JP2013134796A - 磁性粒子およびその製造方法、ならびにその利用 - Google Patents
磁性粒子およびその製造方法、ならびにその利用 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】表面改質された磁性粒子の製造方法。酸性水系溶媒中に磁性粒子が分散してなる水系磁性液に、水酸基およびそのアルカリ金属塩基からなる群から選択される極性基を有する芳香族化合物(但し、複数の芳香族環が連結基を介して結合している芳香族化合物については、連結する2つの環のうちの一方にのみ上記極性基を含む。)を添加し、次いで上記水系磁性液から磁性粒子を捕集することにより、上記化合物が被着することで表面改質された磁性粒子を得る。
【選択図】なし
Description
以上の点に基づき本発明者らは更に鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
[1]表面改質された磁性粒子の製造方法であって、
酸性水系溶媒中に磁性粒子が分散してなる水系磁性液に、水酸基およびそのアルカリ金属塩基からなる群から選択される極性基を有する芳香族化合物(但し、複数の芳香族環が連結基を介して結合している芳香族化合物については、連結する2つの環のうちの一方にのみ上記極性基を含む。)を添加し、次いで上記水系磁性液から磁性粒子を捕集することにより、上記化合物が被着することで表面改質された磁性粒子を得ることを特徴とする、前記製造方法。
[2]前記化合物は、前記極性基を1つまたは2つ有する芳香族化合物である[1]に記載の製造方法。
[3]前記芳香族化合物に含まれる芳香族環はベンゼン環またはナフタレン環である[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記磁性粒子は六方晶フェライト磁性粒子である[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法によって得られた磁性粒子。
[6]磁気記録用磁性粉として使用される、[5]に記載の磁性粒子。
[7][5]または[6]に記載の磁性粒子と有機溶媒とを含む磁性塗料。
[8]結合剤を更に含む、[7]に記載の磁性塗料。
[9]磁気記録媒体の磁性層形成のために使用される、[7]または[8]に記載の磁性塗料。
[10][8]または[9]に記載の磁性粒子を有機溶媒および結合剤とともに分散処理して磁性塗料を作製し、作製した磁性塗料を用いて磁性層を形成することを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
[11][10]に記載の方法により得られた磁気記録媒体。
更に、微粒子磁性体の分散が容易となるため、製造工程における磁性粒子の分散負荷を大きく軽減することもできる。
磁気記録媒体では、磁性層中で磁性粒子を微粒子状態で存在させることが、電磁変換特性の向上につながる。したがって、電磁変換特性向上のためには微粒子の磁性粒子を高度に分散させた状態で磁性層に存在させることが好ましい。そのためには、磁性層形成用塗布液において、微粒子磁性体を高度に分散させるべきである。ここで前記の本発明の製造方法によって得られた磁性粒子は、以下に詳述する表面改質剤が表面に被着することで表面改質されており、表面改質されることで有機溶媒系の磁性塗料中で高度な分散状態で存在し得るものとなっている。即ち、本発明によれば、微粒子磁性体が高度に分散した磁性層を形成可能な磁性粒子を得ることができる。なお後述する実施例で示すように下記の表面改質処理の有無により分散性が改善されることによって、表面改質剤が磁性粒子表面に被着することで、磁性粒子表面を改質していることを確認することができる。また、分散性を高めようと分散条件を強化すると、分散した粒子が再凝集を起こす現象(これを過分散という)が発生することが知られているが、上記表面改質剤は磁性粒子表面を改質することで過分散の発生を抑制することもできる。
以下、本発明の磁性粒子の製造方法について、更に詳細に説明する。
上記水系磁性液とは、固相と液相との分離が目視で確認されない程度に、磁性粒子が沈降凝集せず分散した状態にあるものをいい、一態様(以下、「第一の態様」という)では水系溶媒、磁性粒子(以下、「原料磁性粒子」ともいう)、酸成分を同時または順次添加し混合することで得ることができる。上記原料磁性粒子としては、高密度記録用磁気記録媒体形成に適するとの観点から、平均一次粒子サイズが35nm以下のものが好ましい。ここで、磁性粒子の平均一次粒子サイズとは、以下の方法により測定される値とする。
磁性粒子を、日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を用いて撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントして粒子写真を得る。粒子写真から目的の磁性粒子を選びデジタイザーで粒子の輪郭をトレースしカールツァイス製画像解析ソフトKS−400で粒子のサイズを測定する。500個の一次粒子のサイズを測定する。一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。上記方法により測定される粒子サイズの算術平均値を磁性粒子の平均一次粒子サイズとする。
上記平均一次粒子サイズは熱揺らぎがなく安定な磁化を得る観点から10nm以上であることが好ましい。磁化の安定性と高密度記録化を両立する観点から、上記平均粒子サイズは10〜35nmの範囲であることが好ましく、20〜35nmの範囲であることがより好ましい。ただし、原料磁性粒子が微粒子であっても、磁性層中で凝集体として存在するのであれば、凝集体が一つの粗大粒子様に振舞うため、電磁変換特性を向上することは困難となる。そこで本発明では、磁性粒子が高度に分散した磁性層を形成可能とするために、後述するように水系溶媒中で表面改質剤によって磁性粒子表面を改質するための処理(表面改質処理)を行う。該処理については後述する。
また、該粒子の平均粒子サイズは、上記粒子サイズの算術平均であり、500個の一次粒子について上記の如く測定を実施して求めたものである。
本発明では、上記第一または第二の態様により得られた水系磁性液に、下記の表面改質剤を添加する。上記水系磁性液においては、前述のように正電荷同士の反発力により磁性粒子が高度に分散した状態で存在し得るため、粗大な凝集体ではなく微粒子磁性体の状態の磁性粒子表面に表面改質剤を被着させる(表面改質する)ことが可能になる。なお表面が表面改質剤によって被着されることで磁性粒子同士の正電荷による反発力が低下し磁性粒子が凝集する場合があるが、ここで形成された凝集体は有機溶媒において容易に解砕可能である。なぜなら、磁性粒子表面には、有機溶媒中での分散性向上を達成し得る表面改質剤が被着しているからである。
上記化合物は、有機溶媒中ないし結合剤を含む有機溶媒中(即ち磁気記録媒体形成用塗布液中)で磁性粒子の分散性向上を達成し得るものであるが、その理由は吸着官能基である上記極性基が含まれることで、磁性粒子表面に吸着し、磁性粒子表面を有機溶媒および/または結合剤が濡れ広がりやすいように改質できる点にあると、本発明者らは推察している。
以下、上記化合物について、更に詳細に説明する。
なお本発明において、置換基を有する基について「炭素数」とは、置換基を含まない部分の炭素数を意味するものとする。また、本発明において、「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明の磁性粒子の製造方法は水系溶媒中で行われるが、水系溶媒を含む磁性塗料を用いて磁性層を形成すると、形成された磁性層は親水性となるため吸湿による可塑化等の弊害が発生することが懸念される。これに対し本発明の磁気記録媒体の製造方法では、磁性層を形成するために有機溶媒系の磁性塗料を使用する。ここで有機溶媒とは非水系の有機溶媒をいうものとするが、磁性塗料中に可塑化等の弊害を生じない程度に微量の水分が残留していることは許容するものとする。
本発明における磁性層は、前記の表面処理が施された磁性粒子と結合剤を含む層である。磁性層を形成するための磁性塗料に使用される結合剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどを共重合したアクリル系樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルキラール樹脂などから単独または複数の樹脂を混合して用いることができる。これらの中で好ましいものはポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂である。これらの樹脂は、後述する非磁性層においても結合剤として使用することができる。以上の結合剤については、特開2010−24113号公報段落[0029]〜[0031]を参照できる。また、上記樹脂とともにポリイソシアネート系硬化剤を使用することも可能である。
次に非磁性層に関する詳細な内容について説明する。本発明では、非磁性支持体と磁性層との間に、非磁性粉末と結合剤を含む非磁性層を形成することができる。非磁性層に使用できる非磁性粉末は、無機物質でも有機物質でもよい。また、カーボンブラック等も使用できる。無機物質としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物などが挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。その詳細については、特開2010−24113号公報段落[0036]〜[0039]を参照できる。
前記方法で調製された磁性塗料は、非磁性層上に直接、または非磁性層等の他の層を介して非磁性支持体上に塗布される。これにより、非磁性支持体上に、必要に応じて非磁性層等の他の層を介して磁性層を有する磁気記録媒体を得ることができる。
これらの支持体はあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理などを行ってもよい。また、本発明に用いることのできる非磁性支持体の表面粗さはカットオフ値0.25mmにおいて中心平均粗さRa3〜10nmが好ましい。
本発明により得られる磁気記録媒体の厚み構成は、非磁性支持体の厚みが、好ましくは3〜80μmである。磁性層の厚みは、用いる磁気ヘッドの飽和磁化量やヘッドギャップ長、記録信号の帯域により最適化されるものであるが、一般には0.01〜0.15μmであり、好ましくは0.02〜0.12μmであり、さらに好ましくは0.03〜0.10μmである。磁性層は少なくとも一層あればよく、磁性層を異なる磁気特性を有する2層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁性層に関する構成が適用できる。
本発明では、非磁性支持体の磁性層を有する面とは反対の面にバックコート層を設けることもできる。バックコート層には、カーボンブラックと無機粉末が含有されていることが好ましい。バックコート層形成のための結合剤、各種添加剤は、磁性層や非磁性層の処方を適用することができる。バックコート層の厚みは、0.9μm以下が好ましく、0.1〜0.7μmが更に好ましい。
磁性層形成のための塗布液(磁性塗料)は、本発明の磁性粒子の製造方法により得られた表面改質された磁性粒子を使用する点以外、通常の磁性層形成用塗布液の調製方法と同様の方法で作製することができる。
磁性層、非磁性層またはバックコート層を形成するための塗布液を製造する工程は、通常、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段階以上に分かれていてもかまわない。本発明で用いられる磁性粒子、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的を達成するためには、従来の公知の製造技術を一部の工程として用いることができる。混練工程ではオープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクストルーダなど強い混練力をもつものを使用することが好ましい。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338号公報、特開平1−79274号公報に記載されている。また、磁性層塗布液、非磁性層塗布液またはバックコート層塗布液を分散させるには、ガラスビーズやその他のビーズを用いることができる。このような分散メディアとしては、高比重の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズが好適である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられる。分散機は公知のものを使用することができる。磁気記録媒体の製造方法の詳細については、例えば特開2010−24113号公報段落[0051]〜[0057]を参照できる。
下記バリウムフェライト磁性粒子1.0部に、水3.0部、30%酢酸水0.24部、0.1mmφジルコニアビーズ(ニッカトー社製)13部を加えた後ビーズミルによって6時間分散し、バリウムフェライト磁性粒子が分散した水系磁性液を調製した。調製した水系磁性液中のバリウムフェライト磁性粒子の液中粒径(分散粒子径)を測定したところ30nmであり、酸性水溶液中でバリウムフェライト磁性粒子が一次粒子径に近い状態に分散可能であることが確認された。
バリウムフェライト磁性粒子
酸素を除く組成(モル比):Ba/Fe/Co/Zn=1/9/0.2/1
Hc:176kA/m(2200Oe)、平均板径(一次粒子径):25nm、平均板状比:3
BET比表面積:65m2/g
σs:49A・m2/kg(49emu/g)
pH:7
調製例1で得た水系磁性液を、水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した。
HORRIBA社製動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500を用いて測定した上記希釈液中の平均粒子径を、分散粒子径とした。
(1)表面改質された磁性粒子の調製
表面改質剤として4−tert−ブチルフェノール 0.20部、水3.9部、水酸化ナトリウム0.05部からなる水溶液を、調製例1で作製した水系磁性液42部に添加した。得られた混合物水溶液を、Himac社製超遠心分離機CS150GXLを用い、10万回転×100分(60万G)の条件で遠心分離し、固形物1を得た。
固形物1を140℃/36時間にて乾燥させた後、乳鉢で粉砕し、磁性体1を得た。後述の方法にて磁性体1に表面改質剤が吸着していることを確認した。
上記で得られた磁性体1 1.0部をポリエステルポリウレタン0.14部、メチルエチルケトン(2−ブタノン)1.6部、シクロヘキサノン1.1部からなる溶液に懸濁させた。0.1mmφジルコニアビーズ10部を添加し、超音波照射にて10分間分散させ、磁性塗料1を得た。得られた磁性塗料1中のバリウムフェライト磁性粒子の液中粒径(分散粒子径)を以下の方法で測定したところ52nmであった。また、分散時間を延長することで、分散粒子径を更に小さくすることができた。
磁性塗料1を、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンを体積比でシクロヘキサノン6.0:メチルエチルケトン9.0の割合で含む混合液で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した(固形分とは磁性粒子およびポリウレタン樹脂の合計質量を表す)。
HORRIBA社製動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500を用いて測定した上記希釈液中の平均粒子径を分散粒子径とした。分散粒子径が小さいほど、磁性粒子が凝集せず分散性が良好であることを意味する。
磁性体1を5mg秤量し示差熱分析装置(セイコーインスツルメンツ社製TG/DTA6300)を用いて、10℃/1分の昇温速度で30℃から500℃まで昇温させた。本実施例で使用した表面改質剤が揮発する温度域である250℃から500℃までで質量減少が確認されたことから、磁性粒子表面に表面改質剤が吸着していることが確認された。
(1)表面改質された磁性粒子の調製
調製例1で作製した水系磁性液に添加する水溶液を、表面改質剤としてカテコール0.15部、水2.8部、水酸化ナトリウム0.05部からなる水溶液に変更した点以外は実施例1と同様の方法で磁性体2を作製した。実施例1と同様の方法で示差熱分析を行ったところ、本実施例で使用した表面改質剤が揮発する温度域である250℃から500℃までで質量減少が確認されたことから、磁性粒子表面に表面改質剤が吸着していることが確認された。
使用する磁性体を、上記で得られた磁性体2 1.0部に変更した点以外は実施例1と同様の方法で磁性塗料2を作製した。得られた磁性塗料中の分散粒子径を実施例1と同様の方法で測定したところ、55nmであった。また、分散時間を22分に延長したところ、分散粒子径は41nmになった。
(1)表面改質された磁性粒子の調製
調製例1で作製した水系磁性液に添加する水溶液を、表面改質剤として2,3−ジヒドロキシナフタレン0.22部、水4.1部、水酸化ナトリウム0.05部からなる水溶液に変更した点以外は実施例1と同様の方法で磁性体3を作製した。実施例1と同様の方法で示差熱分析を行ったところ、本実施例で使用した表面改質剤が揮発する温度域である250℃から500℃までで質量減少が確認されたことから、磁性粒子表面に表面改質剤が吸着していることが確認された。
使用する磁性体を、上記で得られた磁性体3 1.0部に変更した点以外は実施例1と同様の方法で磁性塗料3を作製した。得られた磁性塗料中の分散粒子径を実施例1と同様の方法で測定したところ、55nmであった。また、分散時間を延長することで、分散粒子径を更に小さくすることができた。
使用する磁性体を、磁性体1から調製例1で原料磁性体として使用したバリウムフェライト磁性粒子1.0部に変更した点以外は実施例1と同様の方法で比較磁性塗料1を作製した。得られた磁性塗料中の分散粒子径を実施例1と同様の方法で測定したところ、78nmであった。また、分散時間を10分から延長したところ、分散時間20分で分散粒子径は60nmになり、その直後、過分散により再凝集が起こり分散粒子径は100nm以上になり、以降は分散粒子径60nm以下の磁性塗料は得られなかった。
これに対し上記のように実施例では長期の分散を行うほど分散粒子径を小さくできたことから、表面改質剤が過分散の発生を抑制する効果を発揮したことも確認できる。
(1)表面改質された磁性粒子の調製
調製例1で作製した水系磁性液に添加する水溶液を、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン0.27部、水5.1部、水酸化ナトリウム0.05部からなる水溶液に変更した点以外は実施例1と同様の方法で比較磁性体2を作製した。実施例1と同様の方法で示差熱分析を行ったところ、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタンが揮発する温度域である250℃から500℃までで質量減少が確認されたことから、磁性粒子表面に2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタンが吸着していることが確認された。
使用する磁性体を、上記で得られた比較磁性体2 1.0部に変更した点以外は実施例1と同様の方法で比較磁性塗料2を作製した。得られた磁性塗料中の分散粒子径を実施例1と同様の方法で測定したところ、65nmであった。分散時間を20分に延長したところ過分散により最凝集が起こり分散粒子径は100nm以上になり、以降は分散粒子径65nm以下の磁性塗料は得られなかった。
Claims (11)
- 表面改質された磁性粒子の製造方法であって、
酸性水系溶媒中に磁性粒子が分散してなる水系磁性液に、水酸基およびそのアルカリ金属塩基からなる群から選択される極性基を有する芳香族化合物(但し、複数の芳香族環が連結基を介して結合している芳香族化合物については、連結する2つの環のうちの一方にのみ上記極性基を含む。)を添加し、次いで上記水系磁性液から磁性粒子を捕集することにより、上記化合物が被着することで表面改質された磁性粒子を得ることを特徴とする、前記製造方法。 - 前記化合物は、前記極性基を1つまたは2つ有する芳香族化合物である請求項1に記載の製造方法。
- 前記芳香族化合物に含まれる芳香族環はベンゼン環またはナフタレン環である請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記磁性粒子は六方晶フェライト磁性粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られた磁性粒子。
- 磁気記録用磁性粉として使用される、請求項5に記載の磁性粒子。
- 請求項5または6に記載の磁性粒子と有機溶媒とを含む磁性塗料。
- 結合剤を更に含む、請求項7に記載の磁性塗料。
- 磁気記録媒体の磁性層形成のために使用される、請求項7または8に記載の磁性塗料。
- 請求項8または9に記載の磁性粒子を有機溶媒および結合剤とともに分散処理して磁性塗料を作製し、作製した磁性塗料を用いて磁性層を形成することを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
- 請求項10に記載の方法により得られた磁気記録媒体。
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