JP2013132101A - 回転電機の駆動制御装置およびこれを備えた回転電機の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転子の突極の構造や永久磁石の構造に依存せず、インバータから入力される電流実効値の最大値を変えることなく、モータの最大トルクの向上を可能とする。
【解決手段】制御部は、回転電機のベクトル制御を行うために、トルク指令値から電流指令値を算出する電流指令生成部631と、dq座標の電流指令値からdq座標の電圧指令値を生成する電圧指令生成部623、633と、dq座標の電圧指令値を三相交流の電圧指令値に変換してドライバに供給する座標変換部634と、三相交流電流の検出値をdq座標の補正電流に変換する座標変換部635と、回転電機の回転子位置を算出する回転位置算出部636とを備え、さらにベクトル制御を歪波成分が印加された三相交流電流で行う歪波ベクトル制御とするために、dq軸電流指令値に加算する歪波電流成分を算出する歪波電流算出部637と、前記歪波電流算出部をオン/オフする動作切替部638とを備える。
【選択図】図17

Description

本発明は、回転電機の駆動制御装置およびこれを備えた回転電機の駆動装置に関する。
電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)に用いられる駆動用回転電機(モータ)には大出力および高トルク応答が求められるため、強力なエネルギーを保持する希土類の焼結磁石を用いた永久磁石式回転電機(PMモータ)を3相インバータで駆動する方式が一般に用いられている。駆動用モータには、永久磁石モータの内でも、低速大トルク、かつ、広範囲な回転速度領域という要求を満たすことができる埋込み磁石式モータ(IPM)が利用されている。
駆動用主機となるモータにおいて、特に、電気自動車での使用を考えた場合、モータの最大トルクを使用する時間は、モータ動作全体では使用頻度が非常に少ない。モータ設計においては車両走行中の使用頻度によらず、車両条件の要求から最大トルクは決定してしまうため、それに合わせてモータ体格を決定している。EVやHEVでは、車両内のスペースが限られているため、モータ体格はできるかぎり小さいことが要求されている。したがって、この車両用モータはできるかぎり高効率であることが要求されており、また同一体格であればできるかぎり出力トルクが大きいことが要求されている。
特許文献1、2および非特許文献1には、PMモータの永久磁石の磁束を有効利用し、かつ誘起電圧に応じて電流制御を行うことでトルクリップルの低減を図った、小型・軽量の高効率のモータ駆動を実現する手法が提案されている。
また、突極の形状を回転子の1磁極分の中で非対称とすることによって(特許文献3、4、5参照)、あるいはロータに備える永久磁石の形状や位置を回転子の1磁極分の中で非対称とすることによって(特許文献3、6参照)、トルクリップルを低減する手法が提案されている。
特許文献7では、永久磁石の形状と位置を、回転子の1磁極分の中で非対称とすることにより、マグネットトルクとリラクタンストルクのピークを近接させてトルクを増大したPMシンクロナスモータが開示されてる。さらに、特許文献8では、界磁コイルと永久磁石を備えた回転子を用いて、マグネットトルクとリラクタンストルクのピーク発生時を一致させることにより、トルクを増大した同期機が開示されている。
特開平6−98596号公報 特開平8−205586号公報 特開2008−295282号公報 特開2000−14064号公報 特開2009−213256号公報 特開2000−166141号公報 特開2008−206351号公報 特開2007−252071号公報
大沢 博、他著「ひずんだ誘導起電力をもつ永久磁石電動機の低トルク脈動・高出力制御」電気学会産業応用部門誌、113巻10号、平成5年
従来のモータ駆動の方法では、モータの最大トルクおよび最大出力はインバータからの最大入力電流で決定されており、正弦波電流駆動の場合、インバータの最大入力電流を大きくする以外、同一のモータにおいて最大トルクおよび出力の向上は出来なかった。
(1)請求項1に記載の発明は、回転電機の駆動制御装置であって、回転電機に三相交流電流を供給するインバータのドライバを制御するPWM信号を生成するPWM信号生成部と、PWM信号生成部がPWM信号を生成するための電圧指令値を生成する制御部と、回転電機を駆動制御するためのデータを格納する記憶部とを備え、制御部は、回転電機のベクトル制御を行うために、上位制御装置からのトルク指令値からdq座標の電流指令値を算出する電流指令生成部と、dq座標の電流指令値からdq座標の電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、dq座標の電圧指令値を三相交流の電圧指令値に変換してドライバに供給する第1の座標変換部と、三相交流電流の検出値をdq座標の補正電流に変換する第2の座標変換部と、回転電機の回転子位置を算出し、この回転子位置情報を前記第1および第2の座標変換部に供給する回転位置算出部とを備え、制御部は、さらに回転電機のベクトル制御を歪波成分が印加された三相交流電流で行う歪波ベクトル制御とするために、dq座標の電流指令値に加算する歪波電流成分を算出する歪波電流算出部と、歪波電流算出部をオン/オフする動作切替部とを備えることを特徴とする回転電機駆動制御装置である。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転電機の駆動制御装置において、記憶部は、回転電機の回転数および電流指令値に応じて最大のトルクを発生するような歪波電流成分の振幅ならびに位相のデータを格納し、歪波電流算出部は、回転位置算出部によって算出された回転子の位置と、トルク指令値とに基づいて、記憶部に格納された歪波電流成分の振幅ならびに位相のデータから、歪波電流成分を算出することを特徴とする。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の回転電機の駆動制御装置において、大トルクが必要なモードが選択された場合に、上位制御装置からの指令により、動作切替部は歪波電流算出部の動作をオンとして、前記制御部は前記歪波ベクトル制御を行うことを特徴とする。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の回転電機の駆動制御装置において、上位制御装置からのトルク指令値と回転電機の回転数が、正弦波電流を用いたベクトル制御によるトルク出力領域を超える場合は、動作切替部はトルク増加信号を前記歪波電流算出部に送信して前記歪波電流算出部の動作をオンとして、制御部は歪波ベクトル制御を行うことを特徴とする。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転電機の駆動制御装置と、インバータと、ドライバと、三相交流電流を検出する電流センサと、回転電機の回転子の回転位置に対応した回転位置信号を生成して回転位置算出部に供給する回転位置センサとを備えることを特徴とする回転電機の駆動装置である。
本発明による回転電機の駆動制御装置およびこれを備えた回転電機の駆動装置を用いることによって、回転子の突極の構造や永久磁石の構造に依存せず、インバータから入力される電流実効値の最大値を越えることなく、トルクを増加させることが可能となる。
本発明による回転電機の駆動装置を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図である。 車両のJC08、LA4、EUDCなどの走行モードでのモータ使用頻度分布の例をN−Tマップ上で示した図である。 電力変換装置(インバータ)を含む回転電機の駆動装置の一般的な構成と回転電機との接続を示す概略図である。 EVやHEV等の電動車両の駆動用の12極の回転子と72スロットの分布巻き固定子を備える回転電機の一例の断面図である。 回転電機の磁気回路全体を説明するための、図4に示す回転電機の一例をA−Aで軸断面図である。 図5の回転電機の断面図において、永久磁石254bの付近を拡大して示した図である。 リラクタンストルクの発生原理を説明するための図である。 (a)は、従来の標準的な正弦波電流駆動時の固定子コイル電流波形を示し、(b)は、本発明による回転電機の駆動装置における歪波電流駆動の電流波形の例を示す図である。 図4、5、6に示す回転電機における回転子位置と固定子コイルの位置関係および無負荷時の誘起電圧波形を示す図である。(a)は図5に示す回転電機の断面で、電気角360°分(回転子2磁極分)を拡大して示している。(b)は電気角の変化に応じて固定子の各相コイルに発生する誘起電圧波形を示す。(c)は(b)の各相コイルの相電圧に基づく相間電圧波形を示す。 図10(a)は回転子の機械的回転角60°(電気角360°)分の瞬時トルク波形を示し、(b)は見易いように機械的回転角20°分を拡大して示している。 図9(a)と同じ回転子と固定子の相対位置において、図11(a)は固定子コイルの正弦波電流駆動の磁束線図を示し、(b)は歪波電流駆動の磁束線図を示す。 図9(a)、図11に示す回転子と固定子の相対位置において、正弦波電流駆動と歪波電流駆動を行った場合の瞬時トルク、電流波形の違いを説明するための図である。(a)は瞬時トルクを示す。(b)、(c)、(d)はそれぞれU相、V相、W相の固定子コイルの瞬時電流を、正弦波電流駆動と歪波電流駆動の場合に対して示す。図左側の点線C−Cの位置(位相)が図11示す回転子と固定子の相対位置に対応する。 図11に示した正弦波電流駆動(Torque_S)と歪波電流駆動(Torque_H)の波形の違いによって固定子の各相コイルが作る磁束の大きさの違いを磁束の方向を示す矢印の長さで強調して図11(a)、(b)と同じ磁束線図上に重ねて示した図である。 図9(a)、図11とは異なる回転子と固定子の相対位置における正弦波電流駆動の磁束線図と歪波電流駆動の磁束線図を示す図である。図14(a)は、正弦波電流駆動の磁束線図であり、(b)は歪波電流駆動の磁束線図である。 図12と同様に、図14の回転子位置において正弦波電流駆動と歪波電流駆動を行った場合の瞬時トルク、電流波形の違いを説明するための図である。(a)は瞬時トルクを示す。(b)、(c)、(d)はそれぞれU相、V相、W相の固定子コイルの瞬時電流を、正弦波電流駆動と歪波電流駆動の場合に対して示す。図略中央の点線D−Dの位置(位相)が、図14に示す回転子と固定子の相対位置に対応する。 図13と同様に、図15に示した正弦波電流駆動と歪波電流駆動の波形の違いによって固定子の各相コイルが作る磁束の大きさの違いを磁束の方向を示す矢印の長さで強調して図14(a)、(b)と同じ磁束線図上に重ねて示した図である。 本発明による回転電機の駆動装置におけるベクトル制御の概略構成を示す図である。 従来の回転電機の駆動装置におけるベクトル制御の概略構成を示す図である。 本発明の効果の概略をN−Tマップ上で示す図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜19を参照して説明する。
本発明による回転電機の駆動装置は、低速時の最大トルク発生時にモータの磁気回路構造、すなわち固定子のスロット位置、コイル位置および回転子の位置に合せて最適な瞬時電流値を出力することで最大トルクの増加が可能になる。
そのため、例えば、電気自動車の走行用モータとして好適であり、停止からの発進、段差乗り上げ等で低速大トルクが必要な場合に有効である。本発明による回転電機は、回転電機のみによって走行する純粋な電気自動車(EV)や、エンジンと回転電機の双方によって駆動されるハイブリッド型の電気自動車(HEV)にも適用できるが、以下ではハイブリッド型の電気自動車を例に説明する。
図1は、本発明による回転電機の駆動装置600を搭載したハイブリッド型電気自動車(HEV)の概略構成を示す図である。なお、図1のHEVは、車両100の前部にエンジン120とこれと同軸に接続された回転電機200が搭載され、エンジン120と回転電機200の駆動力が変速機130とデファレンシャルギア132を介して後輪110を駆動する、いわゆるFRタイプとなっている。しかしながら、前輪を駆動するFFタイプであってもよい。
車両100には、さらにバッテリ180とが搭載されている。バッテリ180は、回転電機200による駆動力が必要な場合には、回転電機の駆動装置600に直流電力を供給し、回転電機の駆動装置600は、回転電機200に3相交流電力を供給する。HEVの回生走行時には、回転電機200が発電した3相交流電力を電力変換装置600が受け取り、これを直流電力に変換してバッテリ180に供給し、バッテリ180を充電する。
高電圧のバッテリ180はリチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池などの2次電池が複数個直並列に接続されて構成され、250ボルトから600ボルト、あるいはそれ以上の高電圧の直流電力が回転電機の駆動装置600に供給される。車両の走行時における回転電機200は、力行運転と回生運転を繰返している。
図2は、HEV車両のJC08、LA4、EUDCなどの走行モードでのモータ使用頻度分布(車両動作点)の例をN−Tマップ上で示した図である。モータトルクが正の領域では力行運転が行われ、モータトルクが負の部分では回生運転が行われる。モータの回転トルクは、通常は図2に示す実線部分で囲まれた領域で出力可能であり、したがって、JC08、LA4、EUDCなどの走行モードでの動作は、図2上に示される各モードの動作点の例のように行われる。
図3に一般的な回転電機の駆動装置600の回路の概略を、回転電機200およびバッテリ180とともに示す。
回転電機の駆動装置600は回転電機200を駆動するためのインバータ610と、インバータ610を駆動制御するドライバ650と、ドライバ650を制御するモータコントローラ620とを備える。
インバータ610はパワーモジュール610a〜cで構成されている。パワーモジュール610a〜cは、それぞれ3相の交流出力の各相U、V、Wの電流を出力する。それぞれのパワーモジュールはパワー半導体素子611a、611bで構成される。パワー半導体素子には、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipoler Transistor)を想定しているが、必要な周波数や電圧によって、他のパワー半導体素子(例えばMOS−FETなど)を用いてもよい。図3に示す例では、パワーモジュール610a〜cはそれぞれ正極側(上アーム側)にIGBT611aとフリーホイリングダイオード612a、負極側(下アーム側)にIGBT611bとフリーホイリングダイオード612bを備えている。なお、パワー半導体素子611a、611bには同じパワー半導体素子が用いられており、パワー半導体素子611と総称する。また、フリーホイリングダイオード612a、612bもフリーホイリングダイオード612と総称する。
回転電機の駆動装置600は、モータコントローラ620からの制御信号に基づきドライバ650を駆動制御し、ドライバ650は、パワーモジュール610a〜cのそれぞれのパワー半導体素子611a、611bのスイッチング動作を制御する。高電圧のバッテリ180からの直流電力が回転電機の駆動装置600のインバータ610を構成するパワーモジュール610a〜cのそれぞれの正極側および負極側の直流端子に供給される。回転電機の駆動装置600は、パワー半導体素子のスイッチング動作を制御することにより、供給された直流電力を3相交流電力に変換し回転電機200に供給する。このようなパワー半導体素子のスイッチング動作により、回転電機200に3相交流電流が供給されて電動機として駆動される。すなわち、ドライバ650とインバータ610はモータに駆動電流を供給する駆動部として動作し、モータコントローラ620はこの駆動部を制御する制御部として動作する。
あるいは車両の回生動作時には、回転電機200は発電機として運転される。回転電機200の回転子が外部から加えられる回転トルクで回転駆動され、回転電機200の固定子巻線から3相交流電力が出力される。出力された3相交流電流は、パワー半導体素子611a、611bおよびフリーホイリングダイオード612a、612bの動作によって直流に変換されて、バッテリ180に供給されてバッテリ180が充電される。
パワー半導体素子611a、611bのスイッチング動作により発生する直流電圧の脈動(リップル)は、バッテリ180とインバータ610の間に、バッテリ180と並列に接続された平滑コンデンサ615により平滑される。
ドライバ650は対応するインバータ装置610を制御するための駆動部を構成しており、モータコントローラ620から出力された制御信号に基づいて、パワー半導体素子611a、611bを駆動させるためのゲート駆動信号を発生する。図示は省略するが、ドライバ650には、各相の各上下アームのゲートに供給する駆動信号を発生する集積回路が6個設けられている。これらの集積回路から、各パワーモジュール610a〜cのそれぞれのパワー半導体素子611のゲートを駆動するゲート信号が供給される。
モータコントローラ620は、電力変換装置全体を制御する制御部を構成している。各パワーモジュール610a〜cのそれぞれのスイッチング用パワー半導体素子611を動作(オン・オフ)させるためのパワー半導体素子のゲート信号は、モータコントローラ620から出力される各相毎のPWM信号によってドライバ650で生成される。
このPWM信号は、モータコントローラ620に備えられたマイクロコンピュータ630での演算によって生成される。モータコントローラ620には、上位制御装置670からのトルク指令信号(トルク指令値T)、電流センサ660のセンサ出力、回転電機200に搭載された回転センサ(レゾルバ)224のセンサ出力が入力される。モータコントローラ620はトルク指令値および各センサ出力に基づいて制御値を演算し、ドライバ650にゲート駆動信号を生成するためのPWM信号を出力する。
なお、本発明による回転電機の駆動装置600におけるモータコントローラ620の構成および動作については後述する。
図4はEVやHEV等の電動車両駆動用のPMモータの例であり、12極の回転子と72スロットの分布巻き固定子を備えている。回転電機の駆動装置600によって制御される回転電機200は、ハウジング212の内部には固定子230が保持されており、固定子230は固定子鉄心232と固定子巻線238とを備えている。固定子鉄心232の内側には、回転子250が空隙222を介して回転可能に保持されている。回転子250は回転子鉄心252と永久磁石254と非磁性体のあて板226を備えており、回転子鉄心252はシャフト218に固定されている。ハウジング212は軸受216が設けられた一対のエンドブラケット214を有しており、シャフト218はこれらの軸受216により回転自在に保持されている。
シャフト218には、回転子250の極の位置や回転速度を検出するレゾルバ224が設けられている。このレゾルバ224からの出力は、図3に示すモータコントローラ620に取り込まれる。モータコントローラ620は、取り込まれた出力に基づいて固定子の各相コイルに供給する電流波形に対応した各相毎のPWM信号をドライバ650に出力する。ドライバ650は、このPWM信号に基づいて、各パワーモジュール610a〜cのそれぞれのパワー半導体素子611のゲートを駆動するゲート信号をインバータ610に出力する。
インバータ610の各パワーモジュール610a〜cのそれぞれのパワー半導体素子611は、ゲート信号に基づきスイッチング動作を行い、バッテリ180から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。この3相交流電力は図4に示す固定子巻線238に供給され、回転磁界が固定子230に発生する。3相交流電流の周波数はレゾルバ224の検出値に基づいて制御され、3相交流電流の回転子250に対する位相も同じくレゾルバ224の検出値に基づいて制御される。
図5は固定子230および回転子250の断面を示す図であり、固定子鉄心232の内周側には、多数のスロット240とティース236とが全周に渡って均等に配置されている。尚、図5では、スロットおよびティースの全てに符号を付すことはせず、代表して一部のティースとスロットにのみに符号を付した。スロット240内には固定子巻線(不図示)と固定子鉄心232とを絶縁するスロット絶縁材(不図示)が設けられている。図5の例では、固定子巻線238を構成するu相、v相、w相の複数の相巻線が複数のスロットに分布して装着される分布巻を採用している。固定子巻線238の巻き方として集中巻を使用しても同様の効果が得られる。なお、集中巻きの場合は固定子のスロット数は、通常図5に示すスロット数より少ない。
分布巻とは、複数のスロット240を跨いで離間した2つのスロットに相巻線が収納されるように、相巻線が固定子鉄心232に巻かれる巻線方式である。図5の例では、巻線方式として分布巻を採用しているので、固定子で生成される各相の磁束分布は正弦波状に近く、リラクタンストルクを得やすい。そのため、弱め界磁制御やリラクタンストルクを活用して、低回転速度だけでなく高回転速度までの広い回転数範囲についての制御が可能であり、電気自動車などのモータ特性を得るのに適している。
また、回転子鉄心252のコア301には、矩形の永久磁石が挿入される磁石挿入孔310が開けられており、その磁石挿入孔310には永久磁石254が埋め込まれ接着剤などで固定されている。磁石挿入孔310の円周方向の幅は、永久磁石254の円周方向の幅よりも大きく設定されており、永久磁石254の両側には磁気的空隙257が形成されている。この磁気的空隙257は接着剤を埋め込んでも良いし、成形樹脂で永久磁石254と一体に固めても良い。永久磁石254は回転子250の界磁極として作用する。図6は、図5に示した断面図の一部を拡大して示したものである。回転子鉄心252のコア301の永久磁石254の両側に形成される磁気的空隙257は、コギングトルク低減のために設けられたものである。
3相交流電流により回転磁界が固定子230に発生すると、この回転磁界が回転子250の永久磁石254a,254bに作用して磁石トルクが生じる。さらに、回転子250には、この磁石トルクに加えてリラクタンストルクが作用する。なお、回転電機200は、図5、6、9、11、13、14、16において、どちらの回転方向にも回転可能である。しかし、説明の都合上、以下では回転子250あるいは回転子鉄心252はこれらの図で反時計回りに回転するものとする。
以下では図4、5に例示されたPMモータでの、本発明による回転電機の駆動装置の動作について説明する。
図7を参照して、リラクタンストルクの発生原理を説明する。一般に、磁束が磁石中心を通る軸をd軸,磁束が磁石の極間から極間へ流れる軸をq軸と呼ぶ。このとき,磁石の極間中心にある鉄心部分を補助突極部259と呼ぶ。回転子250に設けられた永久磁石254の透磁率は空気とほぼ同じであるため、固定子側から見た場合、d軸部は磁気的に凹んでおり、q軸部は磁気的に凸になっている。そのため、q軸部の鉄心部分は突極と呼ばれる。リラクタンストルクは、このd軸とq軸の磁束の通り易さの差、すなわち、突極比によって生じる。
回転電機の駆動装置600を用いて回転電機200の制御を行う場合、従来のベクトル制御(図3、図18参照)はレゾルバ224等の回転センサを用いて回転子250の磁極位置を検出し、この検出された磁極位置に基づいて、電流センサ660で検出された3相の電流値の座標変換(3φ→dq)を行う。この変換されたdq座標の電流値を上位制御装置670からのトルク指令値Tに基づいて算出された電流指令値Id、Iqに加算する。このように、ベクトル制御は、検出された各相のコイル電流のフィードバックを行うことにより、同一トルクで同一回転数という条件である場合、回転子250の磁極位置に対して、電流が作る磁束の位置を一定にするような制御を行う手法であり、基本的にトルク制御を行う固定子コイルの各相の電流波形の時間変化は図8(a)に示すように正弦波となる。
しかし、本発明による回転電機の駆動装置(図17参照、説明後述)においては、図8(b)に示すように、固定子コイルの各相の電流波形の時間変化は概ね正弦波の形状となるが、局所的に電流の増減を行うので、正弦波からはずれた歪み波となっている。
すなわち、本発明による回転電機の駆動装置においては、概ね従来のベクトル制御と同様に回転子250の磁極位置に対して、電流が作る磁束の位置を一定にするように制御を行うが、モータ200の磁気回路構造、すなわち固定子230のスロット位置、コイル位置および回転子250の位置に合せてトルクが最大となる瞬時電流値を選択するため、回転子250の磁極位置に対して、電流が作る磁束の時間的変化は必ずしも正弦波とはならず歪波となるように制御を行うものである。
このとき、予めモータ200の磁気回路構造が判っていれば、従来から回転子の回転位置の検出に用いられているレゾルバ224等で回転子の位置を検出し、これをモータの内部起電力の位相と比較することで、スロット位置あるいは固定子コイル位置と回転子との電気的な相対位置を検出することができる。
例えば、図9のような固定子鉄心232に三相巻線が配置され、回転子鉄心252には永久磁石254a、254bが埋め込まれている、モータ磁気回路構造において、固定子230の各相コイルは、各相の符号が+であれば紙面から手前側に飛び出す方向、−であれば紙面から奥側に引き込む方向に各相コイルの巻線が捲回されているとする。
ここである時刻の回転子位置を各相の無負荷誘起電圧の時間変化の波形に合わせる。
図9(b)は、回転子230の回転によって、この回転子の永久磁石の磁束が固定子コイルに鎖交することによって生成される各相コイルの無負荷誘起電圧の変化を示している。401はU相コイル、402はV相コイル、403はW相コイルの電圧をそれぞれ示す。また図9(c)は、各相コイルの無負荷誘起電圧を相間電圧の変化で示したものである。404はU−V間の相間電圧、405はV−W間の相間電圧、406はW−U間の相間電圧をそれぞれ示す。なお、図9(b)、(c)の左側の点線B−Bの位相(電気角)が図9(a)に示す回転子鉄心252と固定子鉄心232の相対位置に対応している。
図9(a)から分かるように、この図に示す回転子鉄心252と固定子鉄心232の相対位置において、永久磁石254a、254bの磁束のU相の固定子コイルへの鎖交量が最大となっているが、この位置での磁束の鎖交量の変化率はほぼ0となる。これはたとえば正弦曲線はθ=π/2で最大値をとるが、その微分値は0となることと同等である。
また、ここでは回転子鉄心252は反時計回りに回転するとしているので、図9(a)の状態からさらに15°(図9(b)、(c)で電気角90°に対応)回転すると、永久磁石254a、254bの磁束のU相の固定子コイルへの鎖交量は最小となるが、この位置では磁束の鎖交量の変化は最大となる。
固定子コイルでの誘起電圧は、固定子コイルに鎖交する磁束の微分値に比例する(∝−dφ/dt、φはコイル鎖交磁束)ので、回転子鉄心252が図9(a)の位置で、U相の固定子コイルの誘起電圧(相電圧)はほぼ0となり、これから電気角で90°進んだ状態で誘起電圧が最大となる。これが図9(b)に示されている。また、図9(c)は図9(b)に対応して、2つの相コイル間の相間電圧の変化を示したものである。
すなわち、図9(b)、(c)に示す各相コイルの誘起電圧波形から、この誘起電圧波形での各位相に対応した回転子250と固定子230の相対位置、すなわちモータ内部の磁気回路の状態を、上記で説明した図9(a)と(b)、(c)の関係から検出することができる。
さらに、前述のように、回転子の回転位置は、レゾルバ224等で検出できるので、一旦、固定子コイルの無負荷誘起電圧を測定して、回転子250と固定子230の相対位置関係を確認しておけば、レゾルバ224による回転子の回転位置でモータ内部の磁気回路の状態を確認することができることになる。
相電圧で確認すると、図9(b)の左側の点線B−Bの位相で、U相の相電圧e_uは0Vと交差する。すなわちこの交差点の位相が図9(a)に示す回転子250と固定子230の相対位置と対応する。あるいは、相間電圧で確認すると、図9(c)の左側の点線B−Bの位相でW相とV相の線間電圧e_vwが最大の負の値となる。すなわちこのe_vwが最大の負の値となる位相が図9(a)に示す回転子250と固定子230の相対位置と対応する。このようにして、従来の回転センサ224の出力からモータ内部の磁気回路構造まで読み取ることが可能になる。よって従来の電力変換機での回転位置検出機能の構成を変えることなく、固定子230のスロット位置、コイル位置および回転子250の位置、すなわちモータ磁気回路構造をリアルタイムに検出し、このリアルタイムに検出したモータ磁気構造に合わせて、固定子コイル電流を制御することにより瞬時電流値制御が可能になる。
このようにレゾルバ224による回転子の位置を用いて検出されるモータ内部の磁気回路の状態に合わせて、後述するように正弦波電流駆動からは外れた、最適な固定子コイルの瞬時電流値を設定して、モータを回転させた場合の瞬時トルク波形の例を図10に示す。本実施形態で例示するモータは12極のモータであるため、電気角360°は回転子の回転角度60°に相当する。したがって、図10(a)は、図4、5に示す回転電機の回転子を機械的に60°(電気角360°)回転駆動した場合の瞬時トルク波形を示す。(b)は(a)の瞬時トルク波形の機械的回転角20°(電気角120°)分を拡大して示している。(a)、(b)で従来の正弦波駆動によるトルクをTorque_S(点線)で示し、本発明による回転電機の駆動装置を用いた歪波駆動によるトルクをTorque_H(実線)で示す。図10からも判るように、正弦波電流駆動に対して、モータ磁気回路に合わせて最適電流値を選択した歪波電流駆動とした場合の方がトルクが増加していることが判る。
この歪波電流駆動とした場合のトルクの増加を、各相の瞬時電流値とこれに対応した磁束の変化で具体的に説明する。
通常の正弦波電流駆動での磁束の状態の例(図11(a)参照)に対して、歪波電流駆動とすることでトルク増加が生じる場合の磁束の状態の例(図11(b)参照)の回転子位置において、瞬時トルク、各相の瞬時電流値のシミュレーション結果の例を図12に示す。図12(a)、(b)、(c)、(d)それぞれの左側の点線C−Cの位置(位相)が、図9(a)、図11に示す回転子と固定子の相対位置に対応する。図12(a)は図10(b)と同じものであり、(b)、(c)、(d)は回転子の機械的回転角20°(電気角120°)分に対応した固定子コイルのU、V、W相のそれぞれの瞬時電流波形を示す。また、図10と同様に、(a)では、従来の正弦波駆動によるトルクをTorque_S(点線)で示し、本発明による回転電機の駆動装置を用いた歪波駆動によるトルクをTorque_H(実線)で示してある。図12(b)、(c)、(d)ではそれぞれ正弦波駆動での瞬時電流値と歪波駆動での瞬時電流値を重ねて示してある。図12(b)では、正弦波駆動でのU相の瞬時電流がIu_S、歪波駆動の瞬時電がIu_Hで示されている。同様に(c)では正弦波駆動でのV相の瞬時電流がIv_S、歪波駆動の瞬時電がIv_Hで示され、(d)では正弦波駆動でのW相の瞬時電流がIw_S、歪波駆動の瞬時電がIw_Hで示されている。
図12(a)の正弦波電流駆動のトルク450aに対して、歪波電流駆動のトルク450bの増加がみられる回転子位置(図12(a)、(b)、(c)の左側の点線C−Cの位相に対応)において、各相瞬時電流値は、正弦波電流駆動の場合と歪波電流駆動とで異なっている。
たとえば、図12(b)では、正弦波電流駆動のU相電流の瞬時値411aに対して、歪波電流駆動のU相電流の瞬時値411bは電流の絶対値が減少している。図12(c)では、正弦波電流駆動のV相電流の瞬時値412aに対して、歪波電流駆動のV相電流の瞬時値412bはほぼ変わらず、図12(d)では、正弦波電流駆動のW相電流の瞬時値413aに対して、歪波電流駆動のW相電流の瞬時値413bは電流の絶対値が増加している。
これらの各相の電流の瞬時値に対応して各相の磁束が生成されており、これらの各相の電流の瞬時値に対応して各相の磁束が生成されている。したがって、この各相の磁束は、正弦波電流駆動と歪波電流駆動の場合の瞬時電流値の違いに対応して異なるものとなる。この瞬時電流値の違いによるモータ内部の磁束の状態を磁束の方向を示す矢印の長さで強調して、図11に示す磁束線図に重ねて示したものが図13である。図13(a)は正弦波駆動の場合の磁束の大きさを示し、参照番号421a、422a、423aはそれぞれ図12(b)、(c)、(d)で図左側の点線の位置の電気角での正弦波電流駆動のU相コイル電流411a、V相コイル電流412a、W相コイル電流413aの作る磁束の大きさと向きを表わしている。また、図13(b)は歪波電流駆動の場合の磁束の大きさを示し、参照番号421b、422b、423bは、それぞれ図12(b)、(c)、(d)で図左側の点線の位置の電気角での歪波電流駆動のU相コイル電流411b、V相コイル電流412b、W相コイル電流413bの作る磁束の大きさと向きを表わしている。
正弦波電流駆動でのモータ内部の磁束分布(図13(a))と歪波電流駆動でのモータ内部の磁束分布(図13(b))を比較すると、正弦波電流駆動でのU相磁束421aに対して歪波電流駆動でのU相磁束421bが小さくなっている。また正弦波電流駆動でのV相磁束422aに対して歪波電流駆動でのV相磁束422bはほぼ変わらず、正弦波電流駆動でのW相磁束423aに対して歪波電流駆動でのW相磁束423bが大きくなっている。
さらに別の回転子位置でトルク増加が生じる図14における、瞬時トルク、各相瞬時電流のシミュレーション結果の例を図15に示す。図略中央の点線D−Dでの、図15(a)、(b)、(c)、(d)それぞれの位置(位相)が、図14に示す回転子と固定子の相対位置に対応する。図15(a)に示すように、正弦波電流駆動の瞬時トルク450aに対しても、歪波電流駆動の瞬時トルク450bの増加がみられる。このときの各相の瞬時電流値も、図12の場合と同様に、正弦波電流駆動の場合と歪波電流駆動とで異なっている。図15(b)では、正弦波電流駆動のU相の瞬時電流411aに対して、歪波電流駆動のU相の瞬時電流411bの絶対値はほぼ同程度となっている。また、図15(c)では、正弦波電流駆動のV相の瞬時電流412aに対して、歪波電流駆動のV相の瞬時電流412bは絶対値が増加し、図15(d)では、正弦波電流駆動のW相の瞬時電流413aに対して、歪波電流駆動のW相の瞬時電流413bの絶対値が減少している。
図12の場合と同様に、これらの各相の電流の瞬時値に対応して各相の磁束が生成されている。したがって、この各相の磁束は、正弦波電流駆動と歪波電流駆動の場合の瞬時電流値の違いに対応して異なるものとなる。この瞬時電流値の違いによるモータ内部の磁束の状態を磁束の方向を示す矢印の長さで強調して、図14に示す磁束線図に重ねて示したものが図16である。図16(a)は正弦波駆動の場合の磁束の大きさを示し、参照番号421a、422a、423aはそれぞれ図15(b)、(c)、(d)で図左側の点線D−Dの位置の電気角での正弦波電流駆動のU相コイル電流411a、V相コイル電流412a、W相コイル電流413aの作る磁束の大きさと向きを表わしている。また、図15(b)は歪波電流駆動の場合の磁束の大きさを示し、参照番号421b、422b、423bは、それぞれ図15(b)、(c)、(d)で図左側の点線の位置の電気角での歪波電流駆動のU相コイル電流411b、V相コイル電流412b、W相コイル電流413bの作る磁束の大きさと向きを表わしている。
正弦波電流駆動でのモータ内部の磁束分布(図16(a))と歪波電流駆動でのにおいてモータ内部の磁束分布(図13(b))を比較すると、正弦波電流駆動でのU相磁束421aに対して歪波電流駆動でのU相磁束421bはほぼ同程度となっている。また、正弦波電流駆動でのV相磁束422aに対して歪波電流駆動でのV相磁束422bは大きくなっており、正弦波電流駆動でのW相磁束423aに対して歪波電流駆動でのW相磁束423bが小さくなっている。
以上のようにモータ内部の磁気回路構造に合わせて瞬時電流値を決めることでトルク増加が可能になる。各相の瞬時電流値で、回転電機のトルクをこの回転電機の状態(回転数、トルク指令値T)に応じて最大とするような歪波電流は、シミュレーションによってもあるいは実験によっても定めることができる。回転電機の様々な稼働状態に対応して最大のトルクを出力するインバータから入力される電流実効値の最大値を超えることなくモータの最大トルクを増加させる各相の歪電流値の振幅、位相等をデータ化あるいはパラメータ化しておく。これらのデータあるいはパラメータを、たとえばモータコントローラ620の記憶部626(図16参照)の歪波電流値データ格納部627に格納しておき、これらに基づいて、インバータ610を駆動するゲート信号を生成するPWM信号に歪波成分を加算することによって、インバータから入力される電流実効値の最大値を超えることなくモータの最大トルクを増加させることができる。
この回転電気の効率を最大とするような、歪電流値を加算した瞬時電流値を設定するための、本発明による回転電機の駆動装置について以下に説明する。
図17は、本発明による回転電機の駆動装置600における回転電機のベクトル制御の概略構成を示すブロック図である。図中点線で囲まれた部分が、たとえば図3のモータコントローラ620に備えられたマイクロコンピュータ630で実行される。比較のため、図18に従来一般的に用いられている、ベクトル制御の概略構成を示す。本発明による回転電機の駆動装置においては、通常のベクトル制御と比べ、固定子コイル駆動電流に加算する歪波電流成分を算出する歪波電流算出部637と、この歪波電流成分を算出するためのデータを格納した歪波電流値データ格納部627とが追加されている。
なお、モータコントローラ620は、回転電機200のベクトル制御だけでなく、モータに関する様々な制御を行っているが、これらに関する構成部分は省略されている。たとえば、インバータ610や回転電機200の温度、インバータに供給されるバッテリ180からの直流電圧を検出し、回転電機200やインバータ610の異常診断等も行っている。また、モータコントローラ620は、バッテリ180を管理するバッテリコントローラ(不図示)の上位コントローラとしても機能している。モータコントローラ620の記憶部626は、これらの動作のための様々なデータを格納している。
(本発明による回転電機の駆動装置でのベクトル制御動作)
図17、18を参照して、本発明による回転電機の駆動装置でのベクトル制御動作の概略について、従来技術との差異を説明する。まず一般的なベクトル制御動作(図18参照)について簡単に説明する。
モータコントローラ620はマイクロコンピュータ630を備える。マイクロコンピュータ630の電流指令生成部631は、上位制御装置670からのトルク指令値Tに基づいて、d軸およびq軸の電流指令値Id*、Iq*を演算し出力する。
この電流指令値Id*、Iq*に回転電機200の固定子コイルの各相の電流値がフィードバックされる。電流センサ660で検出された固定子コイルのU相、V相、W相の各電流値Iu、Iv、Iwは、座標変換部635によって、3相交流電流からdq座標の補正電流Idc、Iqc(=フィードバックする補正電流分)に変換される(これを3φ―dq変換と呼ぶ)。なお、電流センサ660からの信号は、モータコントローラ620あるいはマイクロコンピュータ630に設けられたADサンプリング部(不図示)によってデジタル化される。したがって、図17、18のマイクロコンピュータ内の動作はデジタル処理で行われる。
電流指令値Id*、Iq*から、補正電流Idc、Iqcが減算された差分Idc*、Iqc*は、それぞれ電圧指令生成部632,633に供給される。
電圧指令生成部632、633は、Idc*、Iqc*に応じてd軸およびq軸の電圧指令値Vdc、Vqcを座標変換部634へ出力する。座標変換部634は、Vdc、Vqcを、回転位置算出部636からの回転子の位置検出値θdcとを用いて、三相交流の電圧指令値Vu、Vv、Vwに変換して(dq−3φ変換と呼ぶ)PWM信号生成部622へ出力する。
ここで、本発明による回転電機の駆動装置600においては、歪波電流算出部637によって算出された歪波電流成分が電流指令生成部631で加算され、上記のIdc*、Iqc*は歪波電流成分を含むものとなる。この歪波電流成分が加算されたIdc*、Iqc*が変換された三相交流の電圧指令値Vu、Vv、Vwに基づいて、ドライバ650は、インバータ610のパワー半導体素子611のスイッチング動作を制御するゲート信号を生成する。インバータ610から主力される固定子コイルの各相の電流は、この歪波電流成分の加算により、図12(b)、(c)、(d)および図15(b)、(c)、(d)で説明したように、増減する。
回転センサ(レゾルバ)224の、モータの回転位置に対応した信号からR/Dコンバータ624により相対回転位置の示すデジタル信号θdが回転位置算出部636に出力される。回転位置算出部は636は、R/Dコンバータ624の出力信号θdから、図9(a)、(b)、(c)を参照して説明したように、回転子250と固定子230の相対位置θdcを算出し、座標変換部634、635に入力する。この相対位置θdcに基づいて、座標変換部634、635でそれぞれ、上記のdq−3φ変換あるいは3φ−dq変換を行う。
なお、この相対位置θdcの値は、歪波電流算出部637にも入力され、上記で説明した歪波電流成分を加算/減算を行う位相が算出され、この位相で電流指令値Idc*、Iqc*への歪波電流成分加算が行われる。
また、この歪波電流成分の算出は、前述の歪波電流値格納部627に記憶された歪波電流を算出するためのデータやパラメータと、上位制御装置からのトルク指令値Tに対応して行われる。
歪波電流算出部637で算出される歪波成分は、3相の成分の和が0となるように算出される。したがって、インバータ610に供給される直流電力は脈動しない。トルクのみを増加することができるので、インバータから入力される電流実効値の最大値を超えることなくモータの最大トルクを増加させることができる。
またこのように3相の成分の和が0となるような歪波電流データが歪波電流値格納部627に前もって記憶される。
本発明のように歪波電流を用いたベクトル制御では、トルク指令値Tに対応した電流指令値Id*、Iq*を用いた場合、通常の正弦波駆動の場合よりも大きなトルクが得られる。歪波電流算出部637では、上位制御装置からのトルク指令値Tとトルク指令値の増分ΔTに基づいてこのトルク増分に対応する電流指令値分(歪波電流成分)を算出して、電流指令生成部に送信する。電流指令値生成部631では、このようにしてトルク増分を歪は電流成分を含むIdとIqを算出している。
図19は、図2の通常の正弦波駆動によるN−Tマップに対し、本発明による回転電機の駆動装置の効果をおおまかに示したものである。本発明による回転電機の駆動装置における歪波駆動は、任意の回転数において適用可能であるので、図12および図15で説明したシミュレーション結果の例から、正弦波駆動による一般的な回転電機駆動と比較して、モータ回転の全領域で、同じ消費電流に対して数%の出力改善が可能であると見込まれている。
上記で説明した歪波電流によるベクトル制御と逆の制御を行うことにより、回転電機の回生時の発電量を増加させることが可能であるが、この詳細な説明は省略する。
なお、以上の説明では、回転センサ224には、レゾルバが使用されているとしたが、エンコーダを用いてもよい。エンコーダを用いる場合はR/Dコンバータ624は不要である。また上記では説明を省略したが、回転線224の出力を用いて、回転電機の回転数もモータコントローラ620で検出されている。
本発明による回転電機の駆動装置600のモータコントローラ620においては、歪波電流算出部637で算出される歪波電流成分の電流指令値IdとIqへの加算を行わないかまたは歪波電流成分の算出を行わない場合、または歪波電流成分の算出を行わない場合には、図17に示す歪波電流算出部637が無い状態となるので、図18に示す一般的なモータコントローラと同じ動作を行うことができる。
すなわち、歪波電流算出部637の動作をモータコントローラ620がオン/オフすることにより、一般的な回転電機のベクトル制御と本発明による歪波電流によるベクトル制御とを切り替えることができる。
この一般的な回転電機のベクトル制御(正弦波電流によるベクトル制御)から本発明による歪波電流によるベクトル制御への切り替えは、たとえば登坂路のような場合に大トルクが必要なモードが選択された場合に、上位制御装置から動作切替部638に入力されるトルク指令値の増分ΔTが0でない場合、あるいはトルク指令値Tが正弦波電流によるベクトル制御で発生できるトルクを超える場合によりモータコントローラ620が行う。
あるいは、この歪波電流によるベクトル制御でトルク増大を積極的に用いることもできる。
たとえば、図19のN−Tマップに示したように、本発明による回転電機の駆動装置を用いることによって、モータトルクの出力領域を拡大できる。もし、上位制御装置670からのトルク指令値Tおよびモータの回転数が、図19のN−Tマップに示す従来の正弦波駆動によるベクトル制御のトルク発生領域を超える場合、歪波電流によるベクトル制御に切り替えてベクトル制御を行うことができる。このベクトル制御の切り替えは、トルク指令値Tおよびモータの回転数に対応して、歪波電流算出部637の動作をオン/オフすればよい。
上記のように歪波電流算出部637をオン/オフするために、たとえば図17で示す動作切替部638を設ける。この動作切替え部はたとえば、上位制御装置からトルクを増加するために0でないトルク指令値の増分ΔTが入力された場合、あるいはトルク指令値Tが、記憶部626に格納された図19に示すような従来の正弦波電流駆動による駆動出力限界(トルク発生領域)を超えるような場合、入力されたΔTをそのまま、あるいは正弦波電流駆動による駆動出力限界とトルク指令値Tの差をΔTとして歪波電流算出部637に入力する。歪波電流算出部637は、0でないトルク指令値の増分ΔTが入力された場合にオンとなり、このΔTに対応した歪波電流成分を算出する。
この際、図17には示されていないが、マイクロコンピュータ630は記憶部626に格納された図19に示すようなトルク発生領域に関するデータを参照してトルク指令値Tが、正弦波駆動による駆動出力限界を超えるかどうか判断する。歪波電流によるベクトル制御を含めたトルク出力値の制御は、このようにしてモータコントローラ620と上位制御装置670によって行われる。
以上のように、本発明による回転電機の駆動装置により、回転電機の構造およびその稼働条件(回転数、トルク)の広い範囲に合わせて、インバータから入力される電流実効値の最大値を超えることなくモータの最大トルクを増加させることができる。
以上の説明は本発明の実施形態の例であり、本発明はこれらの実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の特徴を損なわずに様々な変形実施が可能である。
100…車両
110…駆動輪
120…エンジン
130…変速機
132…デファレンシャルギア
180…バッテリ
200…回転電機
212…ハウジング
214…エンドブラケット
216…軸受
218…シャフト
224…回転センサ
222…空隙
226…あて板
230…固定子
232…固定子鉄心
236…ティース
238…固定子コイル
240…スロット
250…回転子
252…回転子鉄心
254,254a,254b…永久磁石
257…磁気的空隙
259…補助突極部
301…回転子鉄心コア
310…磁石挿入孔
401…U相無負荷誘起電圧波形
402…V相無負荷誘起電圧波形
403…W相無負荷誘起電圧波形
404…U相V相間無負荷誘起電圧波形
405…V相W相間無負荷誘起電圧波形
406…W相U相間無負荷誘起電圧波形
411a…正弦波電流駆動U相電流波形
411b…歪波電流駆動U相電流波形
412a…正弦波電流駆動V相電流波形
412b…歪波電流駆動V相電流波形
413a…正弦波電流駆動W相電流波形
413b…歪波電流駆動W相電流波形
421a…正弦波電流駆動時のU相電流が作るステータ磁束
421b…歪波電流駆動時のU相電流が作るステータ磁束
422a…正弦波電流駆動時のV相電流が作るステータ磁束
422b…歪波電流駆動時のV相電流が作るステータ磁束
423a…正弦波電流駆動時のW相電流が作るステータ磁束
423b…歪波電流駆動時のW相電流が作るステータ磁束
450a…正弦波電流駆動時のトルク波形
450b…歪波電流駆動時のトルク波形
600…回転電機の駆動装置
610…インバータ
610a,610b,610c…パワーモジュール
611, 611a, 611b…パワー半導体素子
612, 612a, 612b…フリーホイリングダイオード
615…平滑コンデンサ
620…モータコントローラ
622…PWM信号生成部
624…R/Dコンバータ
626…歪波電流値格納部
630…マイクロコンピュータ
631…電流指令生成部
632,633…電圧指令生成部(PI)
634…dq/3φ座標変換部
635…3φ/dq座標変換部
636…回転位置算出部
637…歪波電流算出部
638…動作切替部
650…ドライバ
660…電流センサ
670…上位制御装置

Claims (5)

  1. 回転電機の駆動制御装置であって、
    前記回転電機に三相交流電流を供給するインバータのドライバを制御するPWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号生成部が前記PWM信号を生成するための電圧指令値を生成する制御部と、
    前記回転電機を駆動制御するためのデータを格納する記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記回転電機のベクトル制御を行うために、上位制御装置からのトルク指令値からdq座標の電流指令値を算出する電流指令生成部と、前記dq座標の電流指令値からdq座標の電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、前記dq座標の電圧指令値を三相交流の電圧指令値に変換して前記ドライバに供給する第1の座標変換部と、前記三相交流電流の検出値をdq座標の補正電流に変換する第2の座標変換部と、前記回転電機の回転子位置を算出し、この回転子位置情報を前記第1および第2の座標変換部に供給する回転位置算出部とを備え、
    前記制御部は、さらに前記回転電機のベクトル制御を歪波成分が印加された三相交流電流で行う歪波ベクトル制御とするために、前記dq座標の電流指令値に加算する歪波電流成分を算出する歪波電流算出部と、前記歪波電流算出部をオン/オフする動作切替部とを備えることを特徴とする回転電機の駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の回転電機の駆動制御装置において、
    前記記憶部は、前記回転電機の回転数および電流指令値に応じて最大のトルクを発生するような歪波電流成分の振幅ならびに位相のデータを格納し、
    前記歪波電流算出部は、前記回転位置算出部によって算出された前記回転子の位置と、前記トルク指令値とに基づいて、前記記憶部に格納された歪波電流成分の振幅ならびに位相のデータから、歪波電流成分を算出することを特徴とする回転電機の駆動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機の駆動制御装置において、
    大トルクが必要なモードが選択された場合に、上位制御装置からの指令により、前記動作切替部は前記歪波電流算出部の動作をオンとして、前記制御部は前記歪波ベクトル制御を行うことを特徴とする回転電機の駆動制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の回転電機の駆動制御装置において、
    上位制御装置からのトルク指令値と前記回転電機の回転数が、正弦波電流を用いた前記ベクトル制御によるトルク出力領域を超える場合は、前記動作切替部はトルク増加信号を前記歪波電流算出部に送信して前記歪波電流算出部の動作をオンとして、前記制御部は前記歪波ベクトル制御を行うことを特徴とする回転電機の駆動制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転電機の駆動制御装置と、前記インバータと、前記ドライバと、前記三相交流電流を検出する電流センサと、前記回転電機の回転子の回転位置に対応した回転位置信号を生成して前記回転位置算出部に供給する回転位置センサとを備えることを特徴とする回転電機の駆動装置。



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