JP2013132779A - インキ補給装置及びそれを備えた印刷機 - Google Patents

インキ補給装置及びそれを備えた印刷機 Download PDF

Info

Publication number
JP2013132779A
JP2013132779A JP2011283084A JP2011283084A JP2013132779A JP 2013132779 A JP2013132779 A JP 2013132779A JP 2011283084 A JP2011283084 A JP 2011283084A JP 2011283084 A JP2011283084 A JP 2011283084A JP 2013132779 A JP2013132779 A JP 2013132779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
squeegee
container
placement
replenishing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011283084A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosuke Morita
孝介 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Co Ltd
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyo Ink Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2011283084A priority Critical patent/JP2013132779A/ja
Publication of JP2013132779A publication Critical patent/JP2013132779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

【課題】小容量のインキ容器を用いてもインキ容器の交換頻度が少なくて済むインキ補給装置を提供する。
【解決手段】インキ容器(Y)内のインキ(IK)を取り出して外部の被補給部に補給するインキ補給装置を、インキ容器(Y)を載置可能な複数の載置部(ST)と、インキ容器(Y)の内側面(Ya)に密着可能なスキージ(7b)を下端部に有すると共に載置部(ST)にインキ容器(Y)が載置された際にスキージ(7b)をインキ容器(Y)の内側面(Ya)に対して上下方向に摺動させるロッド(4c)と、一端側がスキージ(7b)の下面(7b1)に開口し他端側が少なくともロッド(4c)の内部を通じて外部に開口するインキ流通経路(RK)と、を有し、複数の載置部(ST)の少なくとも二つに対応して設けられた複数のインキ取り出し部(ID)と、複数のインキ取り出し部(ID)の各インキ流通経路(RK)を纏める継手(12)と、継手(12)よりも下流側に設けられインキ(IK)を外部に吐出するノズル(15)と、を備えるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、インキ補給装置及びそれを備えた印刷機に係り、特に、補給するインキを収容したインキ容器の交換頻度が少なく印刷機のインキつぼにインキを補給する装置として好適に適用できるインキ補給装置及びそれを備えた印刷機に関する。
インキ調合装置や印刷機などにおいて、使用するインキを溜めておくインキ溜め部に対してインキを補給するインキ補給装置が知られている。
インキ補給装置には、インキを収容したインキ缶の底部に孔を開け、その孔からインキを抽出し、インキ缶が空になったら別のインキ缶に交換することでインキ缶の交換中は補給動作が中断するものの断続的にインキ補給ができるインキ補給装置がある。その一例がインキ抽出装置として特許文献1に開示されている。
また、別のインキ補給装置として、底部に弁とインキ出口とを備えた専用のインキ容器を用い、容器が空になったら別のインキ容器に自動交換して、その交換中は補給動作が中断するものの断続的にインキ補給ができるインキ補給装置がある。その一例が特許文献2に開示されている。
特開2008−13259号公報 特開2009−66940号公報
ところで、インキ補給装置におけるインキ容器の交換頻度は、補給動作の中断を避けるため及び交換工数等の低減のため、できるだけ少ない方が好ましい。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されたインキ補給装置は、一つのインキ容器が空になったら交換が必要となるので、この点で改善の余地がある。
そこで、インキ容器として容量がより大きいインキ容器(ドラム缶など)を用いることが考えられるが、市場では、ドラム缶のような大容量の容器のみならず1kg,5kgといった扱い易い小容量のインキ容器が大変多く流通しているため、インキ補給装置に対しては、流通量が多く扱いも容易な小容量の容器を用いてインキ補給ができるという利便性維持と、インキ容器の交換工数の低減による生産性向上と、を両立できるものであることが市場から望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、小容量のインキ容器を用いても、インキ容器の交換頻度が少なくて済むインキ補給装置及びそれを備えた印刷機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
1) インキ容器(Y)内のインキ(IK)を取り出して外部の被補給部に補給するためのインキ補給装置であって、
前記インキ容器(Y)を載置可能な複数の載置部(ST)と、
前記インキ容器(Y)の内側面(Ya)に密着可能なスキージ(7b)を下端部に有すると共に前記載置部(ST)に前記インキ容器(Y)が載置された際に前記スキージ(7b)を前記インキ容器(Y)の内側面(Ya)に対して上下方向に摺動させるロッド(4c)と、一端側が前記スキージ(7b)の下面(7b1)に開口し、他端側が少なくとも前記ロッド(4c)の内部を通じて外部に開口するインキ流通経路(RK)と、を有し、前記複数の載置部(ST)の少なくとも二つに対応して設けられた複数のインキ取り出し部(ID)と、
前記複数のインキ取り出し部(ID)の各前記インキ流通経路(RK)を纏める継手(12)と、
前記継手(12)よりも下流側に設けられ前記インキ(IK)を外部に吐出するノズル(15)と、
を備えていることを特徴とするインキ補給装置(51)である。
2) インキ缶(YB)内のインキ(IK)を取り出して外部の被補給部に補給するためのインキ補給装置であって、
前記インキ缶(YB)を載置可能な複数の載置部(ST)と、
上下方向に延在し前記載置部(ST)に載置された前記インキ缶(YB)内を昇降移動可能とされた棒状であって、下方先端部に設けられ前記載置部(ST)に載置された前記インキ缶(YB)の内部を下降移動した際に前記インキ缶(YB)の底部(Ybbt)を穿孔可能とされた突起部(66b),前記底部(YBbt)の内底面(YBb)に当接して前記下降移動を規制する拡径段部(66a),及び,前記当接した状態で前記底部(Ybbt)を挟んだ上方空間と下方空間とのそれぞれに開口部(66c,66d)を有して両空間を連通する連通路を有する進退部材(66)と、前記下方空間の開口部(66d)に一端側が接続されたインキ誘導路(70)と、前記インキ缶(YB)の内面(YBa)に密着するスキージ(97b)を下端部に有すると共に前記載置部(ST)に載置されたインキ缶(YB)の内面(YBa)に対して前記スキージ(97b)を上下方向に摺動させるロッド(65B)と、を有し、前記複数の載置部(ST)の少なくとも二つに対応して設けられた複数のインキ取り出し部(ID6)と、
前記複数のインキ取り出し部(ID6)の各前記インキ誘導路(70)を纏める継手(74)と、
前記継手(74)よりも下流側に設けられ前記インキ(IK)を外部に吐出するノズル(76)と、
を備えていることを特徴とするインキ補給装置(56)である。
3) 前記スキージ(7b)の下面(7b1)は、周縁部側よりも中央部の方が上方に向け凹んだ凹部(7b3)を有することを特徴とする1)又は2)に記載のインキ補給装置である。
4) 前記スキージ(7b)の下面(7b1)にエア噴出孔(7b4)を有し、前記エア噴出孔(7b4)から下方に向けエアを噴出可能なエア噴出部(AF)を備えていることを特徴とする1)〜3)のいずれか一つに記載のインキ補給装置(51)である。
5) 前記スキージ(7b)の下面(7b1)にエア噴出孔(7b4)を有し、前記エア噴出孔(7b4)から外部にエアを噴出可能なエア噴出部(AF)と、前記スキージ(7b)の下面(7b1)に設けられ前記エア噴出孔(7b4)と前記インキ流通経路(RK)とを繋ぐ溝部(7b5)と、を備えていることを特徴とする1)に記載のインキ補給装置(51)である。
6) 前記ノズル(15)の出口態様は、一軸方向に延びた長孔(15Ba)又は一軸方向に配列された複数の孔(15Bb)であることを特徴とする1)〜5)のいずれか一つに記載のインキ補給装置(51)である。
7) 前記複数の載置部(ST)の数は前記インキ取り出し部(ID)の数よりも多く、
前記複数の載置部(ST)において、前記インキ取り出し部(ID)に対応した位置の載置部(ST)と非対応の位置の載置部(ST)とが入れ替え可能に構成されていることを特徴とする1)〜6)のいずれか一つに記載のインキ補給装置(51)である。
8) インキつぼローラ(81)とブレード(82)とを含んで成るインキつぼ部(IT)と、
1)〜7)のいずれか一つに記載のインキ補給装置(51,56)と、を備え、
前記インキ補給装置(51,56)における少なくとも前記ノズル(15,76)を前記インキつぼ部(IT)の上方に配置し、前記ノズル(15,76)から前記インキ(IK)を吐出させて前記インキ溜まり(IKa)にインキを補給するよう構成された印刷機(IS)である。
本発明によれば、小容量のインキ容器を用いても、インキ容器の交換頻度が少なくて済む、という効果が得られる。
本発明のインキ補給装置の実施例1を説明するための外観斜視図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1における構造を説明するための断面図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1における押圧部を説明するための斜視図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1に適用されるインキ容器を示す半断面図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1を備えた印刷機を説明するための一部を断面とした斜視図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1における押圧部の変形例1を説明する図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1における押圧部の変形例2を説明する図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1における押圧部の変形例3を説明する図である。 本発明のインキ補給装置の実施例2を説明するための断面図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1,2におけるノズルの変形例を説明するための図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1,2における変形例を説明するための模式的斜視図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1,2における他の変形例を説明するための模式的斜視図である。 本発明のインキ補給装置の実施例1を備えた印刷機の変形例を説明するための一部を断面とした斜視図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図12を用いて説明する。
<実施例1>
まず、本発明のインキ補給装置の実施例1であるインキ補給装置51を、図1〜図3を参照して説明する。以下の説明におけるインキ補給装置51の上下左右前後の各方向は、特に注記がない場合、便宜的に図1の矢印で示された方向で規定する。
インキ補給装置51は、インキ容器内のインキを取り出して、外部のインキ溜まり等の被補給部に補給するための装置である。
図1において、インキ補給装置51は、下ベース1と、上ベース2、と両ベース1,2をそれらの左右両端部でそれぞれ繋ぐ側板3a,3bと、により構成される上下2段の棚状のベースBSを有している。
下べース1の上面1aは、複数のインキ容器Yを載置する載置面であり、インキ補給装置51では二つのインキ容器Yを左右方向に並載できるよう二つの載置部STを備えている。以下、二つのインキ容器を区別するために、符号をY1,Y2と分けて付す場合がある。
上面1aに二つのインキ容器Y(Y1,Y2)を載置する際の載置位置は、上面1aに突出して設けられたガイド1bによって精度よく決められる。ガイド1bは、インキ容器Y1,Y2の下方側側面を案内するように、例えば円弧状に突出形成されている。
下ベース1の下面1cにおける四隅には、インキ補給装置51を棚等に載置する際に載置面に当接させるフット1dが設けられている。
上ベース2には、下ベース1におけるインキ容器Y1,Y2の載置位置にそれぞれ対応して、一対のシリンダ装置4,5が取り付けられている。
図2に示されるように、各シリンダ装置4,5は、シリンダ4a,5aと、シリンダ4a、5a内を上下動するピストン4b,5bを有するピストンロッド4c,5cと、を有している。この上下動の方向は、インキ補給装置51を水平面に配置した際の鉛直方向である。
シリンダ4a,5aにおける上シリンダ室4a1,5a1と下シリンダ室4a2,5a2とは、それぞれ配管6a〜6dによって外部のエア供給装置ARと接続されており、エア供給装置ARの制御に基づいてエアの供給及び排出が独立して行われる。これにより、ピストンロッド4c,5cは独立して上下動する。
エアの回路に別の構成として、下シリンダ室4a2,5a2を外気と連通させ、下シリンダ室4a2,5a2内にコイルばね(図示せず)を介挿し、上シリンダ室4a1,5a1に通じる配管6a,6cによりエアの供給及び排出をして、ピストンロッド4c,5cを上下動させるようにしてもよい。
ピストンロッド4c,5cは、それぞれ上下方向の所定範囲(以下、上下ストローク範囲とも称する)を独立に駆動される。
上下ストローク範囲の上方端位置では、押圧部7(詳細は後述する)がインキ容器Yよりも上方に位置して干渉しないようになっており、インキ容器Yが交換可能である。
上下ストローク範囲の中間位置よりも下方側で、押圧部7がインキ容器Yの内部に進入する。
上手ストローク範囲の下方端位置では、インキ容器Yの内側の内底面Yb(図4も参照)に押圧部7が当接する。
図2では、インキ容器Y1側のシリンダ装置4におけるピストンロッド4cは、上下ストローク範囲の内の中間位置にあり、インキ容器Y2側のシリンダ装置5におけるピストンロッド5cは、上下ストローク範囲の下方端に近い位置にあるように記載されている。
ピストンロッド4c,5cそれぞれの下方側の先端部には、押圧部7が取り付けられている。
図3(a),(b)は、代表として左側のピストンロッド4c及び押圧部7とを示す斜視図であり、図3(a)が斜め上方から見下ろした斜視図、図3(b)が斜め下方から見上げた斜視図である。
押圧部7は、ピストンロッド4cに連結された円板状のプレート7aと、プレート7aの下面側に同心で固定され、プレート7aよりも外形が大径なる円板状のスキージ7bと、を有している。
プレート7aは、比較的高い剛性の材料(例えば、金属や硬質樹脂等)で形成され、スキージ7bは、弾性を有して曲げ変形が容易な材料(例えば、シリコーンゴム等のゴム材やウレタン樹脂等)で形成されている。
スキージ7bは、厚さ方向へも弾性的に圧縮変形可能であると、インキ押圧過程の最終段でスキージ7bの下面7b1とインキ容器Yの内底面Ybとの密着性が向上するので、インキの排出がより良好となり、好ましい。
スキージ7bは、周縁部において、周縁端に向かうに従って徐々に薄肉になるよう形成されている。これにより、周縁部がより変形し易くなっている。
スキージ7bの下面7b1は、ピストンロッド4cの軸線CL4に対して直交する平面に含まれる平坦面として形成されている。
また、図2にも示されるように、スキージ7bには貫通孔7b2が、プレート7aには貫通孔7a1が、ピストンロッド4cには貫通孔4c1が、それぞれ軸線CL4を含むように形成されている。そして、各貫通孔7b2,7a1,4c1は、ほぼ同径で、かつ同軸心で連通するようになっている。
ピストンロッド5cにもピストンロッド4cと同様に貫通孔5c1が形成されている。
ピストンロッド4c,5cの上方側の先端部には、それぞれ貫通孔4c1,5c1と連通するようにフレキシブルチューブ8,9の一端側が接続されている。
フレキシブルチューブ8,9の他端側は、それぞれ逆止弁10,11を介して三方継手である継手12に纏められ接続されている。逆止弁10,11は、ピストンロッド4c,5cに向かう流れを規制し、継手12に向かう流れを自由とするように取り付けられている。
継手12の三方向の分岐の残りの一つは、下方に延びるパイプ13及びその先端に設けられたバルブ14を介してノズル15に接続されている。
バルブ14は、エア供給装置ARによるエア駆動又は手動により開閉される。
スキージ7bの貫通孔7b2からノズル15まで通路を、インキIKが流れる流通経路RKと称する。
次に、インキ容器Yについて図4も参照して詳述する。
図4(b)は、下ベース1に載置され得るインキ容器Yを示す半段面図であり、図4(a)は、インキ容器Yに対してねじ嵌合により取り付けられる蓋材YHを示す半段面図である。
インキ容器Yは有底のテーパ付き円筒状に形成され、蓋材YHは略円盤状に形成されている。
インキ容器Y及び蓋材YHは、それぞれ図4(b),(a)に示されるように、上下方向にスタックが可能となっている。図4(b)では、二つのインキ容器Yを、図4(a)では、二つの蓋材YHをスタックした状態が示されている。
インキ容器Yは、1kgのインキを収容する小容量の容器であり、樹脂の射出成形によって形成されている。
インキ容器Yの内側面Yaは、外側面Ycと共に下方側が小径となるようにすぼまる形状で形成されている。すなわち、インキ容器Yは、積み重ね可能なテーパ容器とされている。
また、内底面Ybは、平面として形成されるか、あるいは、より高強度とするため、図4(b)に示されるように、中央部が周縁部よりも若干盛り上がった曲面として形成されている。
ここで、インキ容器Yの内側面Yaの内径は、最も狭い最奥部において押圧部7におけるプレート7aの外径よりも大きく、最も広い出口部においてもスキージ7bの外径よりも小さくなるように三者の寸法が設定されている。
従って、インキ容器Yの内部に押圧部7を上方から進入させた場合に、スキージ7bは、プレート7aから外方に張り出した部分が変形しつつインキ容器Yの内側面Yaに密着摺動する。
これにより、押圧部7の下降に伴いインキ容器Yに収容されたインキIKが押圧され、スキージ7bの貫通孔7a1から流通経路RKを通って外部へ流出する。
また、インキIKとスキージ7bとの間には、図2に示されるようにシート材114を介在させてもよい(図1では描画容易のために省略している)。このシート材114は、押圧部7によるインキ押圧時にインキIKがはみ出すなどして押圧部7などが汚れるのを防止するために用いる。
インキ補給装置51において、ピストンロッド4c,5cは、インキ容器Yを下ベース1に載せる際にインキ容器Yと押圧部7とが干渉しないよう上方に退避した退避位置と、押圧部7がインキ容器Y内の内底面Ybに当接する当接位置と、の間を少なくとも含むストロークで上下駆動される。このストロークが前出の上下ストローク範囲である。
インキ補給装置51は、スキージ7bを含む押圧部7とピストンロット4c,5cと流通経路RKとを含んでインキ取り出し部IDとされている。
上述の構成のインキ補給装置51は、ピストンロッド4c,5cの上下動により、インキ容器Yに収容されたインキIKを、次の(1)〜(5)のステップでノズル15から吐出させることができる。すなわち、
(1)インキIKが収容されたインキ容器Y1,Y2の蓋材YHを取り外す。必要であれば、替わりにシート材114(例えばポリエチレン製)を載せる。
(2)下シリンダ室4a2,5a2にエアを供給し、ピストンロッド4c,5cを上下ストローク範囲の最上部へ移動する。この最上部位置は、上述のように押圧部7と各インキ容器Yとが干渉しない位置である。
(3)下ベース1の上面1aにおける、ガイド1bで規定された所定の載置位置に、(1)の処理をしたインキ容器Y1,Y2を載置する。
(4)下シリンダ室4a2,5a2のエアを排出しつつ上シリンダ室4a1,5a1にエアを供給してピストンロッド4c,5cを下降させ、スキージ7bの下面7b1がインキIK又はインキIKに密着したシート材114に接触してインキ容器Y内のインキIKを押圧できる状態に至ったら停止し、バルブ14を閉じる。この状態が待機状態である。
(5)その後、インキIKをノズル15から吐出させるタイミングで、バルブ14を開けると共に、ピストンロッド4c,5cを同期下降させて,若しくは非同期で選択的に下降させて,又はピストンロッド4c,5cのいずれか一方のみを下降させて、押圧部7のスキージ7bをインキ容器Yの内側面Yaに対して摺動させつつインキIKを押圧する。これにより、インキIKは、貫通孔7b2から流通経路RK内に入り、ノズル15から外部に吐出する。
インキ補給装置51は、小容量のインキ容器Yを複数用い、ピストンロッド4c,5cを同期させて、又は独立して下降させることで、インキ容器Y内のインキIKを外部に吐出させることができる。
従って、一つのインキ容器Yからインキを吐出させ、それが空になるまでの時間と比べて、インキ補給装置51に装着したインキ容器Yがすべて空になるまでの時間が長く、インキ容器Yの交換頻度が少なくなる。
次に、インキ補給装置51を用いたインキ補給について詳述する。
ここでは、図5を参照し、インキ補給装置51を、印刷機ISのインキつぼITにインキを補給するインキ補給装置として適用した例を説明する。
図5は、印刷機ISのインキつぼIT周辺を示す斜視図(一部断面)である。
インキつぼITは、インキつぼローラ81とブレード82とを有して構成されている。また、インキつぼITに対応する上方位置に、インキつぼITに沿って延在するようビーム83が配設されている。
ビーム83上には、駆動装置(図示せず)によってビーム83の延在方向に往復移動可能とされ、インキ補給装置51を着脱自在に保持するホルダ84が取り付けられている。
すなわち、インキ補給装置51は、ホルダ84に装着することで、ホルダ84を介してビーム83の延在方向に移動可能とされ得る。
その際、インキつぼITにおけるインキつぼローラ81とブレード82との間のインキ溜まりIKaの直上にノズル15が位置するようになっている。
インキ溜まりIKaの液面の高さは、センサ(図示せず)により常時測定されており、印刷消費によりその液面が低下すると、不足分を補給すべくインキ補給装置51からインキIKが供給される。この不足分の判定と供給動作の制御は,図示しない制御部によって実行される。
次に、押圧部7の変形例を説明する。押圧部7の形状や構造は、種々に変形が可能であり、以下、代表的な変形例1〜3を示す。
(変形例1)
変形例1は、図6(a)に示されるように、押圧部7におけるスキージ7bを、その下面7b1が平面ではなく、下面7b1に周縁部よりも中央部が上方側に向かってすり鉢状に凹む凹部7b3を有する押圧部7Aとした例である。
押圧部7Aを用いると、図6(b)に示されるように、押圧部7Aがインキ容器Yの内底面Ybに当接する過程において、周縁部から徐々に当接していく。
これにより、貫通孔7b2が設けられている中央部に凹部7b3と内底面Ybとで囲まれた空間V6が形成され、その空間V6に残り少なくなったインキが集められる。
従って、変形例1は、インキ容器Yに収容されたインキIKのほとんどが貫通孔7b2から排出され、容器内の残分が少なくて済むものであり、好ましい形態である。
変形例1は、インキ容器Yが図4で示されるように内底面Ybの中央部が盛り上がっている場合には、その盛り上がりの部分が凹部7b3に収まるように凹部7b3の形状を設定することで良好に適用できる。
(変形例2)
変形例2は、図7(a)に示されるように、押圧部7にエア噴出部AFを設け、スキージ7bの下面7b1からエアを噴出できる構成の押圧部7Bとした例である。
具体的には、押圧部7Bは、スキージ7bに貫通孔7b2とは別の貫通孔7b4を有し、貫通孔7b4を、それに連通するプレート7aの貫通孔7a2及びエアホース16を介してエア供給装置ARに接続し、エア供給装置ARからのエアAR7を、貫通孔7b4からスキージ7bの下方に噴出することができるようにしたものである。すなわち、押圧部7Bは、貫通孔7b4をエア噴出孔とするエア噴出部AFを備えている。
押圧部7Bを用いた場合、図7(b)に示されるように、押圧部7Bを下降させ、インキ容器Y内のインキIKの残量が僅かになった時点で、エアAR7を貫通孔7b4から噴出する。これにより、インキ容器Y内のインキIKの残分が、エアの圧力で貫通孔7b2から排出される。
さらに、エアAR7の噴出を継続すると、流通経路RK内に残留したインキIKも、エアの介入で外部に排出することができる。これにより、インキ容器Y内のインキIKのみならず、流通経路RK内のインキIKも残分なく外部に排出することができる。
従って、一つのインキ容器をより長く使用することができ、インキ容器の交換頻度がより減少する。また、流通経路RKの洗浄時間と手間とが大幅に低減するので、コストダウンとなる。
(変形例3)
変形例3は、図8(a)〜図8(c)に示されるように、変形例2の押圧部7Bに対し、スキージ7bの下面7b1に、貫通孔7b2と貫通孔7b4とを繋ぐ溝部7b5を設けて押圧部7Cとした例である。溝部7b5の横断面形状は、限定されるものではなく、例えば半円状、角柱状、三角状等である。
押圧部7Cを用いた場合、溝部7b5が設けられていることで、図8(c)に示されるように、押圧部7Cが下降してインキ容器Yの内底面Ybに当接した状態でも、貫通孔7b4と貫通孔7b2とが、内底面Ybで塞がれることなく溝部7b5により連通した状態になっている。
従って、押圧部7Cが下降してスキージ7bの下面7b1が内底面Ybに当接し、インキIKをほとんど貫通孔7b2を通じて外部に排出させた後でも、エアAR8を貫通孔7b4からインキ容器Y内に供給すると、エアAR8は、溝部7b5から貫通孔7b2を介して流通経路RK内に進入するので、流通経路RK内の残留インキを外部に排出することができる。
従って、この例でも、一つのインキ容器をより長く使用することができ、インキ容器Yの交換頻度が減少する。また、流通経路RKの洗浄時間と手間とが更に低減するので、より大きなコストダウンとなる。
<実施例2>
実施例1のインキ補給装置51は、樹脂製のインキ容器Yを用い、その内底面Ybに孔を開けずにインキを取り出して外部にインキ補給を行う構造のものであったが、特許文献1に示されるような、インキ容器として金属製のインキ缶を用いて内底面Ybに孔を開け、その孔からインキを取り出して補給を行う構造のインキ補給装置56であってもよい。
図9を参照し、このインキ補給装置56を実施例2として説明する。
図9は、インキ補給装置56の概略構造を説明するための部分断面図である。以下の説明におけるインキ補給装置56の上下左右の各方向は、便宜的に図9の矢印の方向で規定する。
図9において、インキ補給装置56は、、下ベース61と、上ベース62、と両ベース61,62をそれらの左右両端部でそれぞれ繋ぐ側板63a,63bと、により構成される上下2段の棚状のベースBS6を有している。
下べース61の上面61aは、複数のインキ缶を載置する載置面であり、インキ補給装置56では、汎用のインキ缶YBを二つ、左右方向に並載できるように二つの載置部STを備えている。以下、二つのインキ缶を区別するためにインキ缶YB1,YB2と称する場合がある。
上面61aにインキ缶YB1,YB2を載置する際の載置位置は、上面61aに突出して設けられたガイド61bによって精度よく決められる。ガイド61bは、インキ缶YB1,YB2の下方側側面を案内するように、例えば円弧状に突出形成されている。
上ベース62には、シリンダ装置64A〜64Fが取り付けられている。
シリンダ装置64A〜64Fそれぞれのピストンロッド65A〜65Fは、所定の上下ストローク範囲でエア駆動により上下動する。
ピストンロッド65Aは、インキ缶YB1の中心位置に配置された進退部材66に連結され、ピストンロッド65Dは、インキ缶YB2の中心位置に配置された進退部材67に連結されている。
一方、ピストンロッド65B,65Cは、インキ缶YB1に収容されたインキIKを押圧するための押圧部68に連結され、ピストンロッド65E,65Fは、インキ缶YB2に収容されたインキIKを押圧するための押圧部69に連結されている。
この構造において、進退部材66と進退部材67とは、及び、押圧部68と押圧部69とは、互いに独立して上下動するようになっている。
ピストンロッド65B,65Cは連結して一つのシリンダで駆動するようにしてもよい。同じく、ピストンロッド65E,65Fも連結して一つのシリンダで駆動するようにしてもよい。
また、このピストンロッド65A〜65Fの上下動における駆動源は、エアシリンダに限定されず、手動やモータを用いたものでもよい。
図9では、容器YB1側の、進退部材66とピストンロッド65B,65Cとは、上下ストローク範囲の内の中間位置にあり、容器YB2側の、進退部材67とピストンロッド65E,65Fとは、上下ストローク範囲の下方位置にあるように記載されている。
進退部材66,67は、同じ部材である。代表として進退部材66について説明する。
進退部材66は、円柱状の基部66kを有する。基部66kの下方側の先端側には、縮径による段部66aが形成されている。
また、段部66aの更に先端側には円錐状の突起部66bが形成されている。突起部66bの先端は、インキ缶YBの底部YBbtを突き抜くことができる程に尖っている。
基部66kの段部66a近傍の側面には、開口部66cが形成されている。また、突起部66bの傾斜面には、開口部66dが形成されている。開口部66cと開口部66dとは、内部で連通している。
一方、押圧部68,69は、プレート97a及びスキージ97bを有し、実施例1の押圧部7とほぼ同様の構造とされている。異なるのは、中心部位において、進退部材66,67がシール状態でインキの漏れがなく上下方向に摺動可能とされている点である。
下ベース61における、進退部材66,67に対応したそれらの直下位置には、開口部61c,61dが形成されている。そして、開口部61c,61dは、それぞれフレキシブルパイプ70,71及び逆止弁72,73を介して三方継手である継手74に接続されている。フレキシブルパイプ70,71は、開口部61c,61dから流出したインキIKを下方の継手74に向け誘導する誘導路となる。
逆止弁72,73は、インキ缶YB側に向かう流れを規制し、継手74に向かう流れを自由とする向きで取り付けられている。
継手74の三方向の分岐の残りの一つは、バルブ75を介してノズル76に接続されている。
バルブ75は、エア駆動又は手動により開閉される。
開口部61c,61dからノズル76までをインキIKが流れる流通経路RKBと称する。
また、インキ補給装置56は、少なくとも、進退部材66と誘導路であるフレキシブルパイプ70とスキージ97bを含む押圧部68とピストンロット65B,64Cとを含んでインキ取り出し部ID6とされている。
上述の構成のインキ補給装置56は、ピストンロッド65A〜65Fの上下動により、インキ缶YBに収容されたインキIKを、次の(1)〜(6)のステップでノズル76から吐出させることができる。
(1)インキIKが収容されたインキ缶YB1,YB2の蓋材を取り外す。その後、実施例1と同様に、シート材114(例えばポリエチレン製)を載せてもよい。
(2)シリンダ装置64A〜64Fを駆動させて、ピストンロッド65A〜65Fを上下ストローク範囲の最上部へ移動する。この最上部位置は、進退部材66,67及び押圧部68,69と、インキ缶YBと、が干渉しない位置である。
(3)下ベース1の上面1aにおける、ガイド1bで規定された所定の載置位置(載置部ST)に、(1)の処理をしたインキ缶YB1,YB2を載置する。
(4)バルブ75を閉じ、ピストンロッド65A,65Dを下降させ、進退部材66,67の突起部66b,67bをインキ缶YB1,YB2の底に強く押し当てて、インキ缶YB1,YB2に孔YB1a,YB2aを開ける(図9では、インキ缶YB2において孔YB2aが開いた状態が示されている)。
進退部材66,67の下降動作は、段部66a,67aが内底面YBbに当接して位置決めされる。
(5)ピストンロッド65B,65C,65E,65Fを下降させ、押圧部68,69がインキ缶YB1,YB2内のインキIKに接触した位置で停止する。この状態が待機状態である。
(6)その後、インキIKをノズル76から吐出させるタイミングで、バルブ75を開けると共に、押圧部68と押圧部69とを同期下降させて,若しくは非同期で選択的に下降させて,又は押圧部68と押圧部69とのいずれか一方のみを下降させて、スキージ97bがインキ缶YBの内側面YBaに対して摺動しつつインキIKを押圧する。これにより、インキIKは、流通経路RKB内を流れてノズル76から外部に吐出する。
インキIKのインキ缶内から外部への流出は、進退部材67に関して次のようである。
すなわち、インキIKは、基部67kの下方端側に形成された開口部67cから進退部材67の内部に入り込み、突起部67bの傾斜面に形成された開口部67dを通してフレキシブルパイプ71内に流出され、逆止弁73を自由通過し、継手74及び開状態のバルブ75を経てノズル76へと至る。
上述のように、インキ補給装置56は、小容量のインキ缶YBを複数用い、押圧部68,69を同期させて、又は独立して下降させることで、インキ缶YB内のインキIKを外部に吐出させることができる。
従って、一つのインキ缶YBからインキを吐出させ、それが空になるまでの時間と比べて、インキ補給装置56に装着したインキ缶YBがすべて空になるまでの時間が長く、インキ容器であるインキ缶YBの交換頻度が少なくなる。
実施例2のインキ補給装置56は、実施例1と同様に、印刷機ISのインキつぼITにインキを補給するインキ補給装置として適用することができる。
また、実施例1で説明した変形例1〜3は、実施例1に限らずこの実施例2にも適用できる。実施例1,2及び変形例1〜3は、互いに自由に組み合わせてよい。
本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
ノズル15,76は、出口形状が限定されるものではなく形状は自由に設定することができる。図2、図9におけるノズル15,76は、出口の横断面形状が例えば円形のものであるが、他の形状例として、図10(a)〜(c)に示されたものがある。
図10(a)は、ノズル15,76の変形例であるノズル15Bの正面図であり、図10(b1)はその第1変形例の下面図であり、図10(b2)はその第2変形例の下面図である。
第1の変形例は、出口を一軸上に延在する長孔15Baとしたものである。また、第2の変形例は、出口を一軸上に並べて配置した複数の孔15Bbとしたものである。
第1の変形例は、インキIKが帯状に吐出される。また、第2の変形例は、インキIKが一軸上に並んで垂れる複数の糸状に吐出される。
ノズル15Bは、インキ補給先の形状が長手を有する場合、補給するインキを一箇所に集中させることなく平均的に補給することができる。これにより、補給偏りを防止することができる。
また、このノズル15Bを、図5に示されるようなインキつぼITへの補給に用いてもよい。その場合、長孔15Baの幅や孔15Bbの配置幅である幅W10を、インキつぼローラ81の幅に対応した幅にするとよい。
これにより、インキ補給装置51をインキつぼローラ81の長手方向に移動させる必要がなくなるので、インキ補給装置51を保持するホルダ84を移動させる駆動系装置が不要で顕著なコストダウンが可能となる。
また、例えばインキ補給装置51は、押圧部7の数よりも多いインキ容器を載置できるよう変形してもよい。詳しくは、複数の載置部STの数がインキ取り出し部IDの数よりも多く、複数の載置部STにおいて、前記インキ取り出し部IDに対応した位置の載置部STと非対応の位置の載置部STとが入れ替え可能に構成してもよい。
図11A,図11Bそれぞれに、その変形例を用いたインキ補給装置51B1,51B2の模式的構造が斜視図として示されている。
図11Aにおいて、インキ補給装置51B1は、回動軸線CLaまわりに回動可能な下ベース91を備え、下ベース91は、例えば四つのインキ容器Y9A,Y9B,Y9C,Y9Dを載置できるようになっている。
図11Aの左側の図に示されるように、まず、下ベース91の回動位置を、シリンダ装置4,5に対応した位置にインキ容器Y9A,Y9Bがあるようにセットする。
そして、シリンダ装置4,5により、第1モードとして四つのインキ容器の内のインキ容器Y9A,Y9Bを用いた補給動作を実行する。
容器Y9A,Y9Bのインキが外部に補給されて空になったら、下ベース91を図の矢印DR11A方向に回動させて、図11Aの右側の図に示されるように、シリンダ装置4,5に対応した位置にインキ容器Y9C,Y9Dがあるようにセットする。
そして、シリンダ装置4,5により、第2モードとして、インキ容器Y9D,Y9Cを用いた補給動作を実行する。
下ベース91の回動は、手動又はモータ等の駆動源により行う。
また、下ベース91の移動は、回動に限定されず直動であってもよい。
図11Bにおいて、インキ補給装置51B2は、下ベース91が図の矢印DR11B方向に往復直動移動可能とされている。
図11Bの左側の図に示されるように、まず、下ベース91の位置を、シリンダ装置4,5に対応した位置にインキ容器Y9A,Y9Bがあるようにセットする。
そして、シリンダ装置4,5により、第1モードとして四つのインキ容器の内のインキ容器Y9A,Y9Bを用いて外部へのインキ補給動作を実行する。
容器Y9A,Y9B内のインキが外部に補給されて空になったら、下ベース91を図の紙面手前側に移動させて、図11Bの右側の図に示されるように、シリンダ装置4,5に対応した位置にインキ容器Y9D,Y9Cがあるようにセットする。
そして、シリンダ装置4,5により、第2モードとして、インキ容器Y9D,Y9Cを用いて外部へのインキ補給動作を実行する。
下ベース91の移動は、手動又はモータ等の駆動源により行う。
これらインキ補給装置51B1,51B2によれば、下ベース91に載置可能なインキ容器の数を押圧部の数よりも多くしてあるので、第1モードから第2モードへの移行時に若干の補給停止期間が生じるものの、空になったインキ容器の取り出しと新しいインキ容器の装着という長い補給停止期間が必要なインキ容器の交換頻度を、押圧部7とインキ容器との数が同じ場合と比べて減少させることができる。
図11A,図11Bに示された例では、インキ容器の数を押圧部の数の2倍としているので、インキ容器の交換頻度は概ね半分に減少する。
インキ補給装置51B1,51B2において、インキ容器の載置可能数は限定されない。また、下ベース91の移動形態も限定されない。
インキ容器の数を押圧部の数よりも多くするというこの変形例は、実施例1及び実施例2のいずれにも適用することができる。
印刷機ISは、上述のような、インキ補給装置51,56自体をビーム83の延在方向に移動可能としたものに限らず、以下の変形例(印刷機ISC)としてもよい。
インキ補給装置51を代表としてその変形例を説明すると、変形例の印刷機ISCは、インキ補給装置51に対して継手12とノズル15との間をフレキシブルチューブ17とリジッドパイプ18とを含む延長部ETにより延長したインキ補給装置51Cを備え、ノズル15を含むリジッドパイプ18をビーム83Cに沿って移動させるよう構成したものである。この印刷機ISCについて、図12を参照して説明する。
図12は、図5に対応して印刷機ISCのインキつぼIT周辺を示す斜視図(一部断面)である。
印刷機ISCには、インキつぼローラ81とブレード82とを有するインキつぼITに対応する上方位置に、インキつぼITに沿って延在するようビーム83Cが配設されている。
印刷機ISCは、インキつぼITに対する外部位置(この例では右側方)に、インキ補給装置51Cにおける継手12よりも上流側(インキ容器側)を構成する本体部51CHが取り付けられている。
この本体部51CHの取り付け位置は、インキつぼITの上方でない限り限定されるものではない。また、本体部51CHは印刷機ISCに対して着脱自在に取り付けられているとより良い。
ビーム83Cには、インキ補給装置51Cのリジッドパイプ18を保持し、駆動装置(図示せず)によってリジッドパイプ18と共にビーム83Cの延在方向に往復移動可能とされたホルダ84Cが取り付けられている。
すなわち、インキ補給装置51Cのノズル15は、ホルダ84Cと共に、ビーム83Cの延在方向(矢印DR12)であってインキ溜まりIKaの概ね両端部間を移動可能となっている。
また、ノズル15は、インキつぼITにおけるインキつぼローラ81とブレード82との間のインキ溜まりIKaの直上に位置するようになっている。
インキ溜まりIKaの液面の高さは、印刷機ISと同様に、センサ(図示せず)により常時測定されており、印刷消費によりその液面が低下すると、不足分を補給すべくインキ補給装置51Cのノズル15からインキIKが供給される。この不足分の判定と供給動作の制御は,図示しない制御部によって実行される。
印刷機ISCは、印刷機ISと比べて、ビーム83C上を移動する部分の質量が小さいので駆動装置が小型化できる。また、メンテナンスの観点では、インキつぼITの上方には比較的小さいノズル15とリジッドパイプ18とがあるだけで、大きなスペースを占めるインキ補給装置51Cは配置されていない。従って、インキつぼITに対する上方側からのメンテナンス作業が容易である。
一方、印刷機ISCは、延長部ETを有することにより印刷機ISと比べて流通経路長が長い。補給するインキの特性によって流通経路の長短が影響する場合には、いずれか好ましい方を選択するとよい。
1,61,91 下ベース、 1a,61a 上面
1b,61b ガイド、 1c 下面、 1d フット
2,62 上べース
3a,3b,63a,63b 側板
4,5,64A〜64F シリンダ装置
4a1,5a1 上シリンダ室、 4a2,5a2 下シリンダ室
4a,5a シリンダ、 4b,5b ピストン
4c,5c,65A〜65F ピストンロッド
4c1,5c1,7a1,7b2 貫通孔
6a〜6d 配管
7,7A〜7C,68,69 押圧部
7a プレート、 7a1,7a2 貫通孔
7b スキージ、 7b1 下面、 7b3 凹部
7b2,7b4 貫通孔、 7b5 溝部
8,9 フレキシブルチューブ、 10,11 逆止弁
12,74 継手、 13 パイプ、 14,75 バルブ
15,76,15B ノズル
15Ba 長孔、 15Bb 孔、 16 エアホース
17 フレキシブルチューブ、 18 リジッドパイプ
51,56,51B1,51B2,51C インキ補給装置
51CH (インキ補給装置51Cの)本体部
61c,61d 開口部
64A〜64F シリンダ装置
66,67 進退部材、 66a 段部、 66b,67b 突起部
66c,66d 開口部、 66k 基部
68,69 押圧部
70,71 フレキシブルパイプ、 72,73 逆止弁
81 インキつぼローラ、 82 ブレード
83,83C ビーム、 84,84C ホルダ
97a プレート、 97b スキージ、 114 シート材
AF エア噴出部、 AR エア供給装置、 AR7 エア
BS,BS6 ベース、 CL4 軸線、 CLa 回動軸線
ET 延長部
ID,ID6 インキ取り出し部
IK インキ、 IKa インキ溜まり
IS,ISC 印刷機、 IT インキつぼ
RK,RKB 流通経路、 ST 載置部、 V6 空間
Y,Y1,Y2,Y9A〜Y9D インキ容器
YB インキ缶、 YBbt 底部、 YH 蓋材
Ya 内側面、 Yb 内底面、 Yc 外側面
W10 幅

Claims (8)

  1. インキ容器内のインキを取り出して外部の被補給部に補給するためのインキ補給装置であって、
    前記インキ容器を載置可能な複数の載置部と、
    前記インキ容器の内側面に密着可能なスキージを下端部に有すると共に前記載置部に前記インキ容器が載置された際に前記スキージを前記インキ容器の内側面に対して上下方向に摺動させるロッドと、一端側が前記スキージの下面に開口し、他端側が少なくとも前記ロッドの内部を通じて外部に開口するインキ流通経路と、を有し、前記複数の載置部の少なくとも二つに対応して設けられた複数のインキ取り出し部と、
    前記複数のインキ取り出し部の各前記インキ流通経路を纏める継手と、
    前記継手よりも下流側に設けられ前記インキを外部に吐出するノズルと、
    を備えていることを特徴とするインキ補給装置。
  2. インキ缶内のインキを取り出して外部の被補給部に補給するためのインキ補給装置であって、
    前記インキ缶を載置可能な複数の載置部と、
    上下方向に延在し前記載置部に載置された前記インキ缶内を昇降移動可能とされた棒状であって、下方先端部に設けられ前記載置部に載置された前記インキ缶内を下降移動した際に前記インキ缶の底部を穿孔可能とされた突起部,前記底部の内底面に当接して前記下降移動を規制する拡径段部,及び,前記当接した状態で前記底部を挟んだ上方空間と下方空間とのそれぞれに開口部を有して両空間を連通する連通路を有する進退部材と、前記下方空間の開口部に一端側が接続されたインキ誘導路と、前記インキ缶の内側面に密着するスキージを下端部に有すると共に前記載置部に載置されたインキ缶の内面に対して前記スキージを上下方向に摺動させるロッドと、を有し、前記複数の載置部の少なくとも二つに対応して設けられた複数のインキ取り出し部と、
    前記複数のインキ取り出し部の各前記インキ誘導路を纏める継手と、
    前記継手よりも下流側に設けられ前記インキを外部に吐出するノズルと、
    を備えていることを特徴とするインキ補給装置。
  3. 前記スキージの下面には、周縁部側から中央部に向かうに従って上方に深くなるよう凹んだ凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインキ補給装置。
  4. 前記スキージの下面にエア噴出孔を有し、前記エア噴出孔から下方に向けエアを噴出可能なエア噴出部を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインキ補給装置。
  5. 前記スキージの下面にエア噴出孔を有し、前記エア噴出孔から外部にエアを噴出可能なエア噴出部と、前記スキージの下面に設けられ前記エア噴出孔と前記インキ流通経路とを繋ぐ溝部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載のインキ補給装置。
  6. 前記ノズルの出口態様は、一軸方向に延びた長孔又は一軸方向に配列された複数の孔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインキ補給装置。
  7. 前記複数の載置部の数は前記インキ取り出し部の数よりも多く、
    前記複数の載置部において、前記インキ取り出し部に対応した位置の載置部と非対応の位置の載置部とが入れ替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインキ補給装置。
  8. インキつぼローラとブレードとを含んで成るインキつぼ部と、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のインキ補給装置と、を備え、
    前記インキ補給装置における少なくとも前記ノズルを前記インキつぼ部の上方に配置し、前記ノズルから前記インキを吐出させて前記インキ溜まりにインキを補給するよう構成された印刷機。
JP2011283084A 2011-12-26 2011-12-26 インキ補給装置及びそれを備えた印刷機 Pending JP2013132779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011283084A JP2013132779A (ja) 2011-12-26 2011-12-26 インキ補給装置及びそれを備えた印刷機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011283084A JP2013132779A (ja) 2011-12-26 2011-12-26 インキ補給装置及びそれを備えた印刷機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013132779A true JP2013132779A (ja) 2013-07-08

Family

ID=48909831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011283084A Pending JP2013132779A (ja) 2011-12-26 2011-12-26 インキ補給装置及びそれを備えた印刷機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013132779A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113364609A (zh) * 2021-04-29 2021-09-07 西安交通大学 空天地一体化网络下的多维资源建模方法及系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113364609A (zh) * 2021-04-29 2021-09-07 西安交通大学 空天地一体化网络下的多维资源建模方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI453126B (zh) 具有零插入力列印頭匣之印表機
KR101795612B1 (ko) 액체 자동 공급 기구 및 이것을 구비하는 도포 장치
EP1418050B1 (en) Device for feeding prepackaged ink to the ink duct of printing machines
KR102456216B1 (ko) 솔더 페이스트 통을 지탱하는 작업 플랫폼 내에 가스 채널을 지닌 잔여 솔더 페이스트 자동 세정 장치
KR102445985B1 (ko) 솔더 페이스트 공급 조립체 및 솔더 페이스트 공급 방법
JP5308081B2 (ja) 多色化粧料の充填装置および多色化粧料の製造方法
JP2013132779A (ja) インキ補給装置及びそれを備えた印刷機
US20120017827A1 (en) Coating die and coating apparatus comprising the same
CN100398220C (zh) 用于对一个连续的料幅进行涂层的设备
US7614728B2 (en) Cartridge for feeding ink to an ink duct of a printing machine and device for filling said cartridge
US20210394936A1 (en) Filling device for filling an aerosol container with a liquid
MX2010011613A (es) Aparatos y metodos para hacer anillos de sello para tapas y anillos de sello obtenidos de esa manera.
JP2008201424A (ja) 定量充填装置
CN113578678B (zh) 一种包装纸盒的点胶装置
KR101404224B1 (ko) 이액형 접착제의 디스펜서
KR20190138850A (ko) 솔더 페이스트 적하 방지 장치
CN112405732B (zh) 一种竹子合成板用自动冲压成型装置
CN101151154B (zh) 印刷机
CN113231253A (zh) 点胶装置及点胶设备
US5924969A (en) Wax dot machine
CN214390870U (zh) 一种轨道交通地板点胶机
CN114084864B (zh) 一种化妆品生产用灌装机构
CN216063978U (zh) 长条形产品精确涂胶装置
US11865841B2 (en) Spittoon assembly for a printing device
CN116727034B (zh) 一种硅酮胶基料三辊研磨机