形体の設置1>
本実施形態に関して、図3を用いて、成形体の設置を詳細に説明する。
図3(a)は、ルツボ底部からコーナー部にかけて変形部24を有するシリカガラスルツボ21である。図3(b)は、サセプター31の断面図と、回転軸34である。シリカガラスルツボの三次元形状23(図3(c))とサセプターの内表面三次元形状33(図3(d))を上述した測定方法により計測する。計測したデータに基づいてシリカガラスルツボの三次元形状23をサセプターの内表面三次元形状33に内装すると、図3(e)に示す通り、シリカガラスルツボの中心軸22とサセプターの中心軸32が一致しないことが明らかになる。図3(f)に示す通り、中心軸22と中心軸32が一致する様にシリカガラスルツボの三次元形状23を動かすと、ルツボ底部とサセプターとの間に隙間41が生じる。中心軸22と中心軸23が一致するような成形体42を作成する。図3(g)に示す通り、シリカガラスルツボ21とサセプター31の間に成形体42を敷設することで、中心軸22と中心軸32とが一致することができる。予め成形体を敷設しておくことで、中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに内装することができる。
また、図4の通り、成形体は、シリカガラスルツボの一部を覆う成形体51(図4(b))であってもよい。なお、図4(b)及び(c)の成形体51は、説明のため部分的な断面図としている。変形部24に位置する成形体43は、成形体51と一体化している。シリカガラスルツボ21を成形体51に内装し、成形体51に内装されたシリカガラスルツボ21をサセプター31に内装することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。中心軸22と中心軸32とを一致させることが可能な成形体で予めシリカガラスルツボを覆うことで、使用時に成形体を設置する工程と中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに内装することができる。
また、図5の通り、成形体は、サセプターの内表面を覆う成形体51(図5(a))であってもよい。なお、図5(a)及び(c)の成形体51は、説明のため部分的な断面図としている。変形部24に対応する成形体43は、成形体51と一体化している。成形体51をサセプター31に内装し、成形体51が内装されたサセプター31にシリカガラスルツボ21を内装することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。隙間となる部分を埋めるような成形体で予めサセプターの内表面を覆うことで、使用時に成形体を設置する工程と中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに内装することができる。
<成形体の設置2>
別の実施形態に関して、図6を用いて、成形体の設置を詳細に説明する。
図6(a)において、シリカガラスルツボ21は、成形体42が設置されている。成形体42が設置されたシリカガラスルツボ21を、シリカガラスルツボの三次元形状23とサセプターの内表面三次元形状33に基づいて製造されたシート状成形体52に内装する。これにより、サセプター31への内装工程の前にシリカガラスルツボ21と成形体42との位置がズレることを防止することができる。シート状成形体52により覆われたシリカガラスルツボ21と成形体42をサセプター31へ内装することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。

Claims (5)

  1. シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと前記ルツボの三次元データに基づき且つ前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設すると前記サセプターの中心軸と前記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法。
  2. 前記ルツボの中心軸は、前記ルツボの側壁部の内表面と略並行且つ開口部の中心を通過する軸である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記成形体は、前記サセプター又は前記ルツボの外表面を全て覆わない、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記成形体は、耐熱性材料である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記耐熱性材料は、カーボンである、請求項4に記載の方法
JP2011290390A 2011-12-29 2011-12-29 シリコン単結晶引き上げ方法 Active JP5822723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011290390A JP5822723B2 (ja) 2011-12-29 2011-12-29 シリコン単結晶引き上げ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011290390A JP5822723B2 (ja) 2011-12-29 2011-12-29 シリコン単結晶引き上げ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013139356A true JP2013139356A (ja) 2013-07-18
JP5822723B2 JP5822723B2 (ja) 2015-11-24

Family

ID=49037205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011290390A Active JP5822723B2 (ja) 2011-12-29 2011-12-29 シリコン単結晶引き上げ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5822723B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014207942A1 (ja) * 2013-06-29 2014-12-31 株式会社Sumco シリコン単結晶引き上げ方法
JP2017132690A (ja) * 2017-03-02 2017-08-03 株式会社Sumco シリコン単結晶引き上げ方法
WO2022024666A1 (ja) 2020-07-30 2022-02-03 信越石英株式会社 石英ガラスるつぼ
WO2022024667A1 (ja) 2020-07-30 2022-02-03 信越石英株式会社 Cz用るつぼ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014207942A1 (ja) * 2013-06-29 2014-12-31 株式会社Sumco シリコン単結晶引き上げ方法
US9863059B2 (en) 2013-06-29 2018-01-09 Sumco Corporation Method for pulling silicon single crystal
JP2017132690A (ja) * 2017-03-02 2017-08-03 株式会社Sumco シリコン単結晶引き上げ方法
WO2022024666A1 (ja) 2020-07-30 2022-02-03 信越石英株式会社 石英ガラスるつぼ
WO2022024667A1 (ja) 2020-07-30 2022-02-03 信越石英株式会社 Cz用るつぼ
KR20230044206A (ko) 2020-07-30 2023-04-03 신에쯔 세끼에이 가부시키가이샤 Cz용 도가니
KR20230044205A (ko) 2020-07-30 2023-04-03 신에쯔 세끼에이 가부시키가이샤 석영유리 도가니

Also Published As

Publication number Publication date
JP5822723B2 (ja) 2015-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5822723B2 (ja) シリコン単結晶引き上げ方法
JP6265575B2 (ja) シリコン単結晶引き上げ方法
JP5749151B2 (ja) シリカガラスルツボのラマンスペクトルの三次元形状測定方法
JP6106273B2 (ja) シリコン単結晶引き上げ方法
JP5749149B2 (ja) シリカガラスルツボの三次元形状測定方法
JP5657515B2 (ja) シリカガラスルツボの三次元形状測定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP2017128507A (ja) シリコン単結晶引き上げ方法
JP2017124972A (ja) シリコン単結晶引き上げ方法
JP6162867B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2013134177A (ja) シリカガラスルツボの三次元形状測定方法
JP6162870B2 (ja) シリカガラスルツボの製造方法
JP5818675B2 (ja) シリカガラスルツボの気泡分布の三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP6162848B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5996718B2 (ja) シリカガラスルツボの三次元形状測定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP5709737B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5978343B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5739797B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5946560B2 (ja) シリカガラスルツボのラマンスペクトルの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP6162847B2 (ja) シリカガラスルツボの赤外吸収スペクトルの三次元分布の決定方法、及びシリコン単結晶の製造方法
JP5946561B2 (ja) シリカガラスルツボの表面粗さの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP5923644B2 (ja) シリカガラスルツボの赤外吸収スペクトルの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP5749152B2 (ja) シリカガラスルツボの表面粗さの三次元形状測定方法
JP5749150B2 (ja) シリカガラスルツボの赤外吸収スペクトルの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法
JP2017154971A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2017215325A (ja) シリカガラスルツボの測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20141027

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5822723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250