JP6265575B2 - シリコン単結晶引き上げ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン単結晶引き上げ方法に関する。
チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造には、シリカガラスルツボを用いて製造される。シリカガラスルツボにポリシリコンを充填して加熱し、高純度のポリシリコンを熔融させてシリコン融液を得る。シリカガラスルツボを保持するサセプターを回転させながら、このシリコン融液に種結晶の端部を浸けて回転させながら引上げることによって、シリコン単結晶は製造される。シリコン融液を単結晶に接触させているシリコン融液面中心部分の固液界面をシリコンの融点である1420℃付近に保つためにシリカガラスルツボの温度は1450〜1600℃という高温となっている。2週間以上かかることがあるシリコン単結晶引き上げにおいてはシリカガラスルツボのリム部の沈み込み変形量は5cm以上となることもある。
半導体材料となるシリコン単結晶は、シリカガラスルツボ内にてポリシリコンを約1450〜1500℃程度まで加熱して、チョクラルスキー法により引き上げることで製造される。フラッシュメモリやDRAMの低価格化と高性能化が急速に進み、その要求に答える目的でシリコン単結晶の直径は、現在主流の300mmΦから、大型サイズである400〜450mmΦにシフトしている。それに伴って、直径の大きなシリコン単結晶の製造を可能とするために、シリカガラスルツボの口径も約600mmから1000mm以上の大口径サイズにシフトしている。シリカガラスルツボの口径が大きくなるにつれて、シリカガラスルツボの外側に配置されるヒーターからシリコン単結晶の中心までの距離が以前より遠くなっている。例えば、口径が約600mmから1000mmにシフトすると、ヒーターから単結晶の中心までは、200mm以上遠くなる。加えて、約1450〜1500℃のシリコン融液の量もシリカガラスルツボの口径が大きくなるにつれて増加している。直径約1000mmのルツボは、重量が約120kgという人の手で動かすには重いものであり、そこに収容されるシリコン融液の質量は900kg以上である。つまり、シリコン単結晶の引き上げ時には、約1500℃のシリコン融液が900kg以上もルツボに収容されることになる。
この結果、サセプターの中心軸からシリカガラスルツボの縁までの距離が長くなっている。従って、サセプターの中心軸とシリカガラスルツボの中心軸との間のズレが無視できなくなり、単結晶引き上げに問題が生じるようになった。例えば、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸に角度が生じる場合や互いの中心軸が平行にズレている場合は、シリコン融液に乱流が生じ種結晶の着液が困難になったり、シリコンインゴットの単結晶化率を低下させたりする問題が生じる。
しかしながら、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を合わせることは、これまで経験を頼りに、CZ炉内で人が行なっていた。シリカガラスルツボの破損を避けるために、シリカガラスルツボは、サセプターに装填した後は、通常動かしたりはしない。たとえ動かす場合であっても、サセプターから慎重に割れやすいシリカガラスルツボを取り出すため、非常に時間を費やす作業である。特に、近年の大口径シリカガラスルツボは、100kgを超える重量があるため、サセプターにシリカガラスルツボを装填した後は、シリカガラスルツボを動かして、中心軸を合わせ直すことは非常に困難であった。
加えて、大口径シリカガラスルツボは単結晶引き上げの時間が、従来のシリカガラスルツボと比較して長いため、シリカガラスルツボの加熱時間も長くなっている。この長時間の加熱の結果、内倒れや座屈といったシリカガラスルツボの変形が生じ、シリコン単結晶の引き上げに悪影響を与えている。シリカガラスルツボの変形を回避するため、シリカガラスルツボの外表面にカーボンシート材料を設置することでルツボの変形を防止している。このカーボンシート材料の厚みにより、シリカガラスルツボとサセプターの隙間が埋まり、サセプターに挿入後のシリカガラスルツボを動かすことが更に困難になっていた。
本発明は、このような事情を鑑み、サセプターとシリカガラスルツボとの中心軸を調節することなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面との間に敷設するだけで互いの中心軸が実質的に一致するようになる、シリコン単結晶引き上げ方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は次のようなシリコン単結晶引き上げ方法を提供する。即ち、シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法が提供される。
サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を一致させることは経験で行われていたため、簡便且つ確実に中心軸を一致させる方法は検討されて来なかった。本発明者らは、シリカガラスルツボの外表面をカーボンシートで覆い、サセプターとシリカガラスルツボの隙間を全て埋めることで、それぞれの中心軸を一致させることができると考えた。しかしながら、隙間を全て埋めたとしても中心軸は一致しなかった。
本発明者らは更に解析を進めたところ、回転モールド法で製造されたシリカガラスルツボにおいては、一つ一つのルツボ外表面の三次元形状にバラツキが生じていることが明らかとなった。ルツボ型となる回転するモールド内に、天然シリカ粉を供給し、更に合成シリカ粉を天然シリカ粉上に供給し、アーク放電のジュール熱によりシリカ粉を溶融することで、合成シリカ粉からガラス化される内面層(合成層)と天然シリカ粉からガラス化される外面層(天然層)からなるシリカガラスルツボが製造される。ルツボ型となるモールドの形状が摩耗により常に同じ形状でなかったり、連続製造などで溶融温度や雰囲気温度が一定でなかったりすると、ルツボ三次元形状にバラツキが生じると考えられる。
また、サセプターも内表面の三次元形状にバラツキが生じていることが明らかとなった。特にサセプターは、シリコン単結晶引き上げ毎に少しずつ内表面の三次元形状が変わることも明らかとなった。これらの解析から、サセプターとルツボの中心軸が一致しないのは、サセプター内表面の三次元形状とルツボ外表面の三次元形状が一致しないためであることが明らかとなった。しかしながら、製造段階でサセプター内表面の三次元形状に合わせてシリカガラスルツボを製造するのは困難であった。特に、サセプターはシリコン単結晶の引き上げ前と後で内表面形状が一致しないため、よりシリカガラスルツボの外表面形状を一致させるのは困難であった。
この結果から、単に隙間を埋めるためにカーボンシート材料でシリカガラスルツボを覆っただけではシリカガラスルツボとサセプターの中心軸を一致させることができないことが明らかとなった。
以上の解析の結果、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面の三次元形状を考慮して形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設することで、互いの中心軸を実質的に一致させることができ、本発明は完成された。この構成によれば、サセプターとシリカガラスルツボとの中心軸を調節することなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの外表面との間に敷設するだけで互いの中心軸が実質的に一致するようになる、シリコン単結晶引き上げ方法を提供することができる。
すなわち、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を同一軸線上におく方法は経験的に調整する以外にこれまで知られていなかったが、以上の方法により、経験に基づく方法によらず、サセプターとシリカガラスルツボの中心軸を同一軸線上おくことができるため、サセプターへのシリカガラスルツボの挿入ミスを減らし、種結晶をシリコン融液へスムーズに着液させ、シリコンインゴットの単結晶化率を向上させ、シリコンウェーハの価格を安定的に供給することができる。
本発明の一実施形態のシリカガラスルツボの三次元形状測定方法の説明図である。 図1の内部測距部及びその近傍のシリカガラスルツボの拡大図である。 シリカガラスルツボとサセプターの三次元形状を測定した結果に基づいて、隙間に対応する成形体を用いてシリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる工程の説明図である。 サセプターにシリカガラスルツボを装填した際に生じる隙間を埋める成形体であって、上記ルツボ側壁部の外表面まで覆う成形体にルツボを装填し、成形体に覆われたルツボをサセプターに装填することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる工程の説明図である。図4(b)と(c)の成形体は、説明のために、部分的な断面図としている。 サセプターにシリカガラスルツボを装填した際に生じる隙間を埋める成形体であって、上記ルツボ側壁部の外表面まで覆う成形体をサセプターに敷設し、上記成形体を敷設したサセプターにシリカガラスルツボを装填することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる工程の説明図である。図5(a)と(c)の成形体は、説明のために、部分的な断面図としている。 成形体を設置したシリカガラスルツボをシート又はクロス状成形体に装填して、それをサセプターに装填することで、シリカガラスルツボの中心軸とサセプターの中心軸とを一致させる方法の説明図である。
本実施形態は、シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法である。以下、各構成要素について詳細に検討する。
<シリカガラスルツボ>
測定対象であるシリカガラスルツボ11は、内表面側に透明なシリカガラス層13と、外表面側に気泡を含有するシリカガラス層15を有するものであり、開口部が下向きになるように回転可能な回転台9上に載置されている。シリカガラスルツボ11は、曲率が比較的大きいコーナー部11bと、上面に開口した縁部を有する円筒状の側壁部11aと、直線または曲率が比較的小さい曲線からなるすり鉢状の底部11cを有する。本発明において、コーナー部とは、側壁部11aと底部11cを連接する部分で、コーナー部の曲線の接線がシリカガラスルツボの側壁部11aと重なる点から、底部11cと共通接線を有する点までの部分のことを意味する。言い換えると、シリカガラスルツボ11の側壁部11aが曲がり始める点が側壁部11aとコーナー部11bの境界である。さらに、ルツボの底の曲率が一定の部分が底部11cであり、ルツボの底の中心からの距離が増したときに曲率が変化し始める点が底部11cとコーナー部11bとの境界である。
<内部ロボットアーム、内部測距部>
ルツボ11に覆われる位置に設けられた基台1上には、内部ロボットアーム5が設置されている。内部ロボットアーム5は、複数のアーム5aと、これらのアーム5aを回転可能に支持する複数のジョイント5bと、本体部5cを備える。本体部5cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。内部ロボットアーム5の先端にはルツボ11の内表面形状の測定を行う内部測距部17が設けられている。内部測距部17は、ルツボ11の内表面に対してレーザー光を照射し、内表面からの反射光を検出することによって内部測距部17からルツボ11の内表面までの距離を測定する。本体部5c内には、ジョイント5b及び内部測距部17の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部5cに設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント5bを回転させてアーム5を動かすことによって、内部測距部17を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、内部測距部17をルツボ内表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ内表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、内部測距部17の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって内部測距部17を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め内部測距部17内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、内部測距部17内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部5cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部5cに送られるようにする。内部測距部17は、本体部5cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
ルツボの開口部から底部11cまでの測定が終わると、回転台9を少し回転させ、同様の測定行う。この測定は、底部11cから開口部に向かって行ってもよい。回転台9の回転角は、精度と測定時間とを考慮して決定されるが、例えば、2〜10度である。回転角が大きすぎると測定精度が十分でなく、小さすぎると測定時間が掛かりすぎる。回転台9の回転は、内蔵プログラム又は外部入力信号に基づいて制御される。回転台9の回転角は、ロータリーエンコーダ等によって検出可能である。回転台9の回転は、内部測距部17及び後述する外部測距部19の移動と連動してすることが好ましく、これによって、内部測距部17及び外部測距部19の三次元座標の算出が容易になる。
後述するが、内部測距部17は、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)、及び内部測距部17から透明層13と気泡含有層15の界面までの距離(界面距離)の両方を測定することができる。ジョイント5bの角度はジョイント5bに設けられたロータリーエンコーダ等によって把握でき、各測定点での内部測距部17の位置の三次元座標及び方向が把握できるので、内表面距離及び界面距離が求まれば、内表面での三次元座標、及び界面での三次元座標が把握できる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の内表面の三次元形状、及び界面の三次元形状が把握できる。また、内表面と界面の間の距離が把握できるので、透明層13の厚さも把握でき、透明層の厚さの三次元分布が求められる。
<外部ロボットアーム、外部測距部>
ルツボ11の外部に設けられた基台3上には、外部ロボットアーム7が設置されている。外部ロボットアーム7は、複数のアーム7aと、これらのアームを回転可能に支持する複数のジョイント7bと、本体部7cを備える。本体部7cには図示しない外部端子が設けられており、外部とのデータ交換が可能になっている。外部ロボットアーム7の先端にはルツボ11の外表面形状の測定を行う外部測距部19が設けられている。外部測距部19は、ルツボ11の外表面に対してレーザー光を照射し、外表面からの反射光を検出することによって外部測距部19からルツボ11の外表面までの距離を測定する。本体部7c内には、ジョイント7b及び外部測距部19の制御を行う制御部が設けられている。制御部は、本体部7cに設けられたプログラム又は外部入力信号に基づいてジョイント7bを回転させてアーム7を動かすことによって、外部測距部19を任意の三次元位置に移動させる。具体的には、外部測距部19をルツボ外表面に沿って非接触で移動させる。従って、制御部には、ルツボ外表面の大まかな形状データを与え、そのデータに従って、外部測距部19の位置を移動させる。より具体的には、例えば、図1(a)に示すようなルツボ11の開口部近傍に近い位置から測定を開始し、図1(b)に示すように、ルツボ11の底部11cに向かって外部測距部19を移動させ、移動経路上の複数の測定点において測定を行う。測定間隔は、例えば、1〜5mmであり、例えば2mmである。測定は、予め外部測距部19内に記憶されたタイミングで行うか、又は外部トリガに従って行う。測定結果は、外部測距部19内の記憶部に格納されて、測定終了後にまとめて本体部7cに送られるか、又は測定の度に、逐次本体部7cに送られるようにする。外部測距部19は、本体部7cとは別に設けられた制御部によって制御するように構成してもよい。
内部測距部17と外部測距部19は、同期させて移動させてもよいが、内表面形状の測定と外表面形状の測定は独立して行われるので、必ずしも同期させる必要はない。
外部測距部19は、外部測距部19から外表面までの距離(外表面距離)を測定することができる。ジョイント7bの角度はジョイント7bに設けられたロータリーエンコーダ等によって把握でき、外部測距部19の位置の三次元座標及び方向が把握できるので、外表面距離が求まれば、外表面での三次元座標が把握できる。そして、ルツボ11の開口部から底部11cまでの測定が、ルツボ11の全周に渡って行われるので、ルツボ11の外表面の三次元形状が把握できる。
以上より、ルツボの内表面及び外表面の三次元形状が把握できるので、ルツボの壁厚の三次元分布が求められる。
<距離測定の詳細>
次に、図2を用いて、内部測距部17及び外部測距部19による距離測定の詳細を説明する。
図2に示すように、内部測距部17は、ルツボ11の内表面側(透明なシリカガラス層13側)に配置され、外部測距部19は、ルツボ11の外表面側(気泡を含有するシリカガラス層15側)に配置される。内部測距部17は、出射部17a及び検出部17bを備える。外部測距部19は、出射部19a及び検出部19bを備える。また、内部測距部17及び外部測距部19は、図示しない制御部及び外部端子を備える。出射部17a及び19aは、レーザー光を出射するものであり、例えば、半導体レーザーを備えるものである。出射されるレーザー光の波長は、特に限定されないが、例えば、波長600〜700nmの赤色レーザー光である。検出部17b及び19bは、例えばCCDで構成され、光が当たった位置に基づいて三角測量法の原理に基づいてターゲットまでの距離が決定される。
内部測距部17の出射部17aから出射されたレーザー光は、一部が内表面(透明なシリカガラス層13の表面)で反射し、一部が透明なシリカガラス層13と気泡を含有するシリカガラス層15の界面で反射し、これらの反射光(内表面反射光、界面反射光)が検出部17bに当たって検出される。図2から明らかなように、内表面反射光と界面反射光は、検出部17bの異なる位置に当たっており、この位置の違いによって、内部測距部17から内表面までの距離(内表面距離)及び界面までの距離(界面距離)がそれぞれ決定される。好適な入射角θは、内表面の状態、透明なシリカガラス層13の厚さ、気泡を含有するシリカガラス層15の状態等によって、変化しうるが例えば30〜60度である。
<サセプター>
シリコン単結晶引き上げの際にシリカガラスルツボを保持するサセプターの内表面の三次元形状は、上記方法と同じ原理で測定することが可能である。
<成形体>
シリカガラスルツボを保持可能なサセプターの内面形状の三次元データと上記ルツボの三次元データに基づき且つ上記サセプターの内表面と上記ルツボの外表面との間に敷設すると上記サセプターの中心軸と上記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体である。
サセプターの内表面とシリカガラスルツボの内表面及び外表面の三次元形状データから、それぞれの中心軸を一致させるための成形体の位置及び/又は形状を算出する。ここで、シリカガラスルツボの中心軸は、ルツボ側壁部の内表面と略平行且つ開口部の中心を通過する軸である。ルツボの外表面と内表面とが略平行でない場合もあるため、内表面を基準とした中心軸が好ましい。なぜならばルツボがサセプターと共に一般にはシリコン単結晶とは逆回転しているためルツボの内表面の偏心がシリコン融液面を乱す。サセプターの中心軸は、サセプターを水平方向に回転させる略鉛直方向に通過する軸である。これにより、ルツボの内表面がサセプターの中心軸と略平行となるため、サセプターの中心軸が水平面に対し略垂直である場合は、ルツボ内表面も水平面に対し垂直となり、シリコン融液面とルツボ内表面とが垂直になり、湯面が乱れること防止することができる。
上記成形体は、サセプター内表面又はルツボ外表面を全て覆わなくてもよい。ルツボ外表面又はサセプター内表面の一部を覆う形状であってもよく、例えば、シリカガラスルツボの底部、コーナー部及び側壁部の一部並びに底部及びコーナー部を覆う形状であってもよい。加えて、ルツボ底部だけを覆う形状であってもよい。ルツボ外表面又はサセプター内表面の全てを覆う形状の場合は、成形体の費用がかさむためである。ルツボ外表面又はサセプター内表面を覆う成形体は、厚さが均一ではなく、サセプターの内表面とシリカガラスルツボの内表面及び外表面の三次元形状に合わせて厚みが変化している形状であってもよい。また、成形体は複数であってもよい。この場合、ルツボ外表面又はサセプター内表面に、互いの中心軸が一致するような位置に対してそれぞれの成形体を敷設してもよい。ルツボ外表面とサセプター内表面との間に成形体を敷設した場合、互いの中心軸が一致するならば、ルツボ外表面とサセプター内表面との隙間が存在していてもよい。また、一部の成形体を予めサセプター内表面に敷設し、残りの成形体をルツボの外表面に敷設した上で、かかるシリカガラスルツボを上記サセプターに装填してもよい。
<成形体の形状及び材質>
成形体の加工方法は、特に限定されないが、例えば、NC加工のような機械を用いて削り出す方法を採用してもよい。三次元形状のデータを用いて加工できることから有利である。また、プレート、シート又はクロス状の成形体を積層させて成形体としてもよい。部分的な隙間を埋めるのに有利である。また、上記削り出された成形体と、上記積層された成形体を組み合わせて使用してもよい。更に、ルツボ外表面に敷設した、上記削り出された成形体及び/又は上記積層された成形体をシート又はクロス状の成形体で覆ってもよく、繊維を用いて編み込むことで覆ってもよい。同様のことがサセプターの内表面に敷設した場合にも適応される。覆った後のシート又はクロスは、加熱や薬剤処理により硬化させてもよい。成形体の材質は、特に限定されないが、耐熱性材料であってもよい。シリコン単結晶引き上げは、約1450〜1600℃程度の高温条件下で実行されるため、成形体が耐熱性材料でなければ単結晶引き上げ中に成形体の形状が崩れて中心軸がズレてしまう。また、耐熱性材料は、カーボンであってもよい。カーボンは、サセプターにも使用されている材料であり、耐熱性に優れているため好適である。更に、カーボン材料やセラミックス、又はこれらの組合せであってもよい。
<成形体の設置1>
本実施形態に関して、図3を用いて、成形体の設置を詳細に説明する。
図3(a)は、ルツボ底部からコーナー部にかけて変形部24を有するシリカガラスルツボ21を示す図である。図3(b)は、サセプター31の断面視と、回転軸34を示す図である。シリカガラスルツボの三次元形状23(図3(c))とサセプターの内表面三次元形状33(図3(d))を上述した測定方法により計測する。計測したデータに基づいてシリカガラスルツボの三次元形状23をサセプターの内表面三次元形状33に挿入すると、図3(e)に示す通り、シリカガラスルツボの中心軸22とサセプターの中心軸32が一致しないことが明らかになる。図3(f)に示す通り、中心軸22と中心軸32が一致する様にシリカガラスルツボの三次元形状23を動かすと、ルツボ底部とサセプターに隙間41が生じる。中心軸22と中心軸23が一致するような成形体42を作成する。
図3(g)に示す通り、シリカガラスルツボ21とサセプター31の間に成形体42を敷設することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。予め成形体を敷設しておくことで、中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに装填することができる。
また、図4に示す通り、成形体は、シリカガラスルツボの一部を覆う成形体51(図4(b))であってもよい。なお、図4(b)及び(c)の成形体51は、説明のため部分的な断面図としている。変形部24に位置する成形体43は、成形体51と一体化している。シリカガラスルツボ21を成形体51に装填し、成形体51に装填されたシリカガラスルツボ21をサセプター31に装填することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。中心軸22と中心軸32とを一致させることが可能な成形体で予めシリカガラスルツボを覆うことで、使用時に成形体を敷設する工程と中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに挿入することができる。
また、図5に示す通り、成形体は、サセプターの内表面を覆う成形体51(図5(a))であってもよい。なお、図5(a)及び(c)の成形体51は、説明のため部分的な断面図としている。変形部24に対応する成形体43は、成形体51と一体化している。成形体51をサセプター31に敷設し、成形体51が敷設されたサセプター31にシリカガラスルツボ21を装填することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。隙間となる部分を埋めるような成形体で予めサセプターの内表面を覆うことで、使用時に成形体を敷設する工程と中心軸を調節する工程を省いて、シリカガラスルツボをサセプターに装填することができる。
<成形体の設置2>
別の実施形態に関して、図6を用いて、成形体の設置を詳細に説明する。
図6(a)において、シリカガラスルツボ21には、成形体42が取り付けられている。成形体42はカーボンである。成形体42が取り付けられたシリカガラスルツボ21を、シリカガラスルツボの三次元形状23とサセプターの内表面三次元形状33に基づいて製造されたシート状成形体52に装填する。これにより、サセプター31への装填工程の前にシリカガラスルツボ21と成形体42との位置がズレることを防止できる。シート状成形体52により覆われたシリカガラスルツボ21と成形体42をサセプター31へ装填することで、中心軸22と中心軸32とを一致させることができる。

Claims (7)

  1. シリカガラスルツボの内表面および外表面に対しレーザー光を照射し、該内表面および該外表面からの反射光を検出することによって、前記ルツボの三次元形状を測定し、前記ルツボの三次元データを取得する工程、
    前記ルツボを保持可能なサセプターの内表面に対しレーザー光を照射し、該内表面からの反射光を検出することによって、前記サセプターの内表面の三次元形状を測定し、前記サセプターの内面形状の三次元データを取得する工程、
    および、前記サセプターの内面形状の三次元データと前記ルツボの三次元データに基づき且つ前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設すると前記サセプターの中心軸と前記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法において、
    前記サセプターの中心軸を、サセプターを水平方向に回転させる略鉛直方向に通過する軸とする、シリコン単結晶引き上げ方法。
  2. シリカガラスルツボの内表面および外表面に対しレーザー光を照射し、該内表面および該外表面からの反射光を検出することによって、前記ルツボの三次元形状を測定し、前記ルツボの三次元データを取得する工程、
    前記ルツボを保持可能なサセプターの内表面に対しレーザー光を照射し、該内表面からの反射光を検出することによって、前記サセプターの内表面の三次元形状を測定し、前記サセプターの内面形状の三次元データを取得する工程、
    および、前記サセプターの内面形状の三次元データと前記ルツボの三次元データに基づき且つ前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設すると前記サセプターの中心軸と前記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法において、
    前記成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程において、前記ルツボを前記成形体に装填し、次に、前記成形体に装填された前記ルツボを前記サセプターに装填することにより、前記ルツボの中心軸と前記サセプターの中心軸とを一致させる、シリコン単結晶引き上げ方法。
  3. シリカガラスルツボの内表面および外表面に対しレーザー光を照射し、該内表面および該外表面からの反射光を検出することによって、前記ルツボの三次元形状を測定し、前記ルツボの三次元データを取得する工程、
    前記ルツボを保持可能なサセプターの内表面に対しレーザー光を照射し、該内表面からの反射光を検出することによって、前記サセプターの内表面の三次元形状を測定し、前記サセプターの内面形状の三次元データを取得する工程、
    および、前記サセプターの内面形状の三次元データと前記ルツボの三次元データに基づき且つ前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設すると前記サセプターの中心軸と前記ルツボの中心軸が実質的に一致する様に形成された成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程を備える、シリコン単結晶引き上げ方法において、
    前記成形体を、前記サセプターの内表面と前記ルツボの外表面との間に敷設する工程において、前記成形体を前記サセプターに敷設し、次に、前記成形体が敷設された前記サセプターに前記ルツボを装填することにより、前記ルツボの中心軸と前記サセプターの中心軸とを一致させる、シリコン単結晶引き上げ方法。
  4. 前記ルツボの中心軸は、前記ルツボの側壁部の内表面と略平行且つ開口部の中心を通過する軸である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記成形体は、前記サセプターの内表面又は前記ルツボの外表面を全て覆わない、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記成形体は、耐熱性材料である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記耐熱性材料は、カーボンである、請求項6に記載の方法。



















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