JP2013123424A - 加工いちじく及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】美味しく食することができる加工いちじくを提供する。
【解決手段】ワイン煮したいちじく(いちじく本体4)に充填空間6を形成し、この充填空間6にいちじくジャム8を充填した加工いちじく。この加工いちじくでは、いちじく4に充填空間6に連通する挿入孔10を形成し、この挿入孔10を通していちじくジャム8を充填空間6に充填し、充填空間6を挿入孔10よりも大きくし、このようにして充填空間6へのいちじくジャム8の充填量を少し多くしている。
【選択図】図1
【解決手段】ワイン煮したいちじく(いちじく本体4)に充填空間6を形成し、この充填空間6にいちじくジャム8を充填した加工いちじく。この加工いちじくでは、いちじく4に充填空間6に連通する挿入孔10を形成し、この挿入孔10を通していちじくジャム8を充填空間6に充填し、充填空間6を挿入孔10よりも大きくし、このようにして充填空間6へのいちじくジャム8の充填量を少し多くしている。
【選択図】図1
Description
本発明は、いちじくの実をワイン煮して加工した加工いちじくに関する。
いちじくの実の調理方法の一つとしていちじくのワイン煮がある(非特許文献1参照)。この調理方法では、いちじくの実(以下、「いちじく」と表現する)を調理鍋に入れ、砂糖をふりかけて一晩おく。次いで、調理鍋の中に赤ワインを加えて中火で加熱し、沸騰し始めたらアクを取り、アク取りが終わった後に弱火にして煮込み、この煮込みは調理鍋内の汁が半分程度になるまで行い、このようにしていちじくのワイン煮が完成する。このように調理すると、いちじくが柔らかくなり、ワイン煮として食することができる。
インターネットのホームページ「nanapi web」の「いちじくのワイン煮の作り方」(http://nanapi.jp.8616)
しかしながら、上述したワイン煮では、調理鍋中の汁がいちじくに浸みてある程度の味が付くが、その味は甘さが少なく、美味しく食するまでに甘さがあるとは言えない。
本発明の目的は、美味しく食することができる加工いちじくを提供することである。
また、本発明の他の目的は、美味しく食することができる加工いちじくの製造方法を提供することである。
本発明の請求項1に記載の加工いちじくは、ワイン煮したいちじくに充填空間を形成し、前記充填空間にいちじくジャムを充填したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の加工いちじくでは、前記いちじくに前記充填空間に連通する挿入孔を形成し、前記挿入孔を通して前記いちじくジャムを前記充填空間に充填し、前記充填空間を前記挿入孔よりも大きくしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の加工いちじくでは、前記挿入孔を略円筒状に形成し、前記充填空間を略球状に形成し、前記挿入孔の直径を4〜7mmに、また前記充填空間の直径を8〜12mmにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の加工いちじくの製造方法では、いちじくをワイン煮するワイン煮工程と、前記ワイン煮工程の後にワイン煮いちじくを冷却するいちじく冷却工程と、前記いちじく冷却工程の後にワイン煮いちじくに充填空間を形成する充填空間形成工程と、前記充填空間形成工程の後に前記ワイン煮いちじくの前記充填空間にいちじくジャムを充填するジャム充填工程とを含むことを特徴とする。
更に、本発明の請求項5に記載の加工いちじくの製造方法では、前記いちじくワイン煮工程の前に、いちじくのアクを取り除くアク抜き工程を行うことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の加工いちじく及び請求項4に記載の加工いちじくの製造方法によれば、ワイン煮したいちじくに形成した充填空間にいちじくジャムを充填するので、いちじくに甘いいちじくジャムが含まれ、食したときにジャムの甘さが広がり、美味しく食することができる。また、充填するものがいちじくジャムであるので、ワイン煮したいちじくとの相性もよく、全体としてもいちじくの味となり、いちじくの味として美味しく食することができる。
また、本発明の請求項2に記載の加工いちじくによれば、いちじくに挿入孔を形成し、この挿入孔を通していちじくジャムを充填空間に充填するので、ワイン煮したいちじくの形崩れを起こすことなくいちじくジャムを充填空間に充填することができる。また、充填空間を挿入孔よりも大きくしたので、適量のいちじくジャムを充填空間に充填して適度の甘さを持たせることができる。
また、本発明の請求項3に記載の加工いちじくによれば、挿入孔の直径を4〜7mmとしたので、ワイン煮したいちじくの形崩れを起こすことなく挿入孔を形成することができる。また、充填空間の直径を8〜12mmにしたので、適量のいちじくジャムをワイン煮したいちじくの内部に充填して甘さを持たせることができる。
更に、本発明の請求項5に記載の加工いちじくの製造方法では、いちじくワイン煮工程の前にいちじくのアクを取り除くアク抜き工程(アク取り工程)を行うので、ワイン煮するときにはアクが取り除かれており、これによって、美味しい加工いちじくを製造することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う加工いちじく及びその製造方法の一実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、加工いちじくについて説明する。図1において、この加工いちじく2は、ワイン煮したいちじく本体4(「いちじく」とも表現する)に充填空間6が形成され、この充填空間6にいちじくジャム8が充填されている。充填空間6は略球状に形成され、その直径が8〜12mm程度に形成される。この充填空間6にはいちじくジャム8が充填されるので、その容積を大きくする(例えば、その直径が12mmを超える)と、いちじくジャム8の充填量が多くなり、後述する如くして製造した加工いちじく2は甘くなり過ぎるおそれがあり、またその容積を小さくする(例えば、その直径が8mmより小さくなる)と、いちじくジャムの充填量が少なくなり、加工いちじくは甘さが少な過ぎるおそれがある。
このいちじく本体4には挿入孔10が形成され、この挿入孔10は充填空間6まで延びている。この挿入孔10は充填空間6よりも小さく、例えば略円筒状に形成され、その直径が4〜7mm程度に形成される。この挿入孔10が大きい(例えば、その直径が7mmを超える)と、挿入孔10を形成する際にいちじく本体4が形崩れして商品価値がなくなるおそれがあり、また挿入孔10が小さい(例えば、その直径が4mmより小さくなる)と、いちじくジャム8を充填する際に、充填器(図示せず)の先端部によっていちじく本体4の一部を形崩れさせるおそれがある。
この加工いちじく2では、充填したいちじくジャム8が外側から見えないように、挿入孔10の開口部がいちじく本体4の一部12によって覆われている。ワイン煮したいちじく(いちじく本体4)は、少し力を加えると形崩れを起こす程度に柔らかく仕上がっており、例えば、いちじくジャム8の充填の後に充填器(図示せず)の先端部を作用させることによって、いちじく本体4の一部12を少し変形させて挿入孔10を覆い隠すことができ、このように覆い隠すことによって、充填したいちじくジャム8の漏出を防止し、いちじくジャム8の甘みを閉じ込めることができる。
このようにワイン煮したいちじく(いちじく本体4)にいちじくジャム8を充填することによって、加工いちじく2に適度の甘みを持たせることができ、またその甘みもいちじく味の甘みとなり、従って、ワイン煮したいちじくとよくなじみ、加工いちじく2を美味しく食することができる。
このような加工いちじく2は、例えば、図2に示す流れによって製造することができる。主として図2を参照して、加工いちじく2を製造するためには、生のいちじくの実14を用意し、この実14のへたを取り除く(へたの除去工程S1)。へたの除去工程S1においては、図3に示すように、実14(生いちじく)の頭部分(上端部分)16とお尻部分(底部部分)18を一点鎖線20,22で示すように切断して取り除く。尚、このへたの除去は、実14の頭部分16のみを除去するようにしてもよい。
次いで、へたを除去した生いちじく14のアク抜きを行う(いちじくのアク抜き工程S2)。このアク抜き工程S2においては、図4に示すように、水24の入った調理鍋26に生いちじく14を入れ、この調理鍋26を例えばガスコンロ27に載せて加熱し、5〜10分間ほど沸騰させ、このようにして生いちじく14のアク抜きを行う。そして、このアク抜きを行った後、調理鍋24内の水を捨てていちじく14を残す。
次に、アク抜きしたいちじく28が入った調理鍋26内に水、ワイン、砂糖などの調理汁30を入れ(ワイン煮準備工程S3)、いちじく28のワイン煮調理を行う(ワイン煮調理工程S4)。ワイン煮準備工程S3においては、例えば、生いちじく約1kg当たり、水約1リットル、赤ワイン約200cc、砂糖300g、香辛料大さじ一杯を入れ、好みに応じてレモン汁を少し入れて調理汁とする。
ワイン煮調理工程S4においては、図5に示すように、アク抜きしたいちじく28とともに赤ワインなどが入った調理鍋26を例えばガスコンロ27に載せて加熱し、いちじく28が柔らかくなるまで30〜60分間程度煮る。このように煮ることによって、調理鍋26内の調理汁がいちじく28内にしみ込むようになる。
このワイン煮調理工程S4の後に、調理鍋26内のいちじく28及び調理汁30を冷却する(冷却工程S5)。この冷却工程S5においては、ワイン煮調理工程S4の後、ガスコンロ27の火を止めて自然冷却し、例えば12〜24時間放置して冷却させ、このようにしてワイン煮したいちじく4(即ち、いちじく本体4)をつくる。
その後、ワイン煮したいちじく4を調理鍋26から取り出し(いちじく取出し工程S6)、いちじく4(いちじく本体)に充填空間6を形成する(充填空間形成工程S7)。この充填空間形成工程S7においては、図6に示すように、例えばスパイス用小スプーン32を用い、この小スプーン32をワイン煮したいちじく4(いちじく本体)の上側から入れてその中央部を少し大きく取り除くことによって充填空間6を形成する。ワイン煮したいちじく4は柔らかく、小スプーン32を用いて容易に形成することができる。このようにして取り除くと、いちじく4の上端面から挿入孔10が延び、この挿入孔10の先端に充填空間6が設けられる。
そして、挿入孔10を利用して充填空間6にいちじくジャム8を充填する(いちじくジャム充填工程S8)。いちじくジャム8は、ワイン煮のいちじく4とは別個に製造され、この製造されたいちじくジャム8を用いる。尚、このいちじくジャムは一般的な製造方法で製造することができ、市販されているものを用いるようにしてもよい。
いちじくジャム充填工程S8においては、一般的な充填器(図示せず)を用いて行うことができ、充填器の先端部を挿入孔10内に挿入し、充填器からのいちじくジャム8を挿入孔10を通して充填空間6に充填する。充填後は、充填器の先端部でいちじく4の一部を少し変形させて挿入孔10を覆い隠すようにし、このようにすることによって、いちじくジャム8が外側から見えず、図1に示すようなきれいな形の加工いちじく2をつくることができる。尚、充填後に、いちじく4自体の柔らかさでもって挿入孔10が塞がる場合などにおいては、挿入孔10を覆い隠す作業を省略することができる。
このように製造した加工いちじく2(図1参照)は、販売するなどのために容器34に収容される(容器収容工程S9)。容器34としては、図7に示すように、例えば透明のプラスチック製の容器本体36とこの容器本体36に着脱自在に装着される蓋体38とからなるもの、例えば市販されている透明な容器を用いることができる。容器34への収容については、容器本体36に加工いちじく2を例えば3〜5個程度入れ、ワイン煮調理工程S4にて残った調理汁30(即ち、煮汁)を容器本体36内に充填し、このような状態でもって蓋体38を装着し、このように収容することによって、加工いちじく2に料理汁30がしみ込むようになる。
以上、本発明に従う加工いちじく及びその製造方法の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
2 加工いちじく
4 いちじく本体
6 充填空間
8 いちじくジャム
10 挿入孔
4 いちじく本体
6 充填空間
8 いちじくジャム
10 挿入孔
Claims (5)
- ワイン煮したいちじくに充填空間を形成し、前記充填空間にいちじくジャムを充填したことを特徴とする加工いちじく。
- 前記いちじくに前記充填空間に連通する挿入孔を形成し、前記挿入孔を通して前記いちじくジャムを前記充填空間に充填し、前記充填空間を前記挿入孔よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の加工いちじく。
- 前記挿入孔を略円筒状に形成し、前記充填空間を略球状に形成し、前記挿入孔の直径を4〜7mmに、また前記充填空間の直径を8〜12mmにしたことを特徴とする請求項2に記載の加工いちじく。
- いちじくをワイン煮するワイン煮工程と、前記ワイン煮工程の後にワイン煮いちじくを冷却するいちじく冷却工程と、前記いちじく冷却工程の後にワイン煮いちじくに充填空間を形成する充填空間形成工程と、前記充填空間形成工程の後に前記ワイン煮いちじくの前記充填空間にいちじくジャムを充填するジャム充填工程とを含むことを特徴とする加工いちじくの製造方法。
- 前記いちじくワイン煮工程の前に、いちじくのアクを取り除くアク抜き工程を行うことを特徴とする請求項4に記載の加工いちじくの製造方法。
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JP2011275294A JP2013123424A (ja) | 2011-12-16 | 2011-12-16 | 加工いちじく及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106901287A (zh) * | 2017-03-17 | 2017-06-30 | 济南大学 | 一种基于益生菌发酵的中药解酒护肝果冻及制备方法 |
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2011
- 2011-12-16 JP JP2011275294A patent/JP2013123424A/ja active Pending
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