JP2013127227A - 内燃機関の燃料噴射制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプの温度を均一にすることを課題とする。
【解決手段】本発明は、上記した課題を解決するために、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、該低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプのうち、高温に曝される高圧燃料ポンプの吐出量が低温に曝される高圧燃料ポンプの吐出量より多くなるように、複数の高圧燃料ポンプを駆動させるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料タンクから燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させる高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムに関する。
燃料タンクから燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させる高圧燃料ポンプと、を備え、高圧燃料ポンプから吐出される燃料の圧力が目標圧力となるように高圧燃料ポンプを駆動させる技術が知られている。
また、V型の内燃機関のように複数の気筒群を有する内燃機関においては、気筒群毎に高圧燃料ポンプを設け、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を複数の高圧燃料ポンプによって昇圧させる技術も知られている(たとえば、特許文献1を参照)。
特開2006−299824号公報 特開2011−027041号公報
ところで、複数の高圧燃料ポンプを備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプが同一の駆動信号によって駆動されると、何れかの高圧燃料ポンプで燃料のベーパが発生する可能性がある。たとえば、エンジンルーム(エンジンコンパートメント)内の温度が均一にならないため、複数の高圧燃料ポンプの温度が個々に相異する場合がある。そのような場合に、高温下の高圧燃料ポンプは低温下の高圧燃料ポンプに比べ、燃料のベーパによる吸引不良を発生し易くなる。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプの温度を均一にすることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、該低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプのそれぞれの温度環境に応じて、複数の高圧燃料ポンプの吐出量を相異させるようにした。
詳細には、本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムは、
燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、
低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、
前記複数の高圧燃料ポンプのうち、高温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量が低温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量より多くなるように、前記複数の高圧燃料ポンプを制御する制御手段と、
を備えるようにした。
高温下に曝される高圧燃料ポンプは、低温下に曝される高圧燃料ポンプに比して高温になり易い。高圧燃料ポンプの温度が高くなると、該高圧燃料ポンプにおいて燃料のベーパが発生する。燃料のベーパが発生した場合は、高圧燃料ポンプが吸引不良を起こしたり、潤滑不良の状態で作動されたりする可能性がある。
これに対し、高温下に曝される高圧燃料ポンプ(以下、「高温側高圧燃料ポンプ」と称する)の吐出量が低温下に曝される高圧燃料ポンプ(以下、「低温側高圧燃料ポンプ」と称する)の吐出量より多くされると、高温側高圧燃料ポンプから燃料へ伝達される熱量(放熱量)が低温側高圧燃料ポンプの放熱量より多くなる。その結果、高温側高圧燃料ポンプの温度が低温側高圧燃料ポンプの温度と略同等になる。
したがって、本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムによれば、複数の高圧燃料ポンプの温度を均一にすることができる。複数の高圧燃料ポンプの温度が均一になると、複数の高圧燃料ポンプの一部のみにおいて、燃料のベーパが発生する事態を回避することができる。言い換えると、複数の高圧燃料ポンプにおいて燃料のベーパが発生する時期は、略同時期になる。その結果、低圧燃料ポンプの吐出圧力を上昇させることにより、全ての高圧燃料ポンプにおけるベーパの発生を抑制することが可能になるため、制御性が向上する。
本発明に係わる内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、制御手段は、低圧燃料ポンプから単位時間あたりに吐出される燃料量が多いときは少ないときに比べ、高温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量と低温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量との差が大きくなるように、複数の高圧燃料ポンプを制御するようにしてもよい。
低圧燃料ポンプから単位時間あたりに吐出される燃料量が多くなるとき、すなわち、低圧燃料ポンプの吐出圧力が高くなるときは、高圧燃料ポンプへ吸引される燃料の温度が高くなる。よって、低圧燃料ポンプから単位時間あたりに吐出される燃料量が多くなるときは少なくなるときに比べ、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプの温度差が拡大し易い。
これに対し、低圧燃料ポンプから単位時間あたりに吐出される燃料量が多いときは少ないときに比べ、高温側高圧燃料ポンプの吐出量と低温側高圧燃料ポンプの吐出量との差が大きくされると、高温側高圧燃料ポンプの温度上昇をより確実に抑制することができるとともに、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプの温度差をより確実に小さくすることができる。
ここで、本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムは、
複数の高圧燃料ポンプのそれぞれに接続される複数のデリバリパイプと、
複数のデリバリパイプを相互に連通させる調圧通路と、
複数のデリバリパイプの何れか1つに取り付けられ、該デリバリパイプ内の燃料圧力を測定する燃圧センサと、
燃圧センサにより測定された燃料圧力が目標燃料圧力と一致するように、1個あたりの高圧燃料ポンプの基本吐出量を演算する演算手段と、
燃料のベーパが発生していないときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を段階的又は連続的に低下させ、燃料のベーパが発生しているときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を増加させる低下処理手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、燃料のベーパが発生していないときに低圧燃料ポンプの目標
吐出圧力が段階的又は連続的に低下され、燃料のベーパが発生したときに低圧燃料ポンプの目標吐出圧力が増加されるため、ベーパの発生を回避しつつ低圧燃料ポンプの吐出圧力を低く抑えることができる。
ところで、上記したように、複数のデリバリパイプが相互に連通され、且つ複数のデリバリパイプの何れか1つに燃圧センサが設けられる構成によれば、複数の高圧燃料ポンプの何れかに異常や故障が発生した場合に各デリバリパイプの燃料圧力を目標燃料圧力に収束させることができるが、一部の高圧燃料ポンプで燃料のベーパが発生した場合に燃圧センサの測定値が目標燃料圧力に収束してしまう可能性もある。一部の高圧燃料ポンプで燃料のベーパが発生した場合に燃圧センサの測定値が目標燃料圧力に収束してしまうと、一部の高圧燃料ポンプが潤滑不良のまま作動し続ける可能性がある。
これに対し、高温側高圧燃料ポンプの吐出量が低温側高圧燃料ポンプの吐出量より多くされると、複数の高圧燃料ポンプの温度を均一になる。その結果、複数の高圧燃料ポンプのベーパ発生時期が略同時期になる。複数の高圧燃料ポンプにおいて略同時期にベーパが発生すると、低圧燃料ポンプの吐出圧力を高めることにより複数の高圧燃料ポンプにおけるベーパの発生を一斉に解消することができる。よって、一部の高圧燃料ポンプが潤滑不良のまま作動し続ける事態を回避することができる。
なお、高温側高圧燃料ポンプの吐出量と低温側高圧燃料ポンプの吐出量を相異させる方法としては、演算手段により算出された吐出量を基本吐出量として、その基本吐出量を増量補正又は減量補正することにより、高温側高圧燃料ポンプの目標吐出量又は低温側高圧燃料ポンプの目標吐出量を決定する方法を用いることができる。その際、複数の高圧燃料ポンプが基本吐出量にしたがって燃料を吐出した場合の総吐出量と、複数の高圧燃料ポンプが補正後の目標吐出量にしたがって燃料を吐出した場合の総吐出量とが同量になるように、目標吐出量が決定されることが望ましい。
また、ベーパが発生しているか否かを判別する方法としては、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプに至る経路の燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧を下回っているか否かを判別する方法、低圧燃料ポンプの吐出圧力や機関回転数などをパラメータとして演算される高圧燃料ポンプの吐出圧力と燃圧センサの測定値との差が許容値を超えているか否かを判別する方法、等を用いることができる。なお、燃圧センサの測定値と目標燃料圧力との偏差をパラメータとする比例積分制御を利用して高圧燃料ポンプが制御される場合であって、且つ、低圧燃料ポンプの吐出圧力が連続的又は段階的に低下される場合に、高圧燃料ポンプに吸引される燃料のベーパが発生すると、積分項が増加傾向を示す(前記積分項の単位時間あたりの変化量が零より大きくなる)。よって、積分項が一定又は減少傾向を示す場合(前記積分項の単位時間あたりの変化量が零以下になる場合)に低圧燃料ポンプの吐出圧力が低下され、且つ積分項が増加傾向を示す場合(前記積分項の単位時間あたりの変化量が零より大きくなる場合)に低圧燃料ポンプの吐出圧力が高められるようにしてもよい。
本発明によれば、燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、複数の高圧燃料ポンプの温度を均一にすることができる。
内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。 低圧燃料ポンプの駆動信号Dlと増量補正係数の関係を示す図である。 低圧燃料ポンプの駆動信号Dlと減量補正係数の関係を示す図である。 複数の高圧燃料ポンプの駆動デューティを決定するときにECUが実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例における内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。図1に示す燃料噴射制御システムは、V型8気筒の内燃機関に適用されるシステムである。なお、内燃機関は、V型8気筒に限られるものではなく、複数の気筒群と気筒群毎に独立した燃料噴射系を備える内燃機関であればよい。
図1において、燃料噴射制御システムは、1つの低圧燃料ポンプ1と、2つの高圧燃料ポンプ2,20を備えている。低圧燃料ポンプ1は、燃料タンク3に貯留されている燃料を汲み上げるためのポンプであり、電力により駆動されるタービン式ポンプ(ウェスコ式ポンプ)である。低圧燃料ポンプ1から吐出口は、低圧燃料通路4に接続されている。
低圧燃料通路4の途中には、分岐通路8の基端が接続されている。分岐通路8の終端は、燃料タンク3に接続されている。分岐通路8の途中には、プレッシャーレギュレータ9が設けられている。プレッシャーレギュレータ9は、低圧燃料通路4内の圧力(燃料圧力)が所定値を超えたときに開弁することにより、低圧燃料通路4内の余剰の燃料が分岐通路8を介して燃料タンク3へ戻るように構成される。
低圧燃料通路4は、前記分岐通路8の接続部位より下流において2つの通路に分岐し、2つの高圧燃料ポンプ2、20の吸入弁2a、20aにそれぞれ接続されている。低圧燃料通路4から分岐する2本の通路には、第1パルセーションダンパ11と第2パルセーションダンパ110がそれぞれ配置されている。なお、以下では、高圧燃料ポンプ2を第1高圧燃料ポンプ2と称し、高圧燃料ポンプ20を第2高圧燃料ポンプ20と称する。また、吸入弁2aを第1吸入弁2aと称し、吸入弁20aを第2吸入弁20aと称するものとする。
第1高圧燃料ポンプ2の吐出口は、第1高圧燃料通路5を介して第1デリバリパイプ6に接続されている。第1高圧燃料通路5の途中には、第1チェック弁10が配置されている。第1デリバリパイプ6には、4つの燃料噴射弁7が接続されている。これら4つの燃料噴射弁7は、内燃機関の一方のバンクに設けられた気筒内へ直接燃料を噴射する弁機構である。
第2高圧燃料ポンプ20の吐出口は、第2高圧燃料通路50を介して第2デリバリパイプ60に接続されている。第2高圧燃料通路50の途中には、第2チェック弁100が配置されている。第2デリバリパイプ60には、4つの燃料噴射弁7が接続されている。これら4つの燃料噴射弁7は、内燃機関の他方のバンクに設けられた気筒内へ直接燃料を噴射する弁機構である。
第1デリバリパイプ6と第2デリバリパイプ60は、調圧通路61により相互に接続されている。調圧通路61は、第1デリバリパイプ6と第2デリバリパイプ60の圧力差を解消するための通路である。つまり、第1デリバリパイプ6内の燃料圧力と第2デリバリパイプ60内の燃料圧力は、調圧通路61によって同等に保たれるようになっている。そのため、燃圧センサ16は、第1デリバリパイプ6または第2デリバリパイプ60の一方(図1に示す例では、第1デリバリパイプ6)のみに取り付けられている。
第1デリバリパイプ6には、該第1デリバリパイプ6内の余剰の燃料を前記燃料タンク3へ戻すためのリターン通路12が接続されている。リターン通路12の途中には、該リターン通路12の導通と遮断とを切り換えるリリーフ弁13弁が配置されている。リリーフ弁13は、電動式または電磁駆動式の弁機構であり、第1デリバリパイプ6内の燃料圧力が目標値を超えたときに開弁される。
前記リターン通路12の途中には、第1連通路14及び第2連通路140が接続されている。第1連通路14は、第1高圧燃料ポンプ2から排出される余剰燃料をリターン通路12へ導くための通路である。また、第2連通路14は、第2高圧燃料ポンプ20から排出される余剰燃料をリターン通路12へ導くための通路である。
ここで、本実施例における燃料噴射制御システムは、上記した各機器を電気的に制御するためのECU15を備えている。ECU15は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどを備えた電子制御ユニットである。ECU15は、燃圧センサ16、吸気温度センサ17、アクセルポジションセンサ18、クランクポジションセンサ19などの各種センサと電気的に接続されている。
燃圧センサ16は、デリバリパイプ6内の燃料圧力(高圧燃料ポンプの吐出圧力)に相関した電気信号を出力するセンサである。吸気温度センサ17は、内燃機関に吸入される空気の温度に相関した電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ18は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力する。クランクポジションセンサ19は、内燃機関の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関した電気信号を出力するセンサである。
ECU15は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、低圧燃料ポンプ1、第1吸入弁2a、第2吸入弁20aなどを制御する。たとえば、ECU15は、燃圧センサ16の測定値(実燃料圧力)が目標燃料圧力に収束するように、第1吸入弁2a及び第2吸入弁20aの開閉タイミングを調整する。その際、ECU15は、実燃料圧力と目標燃料圧力との差に基づいて、第1吸入弁2a及び第2吸入弁20aの制御量である駆動デューティ(ソレノイドの通電時間と非通電時間との比)Dhをフィードバック制御する。具体的には、ECU15は、駆動デューティDhに対し、実燃料圧力と目標燃料圧力との偏差に基づく比例積分制御(PI制御)を行う。なお、前記した目標燃料圧力は、燃料噴射弁7の目標燃料噴射量に応じて定められる値である。
上記した比例積分制御において、ECU15は、目標燃料噴射量に応じて定まる制御量(フィードフォワード項)Tffと、実燃料圧力と目標燃料圧力との差(以下、「燃圧差」と称する)の大きさに応じて定める制御量(比例項)Tpと、実燃料圧力と目標燃料圧力との差の一部を積算した制御量(積分項)Tiと、を加算することにより、駆動デューティDhを算出する。
なお、前記燃圧差とフィードフォワード項Tffとの関係、および、前記燃圧差と比例項Tpとの関係は、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。また、前記燃圧差のうち、積分項Tiに加算される量の割合についても、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。
また、ECU15は、低圧燃料ポンプ1の消費電力を可及的に低減するために、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力(フィード圧)Plを低下させる処理を実行する。具体的には、ECU15は、以下の式(1)にしたがって、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlを演算する。なお、ここでいう駆動信号Dlは、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力Plに比例する電流値
である。
Dl=D1old+ΔTi*F−Cdwn・・・(1)
式(1)中のD1oldは、駆動信号Dlの前回の計算値である。式(1)中のΔTiは、前記比例積分制御に用いられる積分項Tiの変化量ΔTi(たとえば、駆動デューティDhの前回の演算に用いられた積分項Tioldと今回の演算に用いられた積分項Tiとの差(Ti−Tiold))である。式(1)中のFは、補正係数である。なお、補正係数Fとしては、積分項Tiの変化量ΔTiが正値であるときは1以上の増加係数Fiが使用され、積分項Tiの変化量ΔTiが負値であるときは1未満の減少係数Fdが使用される。また、式(1)中のCdwnは、低下定数である。
上記した式(1)にしたがって低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが決定されると、前記積分項Tiが増加傾向を示すとき(ΔTi>0)は低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが増加(吐出圧力Plが上昇)し、前記積分項Tiが減少傾向又は一定値を示すとき(ΔTi≦0)は低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが減少(吐出圧力Plが低下)することになる。
ここで、前記積分項Tiは、低圧燃料通路4にベーパが発生したとき、言い換えると、低圧燃料通路4内の燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧を下回ったときに、増加傾向を示す。よって、上記した式(1)にしたがって低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが決定されると、低圧燃料通路4におけるベーパの発生を抑制しつつ、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力を低下させることができる。
ただし、図1に示すような構成においては、1つの燃圧センサ16の測定値に基づいて演算される駆動デューティDhが2つの高圧燃料ポンプ2,20の駆動信号として使用されると、第1高圧燃料ポンプ2又は第2高圧燃料ポンプ20の何れか一方がベーパの発生に起因した吸引不良や吐出不良を起こしている場合であっても、燃圧センサ16の検出値(実燃料圧力)が目標燃料圧力に収束する可能性がある。そのような場合は、第1高圧燃料ポンプ2又は第2高圧燃料ポンプ20におけるベーパの発生が検出されない状態で、内燃機関の運転が継続される可能性がある。その結果、吐出不良を起こしている高圧燃料ポンプ2,20が潤滑不良の状態で作動され続ける可能性がある。
特に、第1高圧燃料ポンプ2と第2高圧燃料ポンプ20の温度環境が異なると、それら2つの高圧燃料ポンプ2,20のうち、高温に曝される高圧燃料ポンプでは低温に曝される高圧燃料ポンプより早期に燃料のベーパが発生し易くなる。その結果、高温に曝される高圧燃料ポンプは潤滑不良の状態で作動され易く、該高圧燃料ポンプの耐久性が低下する可能性がある。
これに対し、本実施例の内燃機関の燃料噴射制御システムでは、ECU15は、高温に曝される高圧燃料ポンプと低温に曝される高圧燃料ポンプの駆動デューティを相異させることにより、2つの高圧燃料ポンプの温度の均一化を図るようにした。
詳細には、ECU15は、高温に曝される高圧燃料ポンプ(高温側高圧燃料ポンプ)の駆動デューティを低温に曝される高圧燃料ポンプ(低温側高圧燃料ポンプ)の駆動デューティより大きいな値に設定する。その際、ECU15は、前記した比例積分制御により演算された駆動デューティ(基本駆動デューティ)Dhを増量補正することにより高温側高圧燃料ポンプの目標駆動デューティDh1を決定するとともに、前記駆動デューティDhを減量補正することにより低温側高圧燃料ポンプの目標駆動デューティDh2を決定する。
ここで、駆動デューティDhを補正する方法としては、該駆動デューティDhに増量補
正係数又は減量補正係数を乗算する方法を用いることができる。その際、増量補正係数は、図2に示すように、1以上の整数であって、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが大きくなるほど大きな値に設定される。また、減量補正係数は、図3に示すように、1以下の整数であって、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが大きくなるほど小さな値に設定される。このように増量補正係数及び減量補正係数が決定されると、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが大きくなるほど、高温側高圧燃料ポンプの駆動デューティDh1が大きな値になるとともに、低温側高圧燃料ポンプの駆動デューティDh2が小さな値になる。つまり、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlが大きくなるほど、駆動デューティDh1と駆動デューティDh2の差が大きくなる。これは、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力が高くなるほど高温側高圧燃料ポンプへ流入する燃料の温度が高くなるとともに、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプの温度差が拡大し易いからである。
なお、増量補正係数と減量補正係数は、補正後の駆動デューティDh1,Dh2に従って高温側高圧燃料ポンプ及び低温側高圧燃料ポンプが駆動された場合の総吐出燃料量と、基本駆動デューティDhに従って高温側高圧燃料ポンプ及び低温側高圧燃料ポンプが駆動された場合の総吐出燃料量とが同一になるように定められるものとする。つまり、駆動デューティDh1と駆動デューティDh2の和が基本駆動デューティDhの2倍に等しくなるように、増量補正係数及び減量補正係数が定められるものとする。
上記した方法により高温側高圧燃料ポンプ及び低温側高圧燃料ポンプの駆動デューティDh1,Dh2が決定されると、高温側高圧燃料ポンプを流れる燃料量が低温側高圧燃料ポンプを流れる燃料量より多くなる。そのため、高温側高圧燃料ポンプから燃料へ放熱される熱量が低温側高圧燃料ポンプから燃料へ放熱される熱量より多くなる。その結果、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプの温度を均等にすることが可能になる。
高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプの温度が均等になると、2つの高圧燃料ポンプ2,20において燃料のベーパが発生するタイミングが同期するため、2つ高圧燃料ポンプが同時に吸引不良や吐出不良を起こすことになる。その場合、前記比例積分制御に用いられる積分項がより確実に増加傾向を示すようになるため、低圧燃料ポンプの吐出圧力を高めることにより2つの高圧燃料ポンプ2,20におけるベーパの発生を一斉に解消することが可能になる。つまり、一部の高圧燃料ポンプが潤滑不良のまま作動し続ける事態を回避することができる。
また、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプから吐出される総燃料量は、基本駆動デューティDhに従って高温側高圧燃料ポンプ及び低温側高圧燃料ポンプが駆動された場合と同量であるため、前記した比例積分制御の実施方法を変更する必要もない。
ここで、高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプを識別する方法は、各高圧燃料ポンプ2,20の近傍に温度センサを配置し、それら温度センサの測定値に基づいて高温側高圧燃料ポンプと低温側高圧燃料ポンプを識別してもよい。また、エンジンルーム(エンジンコンパートメント)内における2つの高圧燃料ポンプ2,20の位置は固定されるため、2つの高圧燃料ポンプ2,20の温度環境を予め実験的に求めてことも可能である。
以下、高圧燃料ポンプ2,20の駆動デューティを決定する手順について図4に沿って説明する。図4は、高圧燃料ポンプ2,20の駆動デューティを決定する際にECU15が実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。
図5の処理ルーチンでは、ECU15は、先ずS101において、燃圧センサ16の測定値(実燃料圧力)を読み込む。続いて、ECU15は、S102へ進み、前記S101
で読み込まれた実燃料圧力をパラメータとして基本駆動デューティDhを演算する。詳細には、ECU15は、目標燃料噴射量に応じて定まるフィードフォワード項Tffと、実燃料圧力と目標燃料圧力との差(燃圧差)の大きさに応じて定める比例項Tpと、実燃料圧力と目標燃料圧力との差の一部を積算した積分項Tiと、を加算することにより、基本駆動デューティDhを算出する。
S103では、ECU15は、低圧燃料ポンプ1の駆動信号Dlを読み込む。この駆動信号Dlは、別途の処理ルーチンにおいて前記式(1)に従って演算される。次いで、ECU15は、S104において、前記S103で読み込まれた駆動信号Dlをパラメータとして、増量補正係数Ciと減量補正係数Cdを演算する。その際、ECU15は、前述の図2,3で示すようなマップを利用して増量補正係数Ci及び減量補正係数Cdを演算してもよい。
S105では、ECU15は、前記S102で算出された基本駆動デューティDhと、前記S104で算出された補正係数Ci,Cdと、を使用して高温側高圧燃料ポンプ及び低温側高圧燃料ポンプの目標駆動デューティDh1,Dh2を演算する。詳細には、ECU15は、基本駆動デューティDhに増量補正係数Ciを乗算することにより、高温側高圧燃料ポンプの目標駆動デューティDh1を算出する。また、ECU15は、基本駆動デューティDhに原料補正係数Cdを乗算することにより、低温側高圧燃料ポンプの目標駆動デューティDh2を算出する。
ECU15が図5の処理ルーチンを実行することにより、本発明に係わる制御手段が実現される。その結果、2つの高圧燃料ポンプ2,20の温度が略均一になる。2つの高圧燃料ポンプ2,20の温度が均一になると、何れか一方の高圧燃料ポンプ2,20のみにおいて燃料のベーパが発生する事態を回避することができる。よって、2つの高圧燃料ポンプ2,20の何れか一方が潤滑不良のまま作動され続ける事態を回避することができ、高圧燃料ポンプ2,20の耐久性の低下を抑制することができる。
なお、本実施例においては、高圧燃料ポンプを2つ備えた内燃機関に本発明を適用する例について述べたが、高圧燃料ポンプを3つ以上備えた内燃機関に本発明を適用してもよい。その場合、各高圧燃料ポンプの温度に応じて3つ以上の補正係数を設定し、それら補正係数により各高圧燃料ポンプの基本駆動デューティを補正すればよい。
また、本実施例においては、基本駆動デューティDhの比例積分制御(PI制御)に用いられる積分項が増加傾向を示すことをベーパの発生条件とする例について述べたが、ベーパの発生条件はこれに限られるものではない。たとえば、低圧燃料通路4内の燃料圧力が飽和蒸気圧を下回ることをベーパの発生条件としてもよく、デリバリパイプ6の燃料圧力の推定値(計算値)が燃圧センサ16の測定値を下回り、且つそれらの差が許容値を超えることをベーパの発生条件としてもよい。
1 低圧燃料ポンプ
2 第1高圧燃料ポンプ
2a 第1吸入弁
3 燃料タンク
4 低圧燃料通路
5 第1高圧燃料通路
6 第1デリバリパイプ
7 燃料噴射弁
8 分岐通路
9 プレッシャーレギュレータ
10 第1チェック弁
11 第1パルセーションダンパ
12 リターン通路
13 リリーフ弁
14 第1連通路
15 ECU
16 燃圧センサ
20 第2高圧燃料ポンプ
20a 第2吸入弁
50 第2高圧燃料通路
60 第2デリバリパイプ
61 調圧通路
100 第2チェック弁
110 第2パルセーションダンパ
140 第2連通路

Claims (4)

  1. 燃料タンクから燃料を汲み上げるための低圧燃料ポンプと、
    低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための複数の高圧燃料ポンプと、
    前記複数の高圧燃料ポンプのうち、高温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量が低温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量より多くなるように、前記複数の高圧燃料ポンプを制御する制御手段と、
    を備える内燃機関の燃料噴射制御システム。
  2. 請求項1において、前記制御手段は、前記低圧燃料ポンプから単位時間あたりに吐出される燃料量が多いときは少ないときに比べ、高温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量と低温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量との差が大きくなるように、前記複数の高圧燃料ポンプを制御する内燃機関の燃料噴射制御システム。
  3. 請求項1又は2において、前記高圧燃料ポンプのそれぞれに接続される複数のデリバリパイプと、
    前記複数のデリバリパイプを相互に連通させる調圧通路と、
    前記複数のデリバリパイプの何れか1つに取り付けられ、該デリバリパイプ内の燃料圧力を測定する燃圧センサと、
    前記燃圧センサにより測定された燃料圧力が目標燃料圧力に一致するように、1個あたりの高圧燃料ポンプの基本吐出量を演算する演算手段と、
    燃料のベーパが発生していないときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を段階的又は連続的に低下させ、燃料のベーパが発生したときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を増加させる低下処理手段と、
    を更に備え、
    前記制御手段は、前記基本吐出量を増量補正することにより、高温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量を決定するとともに、前記基本吐出量を減量補正することにより、低温下に曝される高圧燃料ポンプの吐出量を決定する内燃機関の燃料噴射制御システム。
  4. 請求項3において、前記演算手段は、前記燃圧センサにより測定された燃料圧力と目標燃料圧力との偏差をパラメータとして演算される比例項及び積分項を用いることにより、1個あたりの高圧燃料ポンプの基本吐出量を演算し、
    前記低下処理手段は、前記積分項が一定若しくは低下傾向を示すときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を段階的又は連続的に低下させ、前記積分項が増加傾向を示すときは前記低圧燃料ポンプの目標吐出圧力を増加させる内燃機関の燃料噴射制御システム。
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