JP2013135243A - 印刷制御装置、プログラム、及び印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メディアに応じて入力色データーと出力色データーとの関係を変更できるとともに、情報量を少なくすることが可能なカラーマネージメントを提供する。
【解決手段】単色の色成分値から成る第一の出力色データーに応じた色材を所定メディアに記録して得られる出力値を取得し、前記取得された出力値に基づいて、前記第一の出力色データーの色成分値を含む混色の第二の出力色データーを取得し、前記第一の前記出力色データーと、取得された前記第二の出力色データーとを対応付けて、前記基準プロファイルの出力色データーを変換する変換値を記録した変換用プロファイルを取得する。
【選択図】図5
【解決手段】単色の色成分値から成る第一の出力色データーに応じた色材を所定メディアに記録して得られる出力値を取得し、前記取得された出力値に基づいて、前記第一の出力色データーの色成分値を含む混色の第二の出力色データーを取得し、前記第一の前記出力色データーと、取得された前記第二の出力色データーとを対応付けて、前記基準プロファイルの出力色データーを変換する変換値を記録した変換用プロファイルを取得する。
【選択図】図5
Description
本発明は、所定の色空間で規定された入力色データーを所定の色空間で規定された出力色データーに変換するカラーマネージメントに関する。
従来、sRGB色空間やCMYK色空間で規定された入力色データーを、機器依存の色空間の値に変換するために、ICC(International Color Consortium)プロファイル等のカラーマネージメントが知られている。このようなカラーマネージメントでは、例えば、機器非依存の入力色データーと機器依存の出力色データーとを対応づけるプロファイルを用いて変換処理を行う(例えば、特許文献1参照。)。
色材が記録されるメディアが異なる場合、当然、色の見え方も変化する。そのため、厳密に入力色データーと出力色データーとを対応付けるためには、メディアの種別に応じて、異なるプロファイルを用意しておくことが望ましい。しかしながら、入力色データーの数及び出力色データーの数が多くなれば、1つのプロファイルの情報量も多くなる。そのため、機器が複数のプロファイルを個別に持つことは多くのメモリ容量を使用することに繋がり、好ましくない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、メディアに応じて入力色データーと出力色データーとの関係を変更できるとともに、情報量を少なくすることが可能なカラーマネージメントの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、基準プロファイルにより取得された単色の色成分値から成る第一の出力色データーに応じた色材を所定のメディアに記録して得られる出力値を取得し、前記取得された出力値に基づいて、前記第一の出力色データーの色成分値を含む混色の第二の出力色データーを取得し、前記第一の前記出力色データーと、取得された前記第二の出力色データーとを対応付けて、前記基準プロファイルの出力色データーを変換する変換値を記録した変換用プロファイルを取得する。
上記のように構成された発明では、メディアに応じて、基準プロファイルにより規定される出力色データーを変換する変換用プロファイルを取得することができる。この変換用プロファイルは、メディア毎の出力値の見栄えが一致するよう単色の色成分値から成る出力色データーを混色の色成分値から成る出力色データーに変換するものである。そのため、基準プロファイルと、この基準プロファイルと比べて情報量が少ない変換用プロファイルとを保持するだけで、従来のように入力色データーと出力色データーとの関係を規定するプロファイルをメディアに応じて個別に記録するのと同様の機能を奏することができ、且つ、情報量を少なくすることができる。
以下、この発明に係る第1の実施の形態について説明する。
図1は、印刷装置10の構成を説明するブロック構成図である。また、図2は、印刷装置10により実行される印刷処理を説明するフローチャートである。そして、図3は、4DLUTを説明する図である。さらに、図4は、1DLUTを説明する図である。
図1は、印刷装置10の構成を説明するブロック構成図である。また、図2は、印刷装置10により実行される印刷処理を説明するフローチャートである。そして、図3は、4DLUTを説明する図である。さらに、図4は、1DLUTを説明する図である。
(1)印刷装置の構成
図1に示すように印刷装置10は、ホストコンピューター1と、プリンター2とがネットワーク又はフレキシブルケーブルに接続されて構成されている。
図1に示すように印刷装置10は、ホストコンピューター1と、プリンター2とがネットワーク又はフレキシブルケーブルに接続されて構成されている。
ホストコンピューター1は、例えば、パーソナルコンピューターにより構成される。ホストコンピューター1は、その内部に、CPU(Central Processing Unit)等の演算部や、HDD(Hard Disk Drive)等の記録部を供えている。そして、ホストコンピューター1の記録部には、ドライバープログラムが記録されている。このドライバープログラムにより、印刷要求時には、印刷装置10はユーザー操作等に基づいて、当該プリンタードライバー11が画像データーと制御コマンドを含む印刷データーを生成してプリンター2に送信する。なお、ここでは、プリンタードライバー11がプリンター2に送信するデーターはPDL(Page Description Language)で記述されているものとする。
また、プリンタードライバー11用の当該プログラムは、インターネット等のネットワークを介して所定のサイトからダウンロードすることにより、あるいは、CDなどの記憶媒体から、ホストコンピューター1にインストールすることができる。
また、プリンタードライバー11用の当該プログラムは、インターネット等のネットワークを介して所定のサイトからダウンロードすることにより、あるいは、CDなどの記憶媒体から、ホストコンピューター1にインストールすることができる。
プリンター2は、レーザープリンターや、インクジェットプリンターである。プリンター2は、コントローラー21及び印刷機構22と、を備えている。
コントローラー21は、ホストコンピューター1からの印刷要求を受けて印刷機構22に印刷指示を出す処理などを司り、図1に示すように、I/F23、CPU24、ROM25、RAM26、及びエンジンI/F27を備える。
I/F23は、ホストコンピューター1から送信される前記印刷データーを受信する部分である。
また、CPU24は、コントローラー21において行われる各種処理を制御する。即ち、CPU24は、ホストコンピューター1から印刷要求を受けた際には、受信した印刷データーに含まれる画像データーに所定の画像処理を施して印刷機構22側へ出力するためのビットマップデーター(各色のプレーンデーター)を生成する処理、前記印刷データーに含まれる制御コマンドを解釈して印刷機構22に対して適切な印刷処理を指示する処理等を司る。
また、CPU24は、コントローラー21において行われる各種処理を制御する。即ち、CPU24は、ホストコンピューター1から印刷要求を受けた際には、受信した印刷データーに含まれる画像データーに所定の画像処理を施して印刷機構22側へ出力するためのビットマップデーター(各色のプレーンデーター)を生成する処理、前記印刷データーに含まれる制御コマンドを解釈して印刷機構22に対して適切な印刷処理を指示する処理等を司る。
RAM26は、受信した印刷データー、各処理後の画像データー等を格納するメモリであり、前述した各色のビットマップデーター(プレーンデーター)を格納する。上記色変換処理に関しては、当該処理の入力データーである入力色データーと処理後のデーターである出力色データーがここに保持される。これらのデーターの内容については後述する。
ROM25は、CPU24が実行する各処理のプログラム等を格納するメモリである。また、ここには、上記色変換処理に関したルックアップテーブル、4DLUT(基準プロファイル)、1DLUTi(変換用プロファイル)が格納される。1DLUTiは、印刷装置10の印刷実行時に指定可能なメディアに応じて格納されており、本実施形態では、2つの1DLUTi(本実施形態では、iは0〜2のいずれかの値)をROM25に格納している。これらLUTの内容については後述する。
本プリンター2における色変換装置は、このコントローラー21内のCPU24、ROM25、及びRAM26等で構成されることになる。
次に、エンジンI/F27は、コントローラー21と印刷機構22側とのインターフェースを司る部分である。即ち、エンジンI/F27は、印刷機構22で印刷を実行する際に、所定のタイミングで前述したRAM26に格納されている画像データー(各色のビットマップデーター)を読み出し、それらに所定の処理を施した後に印刷機構22側に引き渡す。なお、このエンジンI/F27には、図示していないが、データーを一時的に格納するメモリ、解凍部、スクリーン処理部等が備えられ、RAM26から読み出した画像データーに対して、圧縮されたデーターの解凍、ドットのデーターへ変換するスクリーン処理などがなされる。また、エンジンI/F27は、具体的には、ASICで構成されている。
印刷機構22は、図示していないが、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各トナーや、このトナーを搭載する印刷ヘッド、ヘッドユニットを主走査方向に駆動させるキャリッジ機構、用紙搬送機構等が備えられる。印刷実行時には、キャリッジが印刷ヘッドを主走査方向に往復移動させつつ、用紙搬送機構が用紙を副走査方向に搬送させる。また、ヘッドユニットは、ビットマップデーターを変換して得られたドットのデーターにより指定されるインク量に応じて、C、M、Y、Kの各インクを用紙に吐出する。
(2)印刷動作
次に、図2をもとに、印刷装置10で実行される印刷動作を説明する。本実施形態では、この印刷動作において、プリンター2が4DLUTと1DLUTiを用いて入力色データーを色材の使用量を示す出力色データーに変換する。また、図2に示す処理により、プリンターは本発明の印刷実行手段を実現する。
次に、図2をもとに、印刷装置10で実行される印刷動作を説明する。本実施形態では、この印刷動作において、プリンター2が4DLUTと1DLUTiを用いて入力色データーを色材の使用量を示す出力色データーに変換する。また、図2に示す処理により、プリンターは本発明の印刷実行手段を実現する。
ホストコンピューター1から印刷要求を受けると(ステップS1)、その印刷データーが解釈されて、PDL形式であった画像データーから、画素毎に各色の階調値(インク量階調値)を有するビットマップデーターが生成される(ステップS2)。ここでは、一例として、各画素の色はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)で表現されるものとし、ホストコンピューター1から受信した画像データーの色空間に従って色が表現される。また、印刷要求の発行は、ホストコンピューター1が表示するUI画面をユーザーが操作することで実行される。
そして、印刷を行うメディアを識別するメディア情報が取得がされる(ステップS3)。即ち、CPU24は、ステップS2で解釈した制御データーからホストコンピューター1により指定されたメディアの種別を示すメディア情報を取得する。メディア情報は、色材が記録されるメディアの種別を示す情報であり、本実施形態では、ホストコンピューター1により作成される。メディアの種別としては、例えば、「普通紙」、「光沢紙」、「厚紙」である。無論、メディア情報が指定するメディアは上記した3つに限定されないことはいうまでもない。
次に、4DLUTを用いて、ビットマップデーターに色変換処理を実行して、当該プリンター2の色空間で表現されるデーターを取得する(ステップS4)。即ち、CPU24は、ビットマップデーターが示す機器非依存の入力色データーを、4DLUTを用いて色材の使用量を示す機器依存の出力色データーに変換する。なお、当該プリンター2で使用される色材は、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)各色のインクであり、ここでは、変換後もCMYKの色成分値によりビットマップデーターが表現される。
図3に示すように、4DLUTは、変換前の各色空間における各色成分(C、M、Y、K)の各軸(C軸、M軸、Y軸、K軸)を複数に分割したときにできる各格子点の各成分値(座標値)に、変換後の色空間における各色成分値を対応付けたものである。具体的には、4DLUTは、機器非依存の入力色データーの色空間(CA、MA、YA、KA)と、プリンター2の色材の特徴に依存する出力色データーの色空間(CB、MB、YB、KB)を対応付けたテーブルである。当該テーブルにより、入力色データーの色成分値を直接出力色データーの色成分値に変換することが可能である。なお、4DLUTは、当該プリンター2の設計者により、プリンター2での出力時に色の再現性及び見栄えが優れた画像になるように設計される。
また、入力色データーは、各色成分値(CA、MA、YA、KA)を0−255の256階調で表現しており、そのうち、4DLUTには各成分値を16階調毎に分割した値が記録されている。例えば、K軸においては、K0から16階調毎に、K255までの入力値が記録されている(Kiは、K(ブラック)のi番目の階調を示す。)。
4DLUTに記録される色成分値は、代表点のみを記録する場合意外にも、全ての色成分値を記録するものであってもよい。
4DLUTに記録される色成分値は、代表点のみを記録する場合意外にも、全ての色成分値を記録するものであってもよい。
変換後のビットマップデーターは、印刷媒体1枚に対してCMYK各色のプレーンデーターから構成され、RAM26のイメージバッファに格納される。
そして、記録が行われるメディアの種別が「普通値」である場合は(ステップS5:YES)、ステップS7に進む。即ち、色材を「普通紙」に記録する場合、CPU24は、ビットマップデーターに対して4DLUTを用いた変換のみを行い、1DLTUiによる変換を行わない。また、メディアの種別の判別は、CPU24がステップS3において取得したメディア情報をもとに行う。
一方、記録が行われるメディアの種別が「普通紙」以外である場合は(ステップS5:NO)、該当メディアに応じて、変換後のビットマップデーターに対して1DLUTiを用いた変換が行われる(ステップS6)。即ち、まず、CPU24は、ステップS3において取得したメディア情報をもとに、対応する1DLUTiの選択を行う。そして、CPU24は、ビットマップデーターの出力色データー(CB、MB、YB、KB)を、選択された1DLUTiを用いて補正する。
図4は、1DLUTiを示す図である。1DLUTiは、出力色データーの単色の色成分値を、混色の出力色データーに変換するものである。具体的には、出力色データー(CB、MB、YB、KB)を構成する単色の各色成分値(インク階調値)と、混色の各色成分値(インク階調値)とが対応付けられたテーブルである。その一例として、1DLUTiには、単色の色成分値:C B1に対して混色の色成分値:(C B1、Y B1)が対応付けられている。なお、1DLUTiにおける単色の色成分値と混色の色成分値との対応付けは、後述する手法により分光反射率に基づいて設定される。
そして、プリンター2は、メディア情報に応じて複数の1DLUTiを格納している。例えば、メディア情報が示す3つのメディア種別(「普通紙」、「光沢紙」、「厚紙」)である場合は、「光沢紙」用に1DLUT1を格納し、厚紙用に1DLUT2を格納している。なお、「普通紙」の場合は、4DLUTの変換で対応するため、「普通紙」用の1DLUTを備えていない。
その後、変換後のビットマップデーターがエンジンI/F27から読み出されて、ドットのデーターに変換された後に、印刷機構22での印字処理が実行される(ステップS7)。この印字処理では、印刷機構22が、ドットのデーターをもとに、印刷ヘッドからインクを吐出させてメディアに印刷物を形成する。
印刷機構22によりメディアに吐出されるインクは、メディアに応じてインク量が調整されたものとなる。例えば、メディアが「厚紙」である場合は、「普通紙」で印刷した場合と色域が近くなるよう、出力色データーの単色の色成分値が混色の色成分値に変換されており、この変換後の出力色データーに応じたインク量が吐出される。
(3)1DLUTの作成方法
次に、印刷装置10で使用される1DLUTiの作成方法について説明する。
図5は、1DLUTiの作成を説明するフローチャートである。また、図6は、1DLUTiの作成を説明する図である。そして、図7は、一例としての色予測モデルを説明する図である。なお、図5のフローチャートで示す処理は、ホストコンピューター1の命令のもと、プリンター2や図示しない測色機を用いつつ実行される処理である。そのため、ホストコンピューター1は、本発明の印刷制御装置を実現する。
次に、印刷装置10で使用される1DLUTiの作成方法について説明する。
図5は、1DLUTiの作成を説明するフローチャートである。また、図6は、1DLUTiの作成を説明する図である。そして、図7は、一例としての色予測モデルを説明する図である。なお、図5のフローチャートで示す処理は、ホストコンピューター1の命令のもと、プリンター2や図示しない測色機を用いつつ実行される処理である。そのため、ホストコンピューター1は、本発明の印刷制御装置を実現する。
まず、ターゲット値(後述するターゲット分光反射率TR)を取得するためのカラーチャート(i)が作成される(ステップS11)。このカラーチャート(i)は、所定の単色インクで形成されるカラーパッチ(j)を階調値を変化させつつ複数記録して形成される。なお、jはカラーパッチを識別する識別子である。例えば、本実施形態では、メディアに対して、256階調を16等分した階調値毎の単色インク(C、M、Y、K)によりパッチ(j)が形成される。ここで、プリンター2は、ROM25内に4DLUTを格納しており、カラーパッチ(j)に指定される単色インクは、この4DLUTの出力色データーをもとに設定される。本実施形態では、「普通紙」に単色インクを記録してターゲットなるカラーチャート(i)を作成する。
次に、1DLUTiを作成するメディア毎にカラーチャート(i)が作成される(ステップS12)。そのため、ホストコンピューター1は、印刷要求をプリンター2に出力し、該当メディアにカラーチャート(i)を記録させる。ここで作成されるカラーチャート(i)は、単色のインク以外にも、代表的な混色のインクで形成されたカラーパッチ(j)を複数備えるカラーチャート(i)が作成される。具体的には、「光沢紙」に対応したカラーチャート(1)は、光沢紙に対してカラーパッチ(j)が形成される。また、「厚紙」に対応したカラーチャート(2)は、厚紙に対してカラーパッチ(j)が形成される。なお、カラーチャート(0)は、「普通紙」に対応するカラーチャートであり、ステップS11で形成されたものを意味する。
次に、ステップS11で作成されたカラーチャート(i)を測色して、ターゲット分光反射率TR(j)が取得される(ステップS13)。即ち、ホストコンピューター1は、図示しない測色機に、ステップS11で作成したカラーチャート(i)に含まれる各カラーパッチ(j)の分光反射率R(λ)を測色させる。このステップで得られるカラーパッチ(j)毎の分光反射率R(λ)は、1DLUT(i)の作成において基準となる単色の分光反射率(ターゲット分光反射率TR(j))となる。上述のように、本実施形態では、「普通紙」をもとに形成されたカラーチャート(i)を測色した分光反射率R(λ)がターゲット分光反射率TR(j)となる。なお、「普通紙」に形成されたカラーチャート(i)を測色してターゲット分光反射率TR(j)を得ることは一例にすぎない。以上により、ステップS11の処理において、本発明の出力値取得手段、出力値取得機能が実現される。
図6(a)に示すように、各カラーパッチ(j)がそれぞれ単色の出力色データーに対応しているため、これらカラーパッチ(j)を測色することで、図6(b)に示すように単色の各色成分値における分光反射率R(λ)が取得される。また、測色機は、1つのカラーチャート(i)に対して光源を異ならせた複数の分光反射率を取得する構成としてもよい。その一例として、測色機は、CIEで規定された、A光源、C光源、D光源の各光源により1つのカラーチャート(i)を測色する。そして、取得された異なる光源での分光反射率を平均して、ターゲット分光反射率TR(j)が取得される。測色機が複数の光源により測色を行う構成とすることで、光源依存性を低減させた1DLUTの作成が可能となる。
また、測色機は、波長λ毎に分光反射率R(λ)を取得するため、横軸を波長λとし、縦軸を分光反射率R(λ)とすることで、あるカラーパッチ(j)において、波長λ毎の分光反射率R(λ)の集まりである分光強度分布を取得することができる。特に、人の目に影響を与えるのは可視光(380nmから750nm)付近の分光強度分布であるため、測色機は、可視光域でのターゲット分光反射率TR(j)のみを取得する構成としてもよい。
次に、1DLUTを作成するメディアに記録されたカラーチャート(i)を測色して、メディア毎の分光反射率R(λ)が取得される(ステップS14)。即ち、ホストコンピューター1は、図示しない測色機に、ステップS12で作成された所定メディアでのカラーパッチの分光反射率R(λ)を測色させる。このステップにおいても、測色機は、1つのカラーパッチに対して光源を変化させつつ複数の分光反射率R(λ)を取得し、平均値を算出する。
そして、色予測モデルをもとに、ターゲット分光反射率TR(j)に対応する、所定メディアでの混色の色成分値が取得される(ステップS15)。図7(a)に示すように、色予測モデルは、色成分値(インク量)から、分光反射率Rs(λ)を取得するモデルである。そのため、色予測モデルを逆引きすることで、ターゲット分光反射率TR(j)に対応した色成分値を取得することが可能となる。以上、ステップS14、15の処理により、本発明の変換値取得手段、変換値取得機能が実現される。
色予測モデルが色成分値から分光反射率Rs(λ)を予測する手法の一例として、公知のノイゲバウアーモデルをもとに説明を行う。図7(b)に示すように、例えば、C、M、Yの3色のインクをもとに混色の色成分値の分光反射率は、単色インクの分光反射率(Rc(λ)、Rm(λ)、Ry(λ))と、混色インクの分光反射率(Rr(λ)、Rg(λ)、Rb(λ)、Rk(λ))と、メディアの下地色の分光反射率Rw(λ)、更には、各インクの面積率に応じたDemichel係数ah(h:c、m、y、r、g、b、w、kのいずれか)により下記に示す式(1)で示すことができる。ここで、fh(hはc、m、yのいずれか)は各インクによる被覆率(fc、fm、fy)を示し、インク階調値をもとに取得することができる。
そのため、上記した予測手法を使用することで、色予測モデルは、ステップS14で取得された所定メディアにおけるカラーパッチ(j)の分光反射率R(λ)から、混色の色成分値における分光反射率Rs(λ)を取得することができる。そして、取得された分光反射率Rs(λ)の内、ターゲット分光反射率TR(j)で規定される分光強度分布にマッチするものを、混色インクの色成分値として取得することができる。ここで、ターゲット分光反射率TR(j)に対応する混色の色成分値の全てを色予測モデルに基づいて取得する以外にも、代表的な混色の色成分値を色予測モデルに基づいて取得し、補間演算により多の混色の色成分値を取得する構成としてもよい。
また、分光強度分布がマッチするものを以下のように規定する。即ち、図6(c)に示すように、分光強度分布が近いものは、各波長λにおける分光反射率R(λ)の差ΔR(λ)の総和ΣΔRが最も小さいものと考えることができる。そのため、ターゲット分光反射率TR(j)の分光強度分布と、色予測モデルを用いて取得された分光反射率Rs(λ)で示される分光強度分布との差分を、波長λ毎に算出し、この差分の総和をΣΔRとする。そして、求めた差分和ΣΔRが最も小さい分光反射率Rs(λ)をターゲット分光反射率TR(j)にマッチした分光反射率と判断する。
そして、ターゲット分光反射率TR(j)に対応する単色の色成分値と、ステップS15で選択された混色の色成分値とを対応付けて、1DLUTiを作成する(ステップS16)。即ち、図4に示すように、1DLUTiは、単色インクの色成分値を入力値として、この色成分値に異なる色のインクを含めた混色のインク量の内、分光反射率が近いものを出力値としたテーブルとなる。以上、ステップS16の処理により本発明の、変換プロファイル取得手段、変換プロファイル取得機能が実現される。
そして、1DLUTiの出力値に対して、デューティー制限値を考慮した補正が行われる(ステップS17)。即ち、CPU24は、1DLUTiの出力値により規定されるインクの打ち込み量がメディアのデューティー制限値を越えている場合は、出力値がこのデューティー制限値を超えないよう修正を行う。なお、デューティー制限値は、1DLUT(i)が作成されるメディアに応じて変化する値であるため、CPU24は、メディアに応じて、デューティー制限値を判断する。1DLUTiの出力値を、デューティー制限値を考慮して設定する構成とすれば、メディアに応じてより実用的な変換値を取得することが可能となる。
以下、ホストコンピューター1は、1DLUT_nが作成される全てのメディアに対して1DLUT_nの作成を行う。そして、ホストコンピューター1は、この1DLUT_nをプリンター2に送信し、メインコントローラー21のROM25に記録させる。
以上により、プリンター2には、1DLUT_nが記録されることとなり、事前に記録された4DLUTとを併用して印刷が行われる。
(4)その他の実施形態
印刷装置10において、ホストコンピューター1が色変換処理を行なう構成としてもよい。この場合、ホストコンピューター1が4DLUTと1DLUTiとをそれぞれ記録し、入力色データーを出力色データーに変換する構成とすればよい。
また、プリンター2をインクジェットプリンターとすることは一例であり、これ以外にも、プリンター2がレーザープリンターであってもよい。この場合、出力色データーは、トナーの使用量を示すものとなる。
さらに、ターゲット分光反射率TR(j)にマッチする混色の色成分値を取得する色予測モデルはどのようなものであってもよい。
印刷装置10において、ホストコンピューター1が色変換処理を行なう構成としてもよい。この場合、ホストコンピューター1が4DLUTと1DLUTiとをそれぞれ記録し、入力色データーを出力色データーに変換する構成とすればよい。
また、プリンター2をインクジェットプリンターとすることは一例であり、これ以外にも、プリンター2がレーザープリンターであってもよい。この場合、出力色データーは、トナーの使用量を示すものとなる。
さらに、ターゲット分光反射率TR(j)にマッチする混色の色成分値を取得する色予測モデルはどのようなものであってもよい。
以上説明したように、本発明では、メディアに応じて、基準となるプロファイルにより規定される出力色データーを変換する変換用プロファイルを取得することができる。変換用プロファイル(1DLUT)は、メディアに応じて単色の色成分値を混色の色成分値に変換するものであり、従来のプロファイルと比べて情報量を少なくすることができる。そのため、基準となるプロファイルと、この基準となるプロファイルと比べて情報量が少ない変換用プロファイルとを保持するだけで、従来のように入力色データーと出力色データーとの関係を規定するプロファイルをメディアに応じて個別に記録するのと同様の機能を実現することができ、且つ、情報量を少なくすることができる。
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。即ち、実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること、は本発明の一実施例として開示されるものである。
1…ホストコンピューター、2…プリンター、10…印刷装置、11…プリンタードライバー、21…コントローラー、22…印刷機構、23…I/F、24…CPU、25…ROM、26…RAM、27…エンジンI/F
Claims (7)
- 基準プロファイルを用いて取得された単色の色成分値から成る第一の出力色データーに応じた色材を所定のメディアに記録して得られる出力値を取得する出力値取得手段と、
前記取得された出力値に基づいて、前記第一の出力色データーの色成分値を含む混色の第二の出力色データーを取得する変換値取得手段と、
前記第一の出力色データーと、取得された前記第二の出力色データーとを対応付けて、前記基準プロファイルの出力色データーを変換する変換値を記録した変換用プロファイルを取得する変換プロファイル取得手段と、を有する印刷制御装置。 - 前記出力値取得手段は、前記第一の出力色データーにより所定メディアに記録される色材の分光反射率を前記出力値として取得する、請求項1に記載の印刷制御装置。
- 前記出力値取得手段は、光源を変化させて得られた複数の前記分光反射率を平均して、前記出力値を取得する、請求項2に記載の印刷制御装置。
- 前記出力色データーは、インク量である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
- 前記変換値取得手段は、色材をメディアに記録できる量を示すデューティー制限値を考慮しつつ前記第二の出力色データーを取得する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
- コンピューターに、
基準プロファイルを用いて取得された単色の色成分値から成る第一の出力色データーに応じた色材を所定のメディアに記録して得られる出力値を取得する出力値取得機能と、
前記取得された出力値に基づいて、前記第一の出力色データーの色成分値を含む混色の第二の出力色データーを取得する変換値取得機能と、
前記第一の出力色データーと、取得された前記第二の出力色データーとを対応付けて、前記基準プロファイルの出力色データーを変換する変換値を記録した変換用プロファイルを取得する変換プロファイル取得機能と、を実現させるプログラム。 - 前記請求項1に記載された変換用プロファイル及び前記基準プロファイルと、を記録する記録手段と、
前記基準プロファイルと前記変換用プロファイルと、を用いて、所定のメディアに応じて、入力色データーを出力色データーに変換して、印刷を行う印刷実行手段と、を有する印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011282495A JP2013135243A (ja) | 2011-12-23 | 2011-12-23 | 印刷制御装置、プログラム、及び印刷装置 |
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Cited By (1)
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CN114851735A (zh) * | 2022-06-07 | 2022-08-05 | 上海安诺其集团股份有限公司 | 色彩描述文件的获取方法、装置、数码印花机及存储介质 |
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2011
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