JP2013134991A - 背負い型バッテリーパック - Google Patents

Abstract

【課題】電気消費装置用バッテリーパックを、軽量で抵抗力のあるバッテリーパック用ケーシングが形成されるように構成する。
【解決手段】ケーシングの受容室は複数個の仕切り壁によって複数個の個別室に分割されている。１つの個別室内に所定数の個別電池から成る１つの電池パック６が配置されている。各電池パック６は個別室内で保持されている独立した構造ユニットを形成し、１つの電池パック６の複数個の個別電池が電池コネクタによって互いに電気接続されている。
【選択図】図１１

Description

本発明は、請求項１の上位概念に記載の電気消費装置用バッテリーパック、特に可搬式電気作業機用バッテリーパックに関するものである。

個人でも、プロの分野でも、バッテリーで作動する作業機を使用する頻度が多くなってきた。化学的にリチウムをベースにしたバッテリーのようなパワーのあるバッテリーは高いエネルギー密度を有し、その結果電気作業機を用いて長時間の満足な作業も行うことができる。作業機のケーシングに挿入されるバッテリーパックを有するバッテリー式剪定ばさみ、バッテリー式パワーソー、バッテリー式刈払い機が知られている。

刈払い機或いは剪定ばさみを用いて比較的大がかりな作業を行う場合、作動時間を長くするために比較的大型のバッテリーパックを使用しなければならないが、大型のバッテリーパックは電気作業機とは別個に使用者が担持することが多い。この場合、接続ケーブルは使用者が担持しているバッテリーパックを電気作業機と接続させる。この種のバッテリーパックは重量がかさみ、それ故安定したケーシング内に配置する必要がある。安定したケーシングはほとんどの場合重く、それでなくても重いバッテリーパックの重量をかなり増大させる。しかしながら軽量なケーシングは、たとえば下へ降ろしていたバッテリーパックが転倒した場合、或いは、背中から外して地面に置いたときに、損傷しやすい。

本発明の課題は、電気消費装置用バッテリーパックを、軽量で抵抗力のあるバッテリーパック用ケーシングが形成されるように構成することである。

この課題は、請求項１の構成により解決される。

本発明によれば、バッテリーパックの個別電池用の受容室は、複数の仕切り壁によって複数の個別室に分割されている。１つの個別室内には複数の個別電池から成る１つの電池パックが配置され、各電池パックは、個別室内で保持される独立した構造ユニットを形成している。この場合、１つの電池パックの複数の個別電池は電池コネクタにより電気的に且つ機械的に互いに結合されている。仕切り壁は、有利には、ケーシング側壁に対しほぼ平行に且つ特に基板に対しほぼ直交するように延在している。

バッテリーパックのケーシング内部に複数の個別室を形成することにより、バッテリーパックのケーシングの安定な機械的構造を形成する補強が得られる。これによって、ケーシングの強度を減少させることなく、ケーシングをたとえばプラスチック等の軽量な材料から形成することができる。

複数の個別室に分割することで、同じケーシングで異なる構成のバッテリーパックを使用できるという利点もある。従って、１つの電池パック内に最大数の個別電池（たとえば１５個）が設けられていてよく、他方これよりも少ない個別電池（たとえば１つの電池パック内部に１つの個別電池）を備えるように電池パックを構成してもよい。個別室は機械的に他の個別室から切り離されているので、たとえば比較的小さなパワーを必要とする場合には、バッテリーパックのケーシングにわずか２個または３個の電池パックを備えさせることができる。本発明に従って電池パック用の複数の個別室に分割することにより、ケーシングの可変性および利用性が向上する。

有利には、１つの個別室内の１つの電池パックは、ケーシングの、電池パックの外側輪郭部内へ突出している係合要素により、位置固定されている。電池パックはその個別室内で移動することができず、係合要素によって個別室内でのその位置が固定され、その結果仕切り壁に対しほぼ同じ間隔（たとえば周回するように延在する間隔）で電池パックを配向させることができる。

個別室の仕切り壁は１つの電池パックのほぼ全高にわたって延在し、その結果各電池パックは他の電池パックから機械的に完全に切り離されており、これはバッテリーパック全体の安全性を向上させる。

個別室はバッテリーパックのケーシングの本体に、好ましくはバッテリーパックの背負い板に形成され、この場合ケーシングの基板は底部とともにケーシングのＬ字状の本体を形成し、該Ｌ字状の本体は受容室を画成している。受容室はケーシングカバーによって閉鎖可能である。

バッテリーパック内で複数の個別室を形成するために設けられている仕切り壁は、基板または背負い板上に形成される第１の高さ部分と、ケーシングカバーに形成される第２の高さ部分とから構成されている。これにより、ケーシングカバー取り外す際の電池パックへの容易なアクセスが得られる。

１つの電池パックは、１つの個別室の底部に設けられた支持部材によって個別室内で定方位性をもって保持され、好ましくは個別室の複数の仕切り壁に対しほぼ同じ間隔で固定されている。これらの支持部材により底部領域での高さの装置が相殺され、電池パックの定方位性位置が得られる。有利には、バッテリーケーシングのケーシングカバーにも本体ケーシングの支持部材に対応するような支持部材を設けてもよく、その結果バッテリーパックは複数の支持部材の間で保持され、好ましくは遊びなしに保持される。

バッテリーパックのケーシング内の仕切り壁は、ケーシングの１つの幅狭側から他の幅狭側へ延在するリブによって形成されている。この場合、合目的には、１つの仕切り壁の長手方向に、弾性変形ゾーンが形成されている。弾性変形ゾーンは、力が作用した時に緩衝手段および吸収手段として作用する。変形ゾーンは特にケーシングの係合要素を形成する波形状またはＳ字状の壁部分から成る。係合要素は、電池パックの外側輪郭部に形成された繰り抜き部に係合して、個別室内での電池パックの運動を阻止する。

本発明の他の構成では、バッテリーパックのケーシング内で１つの長手側から他の長手側のほうへ延在している仕切り壁は中断されている。合目的には、仕切り壁は各個別室の高さで中断され、この場合中断によって、導電線の案内に用いられる繰り抜き部が形成される。この繰り抜き部は、導電線の敷設後に、配線部用の保持要素としても用いいられるスライダによって閉鎖することができる。

バッテリーパックのケーシング内の仕切り壁は、有利には、断面にて部分筒状の円弧形の接続部分を介して、ケーシングの幅狭側に結合されている。仕切り壁に関し対称な部分筒状の接続部分は、変形ゾーンと同様に、作用する力の緩衝手段および吸収手段として用いる。有利には、部分筒状の接続部分のエッジに、ケーブルを案内するための繰り抜き部が設けられている。

本発明の他の構成では、バッテリーパックのケーシング内に電気接続箱が設けられている。この電気接続箱は、合目的には、ケーシングの、基板とは反対側の端部に配置される。これにより基板（背負い板）の上端領域に接続箱が設けられ、底部領域で節約した空間に電池パックを備えさせることができる。これによってバッテリーパックの重心がケーシングの底部方向に低くなるので、使用者にとって人間工学的に有利である。

本発明の他の構成は他の従属項、以下の説明および図面から明らかである。
次に、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
背負い型バッテリーパックを備えた電気作業機の図である。 バッテリーパックの正面図である。 図２のバッテリーパックの斜視図である。 図２のバッテリーパックの部分分解図である。 １つの電池パックの斜視図である。 図５の電池パックの平面図である。 図２のバッテリーパックのケーシングの開口した本体の斜視図である。 図７の本体の側面図である。 図７の本体の開口した受容室の平面図である。 受容室内に配置した電池パックを備える図７の本体の平面図である。 図１０の本体の斜視図である。 図９の部分ＸＩＩの拡大図である。 図１２の部分ＸＩＩＩの拡大図である。

図２ないし図１３に詳細に図示したバッテリーパック１０は、たとえば図１に図示したような電気作業機のために設けられている。図示した実施形態では、作業機は電気剪定ばさみであり、電気消費装置３を形成する電気駆動モータ２を備えている。図示した作業機１の電気駆動モータ２は、往復動する２つのカッター５を工具として有しているカッターバー４の一端に配置されている。作業機１のケーシングは、前部ハンドグリップ８としてのグリップと、後部ハンドグリップ７としての他のグリップとを有し、これらグリップを介して使用者は電気作業機１を保持して操縦する。電気消費装置３にエネルギーを供給するため、背負い型構造ユニット１１として構成され、担持フレーム９を用いて使用者の背中に固定されるバッテリーパック１０が設けられている。バッテリーパック１０は電気接続ケーブル１２を介して作業機１の電気消費装置３と接続され、この場合接続ケーブル１２は、バッテリーパック１０側で、接続箱１３内に設けた接続プラグ２７と接続されている。

作業機として、剪定ばさみの代わりに、送風機、パワーチェーンソー、刈払い機、丸太カッター等の機器をバッテリーパック１０に接続することができる。

バッテリーパック１０のケーシング１４は、電気消費装置３から切り離された構造ユニット１１（図１１）として実施され、実質的に基板から成り、該基板は使用者の背中側の背負い板１６（図３）として形成されている。背負い板１６は底部１７（図７）に対しほぼ直角に位置し、その結果ケーシング１４の本体１５はほぼＬ字状である。底部１７はケーシング外面に補強リブ５０（図１１）を備え、その結果底部１７自体は成形体としてバッテリーパック１０用のスタンド足７０を形成しており、該スタンド足によりバッテリーパックを地面上に確実に降ろすことができる。

背負い板１６は、図３が示すように、ケーシング内部空間のほうへわずかに湾曲して、使用者の背中に人間工学的に適合したサポートを形成している。背負い板１６は使用者側で完全に閉じており、すなわち冷却空気等の破断部または開口部を有していない。

背負い板１６はほぼ長方形の基本形状を有し、その長手中心軸線２０は底部１７に対し垂直であり、鉛直方向の上下軸線を成している。

図４が示すように、バッテリーパック１０は多数の個別電池２８から成り、これらの個別電池は直方体状の電池パック６を形成するように組み立てられる（図５および図６を参照）。

本実施形態では、１つの電池パック６は基本的に１５個の個別電池２８から成り、これらの個別電池は電池コネクタ８１，８２，８３を介して互いに電気接続されている。１つの電池パック６の内部で個別電池２８は互いに並列接続および／または直列接続で結線されていてよい。

１つの電池パック６を形成するため、最低で１つの個別電池２８が必要である。図５および図６に図示した配置での最大電池数は１５個である。

図５および図６からわかるように、個別電池２８は、その端部がこれら個別電池２８を互いに機械的に結合させている電池担持体８０で保持されている。電池コネクタ８１，８２，８３を配置すると、売買可能な独立した構造ユニット６６が生じる。

各電池パック６はその長手側８６，８７に半筒状の繰り抜き部８４，８５を有し、電池パック６の１つの長手側８６にある繰り抜き部８４は他の長手側８７にある繰り抜き部８５に対しずれている。

長手中心軸線２０に対し平行に延びている高さ側２２と２４はケーシング１４の幅狭側を形成している。高さ側２２と２４はその端部において一方では底部１７を介して、他方では上部幅狭側２３を介して互いに結合されている。背負い板１６と幅狭側（高さ側２２，２４、上部幅狭側２３、底部１７）との間には、ケーシング１４の第１のエッジ２５が形成されている。以下ではこの第１のエッジ２５をケーシングエッジとも記す。

使用者にとって自由に選択可能で、人間工学的に適したケーブルレイアウトを可能にするため、ケーシング１４のケーシング壁に、本実施形態では背負い板１６に、ケーブルダクト３０，４０（図３）が形成され、該ケーブルダクトは有利には開口したＵ字状溝として構成される。この場合ケーブルダクト３０，４０は、背負い板１６内に完全に埋設されるように、すなわち背負い板１６の外面２６とケーシング１４内に配置されている電池パック６との間の構造空間内に埋設されている。各Ｕ字状溝は実質的にその全長にわたって背負い板１６の外面２６のほうに開口するように形成されており、その結果外面２６から接続ケーブル１２をケーブルダクト３０，４０内に簡単に挿入することができる。

ケーブルダクト３０，４０はケーシング１４のエッジ２５においてケーブル出口３４ないし３７または４４ないし４７として開口し、ケーシングエッジ２５の周方向には複数個のケーブル出口３４ないし３７または４４ないし４７が設けられている。各ケーブルダクト３０，４０は接続箱１３からそれぞれのケーブル出口まで延在するように背負い板１６内に埋設されている。この場合の配置構成は、鉛直方向長手中心軸線２０の両側にケーブル出口３４ないし３７または４４ないし４７が設けられるように行われている。

接続箱１３（図１を参照）はカバー１９によって密閉され、接続ケーブル１２の接続プラグ２７を完全に受容している。接続箱１３内には、さらに、バッテリーパック１０の監視または容量表示のために設けられる電子装置３１（図４）を配置してよい。電子監視装置は、特に、バッテリーパック１０がリチウム・イオン電池等の化学的にリチウムをベースにした個別電池２８から成っている場合に合目的である。バッテリーパック１０の充電状態を表示するため、ケーシングカバー２１内にはバー状の充電状態表示器２９が設けられ、該充電状態表示器は接続箱１３の高さに位置している。このように、適当な電子装置３１を充電表示器２９の付近に位置するように接続箱１３内に配置することができる。表示器はディスプレイ（たとえば液晶ディスプレイ）として構成してもよく、または、たとえば発光ダイオードのような個々の光学表示器から構成してよく、または、たとえばバッテリーパックの残量容量が所定の閾値を下回ったときに音で警告を発するようにするために音響表示器を含んでいてもよい。

ケーシングカバー２１とＬ字状本体１５との間には、電池パック６を受容するために用いる受容室１８が形成されている。図７ないし図９には、受容室１８が高さ側２２，２４または上部幅狭側２３および底部１７に対しほぼ平行に延在している仕切り壁５１，５２によっていかにして個別室５５に分割されているかが示している。図示した実施形態では、受容室１８はその中央部において鉛直方向の仕切り壁５１によって分割され、このため仕切り壁５１はほぼ背負い板１６の長手中心軸線２０の高さに延在している。仕切り壁５２が基板に対し直交するように位置していることにより、受容室１８の両半部分は本体１５内部でそれぞれ４つの個別室５５に分割されている。図示した実施形態では、受容室１８の分割は、個別室５５が同じ大きさであり、それぞれ同じサイズの電池パック（図１０、図１１）を受容するために用いられるように行われている。

図８に示したように、仕切り壁５１は、基板（背負い板１６）上に形成されている第１の高さ部分５１ａと、ケーシングカバー２１に形成されている第２の高さ部分５１ｂとから構成されている。対応的に、水平方向の仕切り壁５２は、背負い板１６に結合されている高さ部分５２ａと、ケーシングカバー２１に結合されている高さ部分５２ｂとから構成されている。従って、仕切り壁５１と５２はそれぞれ実質的に１つの電池ブロック６（図８）の全高Ｈにわたって延在している。図７および図９からわかるように、受容室は８つの個別室５５に分割されており、それぞれの個別室の底部５９上には電池ブロック６用の支持部材６７，６８が設けられている。図７から認められるように、これらの支持部材は高さが異なるように構成されている。これにより、背負い板１６が湾曲し、よって底部５９が湾曲しているにもかかわらず、電池ブロック６に対して個別室５５内での平坦な支持が保証される。高さ側２２と２４の付近にある支持部材６７は、湾曲を相殺するため、中央の鉛直方向の仕切り壁５１の付近にある支持部材６８よりも高い。

仕切り壁５１と５２はリブとして形成され、ケーシング１４の１つの幅狭側から反対側の幅狭側へ延在している。鉛直方向の仕切り壁５１はＬ字状本体１５の底部１７から接続箱１３の底部６３まで延在している。このように仕切り壁５１は鉛直方向の補強支柱として作用する。

対応的に、仕切り壁５２はケーシング１４の高さ側２２を反対側の高さ側２４と結合させている。仕切り壁５２は仕切り壁５１との交差領域で該仕切り壁５１と一体に構成され、従ってバッテリーパック１０のケーシング１４用の補強交差部を形成している。

ケーシング１４に作用する力を破壊が生じないように吸収して転送することができるようにするため、１つの仕切り壁の長手方向に、本実施形態では仕切り壁５２の長手方向に、弾性変形ゾーン９０が形成されている。弾性変形ゾーン９０鉢から１００（図９）が作用した時に弾性的に撓む。図示した実施形態では、仕切り壁の変形ゾーン９０はほぼＳ字状の波形壁部分５３から成っている。図７および図９が示すように、波形壁部分５３は仕切り壁５２の全高にわたって延在しており、すなわち本体の高さ部分５２ａにも、ケーシングカバー２１の高さ部分５２ｂにも形成されている。平面図では、壁部分５３はたとえば正弦波の全波にほぼ対応しており、或いは、Ｓ形状部材として構成されている。

たとえば幅狭の高さ側２４に作用する力１００が水平方向の仕切り壁５２を介して幅狭の高さ側２２まで伝わらないようにするため、仕切り壁５２はその両端部５６の間で中断されている。図示した実施形態では、仕切り壁５２は各個別室５５の高さで中断され、たとえば繰り抜き部５４を備えている。

繰り抜き部５４も両高さ部分５２ａと５２ｂにわたって延在しており、すなわち一部は本体１５の仕切り壁部分に設けられ、一部はケーシングカバー２１の仕切り壁部分に設けられている。

繰り抜き部５４は、すべての個別室が互いに機械的に仕切られているようにするために、スライダ９２によって閉鎖することができる。繰り抜き部５４は導電線の案内に利用することができ、導電線が敷設されていれば、スライダ９２を繰り抜き部の中に挿入する。スライダ９２は、電気配線部９６を保持するように構成されていてよい（図１０）。

装置をさらに弾性を有するように構成して内部撓み性を得るため、仕切り壁５２の端部５６を高さ側２２と２４に直接接続させずに、接続部分５７を介してケーシング１４の側壁に結合させる。この場合接続部分５７は弾性を有するように構成されている。図示した実施形態では、接続部分破断面にて円弧状に構成され、特に、図９、図１２、図１３に図示したように部分筒状に構成されている。仕切り壁の端部５６は接続部分５７のほぼ中央に結合されている。すなわち接続部分５７は仕切り壁に関し対称に形成されている。

有利には、ケーシング１４の内部で高さ側２２と２４に隣接しているスクリュードーム９４も、弾性のある接続部分９５を介してケーシング１４の側壁に結合され、その際対称な構成が有利である。

高さ側で電気ケーブルを簡単に案内するため、接続部分５７には繰り抜き部５８が形成され、接続部分９５には繰り抜き部９８が形成されている。

図１０と図１１に示したように、このように構成された個別室５５内に電池パック６を挿着する。有利には、変形ゾーン９０の波形部分９１は個別室５５内へ突出し、電池パック６を挿着すると、波形部分９１は電池パック６の繰り抜き部８４と８５内に位置する。これにより、各電池パック６は個別室５５内で空間的に他の電池パックから切り離されて受容され、係合要素を形成する波形部分９１によって個別室５５内でのその位置が固定される。底部１７と６３に境を接している個別室においても電池パック６の両側固定作用を保証するため、底部１７および底部６３に条溝９７または６５が形成され、これらの条溝は係合要素としての波形部分９１に対応して個別室内へ突出している。このようにして１つの電池パック６が１つの個別室５５内で不動に固定されており、この場合電池パック６と個別室５５の壁との間に間隔を設けることができ、特に周回するように延在する間隔を設けることができる。

一方でケーシングカバー２１の実施を容易にし、他方で十分な安定性を保証するため、固定ねじ７２を係合させるためのスクリュードームの領域には、肉厚部７４が形成されている。これらの肉厚部は補強部として作用し、図２が示すように、ほぼ長方形に構成され、同時にデザイン要素としても用いられる。肉厚部７４はそれぞれスクリュードーム９４の領域にある。

バッテリーパック内に設けられている接続箱１３はケーシング１４と一体に形成されている。接続箱１３は底部１７に対向しており、すなわちケーシング１４の他端に設けられており、その結果電池パック６は底部１７の領域にある。これによってバッテリーパック１０の低重心を保証することができる。

使用者がバッテリーパック１０を快適に背負うことができるように構成するため、背負い板１６の足領域に凹み７７が形成されている。凹み７７は、実質的に、スタンド足７０として形成された底部１７の補強リブ５０の高さ方向に延在している。

１ 作業機
３ 電気消費装置
６ 電池パック
１０ バッテリーパック
１２ 接続ケーブル
１４ ケーシング
１８ 受容室
２８ 個別電池
５１，５２ 仕切り壁
５５ 個別室
６６ 独立した構造ユニット
８１，８２，８３ 電池コネクタ

Claims (20)

1. 電気消費装置（３）用の、特に可搬式電気作業機用のバッテリーパックであって、前記消費装置（３）が接続ケーブル（１２）を介して前記バッテリーパックと結合され、再充電可能な複数個の個別電池（２８）を受容する内部受容室（１８）を有するケーシング（１４）が設けられ、前記複数個の個別電池が互いに接続され且つ前記接続ケーブル（１２）を介して前記消費装置（３）に給電するようにした前記バッテリーパックにおいて、
   前記ケーシング（１４）の前記受容室（１８）が複数個の仕切り壁（５１，５２）によって複数個の個別室（５５）に分割されていること、
   １つの個別室（５５）内に所定数の個別電池（２８）から成る１つの電池パック（６）が配置されていること、
   各電池パック（６）が前記個別室（５５）内で保持されている独立した構造ユニット（６６）を形成し、１つの電池パック（６）の複数個の個別電池（２８）が電池コネクタ（８１，８２，８３）によって互いに電気接続されていること、
   を特徴とするバッテリーパック。
2. １つの電池パック（６）が１つの個別室（５５）の底部（５９）に設けられた支持部材（６７，６８）によって前記個別室（５５）内で定方位に保持されていることを特徴とする、請求項１に記載のバッテリーパック。
3. １つの個別室（５５）内の１つの電池パック（６）が、前記ケーシング（１４）の、前記電池パック（６）の外側輪郭部内へ突出している係合要素により、位置固定されていることを特徴とする、請求項１または２に記載のバッテリーパック。
4. １つの電池パック（６）が前記個別室（５５）の前記複数個の仕切り壁（５１，５２）に対しほぼ同じ間隔で定方位に位置していることを特徴とする、請求項１から３までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
5. 前記個別室（５５）の前記仕切り壁（５１，５２）が１つの電池パック（６）のほぼ全高（Ｈ）にわたって延在していることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
6. 前記個別室（５５）が前記バッテリーパック（１０）の前記ケーシング（１４）の本体（１５）に、好ましくは前記バッテリーパック（１０）の背負い板（１６）に形成されていることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
7. 前記ケーシング（１４）の基板が底部（１７）とともに前記ケーシング（１４）のＬ字状の前記本体（１５）を形成し、該Ｌ字状の本体（１５）が前記受容室（１８）を画成し、該受容室（１８）がケーシングカバー（２１）によって閉鎖可能であることを特徴とする、請求項６に記載のバッテリーパック。
8. １つの仕切り壁（５１，５２）が、前記基板上に形成される第１の高さ部分（５１ａ，５２ａ）と、前記ケーシングカバー（２１）に形成される第２の高さ部分（５１ｂ，５２ｂ）とから構成されていることを特徴とする、請求項７に記載のバッテリーパック。
9. 前記ケーシング（１４）内の前記仕切り壁（５１，５２）が、前記ケーシング（１４）の１つの幅狭側（２２，２４；１７，２３）から他の幅狭側（２４，２２；２３，１７）へ延在するリブによって形成されていることを特徴とする、請求項１から８までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
10. １つの仕切り壁（５１，５２）の長手方向に、波形状ないしＳ字状の壁部分（５３）から成る弾性変形ゾーン（９０）が形成され、該変形ゾーン（９０）の波形部分（９１）が、前記電池パック（６）の外側輪郭部に形成された繰り抜き部（８４，８５）に係合する、前記ケーシング（１４）の係合要素を形成していることを特徴とする、請求項９に記載のバッテリーパック。
11. 前記電池パック（６）の１つの長手側（８６）に設けた前記繰り抜き部（８４）が、前記電池パック（６）の他の長手側（８７）に設けた前記繰り抜き部（８５）に対してずれていることを特徴とする、請求項１０に記載のバッテリーパック。
12. 前記バッテリーパック（１０）の前記ケーシング（１４）内で１つの高さ側（２２，２４）から他の高さ側（２４，２２）のほうへ延在している前記仕切り壁（５１，５２）が中断されていることを特徴とする、請求項５に記載のバッテリーパック。
13. 前記仕切り壁（５１，５２）が各個別室（５５）の高さで中断され、中断部が繰り抜き部（５４）によって形成されていることを特徴とする、請求項１２に記載のバッテリーパック。
14. 前記繰り抜き部（５４）が、前記電池パック（６）の間に延在している配線部（９６）を保持するスライダ（９２）によって閉鎖可能であることを特徴とする、請求項１３に記載のバッテリーパック。
15. 前記仕切り壁（５１，５２）が、断面にて部分筒状の円弧形の接続部分（５７）を介して、前記ケーシング（１４）の前記幅狭側（２２，２４）に結合されていることを特徴とする、請求項５に記載のバッテリーパック。
16. 前記部分筒状の接続部分（５７）のエッジに、ケーブルを案内するための繰り抜き部（５８）が設けられていることを特徴とする、請求項１５に記載のバッテリーパック。
17. 前記ケーシング（１４）の外面に、特に前記ケーシングカバー（２１）の外面に、補強部として部分的に肉厚部（７４）が形成されていることを特徴とする、請求項１から１６までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
18. 前記バッテリーパック（１０）の前記ケーシング（１４）内に、好ましくは前記バッテリーパック（１０）の前記ケーシング（１４）の基板内に、電気接続箱（１３）が設けられていることを特徴とする、請求項１から１７までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。
19. 前記ケーシング８１４）゛底部（１７）を有し、前記電気接続箱（１３）が前記基板の上部端部領域において前記ケーシング（１４）の上部幅狭側（２３）下方に配置されていることを特徴とする、請求項１８に記載のバッテリーパック。
20. 前記電池パック（６）が信号導線および／またはエネルギー導線によって互いに接続されていることを特徴とする、請求項１から１９までのいずれか一つに記載のバッテリーパック。

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