JP2013122860A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池ケースの耐食性を向上し、漏液を防ぐことで、信頼性の高い非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】本発明の電池ケースはFeで形成されており、電池ケースの内壁には、Niメッキ層とNiからなる突起とが設けられ、電池ケースに収容される電極群は、電池ケースの突起と当接している。したがって、電極群と当接する突起は、他の電池ケースの内壁部分よりNiが厚くピンホールを少なくすることができるため、電解質がFeと接触することを防ぎ、Feの溶出反応を抑制することで、電池ケースの耐食性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、特に非水電解質二次電池の電池ケースの構造に関するものである。
近年の携帯電子機器の多様化や高機能化に伴って、その電源となる電池には、高容量化や高出力特性、および高信頼性が要望されている。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、一般に、有底の金属製の電池ケースに電極群および電解質を収容し、その開口部を封口板により封口して密閉し構成される。このような非水電解質二次電池では、通常、電池ケースの材料として、鉄(以下、Feと記す)が用いられている。しかしながら、Feを母材とした電池ケースを用いると、何らかの異常により電池が過放電されて電池電圧が低下したような場合、電池ケースの電位が腐食電位に達し、腐食電流が流れ、Feが溶出することがある。また、さらに溶出が進むと、電池ケースに穴が開いて電解質が漏出する恐れもある。
そこで、電池ケースの内壁において、母材であるFeの表面にニッケル(以下、Niと記す)メッキを施し、腐食電位を上昇させることで、母材にFeを使用しつつ、電池ケースの耐食性を向上する技術が知られている。
例えば、電池ケースの内壁のFeの表面に、Fe−Ni拡散層を介して再結晶軟質化されたNiメッキ層を形成し、さらに樹脂をコーティングすることで、再結晶軟質化されたNiメッキ層により、耐食性を向上することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、耐食性の向上を目的とするものではないが、電池ケースの内壁に、電極群と接触しない螺旋状凹部を設け、螺旋状凹部の間隙を電解質の流路として利用することにより、良好な注液性を有する円筒形電池が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−227339号公報 特開2009−146692号公報
しかしながら、特許文献1のような構成では、電池ケースに収容した電極群が傾いた場合、電極群は、その端部のみで電池ケースと接触する。そして、その接触部分は、表面張力によって、より多くの電解質が介在する。一方、通常、電池ケースの表面に形成されるNiメッキ層には、多くのピンホールが存在している。したがって、樹脂コーティングが不十分であると電解質が多く介在する上記接触部分で、Niメッキ層のピンホールを介して、電解質がFeと接触し、Feの溶出反応が集中して起こるため、電解質が漏出する可能性が生じる。
また、特許文献2のような内部に螺旋状凹部を設けた電池ケースでは、電池ケースと電極群とは、電池ケース内部の凸部で接触する。したがって、同様に、その接触部分に電解質がより多く介在し、Feの溶出反応が集中して起こるため、電解質が漏出する可能性が
ある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、電池ケースの耐食性を向上することで信頼性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、正極と負極とをセパレータを介して積層した電極群を、電解質とともに電池ケースに収容して構成された非水電解質二次電池であって、前記電池ケースは、Feで形成されており、前記電池ケースの内壁には、Niメッキ層とNiからなる突起とが設けられており、前記電極群は、前記突起と当接していることを特徴とする。
本発明の構成によれば、電極群は、Niからなる突起で電池ケースと当接する。したがって、この当接部分に電解質がより多く介在しても、突起自体がNiからなるため、他の電池ケースの内壁よりNiが厚くピンホールは少ない。よって、電解質がFeと接触することを防ぎ、Feの溶出反応を抑制することで、電池ケースの耐食性を向上した非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明によれば、電池ケースの腐食による漏液を抑制し、信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の概略縦断面図
本発明は、正極と負極とをセパレータを介して積層した電極群を、電解質とともに電池ケースに収容して構成された非水電解質二次電池であって、前記電池ケースは、Feで形成されており、前記電池ケースの内壁には、Niメッキ層とNiからなる突起とが設けられており、前記電極群は、前記突起と当接していることを特徴とする。
上述したように、本発明によれば、Feの溶出反応を抑制し、電池ケースの耐食性を向上することで、信頼性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の電池ケースは、Feで形成される。Feを用いることで、強度の強い電池ケースを低コストで形成することができる。具体的には、Fe純度は98%以上のものが好ましく、Fe以外の成分として、C(炭素)、Si(珪素)、Mn(マンガン)、N(窒素)、P(リン)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)等が微量に含まれていてもよい。また、このFeの厚みは、0.1mm〜0.3mmとすることが好ましい。
さらに、本発明は、Feで形成された電池ケースの内壁に、Niメッキ層が設けられる。このNiメッキ層は、再結晶軟質化されたNiメッキ層であることが好ましい。ここで、再結晶軟質化とは、Niメッキ層を加熱することで、結晶を多角形の細粒に分割して軟質化することである。このような再結晶軟質化されたNiメッキ層は、ピンホールが少なく、剥離しにくい特長を有する。したがって、Feの母材上にNiメッキ層を形成した後に、絞り加工やしごき加工によって電池ケースを成型する際、その応力による亀裂や剥離を防ぐことができ、より信頼性に優れた電池ケースを得ることができる。
具体的には、再結晶軟質化されたNiメッキ層は、Niメッキ層を形成した後、還元性
あるいは無酸化の条件で、温度700℃〜900℃で、数秒〜数十秒の加熱処理を施すことによって形成することができる。しかしながら、Niメッキ層に加熱処理を施す場合、Niメッキ層が再結晶軟質化すると同時に、母材のFeがNiメッキ層に拡散し、Ni−Fe拡散層を形成する。電池ケースの内壁の表層にFeが存在すると、上述したように、電池の過放電時に、Feの溶出によってピンホールが発生し、母材のFeも溶出することで、電池ケースに穴が開き、漏液する可能性がある。したがって、加熱処理は、電池ケース内壁の表層までFeが拡散しないよう加熱温度、加熱時間を適宜調整する必要がある。
本発明において、Niメッキ層は、0.5μm〜3μmの厚みで設けることが好ましい。0.5μmより薄い場合は、ピンホールを少なくすることが困難となるため耐食性が不十分となる可能性がある。一方、3μmより厚くした場合は、ピンホールの低減効果が少なくなるとともに、電池ケースの内部容積が減少するため好ましくない。
ここで、Niメッキ層の厚さは、グロー放電発光分光分析装置を用いて測定することができる。グロー放電発光分光分析(Glow Discharge Spectroscopy:GDS)では、電池ケースの内壁となる表面を、グロー放電により生成したアルゴンイオンによりスパッタリングして、飛散した成分元素をスペクトル分析することにより、厚さ方向に存在する元素の分布状態を検出する。なお、本発明において、Niメッキ層とは、表面(Feの最大GDS強度×0%)から、Feの最大GDS強度×10%の深さまでの層を指し、Fe−Ni層とは、Feの最大GDS強度×10%の深さからNiの最大GDS強度×10%までの間の層を指す。
また、本発明の電池ケースの内壁にはNiからなる突起が設けられており、電極群と電池ケースとは、この突起で当接している。ここで、「突起」とは、電池ケースの内壁から電極群方向へ突出している部分を指す。上述したように、通常、電池ケースと電極群との接触部分には、表面張力によって、電解質がより多く介在する。したがって、本発明の構成では、電解質はこの突起と電極群との当接部分に、より多く介在する。しかしながら、突起自体はNiで形成されているため、他の電池ケースの内壁よりNiが厚くピンホールは少ない。よって、電解質が母材であるFeと接触することを防ぎ、Feの溶出を抑制できる。
この突起の大きさは限定されるものでなく、電極群と当接できる大きさであればよい。しかしながら、あまり小さく形成しすぎると、突起自体にもピンホールが存在してしまう可能性がある。一方、大きく形成しすぎると、電池ケース内部において電極群を収容できる容積が減少するため、電池のエネルギー密度が低下してしまう。よって、例えば、突起の縦方向の長さ(電池ケースの高さ方向の長さ)は、電極群の高さに対し3%〜20%の大きさで設けることが好ましい。また、突起の幅は、電極群の外周長さに対し1%〜10%の大きさで設けることが好ましい。また、突起の高さ(電極群方向へ突出する長さ)は、電池ケースの内径に対して5〜30%程度の高さで形成することが好ましい。
また、突起は、電池ケースの内壁の高さ方向において、同じ高さに、複数個設けられていることが好ましく、さらに、電池ケースの内壁の高さ方向において、異なる高さに、それぞれ複数個設けられていることが、より好ましい。このような構成によれば、複数の突起で電極群を固定することができるため、電極群が突起以外で電池ケースの内壁と接触することを、より確実に防ぐことができる。したがって、電池ケースの内壁の突起以外の部分に、電解質が多く介在することがなく、Feの溶出の集中を抑制することができる。なお、異なる高さに形成する場合は、電極群の高さ方向において、中央より上部と当接する位置、及び中央より下部と当接する位置のそれぞれに形成されることが好ましい。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の
実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図1は、本発明の一実施の形態に係る円筒形のリチウムイオン二次電池の概略縦断面図である。正極1と、負極2と、それらの間に介在するセパレータ3とを渦巻き状に巻回して構成された電極群4を備えている。電極群4は、非水電解質(不図示)とともに有底円筒形の金属製の電池ケース5に収納される。電池ケース5の開口部は、アウターガスケット9を介して封口板7により封口され、これにより電極群4および非水電解質は電池ケース5の内部に密閉される。
また、電池ケース5の内部において、電極群4の上側には、上部絶縁板12が、電極群4の下側には下部絶縁板13が配設される。上部絶縁板12の外縁部は、図1に示すように電池ケースの溝部8で支持され、電極群4は、上部絶縁板12により固定される。
封口板7は、導体からなるハット状の端子板71、環状のPTC(positive temperature coefficient:正温度係数)サーミスタ板72、円形の上側弁板73と下側弁板75、基板76、及び絶縁体からなる環状のインナーガスケット74から構成される。インナーガスケット74は上側弁板73の周縁部と下側弁板75の周縁部との間に配設されて、上側弁板73の周縁部と下側弁板75の周縁部とが接触するのを防いでいる。また、インナーガスケット74は、基板76と端子板71の周縁部とが接触しないように、両者の間に介在される。
端子板71、PTCサーミスタ板72、及び上側弁板73は、それらの周縁部で接続している。また、上側弁板73と下側弁板75とはそれらの中央部で接続されている。さらに下側弁板75と基板76とはそれらの周縁部で接続している。以上の結果、端子板71と基板76とは導通している。
正極1は、正極リード10を介して基板76と接続され、端子板71が正極の外部端子となっている。一方、負極2は、負極リード11を介して電池ケース5の底面に接合され、電池ケース5が負極の外部端子となっている。
本実施形態の電池ケース5は、図1に示すように、Fe鋼板14の内壁に、Niメッキ層16が形成されている。このNiメッキ層16は、加熱処理することで、再結晶軟質化されている。また、この加熱処理によって、Fe鋼板14からFeが拡散し、Fe鋼板14とNiメッキ層16との間に、Ni−Fe拡散層15形成されている。
本実施形態では、図に示したように、電池ケース5の内壁に複数のNiからなる突起6が形成されている。この突起6は、同じ高さに複数個、異なる高さにも複数個設けられており、電池ケース5と電極群4は、この突起6によって当接している。突起6が電極群4と当接して固定することで、電極群4と電池ケース5の内壁が、突起6以外で接触することを防いでいる。また電極群4と接触する突起6はNiで形成されるため、他の電池ケースの内壁部分よりNiが厚くピンホールは少ない。よって、電解質は電池ケースを構成するFeと接触しにくくなり、Feの溶出反応を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、その記述は限定事項ではなく、種々の改変が可能である。また、本発明の非水電解質二次電池が、リチウムイオン二次電池の場合は、構成材料として以下のものを用いることができる。
正極1は、正極集電体上に正極活物質層を形成することで構成することができる。正極集電体は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン、チタン合金等を用
いることができるが、中でもアルミニウムまたはアルミニウム合金とすることが電気化学的な溶出等が起こりにくいことから好ましい。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属化合物、例えばコバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる少なくとも一種の金属とリチウムとの複合金属酸化物が使用できる。また、正極活物質層は、正極活物質、結着剤、および導電剤を、分散媒とともに混練して分散させたスラリー状の合剤を調製し、この合剤を正極集電体に付着させることにより形成できる。
負極2は、負極集電体上に負極活物質層を形成することで構成することができる。負極集電体は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等を用いることができるが、中でも銅、銅合金、ニッケルまたはニッケル合金とすることが電気化学的な溶出等が起こりにくいことから好ましい。負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出し得る黒鉛型結晶構造を有する材料、例えば、天然黒鉛や球状又は繊維状の人造黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)などの炭素材料や、酸化錫、酸化珪素等の金属酸化物材料、ケイ素、シリサイドなどのケイ素含有化合物などを用いることができる。負極活物質層は、負極活物質、結着剤、および分散媒、必要により導電材を含んだスラリー状の合剤を負極集電体に付着させることにより形成できる。
セパレータ3としては、ポリオレフィン系材料を用いることができ、ポリオレフィン系材料と耐熱性材料を組み合わせたものを用いることが好ましい。ポリオレフィン多孔膜としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体の多孔膜などが例示できる。これらの樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。耐熱性材料としては、アラミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂からなる膜、または、耐熱性樹脂と無機フィラーの混合体を用いることができる。
また電解質は、非水溶媒にリチウム塩を溶解することにより調製される。非水溶媒は、例えば、環状カーボネートとして、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなど、また鎖状カーボネートとして、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなど、が用いられる。また、リチウム塩としては、電子吸引性の強いリチウム塩、例えば、LiPF、LiBF、LiClOなどが使用される。
本発明の実施例を説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
以下のようにして、リチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
(実施例1)
(1)正極1の作製
正極活物質として、平均粒径が12μmであるLiNi0.8Co0.15Al0.05を使用した。正極活物質100重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド1.7重量部、及び導電剤としてアセチレンブラック2.5重量部を、液状成分に混合させて正極合剤ペーストを調製した。
その正極合剤ペーストを、アルミニウム箔からなる正極集電体の両面に、正極リード10の接続部分を除いて塗布し、乾燥することで、正極の前駆体を作製し、その後、それを圧延して、正極1を得た。このとき、厚みが128μmとなるように正極1の前駆体を圧延した。また、正極集電体として使用したアルミニウム箔の長さは667mm、幅は57mm、厚さは15μmであった。
(2)負極2の作製
負極活物質として平均粒径が20μmのグラファイトを使用した。負極活物質100重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド0.6重量部と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。
その負極合剤ペーストを、銅箔からなる負極集電体の両面に、負極リード11の接続部分を除いて塗布し、乾燥することで、負極2の前駆体を作製し、その後、それを圧延して、負極2を得た。このとき、厚みが155μmとなるように負極2の前駆体を圧延した。また、負極集電体として使用した銅箔の長さは745mm、幅は58.5mm、厚さは8μmであった。
(3)非水電解質の調整
非水電解質は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを1対1の体積比で混合した混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.0mol/Lの濃度で溶解することにより調製した。
(4)電池ケース5の準備
電池ケース5は、Niメッキ鋼板を深絞り加工することで作製した。まず、Fe純度が99%、厚さが0.3mmのFe鋼板14を用意した。そして、そのFe鋼板14において、電池ケースを成型したときに、ケースの内側となる面に、厚さ2μmのNiメッキ層16を形成し、Niメッキ鋼板とした。表1に、Niメッキ層の形成条件を示す。
次に、上記のように形成されたNiメッキ鋼板に対し、還元雰囲気下780℃で90秒の加熱処理を行い、Niメッキ層16を再結晶軟質化した。このNiメッキ鋼板を、グロー放電発光分光分析装置(リガク社/GDA750)を用いて測定したところ、再結晶軟質化したNiメッキ層16の厚さは、1.3μmであり、Ni−Fe拡散層15は、1μmであった。
次に、上記Niメッキ鋼板を用いて、電池ケース5を製作した。具体的には、上記のNiメッキ鋼板をプレス機にて、所定形状に打ち抜き加工した後、絞り加工によって、カップ状の電池ケース基材を作製した。次いで、この電池ケース基材をDI(Drawing
and Ironing)工法によって所定寸法の有底筒状体に形成した。作製された電池ケース5は、直径(外径)が18mm、高さが65mm、厚みが0.15mmであった。
次に、直径6mm、高さ5mmの円錐状のNiからなる突起部材を金型成型した。この突起部材を、電池ケース5の底面から15mmと45mmの位置に、それぞれの高さにおいて、円周方向に等間隔に4個ずつ接着剤で固定し、突起6を形成した。
(5)電池の組立
上記のようにして作製した正極1および負極2を、それらの間にセパレータ3を介在させて積層し、積層体を得た。セパレータ3には、厚さが20μmであるポリエチレン製の多孔膜を使用した。得られた積層体の正極1の巻き始めの部分に正極リード10を接続し、負極の巻き終わりの部分に負極リード11を接続した。その状態で、上記積層体を渦巻き状に巻回して電極群4を得た。そして、内部に突起6を有する電池ケース5の底部に、ポリプロピレン製の下部絶縁板13を配置し、その上部に、この電極群4を収納した。
次に、負極リード11を電池ケース5の底面に抵抗溶接法により溶接した。そして、電極群4の上部に、ポリプロピレン製の上部絶縁板12を載積し、正極リード10を、ポリプロピレン製のアウターガスケット9を取付けた封口板7の基板76にレーザー溶接法により溶接した。
そして、電池ケース5内に非水電解質を注入した後、電池ケース5の開口端部から5mm下側の位置において、電池ケース5の周方向に一周するように、内側に突出する溝部8を形成し、これにより電極群4を電池ケース5の内部に上部絶縁板12を介して保持した。
次に、電池ケースの溝部8の上に載せるように、アウターガスケット9を取り付けた封口板7を、電池ケース5の開口部に配置した後、電池ケース5の開口部を内側に曲げるようにかしめて、電池ケース5を封口した。以上のようにして、直径が18mm、高さが65mmである円筒形のリチウムイオン二次電池からなる試作体を10個作製した。このリチウムイオン二次電池の設計容量は2600mAhであった。
(比較例1)
内壁に突起を形成していない電池ケースを使用したこと以外は、実施例1と同様にして10個のリチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。このリチウムイオン二次電池の設計容量も2600mAhであった。
<過放電漏液試験>
上述のように製作された各10個の試作体に対し、過放電時の電池ケースの耐食性を評価した。耐食性の評価は、試作体の正極、負極間に負荷として150Ωの抵抗器を接続し、その状態で、50℃の高温雰囲気中に放置した。1000時間放置後に、各試作体の電池ケースを観察し、電解質が電池ケースから漏液しているものを不可とした。その結果を表2に示す。
表2に示したように、実施例1の全ての試作体で漏液は生じなかった。この試作体をX線観察したところ、電池ケースの内壁に形成された突起と電極群とが当接しており、突起以外において電池ケースの内壁と電極群とは接触していないことが確認できた。これに対し、比較例1の試作体では、電池ケースの腐食によって漏液したものが5個確認できた。この試作体をX線観察したところ、電極群が傾いて電池ケースと部分的に接触しており、その接触部分で電池ケース腐食して穴が開き、漏液していることが分かった。
以上の結果から、電池ケースの内壁に突起を有した電池ケースを用いることにより、Feの溶出反応の集中による電池ケースの腐食を防ぎ、電池の信頼性を向上することができることが確認できた。
本発明によれば、漏液起因の信頼性を向上した非水電解質二次電池を提供することができる。このような本発明の電池は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器、携帯情報端末(PDA)、携帯用ゲーム機器並びにビデオカメラ等の携帯用電子機器の電源として利用できる。また、電動工具、掃除機、およびロボット等の電源としても有用である。また、ハイブリッドカー、電気自動車等の駆動用電源としても利用することができる。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電極群
5 電池ケース
6 突起
7 封口板
71 端子板
72 PTCサーミスタ板
73 上側弁板
74 インナーガスケット
75 下側弁板
76 基板
8 溝部
9 アウターガスケット
10 正極リード
11 負極リード
12 上部絶縁板
13 下部絶縁板
14 Fe鋼板
15 Ni−Fe拡散層
16 Niメッキ層
100 電池

Claims (3)

  1. 正極と負極とをセパレータを介して積層した電極群を、電解質とともに電池ケースに収容して構成された非水電解質二次電池あって、
    前記電池ケースは、Feで形成されおり、
    前記電池ケースの内壁には、Niメッキ層とNiからなる突起とが設けられており、
    前記電極群は、前記突起と当接していることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記突起は、前記電池ケースの内壁の高さ方向において、同じ高さに、複数個設けられていることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記突起は、前記電池ケースの内壁の高さ方向において、異なる高さに、それぞれ複数個設けられていることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008405A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Covidien Lp 外科用器具およびブッシング

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