JP2013125167A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力供給量が不足している状況においても印刷を実行できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、サーバコンピュータ200と通信し、サーバコンピュータ200から電力の供給状況に関する情報を取得する。画像形成装置100は、取得した情報に基づいて、電力供給量が不足している状況にあるか否かを判定する(ステップS2030)。電力供給量が不足している状況にあると判定された場合(ステップS2030においてYES)、印刷用紙の給紙速度が通常の給紙速度よりも遅くなるように、給紙速度を切替える(ステップS2050)。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、ネットワークに接続される画像形成装置に関する。
近年、PC(Personal Computer)等の情報処理装置と、ネットワークを介してそのような情報処理装置と通信可能である、プリンタ、複写機、又はMFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置とを含むネットワークシステムが普及している。
そのようなネットワークシステムにおいて、情報処理装置は、画像等の画像データの印刷を指示するための印刷指示を出力する。画像形成装置は、情報処理装置によって出力された印刷指示を受信すると、当該印刷指示にしたがって、画像データを用紙に印刷する。
このような画像形成装置への電力供給は、通常、一般商用電源により行なわれるため、ノートPC等のバッテリーを備えた携帯型端末のように、バッテリー残量が少なくなるといったことを考える必要はない。また、我が国においては、商用電源による電力供給は、突発的な停電が発生する場合を除き、ほとんど安定して行なわれてきた。そのため、画像形成装置への電力供給は安定して行なわれることが前提であり、画像形成装置においては、バッテリー残量が少なくなる、或いは、間もなく停電が発生する時間帯となる、といったことへの配慮は特段考える必要はなかった。
なお、一般商用電源では電流値の上限が法律等で定められているため、画像形成装置の電力供給源として一般商用電源を用いる場合は、画像形成装置の最大電流値を法律等で定められる限度内に収める必要がある。
後掲の特許文献1は、最大電力消費モードにおいても、その最大電流値を法律等で定められる限度内に収めることができる複写装置(画像形成装置)を開示している。この複写装置は、最大電力消費モードである、画像形成及び原稿読込を並行して実行する場合に、自動原稿搬送装置における原稿搬送速度を下げるように制御する。これにより、原稿を画像読取部にまで搬送するための自動原稿搬送装置において消費電力が低減されるため、最大電流値が法律等で定められる限度内に収められる。
特開2004−12869号公報
このように、一般商用電源を電力供給源とする場合、最大電流値を法律等で定める限度内に収める必要はあるものの、電力供給量等については特段考える必要はなかった。
しかし、昨今の電力供給事情を鑑みると、従来までの、安定した電力供給が行なわれる(補償される)という前提は崩れ、電力の供給停止による停電及び緊急停止等がいつ発生してもおかしくない状況にある。そのため、限られた供給電力のなかで画像形成装置を管理、制御することが求められている。
特許文献1の複写装置は、通常の電力供給の状況下において、最大電力消費モードの実行を可能とするものであり、電力の供給状況に応じて、印刷を実行するときの消費電力をさらに削減することができない。特許文献1の複写装置はまた、自動搬送装置の消費電力を低減することにより、最大電力消費量が法律等で定める限度内に収まるようにしたものであるため、自動搬送装置を用いない場合には消費電力の削減効果は得られない。したがって、特許文献1の複写装置では、節電等が求められる電力供給量が不足している状況においては、印刷を実行することが困難になる場合がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電力供給量が不足している状況においても印刷を実行できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一の局面に係る画像形成装置は、ネットワークを介して外部機器と通信するための通信手段と、通信手段を介して、外部機器から電力の供給状況に関する情報を取得するための情報取得手段と、記録用紙に画像を形成するための画像形成手段と、記録用紙を画像形成手段に搬送するための搬送手段と、情報取得手段により取得された電力の供給状況に関する情報に基づいて、搬送手段による記録用紙の搬送速度を切替えるための切替手段とを含む。
外部機器から取得した電力の供給状況に関する情報によって、電力の供給不足により停電が発生すると予測される状況下にあるか否かがわかる。停電が発生すると予測される状況下においては、停電の発生を回避するために、極力、電力使用を抑制するのが好ましい。取得した情報に基づいて、搬送手段による記録用紙の搬送速度を切替えることにより、電力供給量が不足している状況において、記録用紙の搬送等に要する消費電力を削減できる。その結果、限られた供給電力量のなかでも確実に印刷を実行できる。
このように、上記構成によって、電力供給量が不足している状況において、電力消費量を削減できるので、印刷を実行しつつ、ピーク電力を抑えて電力不足による突発的な停電、及び計画停電を未然に防ぐことに貢献できる。
好ましくは、電力の供給状況に関する情報は、供給電力量に対する消費電力量の割合である消費電力情報を含み、画像形成手段は、記録用紙上にトナー像を形成するためのトナー像形成手段と、トナー像を記録用紙に定着させるための定着手段とを含み、切替手段は、消費電力情報の値が予め定める値を超えているか否かを判定し、判定結果に応じて、記録用紙の給紙速度を、通常の速度又はその速度よりも遅い速度に切替えるための給紙速度切替手段を含む。
記録用紙の給紙速度を通常の速度よりも遅くすることにより、その分の消費電力を低減できる。加えて、給紙速度を遅くすることにより、定着手段での電力消費量を低減できる。したがって、電力供給量が不足している状況において、消費電力をより削減できるので、限られた供給電力量のなかでも確実に印刷を実行できる。
より好ましくは、給紙速度切替手段は、記録用紙の給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより記録用紙の給紙速度を低減させる。
記録用紙の給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、複数の記録用紙に印刷を行なう場合、記録用紙と次の記録用紙との間隔を広げることができる。複数枚の記録用紙が定着手段を通過すると、定着手段の温度が低下する。この温度低下を補うために一気に定着手段の温度を上げようとすると結果的に消費電力が増加する。上記のように、記録用紙間の間隔を広げることで、定着手段の温度低下を抑制でき、温度を一定に保つことができる。そのため、一気に定着手段の温度を上げる必要がなくなるため、急激な温度上昇に伴う消費電力の増加を抑制できる。その結果、定着手段での電力消費量を効果的に低減できる。装置全体の電力消費量に対する定着手段による電力消費量の割合は比較的大きいため、定着手段での電力消費量を低減することにより、電力供給量が不足している状況において消費電力を効果的に削減できる。
より好ましくは、搬送手段は、記録用紙を定着手段に搬送するための搬送ローラを含み、給紙速度切替手段は、搬送ローラの回転速度を減少させることにより記録用紙の給紙速度を低減させる。
搬送ローラの回転速度を減少させることにより、その分の消費電力を低減できる。また、記録用紙の給紙速度を低減することにより、定着手段での記録用紙の搬送時間を遅くできる。定着手段での記録用紙の搬送時間を遅くすることにより、定着温度が多少低い場合でも定着が可能となる。このため、定着手段の定着温度を低くすることにより、定着手段での消費電力の削減を図ることもできる。
さらに好ましくは、画像形成装置は、給紙速度切替手段による記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、定着手段によるトナー像の定着のタイミングを切替えるための手段をさらに含む。
これにより、定着手段によるトナー像の定着を、記録用紙の給紙速度に適したタイミングで行なうことができるので、電力供給量が不足している状況下で印刷を実行する場合でも、印刷品質を向上できる。
さらに好ましくは、トナー像形成手段は、表面に静電潜像が形成される感光体と、感光体の表面にトナーを供給して静電潜像を現像し、感光体の表面にトナー像を形成するための現像手段と、感光体の表面に形成されたトナー像を記録用紙に転写することにより記録用紙上にトナー像を形成するための手段と、感光体の表面に静電潜像を形成するために、感光体の表面を帯電させるための帯電手段とを含み、画像形成装置は、給紙速度切替手段による記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、帯電手段による感光体の帯電のタイミング及び感光体にトナー像を形成するタイミングを切替えるための手段をさらに含む。
これにより、帯電手段による感光体の帯電、及び感光体へのトナー像の形成を、それぞれ、記録用紙の給紙速度に適したタイミングで行なうことができる。したがって、このように構成することによっても、電力供給量が不足している状況下で印刷を実行する場合に、印刷品質を向上できる。
さらに好ましくは、画像形成装置は、給紙速度切替手段により記録用紙の給紙速度を低減させたときに、定着手段に供給する電流量を低減するための手段をさらに含む。
定着手段に供給する電流量を低減することにより、定着手段での電力消費量を低減できる。定着手段に供給する電流量の低減は、記録用紙の給紙速度を低減させたときに行なうため、定着手段に供給する電流量を低減することにより、定着温度が多少低下した場合でも定着が可能であるため、定着不足等による印刷品質の低下を抑制できる。
この場合において、好ましくは、定着手段は、熱源を複数有する加熱手段を含み、画像形成装置は、給紙速度切替手段による記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、記録用紙を加熱するために使用する熱源の数を増減し、これにより、加熱手段を制御するための手段をさらに含む。このように構成すれば、定着手段での電力消費量を容易に低減できる。
以上より、本発明によれば、電力供給量が不足している状況においても印刷を実行できる画像形成装置を容易に得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置を含んで構成される画像形成システムの全体構成を示す図である。 画像形成装置の画像形成部の構成を模式的に示した図である。 図1のサーバコンピュータのハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 図1の画像形成装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図1の画像形成装置で実行させるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 記録用紙の給紙速度の切替えについて説明するための図である。 図1の画像形成装置の操作部に表示される通知画面例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置を含んで構成される画像形成システムの全体構成を示す図である。 図8の画像形成装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。従って、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体システム構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成システム(ネットワークシステム)の全体構成について説明する。この画像形成システムは、MFPである画像形成装置100と、電力の供給状況に関する情報を保有し、画像形成装置100からの要求に応じて、要求時における電力の供給状況に関する情報(最新の情報)を画像形成装置100に送信するサーバコンピュータ200とを含む。これらの画像形成装置100及びサーバコンピュータ200は、ネットワーク回線140により通信可能に接続されている。
本実施の形態に係る画像形成装置100は、記録用紙の搬送速度(給紙速度)を切替えることが可能とされている。画像形成装置100は、サーバコンピュータ200と定期的(例えば1分〜5分間隔)に通信して、サーバコンピュータ200から電力の供給状況に関する情報を取得する。画像形成装置100は、取得した情報に基づいて、記録用紙の給紙速度を切替える。
[ハードウェア構成]
<画像形成装置100>
図1を参照して、画像形成システムを構成する画像形成装置100は、画像データを入力するための画像入力部110と、ネットワーク回線140に接続され、ネットワーク回線140を介してサーバコンピュータ200と通信を行なう通信部112と、ユーザが画像形成装置100を操作する際に使用する、表示部及び操作パネルからなるタッチパネル方式の操作部114と、通信部112を介して取得した情報、画像入力部110から入力された画像データ等の種々の情報を記憶する記憶部116とを含む。
画像形成装置100はまた、入力された画像データに対して種々の画像処理を施す画像処理部118と、画像データによって示される画像を記録用紙に印刷する画像形成部120と、画像入力部110、通信部112、操作部114、記憶部116、画像処理部118及び画像形成部120に接続され、画像形成装置としての一般的機能を実現するための制御部122とを含む。
画像入力部110は、原稿画像を読取り、RGB(R:Red、G:Green、B:Blue)アナログ画像信号を出力する原稿読取部110aを含む。通信部112は、ネットワーク回線140を介してサーバコンピュータ200と通信を行なうことにより、電力の供給状況に関する情報を取得する。
制御部122は、画像形成装置100の全体の制御を司るものであり、画像形成装置100において、プリント処理、FAX送受信処理、スキャナ処理及びコピー処理並びにアプリケーションによる処理等を実現する。なお、これらの処理は、図1においては図示していない画像形成装置100を構成する各部品が制御部122により制御されて実行される。
記憶部116はさらに、通信部112を介して取得した、電力の供給状況に関する情報を記憶する電力情報記憶部(図示せず)と、取得した電力の供給状況に関する情報から現時刻が電力使用量のピーク時間帯(電力供給量が不足している状況)であるか否かを判定するための閾値情報を記憶する閾値情報記憶部(図示せず)とを含む。閾値情報は、操作部114を用いたユーザの操作により、設定及び変更を行なうことが可能とされている。
電力の供給状況に関する情報は、消費電力量、供給可能最大電力量、及び、供給可能最大電力量に対する消費電力量の割合(消費電力情報)である使用率(%)を含む。電力の供給状況に関する情報は、測定した日時と対応付けられている。閾値情報は、使用率(%)に対応する数値情報であり、0%から100%の範囲で設定可能である。閾値情報として例えば90%を設定した場合、使用率(%)が、設定した閾値情報(この場合90%)を超えると、画像形成装置100は電力使用量のピーク時間帯(電力供給量が不足している状況)であると判定する。ただし、使用率が100%を超えると電力が供給されなくなる(ダウンする)ため、閾値情報としては例えば70%〜95%の範囲とするのが好ましい。
画像形成装置100においては、画像入力部110から入力された画像データに対して、画像処理部118により各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部120へと出力される。なお、この画像形成装置100は、レーザー光を露光に利用する、所謂レーザー方式(電子写真方式)の印刷機能を備える。しかし、他の形式の印刷機能を備えたものであってもよい。
図2を参照して、画像形成部120は、画像データによって示される画像を記録用紙に印刷するものであって、例えば、感光体ドラム150、帯電装置152、レーザースキャンユニット154、現像装置156、転写装置158、クリーニング装置160、除電装置162、及び定着装置164、搬送ローラ166(図1参照)等を備えている。画像形成部120には、例えば、搬送路が設けられており、図示しない給紙部から給紙されてきた記録用紙が搬送路に沿って搬送される。給紙部は、用紙カセットに収納された記録用紙、又は手差トレイに載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部120の搬送路へと送り出す。記録用紙の搬送及び給紙は、搬送ローラ166によって行なわれる。
画像形成部120の搬送路に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム150と転写装置158との間を通過し、更に定着装置164を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
感光体ドラム150は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置160と除電装置162によりクリーニングされた後、帯電装置152により均一に帯電される。レーザースキャンユニット154は、印刷対象の画像データに基づいてレーザー光を変調し、このレーザー光によって感光体ドラム150の表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム150の表面に形成する。現像装置156は、トナーを感光体ドラム150の表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム150の表面に形成する。
転写装置158は、転写装置158と感光体ドラム150との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム150の表面のトナー像を転写する。定着装置164は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ164aと、記録用紙を加圧するための加圧ローラ164bとを含む。定着装置164は、加熱ローラ164aを加熱するための熱源であるヒータ部164c(図1参照)をさらに含む。ヒータ部164cは、例えばハロゲンランプからなる複数のヒータランプを含む。ヒータ部164cは、これらヒータランプに電流が供給されることによって発熱する。
記録用紙は、加熱ローラ164aによって加熱され、かつ、加圧ローラ164bによって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。定着装置164から排出された印刷済みの記録用紙は、排出部(図示せず)から排出される。
本実施の形態では、画像形成装置100は、サーバコンピュータ200から取得した電力の供給状況に関する情報に基づいて、記録用紙の搬送速度(給紙速度)を切替える。具体的には、電力の供給状況に関する情報に基づいて、制御部122が、現時刻(印刷実行時)における電力の供給状況が、電力供給量が不足している状況であるか否かを判定する。制御部122は、判定結果に応じて、記録用紙の給紙速度を、通常の速度又はその速度よりも遅い速度に切替える制御を行なう。より具体的には、取得した電力の供給状況に関する情報に基づいて、供給電力が満たされている状況の場合には、通常の給紙速度で記録用紙を給紙し、電力供給量が不足している状況の場合には、通常の給紙速度よりも遅い速度で記録用紙を給紙するように給紙速度を切替える。
給紙速度の切替は、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを変えることによって行なう。具体的には、給紙速度を低減する場合は、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させる。これにより、単位時間当たりの給紙枚数が低減するので、給紙速度が低減する。通常の給紙速度に戻す場合は、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを元の状態に戻す。
<サーバコンピュータ200>
図3を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置100と通信するサーバコンピュータ200は、バス290と、バス290に接続されたCPU210と、バス290に接続されたROM220と、バス290に接続されたRAM230と、バス290に接続されたHDD240と、バス290に接続され、マウス252及びキーボード254との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力I/F250と、バス290に接続され、ディスプレイ262との間の接続に関するインターフェイスを提供するためのディスプレイI/F260と、有線又は無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線140への接続を提供するネットワークI/F270とを含む。
ハードディスク240は、種々のデータに加えて、電力の供給状況に関する情報を記憶する。この情報は、現時刻の電力の供給状況を示すために、比較的短い所定の時間間隔で更新される。サーバコンピュータ200は、画像形成装置100からの問合せに応じて、現時刻における電力の供給状況に関する最新の情報を画像形成装置100に送信する。
バス290、ROM220、RAM230、ハードディスク240、入力I/F250、ディスプレイI/F260及びネットワークI/F270は、いずれもCPU210の制御のもとに協調して動作し、本実施の形態に係るサーバコンピュータとしてサーバコンピュータ200は種々のアプリケーションによる処理を実現する。
[ソフトウェア構成]
図4及び図5を参照して、本実施の形態に係る画像形成システムにおいて、情報取得処理及び印刷処理を行なうために、画像形成装置100で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。
図4は、サーバコンピュータ200から電力の供給状況に関する情報を取得する際に、画像形成装置100で実行されるプログラムのフローチャートである。図4を参照して、このプログラムは、電力の供給状況に関する情報の送信を要求するための情報送信要求を、サーバコンピュータ200に対して送信するステップS1000と、サーバコンピュータ200が情報送信要求を受信したことに応答して画像形成装置100に送信される電力の供給状況に関する情報を受信(取得)するステップS1010と、取得した電力の供給状況に関する情報を記憶部116(電力情報記憶部)に記憶し、制御をステップS1000に戻すステップS1020とを含む。
このプログラムは定期的に実行される。ステップS1000からステップS1020の処理を繰返すことにより、画像形成装置100はサーバコンピュータ200と定期的に通信し、記憶部116に電力の供給状況に関する情報を記憶する。
図5は、印刷の実行時に画像形成装置100で実行されるプログラムのフローチャートである。以下において、原稿のコピー操作を例にして、このコンピュータプログラムの制御構造について説明する。また、画像形成装置100には、予め閾値情報が設定されているものとする。
図5を参照して、このプログラムは、原稿のコピーを行なうためのジョブが開始されたか否かを判定し、ジョブが開始されるまで待機するステップS2000と、ステップS2000において、ジョブが開示されたと判定された場合に、記憶部116(電力情報記憶部)に記憶されている電力の供給状況に関する最新の情報(x)(使用率(%))を読出すステップS2010と、ステップS2010の後、記憶部116(閾値情報記憶部)に記憶されている閾値情報(y)を読出すステップS2020と、ステップS2020の後、読出した、電力の供給状況に関する情報(x)と閾値情報(y)とを比較することにより、電力の供給状況に関する情報(x)の値が閾値情報(y)の値を超えているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2030とを含む。
このプログラムはさらに、ステップS2030において、電力の供給状況に関する情報(x)の値が閾値情報(y)の値を超えていると判定された場合に、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2040と、ステップS2040において、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態(通常の印刷を行なう場合の搬送速度)であると判定された場合に、記録用紙の搬送速度を低減するように搬送速度を切替えるステップS2050とを含む。
ステップS2050では、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、印刷用紙の搬送速度(給紙速度)を低減させる。
図6を参照して、複数枚の原稿に対してコピー印刷を行なう場合、図6(A)に示す通常の給紙速度の状態から、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させると、図6(B)に示すように、記録用紙と次の記録用紙との間の間隔(紙間)がL1からL2に広がる。このため、単位時間当たりの給紙枚数が低減するので給紙速度が低減する。
再び図5を参照して、このプログラムはさらに、ステップS2040において、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態ではないと判定された場合(既に、記録用紙の搬送速度が低減された設定になっている場合)、及びステップS2050の後に、その給紙速度で記録用紙を給紙して印刷処理を実行し、このプログラムを終了するステップS2060を含む。
ステップS2060では、給紙速度の切替えに応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも切替える。具体的には、帯電装置152による感光体ドラム150の帯電、レーザースキャンユニット154による感光体ドラム150への静電潜像の形成、現像装置156による静電潜像の現像(感光体ドラム150へのトナー像の形成)、転写装置158によるトナー像の記録用紙への転写、及び、定着装置164によるトナー像の定着等の各開始タイミングを、給紙速度の低減に応じて遅延させる。
上述のように、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、記録用紙間の間隔が広がる。図6に示すように、搬送される記録用紙の紙間が広がることにより、複数枚の記録用紙が定着装置164を通過する場合でも、定着装置164の温度低下が抑制されて、定着装置164の温度が一定に保たれる。これに対して、記録用紙の紙間が狭い場合、複数枚の記録用紙が定着装置164を通過すると定着装置164の温度が低下する。温度低下が生じると、この温度低下を補うために一気に定着装置164の温度を上げるように制御されるため、消費電力が増加する。したがって、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、定着装置164の温度が一定に保たれるため、定着装置164において、一気に温度を上げる必要がなくなる。そのため、急激な温度上昇を伴う消費電力の増加が抑制される。これにより、消費電力が削減された、省エネルギー印刷(省エネ印刷)が行なわれる。
ステップS2060ではまた、省エネ印刷が実行されている間、操作部114において、電力を抑制しながら印刷を行なっている旨のメッセージが表示される。図7を参照して、省エネ印刷の実行の際に、画像形成装置100の操作部114に通知画面300が表示される。この通知画面300には、「消費電力を抑制しながら印刷をしています。」というメッセージが表示される。通知画面300の表示によって、省エネ印刷を行なっていることをユーザに通知する。通知画面300を見たユーザは、省エネ印刷を行なっていること、及び、省エネ印刷を行なっているために印刷速度が遅くなっていることがわかる。
このプログラムはさらに、ステップS2030において、電力の供給状況に関する情報(x)の値が閾値情報(y)の値を超えていないと判定された場合に、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2070と、ステップS2070において、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態ではないと判定された場合に、記録用紙の搬送速度を通常状態の速度に戻すように搬送速度を切替えるステップS2080とを含む。
ステップS2070において、記録用紙の搬送速度が通常の状態ではないと判定された場合は、記録用紙の搬送速度は通常状態の搬送速度よりも低減された速度となっている。そのため、ステップS2080では、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを通常状態の設定(元の状態)に切替えることにより、記録用紙の搬送速度を通常状態の搬送速度に切替える。
このプログラムはさらに、ステップS2070において、記録用紙の搬送速度(給紙速度)の設定が通常の状態であると判定された場合、及びステップS2080の後に、その給紙速度で印刷処理を実行してこのプログラムを終了するステップS2090を含む。
搬送速度を通常状態に戻すように切替える場合、ステップS2090において、その給紙速度の切替えに応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも通常状態に戻すように切替える。具体的には、帯電装置152による感光体ドラム150の帯電、レーザースキャンユニット154による感光体ドラム150への静電潜像の形成、現像装置156による静電潜像の現像(感光体ドラム150へのトナー像の形成)、転写装置158によるトナー像の記録用紙への転写、及び、定着装置164によるトナー像の定着等の各開始タイミングを、通常の状態(元の状態)に戻すように切替える。ステップS2090では通常の印刷処理を実行する。
[動作]
図4、図5及び図7を参照して、以上のような構造及びフローチャートに基づく、本実施の形態に係る画像形成装置100(画像形成システム)の動作について説明する。以下においては、画像形成装置100に予め閾値情報が設定されているものとする。
《電力の供給状況に関する情報の取得動作》
画像形成装置100に電源が投入されると、画像形成装置100は、サーバコンピュータ200と通信する。画像形成装置100はサーバコンピュータ200と定期的に通信し、サーバコンピュータ200から電力の供給状況に関する最新の情報を取得し続ける。具体的には、画像形成装置100は、電力の供給状況に関する情報の送信を要求するための情報送信要求を、サーバコンピュータ200に送信する(図4に示すステップS1000)。画像形成装置100から情報送信要求を受信したサーバコンピュータ200は、画像形成装置100に対して、電力の供給状況に関する最新の情報を画像形成装置100に送信する。
画像形成装置100は、サーバコンピュータ200から送信された電力の供給状況に関する最新の情報を受信すると(図4に示すステップS1010)、受信した情報を記憶部116に記憶する(図4に示すステップS1020)。
画像形成装置100は、このような動作を定期的に繰返すことにより、電力の供給状況に関する最新の情報を保持する。
《画像形成装置100による印刷動作》
ユーザにより印刷ジョブ(コピージョブ)が実行されると(図5に示すステップS2000においてYES)、制御部122は、記憶部116から電力の供給状況に関する最新の情報を読出す(図5に示すステップS2010)。制御部122はまた、記憶部116から予め設定した閾値情報を読出す(図5に示すステップS2020)。制御部122は、読出した、電力の供給状況に関する最新の情報の値(使用率)と閾値情報の値とを比較し、電力の供給状況に関する情報が閾値情報を超えているか否かを判定する(図5に示すステップS2030)。電力の供給状況に関する情報が閾値情報を超えている場合(ステップS2030においてYES)、制御部122は、現時刻における電力供給状況は、電力供給量が不足している状況であると判定する。一方、電力の供給状況に関する情報が閾値情報を超えていない場合(ステップS2030においてNO)、制御部122は、現時刻における電力供給状況は、供給電力が満たされている状況であると判定する。
印刷ジョブの実行時において、電力供給量が不足している状況と判定された場合、画像形成装置100は記録用紙の搬送速度が通常状態の速度であるか否かを判定する。記録用紙の搬送速度が通常状態の速度に設定されている場合(図5に示すステップS2040においてYES)、給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、記録用紙の給紙速度を低減させる(図5に示すステップS2050)。また、給紙速度の低減に応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも切替える。そして、低減された給紙速度で記録用紙を給紙しながら印刷を実行することで、消費電力が削減された省エネ印刷を行なう(図5に示すステップS2060)。
記録用紙の搬送速度が通常状態の速度に設定されていない場合(図5に示すステップS2040においてNO)は、既に給紙速度が低減された設定となっているため、この場合も、上記と同様の省エネ印刷を行なう。
省エネ印刷を実行している間は、ユーザに対して、省エネ印刷を実行していることを通知するために、画像形成装置100は、操作部114に図7に示す通知画面300を表示する。
一方、印刷ジョブの実行時において、供給電力が満たされている状況と判定された場合(図5に示すステップS2030においてNO)、給紙速度を通常の状態に戻し、通常の給紙速度で記録用紙を給紙しながら通常の印刷を行なう(図5に示すステップS2090)。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る画像形成装置100(画像形成システム)を利用することにより、以下に述べる効果を奏する。
サーバコンピュータ200から取得した電力の供給状況に関する情報によって、電力の供給不足により停電が発生すると予測される状況下にあるか否かがわかる。停電が発生すると予測される状況下においては、停電の発生を回避するために、極力、電力使用を抑制するのが好ましい。取得した情報に基づいて、記録用紙の搬送速度を切替えることにより、電力供給量が不足している状況において、記録用紙の搬送、記録用紙へのトナー像の定着等に要する消費電力を削減できる。具体的には、記録用紙の給紙速度を通常の速度よりも遅くすることにより、その分の消費電力を低減できる。
加えて、記録用紙の給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより給紙速度を遅くすることによって、定着装置164での電力消費量を低減できる。詳細には、記録用紙の給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより、複数の記録用紙に印刷を行なう場合、記録用紙と次の記録用紙との間隔を広げることができる。複数枚の記録用紙が定着装置164を通過すると、定着装置164の温度が低下する。この温度低下を補うために一気に定着装置164の温度を上げようとすると結果的に消費電力が増加する。上記のように、記録用紙間の間隔を広げることで、定着装置164の温度低下を抑制でき、温度を一定に保つことができる。そのため、一気に定着装置164の温度を上げる必要がなくなるため、急激な温度上昇に伴う消費電力の増加を抑制できる。その結果、定着装置164での電力消費量を効果的に低減できる。また、装置全体の電力消費量に対する定着装置164による電力消費量の割合は比較的大きいため、定着装置164での電力消費量を低減することにより、電力供給量が不足している状況において消費電力を効果的に削減できる。その結果、限られた供給電力量のなかでも確実に印刷を実行できる
さらに、画像形成装置100は、記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、定着装置164によるトナー像の定着のタイミングを切替える。これにより、定着装置164によるトナー像の定着を、記録用紙の給紙速度に適したタイミングで行なうことができるので、電力供給量が不足している状況下で印刷を実行する場合でも、印刷品質を向上できる。
定着のタイミングに加えて、給紙速度の切替えに応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも切替えることにより、画像形成に係わる各動作を、記録用紙の給紙速度に適したタイミングで行なうことができる。したがって、これにより、印刷品質をより向上できる。
このように、本実施の形態によれば、電力供給量が不足している状況において、電力消費量を削減できるので、印刷を実行しつつ、ピーク電力を抑えて電力不足による突発的な停電、及び計画停電を未然に防ぐことに貢献できる。したがって、電力供給量が不足している状況においても確実に印刷を実行できる。
また、本実施の形態によれば、限られた供給電力のなかで画像形成装置100を管理、制御できる。さらに、定着装置164に対しては、印刷中等の使用されている状態においても消費電力の削減を図ることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態に係る画像形成装置500では、搬送ローラ166の回転速度を変えることにより、記録用紙の給紙速度を切替える。
本実施の形態に係る画像形成システムにおいて、その全体システム構成、並びに、本画像形成システムを構成するサーバコンピュータ200のハードウェア構成は、第1の実施の形態と同様である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[ハードウェア構成]
<画像形成装置500>
図8を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置500は、上記した第1の実施の形態の制御部122に代えて制御部522を含む。画像形成装置500が制御部522を含むことにより、後述するコンピュータプログラムを実行する。
[ソフトウェア構成]
図8を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置500において、ステップS3050、ステップS3060及びステップS3080における処理を除く各処理は、図5に示すコンピュータプログラムによって実行される各処理と同様である。本実施の形態では、図5のステップS2050、ステップS2060及びステップS2080に代えて、それぞれ、ステップS3050、ステップS3060及びステップS3080を含む。以下、異なる部分について説明する。なお、画像形成装置500における情報取得処理については、図4に示すコンピュータプログラムによって実行される各処理と同様であるため、それらについての詳細な説明は繰返さない。
このプログラムは、ステップS2040において、記録用紙の搬送速度(給紙速度)の設定が通常の状態(通常の印刷を行なう場合の搬送速度)であると判定された場合に、搬送ローラ166の回転速度を減少させることにより、記録用紙の搬送速度を低減するように搬送速度を切替えるステップS3050と、ステップS2040において、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態ではないと判定された場合(既に、記録用紙の搬送速度が低減された設定になっている場合)、及びステップS3050の後に、その給紙速度で印刷用紙を給紙して印刷処理を実行し、このプログラムを終了するステップS3060と、ステップS2070において、記録用紙の搬送速度の設定が通常の状態ではないと判定された場合に、搬送ローラ166の回転速度を通常状態に戻すことにより、記録用紙の搬送速度を通常状態の速度に戻すように搬送速度を切替えるステップS3080とを含む。
ステップS3060では、給紙速度の切替えに応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも切替える。具体的には、帯電装置152による感光体ドラム150の帯電、レーザースキャンユニット154による感光体ドラム150への静電潜像の形成、現像装置156による静電潜像の現像(感光体ドラム150へのトナー像の形成)、転写装置158によるトナー像の記録用紙への転写、及び、定着装置164によるトナー像の定着等の各開始タイミングを、給紙速度の低減に応じて遅延させる。
ステップS3060ではまた、給紙速度の低減に応じて、定着装置164のヒータ部164cへの電力供給を抑える。具体的には、ヒータ部164cを構成する複数のヒータランプの使用数を減らすことにより、ヒータ部164cへの電力供給を抑える。なお、ステップS2090において、通常の印刷処理を実行する場合は、ヒータ部164cへの電力供給は通常の状態に戻される。すなわち、ヒータランプの使用数が増やされる。
[動作]
図9を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置500(画像形成システム)は以下のように動作する。なお、給紙速度を切替える動作及び省エネ印刷の動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
印刷ジョブの実行時において、電力供給量が不足している状況と判定された場合、画像形成装置500は記録用紙の搬送速度が通常状態の速度であるか否かを判定する。記録用紙の搬送速度が通常状態の速度に設定されている場合(図9に示すステップS2040においてYES)、搬送ローラ166の回転速度を減少させることにより、記録用紙の給紙速度を低減させる(図9に示すステップS3050)。また、給紙速度の低減に応じて、画像形成に係わる各動作の開始タイミングも切替える。さらに、ヒータ部164cを構成する複数のヒータランプの使用数を減らすことにより、ヒータ部164cへの電力供給を抑える。そして、低減された給紙速度で記録用紙を給紙しながら印刷を実行することで、消費電力が削減された省エネ印刷を行なう(図9に示すステップS3060)。
一方、印刷ジョブの実行時において、供給電力が満たされている状況と判定された場合(図9に示すステップS2030においてNO)、搬送ローラ166の回転速度を通常状態に戻す(回転速度を上げる)ことにより(図9に示すステップS3080)、給紙速度を通常の状態に戻す。そして、通常の給紙速度で記録用紙を給紙しながら通常の印刷を行なう(図9に示すステップS2090)。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る画像形成システムを利用することにより、以下に述べる効果を奏する。
記録用紙の給紙速度を低減させる際に、搬送ローラ166の回転速度を減少させることにより、その分の消費電力を低減できる。また、記録用紙の給紙速度を低減することにより、定着装置164での記録用紙の搬送時間を遅くできる。定着装置164での記録用紙の搬送時間を遅くすることにより、定着温度が多少低い場合でも定着が可能となる。そのため、定着装置164への電力供給を抑えることにより、定着温度が多少低くなった場合でも、定着不足等による印刷品質の低下を抑制できる。さらに、定着装置164のヒータ部164cへの電力供給を抑えることにより、定着装置164での消費電力の削減を図ることができる。
また、定着装置164のヒータ部164cへの電力供給を抑える際に、ヒータ部164cを構成する複数のヒータランプの使用数を減らすことにより、定着装置164での電力消費量を容易に低減できる。
本実施の形態のその他の効果は、上記第1の実施の形態と同様である。
[変形例]
上記実施の形態では、画像形成装置の一例であるMFPに本発明を適用した例を示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。画像形成装置はMFP以外であってもよい。例えば、コピー機、プリンタ等の画像形成装置であってもよい。
上記実施の形態では、電力の供給状況に関する情報として、供給可能最大電力量に対する消費電力量の割合である使用率(%)を用いて、ジョブ実行時に電力供給量が不足している状況であるか否かを判定したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。電力供給量が不足している状況であるか否かを判定するための情報は、使用率以外の情報であってもよい。また、サーバコンピュータから取得する電力の供給状況に関する情報については、現時刻における電力の供給状況がわかる情報であれば特に制限されない。
上記実施の形態において、画像形成装置を含む画像形成システムには、画像形成装置に対して印刷要求を行なうクライアントコンピュータ等の情報処理装置が接続されていてもよい。この場合、情報処理装置から画像形成装置に対して印刷要求を行なった際に、電力供給量が不足している状況であれば、省エネ印刷にて印刷が実行される。
また上記実施の形態において、画像形成システムを構成する画像形成装置、サーバコンピュータ、情報処理装置等の台数及び配置は、上記実施の形態で示した台数及び配置に限定されない。画像形成装置、サーバコンピュータ、情報処理装置等の台数及び配置は適宜変更できる。
上記実施の形態では、定着装置のヒータ部にヒータランプを用いた例を示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。定着装置のヒータ部は、記録用紙を加熱することが可能な熱源を含んでいればよく、その熱源はヒータランプ以外の熱源であってもよい。例えば、ヒータランプ以外の熱源としてIH(電磁誘導加熱)方式の熱源を用いてもよい。
上記実施の形態では、画像形成装置からサーバコンピュータに対して電力の供給状況に関する情報の送信を要求するための情報送信要求を送信することにより、画像形成装置がサーバコンピュータから電力の供給状況に関する情報を取得する例について示した。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、サーバコンピュータから画像形成装置に対して定期的に電力の供給状況に関する情報を送信するように構成してもよい。
上記実施の形態において、サーバコンピュータから取得した電力の供給状況に関する情報を記憶部に記憶する際に、取得した情報の全てを記憶部に記憶するようにしてもよいし、最新の情報のみを記憶するようにしてもよい。
また、上記実施の形態において、記録用紙の給紙速度の低減に伴って、記録用紙の搬送速度を全般的に低減するようにしてもよい。例えば、印刷済みの記録用紙を排出する際の搬送速度も低減するようにしてもよい。
上記第2の実施の形態では、複数のヒータランプの使用数を減らすことにより、定着装置への電力供給を抑えるようにした例を示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、ヒータランプの使用数は変えずに、供給する電力量を低減することにより、定着装置への電力供給を抑えるようにしてもよい。
なお、上記で開示された技術を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
100、500 画像形成装置
110 画像入力部
112 通信部
114 操作部
116 記憶部
118 画像処理部
120 画像形成部
122、522 制御部
140 ネットワーク回線
150 感光体ドラム
152 帯電装置
154 レーザースキャンユニット
156 現像装置
164 定着装置
164a 加熱ローラ
164b 加圧ローラ
164c ヒータ部
166 搬送ローラ
200 サーバコンピュータ
300 通知画面



Claims (8)

  1. ネットワークを介して外部機器と通信するための通信手段と、
    前記通信手段を介して、前記外部機器から電力の供給状況に関する情報を取得するための情報取得手段と、
    記録用紙に画像を形成するための画像形成手段と、
    前記記録用紙を前記画像形成手段に搬送するための搬送手段と、
    前記情報取得手段により取得された電力の供給状況に関する情報に基づいて、前記搬送手段による前記記録用紙の搬送速度を切替えるための切替手段とを含む、画像形成装置。
  2. 前記電力の供給状況に関する情報は、供給電力量に対する消費電力量の割合である消費電力情報を含み、
    前記画像形成手段は、
    前記記録用紙上にトナー像を形成するためのトナー像形成手段と、
    前記トナー像を前記記録用紙に定着させるための定着手段とを含み、
    前記切替手段は、前記消費電力情報の値が予め定める値を超えているか否かを判定し、判定結果に応じて、前記記録用紙の給紙速度を、通常の速度又はその速度よりも遅い速度に切替えるための給紙速度切替手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記給紙速度切替手段は、前記記録用紙の給紙を行なわせる命令信号の出力タイミングを遅延させることにより前記記録用紙の給紙速度を低減させる、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送手段は、前記記録用紙を前記定着手段に搬送するための搬送ローラを含み、
    前記給紙速度切替手段は、前記搬送ローラの回転速度を減少させることにより前記記録用紙の給紙速度を低減させる、請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記給紙速度切替手段による前記記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、前記定着手段によるトナー像の定着のタイミングを切替えるための手段をさらに含む、請求項2から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー像形成手段は、
    表面に静電潜像が形成される感光体と、
    前記感光体の表面にトナーを供給して静電潜像を現像し、前記感光体の表面にトナー像を形成するための現像手段と、
    前記感光体の表面に形成されたトナー像を前記記録用紙に転写することにより前記記録用紙上にトナー像を形成するための手段と、
    前記感光体の表面に静電潜像を形成するために、前記感光体の表面を帯電させるための帯電手段とを含み、
    前記画像形成装置は、前記給紙速度切替手段による前記記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、前記帯電手段による前記感光体の帯電のタイミング及び前記感光体にトナー像を形成するタイミングを切替えるための手段をさらに含む、請求項2から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記給紙速度切替手段により前記記録用紙の給紙速度を低減させたときに、前記定着手段に供給する電流量を低減するための手段をさらに含む、請求項2に記載の画像形成装置。
  8. 前記定着手段は、熱源を複数有する加熱手段を含み、
    前記画像形成装置は、前記給紙速度切替手段による前記記録用紙の給紙速度の切替えに応じて、前記記録用紙を加熱するために使用する前記熱源の数を増減し、これにより、前記加熱手段を制御するための手段をさらに含む、請求項7に記載の画像形成装置。
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