JP2013130724A - マクロレンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側から、正の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群からなり、フォーカシングは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが、互いに異なる移動量で物体側に移動し、前記第3レンズ群の全体あるいは一部を、手振れ補正時に光軸直交方向に移動し、前記第1レンズ群は該レンズ群内に開口絞りを有し、前記開口絞りより物体側に、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の凹レンズを持ち、さらに、前記開口絞りより像側に、少なくとも負レンズと正レンズとの接合レンズを含み、前記第2レンズ群は一対の接合レンズからなり、近軸結像倍率の絶対値が0.5より大きいマクロレンズ。
【選択図】図1
Description
(ν1+ν2)/2 > 60
0.35 < γR1/γF1 < 0.80
の条件を満足すマクロレンズが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、従来のマクロレンズの上述した問題点に鑑みなされたものであって、撮影倍率が0.5倍以上であって、手振れ補正機構の組み込みが容易であって、コンパクトでマクロ撮影が可能なマクロレンズに関し、バックフォーカスが長く、特にマクロ撮影時の結像性能が優れた写真カメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラなどに好適なマクロレンズを提供することを目的とする。
本発明はまた、手振れ補正レンズの光軸直交方向の手振れ補正のための移動量が小さく、手振れ補正機構をコンパクトかつ消費電力を少なく構成できるマクロレンズを提供することを目的とする。
本発明はさらに、手振れ補正レンズ駆動系を配置するための空間を容易に形成できるマクロレンズを提供することを目的とする。
物体側から像側へと順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、そして、負の屈折力を有する第3レンズ群からなり、フォーカシングは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが、互いに異なる移動量で物体側に移動し、前記第3レンズ群の全体あるいは一部を、手振れ補正時に光軸直交方向に移動し、前記第1レンズ群は該レンズ群内に開口絞りを有し、前記開口絞りより物体側に、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の凹レンズを持ち、さらに、前記開口絞りより像側に、少なくとも負レンズと正レンズとの接合レンズを含み、前記第2レンズ群は一対の接合レンズからなり、以下の条件式を満足するマクロレンズ。
|β|>0.5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
β:近軸結像倍率
である。
|β|>0.5
β:近軸結像倍率
は、マクロレンズとして使い勝手が良く、かつ技術的に製造的に一般的レベルを超えた過剰な要求をしないための条件である。
本発明のマクロレンズによればまた、手振れ補正レンズの光軸直交方向の手振れ補正のための移動量が小さく、手振れ補正機構をコンパクトかつ消費電力を少なく構成できるマクロレンズを構成することができる。
本発明のマクロレンズによればさらに、手振れ補正レンズ駆動系を配置するための空間を容易に形成できるマクロレンズを構成することができる。
(実施態様1)
前記本発明において、以下の条件式を満足するマクロレンズ。
0.65<F1/F<1.30 ・・・・・・・・・・・・・・(2)
F1:第1レンズ群の焦点距離
F:全系の焦点距離
前記本発明において、以下の条件式を満足するマクロレンズ。
-0.9<RDG2/F<-0.1 ・・・・・・・・・・・・・(3)
RD2G:第2レンズ群の接合面の曲率半径
F:全系の焦点距離
前記本発明において、以下の条件式を満足するマクロレンズ。
-1.22<(R1G1+R2G1)/(R1G1-R2G1)<-0.54 ・・・・(4)
R1G1:第1レンズ群中、最も物体側の凸レンズの物体側の曲率半径
R2G1:第1レンズ群中、最も物体側の凸レンズの像側の曲率半径
F:全系の焦点距離
前記第3レンズ群中、大きな空気間隔を開けて、3a群と3b群とで構成し、3a群にて手振れ補正を行い、以下の条件を満足する、請求項1又は請求項2に記載のマクロレンズ。
0.5<F3b/F<1.5 ・・・・・・・・・・・・・・(5)
F3b:3b群の焦点距離
実施態様1は、特に、第1レンズ群が、第1レンズ群内での残存収差を小さくしつつ、さらに鏡筒全長の短縮化を図るものである。
条件式(2)の下限値を超えると、全長を短縮化することはできるが、球面収差がオーバーになり、物体距離無限遠時の結像性能の悪化を招く。
条件式(2)の上限値を超えると、球面収差と像面湾曲のアンダーになり、特にマクロ域での結像性能が悪化する。
条件式(2)に関し、好ましくは、0.7<F1/F<1.25であり、さらに好ましくは、0.75<F1/F<1.2である。
本発明は、第2レンズ前群を接合レンズとし、フォーカシングによる色収差の変動を小さくし、さらに球面収差を良好に補正している。
条件式(3)の上限値を超えると、球面収差がオーバー化するため好ましくない。
条件式(3)において、好ましくは、-0.8<RDG2/F<-0.15である。これにより、球面収差のアンダー化を小さくすることができる。
条件式(3)において、さらに好ましくは、-0.7<RDG2/F<-0.2である。これにより、球面収差のアンダー化をさらに小さくすることができる。
実施態様3は、第1レンズ群中の最も物体側に配置する凸レンズの形状を規定するものである。実施態様3は、特に、鏡筒外径及び全長を小さくすると共に、特に球面収差、下側光線のコマ収差の補正を良好に行うことができる。
条件式(4)の下限値を超えると、当該レンズの焦点距離が長くなり、第1レンズ群の直径が大きくなるばかりでなく、レンズ全長が長くなり好ましくない。
条件式(4)の上限値を超えると、当該レンズの屈折力が強くなり、軸外コマ収差が悪化し、結像性能の悪化を招く。
本発明は、第3レンズ群中の一部あるいは全体を光軸に対して垂直方向に移動する防振レンズ群を持つ。第3レンズ群を、物体側の第3レンズ前群3a及び像側の第3レンズ後群3bに分け、第3レンズ前群3aを手振れ補正レンズにすることにより、手振れ補正時の手振れ補正補レンズの移動量を小さくすることができる。
第3レンズ後群3bに関する条件式(5)の上限値を超えると、レンズ防振群の移動量は小さくなるものの、同じく手振れ補正時の収差補正が困難となり好ましくない。
実施形態1のマクロレンズは、図1に示すように、物体側から像側へと順に、正の屈折力を有する第1レンズ群LG1、正の屈折力を有する第2レンズ群LG2、そして、負の屈折力を有する第3レンズ群LG3からなり、フォーカシングは、前記第1レンズ群LG1と前記第2レンズ群LG2とが、互いに異なる移動量で物体側に移動し、前記第3レンズ群LG3の全体あるいは一部を、手振れ補正時に光軸直交方向に移動し、前記第1レンズ群LG1は該第1レンズ群LG1内に開口絞りSを有し、前記開口絞りSより物体側に、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の凹レンズを持ち、さらに、前記開口絞りSより像側に、少なくとも負レンズと正レンズとの接合レンズを含み、前記第2レンズ群LG2は一対の接合レンズからなる、マクロレンズである。
f=61.22 Fno:2.88 ω=13.34
R D Nd Vd
1.00000
1 24.8471 3.6865 1.61800 63.39
2 -276.6962 0.1341 1.00000
3 22.6164 2.0778 1.61800 63.39
4 41.8548 1.9406 1.00000
5 -175.2139 0.9384 1.62004 36.26
6 12.5311 0.8664 1.00000
7 12.6768 2.0108 1.67270 32.10
8 14.8413 3.2118 1.00000
9 STOP 0.0000 2.6755 1.00000
10 -20.0501 0.8043 1.59551 39.24
11 61.3040 3.0162 1.74400 44.79
12 -23.0825 0.1005 1.00000
13 57.9302 1.2735 1.60738 56.82
14 436.1196 D(14) 1.00000
15 318.1367 2.4800 1.58913 61.13
16 -20.8893 0.8043 1.70154 41.24
17 -45.5088 D(17) 1.00000
18 -223.7049 2.0108 1.72825 28.46
19 -22.5910 0.6703 1.65844 50.88
20 24.0685 6.4517 1.00000
21 26.4400 3.9546 1.48749 70.24
22 -41.7129 1.7999 1.00000
23 -35.3739 0.8043 1.59551 39.24
24 337.6153 D(24) 1.00000
D(14) 0.8043 7.8542 14.0975
D(17) 0.7158 10.5632 22.2767
D(24) 26.3541 26.3541 26.3541
フォーカシングにおいては、第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2は、物体側に繰り出す方向に移動し、第1レンズ群LG1の繰出し量は第2レンズ群LG2の操出し量より大きく、INFからマクロ端への移動量はそれぞれ、34.8mm、21.6mmである。
第3レンズ後群LG3bは、凸レンズ、空気間隔を明けて、凹レンズから構成している。実施形態1はすべてのレンズ面を球面で構成しているが、非球面を含めてもよい。
f=87.38 Fno:2.86 ω=9.42
R D Nd Vd
1 53.6967 2.5000 1.64769 33.79
2 33.9257 3.0000 1.00000
3 61.8652 3.5200 1.62041 60.29
4 -496.9001 0.2000 1.00000
5 24.6534 3.4500 1.88300 40.80
6 41.9865 0.5000 1.00000
7 27.8441 2.4400 1.64769 33.79
8 18.8112 6.2328 1.00000
9 STOP 0.0000 2.0735 1.00000
10 -247.6206 1.2000 1.68893 31.07
11 25.9805 3.7000 1.60300 65.44
12 144.1063 6.0000 1.00000
13 -1087.3184 2.2000 1.84666 23.78
14 -89.4782 D(14) 1.00000
15 251.5838 3.5000 1.60311 60.64
16 -43.0632 1.2000 1.59551 39.24
17 -110.9693 D(17) 1.00000
18 397.4439 3.6000 1.84666 23.78
19 -29.8106 1.2000 1.83400 37.16
20 33.7103 9.1663 1.00000
21 42.2978 3.4500 1.88300 40.80
22 -60.7017 1.3674 1.00000
23 -54.7245 1.2000 1.80518 25.42
24 96.2211 D(24) 1.00000
D(14) 1.5000 7.5518 13.1363
D(17) 1.3000 20.7306 41.6637
D(24) 39.3186 39.3186 39.3186
第3レンズ群LG3は、凸凹レンズ222,223で構成した第3レンズ前群LG3aを手振れ補正レンズとした。0.3度相当のカメラチルト手振れに対する補正量は、0.43mmである。手振れ補正レンズは、実施形態2において凸凹の順となっているが、凹凸の順でも本発明を有効に実施できる。第3レンズ後群LG3bは、凸レンズ222、空気間隔を明けて、凹レンズ223から構成されている。
実施形態2はすべてのレンズ面を球面で構成させているが、非球面を含めてもよい。
f=92.50 Fno:2.88 ω=8.89
R D Nd Vd
1 52.8502 5.0000 1.69340 55.55
2 -1122.1878 0.1500 1.00000 0.00
3 35.0908 3.5000 1.71690 54.37
4 78.6957 1.6211 1.00000 0.00
5 295.8233 10.1351 1.74466 33.87
6 24.7533 4.0589 1.00000 0.00
7 STOP 0.0000 3.3991 1.00000 0.00
8 -36.1756 1.2000 1.61340 34.87
9 565.2948 4.5000 1.87427 41.26
10 -60.3847 0.1500 1.00000 0.00
11 241.1551 2.2000 1.72501 54.00
12 -138.6730 D(12) 1.00000 0.00
13 399.0832 3.3000 1.69429 55.51
14 -35.9519 1.2000 1.66368 33.24
15 -75.4501 D(15) 1.00000 0.00
16 -211.6478 3.8000 1.72104 27.33
17 -21.9716 1.2000 1.69247 39.94
18 32.7382 7.5355 1.00000 0.00
19 38.0042 5.0000 1.51194 64.14
20 -393.1517 1.9489 1.00000 0.00
21 -68.9235 1.2000 1.87908 39.86
22 -94.4574 D(22) 1.00000 0.00
D(12) 1.5000 10.6295 19.4820
D(15) 0.9900 15.8939 33.0080
D(22) 39.6421 39.6876 39.7088
フォーカシングにおいて、第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2は物体側に繰り出す方向に移動し、第1レンズ群LG1の繰出し量は第2レンズ群LG2の操出し量より大きい。INFからマクロ端への移動量はそれぞれ、50.1mm、32.1mmである。
第3レンズ後群LG3bは、凸レンズ322、空気間隔を明けて、凹レンズ323から構成される。
実施形態3のすべてのレンズ面は球面で構成させているが、非球面を含めてもよい。
f=46.35 Fno:2.88 ω13.12
R D Nd Vd
1 20.2810 2.7000 1.62291 59.82
2 -606.7962 0.1002 1.00000
3 14.9930 1.9000 1.62251 59.90
4 41.3833 1.7073 1.00000
5 556.6851 1.0000 1.64023 34.43
6 8.6442 0.6000 1.00000
7 8.1781 1.6754 1.70560 29.91
8 8.1298 2.7581 1.00000
9 STOP 0.0000 2.0000 1.00000
10 -124.4036 0.8000 1.56796 43.44
11 12.4051 2.2000 1.74301 44.92
12 -69.3579 D(12) 1.0000
13 -53.6822 1.8000 1.58872 62.08
14 -10.4117 0.8000 1.69684 40.84
15 -17.0118 D(15) 1.00000
16 -45.3442 0.5000 1.65008 55.10
17 14.4680 1.8000 1.72348 28.99
18 19.0376 7.0983 1.00000
19 23.7797 4.5000 1.53685 63.96
20 -69.5278 D(20) 1.00000
D(12) 1.7384 5.5626 7.1631
D(15) 1.1583 10.1484 20.7336
D(20) 14.6593 14.6593 14.6593
フォーカシングにおいては、第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2は、物体側に繰り出す方向に移動し、第1レンズ群LG1の繰出し量は第2レンズ群LG2の操出し量より大きい。INFからマクロ端への移動量はそれぞれ、25.0mm、19.6mmである。
LG1 第1レンズ群
LG2 第2レンズ群
LG3 第3レンズ群
LG3a 第3レンズ前群
LG3b 第3レンズ後群
Claims (5)
- 物体側から像側へと順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、そして、負の屈折力を有する第3レンズ群からなり、フォーカシングは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが、互いに異なる移動量で物体側に移動し、前記第3レンズ群の全体あるいは一部を、手振れ補正時に光軸直交方向に移動し、前記第1レンズ群は該レンズ群内に開口絞りを有し、前記開口絞りより物体側に、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の凹レンズを持ち、さらに、前記開口絞りより像側に、少なくとも負レンズと正レンズとの接合レンズを含み、前記第2レンズ群は一対の接合レンズからなり、以下の条件式を満足するマクロレンズ。
|β|>0.5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
β:近軸結像倍率 - 以下の条件式を満足する、請求項1記載のマクロレンズ。
0.65<F1/F<1.30 ・・・・・・・・・・・・・・(2)
F1:第1レンズ群の焦点距離
F:全系の焦点距離 - 以下の条件式を満足する、請求項1又は請求項2記載のマクロレンズ。
-0.9<RDG2/F<-0.1 ・・・・・・・・・・・・・(3)
RD2G:第2レンズ群の接合面の曲率半径
F:全系の焦点距離 - 以下の条件式を満足する、請求項1ないし請求項3のうちの一項に記載のマクロレンズ。
-1.22<(R1G1+R2G1)/(R1G1-R2G1)<-0.54 ・・・・(4)
R1G1:第1レンズ群中、最も物体側の凸レンズの物体側の曲率半径
R2G1:第1レンズ群中、最も物体側の凸レンズの像側の曲率半径
F:全系の焦点距離 - 前記本発明において、前記第3レンズ群中、大きな空気間隔を開けて、3a群と3b群とで構成し、3a群にて手振れ補正を行い、以下の条件を満足する、請求項1又は請求項2に記載のマクロレンズ。
0.5<F3b/F<1.5 ・・・・・・・・・・・・・・(5)
F3b:3b群の焦点距離
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