JP2013136609A - 塩化臭素濃水溶液の殺菌剤用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】臭素が基になった単一供給の殺菌剤を用いて、ある表面や、ある一団の水を消毒する方法の提供。
【解決手段】殺菌活性臭素を殺菌剤として含んで成る濃厚液状殺菌剤組成物を(a)塩化臭素と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を(i)本組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)本組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で共に混合することにより調製する。該組成物は水系に導入されると、塩化臭素に含まれる塩素が溶解状態のアルカリ金属塩化物塩に変化することで、臭素の全部が活性臭素含量として遊離する。
【選択図】なし
【解決手段】殺菌活性臭素を殺菌剤として含んで成る濃厚液状殺菌剤組成物を(a)塩化臭素と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を(i)本組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)本組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で共に混合することにより調製する。該組成物は水系に導入されると、塩化臭素に含まれる塩素が溶解状態のアルカリ金属塩化物塩に変化することで、臭素の全部が活性臭素含量として遊離する。
【選択図】なし
Description
本発明は、塩化臭素濃水溶液の殺菌剤用途に関する。
冷却水の微生物防除および廃棄物処理装置の消毒では塩素処理−脱塩素処理(chlorination−dechlorination)よりも臭素が基になった殺菌剤の方が殺菌的に有利であることが確かめられている。水処理産業では、pH値を高くするとそのような利点が費用効果的防除になり、アンモニアを存在させると殺菌活性がほとんど全く失われずかつ細菌、藻および軟体動物が有効に防除されることが認識されている。
臭素が基になった殺菌剤を水系の中に導入する一般的方法は、NaBr水溶液をNaOCl漂白剤と協力させて用いることによる方法である。使用者が両方の材料を共通地点に供給すると、NaOClが臭化物イオンをHOBr/OBr-に酸化する。その後、この活性化された溶液を処理すべき水系に直接導入する。前記HOBr/OBr-混合物は不安定であり、これを水に導入する直前にそれを現場で生成させる必要があるため、前記2種類の液体の供給をそのような様式で行う必要がある。その上、前記2種類の液体の供給および計量は厄介であり、特に、臭化物イオンの活性化が起こるのに要する時間が経過することを可能にする装置を設計する必要がある。その結果、数多くの殺菌剤使用者は臭素が基になった単一供給の殺菌剤が必要であることを明示していた。塩化臭素分子がそのような要求を満足させると考えられていた。これは室温で液状で水系に直接供給可能であり、直ちに加水分解が起こってHOBrを生成する。
BrCl+H2O→HOBr+HCl (1)
BrCl+H2O→HOBr+HCl (1)
塩化臭素の特性を表1に挙げる。
この材料は特定の性質を有し、特に腐食性、高い蒸気圧および発煙性の傾向があることから、これの取り扱いおよび使用には注意と技術が必要であることが分かるであろう。
臭素が基になっている単一供給の殺菌剤を提供する初期の努力は、臭素と過剰量の臭化物イオンの錯体を強酸の存在下で生成させ、そして得られた溶液をエタノールアミンで安定化させることを含んで成っていた。その結果得られた過臭化水素エタノールアンモニウム溶液の元素状臭素含有量は38重量%以下であった。これに関連してFavstritskyの特許文献1そしてFavstritsky、HeinおよびSquiresの特許文献2を参照のこと。
そのような溶液は殺菌的活性臭素を単一供給で水系に導入することを可能にするものであった。前記過臭化水素エタノールアンモニウムは塩化臭素の場合と同様に水中で加水分解してHOBrを放出する。このような溶液の蒸気圧は塩化臭素のそれよりも低かった。それにも拘らず、前記溶液は依然として測定可能な蒸気圧を示し、従って、貯蔵および使用中に望ましくない赤色がかった蒸気を発生する傾向があった。
塩化臭素の高濃度水溶液を安定化する経済的に受け入れられる方法がMoore他の特許文献3に記述されている。塩化臭素と水とハロゲン化塩またはハロゲン化水素酸から前記溶液は調製される。このような溶液が分解する速度は1年当たり30%未満でありそしてハロゲン化塩が高濃度の場合には1年当たり5%未満であることが確認されている。その上、元素状臭素15%当量を含有する溶液を調製することも可能であった。不幸なことには、そのような溶液は相対的に高い酸性度を示して腐食性で煙を発する傾向があることから、それらの商業的受け入れに関して制限が課せられている。
臭素が基になった数多くの固体状殺菌剤、例えばBrClDMH(1,3−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン)などは、この材料を水に溶解させて液体として水処理装置に供給することができる量が限定されている。例えば、BrClDMHが水中で示す溶解度はわずか約0.15%にすぎない。そのような誘導体の別の制限は、pHが中性であるとHOBrが迅速に分解を起こして最終的に臭化物イオンを生成する点にある。従って、そのような水溶液を貯蔵および輸送する可能性は大きく制限され、その商業的実現性は疑問視される。
Goodenough他の特許文献4には、種々の安定剤により安定化された特定の臭素水溶液そしてそのような水溶液を用いることができる種々の用途が記述されている。前記特許に記述されている組成物は、臭素値が0.01から100,000重量ppm(parts per million)で臭素と臭素安定剤に存在する窒素のモル比が2.0:1から0.5:1の範囲の臭素水溶液から成る。使用される安定剤は、ビウレット、スクシンイミド、尿素、低級脂肪族で一置換もしくは二置換されている尿素(各置換基が炭素原子を2から4個含む)、スルファミン酸、または式RSO3NH2(式中、Rはメチルまたはエチル基である)で表されるアルキルスルホンアミドである。前記溶液にまた水酸化物添加剤(この水酸化物添加剤はアルカリ土類の水酸化物またはアルカリ金属の水酸化物である)をこの溶液のpHが8から10の範囲になるに充分な量で含有させることも可能である。
Dallmier他の特許文献5には、アルカリもしくはアルカリ土類金属の次亜塩素酸塩の水溶液と水に可溶な臭化物イオン源を混合することにより安定化されていない次亜臭素酸アルカリもしくはアルカリ土類金属塩溶液を生成させることによる次亜臭素酸アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩水溶液の調製が考察されている。前記溶液に温度が少なくとも50のスルファミン酸アルカリ金属の水溶液を、スルファミン酸アルカリ金属塩と次亜臭素酸アルカリもしくはアルカリ土類金属塩のモル比が0.5から6になるような量で添加することにより、安定化された次亜臭素酸アルカリもしくはアルカリ土類金属塩水溶液を生成させている。前記Dallmier他の特許には、そのようなアプローチにより前記Goodenough他のアプローチに比較して消毒に利用され得るハロゲンのはるかに高い量が達成されたことを教示している。しかしながら、前記Dallmier他の特許には、彼らの方法では不安定なNaOBrが生成した後に安定化を迅速に実施すべきであることの認識が示されている。
従って、臭素が基になっていて水に可溶で非酸性で非腐食性の単一供給殺菌剤を用いて表面を消毒する方法および一団の水を消毒する方法が依然として求められている。
(発明)
本発明は、臭素が基になった単一供給の殺菌剤(single−feed,bromine−based biocide)を用いてある表面を消毒する方法およびある一団の水を消毒する方法を提供するものである。本発明の方法を用いて消毒することができる表面の例には、台所のカウンター、浴室のカウンター、壁および床が含まれる。本発明の方法を用いて消毒することができる一団の水には、冷却水系、廃水流出液、パルプおよび製紙工場、油田、空気洗浄装置、火災用水貯蔵所(fire reservoir)および蒸発凝縮器が含まれる。本方法では、殺菌活性臭素を臭素が基になった単一供給の殺菌剤として含んで成る濃厚液状殺菌剤組成物(concentrated liquid biocide compositions)を用いる。本発明は、更に、塩化臭素水溶液を生成させる工程も包含し、このように、殺菌活性臭素の新規で著しく有用な濃厚溶液を提供する。本塩化臭素溶液はプランクトン(planktonic)(溶液)細菌に対しては漂白(bleach)と同様な性能を示す。本塩化臭素溶液は、更に、生物膜(biofilm)(表面)細菌(これを死滅させる方がプランクトン細菌を死滅させるよりも困難である)に対しては漂白よりも効果的である。
本発明は、臭素が基になった単一供給の殺菌剤(single−feed,bromine−based biocide)を用いてある表面を消毒する方法およびある一団の水を消毒する方法を提供するものである。本発明の方法を用いて消毒することができる表面の例には、台所のカウンター、浴室のカウンター、壁および床が含まれる。本発明の方法を用いて消毒することができる一団の水には、冷却水系、廃水流出液、パルプおよび製紙工場、油田、空気洗浄装置、火災用水貯蔵所(fire reservoir)および蒸発凝縮器が含まれる。本方法では、殺菌活性臭素を臭素が基になった単一供給の殺菌剤として含んで成る濃厚液状殺菌剤組成物(concentrated liquid biocide compositions)を用いる。本発明は、更に、塩化臭素水溶液を生成させる工程も包含し、このように、殺菌活性臭素の新規で著しく有用な濃厚溶液を提供する。本塩化臭素溶液はプランクトン(planktonic)(溶液)細菌に対しては漂白(bleach)と同様な性能を示す。本塩化臭素溶液は、更に、生物膜(biofilm)(表面)細菌(これを死滅させる方がプランクトン細菌を死滅させるよりも困難である)に対しては漂白よりも効果的である。
本発明の1つの態様では、ある表面を消毒する方法を提供する。この方法は、前記表面に(a)塩化臭素と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液からなる濃厚液状殺菌剤組成物を適用することを含んで成る。前記(a)と(b)の量は、(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物に含まれる活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量である。好適には、前記殺菌剤溶液を消毒すべき表面に適用する前に前記濃溶液を水で希釈する。この希釈量は、希釈された溶液が前記殺菌剤組成物を有効殺菌濃度で含有することを条件として多様であり得る。
本発明の別の態様では一団の水を消毒する方法を提供し、この方法は、前記一団の水に濃厚液状殺菌剤組成物を導入することを含んで成る。前記殺菌剤組成物は(a)塩化臭素と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液からなる。前記(a)と(b)の量は、前記殺菌剤組成物中の(i)活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量である。
本発明の更に別の態様ではある表面を消毒する方法を提供する。この方法は、前記表面に(a)アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩(dichlorohypobromite)と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液からなる濃厚液状殺菌剤組成物を適用することを含んで成る。前記(a)と(b)の量は、(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物に含まれる活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるような量である。
本発明の更に別の態様では一団の水を消毒する方法を提供し、この方法は、前記一団の水に濃厚液状殺菌剤組成物を導入することを含んで成る。前記殺菌剤組成物は(a)アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩と(b)pHが少なくとも約7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液からなる。前記(a)と(b)の量は、前記殺菌剤組成物中の(i)活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるような量である。
さらなる態様は生物膜を根絶する方法であり、この方法は、前記生物膜を(a)塩化臭素と(b)水中のスルファミン酸アルカリ金属塩を前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で用いて生成させた殺菌剤組成物を生物膜根絶濃度(biofilm eradicating concentration)で含有する水性媒体に接触させることを含んで成る。このような様式で有効に撲滅される生物膜種は、とりわけ、P.エアルギノサ(P.aeruginosa)およびK.ニユーモニア(K.pneumoniae)を含む生物膜である。
さらなる態様は細菌を失活させる方法であり、この方法は、前記細菌を(a)塩化臭素と(b)水中のスルファミン酸アルカリ金属塩を前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で用いて生成させた活性臭素含有殺菌剤組成物を細菌失活濃度で含有する水性媒体に接触させることを含んで成る。このような様式で有効に失活(死滅)する細菌は、とりわけ、E.コリ(E.coli)、P.エアルギノサおよびS.アウレウス(S.aureus)を含む細菌である。
以下に示す説明および添付請求の範囲から本発明の前記および他の態様が更に明らかになるであろう。
本発明の利点は、本明細書で提供する濃厚液状殺菌剤組成物が殺菌剤として望ましくない漂白特性(これには不安定さと不快な臭気が含まれる)を伴うことなく漂白剤の効果と少なくとも同等な効果を示す点にある。このように、本発明の方法は漂白剤が殺菌剤用途で用いられている方法の代わりになり得る。本発明の方法を用いて防除可能な生物には、細菌、菌類、スライム(slime)および軟体動物が含まれる。本発明の方法の別の利点は、本明細書で提供する濃厚液状殺菌剤組成物が水溶性で非酸性で非腐食性である点にある。本発明のさらなる利点は、本発明が提供する濃厚液状殺菌剤組成物が単一供給の殺菌剤である点にあり、用語「単一供給」とは、最終使用者が濃厚液状殺菌剤組成物を調製するために更にいかなる成分も混合する必要がないことを指す。
ある表面を消毒する方法は、塩化臭素またはアルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩を含有する濃厚液状殺菌剤組成物を、消毒すべき表面に適用することを含んで成る。この濃厚液状殺菌剤組成物はその消毒を行うべき表面にいろいろな様式で適用することができる。本組成物を前記表面に直接注ぎ込んでもよく、前記表面に噴霧してもよく、又アプリケーター(applicator)に注ぐか或は噴霧した後にそれを前記表面に接触させてもよい。アプリケーターには、これらに限定するものでないが、布、スポンジ、ペーパータオルおよびモップが含まれる。
一団の水を消毒する方法は、塩化臭素またはアルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩を含有する濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に導入することを含んで成る。種々な方法を用いて本濃厚液状殺菌剤組成物を、消毒すべき一団の水に導入することができる。本濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に一度に全部か或は時間をかけてゆっくり、例えばポンプまたはフィーダー(feeder)などで直接加えてもよい。水がある装置の中を循環している系では、本濃厚液状殺菌剤組成物を前記装置に添加してもよい。
本濃厚液状殺菌剤組成物をその消毒すべき一団の水に添加すると、前記一団の水の中に総有効ハロゲン(total available halogen)がCl2として表して1リットル当たり好適には2から10ミリグラムの範囲で存在するような濃度の殺菌剤が前記一団の水の中に生成する。好適な態様では、本濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水にこの一団の水の中に総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲で維持されるように必要に応じて導入する。前記一団の水の中に存在させるより好適な総有効ハロゲン量はCl2として表して1リットル当たり2から5ミリグラムである。そのようなCl2として表す総有効ハロゲンの濃度は一団の水を消毒しかつ一団の水の消毒を維持するに充分な濃度であることが本技術分野で知られている。
本発明は濃厚液状殺菌剤組成物を製造する方法を提供し、この方法は、(a)塩化臭素と(b)スルファミン酸アルカリ金属塩(好適にはナトリウム塩)水溶液(この溶液のpHを少なくとも約7、好適には7から約13.5の範囲である)を混合することを含んで成る。(a)と(b)の使用量は、(i)本組成物中の活性臭素含有量が少なくとも100,000ppm(重量/重量)で(ii)本組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量である。活性臭素に対する窒素の原子比が1より大きくなるように使用するのが好適でありかつpHが好適には7から約13.5の範囲になるようにする。
本濃厚液状殺菌剤組成物を調製する好適な方法では、水中で(i)スルファミン酸および/またはスルファミン酸のアルカリ金属塩と(ii)アルカリ金属塩基をpHが少なくとも7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が生成するような比率で共に混合することにより、本方法で用いるスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を前以て生成させておく。スルファミン酸自身を出発材料として用いる場合には、これを最初に水に入っているスラリーとして用いて、これをアルカリ金属塩基と混合する。スルファミン酸のアルカリ金属塩はリチウム、ナトリウムまたはカリウム塩が好適であり、ナトリウム塩およびカリウム塩がより好適である。スルファミン酸のアルカリ金属塩としてナトリウム塩が非常に好適である。
塩化臭素とスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を混合する時、得られた溶液にまた追加的アルカリ金属塩基を導入(所望に応じて連続的または間欠的に)、例えばアルカリ金属塩基の水溶液を共に供給することにより、前記溶液のpHを所望の7以上に維持するのが望ましい。
この上に示した方法において塩化臭素を活性臭素源として用いるのが有利である、と言うのは、得られる水性組成物中において塩化臭素に含まれる臭素の全部が活性臭素として溶液の状態で利用されるからである。言い換えれば、そのような方法では塩化臭素に含まれる塩素が溶解状態の塩化アルカリ金属塩に変化することにより臭素が殺菌剤組成物の活性臭素内容物として遊離する。このように、前記水性殺菌剤組成物中の活性臭素を生成させる時に塩化臭素に含まれるより高価な成分、即ち臭素が完全に利用され、それと同時に、高価でない方の成分、即ち塩化臭素に含まれるアニオン性塩素がそのような有益な結果を可能にする。
本組成物では塩化臭素を苛性と共に用いることにより、次亜塩素酸ナトリウムを臭化ナトリウムに添加することにより得られる活性ハロゲン濃度に比較して高い濃度の活性ハロゲンを達成することが可能になる。また、本方法で生成させた組成物の活性臭素含有量はGoodenough他の特許に従って調製された最も高い濃度の溶液のそれに比べてほぼ2倍である。更に、本発明で用いる組成物中に存在する活性臭素の濃度は高くても、そのような活性臭素の高い濃度を少なくとも2カ月間に亘って維持しかつ前記期間中に目に見える蒸気も不快な臭気も示さない殺菌剤組成物を提供することができることも見いだし
た。
た。
本発明は、また、水を含んで成っていてそれに溶液の状態で(i)塩化臭素に由来する活性臭素が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)の含有量で含んでおりかつ(ii)スルファミン酸のアルカリ金属塩と(iii)アルカリ金属の塩化物が(i)と(ii)の相対的比率が得られる組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えかつ前記組成物のpHが少なくとも7、好適には7から約13.5の範囲であるような水性殺生物剤組成物も提供する。再び、好適なスルファミン酸アルカリ金属塩はリチウム、ナトリウムまたはカリウム塩であり、ナトリウムまたはカリウム塩がより好適であり、最も好適なスルファミン酸アルカリ金属塩はナトリウム塩である。同様に、前記アルカリ金属の塩化物は好適には塩化リチウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムであり、これはより好適には塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである。アルカリ金属の塩化物として塩化ナトウムが非常に好適である。あまり好適ではない態様における(iii)はアルカリ金属の臭化物、最も好適には臭化ナトリウムである。
本発明は、更に、アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩、即ちM[BrCl2](M=アルカリ金属)を製造する方法も提供し、ここでは、塩化臭素と塩化アルカリ金属水溶液を前以て混合することにより前以て生成させておき、そして塩化臭素をそのような形態で用いることにより本殺菌剤組成物の活性臭素含量を与える。前記アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩のアルカリ金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシウムであってよく、リチウム、ナトリウムおよびカリウムが好適であり、ナトリウムおよびカリウムがより好適である。ジクロロ次亜臭素酸ナトリウムが最も好適なアルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩である。本技術分野ではジクロロ次亜臭素酸塩はまたジクロロ臭素酸塩、二塩化臭化物およびジクロロ臭化物とも呼ばれる。
本殺菌剤組成物を生成させる時、アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩をpHが少なくとも7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液と混合する。その結果得られる殺菌剤組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比は0.93を越える。この原子比が1を越えるのが好適である。
本発明の態様の各々で、本殺菌剤組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比は好適には1.1から1.5の範囲、より好適には1.35から1.5の範囲である。望まれるならば更に高い比率を用いることも可能である。
以下に示す実施例は説明の目的で示すものであり本発明の範囲に制限を課すことを意図するものでない。
スルファミン酸を用いて本発明の組成物を調製する一般的手順は、1番目の段階としてスルファミン酸が水に入っているスラリーを生成させることを包含する。典型的には、このスラリーのpHは1pH単位未満である。次に、濃度が50%の水酸化ナトリウムを固体が完全に溶解するまで加える。追加的な50%のNaOHを所望のpHに到達するまで加える。次に、塩化臭素を反応槽の底にハロゲンの溜まりが生成することなく溶解するような添加速度で加える。実験室規模で便利な添加速度は1秒当たり約2滴である。水酸化ナトリウム(例えば25%または50%)を前記反応槽に所望のpH(例えば7から約13.5の範囲であるが、13.5から14の範囲のpHで操作を行うことさえ可能であり得る)が維持されるように共に供給する。本発明の方法を用いると活性臭素含有量が26%(活性塩素を基にすると11.5%)の如き高い安定な溶液を調製し得ることを見いだした。
この上に示した一般的手順を用いて種々の組成物を調製しそして得られた組成物の活性臭素含有量を分析で測定した。用いた条件および得られた結果(臭気および蒸気の観察そして溶液中の活性臭素の初期含有量)を表2に要約する。
表2に示した実施例1−4の具体的詳細を以下に示す。実施例5は、アルカリ金属のジクロロ次亜臭素酸塩を活性臭素源として用いた本発明の態様を説明する。実施例6および7は、塩化臭素が細菌に対して示す効力を説明する。
実施例1
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム(中性のpHにおける)
1リットルのフラスコにスルファミン酸を52.0gと水を250g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを60.0g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。20gの塩素を47.0gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。次に、この塩化臭素をpHが6から8の範囲に維持されるように210gの25%水酸化ナトリウムと共に供給した。最終pHが約7±0.5になるように1Mの塩酸を5mL加えた。この溶液(これはいくらかの固体を含んでいる)を褐色びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は11.2%であることが示された。
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム(中性のpHにおける)
1リットルのフラスコにスルファミン酸を52.0gと水を250g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを60.0g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。20gの塩素を47.0gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。次に、この塩化臭素をpHが6から8の範囲に維持されるように210gの25%水酸化ナトリウムと共に供給した。最終pHが約7±0.5になるように1Mの塩酸を5mL加えた。この溶液(これはいくらかの固体を含んでいる)を褐色びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は11.2%であることが示された。
実施例2
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム
1リットルのフラスコにスルファミン酸を107gと水を200g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを93.9g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。39gの塩素を96.0gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。この塩化臭素をpHが11から13の範囲に維持されるように319gの50%水酸化ナトリウムと共に供給した。この溶液(これはいくらかの固体を含んでいる)を更に30分間撹拌した後、褐色びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は18.0%であることが示された。この溶液を周囲温度に3週間置いた後にそれを分析した結果、この溶液は依然として活性臭素を前記含有量の90%を越える割合で含有することが示された。
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム
1リットルのフラスコにスルファミン酸を107gと水を200g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを93.9g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。39gの塩素を96.0gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。この塩化臭素をpHが11から13の範囲に維持されるように319gの50%水酸化ナトリウムと共に供給した。この溶液(これはいくらかの固体を含んでいる)を更に30分間撹拌した後、褐色びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は18.0%であることが示された。この溶液を周囲温度に3週間置いた後にそれを分析した結果、この溶液は依然として活性臭素を前記含有量の90%を越える割合で含有することが示された。
実施例3
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム;より大きな規模
5リットルのフラスコにスルファミン酸を470gと水を900g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを436g添加することによりスル
ファミン酸ナトリウムを生成させた。120gの塩素を276gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。次に、この塩化臭素をpHが12から13の範囲に維持されるように1723gの50%水酸化ナトリウムと共に供給した。このオレンジ色の透明な溶液を更に60分間撹拌した後、ポリエチレン製びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は17.6%であることが示された。
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム;より大きな規模
5リットルのフラスコにスルファミン酸を470gと水を900g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながらこれに50%の水酸化ナトリウムを436g添加することによりスル
ファミン酸ナトリウムを生成させた。120gの塩素を276gの臭素に加えることにより塩化臭素を生成させた。次に、この塩化臭素をpHが12から13の範囲に維持されるように1723gの50%水酸化ナトリウムと共に供給した。このオレンジ色の透明な溶液を更に60分間撹拌した後、ポリエチレン製びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は17.6%であることが示された。
実施例4
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム
5リットルのフラスコにスルファミン酸を390gと水を400g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながら温度が30℃未満に維持されるように冷却しつつこれに25%の水酸化ナトリウムを1820g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。次に、塩化臭素を344g加えた。このオレンジ色の透明な溶液のpHは13.5であり、これを濾過した後、ポリエチレン製びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は16.2%であることが示された。
塩化臭素、苛性およびスルファミン酸ナトリウム
5リットルのフラスコにスルファミン酸を390gと水を400g仕込んだ。このスラリーを撹拌しながら温度が30℃未満に維持されるように冷却しつつこれに25%の水酸化ナトリウムを1820g添加することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させた。次に、塩化臭素を344g加えた。このオレンジ色の透明な溶液のpHは13.5であり、これを濾過した後、ポリエチレン製びんに移して貯蔵した。この溶液のサンプルを澱粉−ヨウ素で滴定した結果、その活性臭素濃度は16.2%であることが示された。
実施例5
スルファミン酸ナトリウムを用いてジクロロ次亜臭素酸ナトリウムの蒸気圧を低下
154gの3M塩化ナトリウム水溶液に塩化臭素を30.6g加えることによりジクロロ次亜臭素酸ナトリウム、即ちNa[BrCl2]を生成させる。24.3gのスルファミン酸を9gの水に入れてスラリーを生成させ、そしてこのスルファミン酸スラリーに24.0gの50%水酸化ナトリウムを滴下することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させたが、フラスコが著しく熱くなり、固体が溶解した。このスルファミン酸ナトリウム溶液を184.6gのジクロロ次亜臭素酸ナトリウムに滴下した。追加的に24gの50%水酸化ナトリウムを添加してpHを7に上昇させた。この溶液を分析した結果、その活性臭素濃度は12.0%であることが示された。
スルファミン酸ナトリウムを用いてジクロロ次亜臭素酸ナトリウムの蒸気圧を低下
154gの3M塩化ナトリウム水溶液に塩化臭素を30.6g加えることによりジクロロ次亜臭素酸ナトリウム、即ちNa[BrCl2]を生成させる。24.3gのスルファミン酸を9gの水に入れてスラリーを生成させ、そしてこのスルファミン酸スラリーに24.0gの50%水酸化ナトリウムを滴下することによりスルファミン酸ナトリウムを生成させたが、フラスコが著しく熱くなり、固体が溶解した。このスルファミン酸ナトリウム溶液を184.6gのジクロロ次亜臭素酸ナトリウムに滴下した。追加的に24gの50%水酸化ナトリウムを添加してpHを7に上昇させた。この溶液を分析した結果、その活性臭素濃度は12.0%であることが示された。
実施例6
BrCl/スルファミン酸ナトリウム溶液が生物膜(表面)細菌に対して示す効力
殺菌剤溶液
1Lの蒸留した脱イオン水にCaCl2を0.22g、NaHCO3を0.168gおよびNaClを0.014g加えることにより合成水を生成させる。この混合物を0.2μmのフィルターに通して濾過することにより滅菌させる。この溶液は、カルシウム硬度(CaCO3として)含有量が200ppmでアルカリ度(CaCO3として)が150ppmで塩化物が150ppmでpHが8.05の水を与える。
BrCl/スルファミン酸ナトリウム溶液が生物膜(表面)細菌に対して示す効力
殺菌剤溶液
1Lの蒸留した脱イオン水にCaCl2を0.22g、NaHCO3を0.168gおよびNaClを0.014g加えることにより合成水を生成させる。この混合物を0.2μmのフィルターに通して濾過することにより滅菌させる。この溶液は、カルシウム硬度(CaCO3として)含有量が200ppmでアルカリ度(CaCO3として)が150ppmで塩化物が150ppmでpHが8.05の水を与える。
次亜塩素酸ナトリウム溶液(0.41g、>4%、実際〜2.7%)を合成水で希釈して100gとし、ストック(stock)次亜塩素酸溶液を生成させる。この溶液を4オンスの褐色ガラスびんに入れて冷蔵庫に貯蔵する。次亜塩素酸ナトリウム(0.42g、0.15ミリモル)と臭化ナトリウム(0.028g、0.27ミリモル)を用いてストック次亜臭素酸をブレンドした後、この溶液もまた4オンスの褐色ガラスびんに入れて冷蔵庫に貯蔵する。攪拌しながらBrClDMHを0.0054g、Br2DMHを0.0054gおよびトリクロロイソシアヌール酸を0.0033gを各々加え、合成水溶液20gを分離する。実施例4で得た溶液(0.032g)を20gの合成水で希釈することによりストックBrCl溶液を生成させる。
次亜臭素酸(HOBr)のストック溶液と1,3−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(BrClDMH)のストック溶液を1:10に希釈して、生物膜根絶最低濃度(MBEC)試験(以下を参照)で用いた。BrClのストック溶液と次亜塩素酸(HOCl)のストック溶液と1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(Br2D
MH)のストック溶液とトリクロロイソシアヌール酸のストック溶液を1:10そして再び1:2.5に希釈してMBEC試験で用いた。更に1:10の希釈を実施しそしてHach DR 700分光光度計を用いたDPD方法で遊離塩素または総塩素を分析することにより、前記溶液を特徴付ける。前記ストック溶液をMBEC試験で用いる目的で希釈する前の実際の酸化剤量を表3に示す。
MH)のストック溶液とトリクロロイソシアヌール酸のストック溶液を1:10そして再び1:2.5に希釈してMBEC試験で用いた。更に1:10の希釈を実施しそしてHach DR 700分光光度計を用いたDPD方法で遊離塩素または総塩素を分析することにより、前記溶液を特徴付ける。前記ストック溶液をMBEC試験で用いる目的で希釈する前の実際の酸化剤量を表3に示す。
生物膜調製
シュードモナス・エアルギノサ(ATCC 15442)生物膜、クレブシエラ・ニユーモニア(University of Calgary Biofilm Research Group、環境単離)生物膜および混合生物膜の調製を、プレートのペグ(pegs of a plate)を用いてグルコースが0.1%入っている単純塩培地(simple salts medium)に細菌接種材料を1mL当たり約5x106cfu含有させて好気インキュベーション(24時間、35℃)することにより行う。シュードモナス・エアルギノサとクレブシエラ・ニユーモニアの混合生物膜の調製を、25mLの培地に各生物体をほぼ等しい量(1mL当たり5x106cfu)で接種することにより行う。使用済み培地を毎日新しい培地および接種材料に置き換えると言った若干の修正を前記手順に行うことにより、7日の生物膜を生成させた。
シュードモナス・エアルギノサ(ATCC 15442)生物膜、クレブシエラ・ニユーモニア(University of Calgary Biofilm Research Group、環境単離)生物膜および混合生物膜の調製を、プレートのペグ(pegs of a plate)を用いてグルコースが0.1%入っている単純塩培地(simple salts medium)に細菌接種材料を1mL当たり約5x106cfu含有させて好気インキュベーション(24時間、35℃)することにより行う。シュードモナス・エアルギノサとクレブシエラ・ニユーモニアの混合生物膜の調製を、25mLの培地に各生物体をほぼ等しい量(1mL当たり5x106cfu)で接種することにより行う。使用済み培地を毎日新しい培地および接種材料に置き換えると言った若干の修正を前記手順に行うことにより、7日の生物膜を生成させた。
生物膜根絶最低濃度
生物膜の完全な失活をもたらす最小限の作用剤濃度として生物膜根絶最低濃度(MBEC)を定義する。MBEC技術は、一般に、同じ24時間の生物膜を増殖させそして次にこの生物膜に選択した抗生物質および/または殺菌剤によるチャレンジ(challenging)をそれらの濃度を低くして行うことを包含する。チャレンジ時間後、増殖用媒体が入っているウエルに生物膜を入れそしてそれを超音波にかけることで全ての生存する生物体を除去する。インキュベーションを一晩行った後、前記ウエルを濁度に関して検査する。ウエルがきれいで透明なことは、生物膜細菌が完全に失活したことを示している。逆に、濁り(増殖)は失活が完全でないことを示している。
生物膜の完全な失活をもたらす最小限の作用剤濃度として生物膜根絶最低濃度(MBEC)を定義する。MBEC技術は、一般に、同じ24時間の生物膜を増殖させそして次にこの生物膜に選択した抗生物質および/または殺菌剤によるチャレンジ(challenging)をそれらの濃度を低くして行うことを包含する。チャレンジ時間後、増殖用媒体が入っているウエルに生物膜を入れそしてそれを超音波にかけることで全ての生存する生物体を除去する。インキュベーションを一晩行った後、前記ウエルを濁度に関して検査する。ウエルがきれいで透明なことは、生物膜細菌が完全に失活したことを示している。逆に、濁り(増殖)は失活が完全でないことを示している。
全てのケースで、その後、前記ペグを合成水で濯いだ後、それに殺菌剤によるチャレンジを受けさせる。殺菌剤によるチャレンジの後、前記ペグを合成水で2回濯いだ後、それに音波処理を行ってMueller−Hintonブロス(ウエル1個当たり225μL)に入れる。次に、前記ブロスを35℃で18時間インキュベートする。650nmの所
の吸光度を用いてMBEC終点の決定を明瞭に行った。吸光度が>0.100であることは増殖の明白な指標であると見なした。
の吸光度を用いてMBEC終点の決定を明瞭に行った。吸光度が>0.100であることは増殖の明白な指標であると見なした。
手順
P.エアルギノサから24時間の生物膜と7日の生物膜の両方を生成させる(実施例6aおよび6b)。P.エアルギノサとK.ニユーモニアを等しい固体数で用いて24時間の生物膜を生成させる(実施例6c)。次に、前記生物膜に数種の酸化性殺菌剤によるチャレンジを受けさせる。7日の生物膜を根絶させる方が24時間の生物膜を根絶させるよりも困難であった。
P.エアルギノサから24時間の生物膜と7日の生物膜の両方を生成させる(実施例6aおよび6b)。P.エアルギノサとK.ニユーモニアを等しい固体数で用いて24時間の生物膜を生成させる(実施例6c)。次に、前記生物膜に数種の酸化性殺菌剤によるチャレンジを受けさせる。7日の生物膜を根絶させる方が24時間の生物膜を根絶させるよりも困難であった。
実施例6で実施したMBEC測定の全部で8.0のpHを用いかつMBEC測定で1時間のチャレンジ時間を用いた。生物膜根絶最低濃度(MBEC)測定の結果を表4に示す。
実施例7
BrCl/スルファミン酸ナトリウム溶液がプランクトン(溶液)細菌に対して示す効力殺菌剤溶液
次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)溶液は有効塩素を5.25%有する水溶液である。ストックBrCl溶液は実施例4と同様にして生成させた。前記NaOCl溶液とBrCl溶液の両方を所望pHの燐酸塩緩衝液で2倍組(two fold series)の希釈度で希釈して、それに阻害最低濃度(minimum inhibitory concentration)(MIC)試験(以下を参照)を行った。
BrCl/スルファミン酸ナトリウム溶液がプランクトン(溶液)細菌に対して示す効力殺菌剤溶液
次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)溶液は有効塩素を5.25%有する水溶液である。ストックBrCl溶液は実施例4と同様にして生成させた。前記NaOCl溶液とBrCl溶液の両方を所望pHの燐酸塩緩衝液で2倍組(two fold series)の希釈度で希釈して、それに阻害最低濃度(minimum inhibitory concentration)(MIC)試験(以下を参照)を行った。
細菌培養物
E.コリ、P.エアルギノサおよびS.アウレウスの培養物の調製を個々の細菌の24時間培養物を増殖させることで行う。
E.コリ、P.エアルギノサおよびS.アウレウスの培養物の調製を個々の細菌の24時間培養物を増殖させることで行う。
阻害最低濃度
細菌の完全な失活を示す最高希釈度(最低濃度)であるとして阻害最低濃度(MIC)を定義する。MIC技術は、一般に、同じ24時間の細菌培養物を増殖させそして次にこの培養物の一部に選択した抗生物質および/または殺菌剤によるチャレンジを受けさせることを包含する。チャレンジ時間後、前記培養物のチャレンジを受けさせた部分を増殖用媒体が入っているウエルに入れて一晩培養した後、そのウエルを濁度に関して検査する。ウエルがきれいで透明なことは、細菌が完全に失活したことを示している。逆に、濁り(増殖)は失活が完全でないことを示している。
細菌の完全な失活を示す最高希釈度(最低濃度)であるとして阻害最低濃度(MIC)を定義する。MIC技術は、一般に、同じ24時間の細菌培養物を増殖させそして次にこの培養物の一部に選択した抗生物質および/または殺菌剤によるチャレンジを受けさせることを包含する。チャレンジ時間後、前記培養物のチャレンジを受けさせた部分を増殖用媒体が入っているウエルに入れて一晩培養した後、そのウエルを濁度に関して検査する。ウエルがきれいで透明なことは、細菌が完全に失活したことを示している。逆に、濁り(増殖)は失活が完全でないことを示している。
1つの培養物から0.5McFarland懸濁液を生成させて、これに阻害最低濃度(MIC)試験を受けさせる。チャレンジ時間後、10μLの一定分量で取り出してチオ硫酸ナトリウムが0.1%入っているLetheenブロスに入れる。この混合物を35℃で48時間インキュベートする。
手順
前記培養物から生成させた懸濁液の各々に個別にNaOCl溶液およびBrCl溶液によるチャレンジをpH7で受けさせ(実施例7a−c)そしてBrCl溶液によるチャレンジをpH8.5で受けさせる(実施例7d−7f)。2倍に希釈した殺菌剤溶液を9.9mLづつ用いてこれらに24時間培養物の0.5McFarland懸濁液を100μL接種した。チャレンジ時間後、10μLの分量で取り出してチオ硫酸ナトリウムが0.1%入っているLetheenブロスに入れる。この混合物を35℃で48時間インキュベートする。
前記培養物から生成させた懸濁液の各々に個別にNaOCl溶液およびBrCl溶液によるチャレンジをpH7で受けさせ(実施例7a−c)そしてBrCl溶液によるチャレンジをpH8.5で受けさせる(実施例7d−7f)。2倍に希釈した殺菌剤溶液を9.9mLづつ用いてこれらに24時間培養物の0.5McFarland懸濁液を100μL接種した。チャレンジ時間後、10μLの分量で取り出してチオ硫酸ナトリウムが0.1%入っているLetheenブロスに入れる。この混合物を35℃で48時間インキュベートする。
実施例7で実施した測定の全部で、MIC測定で10分間のチャレンジ時間を用いた。阻害最低濃度(MIC)測定の結果を表5に示す。
水を含んで成っていてその中に溶液の状態で活性臭素含量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)、好適には145,000ppmから160,000ppm(重量/重量)入っている前記水性殺菌剤組成物を生成させる好適な方法は、(i)塩化臭素と(ii)スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液または(iii)水とスルファミン酸アルカリ金属塩または(iv)水とアルカリ金属塩基とスルファミン酸または(v)(ii)と(iii)と(iv)の任意の組み合わせを前記殺菌剤組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越え、好適には1を越えかつ前記殺菌剤組成物のpHが少なくとも7(例えば10から13.5の範囲)、好適には12または12.5から13.5の
範囲になるような相対的比率で共に混合する方法である。
範囲になるような相対的比率で共に混合する方法である。
本発明によれば、水を含んで成っていて溶液の状態で(i)活性臭素含量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)入っておりかつ(ii)活性臭素に対する窒素(この窒素はスルファミン酸および/またはそのアルカリ金属塩に由来する)の原子比が0.93を越えていて少なくとも7のpHを示す水性殺菌剤組成物を提供することが可能になり、この組成物には(a)臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っておらずかつ(b)初めから臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていない。臭素酸塩が「入っていない」は、本明細書の以下に記述する試験手順を用いて臭素酸塩の濃度が検出可能量未満である(入っているとしても)ことを意味する。同様に、臭素酸塩が「本質的に入っていない」は、本明細書の以下に記述する試験手順を用いて臭素酸塩の存在を確認することができるがそれの量が50ppm(重量/重量)以下であることを意味する。
本発明のさらなる態様は、安定な酸化性臭素化合物、即ち安定化された活性臭素含量を含有していて臭素酸塩を検出可能量で含有しない水溶液を含んで成る組成物である。前記組成物には、好適には、最初から臭素酸塩が検出可能な量では入っていない、言い換えれば、この溶液に入っている臭素酸塩の量は最初から常に50ppm未満である。この態様の組成物の安定化された活性臭素含量は、臭素とスルファミン酸もしくはアルカリ金属のスルファミン酸塩、例えばスルファミン酸ナトリウムまたはスルファミン酸カリウムなどから誘導可能である。しかしながら、最も好適には、そのような安定な酸化性臭素化合物は臭素または臭素と塩素の組み合わせ、例えば塩化臭素または塩化臭素と臭素の混合物などとスルファミン酸もしくはアルカリ金属のスルファミン酸塩、例えばスルファミン酸ナトリウムなどから入手可能な種類の化合物である。本組成物を濃厚溶液の形態にする場合、これらの組成物は活性臭素含有量を水溶液の総重量を基準にして少なくとも100,000ppm(重量/重量)、即ち少なくとも10重量%、最も好適には少なくとも約145,000ppm[例えば145,000から160,000(重量/重量)の範囲]で含む。また、160,000ppm(重量/重量)を越える量も本発明の範囲内である。言い換えれば、そのような濃厚溶液を通常の周囲温度条件下で貯蔵または輸送している間に沈澱物が生成することがなければ、そのような安定化された活性臭素成分1種または2種以上の約160,000ppm(重量/重量)を越える如何なる濃度も本発明の組成物を構成するものである。本発明の濃厚溶液を微生物防除として用いる場合、この濃厚溶液を追加的水(これは典型的に前記微生物防除の目的で処理される水である)と混合するか、追加的水で希釈するか或はそれを追加的水に導入することにより、微生物防除で処理されるべき水中の活性臭素の量が微生物学的に有効な量になるようにする。このパラグラフに示す態様の種々の組成物に、好適には、追加的に塩化物イオンを溶解させてもよく、最も好適にはアルカリ金属カチオン、例えばナトリウムまたはカリウムカチオンなどを化学量論的過剰量で溶解させて存在させる。アルカリ金属の塩化物塩は、他の特定アルカリ金属塩とは対照的に、本発明の濃縮物の水性媒体中で高い溶解度を示し、このように、貯蔵、輸送または使用中の沈澱物生成に関する問題をもたらさない。加うるに、本発明の溶液にアルカリ金属の塩化物を溶解させておくと酸素または空気が本濃厚溶液に溶解する度合が最小限になる。
強制的ではないが、本発明の組成物では、これを製造する最初から過酸化物を存在させずかつそれが常に存在しないようにしておくのが好適である。
本発明の他のさらなる態様には下記が含まれる:
1)スルファミン酸塩安定化(sulfamate−stabilized)ブロモニウムイオンを含有し(i)最初から8を越えるpHを示しかつ(ii)ブロモニウムイオンがBr2として測定して約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)を越える割合で存在する濃厚殺菌剤組成物。
2)スルファミン酸塩安定化ブロモニウムイオンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して約16重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)以下であり、(ii)最初から臭素酸塩イオンを検出可能量で含まずかつ(iii)最初から10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
3)スルファミン酸塩安定化ブロモニウムイオンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して少なくとも約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)であり、(ii)10を越えるpHを示しかつ(iii)臭素酸塩イオンを検出可能量で含有しない濃厚殺菌剤組成物。
4)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して16重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)以下でありかつ(ii)10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
5)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
6)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していてブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して少なくとも約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)である濃厚殺菌剤組成物。
7)少なくとも約10重量%の-SO3NH2により安定化された非BrO-酸化性ハロゲンを含有する濃厚殺菌剤組成物。
8)安定化された非BrO-酸化性ハロゲンを含有していて10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
9)安定化された酸化性ハロゲンを含有していて7から8の範囲のpHを示す水性混合物。
10)水を含んで成っていてその中に溶液の状態で(i)活性臭素含量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)の量で入っておりかつ(ii)スルファミン酸塩内容物が殺菌剤組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で入っていて臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っておらずかつ最初から臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていなくて少なくとも7のpHを示す水性殺菌剤組成物。
11)前記原子比が1を越えていて前記pHが12から約13.5の範囲である前記10)に従う組成物。
12)安定な酸化性臭素化合物が入っていて臭素酸塩が検出可能量で入っていない水溶液を含んで成る組成物。
13)最初から臭素酸塩が検出可能量で入っていない前記12に従う組成物。
14)塩化臭素または塩化臭素と臭素の組み合わせとスルファミン酸またはアルカリ金属のスルファミン酸塩から得ることができる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて臭素酸塩イオンを検出可能量で含まずかつブロモニウムイオンがBr2として測定して約100,000ppm(重量/重量)を越える量で存在する濃厚殺菌剤組成物。
15)前記安定化された酸化性ハロゲンが塩化臭素または塩化臭素と臭素の組み合わせとスルファミン酸ナトリウムから得ることができる前記14)に従う組成物。
16)存在するブロモニウムイオンの量がBr2として測定して少なくとも145,000ppm(重量/重量)である前記14)に従う組成物。
17)存在するブロモニウムイオンの量がBr2として測定して145,000ppmから160,000ppm(重量/重量)の範囲である前記14)に従う組成物。
必ずしもでないが、好適には、この直ぐ上に示した1)、2)、3)、7)、8)、9)、10)、11)、12)または13)の組成物は、塩化物イオンを溶液の状態で含んで成ることをさらなる特徴とする。
1)スルファミン酸塩安定化(sulfamate−stabilized)ブロモニウムイオンを含有し(i)最初から8を越えるpHを示しかつ(ii)ブロモニウムイオンがBr2として測定して約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)を越える割合で存在する濃厚殺菌剤組成物。
2)スルファミン酸塩安定化ブロモニウムイオンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して約16重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)以下であり、(ii)最初から臭素酸塩イオンを検出可能量で含まずかつ(iii)最初から10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
3)スルファミン酸塩安定化ブロモニウムイオンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して少なくとも約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)であり、(ii)10を越えるpHを示しかつ(iii)臭素酸塩イオンを検出可能量で含有しない濃厚殺菌剤組成物。
4)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて(i)ブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して16重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)以下でありかつ(ii)10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
5)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
6)BrClと-SO3NH2の反応で得られる安定化された酸化性ハロゲンを含有していてブロモニウムイオン含有量がBr2として測定して少なくとも約10重量%(この重量%はこの組成物の総重量を基準にした重量%である)である濃厚殺菌剤組成物。
7)少なくとも約10重量%の-SO3NH2により安定化された非BrO-酸化性ハロゲンを含有する濃厚殺菌剤組成物。
8)安定化された非BrO-酸化性ハロゲンを含有していて10を越えるpHを示す濃厚殺菌剤組成物。
9)安定化された酸化性ハロゲンを含有していて7から8の範囲のpHを示す水性混合物。
10)水を含んで成っていてその中に溶液の状態で(i)活性臭素含量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)の量で入っておりかつ(ii)スルファミン酸塩内容物が殺菌剤組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越えるような量で入っていて臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っておらずかつ最初から臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていなくて少なくとも7のpHを示す水性殺菌剤組成物。
11)前記原子比が1を越えていて前記pHが12から約13.5の範囲である前記10)に従う組成物。
12)安定な酸化性臭素化合物が入っていて臭素酸塩が検出可能量で入っていない水溶液を含んで成る組成物。
13)最初から臭素酸塩が検出可能量で入っていない前記12に従う組成物。
14)塩化臭素または塩化臭素と臭素の組み合わせとスルファミン酸またはアルカリ金属のスルファミン酸塩から得ることができる安定化された酸化性ハロゲンを含有していて臭素酸塩イオンを検出可能量で含まずかつブロモニウムイオンがBr2として測定して約100,000ppm(重量/重量)を越える量で存在する濃厚殺菌剤組成物。
15)前記安定化された酸化性ハロゲンが塩化臭素または塩化臭素と臭素の組み合わせとスルファミン酸ナトリウムから得ることができる前記14)に従う組成物。
16)存在するブロモニウムイオンの量がBr2として測定して少なくとも145,000ppm(重量/重量)である前記14)に従う組成物。
17)存在するブロモニウムイオンの量がBr2として測定して145,000ppmから160,000ppm(重量/重量)の範囲である前記14)に従う組成物。
必ずしもでないが、好適には、この直ぐ上に示した1)、2)、3)、7)、8)、9)、10)、11)、12)または13)の組成物は、塩化物イオンを溶液の状態で含んで成ることをさらなる特徴とする。
本発明の前記組成物の各々において、活性臭素に対する窒素の原子比が好適には1.1から1.5の範囲、より好適には1.35から1.5の範囲になるようにする。望まれるならば、更に高い比率を用いることも可能である。
好適なスルファミン酸アルカリ金属塩および前記塩を生成させる時に用いる好適なアルカリ金属塩基は、それぞれ、スルファミン酸カリウムおよびカリウム塩基、例えばKOHなどである。それぞれ、スルファミン酸ナトリウムおよびナトリウム塩基、例えばNaOHなどが最も好適である。
本発明の濃厚液状殺菌剤調合物を生成させる時の反応体の混合を達成する望ましい1つの方法は、反応ゾーン、例えば反応槽または他の反応容器に(a)塩化臭素と(b)スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を同時に導入しそしてその結果得られる溶液のpHが少なくとも7(例えば10から13.5の範囲)、好適には12または12.5から13.5の範囲になるようにすることを含んで成る。この上に示したように、用いる(a)と(b)の比率は、(i)前記溶液の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)、好適には145,000から160,000ppm(重量/重量)で(ii)(a)および(b)に由来する活性臭素に対する窒素の原子比が0.93を越え、好適には1を越えるような比率である。
本発明の特徴の1つは、精製されていなくても臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていない水性殺菌剤組成物を提供する点にある。言い換えれば、臭素酸塩がいくらか存在していたとしても、その量は、本明細書の以下に記述する試験手順を用いて測定した時に本発明の濃厚水性殺菌剤組成物の臭素酸塩含有量がこの濃厚水性殺菌剤組成物の総重量を基準にして50ppm(重量/重量)以下(50ppmを包含)(即ち50ppm以内)であるような量である。実際、本発明の好適な濃厚水性殺菌剤組成物中の臭素酸塩含有量は、前記試験手順を用いて測定した時、0から約40ppm(重量/重量)の範囲である。
本技術分野で公知な如く、臭素酸塩は水系に含まれる非常に望ましくない成分である。例えば、米国特許第5,922,745号には、United States Environmental Protection Agencyが1995年に臭素酸塩生成に関するある種の健康上の懸念を識別する論文[G.Amy他、Water Supply、1995、13(1)、157]を発表しかつ同じ年に動物の癌を飲料水に存在する低レベルの臭素酸塩に関連付ける論文[J.K.FalwellおよびG.O’Neill、Water Supply、1995、13(1)、29]を発表したことが指摘されている。従来のある種の処理を用いると安定化された水性の臭素含有殺菌剤を製造する時に生成する臭素酸塩の量を少なくすることが達成されはするが、それでも、そのような殺菌剤に存在する臭素酸塩の量を更に少なくすることが依然として求められている。本発明に従い、そのようなさらなる減少を達成することができた。その上、本発明により、ここに、活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)、好適には145,000から160,000ppm(重量/重量)の範囲で臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていないばかりでなく最初から臭素酸塩が入っていないか或は本質的に入っていない濃厚水性殺菌剤組成物を生成させることが可能になる。このように、前記組成物の製造、取り扱い、貯蔵、輸送および使用の全ての段階で臭素酸塩に曝される可能性は低い。知る限りでは、本発明以前にそのような結果を達成するのは不可能であった。その上、本発明に従って活性臭素を有効殺菌量で添加することにより水を処理する時、結果として、殺菌および/または生物膜防除の目的で処理した水性媒体中にこの処理を行った水の重量に対する重量で表す用量を基にして臭素(Br2として表す)が一般に0.5から20ppm(parts per million)の範囲、好適には臭素(Br2として表す)が4から10ppmの範囲になるようにすることで通常は充分であることから、実質的に希釈された状態である。このことは、逆に、本組成物を用いる目的である微生物防除を達成する時に本発明の濃厚水溶液に臭素酸塩が非常に少量であるが存在していたとしても処理を行った水に存在するその量は明らかに数桁の大きさで少なくなることを
意味する。
意味する。
本発明の更に別の特徴は、本発明を用いると活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で臭素酸塩が入っていないか或は実質的に入っていないばかりでなく最初からpHが常に8を越え、好適には12から13.5の範囲である濃厚水性殺菌剤組成物を生成させることが可能になる点にある。従って、処理中に最初にpHを下げる必要はなくかつその後も生成物溶液のpHを高くする必要もない。そのようにpHの調整を行う必要がないことから、得られる本発明の濃厚水性殺菌剤組成物を生成させる時に必要な操作は実質的に簡潔である。加うるに、本組成物のpHを最初から少なくとも12または13、例えば12から約13.5の範囲に維持しておくと、本組成物が低いpHにさらされることによって引き起こされる可能性がある臭素酸塩の生成が実質的に起こらなくなる。
本発明のさらなる利点は、強力な酸化剤、例えばオゾン、過酸化物、または実際に望ましくない有害な特性を有することが知られている他の過酸素化合物などを用いて本発明の濃厚水性殺菌剤組成物を生成させる必要がない点にある。
本発明の組成物中の臭素酸塩(もし入っている場合)の濃度測定で用いた分析試験手順は、UV検出を利用したイオンクロマトグラフィー手順である。この手順の実施で用いる必要がある装置は下記の通りである:
a)UV検出器とオートサンプラー(autosampler)が備わっているイオンクロマトグラフ−Dionex DX−500または均等物。
b)データ取得および分析器−VAX MULTICHROMまたは均等なクロマトグラフィーデータ収集処理装置。
c)イオンクロマトグラフィーカラム−Dionex IonPac AS9−HCカラム(p/n 051786)とインラインのDionex IonPac AG9−HCガードカラム(p/n 051791)。
d)メスピペット−適切な容積の任意の標準型。
e)オートサンプラーびん−キャップ付き1mL。
f)メスフラスコ−100mL。
g)シリンジ−5ccのプラスチック製シリンジ。
h)予備処理用カートリッジ−DionexのOnGuard−H(p/n 039596)。
a)UV検出器とオートサンプラー(autosampler)が備わっているイオンクロマトグラフ−Dionex DX−500または均等物。
b)データ取得および分析器−VAX MULTICHROMまたは均等なクロマトグラフィーデータ収集処理装置。
c)イオンクロマトグラフィーカラム−Dionex IonPac AS9−HCカラム(p/n 051786)とインラインのDionex IonPac AG9−HCガードカラム(p/n 051791)。
d)メスピペット−適切な容積の任意の標準型。
e)オートサンプラーびん−キャップ付き1mL。
f)メスフラスコ−100mL。
g)シリンジ−5ccのプラスチック製シリンジ。
h)予備処理用カートリッジ−DionexのOnGuard−H(p/n 039596)。
この手順で用いる必要がある化学品は下記の通りである:
a)水−比抵抗値が17.8メガオーム・cm以上の脱イオン水。
b)炭酸ナトリウム−「Baker Analyzed」(商標)試薬等級または均等物。
c)臭素酸ナトリウム−「Baker Analyzed」(商標)試薬等級または均等物。
a)水−比抵抗値が17.8メガオーム・cm以上の脱イオン水。
b)炭酸ナトリウム−「Baker Analyzed」(商標)試薬等級または均等物。
c)臭素酸ナトリウム−「Baker Analyzed」(商標)試薬等級または均等物。
イオンクロマトグラフで用いた条件は下記の通りである:
溶離剤:4.5ミリモル(mM)の炭酸ナトリウム
流量:1.0mL/分
注入体積:50ミクロリットル(μL)
検出器範囲:210ナノメートル(nm)の所のUV
溶離剤:4.5ミリモル(mM)の炭酸ナトリウム
流量:1.0mL/分
注入体積:50ミクロリットル(μL)
検出器範囲:210ナノメートル(nm)の所のUV
1リットルの前記脱イオン水に前記炭酸ナトリウムを0.4770グラム溶解させることにより、前記溶離剤を生成させた。それらを充分に混合した後、その溶液を0.2ICの適合性フィルターに通して濾過して前記溶液に脱気を行う。臭素酸ナトリウムを0.1
180グラム±0.001グラムの量で量り取って100mLのメスフラスコに入れた後、脱イオン水で容積(volume)になるまで希釈することにより、濃臭素酸塩標準溶液を生成させた。それによって臭素酸塩が1ミリリットル当たり1,000ミクログラム入っている溶液が生成する。この濃臭素酸溶液を少なくとも週毎に新しく調製すべきである。ピペットを用いて100mLのメスフラスコに前記濃臭素酸塩標準溶液を100ミクロリットル入れた後、このフラスコを脱イオン水で容積になるまで満たすことにより、臭素酸塩の作用標準溶液(working standard solution)を生成させた。この溶液を充分に混合し、臭素酸塩が1ミリリットル当たり1.0ミクログラムの標準濃度にする。
180グラム±0.001グラムの量で量り取って100mLのメスフラスコに入れた後、脱イオン水で容積(volume)になるまで希釈することにより、濃臭素酸塩標準溶液を生成させた。それによって臭素酸塩が1ミリリットル当たり1,000ミクログラム入っている溶液が生成する。この濃臭素酸溶液を少なくとも週毎に新しく調製すべきである。ピペットを用いて100mLのメスフラスコに前記濃臭素酸塩標準溶液を100ミクロリットル入れた後、このフラスコを脱イオン水で容積になるまで満たすことにより、臭素酸塩の作用標準溶液(working standard solution)を生成させた。この溶液を充分に混合し、臭素酸塩が1ミリリットル当たり1.0ミクログラムの標準濃度にする。
本発明の水溶液の分析の実施で用いた詳細な手順は下記の段階を伴う:
a)サンプル溶液を0.25グラム量り取って100mLのメスフラスコに入れる。脱イオン水で容積になるまで満たして充分に混合する。
b)OnGuardカートリッジを2mLの脱イオン水でフラッシュ洗浄する。
c)前記OnGuardカートリッジに取り付けたシリンジに前記サンプルを5mL充填してその中を1分当たり2ミリリットルの流量で通しそして最初の3ミリリットルを廃棄する。1mLのオートサンプラーびんに集めて蓋をして分析を行う。
d)この上に示したイオンクロマトグラフ装置条件を用いて注入を重複して行うことでサンプルの分析を行う。
a)サンプル溶液を0.25グラム量り取って100mLのメスフラスコに入れる。脱イオン水で容積になるまで満たして充分に混合する。
b)OnGuardカートリッジを2mLの脱イオン水でフラッシュ洗浄する。
c)前記OnGuardカートリッジに取り付けたシリンジに前記サンプルを5mL充填してその中を1分当たり2ミリリットルの流量で通しそして最初の3ミリリットルを廃棄する。1mLのオートサンプラーびんに集めて蓋をして分析を行う。
d)この上に示したイオンクロマトグラフ装置条件を用いて注入を重複して行うことでサンプルの分析を行う。
この手順に伴う計算は下記の通りである:
a)較正標準:臭素酸塩に関して下記の如き応答係数(response factor)を計算する:R=A/C[ここで、Rは応答係数であり、Aは平均面積カウント数(average area counts)(2回の注入)でありそしてCは1ミリリットル当たりのミクログラム(μg/mL)で表す濃度である。
b)サンプル:臭素酸塩のppm=A/(RxW)[ここで、Aはサンプルピークの平均面積(2回の注入)であり、Rは応答係数でありそしてWはグラムで表すサンプルの重量である]。
a)較正標準:臭素酸塩に関して下記の如き応答係数(response factor)を計算する:R=A/C[ここで、Rは応答係数であり、Aは平均面積カウント数(average area counts)(2回の注入)でありそしてCは1ミリリットル当たりのミクログラム(μg/mL)で表す濃度である。
b)サンプル:臭素酸塩のppm=A/(RxW)[ここで、Aはサンプルピークの平均面積(2回の注入)であり、Rは応答係数でありそしてWはグラムで表すサンプルの重量である]。
本発明の追加的態様は下記である:
A)表面を消毒する方法であって、この方法は前記表面に濃厚状殺菌剤組成物を加えることを含んで成り、ここでは、前記濃厚液状殺菌剤組成物を(a)臭素と(b)pHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液から(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるような量で構成させる。好適には、前記殺菌剤溶液をその消毒を行うべき表面に加える前に前記濃厚溶液を水で希釈する。この希釈量は多様であり得るが、但し希釈された溶液が前記殺菌剤組成物を有効殺菌濃度で含有することを条件とする。
B)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に注ぐか、前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に噴霧するか或は前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面にアプリケーターで加えることによって前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に加える前記A)の方法。
C)一団の水を消毒する方法であって、この方法は前記一団の水に濃厚液状殺菌剤組成物を導入することを含んで成り、ここでは、前記濃厚液状殺菌剤組成物を(a)臭素と(b)pHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液から(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるように構成させる。
D)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に直接導入するか、前記一団の水に時間をかけてゆっくり導入するか或は前記水が中を循環している装置を通して前記一団の水に導入する前記C)に従う方法。
E)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に添加することで総有効ハロゲンがCl2
として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲になるようにする前記C)に従う方法。
F)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水にこの一団の水の中の総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲に維持されるように必要に応じて導入する前記C)に従う方法。
G)前記総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から5ミリグラムの範囲である前記E)またはF)に従う方法。
H)前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液がスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である前記A)またはC)に従う方法。
I)前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が水中で(i)スルファミン酸および/またはスルファミン酸のアルカリ金属塩と(ii)アルカリ金属塩基をpHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が生成するような比率で共に混合することで生成させた溶液である前記A)またはC)に従う方法。
J)前記pHが12から約13.5の範囲である前記A)、C)またはI)に従う方法。K)前記アルカリ金属塩基がナトリウム塩基であり、その結果として、前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液がスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である前記I)に従う方法。
L)(i)と(ii)を共に混合する時の前記アルカリ金属塩基が前以て生成させておいたアルカリ金属塩基水溶液の形態でありそして(i)が水中で前以て生成させておいたスルファミン酸スラリーの形態のスルファミン酸である前記I)に従う方法。
M)前記原子比が約1.1:1から約1.5:1の範囲である前記C)またはI)に従う方法。
N)前記濃厚液状殺菌剤組成物が更にアルカリ金属の臭素化物も含んで成る前記A)またはC)に従う方法。
O)前記アルカリ金属がナトリウムである前記N)に従う方法。
A)表面を消毒する方法であって、この方法は前記表面に濃厚状殺菌剤組成物を加えることを含んで成り、ここでは、前記濃厚液状殺菌剤組成物を(a)臭素と(b)pHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液から(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるような量で構成させる。好適には、前記殺菌剤溶液をその消毒を行うべき表面に加える前に前記濃厚溶液を水で希釈する。この希釈量は多様であり得るが、但し希釈された溶液が前記殺菌剤組成物を有効殺菌濃度で含有することを条件とする。
B)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に注ぐか、前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に噴霧するか或は前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面にアプリケーターで加えることによって前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記表面に加える前記A)の方法。
C)一団の水を消毒する方法であって、この方法は前記一団の水に濃厚液状殺菌剤組成物を導入することを含んで成り、ここでは、前記濃厚液状殺菌剤組成物を(a)臭素と(b)pHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液から(i)前記組成物の活性臭素含有量が少なくとも約100,000ppm(重量/重量)で(ii)前記組成物中の活性臭素に対する窒素の原子比が1を越えるように構成させる。
D)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に直接導入するか、前記一団の水に時間をかけてゆっくり導入するか或は前記水が中を循環している装置を通して前記一団の水に導入する前記C)に従う方法。
E)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水に添加することで総有効ハロゲンがCl2
として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲になるようにする前記C)に従う方法。
F)前記濃厚液状殺菌剤組成物を前記一団の水にこの一団の水の中の総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲に維持されるように必要に応じて導入する前記C)に従う方法。
G)前記総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から5ミリグラムの範囲である前記E)またはF)に従う方法。
H)前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液がスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である前記A)またはC)に従う方法。
I)前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が水中で(i)スルファミン酸および/またはスルファミン酸のアルカリ金属塩と(ii)アルカリ金属塩基をpHが少なくとも約12のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が生成するような比率で共に混合することで生成させた溶液である前記A)またはC)に従う方法。
J)前記pHが12から約13.5の範囲である前記A)、C)またはI)に従う方法。K)前記アルカリ金属塩基がナトリウム塩基であり、その結果として、前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液がスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である前記I)に従う方法。
L)(i)と(ii)を共に混合する時の前記アルカリ金属塩基が前以て生成させておいたアルカリ金属塩基水溶液の形態でありそして(i)が水中で前以て生成させておいたスルファミン酸スラリーの形態のスルファミン酸である前記I)に従う方法。
M)前記原子比が約1.1:1から約1.5:1の範囲である前記C)またはI)に従う方法。
N)前記濃厚液状殺菌剤組成物が更にアルカリ金属の臭素化物も含んで成る前記A)またはC)に従う方法。
O)前記アルカリ金属がナトリウムである前記N)に従う方法。
本明細書の請求の範囲で物質、成分および/または材料を現在時制(「含んで成る」または「である」)で言及することがあり得るかもしれないが、そのような言及は、それを他の1種以上の物質、成分および/または材料に最初に接触、ブレンドまたは混合する直ぐ前の時間にそれが存在していたようにか或はそれを溶液の状態で生成させる場合にはそれが溶液の状態で生成させない場合に存在するであろうように当該物質、成分または材料に対する言及であり、これらは全部本開示に従う。
Claims (19)
- 一団の水を消毒する方法であって、前記一団の水に液状殺菌剤組成物を導入することを含んで成り、前記組成物は(a)塩化臭素またはアルカリ金属のジクロロブロマート塩と(b)pHが少なくとも7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を、(i)前記組成物中のブロモニウムイオン含有量で示される殺菌活性臭素含有量が少なくとも100,000ppm(重量/重量)であり且つ(ii)前記組成物中のブロモニウムイオン含有量で示される殺菌活性臭素含有量に対する前記スルファミン酸塩の窒素の原子比が(a)が塩化臭素の時には0.93を越えそして(a)がアルカリ金属のジクロロブロマート塩の時には1を越える前記組成物を与える量で用いて生成され、ここで前記組成物のpHが少なくとも7であり、前記組成物を、総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当り2から10ミリグラムの範囲の殺菌剤の濃度となるように、一団の水中に直接、一度に全部を導入するか、または、一団の水中に組成物を、(α)ポンプ、(β)フィーダーもしくは(γ)水が中を循環している装置のいずれかを経由して導入する、方法。
- 前記液状殺菌剤組成物を、水が中を循環している装置を経由して前記一団の水に導入する請求項1記載の方法。
- 前記液状殺菌剤組成物を、該一団の水の中に総有効ハロゲンがCl2として表して1リットル当たり2から10ミリグラムの範囲に維持されるように前記一団の水に導入する請求項1記載の方法。
- 塩化臭素を(a)として用いる請求項1記載の方法。
- 前記原子比が1を越える請求項4記載の方法。
- 水中で(1)スルファミン酸および/またはスルファミン酸のアルカリ金属塩と(2)アルカリ金属塩基をpHが少なくとも7のスルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が生成する比率で共に混合することにより前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液を生成させる請求項4記載の方法。
- 前記アルカリ金属塩基がナトリウム塩基であり、その結果、前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液がスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である請求項4または6記載の方法。
- (i)と(ii)を共に混合する時の前記アルカリ金属塩基が前以て生成させておいたアルカリ金属塩基水溶液の形態であり、そして(i)が水中で前以て生成させておいたスルファミン酸スラリーの形態のスルファミン酸である請求項6記載の方法。
- 前記液状殺菌剤組成物が更にアルカリ金属の塩化物またはアルカリ金属の臭化物を含有する請求項4記載の方法。
- 前記アルカリ金属がナトリウムである請求項9記載の方法。
- 前記pHが7から13.5の範囲である請求項1記載の方法。
- アルカリ金属のジクロロブロマート塩を(a)として用いる請求項1記載の方法。
- 前記アルカリ金属のジクロロブロマート塩が前以て生成させておいたジクロロブロマート塩水溶液であり、そして前記スルファミン酸アルカリ金属塩水溶液が前以て生成させて
おいたスルファミン酸ナトリウム塩水溶液である請求項12記載の方法。 - 前記前以て生成させておいたジクロロブロマートアルカリ金属塩水溶液が前以て生成させておいたジクロロブロマートナトリウム塩水溶液である請求項13記載の方法。
- 生物膜を根絶する非治療方法であって、前記生物膜を、殺菌剤組成物を生物膜根絶濃度で含有する水性媒体に接触させることを含んで成り、ここで前記組成物のpHが少なくとも7であり、(a)塩化臭素と(b)水中のスルファミン酸アルカリ金属塩を、前記組成物中のブロモニウムイオン含有量で示される殺菌活性臭素量に対する前記スルファミン酸塩の窒素の原子比が0.93を越える前記組成物を与える量で用いて生成される、方法。
- 前記生物膜がP.エアルギノサを含んで成る請求項15記載の方法。
- 前記生物膜が更にK.ニユーモニアを含んで成る請求項16記載の方法。
- E.コリ、P.エアルギノサまたはS.アウレウスを含んでなる細菌を失活させる非治療方法であって、前記細菌を、殺菌活性臭素含有殺菌剤組成物を細菌失活濃度で含有する水性媒体に接触させることを含んで成り、ここで前記組成物のpHが少なくとも7であり、(a)塩化臭素と(b)水中のスルファミン酸アルカリ金属塩を、前記組成物中のブロモニウムイオン含有量で示される殺菌活性臭素量に対する前記スルファミン酸塩の窒素の原子比が0.93を越える前記組成物を与える量で用いて生成される、方法。
- 前記ブロモニウムイオン含有量で示される殺菌活性臭素含有量の組成物が、該組成物を該表面に適用する前に水で稀釈される請求項4記載の方法。
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