JP2013137904A - 開閉器 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚損湿潤状態でも絶縁ロッドの沿面耐圧の長期的な信頼性を確保し、かつ小形化した開閉器を得る。
【解決手段】軸方向に延在された絶縁部材41からなり、その外周囲には径方向に突出された襞42を有し、上記軸方向の一端部側には、該一端部側に埋め込まれた金属部材12が上記軸方向に突出され、開閉機構部20の駆動力を遮断部10に伝達するように介装された絶縁ロッド40を備えた開閉器であって、上記絶縁部材の上記一端部41a近傍の外周囲に、径方向の突出高さhが上記襞の径方向の高さHよりも低い突起部43または段部44が設けられてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、開閉機構部の駆動力を遮断部に伝達する絶縁ロッドを有する開閉器に関するものである。
従来の開閉器の絶縁ロッドとして、FRP製の強固な芯の周囲を、襞を有する絶縁モールドで覆い、沿面長を長くすることで沿面耐圧を向上させ、更に、芯と絶縁モールドの熱膨張係数の差や強度の差による破壊を防止するために、絶縁モールドに円周方向に形成したスリットを設けるようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。また、シリコーンRTVラバーを帯状に塗布するか、フッ素のテープを張付けることにより絶縁分離帯を螺旋状に設けることで、漏れ電流路を長くし実質的な沿面長が長くなったのと同じ効果が得られるようにしたものがある(例えば特許文献2参照)。
実公平2−36196号公報(第1〜2頁、図1) 特開昭63−200426号公報(第3〜4頁、図1〜4)
従来の絶縁ロッドは襞によって沿面長を長くすることで沿面耐電圧を向上させているので、特許文献1のような絶縁ロッドでは襞を高くすれば操作ロッド全長を短くすることができる。しかし、実際の開閉器で絶縁ロッドを設置するスペースが決まっている場合は、周囲との絶縁距離確保のため、襞の大きさや位置が制限されてしまう。このため、絶縁ロッドの小形化が難しくなり、開閉器全体が大きくなるという問題点があった。また、特許文献2のように絶縁分離帯を設けて漏洩長を長くする方式では、数十年という長期使用後に絶縁分離帯の撥水性が低下し、さらに開閉衝撃が加わると絶縁分離帯の接着面に隙間が生じる可能性がある。この状態で汚損湿潤すると、漏れ電流が絶縁分離帯を乗り越える方向に流れる可能性があり、こうなると沿面長が短くなったことと同じであり、沿面耐圧が低下してしまう。また、特許文献2では、シリコーンRTVラバーを帯状に塗布するか、フッ素テープを張付けて絶縁分離帯とする方法が示されているが、開閉の衝撃に、温度変化、湿度変化による衝撃が加わると、接着面に微小な隙間が生じて沿面放電がその隙間を横切って最短距離で閃絡する可能性がある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、絶縁ロッドの襞を高くすることなく耐電圧性能が向上され、汚損湿潤環境下で長期使用されても絶縁の信頼性が低下しない絶縁ロッドを用いた開閉器を得ることを目的としている。
この発明に係る開閉器は、軸方向に延在された絶縁部材からなり、その外周囲には径方向に突出された襞を有し、上記軸方向の一端部側には、該一端部側に埋め込まれた金属部材が上記軸方向に突出され、開閉機構部の駆動力を遮断部に伝達するように介装された絶縁ロッドを備えた開閉器であって、上記絶縁部材の上記一端部近傍の外周囲に、径方向の突出高さが上記襞の径方向の高さよりも低い突起部または段部が設けられてなることを特徴とするものである。
この発明の開閉器においては、絶縁部材の一端部近傍の外周囲に、径方向の突出高さが上記襞よりも小さい突起部または段部を設けたことにより、汚損湿潤環境下で絶縁ロッドの端の近くに発生する高電界部位のドライバンドの幅を短くすることができ、これにより電界が緩和され沿面耐圧が向上されるので、襞を高くすることなく耐電圧性能が向上され、小型で信頼性の高い開閉器を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る開閉器の絶縁ロッドを示す要部側面図。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の全体構成を概念的に示す構成図。 この発明の実験に使用した模擬絶縁ロッドの構造を示す図。 図3の模擬絶縁ロッドにおいて、最上部の襞の開始位置Lを変えたときの襞の開始位置Lと5%閃絡電圧の関係について測定された結果を示すグラフ。 図3の模擬絶縁ロッドについて得られたドライバンド発生状態での等電位線図。 図3の模擬絶縁ロッドにおいて、開始位置Lが5mm、30mm、60mmの場合の各ドライバンドの電界を比較したグラフ。 電界解析の結果得られた、図6のドライバンド1の電界と開始位置Lの関係を示すグラフ。 図3の模擬絶縁ロッドの襞の高さと5%閃絡電圧の関係を示すグラフ。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の絶縁ロッドに設ける突起部の断面形状の例を示す図であり、(a)は図1に示されたもの、(b)はその変形例を示す。 この発明の実施の形態2に係る開閉器の絶縁ロッドを示す側面図であり、(a)は略全体の構成図、(b)は要部の拡大図。 この発明の実施の形態3に係る開閉器の絶縁ロッドの要部を示す側面図。 この発明の実施の形態4に係る開閉器の絶縁ロッドの要部を示す側面図。 図12の絶縁ロッドについて得られた等電位線図。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る開閉器の絶縁ロッドを示す要部側面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る開閉器の全体構成を概念的に示す構成図である。図において、開閉器は遮断部10と開閉機構部20で構成されており、遮断部10を収容する遮断側収容部10Aと、開閉機構部20を収容する駆動側収容部20Aの2つに区分されている。駆動装置本体21の駆動力はピン22を介して駆動レバー23に伝わる。駆動レバー23は支持台30に回転可能に取り付けられた水平軸24を中心として回転することで連結部材25を図の上下に駆動する。この動きは操作ロッド26に伝わり、支点27によって絶縁ロッド40を介して遮断部10に配設された真空バルブ11の開閉を行う可動スタッド12に伝わる。金属部材でなる可動スタッド12は、図における下端部が絶縁ロッド40の一端部(図の上部)に埋め込まれ、可動スタッド12と絶縁ロッド40は強固に固定されている。
真空バルブ11は真空容器13の内部に固定接点14と可動接点15が接離可能に設けられており、固定接点14と可動接点15を高速に離すことで電流の遮断を行う。固定接点14には引出端子16が接続され、可動接点15と接続された可動スタッド12にはフレキシブル導体17を介して引出端子18が接続されており、上下の引出端子16、18から電流が入出力される。なお、絶縁ロッド40は図1では柱状に形成されたものを示したが、中空の円筒状や、直径が上の方と下の方で異なるものも用いられる。何れの場合も、遮断部10に印加される電圧が開閉機構部20に印加されないように例えばエポキシ樹脂などの硬く絶縁性能の高い材料からなる絶縁部材41を用いて構成される。
また、開閉器は長期の使用により汚損し、さらに高湿度になると沿面は湿潤し耐圧が大きく低下するので、絶縁ロッド40の表面には軸方向に延在する絶縁部材41の外周囲に、径方向に突出された襞42を軸方向に複数形成して沿面長を伸ばしている。なお、長期間使用され、汚損湿潤状態で、系統電圧が絶縁ロッド40に印加されると、表面を流れる漏れ電流によるジュール熱で、通常の環境下では生じないドライバンドBが図1の斜線を付して示す位置に発生する。この発明の典型的な特徴部分は、このようなドライバンドBの発生による絶縁性能の低下を解消するために絶縁部材41の一端部41a(図2の上端部)近傍の外周囲に、この実施の形態1では、絶縁部材41の基部周面41bから径方向への突出高さhが襞42の突出高さHよりも低い突起部43を設けたことにある。なお、図2において、突起部43は図示省略している。
突起部43は、絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41の一端部41aの直近部で、最初の襞42よりも図の上部の沿面を円周状に覆うように設けられ、その突出高さhは例えば3mmという小さなものでよい。なお、図1において、ドライバンドBの内、突起部43の上部に生じるものをドライバンドB1として区別している。汚損湿潤状態で発生するドライバンドB、B1は、何れも乾燥した通常の環境下では存在しない。汚損湿潤状態でドライバンドBが図の上下方向に幅広く発生すると、その部分で高電界が発生し、沿面閃絡し易くなって信頼性が低下するが、この実施の形態1では、絶縁部材41の一端部41a近傍に突起部43を設けたことで、絶縁部材41の一端部41aの近くのドライバンドB1の幅が短くなり、これにより電界が緩和され沿面耐圧が向上されるので、襞42を高くすることなく耐電圧性能が向上され、小型で信頼性の高い開閉器を得ることができる。
以下、上記のようなドライバンド幅抑制構造の効果を見出した実験について述べる。
なお、図3はこの発明の実験に使用した模擬絶縁ロッドの構造を示す図である。実験では図3のような模擬絶縁ロッド40Aを用いて汚損湿潤状態での沿面放電試験を行った。図3では襞42が3枚の例を示しているが、実験では襞42の枚数、位置、高さ等のパラメータを変えたサンプルを用い、食塩とカオリンで作成した汚損液を絶縁ロッド40Aの沿面に付着させ、AC印加電圧を上昇させて沿面閃絡電圧を調べる等価霧中法を行った。また、沿面閃絡の状況は高速度カメラで観測した。模擬ロッド12Aは、可動スタッド12を模擬する電極、模擬ロッド26Aは操作ロッド26を模擬する電極である。図中、下側の模擬ロッド26Aは絶縁ロッド40Aに挿入固定されており、図2のような支点27で固定する方式を簡略化している。なお、開始位置Lは、図3に示すように、絶縁部材41の一端部41a(上端)から一番上の襞42の傾斜が始まる位置までの長さとする。
図4は図3の模擬絶縁ロッド40Aにおいて、最上部の襞の開始位置Lを変えたときの襞の開始位置Lと5%閃絡電圧の関係について測定された結果を示すグラフである。5%閃絡電圧は平均閃絡電圧とは違って、ばらつきも考慮した閃絡電圧であるので、以下では5%閃絡電圧の相対値で性能比較を行う。図4から明らかなように、開始位置Lが小さいほど、5%閃絡電圧は上昇する。この結果が得られた原因を検討するため、電界解析を行った。図5は図3の模擬絶縁ロッド40Aについて得られたドライバンド発生状態での等電位線図である。
高速度カメラ画像によると、模擬絶縁ロッド40Aの上端近くのドライバンドB1、襞42と襞42の間、及び一番下の襞42の下側のドライバンドBが観測されたので、その状況を模擬した。なお、ドライバンドB、B1以外の表面には導電性の汚損液が付着しているため、電圧はドライバンドB、B1に印加される。そこで、電界解析モデルでは、汚損液に相当する導体が沿面に付着し、ドライバンド部は絶縁物が露出しているとした。このため、図5で等電位線はドライバンド部を通過している。
図6は図3の模擬絶縁ロッドにおいて、開始位置Lが5mm、30mm、60mmの場合の各ドライバンドの電界を比較したグラフである。ドライバンド1が模擬絶縁ロッド40Aの上端近くのドライバンドB1に対応し、ドライバンド2、3、4は順次下のドライバンドBが対応する。図6から明らかなように、ドライバンド1においては、開始位置Lによって電界が異なり、開始位置5mmの方が開始位置30mm、60mmの電界に比べて約1/4に抑制されている。一方、ドライバンド2〜4の電界は開始位置による差が小さい。従って、図4の実験結果で、開始位置5mmの方が開始位置30mm、60mmより5%閃絡電圧が20%高いのはこのドライバンド1の電解緩和効果によるものと考えられる。
図7は、電界解析の結果得られた、ドライバンド1の電界と開始位置の関係を示すグラフである。開始位置が30mmよりも小さい領域においては、開始位置を小さくするほどドライバンド1が電界緩和されていくことが分かる。各ケースの等電位線を見ると、模擬ロッド12Aが背後にあるため、ドライバンド1の幅が広くなると等電位線が下側の端に集中して高電界が発生している。
以上の結果から、模擬絶縁ロッド40Aの上端近くに生じるドライバンド1の幅が短くなるように襞42を配置すると5%閃絡電圧を高くすることができる。
図8は図3の模擬絶縁ロッド40Aの襞42の高さHを5mm〜15mmの範囲で変化させた実験で測定された襞42の高さと5%閃絡電圧の関係を示すグラフである。実験の結果、図8に示すように襞42の高さHが5mm〜15mmで5%閃絡電圧は変わらなかった。さらに、電界解析の結果、ドライバンドの電界は襞42の高さHが3mm〜15mmで同レベルであることが確認された。このことから、襞42の高さH=3mm以上の絶縁ロッドで5%閃絡電圧は変わらないと推定される。よって、閃絡電圧に襞高さ依存性はないと考えられる。
この結果から、絶縁部材41の基部周面41bからの突出高さhが数mm程度の小さな突起部43を絶縁ロッドの絶縁部材41の一端部41aの近傍に設けることによって、ドライバンドB1の幅が抑制され5%閃絡電圧を向上させることができるものと考えられる。なお、この小さな突起部43をここではドライバンド幅抑制構造と呼ぶ。
図9はこの発明の実施の形態1に係る開閉器の絶縁ロッドに設ける突起部の断面形状の例を示す図であり、(a)は図1に示されたもの、(b)はその変形例を示す。ドライバンド幅抑制構造である突起部43の断面形状は必ずしも限定されるものではないが、図9(a)のような先端の丸い凸形状や、図9(b)のような半円、ないしは半楕円形状とすることは好ましい。なお、実施の形態1では、突起部43は絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41と一体に成形した例にて示している。上記突起部43の位置は絶縁部材41の一端部41aに近いほどドライバンドの電界は緩和され沿面耐圧が向上する。
従来技術における襞は沿面長を伸ばすために取り付けるので、開閉器用の絶縁ロッドの場合は、高さが例えば10mmや20mmというものである。このため、汚損物も溜まりやすいので、湿潤時に水滴が流れ落ちて汚損度を抑制するように角度を調整した斜面とするのが一般的である。
一方、本発明のドライバンド幅抑制構造はドライバンドの長さを抑制するもので、例えば高さ3mm程度の突起部でよく、また、襞の場合ほど傾斜角度に注意する必要はない。例えば、等価塩分付着量0.1mg/cmでは10kVの耐圧を確保するのに、200mmの沿面長が必要である(IEC815(INTERNATIONAL ELECTROTECHNICAL COMMISSION REPORT_Publication 815.29頁_TABLE III )の推奨値20mm/kVから計算)。沿面耐圧をさらに10%向上させるには沿面長を20mm増やして220mmとする必要があるので、高さ8mm程度の襞を1個追加する必要がある。これに対して、本発明のドライバンド幅抑制構造としての突起部43では高さ3mmの突起部とするだけで良いので絶縁ロッド40が小形化される。襞42は沿面長を伸ばすために取り付けるので一定の高さが必要であるが、ドライバンド幅抑制構造はドライバンドの長さを抑制するもので、襞の場合のような高さは必要ない。
以上のように、実施の形態1の開閉器においては、絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41の一端部41a近傍の外周囲に、径方向の突出高さhが例えば3mm程度と、襞42よりも小さい突起部43を沿面を円周状に覆うように設けたことにより、汚損湿潤状態のときに絶縁部材41の表面に生じるドライバンドB1の幅を狭くすることができる。これにより、ドライバンド部分の電界が緩和され、沿面耐圧を向上させることができる。この結果、開閉器の絶縁ロッド40の小形化が可能となり、絶縁の長期間の信頼性が向上し、耐久性も向上するという効果が得られる。
また、絶縁ロッド40の沿面長を伸ばさなくても上記突起部43を設けるだけで沿面耐圧が向上するので、絶縁ロッド40の設置スペースの関係で襞42を高くしたり、襞42の数を増やすことができない場合でも、絶縁性能を確保しさらに絶縁ロッド40を小形化することができる。この結果、開閉器を小形化することができる。
また、突起部43を絶縁部材41と一体に形成するようにしたので、製造工程が増えることもなく、容易に組み立てることができる。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2に係る開閉器の絶縁ロッドを示す側面図であり、(a)は略全体の構成図、(b)は要部の拡大図である。なお、この実施の形態2は、ドライバンド幅抑制構造としての突起部43の代わりに段部44(44A、44B)を設けるようにしたものである。図において、絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41の一端部41a近傍には、軸方向の他端部側(図の下方側)に向けて、基部周面41bの直径Rよりも、段階的に直径が大となるように形成された2段の段部44A、44Bが設けられており、2つ目の段部44Bの下方部には1つ目の襞42が形成されている。なお、段部44の角部は何れも滑らかな曲面で形成され、最初の段部44Aを経て次の段部44Bに至る間、及び2つ目の段部44Bから1つ目の襞42に至る間は、外径が上記基部周面41bの直径Rよりも大で、略一定に形成された大径部44a、44bが順次形成されている。
上記段部44A、44Bの高さh11、h12は、実施の形態1の突起43(図1)の場合と同様、例えば3mm程度でもドライバンド幅抑制の効果が得られる。ドライバンドは、1つ目の段部44Aの上方の絶縁部材41の外周面にドライバンドB1が形成される他、該1つ目の段部44Aの下側に1つ目の大径部44aが形成されるため、その1つ目の大径部44aに新たなドライバンドB2が形成される。この新たなドライバンドB2の幅が大きくなって電界が大きくなる場合には、2つ目の段部44Bの下に、更に段部(図示省略)を同様に追加することで電界を緩和することができる。なお、上記高さh11、h12は互いに同一でも良く、異なっていても良い。
上記のように、実施の形態2においては、ドライバンド幅抑制構造として段部44を設けるようにしたので、絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41の一端部41aに近い位置のドライバンドB1の幅を狭くすることができ、これによりドライバンドが生じたときの電界が緩和され、沿面耐圧を向上させることができる。また、段部44は破損し難く信頼性が高いという効果がある。このため、絶縁ロッド40を小形化することで、開閉器も小形化することができ、さらに、長期的な信頼性の高い開閉器とすることができる。また、突起部よりも段部44の方が加工が楽であるという長所がある。
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3に係る開閉器の絶縁ロッドの要部を示す側面図であり、左半分が外径図、右半分が断面図となっている。なお、2つめの襞42から下は実施の形態1、2と同じであるので図示省略した。図において、絶縁部材41の一端部41aには、突起部43Aが形成されたキャップ45が可動スタッド12の軸方向から挿入され被せられている。なお、キャップ45の材料は絶縁部材41と同じでもよいが、例えばPTFEのような誘電率が低い材料とすると固有容量(=誘電率/厚み)が下がり、沿面放電電圧は固有容量が小さい方が高くなる性質があるので、耐電圧性能がさらに向上するので好ましい。また、キャップ45と絶縁部材41は例えばシリコーンゴムなどの充填剤を用いて固定される。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態3においては、実施の形態1と同様に、絶縁部材41の上端に近い位置のドライバンドB1の幅を狭くすることができ、これによりドライバンドの電界が緩和され、沿面耐圧が向上する。また、キャップ45を被せた部分は絶縁厚みが増すことになり、ドライバンドB1と可動スタッド12(背後電極)の間が広くなるので、等電位線の間隔が広くなり電界緩和され耐電圧が向上する。
上記のように、実施の形態3によれば、ドライバンド幅抑制構造を、突起部43Aが形成されたキャップ45を絶縁部材41の一端部41aに被せる構成としたので、絶縁ロッド40の端に近い位置のドライバンドB1の幅が狭くなり、ドライバンドの電界が緩和される効果がある。また、キャップ45を被せることで絶縁材料の厚みが増すため、固有容量を下げ沿面耐圧を向上させる効果などがある。このため、絶縁ロッドを小形化することができ、開閉器も小形化することができる。また、キャップ45は、その表面層を絶縁部材41よりも誘電率の低い材料で形成することで固有容量が下がり、これによって沿面耐圧が向上するという効果も得られる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4に係る開閉器の絶縁ロッドの要部を示す側面図であり、左半分が外径図、右半分が断面図となっている。図13は図12の絶縁ロッドについて得られた等電位線図である。図において、絶縁ロッド40を構成する絶縁部材41の上方部分には、一端部41aの端面から他端部側(図の下側)に向けて軸方向の所定長だけ小径に形成した小径部41cが形成され、該小径部41cと絶縁部材41の基部周面41bとの間に段差面部41dが形成されている。そして、小径部41cには、内径が小径部41cの直径に略等しく、外径が絶縁部材41の基部周面41bの外径よりも大きいリング状部材からなる突起部43Bが装着されている。該突起部43Bは、その側面が段差面部41dに密着するように装着され、突起部43Bの上部の小径部41cに固定用キャップ46が嵌合され、突起部43Bを埋め込む如く固定している。
固定用キャップ46の外径は、この例では絶縁部材41の基部周面41bの外径と略同一に形成されている。突起部43Bと固定用キャップ46の固定には例えばシリコーンゴムなどの充填剤が用いられる。突起部43Bは絶縁部材41より誘電率の大きい絶縁材料、例えばセラミックで形成される。固定用キャップ46は絶縁ロッド40の絶縁部材41と同じ材料とする。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態4における等電位線は図13のようである。なお、固定用キャップ46と絶縁部材41は同じ材料なので境界線は省略している。ドライバンドB1から絶縁ロッドの絶縁部材41内に入った等電位線は、リング状の突起部43Bの埋め込まれた部分を経て、可動スタッド12と操作ロッド(図示せず)の間のギャップに至る。リング状の突起部43Bの誘電率が絶縁ロッド40の絶縁部材41より大きいので、埋め込み部(A部)の等電位線は間隔が広くなる。この影響で、ドライバンドB1の下端の電界が緩和され、沿面耐圧は高くなる。
上記のように実施の形態4によれば、リング状の突起部43Bは、絶縁ロッドを構成する絶縁部材41の一端部41aに近い位置のドライバンドB1の幅を狭くすることにより、ドライバンドの電界を緩和する効果に加えて、図13に示すように埋め込み部Aがドライバンドの電界を緩和するため、沿面耐圧が向上する。このため、絶縁ロッド40を小形化することができ、開閉器も小形化することができる。また、突起部43Bを絶縁部材41より誘電率の大きい絶縁材料で形成し、絶縁部材41の中に埋め込まれた部分を持つ形状としたことで、埋め込み部がドライバンドを通る等電位線に作用してドライバンドの電界を緩和するため、沿面耐圧が向上する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。例えば、突起部43、43A、43Bや段部44の数を変更し、あるいはその形状や、材質、設置構造などは適宜変更できる。また、絶縁ロッド40の形状や構成などを適宜変更し、金属部材としての可動スタッド12を例えば他のリンク部材などを用いて構成しても差し支えない。
10 遮断部、 11 真空バルブ、 12 可動スタッド(金属部材)、 12A 模擬ロッド、 13 真空容器、 14 固定接点、 15 可動接点、 20 開閉機構部、 21 駆動装置本体、 26 操作ロッド、 26A 模擬ロッド、 絶縁ロッド40 、 40A 模擬絶縁ロッド、 41 絶縁部材、 41a 一端部、 41b 基部周面、 41c 小径部、 41d 段差面部、 42 襞、 43、43A、43B 突起部、 44(44A、44B) 段部、 44a、44b 大径部、 45 キャップ、 46 固定用キャップ、 A 埋め込み部、 B、B1、B2 ドライバンド、 H 襞の高さ、 h 突起部の突出高さ、 L 開始位置。

Claims (5)

  1. 軸方向に延在された絶縁部材からなり、その外周囲には径方向に突出された襞を有し、上記軸方向の一端部側には、該一端部側に埋め込まれた金属部材が上記軸方向に突出され、開閉機構部の駆動力を遮断部に伝達するように介装された絶縁ロッドを備えた開閉器であって、上記絶縁部材の上記一端部近傍の外周囲に、径方向の突出高さが上記襞の径方向の高さよりも低い突起部または段部が設けられてなることを特徴とする開閉器。
  2. 上記突起部または段部は、上記絶縁部材と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  3. 上記絶縁部材の上記一端部を覆うように装着された絶縁材料からなるキャップ部材を備え、上記突起部または段部は、上記キャップ部材の外周面に該キャップ部材と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の開閉器。
  4. 上記突起部または段部は、上記絶縁部材よりも誘電率の高い材料で形成されたリング状部材からなり、その中心部側が上記絶縁部材に埋め込まれる如く固定されてなることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の開閉器。
  5. 上記キャップ部材は、上記絶縁部材よりも誘電率の低い材料で形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載の開閉器。
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