JP2013130169A - 気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 - Google Patents

気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された空燃比センサの出力を用いて、気筒別の空燃比を推定する場合において、推定精度の悪化を抑制する。
【課題手段】サンプリング間の時間tk-1,tk,tk+1が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を補間演算により推定する一方、空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔tkでは、補間演算の実行を禁止する。仮に線形補間による補間演算を実行すると、結果として算出される推定A/F値pkbarは、真のA/F値p0から大きく乖離してしまう。したがって、このような場合には補間演算を禁止して検出A/F値pkをそのまま採用することにより、推定精度の悪化を抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置に係り、特に、気筒別の空燃比を推定する機能を有するものに関する。
一般に、触媒を利用した排気浄化システムを備える内燃機関では、排気中有害成分の触媒による浄化を高効率で行うため、内燃機関で燃焼される混合気における空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比のコントロールが事実上必須となっている。こうした空燃比の制御を行うため、内燃機関の排気通路に空燃比センサを設け、これによって検出された空燃比を所定の目標空燃比に一致させるように、全気筒の空燃比を共通の補正量で補正するフィードバック制御を実施している。
一方、全気筒に対し同一の制御量を用いて空燃比フィードバック制御を行うため、この空燃比フィードバック制御を実行したとしても、燃焼室内の実際の空燃比が気筒間で不均等(インバランス)になることがある。このときインバランスの程度が小さければ、空燃比フィードバック制御で吸収可能であり、また触媒でも排気中有害成分を浄化処理可能なので、排気エミッションに実質的に影響を与えず、顕著な問題とはならない。
しかし、例えば一部の気筒の燃料噴射系が故障するなどして、気筒間の空燃比が大きくインバランスになると、排気エミッションを悪化させてしまい、問題となりうる。このような排気エミッションを悪化させる程の大きな空燃比インバランスは異常として検出するのが望ましい。特に自動車用内燃機関の場合、排気エミッションの悪化した車両の走行を未然に防止するため、気筒間空燃比インバランスを車載状態(オンボード)で検出することが要請されており、最近ではこれを法規制化する動きもある。
例えば特許文献1に記載の装置では、排気通路における集合部に設置された空燃比センサの出力を用いて、気筒別の空燃比を推定している。この特許文献1の装置では、共通の空燃比センサの出力を用いて、クランク角に基づく気筒別の重み付け演算を実行し、所定の補正を加えることで、気筒別の空燃比を推定している。
しかし、特許文献1の装置では、クランク角に基づいてサンプリングを行うので、回転変動によってサンプリングのタイミングがずれると、各気筒の空燃比を精度よく推定できなくなるおそれがある。
特許文献2に記載の装置は、空燃比を推定するものではないが、クランク角に基づいたタイミングで筒内圧を検出する場合における回転変動の影響を抑制するため、時間同期の検出を併用している。特許文献2では更に、十分に小さいサンプリング周期で得られた複数のサンプリングデータに基づいて、所望のクランク角度における検出値を補間計算してもよい旨を開示している。
特開平10−009038号公報 特開2008−232034号公報
しかしながら、空燃比の補間計算を実行する場合には、空燃比のピークの近傍におけるサンプリングデータに基づいてこれを行うと、補間の精度が悪化するおそれがある。この精度の悪化は、補間計算を線形補間によって行う場合に特に顕著になるものと考えられる。
本発明は従来技術の有する1又は2以上の課題を解決することを目的とし、特に、排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された空燃比センサの出力を用いて、気筒別の空燃比を推定する場合において、推定精度の悪化を抑制することを目的とする。
本発明の一の態様は、
多気筒内燃機関の排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された空燃比センサの検出値に基づいて、前記内燃機関の所定クランク角ごとに空燃比のサンプリングを実行するサンプリング手段と、
前記サンプリング間の時間を測定する時間測定手段と、
前記サンプリング間の時間が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を推定する補間手段と、を備え、前記サンプリングされた空燃比に基づいて、気筒間空燃比ばらつき異常を検出する気筒間空燃比ばらつき異常検出装置であって、
前記空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、前記補間手段の実行を禁止する禁止手段を更に備えたことを特徴とする気筒間空燃比ばらつき異常検出装置である。
本発明では、多気筒内燃機関の排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された空燃比センサの検出値に基づいて、サンプリング手段が、前記内燃機関の所定クランク角ごとに空燃比のサンプリングを実行する。時間測定手段は、前記サンプリング間の時間を測定する。補間手段は、前記サンプリング間の時間が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を推定する。そして禁止手段は、前記空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、前記補間手段の実行を禁止する。
このように本発明では、サンプリング間の時間が変動した場合に、補間手段が、当該変動がないとした場合の空燃比を推定する一方、前記空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、禁止手段が前記補間手段の実行を禁止するので、空燃比のピークの近傍におけるサンプリングデータに基づいた補間演算に起因する精度の悪化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略図である。 触媒前センサおよび触媒後センサの出力特性を示すグラフである。 回転変動が生じている場合の空燃比の変化と検出A/F値との関係を表すグラフである。 気筒間空燃比ばらつき異常を検出する制御に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。 回転変動が出力波形の頂点を含むサンプリング間隔で生じている場合の検出A/F値、推定A/F値及び真のA/F値の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関(エンジン)10の概略図である。図示されるように、エンジン10は、シリンダブロック12を含むエンジン10内に形成された燃焼室14で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室14内でピストンを往復移動させることにより動力を発生する。エンジン10は、1サイクル4ストロークエンジンである。エンジン10は自動車用の多気筒内燃機関であり、より具体的には直列4気筒の火花点火式内燃機関すなわちガソリンエンジンである。ここではエンジン10は車両に搭載されている。ただし本発明が適用可能な内燃機関はこのようなものに限られず、2気筒以上を有する多気筒内燃機関であれば気筒数及び形式は特に限定されない。
図示しないが、エンジン10のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁と、排気ポートを開閉する排気弁とが気筒ごとに配設されている。各吸気弁および各排気弁は、カムシャフトによって開閉させられる。シリンダヘッドの頂部には、燃焼室14内の混合気または燃料に点火するための点火プラグ16が気筒ごとに取り付けられている。
各気筒の吸気ポートは、気筒毎の枝管18を介して、吸気集合室であるサージタンク20に接続されている。サージタンク20の上流側には、吸気管22が接続されており、吸気管22の上流端にはエアクリーナ24が設けられている。そして吸気管22には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ26と、電子制御式のスロットルバルブ28とが組み込まれている。吸気ポート、枝管18、サージタンク20および吸気管22により吸気通路30が実質的に形成される。
吸気通路、特に吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)32が気筒ごとに配設される。インジェクタ32から噴射された燃料は、吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁の開弁時に燃焼室14に吸入され、ピストンで圧縮され、点火プラグ16で点火燃焼させられる。
一方、各気筒の排気ポートは排気マニホールド34に接続される。排気マニホールド34は、その上流部をなす気筒毎の枝管34aと、その下流部をなす排気集合部34bとからなる。排気集合部34bは、複数の枝管34aからの排気の合流点である。排気集合部34bの下流側には排気管36が接続されている。排気ポート、排気マニホールド34および排気管36により排気通路38が形成される。排気管36には、三元触媒を含む触媒コンバータ40が取り付けられている。この触媒コンバータ40が排気浄化装置をなしている。なお、触媒コンバータ40は、流入する排気の空燃比(排気空燃比)A/Fが理論空燃比(ストイキ、例えばA/F=14.6)近傍のときに排気中の有害成分であるNOx、HCおよびCOを同時に浄化するように機能する。
触媒コンバータ40の上流側および下流側に、それぞれ排気空燃比を検出するための触媒前センサ42および触媒後センサ44が設置されている。これら触媒前センサ42および触媒後センサ44は、触媒コンバータ40の直前および直後の位置の排気通路に設置され、排気中の酸素濃度に基づく信号を出力する。なお、触媒後センサ44は設けられなくてもよい。
上述の点火プラグ16、スロットルバルブ28およびインジェクタ32を含む各種のアクチュエータは、電子制御ユニット(ECU)50に電気的に接続されている。ECU50は、エンジン10における各種制御手段(制御装置)および各種検出手段(検出部)としての各機能を実質的に担うように構成されている。ECU50は、何れも図示されないCPU、ROMおよびRAMを含む記憶装置、並びに入出力ポート等を含むものである。またECU50には、図示されるように、前述のエアフローメータ26、触媒前センサ42、触媒後センサ44のほか、内燃機関10のクランク角を検出するためのクランク角センサ52、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ54、及びエンジン冷却水温を検出するための水温センサ56を含む各種のセンサが、図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU50は、各種センサによる出力および/または検出値に基づいて、所望の出力が得られるように、点火プラグ16、スロットルバルブ28、インジェクタ32を含む各種アクチュエータを制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度等を制御する。
エンジン10には、後で詳述するように気筒間空燃比ばらつき異常検出装置が実装されていて、ECU50は、サンプリング手段、時間測定手段、補間手段及び禁止手段の各機能を実質的に担う。
スロットルバルブ28にはスロットル開度センサ(図示せず)が設けられ、スロットル開度センサからの出力信号が、ECU50に送られる。ECU50は、通常、アクセル開度に応じて定まる開度に、スロットルバルブ28の開度(スロットル開度)をフィードバック制御する。
ECU50は、エアフローメータ26からの出力信号に基づき、単位時間当たりの吸入空気の量すなわち吸入空気量を検出する。そしてECU50は、検出したアクセル開度、スロットル開度および吸入空気量のうちの少なくとも一つに基づき、エンジン10の負荷を検出する。
ECU50は、クランク角センサ52からのクランクパルス信号に基づき、クランク角を検出する。そして、ECU50は、通常、吸入空気量およびエンジン回転速度つまりエンジン運転状態に基づいて、予め記憶装置に記憶されているプログラム、マップ又は関数を含むデータを用いて、燃料噴射量(または燃料噴射時間)を設定する。そして、その燃料噴射量に基づいて、インジェクタ32からの燃料の噴射が制御される。
図2に示すように、触媒前センサ42は、所謂広域空燃比センサからなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能である。触媒前センサ42は、検出した排気空燃比に比例した大きさの電圧信号を出力する。他方、触媒後センサ44は所謂O2センサからなり、ストイキを境に出力値が急変する特性を持つ。概して排気空燃比がストイキよりリーンのとき、触媒後センサの出力電圧Vrはストイキ相当値Vrefrより低くなり、排気空燃比がストイキよりリッチのとき、触媒後センサの出力電圧Vrはストイキ相当値Vrefrより高くなる。
触媒コンバータ40は三元触媒を備えており、上述したように、そこに流入する排気ガスの空燃比A/Fがストイキ近傍のときに排気中の有害成分であるNOx、HCおよびCOを同時に浄化する機能を有する。エンジン10の通常運転時、触媒コンバータ40に流入する排気の空燃比をストイキ近傍に制御するための空燃比フィードバック制御(ストイキ制御)がECU50により実行される。この空燃比フィードバック制御は、触媒前センサ42及び触媒後センサ44によって検出された排気空燃比が所定の目標空燃比に一致するように混合気の空燃比(具体的には燃料噴射量)を制御することによって行われる。この空燃比フィードバック制御は、全気筒に対し同一の制御量を用いて行われる。目標空燃比はストイキであるが、他の値としてもよい。
さて、例えば全気筒のうちの一部の気筒(特に1気筒)において、インジェクタ32の故障等が発生し、気筒間に空燃比のばらつき(インバランス:imbalance)が発生することがある。例えばインジェクタ32の開固着又は閉弁不良により、#1気筒の燃料噴射量が他の#2,#3,#4気筒の燃料噴射量よりも多くなり、#1気筒の空燃比が他の#2,#3,#4気筒の空燃比よりも大きくリッチ側にずれる場合である。また逆に、インジェクタ32の閉固着又は開弁不良により、#1気筒の燃料噴射量が他の#2,#3,#4気筒の燃料噴射量よりも少なくなり、#1気筒の空燃比が他の#2,#3,#4気筒の空燃比よりも大きくリーン側にずれる場合もありうる。
このときでも、このときインバランスの程度が小さければ、空燃比フィードバック制御で吸収可能であり、また触媒でも排気中有害成分を浄化処理可能なので、排気エミッションに影響を与えず、特に問題とならない。しかし、インバランスの程度が大きくなると、排気エミッションを悪化させてしまい、問題となる。したがって、このような吸気系または燃料供給系の動作の不健全さ(例えば、インジェクタ32の開固着や閉固着及びこれらの兆候)を、通常の運転動作を維持しながら、気筒間空燃比ばらつき異常として検出できることが好ましい。そこで本実施形態では、気筒間の空燃比ばらつき異常を検出する処理が実装されている。
図3には、気筒間空燃比ばらつき異常が生じている場合の空燃比の変化を示す。縦軸が空燃比(A/F)であり、上に向かうほどリーンとなる。横軸は実時間である。サンプリングはクランク角90°毎に、等クランク角間隔で行われるが、回転変動が生じると、実時間ではサンプリング間隔が実時間で不均等になる。その結果、検出A/F値pkを、回転変動がないとした場合の時点におけるA/F値であるとすると、真のA/F値p0から乖離してしまい、その結果、各気筒の空燃比を精度よく推定できなくなるおそれがある。なお、図3の例での点火順序は#1,#3,#4,#2気筒の順である。
以下、気筒間空燃比ばらつき異常を検出する制御につき、図4のフローチャートに従って説明する。
まずステップS101では、異常検出を行うのに適した所定の検出条件が成立しているか否かが判断される。この検出条件は、次の条件(1)から(5)までが全て成立したときに成立する。
(1)エンジンの暖機が終了している。例えば水温センサ23で検出された水温が所定値以上であるとき暖機終了とされる。
(2)触媒前センサ17が活性化している。
(3)エンジンが定常運転中である。
(4)ストイキ制御中である。
(5)エンジンが検出領域内で運転している。
前提条件が成立していない場合にはルーチンが終了される。前提条件が成立している場合には、ステップS102において、触媒前センサ17(空燃比センサ)の出力pが取得すなわちサンプリングされる。このサンプリングは、クランク角センサ52に設けられた所定の基準マークに対応するサンプル点を始めとして、連続する3サンプル点につき終了するまで(S103)繰返し実行され、各サンプリングの間にはクランク角90°の待機が行われる(S104)。
連続する3サンプル点についてのサンプリングが終了すると、サンプル点間の時間tk-1,tkが算出され(S105)ECU50に記憶される。そして、算出されたサンプル点間の時間tk-1,tkの差分の絶対値が、予め定められた閾値aより大であるかが判断され(S106)、否定の場合には回転変動が生じていないとして処理がリターンされる。
ステップS106で肯定、すなわち算出されたサンプル点間の時間tk-1,tkの差分の絶対値が、予め定められた閾値aより大である場合は、回転変動が生じていると考えられる。この場合には、次に、その回転変動が1サイクル中の特定のクランク角領域のみで局所的に生じているものであるかが判断される。具体的には、まず前回のサンプリング時点から更にクランク角90°の回転が行われたことを条件に(S107)、再び触媒前センサ17(空燃比センサ)の出力pが取得すなわちサンプリングされ、その際のサンプル点間の時間tk+1が算出される(S108)。そして、前回値との差が±閾値b以内であるかが、次の式(1)によって判断される(S110)。否定の場合には処理がリターンされる。
Figure 2013130169
肯定、すなわちサンプル点間の時間の前回値との差が±閾値b以内である場合には、回転変動が局所的であった(すなわち、回転変動が当該サイクル内で完結し、クランク角の回転速度が回復している)と考えられる。この場合には、次に、pk-1とpk+1との間に、A/F波形の頂点があるかが判断される(S111)。この判断は具体的には、(i)「pk−pk-1」が正、かつ「pk+1−pk」が負(=リーン側のピークあり)、あるいは(ii)「pk−pk-1」が負、かつ「pk+1−pk」が正(=リッチ側のピークあり)、のいずれかが成立しているかによって行われる。
ステップS111で否定、すなわちpk-1とpk+1との間にA/F波形の頂点がなかった場合には、次に、回転変動がないとした場合のA/F値pkbarが、線形補間によって推定される(S112)。この推定演算は次の式(2)によって行われる。
Figure 2013130169
ここでpk-1,pk+1は、それぞれサンプリング間隔tk-1およびtk+1の経過時においてサンプリングされたA/F値である。そして、算出されたA/F値pkbarが、回転変動がバイトした場合のA/F値pkに代入され(S113)、処理がリターンされる。
他方、ステップS111で肯定、すなわちpk-1とpk+1との間にA/F波形の頂点があった場合には、ステップS112及びS113がスキップされ、処理がリターンされる。この場合には、先に測定されたA/F値pkがそのまま保持される。
このようにして取得あるいは算出されたA/F値pk-2,pk-1,pk,pk+1は、それぞれ気筒間空燃比ばらつき検出に利用されることになる。すなわち、取得あるいは算出されたA/F値pk-2,pk-1,pk,pk+1を用いて、クランク角に基づく気筒別の重み付け演算が実行され、所定の補正が加えられて気筒別の空燃比が推定され、予め定められた閾値と比較されて、空燃比ばらつき異常の有無が気筒別に判断される。
以上のとおり、本実施形態では、多気筒内燃機関の排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された触媒前センサ17(空燃比センサ)の検出値に基づいて、内燃機関の所定クランク角ごとに空燃比のサンプリングを実行する(S102,S104,S107,S108)。そして、サンプリング間の時間tk-1,tk,tk+1が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を補間演算により推定(S112)する一方、空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では(S111)、補間演算の実行を禁止する。
例えば、図5に示されるように、仮に空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔tk〜tk+1で、線形補間による補間演算を実行すると、この補間演算の結果として算出される推定A/F値pkbarは、真のA/F値p0から大きく乖離してしまう。これに対し、一般に空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、頂点の近傍で波形の傾き(ないし検出値の微分値の絶対値)が小さくなることに起因して、多くの場合において検出A/F値pkと真のA/F値p0との乖離は比較的小さくなるものと考えられる。したがって、このような場合には補間演算を禁止して検出A/F値pkをそのまま採用するほうが、推定精度が高くなるものと考えることができる。
このように本実施形態では、サンプリング間の時間が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を補間演算により推定する一方、空燃比の出力波形の頂点を含むかを判断し、頂点を含むサンプリング間隔では補間演算の実行を禁止するので、空燃比のピークの近傍におけるサンプリングデータに基づいた補間演算に起因する精度の悪化を抑制することができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は他の実施形態を許容する。例えば、上記実施形態では、サンプリング間の時間が変動した場合に、空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、補間演算の実行を禁止して、検出A/F値pkをそのまま採用したが、このような構成に代えて、空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、線形補間すなわち一次関数を用いた補間による補間演算の実行を禁止する一方で、二次関数による補間演算を実行して、回転変動がないとした場合のA/F値pkbarを推定してもよい。この場合には、推定演算は次の式(3)によって行うことができる。
Figure 2013130169
ここでa,b,cは定数であり、サンプリング間隔tk-1,tk,tk+1の経過時においてサンプリングされた検出A/F値pk-1,pk,pk+1を式(3)に代入し連立方程式を解くことで求めることができる。
A/F値のサンプリングでは複数サイクルの平均値を採用してもよい。また、本発明は、種々の形式の2つ以上の気筒を有する多気筒エンジンに適用することができ、ポート噴射形式のエンジンだけでなく、筒内噴射形式のエンジン、ガスを燃料として用いるエンジンなどにも適用され得る。本発明は複数の気筒からの排気が共通の空燃比センサによって測定されるエンジンに好適に適用でき、例えば2つのバンクからの排気がバンクごとに設けられた集合部に導入されるV型エンジンにも好適に適用できる。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
10 内燃機関(エンジン)
32 インジェクタ
40 触媒コンバータ
42 触媒前センサ
44 触媒後センサ
52 クランク角センサ
54 アクセル開度センサ

Claims (1)

  1. 多気筒内燃機関の排気通路における集合部または当該集合部よりも下流側に設置された空燃比センサの検出値に基づいて、前記内燃機関の所定クランク角ごとに空燃比のサンプリングを実行するサンプリング手段と、
    前記サンプリング間の時間を測定する時間測定手段と、
    前記サンプリング間の時間が変動した場合に、当該変動がないとした場合の空燃比を推定する補間手段と、を備え、前記サンプリングされた空燃比に基づいて、気筒間空燃比ばらつき異常を検出する気筒間空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    前記空燃比の出力波形の頂点を含むサンプリング間隔では、前記補間手段の実行を禁止する禁止手段を更に備えたことを特徴とする気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
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