JP2013132171A - 送電装置、受電装置、および電力伝送システム - Google Patents

送電装置、受電装置、および電力伝送システム Download PDF

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真士 市川
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達 中村
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Abstract

【課題】送電装置と受電装置とが対向するシールド部材のシールド端部から二次放射的に広がる漏洩電磁界を抑制することが可能な構造を備える、送電装置、受電装置、および電力伝送システムを提供することにある。
【解決手段】共鳴コイル11に非接触で電力を送電する共鳴コイル24と、共鳴コイル24を取り囲むように設けられる筒状部410aを有する送電側シールド410とを備え、送電側シールド410は、筒状部410aの共鳴コイル24よりも共鳴コイル11側に、共鳴コイル24側に延びる張出し部410fが設けられている。
【選択図】図12

Description

本発明は、送電装置、受電装置、および電力伝送システムに関する。
近年、環境への配慮からバッテリなどの電力を用いて駆動輪を駆動させるハイブリッド車両や電気自動車などが着目されている。
特に近年は、上記のようなバッテリを搭載した電動車両において、プラグなどを用いずに非接触でバッテリを充電可能なワイヤレス充電が着目されている。そして、最近では非接触の充電方式においても各種の充電方式が提案されている。
非接触の充電方式を用いた電力伝送システムとしては、たとえば、特開2011−072188号公報(特許文献1)が挙げられる。
これらの電力伝送システムにおいては、送電装置および受電装置ともに、一方の装置に対向する面は電磁界が通過可能に構成され、一方の装置に対向しない他の面は張出し部に覆われている。たとえば、特許文献1に開示された非接触給電システムにおいては、立方体形状のシールドボックスが用いられ、一方の装置に対向する面においては、電磁界が通過可能に設けられ、他の5面には、電磁界(近接場)を反射するように張出し部が設けられている。
特開2011−072188号公報
しかし、電力伝送システムにおいて、送電装置に設けられるシールドおよび受電装置に設けられるシールドが対向する領域の、各シールドのシールド端部から二次放射的に広がる漏洩電磁界の課題がある。
したがって、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、送電装置と受電装置とが対向するシールドのシールド端部から二次放射的に広がる漏洩電磁界を抑制することが可能な構造を備える、送電装置、受電装置、および電力伝送システムを提供することにある。
この発明に基づいた送電装置においては、受電部に非接触で電力を送電する送電部と、上記送電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する送電側シールドとを備え、上記送電側シールドは、上記筒状部の上記送電部よりも受電部側に、上記送電部側に延びる張出し部が設けられている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部に電気的に接続されている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部の上記受電部側の端部に位置する。
他の形態においては、上記張出し部は、上記受電部から上記送電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する。
他の形態においては、上記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である。
他の形態においては、上記送電部の固有周波数と上記受電部の固有周波数との差は、上記受電部の固有周波数の10%以下である。
他の形態においては、上記受電部と上記送電部との結合係数は、0.1以下である。
他の形態においては、上記送電部は、上記受電部と上記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界と、上記受電部と上記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて、上記受電部に電力を送電する。
この発明に基づいた電力伝送システムにおいては、送電部を含む送電装置と、上記送電部から非接触で電力を受電する受電部を含む受電装置とを備える電力伝送システムであって、上記送電装置は、上記送電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する送電側シールドを含み、上記送電側シールドは、上記筒状部の上記送電部よりも受電部側に、上記送電部側に延びる張出し部が設けられている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部に電気的に接続されている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部の、上記受電部側の端部に位置する。
他の形態においては、上記張出し部は、上記受電部から上記送電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する。
他の形態においては、上記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である。
この発明に基づいた受電装置においては、送電部から非接触で電力を受電する受電部と、上記受電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する受電側シールドとを備え、上記受電側シールドは、上記筒状部の上記受電部よりも送電部側に、上記受電部側に延びる張出し部が設けられている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部に電気的に接続されている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部の、上記送電部側の端部に位置する。
他の形態においては、上記張出し部は、上記送電部から上記受電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する。
他の形態においては、上記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である。
他の形態においては、上記送電部の固有周波数と上記受電部の固有周波数との差は、上記受電部の固有周波数の10%以下である。
他の形態においては、上記受電部と上記送電部との結合係数は、0.1以下である。
他の形態においては、上記受電部は、上記受電部と上記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界と、上記受電部と上記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて上記送電部から電力を受電する。
この発明に基づいた電力伝送システムにおいては、送電部を含む送電装置と、上記送電部から非接触で電力を受電する受電部を含む受電装置とを備える電力伝送システムであって、上記受電装置は、上記受電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する受電側シールドを含み、上記受電側シールドは、上記筒状部の上記受電部よりも送電部側に、上記受電部側に延びる張出し部が設けられている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部に電気的に接続されている。
他の形態においては、上記張出し部は、上記筒状部の、上記送電部側の端部に位置する。
他の形態においては、上記張出し部は、上記送電部から上記受電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する。
他の形態においては、上記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である。
この発明によれば、送電装置と受電装置とが対向するシールドのシールド端部から二次放射的に広がる漏洩電磁界を抑制することが可能な構造を備える、送電装置、受電装置、および電力伝送システムを提供することを可能とする。
実施の形態における送電装置、受電装置、および電力伝送システムを模式的に説明する図である。 電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。 シミュレーション結果をしめす図である。 固有周波数を固定した状態で、エアギャップを変化させたときの電力伝送効率と、共鳴コイルに供給される電流の周波数fとの関係を示す図である。 電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。 電力伝送システムの概略構成を示す図である。 共振周波数を14MHz付近(13.56MHz)にした場合の伝送効率を示す図である。 電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す図である。 電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図である。 送電側シールドおよび受電側シールドを設けた場合の、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図である。 送電側シールドおよび受電側シールドに生じる渦電流の発生を模式的に示す図である。 実施の形態における送電側シールドおよび受電側シールドを設けた場合の、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図である。 実施の形態における送電側シールドおよび受電側シールドに生じる渦電流の発生を模式的に示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅を示す斜視図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅を示す断面図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅と容量との関係を示す第1図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅と容量との関係を示す第2図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅と容量との関係を示す第3図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅と伝送効率との関係を示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の幅と漏洩電磁界の低減量との関係を示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部の他の形態を示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部のさらに他の形態を示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部のさらに他の形態を示す図である。 実施の形態における送電側シールドに設けられる張出し部のさらに他の形態を示す図である。 電力伝送システムの他の形態を示す図である。
本発明に基づいた実施の形態における送電装置、受電装置、および電力伝送システムについて、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。また、各実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。
(実施の形態)
図1を参照して、本実施の形態に係る電力伝送システムについて説明する。図1は、実施の形態における送電装置、受電装置、および電力伝送システムを模式的に説明する図である。
本実施の形態1に係る電力伝送システムは、受電装置40を含む電動車両10と、送電装置41を含む外部給電装置20とを有する。電動車両10の受電装置は、送電装置41が設けられた駐車スペース42の所定位置に停車して、主に、送電装置41から電力を受電する。
駐車スペース42には、電動車両10を所定の位置に停車させるように、輪止や、駐車位置および駐車範囲を示すラインが設けられている。
外部給電装置20は、交流電源21に接続された高周波電力ドライバ22と、高周波電力ドライバ22などの駆動を制御する制御部26と、この高周波電力ドライバ22に接続された送電装置41とを含む。送電装置41は、送電部28と、電磁誘導コイル23とを含む。送電部28は、共鳴コイル24と、共鳴コイル24に接続されたキャパシタ25とを含む。電磁誘導コイル23は、高周波電力ドライバ22に電気的に接続されている。なお、この図1に示す例においては、キャパシタ25が設けられているが、キャパシタ25は必ずしも必須の構成ではない。
送電部28は、共鳴コイル24のインダクタンスと、共鳴コイル24の浮遊容量およびキャパシタ25のキャパシタンスとから形成された電気回路を含む。
電動車両10は、受電装置40と、受電装置40に接続された整流器13と、この整流器13に接続されたDC/DCコンバータ14と、このDC/DCコンバータ14に接続されたバッテリ15と、パワーコントロールユニット(PCU(Power Control Unit))16と、このパワーコントロールユニット16に接続されたモータユニット17と、DC/DCコンバータ14やパワーコントロールユニット16などの駆動を制御する車両ECU(Electronic Control Unit)18とを備える。なお、本実施の形態に係る電動車両10は、図示しないエンジンを備えたハイブリッド車両であるが、モータにより駆動される車両であれば、電気自動車や燃料電池車両も含む。
整流器13は、電磁誘導コイル12に接続されており、電磁誘導コイル12から供給される交流電流を直流電流に変換して、DC/DCコンバータ14に供給する。
DC/DCコンバータ14は、整流器13から供給された直流電流の電圧を調整して、バッテリ15に供給する。なお、DC/DCコンバータ14は必須の構成ではなく省略してもよい。この場合には、外部給電装置20にインピーダンスを整合するための整合器を送電装置41と高周波電力ドライバ22との間に設けることで、DC/DCコンバータ14の代用をすることができる。
パワーコントロールユニット16は、バッテリ15に接続されたコンバータと、このコンバータに接続されたインバータとを含み、コンバータは、バッテリ15から供給される直流電流を調整(昇圧)して、インバータに供給する。インバータは、コンバータから供給される直流電流を交流電流に変換して、モータユニット17に供給する。
モータユニット17は、たとえば、三相交流モータなどが採用されており、パワーコントロールユニット16のインバータから供給される交流電流によって駆動する。
なお、電動車両10がハイブリッド車両の場合には、電動車両10は、エンジンをさらに備える。モータユニット17は、発電機として主に機能するモータジェネレータと、電動機として主に機能するモータジェネレータとを含む。
受電装置40は、受電部27と、電磁誘導コイル12とを含む。受電部27は、共鳴コイル11とキャパシタ19とを含む。共鳴コイル11は浮遊容量を有する。このため、受電部27は、共鳴コイル11のインダクタンスと、共鳴コイル11およびキャパシタ19のキャパシタンスとによって形成された電気回路を有する。なお、キャパシタ19は、必須の構成ではなく、省略することができる。
本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、送電部28の固有周波数と、受電部27の固有周波数との差は、受電部27または送電部28の固有周波数の10%以下である。このような範囲に各送電部28および受電部27の固有周波数を設定することで、電力伝送効率を高めることができる。その一方で、固有周波数の差が受電部27または送電部28の固有周波数の10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%より小さくなり、バッテリ15の充電時間が長くなるなどの弊害が生じる。
ここで、送電部28の固有周波数とは、キャパシタ25が設けられていない場合には、共鳴コイル24のインダクタンスと、共鳴コイル24のキャパシタンスとから形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。キャパシタ25が設けられた場合には、送電部28の固有周波数とは、共鳴コイル24およびキャパシタ25のキャパシタンスと、共鳴コイル24のインダクタンスとによって形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。上記電気回路において、制動力および電気抵抗をゼロもしくは実質的にゼロとしたときの固有周波数は、送電部28の共振周波数とも呼ばれる。
同様に、受電部27の固有周波数とは、キャパシタ19が設けられていない場合には、共鳴コイル11のインダクタンスと、共鳴コイル11のキャパシタンスとから形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。キャパシタ19が設けられた場合には、受電部27の固有周波数とは、共鳴コイル11およびキャパシタ19のキャパシタンスと、共鳴コイル11のインダクタンスとによって形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。上記電気回路において、制動力および電気抵抗をゼロもしくは実質的にゼロとしたときの固有周波数は、受電部27の共振周波数とも呼ばれる。
図2および図3を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図2は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す。電力伝送システム89は、送電装置90と、受電装置91とを備え、送電装置90は、電磁誘導コイル92と、送電部93とを含む。送電部93は、共鳴コイル94と、共鳴コイル94に設けられたキャパシタ95とを含む。
受電装置91は、受電部96と、電磁誘導コイル97とを備える。受電部96は、共鳴コイル99とこの共鳴コイル99に接続されたキャパシタ98とを含む。
共鳴コイル94のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ95のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。共鳴コイル99のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ98のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、送電部93の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、受電部96の固有周波数f2は、下記の式(2)によって示される。
f1=1/{2π(Lt×C1)1/2}・・・(1)
f2=1/{2π(Lr×C2)1/2}・・・(2)
ここで、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合において、送電部93および受電部96の固有周波数のズレと、電力伝送効率との関係を図3に示す。なお、このシミュレーションにおいては、共鳴コイル94および共鳴コイル99の相対的な位置関係は固定した状態であって、さらに、送電部93に供給される電流の周波数は一定である。
図3に示すグラフのうち、横軸は、固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は、一定周波数での伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記式(3)によって示される。
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%)・・・(3)
図3からも明らかなように、固有周波数のズレ(%)が±0%の場合には、電力伝送効率は、100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は、40%となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は、10%となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は、5%となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、受電部96の固有周波数の10%以下の範囲となるように各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が受電部96の固有周波数の5%以下となるように、各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率をより高めることができることがわかる。なお、シミュレーションソフトしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
次に、本実施の形態に係る電力伝送システムの動作について説明する。
図1において、電磁誘導コイル23には、高周波電力ドライバ22から交流電力が供給される。電磁誘導コイル23に所定の交流電流が流れると、電磁誘導によって共鳴コイル24にも交流電流が流れる。この際、共鳴コイル24を流れる交流電流の周波数が特定の周波数となるように、電磁誘導コイル23に電力が供給されている。
共鳴コイル24に特定の周波数の電流が流れると、共鳴コイル24の周囲には特定の周波数で振動する電磁界が形成される。
共鳴コイル11は、共鳴コイル24から所定範囲内に配置されており、共鳴コイル11は共鳴コイル24の周囲に形成された電磁界から電力を受け取る。
本実施の形態においては、共鳴コイル11および共鳴コイル24は、所謂、ヘリカルコイルが採用されている。このため、共鳴コイル24の周囲には、特定の周波数で振動する磁界が主に形成され、共鳴コイル11は当該磁界から電力を受け取る。
ここで、共鳴コイル24の周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と共鳴コイル24に供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、共鳴コイル24に供給される電流の周波数との関係について説明する。共鳴コイル24から共鳴コイル11に電力を伝送するときの電力伝送効率は、共鳴コイル24および共鳴コイル11の間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電部28および受電部27の固有周波数(共振周波数)を固有周波数f0とし、共鳴コイル24に供給される電流の周波数を周波数f3とし、共鳴コイル11および共鳴コイル24の間のエアギャップをエアギャップAGとする。
図4は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、共鳴コイル24に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。
図4に示すグラフにおいて、横軸は、共鳴コイル24に供給する電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、共鳴コイル24に供給する電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、共鳴コイル24に供給する電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような第1の手法が考えられる。第1の手法としては、エアギャップAGにあわせて、図1に示す共鳴コイル24に供給する電流の周波数を一定として、キャパシタ25やキャパシタ19のキャパシタンスを変化させることで、送電部28と受電部27との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が考えられる。具体的には、共鳴コイル24に供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタ25およびキャパシタ19のキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、共鳴コイル24および共鳴コイル11に流れる電流の周波数は一定である。なお、電力伝送効率の特性を変化させる手法としては、送電装置41と高周波電力ドライバ22との間に設けられた整合器を利用する手法や、コンバータ14を利用する手法などを採用することもできる。
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、共鳴コイル24に供給する電流の周波数を調整する手法である。たとえば、図4において、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、共鳴コイル24には周波数が周波数f4または周波数f5の電流を共鳴コイル24を供給する。そして、周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数が周波数f6の電流を共鳴コイル24に供給する。この場合では、エアギャップAGの大きさに合わせて共鳴コイル24および共鳴コイル11に流れる電流の周波数を変化させることになる。
第1の手法では、共鳴コイル24を流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、共鳴コイル24を流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が共鳴コイル24に供給される。共鳴コイル24に特定の周波数の電流が流れることで、共鳴コイル24の周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電部27は、受電部27と送電部28の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電部28から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、上記の例では、エアギャップAGに着目して、共鳴コイル24に供給する電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、共鳴コイル24および共鳴コイル11の水平方向のずれ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、共鳴コイル24に供給する電流の周波数を調整する場合がある。
なお、本実施の形態では、共鳴コイルとしてヘリカルコイルを採用した例について説明したが、共鳴コイルとして、メアンダラインなどのアンテナなどを採用した場合には、共鳴コイル24に特定の周波数の電流が流れることで、特定の周波数の電界が共鳴コイル24の周囲に形成される。そして、この電界をとおして、送電部28と受電部27との間で電力伝送が行われる。
本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。図5は、電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図5を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電界」と「誘導電界」と「静電界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πとあらわすことができる。
「静電界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、本実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電部28および受電部27(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、送電部28から他方の受電部27へエネルギー(電力)を伝送する。この「静電界」は遠方にエネルギーを伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電界」によってエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。
このように、本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、送電部28と受電部27とを電磁界によって共振させることで送電装置41から受電装置に電力を送電している。そして、送電部28と受電部27との間の結合係数(κ)は、好ましくは0.1以下である。なお、結合係数(κ)は、この値に限定されるものではなく電力伝送が良好となる種々の値をとりうる。一般的に、電磁誘導を利用した電力伝送では、送電部と受電部と間の結合係数(κ)は1.0に近いものとなっている。
本実施の形態の電力伝送における送電部28と受電部27との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」または「電界(電場)共振結合」という。
「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
本明細書中で説明した送電部28の共鳴コイル24と受電部27の共鳴コイル11とは、コイル形状のアンテナが採用されているため、送電部28と受電部27とは主に、磁界によって結合しており、送電部28と受電部27とは、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」している。
なお、共鳴コイル24,11として、たとえば、メアンダラインなどのアンテナを採用することも可能であり、この場合には、送電部28と受電部27とは主に、電界によって結合している。このときには、送電部28と受電部27とは、「電界(電場)共振結合」している。
(漏洩電磁界)
ここで、図6から図11を参照して、本発明を適用していない送電装置41および受電装置40における、送電装置41に設けられる送電側シールド410の端部、および受電装置40に設けられる受電側シールド400の端部が対向する領域の、各シールド端部から発発生する漏洩電磁界について、説明する。
図6は、電力伝送システムの概略構成を示す図、図7は、共振周波数を14MHz付近(13.56MHz)にした場合の伝送効率を示す図、図8は、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す図、図9は、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図、図10は、送電側シールドおよび受電側シールドを設けた場合の、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図、図11は、送電側シールドおよび受電側シールドに生じる渦電流の発生を模式的に示す図である。
図6を参照して、送電装置41と受電装置40とは対向配置されている。送電装置41は、電磁誘導コイル23および共鳴コイル24を含む。電磁誘導コイル23には送電ポートTPが設けられている。受電装置40は、電磁誘導コイル12および共鳴コイル11を含む。電磁誘導コイル12には受電ポートRPが設けられている。この電力伝送システムでは、電磁誘導コイル23、共鳴コイル24、電磁誘導コイル12、および共鳴コイル11は、円環状に設けられ、同一の中心軸上に、各コイルの中心位置が配置され、共鳴コイル24と共鳴コイル11とが対向するように配置されている。
本電力伝送システムにおいては、共鳴コイル11,24の長さを調整、あるいは共鳴コイルの容量を調整することで、共振周波数を14MHz付近に設定することができる。電力伝送システムの伝送効率の周波数特性は、図7に示すようになる。
図7に示す周波数と伝送効率との関係から、周波数が13.5MHzから14.3MHzの間では、伝送効率を90%以上で行なうことができる。たとえば、13.56MHzで電力伝送を行なった場合の、漏洩電磁界の分布を図8および図9に示す。図8および図9中の点線LMFにより、漏洩電磁界の分布の広がりを示す。漏洩電磁界は、中心軸CLに沿いながら、各コイルの外側に向けて外部空間の広がりをもつ。
漏洩電磁界の広がりを低減するには、たとえば、図10に示すような有底円筒形状の導体からなるシールドにより、各コイルを覆うとよい。具体的には、送電装置41側においては、電磁誘導コイル23および共鳴コイル24の外側を取り囲むように、有底円筒状の送電側シールド410が設けられる。送電側シールド410は円形の筒状部410aと、電磁誘導コイル23および共鳴コイル24を挟んで、受電装置40とは反対側に位置する底部410bとを有する。底部410bは、必ずしも必須の構成ではない。
この送電側シールド410には、電磁波遮蔽効果を有するシールド材料が用いられる。たとえば、銅等の金属材料が用いられる。また、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。
なお、シールドとは、電磁界が到達した場合に、対象物を超えて電磁界が進行することを抑制する機能を意味し、具体的には、到達した電磁波を渦電流に変換することで、電磁波が進行することを抑制することを意味する。
また、筒状部410aの筒状とは、送電部28と受電部27とが通常使用される状態において、非接触充電を行なう際の、送電部28と受電部27とを結ぶ直線方向を軸として、軸方向が塞がれておらず、送電部28を、同軸の周囲で囲む形状を意味する。したがって、円形に限定されず、コイルの形状に応じて適宜変更される。
同様に、受電装置40側においても、漏洩電磁界の広がりを低減するには、たとえば、図10に示すような有底円筒形状の導体からなるシールドにより、各コイルを覆うとよい。具体的には、電磁誘導コイル12および共鳴コイル11の外側を取り囲むように、有底円筒状の受電側シールド400が設けられる。受電側シールド400は円形の筒状部400aと、電磁誘導コイル12および共鳴コイル11を挟んで、送電装置41とは反対側に位置する底部400bとを有する。底部400bは、必ずしも必須の構成ではない。
この受電側シールド400には、電磁波遮蔽効果を有するシールド材料が用いられる。たとえば、銅等の金属材料が用いられる。また、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。
送電側シールド410において、受電装置40側は、電磁界が通過可能に設けられており、受電側シールド400においては、送電装置41側は、電磁界が通過可能に設けられている。
このように、送電側シールド410および受電側シールド400を設けることで、図10中の点線LMFに示すように、各コイルの中心軸CLに延びる方向での電磁界の広がりを抑制することができる。
電磁界(電磁場)共振結合では、共振コイルに流れる電流により磁界が発生し、共振コイル上に蓄積される電荷により電界が発生する。共振コイルにシールドを近づけると、シールド上に渦電流と誘導電荷とが発生し、図10に示したように、電磁界の広がりを抑制することができる。
しかし、図10からも明らかなように、送電装置41に設けられる筒状部410aの受電装置40側の端部、および受電装置40に設けられる筒状部400aの送電装置41側の端部から、中心軸CLに対して直交する方向に、点線LMFに示す漏洩電磁界が発生する。
これは、図11に示すように、各筒状部410a,400aの端部において発生する渦電流と誘導電荷とにより、電磁界が発生するからである。その結果、各筒状部410a,400aの端部から二次放射的に、点線LMFに示す漏洩電磁界が生じる結果となる。
(本実施の形態における送電側シールド410/受電側シールド400)
図12および図13を参照して、本実施の形態における送電装置41に設けられる送電側シールド410および受電装置40に設けられる受電側シールド400について説明する。図12は、送電側シールド410および受電側シールド400を設けた場合の、電力伝送システムにおける漏洩電磁界の発生分布を示す縦断面図、図13は、送電側シールド410および受電側シールド400に生じる渦電流の発生を模式的に示す図である。
本実施の形態における送電側シールド410および受電側シールド400においては、筒状部410a,400aの端部から二次放射的に生じる漏洩電磁界の発生を抑制することが可能な構造を有している。
図12を参照して、送電側シールド410には、筒状部410aの送電部28である共振コイル24よりも受電部27の共鳴コイル11側に、共鳴コイル24側に延びる張出し部410fが設けられている。受電側シールド400には、筒状部400aの受電部27である共振コイル11よりも送電部27の共鳴コイル24側に、共鳴コイル11側に延びる張出し部410fが設けられている。
図13に、本実施の形態における張出し部400f,410fの具体的な構成を示す。なお、送電側シールド410および受電側シールド400の基本的構成は、図10および図11に示した送電側シールド410および受電側シールド400と同じである。
張出し部410fは、筒状部410aの、受電部27である共鳴コイル11の側の端部に位置している。張出し部410fは、受電部27である共鳴コイル11から送電部28である共鳴コイル24への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有している。張出し部410fは、送電側シールド410に電気的に接続されている。張出し部410fには、送電側シールド410と同様に、電磁波遮蔽効果を有するシールド材料が用いられる。たとえば、銅等の金属材料が用いられる。また、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。
張出し部400fも、張出し部410fと同じ形態を有し、筒状部400aの、送電部28である共鳴コイル24の側の端部に位置している。張出し部400fは、送電部28である共鳴コイル24から受電部27である共鳴コイル11への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有している。張出し部400fは、受電側シールド400に電気的に接続されている。張出し部400fには、受電側シールド400と同様に、電磁波遮蔽効果を有するシールド材料が用いられる。たとえば、銅等の金属材料が用いられる。また、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。
このように、張出し部410fおよび張出し部400fを設けることにより、図13に示すように、張出し部410fおよび張出し部400fにより形成される開口端部に強いに渦電流が発生する。この張出し部410fおよび張出し部400fに生じる渦電流により、図12に示すように、シールド端部から二次放射的に生じる漏洩電磁界を抑制することができる。また、張出し部410fおよび張出し部400fを設けることにより、コイルから生じる磁路を遮ることも可能となる。
張出し部410fおよび張出し部400fを設けた場合、共振周波数は変化する。したがって、共振周波数を一定に保つためには、たとえば、共鳴コイルの容量を変化させて共振周波数を調整することができる。
図14から図20を参照して、張出し部410fを設けた場合の、共振周波数の調整について説明する。図14および図15は、筒状部410aに設けられる張出し部410fの幅を示す斜視図および断面図、図16から図18は、筒状部410aに設けられる張出し部410fの幅と容量との関係を示す第1から第3図、図19は、筒状部410aに設けられる張出し部の折り返し幅と伝送効率との関係を示す図、図20は、筒状部410aの幅と漏洩電磁界の低減量との関係を示す図である。受電側シールド400の筒状部400aに設けられる張出し部400fにおける共振周波数の調整については、送電側と同じあるため、以下、送電側について説明する。
図14および図15に示すように、筒状部410aに設けられる張出し部410fの幅をWとする。ここで、幅Wは、受電部27である共鳴コイル11から送電部28である共鳴コイル24への法線(中心軸CL)方向から見た場合の半径方向での長さを意味する。
たとえば、図16に示すように、張出し部410fの幅Wが0cmの場合(つまり、張出し部410fを設けていない場合)の共鳴コイル24の容量が79pFである場合に、図17に示すように、張出し部410fの幅Wが5cmであれば、共鳴コイル24の容量が80pFとなるように調整し、図18に示すように、張出し部410fの幅Wが5cmであれば、鳴コイル24の容量が83pFとなるように調整する。
その結果、図19に示すように、張出し部410fの幅Wが0cmの場合の共振周波数に対して、張出し部410fの幅Wが5cmの場合であっても、共振周波数を一定の値に保つことができる。
このように、共振周波数を調整しながら張出し部410fを設けることにより、図20に示すように、幅Wが0cmを超え5cm以下の範囲内において、効率よく漏洩電磁界を低減させ、かつ、高効率な電力伝送を維持することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、図21に示すように、張出し部410fを、筒状部410aに対して半径方向に垂直に取り付ける場合について説明しているが、この構造に限定されない。
たとえば、図22に示すように、筒状部410aに対して筒状部410a側に傾斜する(内角α°)するように張出し部410fを設けてもよい。また、図23に示すように、筒状部410aの端部から受電部27から遠ざかる方向の位置に(距離h)張出し部410fを設けてもよい。さらに、筒状部410aに対して隙間Sを設けて張出し部410fを配置しても構わない。
なお、上記実施の形態では、コイル12およびコイル23として電磁誘導コイルを含んだ送電装置および受電装置を例示したが、電磁誘導コイルを含まない共鳴型非接触送受電装置にも本発明は適用可能である。具体的には、電磁誘導コイル23を設けずに、共鳴コイル24に電源部(交流電源21、高周波電力ドライバ22)を直接接続してもよい。また、電磁誘導コイル12を設けずに、共鳴コイル11に整流器13を直接接続してもよい。
図25に、図1に示した構造を基本とした、電磁誘導コイル23を設けない送電装置41および受電装置40を示す。上述した全ての実施の形態に対して、図17に示す送電装置41および受電装置40を準用することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電動車両、11,24,94,99 共鳴コイル、12,23 電磁誘導コイル、13 整流器、14 コンバータ、15 バッテリ、16 パワーコントロールユニット、17 モータユニット、19,25,95,98 キャパシタ、20 外部給電装置、21 交流電源、22 高周波電力ドライバ、26 制御部、27,96 受電部、28,93 送電部、40,91 受電装置、41,90 送電装置、42 駐車スペース、89 電力伝送システム、400 受電側シールド、400a,410a 筒状部、400b,410b 底部、400f,400f,410f,410f 張出し部、410 送電側シールド。

Claims (26)

  1. 受電部に非接触で電力を送電する送電部と、
    前記送電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する送電側シールドと、を備え、
    前記送電側シールドは、前記筒状部の前記送電部よりも受電部側に、前記送電部側に延びる張出し部が設けられている、送電装置。
  2. 前記張出し部は、前記筒状部に電気的に接続されている、請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記張出し部は、前記筒状部の前記受電部側の端部に位置する、請求項1または2に記載の送電装置。
  4. 前記張出し部は、前記受電部から前記送電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する、請求項1から3のいずれかに記載の送電装置。
  5. 前記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である、請求項4に記載の送電装置。
  6. 前記送電部の固有周波数と前記受電部の固有周波数との差は、前記受電部の固有周波数の10%以下である、請求項1に記載の送電装置。
  7. 前記受電部と前記送電部との結合係数は、0.1以下である、請求項1に記載の送電装置。
  8. 前記送電部は、前記受電部と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界と、前記受電部と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて、前記受電部に電力を送電する、請求項1に記載の送電装置。
  9. 送電部を含む送電装置と、前記送電部から非接触で電力を受電する受電部を含む受電装置とを備える電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    前記送電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する送電側シールドを含み、
    前記送電側シールドは、前記筒状部の前記送電部よりも受電部側に、前記送電部側に延びる張出し部が設けられている、電力伝送システム。
  10. 前記張出し部は、前記筒状部に電気的に接続されている、請求項9に記載の電力伝送システム。
  11. 前記張出し部は、前記筒状部の、前記受電部側の端部に位置する、請求項9または10に記載の電力伝送システム。
  12. 前記張出し部は、前記受電部から前記送電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する、請求項9から11のいずれかに記載の電力伝送システム。
  13. 前記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である、請求項12に記載の電力伝送システム。
  14. 送電部から非接触で電力を受電する受電部と、
    前記受電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する受電側シールドと、を備え、
    前記受電側シールドは、前記筒状部の前記受電部よりも送電部側に、前記受電部側に延びる張出し部が設けられている、受電装置。
  15. 前記張出し部は、前記筒状部に電気的に接続されている、請求項14に記載の受電装置。
  16. 前記張出し部は、前記筒状部の、前記送電部側の端部に位置する、請求項14または15に記載の受電装置。
  17. 前記張出し部は、前記送電部から前記受電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する、請求項14から16のいずれかに記載の受電装置。
  18. 前記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である、請求項14に記載の受電装置。
  19. 前記送電部の固有周波数と前記受電部の固有周波数との差は、前記受電部の固有周波数の10%以下である、請求項14に記載の受電装置。
  20. 前記受電部と前記送電部との結合係数は、0.1以下である、請求項14に記載の受電装置。
  21. 前記受電部は、前記受電部と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界と、前記受電部と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて前記送電部から電力を受電する、請求項14に記載の受電装置。
  22. 送電部を含む送電装置と、前記送電部から非接触で電力を受電する受電部を含む受電装置とを備える電力伝送システムであって、
    前記受電装置は、
    前記受電部を取り囲むように設けられる筒状部を有する受電側シールドを含み、
    前記受電側シールドは、前記筒状部の前記受電部よりも送電部側に、前記受電部側に延びる張出し部が設けられている、電力伝送システム。
  23. 前記張出し部は、前記筒状部に電気的に接続されている、請求項22に記載の電力伝送システム。
  24. 前記張出し部は、前記筒状部の、前記送電部側の端部に位置する、請求項22または23に記載の電力伝送システム。
  25. 前記張出し部は、前記送電部から前記受電部への法線方向から見た場合に、半径方向に所定の幅を有する環状の形態を有する、請求項22から24のいずれかに記載の電力伝送システム。
  26. 前記張出し部の半径方向の幅は、5cm以下である、請求項25に記載の電力伝送システム。
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