JP2013124398A - 高強度耐サワーラインパイプ用鋼板及びその素材 - Google Patents

高強度耐サワーラインパイプ用鋼板及びその素材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、連続鋳造鋳片および厚鋼板の中心偏析を、中心偏析部を含む領域の濃度マッピング分析を行い、鋼板の割れ危険率との相関を求め高強度耐サワーラインパイプ用鋼板または鋼スラブを提供する。
【解決手段】C:0.03%〜0.07%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.8〜1.5%、Al:0.07%以下、P:0.010%以下、S:0.001%以下、Ti、Nb、Ca、N、Oを含有し、さらにCu、Ni、Cr、Mo、Vの中から選ばれる1種以上を含有し、該鋼板の鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼板の厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼板の幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在し、該Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が1.6%以上であることを特徴とする高強度耐サワーラインパイプ用鋼板または鋼スラブ。
【選択図】なし

Description

本発明は、HIC割れ発生の危険度が少ない鋼スラブを鋼板素材とする高強度耐サワーラインパイプ用鋼板及びその素材に関する。
一般に、鋼の連続鋳造鋳片(以後、単に「鋼鋳片」または「鋼スラブ」ともいう場合がある。)やそれらを素材とする厚鋼板(単に「厚板」または「鋼板」ともいう。)の製造分野においては、連続鋳造時に形成される鋳片中心部の偏析が、製品品質に大きく影響することが知られている。特に、ラインパイプで使われる鋼材では、中心部の偏析(単に「中心偏析」ともいう。)により水素誘起割れ(Hydrogen Induced Cracking:HIC)が発生するため、このような中心偏析を軽減するために、数多くの技術開発が行われてきている。
一方、中心偏析を評価する方法については、幾つかの方法が知られており、例えば、鋳片や厚鋼板を厚さ方向に順次スライスしていき、そのスライスして採取した切粉の成分を分析し、厚さ方向の濃度分布を得る方法(スライス法)、鋳片の縦断面からマクロプリントを採取して中心偏析領域を特定し、この中心偏析領域上の多数の分析点から、ドリルで切粉サンプルを採取し、この切粉を分析する方法(ドリル法)、鋳片の切断面を研磨して、偏析部をピクリン酸等の腐食液により腐食させてからインク等を染み込ませた後、一旦、表面のインクを拭き取り、腐食部に残ったインクをセロハン紙等に写し取り、偏析の発生状況を可視化する方法(マクロ腐食法)、また、上記腐食後に写し取ったプリントを中心偏析部の最大偏析粒径等を測定する方法(Hプリント法)等がある。
一般に、鋳片の中心偏析は、C断面、即ち、鋳造方向に垂直な断面全体についてみると、厚さ方向および幅方向で決して均一とはいえない。そのため、鋳片や厚鋼板の偏析を調べるためにはC断面の広領域に亘って評価する必要がある。
この点から上記方法を検討すると、スライス法は、試料調整・分析に時間がかかるため、結果が出るまでに長時間を要するため、鋳片や厚鋼板等の中心偏析評価をC断面全体に亘って行うことは困難である。また、この方法では、スライスした切粉を分析するため、厚さ方向の平均としての分析値しか得られない。
そのため、従来は、一部領域の評価にのみ用いられる程度であった。また、ドリル法は、スライス法に比較して、迅速性は優れるが、切粉の採取領域がスライス法に比較し、さらに狭くなるため、全体的な評価ができないという問題があった。一方、マクロ腐食法は、迅速性の点からは、上記2つの方法と比較すると優位である。しかし、マクロ腐食法は、目視による判定となるため、非定量的な評価となるという問題がある。
また、Hプリント法は、定量的ではあるが、評価に熟練を要し、時間がかかり、コストが高いという問題がある。
上記以外の中心偏析を評価する方法としては、特許文献1に、中心偏析部の硬さを測定し、その硬さの平均値、最大値および最大値と最小値の差のいずれか1以上の値を用いて、中心偏析を評価する簡便な方法が提案されている。
また、特許文献2では、EPMA等の分析手法を用いて、中心部の添加元素の濃度の面積率を測定する手法が提案されている。
特開平09−178733号公報 特開2009−236842号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、腐食によって中心偏析部の領域を特定し、その中心偏析部の硬さを測定して評価しているため、腐食作業が必要であることや、鋳片全幅を評価する場合には、偏析部のすべての硬さを測定する必要があること等から、非常に時間がかかり、迅速性に劣る。さらに、硬さは、鋳片の成分組成や組織等と関連があるため、それらが異なる場合には、直接評価することができない。そのため、様々な種類の鋳片の中心偏析を評価するには、測定条件を細かく分けて決めておかなければならないという問題があった。
また、特許文献2の手法では、連続鋳造鋳片や厚板等の中心偏析を、定量的かつ高精度で、しかも広い領域を迅速に評価することができるが、HIC割れ発生との相関が明瞭ではないため、割れ発生率と偏析度について、過大もしくは過小評価する可能性がある。そこで、本発明では、HICの要因となる偏析形態の評価を行うステップと、鋼スラブの中心偏析の評価を行うステップを組み合わせることで、鋼スラブのHIC発生の危険度を評価判定し、厚鋼板の製造を行い、高強度耐サワーラインパイプ用鋼板の製造を行う手法を提案する。
本発明者らは、従来行なわれているスライス法やドリル法、マクロ腐食法などの問題点、即ち、広い領域における中心偏析を迅速かつ高精度で、しかも定量的に評価することが難しいという問題点を解決するため、鋭意検討を重ねた。まず、鋼板中心部の合金元素濃度マッピングを行い、HIC割れとの相関性について調査を実施した。その結果、圧延後の厚鋼板等の分析から、ある特定元素を指標元素とし、その指標元素の中心部における濃度がある所定濃度で一定大きさ以上をもつMn濃化スポットの数によってHIC割れが発生している事を突き止めた。ここで、Mn濃化スポット(以下、Mnスポット、あるいは、単に、スポットと称することもある。)とは測定点のMn濃度が偏析により添加量より高い濃度の部分をいう。
具体的には、質量%で、Mn含有量が、0.8〜1.5%の成分範囲を有する種々の高強度耐サワーラインパイプ用鋼板のHIC試験後の試料を用いて、HIC割れが発生した領域と割れが発生しない領域について、詳細な調査を実施した。その結果、鋼板の状態で、Mn量が1.6%以上で幅方向断面(圧延方向と垂直方向の断面をいう。C断面とも言う場合がある。)に楕円形状と近似したMn濃化スポットの長軸の長さが1.5mm超えの長さをもつMn濃化スポットが存在し、その箇所にHIC割れが発生していることがわかった。
また、鋼スラブでも同様にMn濃度マッピングの分析を行い、同様にMn量が1.6%以上で幅方向断面(鋳込み方向と垂直方向の断面をいう。)にMnが濃化しており、楕円形状と近似したMn濃化スポットの長軸の長さが1.5mm超えであるスポットの数が、圧延後のHIC割れの発生と強い相関を有することを突き止めた。このように圧延後のHIC割れ部の形態調査と圧延前の鋼スラブの状態で測定したMn濃化スポットの数との相関を調査することで、鋼スラブの耐HIC特性(鋼スラブについてはHIC割れの危険度と呼ぶ場合がある。)を評価できることを見出した。
すなわち、本発明は、連続鋳造鋳片および厚鋼板の中心偏析を、中心偏析部を含む領域の濃度マッピング分析を行い、指標元素の濃度が所定の閾値濃度以上であるスポットの大きさと数により中心偏析の程度を評価し、鋼板の割れ発生率との相関を求め高強度耐サワーラインパイプ用鋼板を提供することにある。
上記例では、指標元素としてMnを用いたが、他の中心偏析元素も同様の偏析率で偏析するために指標として実施可能である。また、Mn組成も一定範囲の結果であるが、上記のとおりに、HIC部と鋼スラブのスポットの相関をとることで他の成分範囲でも実施可能である。
本発明は上記の知見に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1] 質量%で、C:0.03%〜0.07%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.8〜1.5%、Al:0.07%以下、P:0.010%以下、S:0.001%以下、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.07%、Ca:0.0005〜0.005%、N:0.008%以下、O:0.005%以下を含有し、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼スラブであって、該鋼スラブの鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼スラブの厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼スラブの幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在し、
該Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が質量%で1.6%以上であることを特徴とする鋼スラブ。
[2] 前記[1]に記載の鋼スラブを素材として製造された高強度耐サワーラインパイプ用鋼板。
[3] 質量%で、C:0.03%〜0.07%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.8〜1.5%、Al:0.07%以下、P:0.010%以下、S:0.001%以下、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.07%、Ca:0.0005〜0.005%、N:0.008%以下、O:0.005%以下を含有し、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼板であって、該鋼板の鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼板の厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼板の幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在し、
該Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が質量%で1.6%以上であることを特徴とする高強度耐サワーラインパイプ用鋼板。
本発明によれば、連続鋳造鋳片や厚鋼板の中心部の偏析を、定量的かつ高精度で、しかも広い領域を迅速に測定した鋼スラブの評価をもとに、耐HIC特性に優れる高強度耐サワーラインパイプ用鋼板を製造および使用することが可能となる。
HIC試験片の分析の採取位置およびMnスポット位置の関係を現した図である。 本発明方法による鋼板と鋼スラブの断面部の測定位置を示す図である。 測定幅200mmの場合で、7個のスポットが観察された例を示す図である(この場合100mm幅当たり3.5個とカウントする。)。
以下に本発明を実施するための形態について説明する。まず、本発明の構成要件の限定理由について説明する。
本発明の鋼板の素材である鋼スラブ(単にスラブとも云う場合がある。)の化学成分について説明する。以下の説明において%で示す単位は全て質量%である。
C:0.03〜0.07%
Cは鋼板の強度の向上に寄与する元素であるが、0.03%未満では十分な強度が確保できず、0.07%を超えると靭性を劣化させるため、C含有量は、0.03〜0.07%とした。
Si:0.01〜0.5%
Siは脱酸のため添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、0.5%を超えると靭性や溶接性を劣化させるため、Si含有量を0.01〜0.5%に規定する。好ましくは、Si:0.04〜0.4%である。
Mn:0.8〜1.5%
Mnは強度、靭性のため添加するが、0.8%未満ではその効果が十分でなく、1.5%を超えると中心偏析が著しく、スポット数が増加するためMn含有量を0.8〜1.5%に規定する。
Al:0.07%以下
Alは脱酸剤として添加されるが、0.07%を超えると鋼の清浄度が低下し、HIC割れの起点となる介在物の形成が増加するため、Al含有量は0.07%以下に規定する。好ましくは、0.01〜0.05%とする。
P:0.010%以下、
本発明でP、Sは不可避的不純物であり、その量の上限を規定する。Pは、含有量が多いと中央偏析が著しく、HIC性能が悪化するため、P量は0.010%以下とする。好ましくは、P量は0.005%以下である。
S:0.001%以下
Sは、含有量が多いとMnSの生成量が著しく増加し、HIC割れ感受性が悪化するため、S量は0.001%以下とする。
Ti:0.005〜0.02%
TiはTiNを形成しそのピニング効果により、鋼スラブ加熱時のオーステナイト粗大化を抑制し、母材靭性を向上させる重要な元素である。その効果は、0.005%以上の添加で発現する。しかし、0.02%を超えると、粗大なTi系析出物が生成し、これがHIC割れの起点になり、HIC割れ感受性が劣化するため、Ti量は0.005〜0.02%の範囲とする。好ましくは、Ti量は0.009〜0.015%の範囲である。
Nb:0.005〜0.07%
Nbは組織の微細粒化により靭性を向上させるとともに、析出物を形成し、強度上昇に寄与する。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.07%を超えると、粗大なNb系析出物が形成され、HIC割れの起点となり、HIC割れ感受性が劣化するため、Nb含有量は0.005〜0.07%に規定する。また、Nbは、HIC割れ危険度(感受性)増加への寄与が大きい場合もあり、Nb含有量は0.05%以下であることが好ましい。
Ca:0.0005〜0.005%
Caは硫化物系介在物の形態を制御して耐HIC割れ感受性が向上する。0.0005%以上でその効果が現れ、0.005%を超えると効果が飽和し、逆に清浄度を低下させてHICの起点となる介在物を形成することがあるため、Ca量は0.0005〜0.005%の範囲とする。
N:0.008%以下
Nは不可避的不純物として扱うが、N量が0.008%を超えると、HIC割れの起点となる粗大なTi−Nb系の析出物が形成するため、N量は0.008%以下とする。
O:0.005%以下
本発明でOは不可避的不純物であり、その量の上限を規定する。Oは粗大で耐HICに悪影響を与える介在物の生成を抑制するため、O量は0.005%以下とする。
以上が本発明の必須の基本成分であるが、鋼板の強度・靱性をさらに改善を促す目的で、以下に示すCu、Ni、Cr、Mo、Vの1種以上を含有する。
Cu:0.5%以下
Cuは、鋼の焼入性向上に寄与するが、0.5%を超えて添加を行うと、鋼板靱性の劣化が生じることがあるため、Cuを添加する場合は、Cu量は0.5%以下とする。
Ni:1%以下
Niは、鋼の焼入性向上に寄与し、特に、多量に添加しても靱性劣化を生じさせず、強靱化に有効であることから、添加することができる。しかし、Niは高価な元素であるため、Niを添加する場合は、Ni量は1%以下とする。
Cr:0.5%以下
Crは、Mnと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素であるので添加してもよい。その効果を得るためには、0.1%以上添加することが好ましいが、過剰に添加すると溶接性が劣化することがあるため、添加する場合は、Cr量は0.5%以下とする。
Mo:0.5%以下
Moは、焼入性を向上させる元素であり、MA生成やベイナイト相を強化することで強度上昇に寄与する元素であるので任意的に添加することが可能である。しかし、0.5%を超えて添加すると、溶接熱影響部靭性の劣化を招くことがあるから、添加する場合には、Mo量は0.5%以下とする。0.3%以下とすることが好ましい。
V:0.1%以下
Vは、焼入性を高め、強度上昇に寄与する元素であるので任意的に添加してもよい。その効果を得るためには、0.005%以上添加することが好ましいが、0.1%を超えて添加すると溶接熱影響部の靭性が劣化することがあるため、添加する場合は、V量は0.1%以下とする。
本発明の鋼板における上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の作用効果を害さない範囲であれば、上記以外の元素の含有を拒むものではない。たとえば、強度、靱性改善の観点から、Mg:0.02%以下、および/またはREM(希土類金属):0.02%以下、Bを0.003%以下含むことができる。
分析手法について;
本発明の中心偏析評価方法の指標元素として、C、Mn、P、S、NbおよびMo等を用いることができることがわかった。しかし、偏析元素であるC、Mn、P、S、NbおよびMo等は、添加量が0.1%以下である場合がほとんどであるために定量精度を確保することに問題となることがあるため、Mnを用いることが好適である。
Mnは、通常1%程度添加されているために、短時間で精度の高い分析が可能となる。本発明の中心偏析評価方法は、濃度マッピング分析を、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)、発光分光分析および走査電子顕微鏡(SEM)に付属のエネルギー分散型X線分光装置(EDS)や波長分散型X線分光装置(WDS)のいずれかを用いて行うことを特徴とする。ただし、組成の定量性が重要となるため、定量精度の高いEPMAやSEM−WDSが有効であることがわかった。ただし、分析機器の精度は向上しているために、具体的には空間分解能が厚鋼板分析時には10μm以下で、鋼スラブ分析時には100μm以下で、組成の定量精度として、Mnであれば0.05%の違い、他の偏析元素では0.005%の精度を評価可能な手法を用いればよい。
HIC割れ部の評価;
HIC割れが発生した材料については、そのクラック領域の全幅の上下0.5mm以上について、Mn元素のマッピングを実施し、偏析元素の分布を調査する。このとき、中心偏析帯の幅の長さは、数10μmから数100μmの範囲であるために、EPMA等の分析では、電子プローブの直径を100μm以下として、そのビーム直径のステップ幅でMn濃度マッピングを測定する。
また、測定する断面はC断面(鋳込み方向と垂直方向の断面をいう。)である。1断面だけでの評価ではMn濃度のバラつき等のために、正確な偏析元素の濃化量の評価は困難なため、少なくとも研削等を実施して、3断面以上の面について、Mn濃度の分布を評価することが好ましい。得られたマッピング結果をもとに、偏析元素の濃化量について評価を行う。得られたマッピング結果から、HIC割れが発生するスポットのMn濃度閾値およびスポットサイズを決定する。図1は、板厚30mmの鋼板から板幅20mmのHIC試験片を採取し、試験後のHIC試験片の分析の採取位置およびMnスポット位置の関係を表した図である。
上記HIC割れで発生したスポットのサイズをもとに、鋼スラブから厚鋼板への変形率(圧下率)をもちいて、スポット径を再計算して鋼スラブでのサイズを決定する。得られた偏析元素のマッピングと、スポットのサイズから、鋼スラブ断面でのスポットの数を評価し、鋼スラブのHIC危険度を評価する。
該鋼スラブの鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼スラブの厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼スラブの幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在すること;
鋼スラブの偏析帯については、中心偏析部について鋼スラブ厚さ方向10mm(中心部(t/2部;tは鋼スラブの厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域)で鋼スラブ幅方向(C方向)について偏析元素の濃度マッピングを実施する。
鋼スラブ幅方向には、鋼スラブ幅方向の中心部を基準に鋼スラブ幅WのW/2〜4W/5の長さを測定する。このように測定した、楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼スラブの幅方向の長さ100mm当りに換算して評価する。ここで、100mm当たりとしたのは、濃化スポットの分布が必ずしも均一でないことや、測定精度を考慮したためである。また、100mm当りに3個以下と限定した理由は、後述する。
また、厚さ方向に±5mmの測定領域としたのは、偏析の発生する領域を精度よく効率的に測定ができるからである。
Mn濃化スポットを楕円形状と近似したのは、以下の理由による。すなわち、そもそも中心偏析部は鋼の最終凝固部に相当する領域であり、これはスラブ断面の中央部のほぼ直線状の領域に相当するから、中心偏析部もスラブ厚さ方向よりも幅方向に伸びた形状となり、楕円で近似することが好適であるためである。
具体的には、まず鋼スラブの断面を切断して、中心部の厚さ方向10mmで幅方向についてMn元素の濃度マッピングを、ここで、鋼スラブ厚さ方向10mmとは鋼スラブ厚さtのt/2(板厚中心部)を中心に±5mmであり測定の例を図2(b)に示す。図2(a)は板厚が30mmの鋼板のHIC試験片を採取した領域を示した場合である。
EPMAによりビーム径100μmで、厚さ方向に100点で、幅方向に測定を行う。このとき、幅方向には、100mm以上の幅で測定を行うことが望ましいので、1000点以上の分析点が必要である。また、Mnの定量分析を実施するために、電流値、測定時間の調整が必要である。前述のようにが、例えばMnのカウント数で100カウント以上の得られる測定条件で分析を実施すればよい。具体的には、たとえば、照射電流値1μAで、1点あたりの積算時間を70msにて測定を実施することができる。
Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が1.6%以上であること;
上記のようにHIC割れが発生した領域について調査を実施した結果、鋼スラブ状態で楕円形状と近似したMn濃化スポットにおいて、Mn濃度が1.6%以上に濃化した長軸の長さ(長径)が1.5mmを超えたスポットでHIC割れが発生していることがわかった。Mn濃化スポットが楕円形状となるのは、前述のように、中心偏析部がスラブ厚さ方向よりも幅方向に伸びた略楕円形状となるからである。長径としたのは、長径のほうが短径に比べて検出しやすく、また、HIC割れとの相関も高いからである。
Mn濃度として、1.6%未満、もしくは、1.6%以上であっても長軸の長さが1.5mm以下であればHIC割れは抑制されるが、Mn濃度が1.6%以上であって長軸の長さが1.5mmを超えたスポットでは割れが発生していた。また、鋼スラブでの評価から、この形状をもつスポットが、鋼スラブの幅100mm当りに、3個以下であれば、HIC発生は生じないが、3個を超えるとHIC割れが発生する。偏析スポットの分布については、粗密が発生し、また鋼スラブ厚さ方向での重なりも存在するために、その部位のHIC危険度の評価には、観察されたスポットの数を鋼スラブの幅100mm当りの個数の値として評価する。このときの測定幅としては、少なくとも、150mm以上であることが望ましい。
図3に測定幅200mmの場合で、7個のスポットが観察された場合、鋼スラブの幅方向の長さ100mm当りに3.5個とカウントする例を具体的に記載した。
同一の成分であっても製造条件によってMn濃化スポットのMn濃度や個数が変化するので、適宜製造条件を制御することが好ましい。例えば、本発明の成分範囲では、鋳造速度を1.2mm/分以下とすることや、鋼スラブの凝固段階で液相率が75%以下の箇所で、鋼スラブ厚さ方向の圧下速度を、0.4mm/分から0.8mm/分の間に調整したり、鋼スラブの冷却水量を通常からたとえば1/2の量に変化させたりすることによりMn濃化スポットの濃度や個数を制御できる。なお、同一範囲の化学成分を有する鋼スラブを用いて同じ条件で製造した場合には、同一の条件でマッピング分析をすれば、同一のMn濃化スポットが得られることが経験上わかっている。
表1に示す成分組成の連続鋳造法で作製した鋼スラブ(鋼種1〜14)をサンプルとした。この鋼スラブを用いて、中心部のMn偏析について、EPMAにて評価した。評価は、鋼スラブから解析用の試料を切り出し、研摩により試料調整を実施し、鋼スラブ中心部厚さ10mmの範囲を鋼スラブ幅中心部(W/2部)から±200mmの幅方向に領域についてマッピングを実施した。マッピングは、加速電圧25kVで、0.15mmの電子プローブを用いて行い、Mn濃度のマッピングを測定した。鋼スラブ中心部厚さ10mmの範囲を鋼スラブ幅中心部(W/2部)から±200mmの幅中でMn濃度1.6%以上、長軸で1.5mmを超えるスポット数についてカウントを実施した。
Figure 2013124398
また、鋼スラブを加熱、制御圧延、急速冷却、再加熱により厚さ36mmの厚鋼板を製造した。鋼スラブ加熱は、1100℃で行い、熱間圧延は1050℃から850℃の間で行った。その後、800℃から急速水冷却を行った。この時、冷却停止温度は400〜500℃の間で実施した。また、引き続き誘導加熱により600℃に加熱した後、空冷で製造した。引張強度(TS)は、550MPa〜650MPaの範囲であった。
以上のようにして製造した鋼板を用いてHIC試験を実施した。HIC試験は、NACE TM0284に従ってA規格液で、96時間浸漬させHIC試験を実施した。HIC試験片は、図2に示すように板中央位置から作製した。試験後に、各サンプルの割れ面積率;CAR(%)を測定した。各試験片から3つずつサンプルを作製し、平均のCAR(%)を測定した。
表2は、鋼スラブをEPMAで評価した時のMn濃度1.6%以上、長軸で1.5mmを超えるMn濃化スポットの幅方向の長さ100mm当りの個数とCAR(%)の関係を示す。
Figure 2013124398
鋼材1〜7は、鋼スラブでのMn偏析スポットの形態が本発明請求範囲内のために、HIC割れが発生していない。また、鋼材8〜14については、Mnスポットが請求範囲の外でありHIC試験割れが発生した。
このように、Mn濃度1.6%以上、長軸で1.5mmを超えるMn濃化スポット数が、幅方向の長さ100mm当りに3個以下であれば、HIC割れはほとんど発生していないが、3個を超えると、CAR(%)の値が悪化して、割れが発生し、耐HIC特性が劣化することが確認された。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.03%〜0.07%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.8〜1.5%、Al:0.07%以下、P:0.010%以下、S:0.001%以下、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.07%、Ca:0.0005〜0.005%、N:0.008%以下、O:0.005%以下を含有し、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼スラブであって、該鋼スラブの鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼スラブの厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼スラブの幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在し、
    該Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が質量%で1.6%以上であることを特徴とする鋼スラブ。
  2. 請求項1に記載の鋼スラブを素材として製造された高強度耐サワーラインパイプ用鋼板。
  3. 質量%で、C:0.03%〜0.07%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.8〜1.5%、Al:0.07%以下、P:0.010%以下、S:0.001%以下、Ti:0.005〜0.02%、Nb:0.005〜0.07%、Ca:0.0005〜0.005%、N:0.008%以下、O:0.005%以下を含有し、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼板であって、該鋼板の鋳造方向に垂直な断面の中心部(t/2部;tは鋼板の厚さ)を中心に、厚さ方向に±5mmの測定領域に楕円形状と近似したMn濃化スポットが該鋼板の幅方向の長さ100mm当りに3個以下存在し、
    該Mn濃化スポットは、長軸の長さが1.5mm超えであり、Mn濃度が質量%で1.6%以上であることを特徴とする高強度耐サワーラインパイプ用鋼板。
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