JP2013137431A - 静電荷像現像用トナーの製造方法および製造装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法および製造装置 Download PDF

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三郎 平岡
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Takeshi Omura
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Abstract

【課題】処理が必要となる排水の排出量の低減化を図ると共に全体として製造エネルギーの低減化を図り、かつ、粒径および粒度分布を効果的に制御することができる静電荷像現像用トナーの製造方法および装置を提供すること。
【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造する方法であって、水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、当該結着樹脂の微粒子を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させることにより、凝集を停止させる凝集停止工程と、前記凝集停止工程により凝集が停止した凝集粒子と前記イオン交換樹脂とを分離する分離工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法および静電荷像現像用トナーの製造装置に関する。
静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)の製造方法として、重合法は、例えば粉砕法などに比べ、製造時の所要エネルギーが少ないこと、トナーの小粒径化を図ることができること、微粉成分の発生を抑えることができることなどの利点を有する。
重合法によるトナーの製造方法においては、微粒子間の分散・凝集を制御することが必要であり、特に高画質化に寄与するシャープな粒度分布を有するトナーを製造するためには、微粒子間の凝集の停止を適切に制御する必要がある。
微粒子間の凝集を停止する凝集停止剤としては、多価カルボン酸を用いることが知られている(例えば特許文献1参照)。このような多価カルボン酸を用いる場合においては、シャープな粒度分布を有するトナーを製造することはできるが、多量の多価有機酸を含む排水を処理する必要があるという問題がある。
また、凝集停止剤として、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムなどのキレート樹脂(キレート結合により特定のイオンに高選択性を持つイオン交換樹脂の総称)を用いることが知られている(例えば特許文献2参照)。このようなキレート樹脂を凝集停止時に添加した場合、凝集停止後の熟成工程において長時間にわたって加熱・撹拌を受け続けるため、結着樹脂がキレート樹脂に融着するという問題や、キレート樹脂が破損するという問題がある。このような場合、繰り返しの使用が困難であり、全体として製造エネルギーが増大する場合があった。
一方、凝集停止剤としてアルカリ化合物を用い、凝集が停止した後、イオン交換樹脂を添加する方法が開示されている(例えば特許文献3参照)。この方法においては、排水処理の問題は回避されるものの、凝集停止剤としてアルカリ化合物を用いていることから、十分な凝集停止作用を付与することができず、シャープな粒度分布を有するトナーを製造することが困難である。
特開2007−178547号公報 特開2010−275407号公報 特開2006−267743号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、処理が必要となる排水の排出量の低減化を図ると共に全体として製造エネルギーの低減化を図り、かつ、粒径および粒度分布を効果的に制御することができる静電荷像現像用トナーの製造方法および装置を提供することにある。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、結着樹脂を含有するトナー粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造する方法であって、
水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、当該結着樹脂の微粒子を凝集させる凝集工程と、
前記凝集工程において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させることにより、凝集を停止させる凝集停止工程と、
前記凝集停止工程により凝集が停止した凝集粒子と前記イオン交換樹脂とを分離する分離工程とを有することを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記凝集停止工程において、前記凝集系とイオン交換樹脂との接触が、当該凝集系が冷却された状態で行われることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記凝集停止工程において用いられるイオン交換樹脂が、粒状のものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記凝集停止工程において、前記凝集系と前記粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌することによって、当該凝集系と当該イオン交換樹脂との接触が行われることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記凝集工程と前記凝集停止工程とが、別個の容器を用いて行われることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、イオン交換樹脂を再生するための再生剤を、前記分離工程により分離したイオン交換樹脂に付与することにより、イオン交換樹脂を再生させるイオン交換樹脂再生処理が行われることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記凝集停止工程において用いられるイオン交換樹脂が、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩、もしくは、アミノカルボン酸基、アミノリン酸基、アミドオキシム基、ポリアミン基、ベタイン基およびスルホベタイン基またはこれらの塩を有するものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置は、結着樹脂を含有するトナー粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造する装置であって、
内部に混合撹拌手段を有する反応槽と、水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液を前記反応槽に導入する結着樹脂微粒子分散液導入手段と、金属元素を含む凝集剤を前記反応槽に導入する凝集剤導入手段とを有し、結着樹脂の微粒子の凝集を行う凝集部、および、
イオン交換樹脂と、前記凝集部において得られた凝集系と前記イオン交換樹脂とを接触させる接触手段とを有し、凝集の停止を行う凝集停止部を備え、
前記凝集停止部において凝集が停止した凝集粒子と前記イオン交換樹脂とを分離する分離手段を有することを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記凝集停止部には、冷却手段が設けられていることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記凝集停止部を構成するイオン交換樹脂が、粒状のものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記凝集停止部を構成する接触手段が、前記凝集系と前記粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌する手段であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記凝集停止部が、凝集停止反応槽を有し、
前記凝集部と前記凝集停止部とが管により接続されていることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記管が、前記凝集系が、当該凝集部と当該凝集停止部との間を循環可能に流通されるよう設けられていることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、イオン交換樹脂を再生するための再生剤を、前記分離手段により分離したイオン交換樹脂に付与する再生剤付与手段が設けられていることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置においては、前記凝集停止部を構成するイオン交換樹脂が、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩、もしくは、アミノカルボン酸基、アミノリン酸基、アミドオキシム基、ポリアミン基、ベタイン基およびスルホベタイン基またはこれらの塩を有するものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法によれば、凝集停止剤としてイオン交換樹脂を用いることにより、処理が必要な多価有機酸等を含む排水の排出量の低減化を図ることができ、また、凝集停止工程後にイオン交換樹脂を凝集系から分離する分離工程を有することにより、当該イオン交換樹脂を繰り返し使用することができ、全体として製造エネルギーの低減化を図ることができる。また、イオン交換樹脂が、優れた凝集停止作用を付与することから、粒径および粒度分布を効果的に制御することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造装置によれば、イオン交換樹脂と接触手段とを有する凝集停止部が備えられており、接触手段によりイオン交換樹脂と凝集系とを接触させることにより凝集の停止を行う構成により、処理が必要な多価有機酸等を含む排水の排出量の低減化を図ることができ、また、イオン交換樹脂を凝集系から分離する分離手段を有することにより、当該イオン交換樹脂を繰り返し使用することができ、全体として製造エネルギーの低減化を図ることができる。また、イオン交換樹脂が、優れた凝集停止作用を付与することから、粒径および粒度分布を効果的に制御されたトナーを製造することができる。
本発明のトナーの製造装置の構成例の一部を示す説明用断面図である。 図1のトナーの製造装置を用いた製造過程の一例を示すフローチャートである。 本発明のトナーの製造装置を構成する凝集停止部の他の例を示す説明用断面図である。 本発明のトナーの製造装置を構成する凝集停止部のさらに他の例を示す説明用断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて着色剤や離型剤、荷電制御剤などのトナー構成成分を含有するトナー粒子からなるトナーを製造する方法であって、少なくとも、水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、当該結着樹脂の微粒子を凝集させる凝集工程と、この凝集工程において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させることにより、凝集を停止させる凝集停止工程と、凝集停止工程により凝集が停止した凝集粒子とイオン交換樹脂とを分離する分離工程とを有する方法である。
ここで、「水系媒体」とは、水50〜100質量%と、水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランを例示することができ、結着樹脂の微粒子を溶解しない有機溶媒が好ましい。
本発明のトナーの製造方法の一例を示すと、例えば、トナー構成成分として着色剤を含有するトナー粒子を製造する場合は、以下の工程が挙げられる。
(1)水系媒体中に着色剤の微粒子(以下、「着色剤微粒子」ともいう。)が分散されてなる分散液(以下、「着色剤微粒子分散液」という。)を調製する着色剤微粒子分散液調製工程
(2)水系媒体中に結着樹脂の微粒子(以下、「結着樹脂微粒子」ともいう。)が分散されてなる分散液(以下、「結着樹脂微粒子分散液」という。)を調製する結着樹脂微粒子分散液調製工程
(3)着色剤微粒子分散液および結着樹脂微粒子分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、当該着色剤微粒子および結着樹脂微粒子を凝集させる凝集工程
(4)凝集工程において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させることにより、凝集を停止させる凝集停止工程
(5)凝集停止工程により凝集が停止した凝集粒子とイオン交換樹脂とを分離する分離工程
(6)分離された凝集粒子を熱エネルギーによって熟成させることにより、形状を制御してトナー粒子を形成する熟成工程
(7)トナー粒子の分散系を冷却し、当該分散系からトナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から凝集剤、必要に応じて用いられる界面活性剤などを除去する冷却、濾過、洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
また、必要に応じて、以下の工程を加えることができる。
(9)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添剤添加工程
(1)着色剤微粒子分散液調製工程
この着色剤微粒子分散液調製工程は、トナー粒子に着色剤を導入する場合に、必要に応じて行うものである。
着色剤微粒子分散液は、水系媒体中に着色剤を分散させることにより得られる。
分散の方法としては、分散機を用いるなど、公知の種々の方法を採用することができる。
着色剤微粒子分散液における着色剤微粒子の平均粒径は、体積基準のメジアン径で例えば10〜300nmの範囲にあることが好ましい。
本発明において、着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定されるものである。
〔着色剤〕
トナー粒子に含有される着色剤としては、例えば、カーボンブラック、黒色酸化鉄、染料、その他顔料などの公知の種々の着色剤を用いることができる。
カーボンブラックとしては、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが挙げられ、黒色酸化鉄としては、例えば、マグネタイト、ヘマタイト、三酸化チタン鉄などが挙げられる。
染料としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などが挙げられる。
その他顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同150、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同156、同158、同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60などが挙げられる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、トナー粒子中に1〜10質量%とされることが好ましく、より好ましくは2〜8質量%である。
着色剤の含有割合が過少である場合は、得られるトナーに所望の着色力が得られないおそれがあり、一方、着色剤の含有割合が過多である場合は、着色剤の遊離やキャリアなどへの付着が発生し、帯電性に影響を与える場合がある。
着色剤をトナー粒子中に導入する方法としては、この例のように結着樹脂微粒子とは別個に着色剤のみからなる着色剤微粒子を作製してこれらを凝集させる方法に限定されず、例えば、結着樹脂微粒子分散液調製工程において着色剤が含有された結着樹脂微粒子の分散液を調製し、この着色剤含有結着樹脂微粒子を凝集させる方法を選択することもできる。
〔分散剤〕
着色剤微粒子分散液調製工程においては、水系媒体には、分散剤が添加されていてもよく、分散剤としては、従来公知の種々の界面活性剤などを用いることができる。
(2)結着樹脂微粒子分散液調製工程
結着樹脂微粒子は、トナーの技術分野において公知の製造方法、例えば、乳化重合法、転相乳化法、懸濁重合法、溶解懸濁法などにより製造することができる。中でも、乳化重合法による製造方法が好ましい。
乳化重合法においては、結着樹脂を得るための重合性単量体を水系媒体中に分散させて乳化粒子を形成した後、重合開始剤を添加して重合性単量体を重合させることにより、結着樹脂微粒子が形成される。
〔結着樹脂〕
トナー粒子を構成する結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
結着樹脂微粒子は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した結着樹脂微粒子分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
結着樹脂微粒子分散液における結着樹脂微粒子の平均粒径は、体積基準のメジアン径で20〜400nmの範囲にあることが好ましい。
本発明において、結着樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定されるものである。
結着樹脂としてビニル系樹脂を用いる場合、結着樹脂を得るための重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。
(1)スチレンおよびその誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンおよびこれらの誘導体など。
(2)メタクリル酸エステルおよびその誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルおよびこれらの誘導体など。
(3)アクリル酸エステルおよびその誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルおよびこれらの誘導体など。
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレンなど。
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど。
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど。
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど。
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど。
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
また、ビニル系樹脂を得るための重合性単量体としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などのイオン性解離基を有する単量体を用いることができる。具体的には、以下のものがある。
カルボキシル基を有する重合性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。また、スルホン酸基を有する重合性単量体としては、スチレンスルホン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。さらに、リン酸基を有する重合性単量体としてはアシドホスホオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、ビニル系樹脂を得るための重合性単量体として、多官能性ビニル類を使用することができ、これにより、架橋構造を有するビニル系樹脂が形成される。多官能性ビニル類としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
〔重合開始剤〕
結着樹脂微粒子分散液調製工程において重合開始剤を使用する場合、従来公知の種々のものを用いることができる。
重合開始剤の具体例としては、例えば、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど)が好ましく用いられる。その他、アゾ系化合物(4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸およびその塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩など)、パーオキシド化合物、アゾビスイソブチロニトリルなどを用いてもよい。
〔連鎖移動剤〕
結着樹脂微粒子分散液調製工程においては、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えば、2−クロロエタノール、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタンおよびスチレンダイマーなどを挙げることができる。
結着樹脂としてポリエステル系樹脂を用いる場合、結着樹脂を形成するための重合性単量体としては多価カルボン酸およびその誘導体、並びに、多価アルコールおよびその誘導体が用いられる。
多価カルボン酸およびその誘導体としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸などのジカルボン酸類;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上のカルボン酸類;これらの酸無水物、あるいは酸塩化物などを挙げることができる。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、多価アルコールおよびその誘導体としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,7−ヘプタングリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールAなどのジオール類;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの3価以上の多価脂肪族アルコール類;上記3価以上の多価脂肪族アルコール類のアルキレンオキサイド付加物などを挙げることができる。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
結着樹脂としてポリエステル系樹脂を用いる場合は、その酸価が40mgKOH/g、水酸基価が60mgKOH/g以下であることが好ましい。
なお、ポリエステル系樹脂の酸価および水酸基価は定法により測定される値である。
結着樹脂のガラス転移点は、20〜90℃であることが好ましく、より好ましくは35〜65℃である。
本発明において、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計「Diamond DSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(結着樹脂)4.5mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パンに封入して、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは、空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分にて、Heat−Cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを基に解析を行う。ガラス転移点は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点の値とする。
〔界面活性剤〕
結着樹脂微粒子分散液調製工程において、水系媒体には、界面活性剤が添加されていてもよく、界面活性剤としては、従来公知の種々のアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン界面活性剤などを用いることができる。
また、トナー粒子に離型剤や荷電制御剤などのトナー構成成分を含有させる場合においては、この結着樹脂微粒子分散液調製工程において添加することができる。
〔離型剤〕
トナー粒子中に離型剤が含有される場合においては、離型剤としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプシュワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、脂肪酸エステルなどを用いることができる。
離型剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.5〜25質量部とされ、好ましくは3〜15質量部とされる。
〔荷電制御剤〕
トナー粒子中に荷電制御剤が含有される場合においては、荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜10質量部とされ、好ましくは0.5〜5質量部とされる。
(3)凝集工程
この凝集工程は、着色剤微粒子分散液および結着樹脂微粒子分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子を凝集させる工程である。
この凝集工程においては、その終始もしくは適宜の間にわたって、結着樹脂微粒子のガラス転移点以上で加熱して結着樹脂微粒子同士を融着させてもよい。
〔凝集剤〕
凝集工程においては、金属元素を含む凝集剤が用いられ、具体的には1価、2価または3価の金属塩またはその水和物、ポリ塩化アルミニウムなどを用いることができる。この金属塩を構成する好ましい金属元素としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウム、錫などが挙げられる。また、金属元素の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。また、平均分子量が20万〜50万ダルトン程度の安定した重合ケイ酸にFe、Ca、Mg、Al、Znを導入したポリシリカ金属を用いることもできる。
これらの凝集剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
凝集剤の添加量は、水系媒体1Lに対して1〜500mmolとされることが好ましく、2〜200mmolとされることがより好ましい。
凝集工程において、凝集剤を添加する際の水系媒体の温度は特に限定されないが、結着樹脂のガラス転移点以下であることが好ましい。
(4)凝集停止工程
凝集停止工程は、凝集工程において得られた凝集系において、所望の粒径になった時点で、凝集系と凝集停止剤としてのイオン交換樹脂とを接触させることにより、結着樹脂微粒子間の凝集力を低下させて凝集を停止させる工程である。
ここで、凝集系とは、凝集工程において、水系媒体中で結着樹脂微粒子が凝集されて形成された微粒子集合体が分散されてなる分散液をいう。
〔イオン交換樹脂〕
凝集停止工程においては、凝集停止剤としてイオン交換樹脂が用いられる。
イオン交換樹脂は、不溶性の担体に酸性・塩基性・両性の官能基またはその塩が化学結合されたものである。官能基またはその塩としては、例えば、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩、アミノカルボン酸基、アミノリン酸基、アミドオキシム基、ポリアミン基、ベタイン基並びにスルホベタイン基またはこれらの塩などが挙げられる。これらのなかでも、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩が好ましい。
また、不溶性担体としては、公知の種々の樹脂を用いることができ、例えば、ジビニルベンゼンなどで架橋されたポリスチレン、ポリアクリル酸、架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル、フェノール樹脂などの合成高分子、セルロースなどの天然に生産される多糖類の架橋体などが挙げられる。これらのなかでも、合成高分子が好ましく、ポリスチレンの架橋体、スチレン−(メタ)アクリル酸コポリマーの架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸エステルの架橋体が特に好ましい。不溶性担体の架橋程度は、モノマー全量に対する架橋剤の使用量により異なるが、例えば架橋剤としてジビニルベンゼンを使用する場合においては、通常ジビニルベンゼンを1〜15質量%の範囲で使用することが、イオン交換樹脂の強度および凝集系の処理速度の観点から好ましい。
イオン交換樹脂の形状は、粒状、繊維状、塊状、フィルム状、メッシュ状、液状など特に限定されないが、粒状であることがより好ましく、特に略球形の粒状であることが好ましい。
粒状のイオン交換樹脂を用いる場合においては、その粒径が200〜800μmであることが好ましい。
凝集系とイオン交換樹脂との接触方法は、特に限定されないが、例えば、凝集系と粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌する方法、粒状のイオン交換樹脂を充填したメッシュ状の容器を凝集系に浸漬し、凝集系を撹拌する方法、粒状のイオン交換樹脂を充填したカラムに凝集系を流通させる方法、凝集系にイオン交換樹脂を付着させた部材を浸漬する方法などが挙げられる。
本発明においては、凝集系とイオン交換樹脂との接触は、接触効率および生産効率の観点から、凝集系と粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌することにより行われることが好ましい。
凝集系とイオン交換樹脂との接触が、凝集系とイオン交換樹脂とを混合撹拌することにより行われる場合においては、混合撹拌時の接触量は、例えば、湿潤状態のイオン交換樹脂1Lに対して凝集系が1〜500L、好ましくは2〜250Lとされる。
凝集停止工程においては、凝集系とイオン交換樹脂との接触は、当該凝集系が冷却された状態、具体的には結着樹脂のガラス転移点と同じか、それもりも低い温度状態で行われることが好ましい。
凝集系が冷却された状態で行われることにより、凝集に供される結着樹脂微粒子がイオン交換樹脂に融着せず、効率的に凝集停止作用を受けることができると共に、イオン交換樹脂の繰り返し利用が可能となる。
本発明においては、凝集工程と凝集停止工程とが、別個の容器を用いて行われることが、後述するイオン交換樹脂再生処理を施す観点から好ましい。
(5)分離工程
分離工程は、凝集停止工程において凝集が停止した凝集粒子とイオン交換樹脂とを分離する工程である。
分離する方法としては、特に限定されないが、凝集停止工程において、例えば凝集系と粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌する方法を採用した場合においては、凝集が停止した凝集粒子が分散されてなる分散液(以下、「凝集粒子分散液」ともいう。)と粒状のイオン交換樹脂との混合液を、例えば凝集粒子は通過し粒状のイオン交換樹脂は通過しない細孔を有するフィルターに通過させる方法、また例えば、イオン交換樹脂を充填したメッシュ状の容器を凝集系に浸漬し、凝集系を撹拌する方法を採用した場合においては、イオン交換樹脂を充填したメッシュ状の容器を凝集系から引き上げる方法などが好ましい。
(6)熟成工程
熟成工程は、必要に応じて行われるものであって、当該熟成工程においては、凝集粒子を熱エネルギーにより所望の形状になるまで熟成させる熟成処理が行われる。
熟成工程において、加熱温度は、例えば結着樹脂のガラス転移点以上100℃以下とすることが好ましい。
(7)冷却、濾過、洗浄工程
冷却、濾過、洗浄工程は、一般的に行われる公知のトナー粒子の製造方法における冷却、濾過、洗浄工程に従って行うことができる。
この工程において、濾過、洗浄を行う時点でのトナー粒子の分散系のpHは、1.0〜5.0に調整されていることが好ましい。このようなpHに調整されていることによって、トナー粒子中に取り込まれなかった凝集剤、界面活性剤、着色剤などを効果的に洗浄して除去することができる。
(8)乾燥工程
この乾燥工程は、一般的に行われる公知のトナー粒子の製造方法における乾燥工程に従って行うことができる。
(9)外添剤添加工程
上記のトナー粒子は、そのままトナーとして用いることができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加した状態で使用してもよい。
流動化剤としては、例えば、数平均一次粒子径が10〜1000nm程度の、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化銅、酸化鉛、酸化アンチモン、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸亜鉛、フェライト、ベンガラ、フッ化マグネシウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ジルコニウム、マグネタイト、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛などよりなる無機微粒子などが挙げられる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、トナー粒子の表面への分散性向上、環境安定性向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
クリーニング助剤としては、例えば、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の、ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、スチレン−メチルメタクリレート共重合体微粒子などの有機微粒子が挙げられる。
外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
これらの外添剤の添加量は、その合計の添加量がトナー粒子100質量部に対して好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜3質量部とされる。
外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミルなどの機械式の混合装置を使用することができる。
〔イオン交換樹脂再生処理〕
本発明のトナーの製造方法においては、分離工程の後において、イオン交換樹脂を再生するための再生剤を分離工程により分離したイオン交換樹脂に付与するイオン交換樹脂再生処理が行われることが好ましい。
このイオン交換樹脂再生処理を行うことにより、凝集停止剤としてのイオン交換樹脂が再生され、繰り返し使用することができるので、全体として製造エネルギーの低減化をより一層図ることができる。
このイオン交換樹脂再生処理において、イオン交換樹脂に再生剤を付与する方法としては、特に限定されないが、イオン交換樹脂が入った容器に再生剤を添加して混合撹拌する方法や再生剤を通液させる方法などが好ましい。
〔再生剤〕
再生剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩酸、硫酸などが好ましい。
再生剤の添加量としては、例えば、湿潤状態のイオン交換樹脂1Lに対して50〜500gとされる。なお、再生剤は、前記の添加量を含んだ水溶液の状態で使用される。
〔トナーの粒径〕
トナーの粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜8μmであることが好ましく、より好ましくは5〜8μmである。この粒径は、製造時において使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、結着樹脂の組成などによって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、1200dpiレベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することなどができる。
本発明において、トナーの体積基準のメジアン径は、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
具体的には、試料(トナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、試料分散液を調製し、この試料分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を100μmにし、測定範囲である2〜60μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナーの粒度分布〕
トナーの体積基準の粒度分布における変動係数(Cv値)は、2〜25%であること好ましく、より好ましくは5〜20%である。
体積基準の粒度分布における変動係数(Cv値)は、トナーの粒度分布における分散度を体積基準で表したもので、下記式(x)によって定義されるものである。
式(x):Cv値(%)=(個数粒度分布における標準偏差)/(個数粒度分布におけるメジアン径)×100
このCv値の値が小さい程、粒度分布がシャープであることを示し、トナー粒子の大きさが揃っていることを意味する。すなわち、Cv値が上記範囲にあることにより、大きさの揃ったトナー粒子が得られることになるので、デジタル方式による画像形成で求められる微細なドット画像や細線をより高精度に再現することが可能である。また、写真画像を形成する場合において、大きさの揃った小径トナーを用いることにより、印刷インクで作製された画像レベルまたはそれ以上の高画質の写真画像を形成することができる。
〔トナーの平均円形度〕
トナーの平均円形度は、帯電特性の安定性、低温定着性の観点から、平均円形度が0.900〜1.000であることが好ましい。
平均円形度が上記の範囲であることにより、個々のトナー粒子が破砕しにくくなって摩擦帯電付与部材の汚染が抑制されてトナーの帯電性が安定し、また、記録材に転写されたトナー層におけるトナー粒子の充填密度が高くなって定着性が向上し、定着オフセットが発生しにくくなる。
本発明において、トナーの平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(トナー)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)によって、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々の粒子について下記式(y)に従って円形度を算出し、各粒子の円形度を加算し、全粒子数で除することにより算出した値である。HPF検出数が上記の範囲であれば、再現性が得られる。
式(y):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子役影像の周囲長)
〔現像剤〕
本発明の製造方法により得られたトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、例えば、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる分散型キャリアなど用いてもよい。
キャリアの粒径は、体積基準のメジアン径で20〜100μmであることが好ましく、より好ましくは25〜80μmである。
本発明において、キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定されるものである。
好ましいキャリアとしては、磁性粒子の表面が樹脂により被覆されている樹脂被覆キャリア、樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを挙げることができる。樹脂被覆キャリアを構成する樹脂としては、特に限定はないが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂、フッ素含有重合体系樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
本発明のトナーの製造方法によれば、凝集停止剤としてイオン交換樹脂を用いることにより、処理が必要な多価有機酸等を含む排水の排出量の低減化を図ることができ、また、イオン交換樹脂を凝集系から分離する分離手段を有することにより、当該イオン交換樹脂を繰り返し使用することができ、全体として製造エネルギーの低減化を図ることができる。また、イオン交換樹脂が、優れた凝集停止作用を付与することから、粒径および粒度分布を効果的に制御されたトナーを製造することができる。
〔トナーの製造装置〕
本発明のトナーの製造装置は、少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて着色剤や離型剤、荷電制御剤などのトナー構成成分を含有するトナー粒子からなるトナーを製造する装置であって、少なくとも、内部に混合撹拌手段を有する反応槽と、水系媒体中に結着樹脂微粒子が分散されてなる分散液を反応槽に導入する結着樹脂微粒子分散液導入手段と、金属元素を含む凝集剤を反応槽に導入する凝集剤導入手段とを有し、結着樹脂微粒子の凝集を行う凝集部、および、イオン交換樹脂と、凝集部において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させる接触手段とを有し、凝集の停止を行う凝集停止部を備え、この凝集停止部において凝集が停止した凝集粒子とイオン交換樹脂とを分離する分離手段を有するものである。
図1は、本発明のトナーの製造装置の構成例の一部、特に凝集部、凝集停止部および熟成部を示す説明用断面図である。
このトナー製造装置100は、結着樹脂を含有する他、トナー構成成分として着色剤を含有するトナー粒子からなるトナーを製造する装置であって、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子の凝集を行う凝集部1と、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子の凝集の停止を行う凝集停止部20と、凝集が停止した凝集粒子の熟成を行う熟成部30とが備えられており、その他、結着樹脂微粒子分散液の調製を行う結着樹脂微粒子分散液調製部(図示せず)、着色剤微粒子分散液の調製を行う着色剤微粒子分散液調製部(図示せず)、トナー粒子の洗浄を行う洗浄部(図示せず)、トナー粒子の乾燥を行う乾燥部(図示せず)、および、トナー粒子に外添剤を添加する外添剤添加部(図示せず)が備えられている。
凝集部1は、内部に混合撹拌手段9aを有する凝集反応槽2と、結着樹脂微粒子分散液3aを凝集反応槽2に導入する結着樹脂微粒子分散液導入手段4と、着色剤微粒子分散液5aを凝集反応槽2に導入する着色剤微粒子分散液導入手段6と、金属元素を含む凝集剤7aを凝集反応槽2に導入する凝集剤導入手段8と、加熱手段(図示せず)と、冷却手段(図示せず)とにより構成される。
結着樹脂微粒子分散液導入手段4は、凝集反応槽2の上部に配置されており、結着樹脂微粒子分散液調製部(図示せず)で調製された結着樹脂微粒子分散液3aが貯留される結着樹脂微粒子分散液タンク3と、この結着樹脂微粒子分散液タンク3と凝集反応槽2との間を接続する流路管4aと、この流路管4aに設けられるバルブ10aおよびポンプ11aとにより構成される。
結着樹脂微粒子分散液導入手段4により導入される結着樹脂微粒子分散液3aは、上記トナーの製造方法において詳述したものと同様のものが挙げられる。
着色剤微粒子分散液導入手段6は、凝集反応槽2の上部に配置されており、着色剤微粒子分散液調製部(図示せず)で調製された着色剤微粒子分散液5aが貯留される着色剤微粒子分散液タンク5と、この着色剤微粒子分散液タンク5と凝集反応槽2との間を接続する流路管6aと、この流路管6aに設けられるバルブ10bおよびポンプ11bとにより構成される。
着色剤微粒子分散液導入手段6により導入される着色剤微粒子分散液5aは、上記トナーの製造方法において詳述したものと同様のものが挙げられる。
凝集剤導入手段8は、凝集反応槽2の上部に配置されており、金属元素を含む凝集剤7aが貯留される凝集剤タンク7と、この凝集剤タンク7と凝集反応槽2との間を接続する流路管8aと、この流路管8aに設けられるバルブ10cおよびポンプ11cとにより構成される。
凝集剤導入手段8により導入される凝集剤は、上記トナーの製造方法において詳述したものと同様のものが挙げられる。
凝集停止部20は、凝集停止反応槽22と、この凝集停止反応槽22の内部に充填されたイオン交換樹脂23と、凝集系とイオン交換樹脂23とを接触させる接触手段である混合撹拌手段9bと、冷却手段(図示せず)とにより構成される。
イオン交換樹脂23は、上記トナーの製造方法において詳述したものと同様のものが挙げられるが、具体的には、イオン交換樹脂23は、粒状のものであって、ポリスチレン基体に硫酸基またはその塩を有するイオン交換樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸基体にカルボキシル基またはその塩を有するイオン交換樹脂よりなることが好ましい。また粒径は0.3〜0.7μmであることが好ましい。
混合撹拌手段9bは、凝集停止反応槽22の内部に備えられている。
凝集停止反応槽22の底部には、凝集が停止した凝集粒子とイオン交換樹脂23とを分離する分離手段28が設けられている。
この実施形態においては、分離手段28は、凝集粒子は通過し粒状のイオン交換樹脂は通過しない細孔を有する、ステンレスメッシュよりなるフィルターにより構成される。
凝集停止反応槽22の上部には、イオン交換樹脂23を再生するための再生剤26aを付与する再生剤付与手段25が設けられている。
再生剤付与手段25は、再生剤26aが貯留される再生剤貯留タンク26と、この再生剤貯留タンク26と凝集停止反応槽22との間を接続する流路管25aと、この流路管25aに設けられるバルブ10hおよびポンプ11hとにより構成される。
凝集停止反応槽22の上部および下部には、純水21を導入する純水導入手段27a,27bが設けられている。
純水導入手段27aは、凝集停止反応槽22の下部に配置されており、純水21が貯留される純水タンク21aと、この純水タンク21aと凝集停止反応槽22との間を接続する流路管と、この流路管に設けられるバルブ10gおよびポンプ11gとにより構成される。
純水導入手段27bは、凝集停止反応槽22の上部に配置されており、純水21が貯留される純水タンク21bと、この純水タンク21bと凝集停止反応槽22との間を接続する流路管と、この流路管に設けられるバルブ10iおよびポンプ11iとにより構成される。
凝集部1と凝集停止部20との間には、凝集反応槽2と凝集停止反応槽22との間を接続する流路管24aおよび流路管29aにより循環路が形成されている。この循環路により、凝集系が凝集部1と凝集停止部20との間を循環可能に流通されることとなる。
流路管24aは、凝集部1において得られた凝集系を凝集停止反応槽22に移送する凝集系移送手段24を構成している。流路管24aには、バルブ10dおよびポンプ11dが設けられている。
流路管29aは、凝集停止部20において凝集停止に供された凝集系を凝集槽2に移送する凝集系移送手段29を構成している。流路管29aには、バルブ10eおよびポンプ11eと、流量計12とが設けられている。
熟成部30は、内部に撹拌手段34を有する熟成反応槽32と、加熱手段(図示せず)と、冷却手段(図示せず)とにより構成される。
凝集停止部20と熟成部30とは、凝集停止反応槽22と熟成反応槽32との間に形成された流路管33aにより接続されている。
流路管33aは、凝集停止部20において凝集が停止した凝集粒子が分散されてなる分散液(以下、「凝集粒子分散液」ともいう。)を熟成反応槽32に移送する凝集粒子分散液移送手段33を構成している。流路管33aには、バルブ10fおよびポンプ11fが設けられている。
トナー製造装置100において、結着樹脂微粒子分散液調製部(図示せず)、着色剤微粒子分散液調製部(図示せず)、洗浄部(図示せず)および乾燥部(図示せず)は、従来公知の構成とされる。
以下、このトナーの製造装置100を用いた製造過程を図2に示すフローチャートに従って説明する。
(ステップ1)
着色剤微粒子分散液5aを調製する。
具体的には、着色剤微粒子分散液調製部(図示せず)において、水系媒体中に着色剤微粒子が分散されてなる着色剤微粒子分散液5aを調製し、着色剤微粒子分散液タンク5に貯留する。
(ステップ2)
結着樹脂微粒子分散液3aを調製する。
具体的には、結着樹脂微粒子分散液調製部(図示せず)において、水系媒体中に結着樹脂微粒子が分散されてなる結着樹脂微粒子分散液3aを調製し、結着樹脂微粒子分散液タンク3に貯留する。
(ステップ3)
予め設定された量の結着樹脂微粒子分散液3aおよび着色剤微粒子分散液5aを結着樹脂微粒子分散液導入手段4および着色剤微粒子分散液導入手段6により凝集反応槽2に導入する。
具体的には、結着樹脂微粒子分散液タンク3に貯留された結着樹脂微粒子分散液3aを、バルブ10aの開閉程度によって導入量を調整してポンプ11aにより凝集反応槽2に導入すると共に、着色剤微粒子分散液タンク5に貯留された着色剤微粒子分散液5aを、バルブ10bの開閉程度によって導入量を調整してポンプ11bにより凝集反応槽2に導入する。
(ステップ4)
予め設定された量の凝集剤7aを凝集剤導入手段8により凝集反応槽2に導入する。
具体的には、凝集剤タンク7に貯留された凝集剤7aを、バルブ10cの開閉程度によって導入量を調整してポンプ11cにより凝集反応槽2に導入する。
(ステップ5)
温度調整を行う。
具体的には、凝集反応槽2内に導入された、結着樹脂微粒子分散液3aおよび着色剤微粒子分散液5aの温度を凝集部1における加熱手段(図示せず)により適宜調整する。
(ステップ6)
結着樹脂微粒子分散液3a、着色剤微粒子分散液5aおよび凝集剤7aを混合撹拌する。
具体的には、凝集部1において、結着樹脂微粒子分散液3a、着色剤微粒子分散液5aおよび凝集剤7aを混合撹拌手段9aにより混合撹拌し、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子を凝集させる。
(ステップ7)
凝集した粒子の粒径が所定の粒径に達したか否かの判断を行う。
具体的には、例えば「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)により粒径を測定し、所定粒径となった時点で、凝集反応槽2に備えられた冷却手段(図示せず)によって冷却を開始すると共に、凝集系を凝集系移送手段24により、バルブ10dの開閉程度によって送液量を調整してポンプ11dによって凝集反応槽2から凝集停止反応槽22に移送する。
(ステップ8)
凝集系とイオン交換樹脂23とを接触させ、凝集系移送手段24および凝集系移送手段29により凝集系を循環させる。
具体的には、必要に応じて凝集停止反応槽22に備えられた冷却手段(図示せず)によって冷却を行いながら、凝集停止部20において凝集系とイオン交換樹脂23とを混合撹拌手段9bにより混合撹拌することにより接触させる。また、流路管24aおよび流路管29aを凝集反応槽2および凝集停止反応槽22にそれぞれ接続することにより循環路を形成する。そして、凝集系を、凝集停止反応槽22の底部の分離手段28を介して、流路管29aを経由して凝集反応槽2に移送し、凝集反応槽2から流路管24aを経由して凝集停止反応槽22へ移送し、凝集部1と凝集停止部20との間を循環させる。
(ステップ9)
凝集が停止したか否かの判断を行う。
具体的には、流路管29aに設けられた流量計12により流量計測し、所定流量の通液を所定時間行うことで、凝集が停止したか否かを判断する。また、凝集停止の判断は、流量計測の他、凝集系の電気伝導度などによって行ってもよい。凝集が停止したと判断した場合には、凝集停止反応槽22の底部の分離手段28を介して、凝集粒子分散液を凝集粒子分散液移送手段33により凝集停止反応槽22から熟成反応槽32に移送する。一方、流量計12により流量計測して、凝集が停止していないと判断した場合には、ステップ8とステップ9とを凝集が停止するまで繰り返し行う。
(ステップ10)
凝集粒子を熟成する。
具体的には、熟成反応槽32内に導入された凝集粒子分散液を撹拌手段34により撹拌しながら熟成部30における加熱手段(図示せず)によりに加熱して、凝集粒子の形状を制御してトナー粒子を形成する。
(ステップ11)
トナー粒子の形状が所定の円形度に達したか否かの判断を行う。
具体的には、例えば、トナー粒子の円形度を「FPIA−2100」(Sysmex社製)などによって測定して、所定の値に達したと判断した場合には、凝集粒子分散液を洗浄部(図示せず)に移送する。一方、トナー粒子の円形度を測定して、所定の値に達していないと判断した場合には、ステップ10とステップ11とをトナー粒子の円形度が所定の値に達するまで繰り返し行う。
(ステップ12)
トナー粒子を冷却する。
具体的には、熟成部30において所望の円形度に達したトナー粒子の分散系を冷却手段(図示せず)によって例えば40℃以下に冷却し、洗浄部(図示せず)へ移送する。
(ステップ13)
トナー粒子と水系媒体とを固液分離する。
具体的には、洗浄部(図示せず)に設けられた分離手段などにより、トナー粒子の分散系からトナー粒子を濾別し、このトナー粒子を洗浄処理する。
(ステップ14)
トナー粒子を乾燥する。
具体的には、洗浄処理されたトナー粒子を乾燥部(図示せず)において乾燥する。
(ステップ15)
トナー粒子に対して外添剤を添加する。
具体的には、乾燥されたトナー粒子に対して外添剤を添加する。
一方、ステップ9において凝集が停止したと判断され、凝集粒子分散液とイオン交換樹脂とを分離手段28により分離した後、凝集停止部20においては、下記(ステップ9−A)〜(ステップ9−C)のイオン交換樹脂再生処理が行われる。
(ステップ9−A)
凝集停止反応槽22に残留したイオン交換樹脂23に再生剤付与手段25により再生剤26aを付与する。
具体的には、純水タンク21aに貯留された純水21を、バルブ10gの開閉程度によって導入量を調整してポンプ11gにより凝集停止反応槽22に導入した後、上方より排水し、濁質を除去する。そして、再生剤貯留タンク26に貯留された再生剤26aを、バルブ10hの開閉程度によって添加量を調整してポンプ11hにより凝集停止反応槽22に添加する。
(ステップ9−B)
凝集停止反応槽22に純水21を導入する。
具体的には、純水タンク21bに貯留された純水21を、バルブ10iの開閉程度によって導入量を調整してポンプ11iにより凝集停止反応槽22に導入し、その後、再生剤26aと共に下方から排水する。さらに、イオン交換樹脂23の乾燥を防ぐため、同様にして純水21を供給し、イオン交換樹脂23を十分に浸漬させておく。
(ステップ9−C)
イオン交換樹脂の再生が完了する。
本発明のトナーの製造装置によれば、イオン交換樹脂と接触手段とを有する凝集停止部が備えられており、接触手段によりイオン交換樹脂と凝集系とを接触させることにより凝集の停止を行う構成により、処理が必要な多価有機酸等を含む排水の排出量の低減化を図ることができ、また、イオン交換樹脂を凝集系から分離する分離手段を有することにより、当該イオン交換樹脂を繰り返し使用することができ、全体として製造エネルギーの低減化を図ることができる。また、イオン交換樹脂が、優れた凝集停止作用を付与することから、粒径および粒度分布を効果的に制御されたトナーを製造することができる。
以上、本発明のトナーの製造装置の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、図3に示すように、凝集停止部20が、凝集停止反応槽22と、粒状のイオン交換樹脂23を円筒形状でメッシュ状の容器に充填させたイオン交換樹脂部材23Aと、撹拌手段40とにより構成され、イオン交換樹脂部材23Aを凝集停止反応槽22に貯留された凝集系に浸漬させ、凝集系を撹拌手段40により撹拌することにより、イオン交換樹脂23と凝集系とを接触させる構成を好ましい例として挙げることができる。この場合、凝集反応槽と凝集停止反応槽とが同一であってもよい。
また例えば、図4に示すように、凝集停止部20が、凝集部1の凝集反応槽2の側壁に設けられた、凝集系が流通する流路管41と、この流路管41に設けられた、粒状のイオン交換樹脂23を箱状のカラムに充填させたイオン交換樹脂部材23Bとにより構成され、凝集反応槽2に貯留された凝集系を流路管41に流通させ、イオン交換樹脂部材23Bを通過させることにより、イオン交換樹脂23と凝集系とを接触させる構成も好ましい構成として挙げられる。イオン交換樹脂は、粒状のものに限られず、繊維状、塊状、フィルム状、メッシュ状、液状のものとすることもできる。
さらに例えば、一般に、熟成反応は最も時間を要するので、一対の凝集部および凝集停止部に対して、複数の熟成部を設ける構成とすることができる。
さらに例えば、循環路を形成する連続式の構成に限られず、バッチ式の構成とすることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。結着樹脂微粒子の体積基準のメジアン径、着色剤微粒子の体積基準のメジアン径、トナーの体積基準のメジアン径、Cv値、平均円形度の測定は、それぞれ上述の通りに行った。
また、結着樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定した。
〔トナーの製造例1:実施例1〕
図1に示すようなトナー製造装置を用いてトナー〔1〕を製造した。
(1)着色剤微粒子分散液調製工程
ドデシル硫酸ナトリウム10質量%の水溶液900質量部を撹拌しながら、着色剤としてカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)100質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔1〕に分散される着色剤微粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で150nmであった。
(2)結着樹脂微粒子分散液調製工程
撹拌装置を取り付けたフラスコ内においてに、スチレン448質量部、n−ブチルアクリレート165質量部、メタクリル酸16質量部、n−オクチルメルカプタン2質量部およびパラフィンワックス「HNP−57」(日本精鑞社製)80質量部を90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8質量部をイオン交換水1780質量部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液を8時間混合分散させ、分散粒子径330nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、これを80℃にて12時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い、結着樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。この結着樹脂微粒子分散液〔1〕に分散される結着樹脂微粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で182nmであった。また、結着樹脂微粒子のガラス転移点は、46℃であった。
(3)凝集工程
結着樹脂微粒子分散液〔1〕2105質量部、イオン交換水900質量部および着色剤微粒子分散液〔1〕200質量部を、撹拌装置、温度センサー、窒素導入装置を取り付けた凝集反応槽に入れて撹拌した。凝集反応槽内の温度を30℃に調整し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、凝集剤として塩化マグネシウム6水和物20質量部(水系媒体1Lに対して21mmolとなる量)をイオン交換水2000質量部に溶解した水溶液を、混合撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、これを60分間かけて85℃まで昇温し、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子を凝集させた。
(4)凝集停止工程
「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)によって粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmとなった時点で、凝集系を43℃に冷却すると共に、イオン交換樹脂粒子「ダイヤイオンSK1B(粒径:0.4〜0.6μm)」(三菱化学社製)300gを有する凝集停止反応槽へ移送し、撹拌手段により混合撹拌し、当該凝集系を凝集反応槽と凝集停止反応槽との間を流速10L/分で5分間循環させた。
(5)分離工程
凝集が停止した凝集粒子が分散されてなる凝集粒子分散液とイオン交換樹脂とを分離し、残留したイオン交換樹脂に再生剤として10質量%の塩化ナトリウム水溶液を添加して、イオン交換樹脂を再生させた。
(6)熟成工程、冷却,濾過,洗浄工程、乾燥工程
凝集粒子分散液を熟成反応槽へ移送し、熟成処理として液温85℃にて3時間にわたり加熱撹拌することにより、凝集粒子を融着させた。その後、6℃/minの条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4に調整し、撹拌を停止した。トナー粒子の分散系からトナー粒子を濾別し、イオン交換水による洗浄を4回繰り返し、その後、40℃の温風で乾燥し、トナー粒子〔1〕を得た。
(7)外添剤添加工程
得られたトナー粒子〔1〕に対し、疎水性シリカ(数平均一次粒子径12nm、疎水化度68)1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径20nm、疎水化度63)1質量%を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機杜製)により混合した。その後、目開き45μmのフルイを用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を製造した。
このトナー〔1〕の体積基準のメジアン径は6.63μm、Cv値は18.5%であった。
〔トナーの製造例2:実施例2〕
図3に示すようなトナー製造装置を用いて、トナー〔2〕を製造した。なお、トナーの製造例1において作製した結着樹脂微粒子分散液〔1〕と着色剤微粒子分散液〔1〕とを用いた。
(1)凝集工程
結着樹脂微粒子分散液〔1〕2105質量部、イオン交換水900質量部および着色剤微粒子分散液〔1〕200質量部を、撹拌装置、温度センサー、窒素導入装置を取り付けた凝集反応槽に入れて撹拌した。凝集反応槽内の温度を30℃に調整し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物20質量部をイオン交換水2000質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて85℃まで昇温し、結着樹脂微粒子および着色剤粒子を凝集させた。
(2)凝集停止工程
「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)によって粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmとなった時点で、凝集系を43℃に冷却するとともに、スチレン系ゲル形カチオン性イオン交換樹脂「ダイヤイオンSK1B」(三菱化学社製)300gを円筒形状で目開き0.2mmの金属メッシュ状の容器に充填させたイオン交換樹脂部材を凝集反応槽に15分間浸漬し、粒径成長を停止させた。
(3)分離工程
前記イオン交換樹脂部材を凝集反応槽から引き上げ、凝集が停止した凝集粒子が分散されてなる凝集粒子分散液とイオン交換樹脂とを分離し、イオン交換樹脂を回収した。回収されたイオン交換樹脂は、10質量%の塩化ナトリウム水溶液と撹拌・混合し、再生させた。
(4)熟成工程・冷却、濾過、洗浄工程、乾燥工程、外添剤添加工程
凝集粒子分散液の熟成処理として液温度85℃にて3時間にわたり加熱撹拌することにより融着させた。その後、6℃/minの条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加し、pHを2.0に調整し、撹拌を停止した。
生成したトナー粒子を固液分離し、イオン交換水による洗浄を4回繰り返し、その後、40℃の温風で乾燥した。以下、実施例1と同様にしてトナー〔2〕を得た。
このトナー〔2〕の体積基準のメジアン径は6.70μm、Cv値は19.0%であった。
〔トナーの製造例3:実施例3〕
図4に示すようなトナー製造装置を用いて、トナー〔3〕を製造した。なお、トナーの製造例1において作製した結着樹脂微粒子分散液〔1〕と着色剤微粒子分散液〔1〕とを用いた。
(1)凝集工程
結着樹脂微粒子分散液〔1〕2105質量部、イオン交換水900質量部および着色剤微粒子分散液〔1〕200質量部を、撹拌装置、温度センサー、窒素導入装置、循環経路を有する凝集反応槽に入れて撹拌した。凝集反応槽の側壁には、流路管が設けられ、当該流路管内に流量計およびスチレン系ゲル形カチオン性イオン交換樹脂「ダイヤイオンSK1B」(三菱化学社製)300gを箱状カラムに充填させたイオン交換樹脂部材を設けた。凝集反応槽内の温度を30℃に調整し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物20質量部をイオン交換水2000質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて85℃まで昇温し、結着樹脂微粒子および着色剤粒子を凝集させた。
(2)凝集停止工程
「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)によって粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmとなった時点で、凝集系を43℃に冷却するとともに流路管を開放し、イオン交換樹脂部材との間を流速5L/分で15分間循環し、凝集を停止させた。
(3)分離工程
前記流路管を閉鎖し、イオン交換樹脂部材に10質量%の塩化ナトリウム水溶液を通液し、イオン交換樹脂を再生させた。
(4)熟成工程・冷却、濾過、洗浄工程、乾燥工程、外添剤添加工程
凝集粒子分散液の熟成処理として液温度85℃にて3時間にわたり加熱撹拌することにより融着させた。以下、実施例1と同様にしてトナー〔3〕を得た。
このトナー〔3〕の体積基準のメジアン径は6.67μm、Cv値は19.3%であった。
以上の実施例1〜3によれば、処理が必要な多価有機酸等を含む排水の排出量の低減化を図ることができることが確認された。また、再生剤を付与したイオン交換樹脂は、繰り返し使用することができることが確認された。さらに、粒径および粒度分布を効果的に制御されたトナーを製造することができることが確認された。
1 凝集部
2 凝集反応槽
3 結着樹脂微粒子分散液タンク
3a 結着樹脂微粒子分散液
4 結着樹脂微粒子分散液導入手段
4a 流路管
5 着色剤微粒子分散液タンク
5a 着色剤微粒子分散液
6 着色剤微粒子分散液導入手段
6a 流路管
7 凝集剤タンク
7a 凝集剤
8 凝集剤導入手段
8a 流路管
9a,9b 混合撹拌手段
10a〜10i バルブ
11a〜10i ポンプ
12 流量計
20 凝集停止部
21 純水
21a,21b 純水タンク
22 凝集停止反応槽
23 イオン交換樹脂
23A,23B イオン交換樹脂部材
24 凝集系移送手段
24a 流路管
25 再生剤付与手段
25a 流路管
26 再生剤貯留タンク
26a 再生剤
27a,27b 純水導入手段
28 分離手段
29 凝集系移送手段
29a 流路管
30 熟成部
32 熟成反応槽
33 凝集粒子分散液移送手段
33a 流路管
34 撹拌手段
40 撹拌手段
41 流路管
100 トナー製造装置

Claims (15)

  1. 結着樹脂を含有するトナー粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造する方法であって、
    水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液と、金属元素を含む凝集剤とを混合撹拌することにより、当該結着樹脂の微粒子を凝集させる凝集工程と、
    前記凝集工程において得られた凝集系とイオン交換樹脂とを接触させることにより、凝集を停止させる凝集停止工程と、
    前記凝集停止工程により凝集が停止した凝集粒子と前記イオン交換樹脂とを分離する分離工程とを有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記凝集停止工程において、前記凝集系とイオン交換樹脂との接触が、当該凝集系が冷却された状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記凝集停止工程において用いられるイオン交換樹脂が、粒状のものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記凝集停止工程において、前記凝集系と前記粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌することによって、当該凝集系と当該イオン交換樹脂との接触が行われることを特徴とする請求項3に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 前記凝集工程と前記凝集停止工程とが、別個の容器を用いて行われることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. イオン交換樹脂を再生するための再生剤を、前記分離工程により分離したイオン交換樹脂に付与することにより、イオン交換樹脂を再生させるイオン交換樹脂再生処理が行われることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  7. 前記凝集停止工程において用いられるイオン交換樹脂が、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩、もしくは、アミノカルボン酸基、アミノリン酸基、アミドオキシム基、ポリアミン基、ベタイン基およびスルホベタイン基またはこれらの塩を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. 結着樹脂を含有するトナー粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造する装置であって、
    内部に混合撹拌手段を有する反応槽と、水系媒体中に結着樹脂の微粒子が分散されてなる分散液を前記反応槽に導入する結着樹脂微粒子分散液導入手段と、金属元素を含む凝集剤を前記反応槽に導入する凝集剤導入手段とを有し、結着樹脂の微粒子の凝集を行う凝集部、および、
    イオン交換樹脂と、前記凝集部において得られた凝集系と前記イオン交換樹脂とを接触させる接触手段とを有し、凝集の停止を行う凝集停止部を備え、
    前記凝集停止部において凝集が停止した凝集粒子と前記イオン交換樹脂とを分離する分離手段を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造装置。
  9. 前記凝集停止部には、冷却手段が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  10. 前記凝集停止部を構成するイオン交換樹脂が、粒状のものであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  11. 前記凝集停止部を構成する接触手段が、前記凝集系と前記粒状のイオン交換樹脂とを混合撹拌する手段であることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  12. 前記凝集停止部が、凝集停止反応槽を有し、
    前記凝集部と前記凝集停止部とが管により接続されていることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  13. 前記管が、前記凝集系が、当該凝集部と当該凝集停止部との間を循環可能に流通されるよう設けられていることを特徴とする請求項12に記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  14. イオン交換樹脂を再生するための再生剤を、前記分離手段により分離したイオン交換樹脂に付与する再生剤付与手段が設けられていることを特徴とする請求項8〜請求項13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
  15. 前記凝集停止部を構成するイオン交換樹脂が、スルホン酸基またはそのナトリウム塩、カルボキシル基またはそのナトリウム塩、もしくは、アミノカルボン酸基、アミノリン酸基、アミドオキシム基、ポリアミン基、ベタイン基およびスルホベタイン基またはこれらの塩を有するものであることを特徴とする請求項8〜請求項14のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造装置。
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