JP2013122525A - 立体像撮影装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化のない良好な立体像を撮影できる立体像撮影装置を提供する。
【解決手段】同一被写体からの視差画像の2つの入射光を偏光方向が異なる2つの偏光に変換して、2つの偏光を合成する偏光合成部(109L,109R,P101,111,112)と、偏光合成部(109L,109R,P101,111,112)で合成された2つの偏光を複数のレンズを介して結像させるカメラ光学系(L2〜L8)と、2つの偏光が異なる像面に結像するように、カメラ光学系(L2〜L8)を透過した2つの偏光を分離する偏光分離部(P102)とを備える。上記カメラ光学系(L2〜L8)のうちのプラスチックレンズ(L4,L7,L8)の平均複屈折量の総和を30nm以下にする。
【選択図】図2

Description

この発明は、立体像撮影装置およびその立体像撮影装置を備えた電子機器に関する。
近年、携帯電話、スマートフォンやPDA(Personal Digital Assistant:パーソナル・デジタル・アシスタント)に代表される携帯型の電子機器等が普及し、それらの多くに小型カメラが搭載されている。このようなカメラは、小型のCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor:コンプリメンタリ・メタル・オキサイド・セミコンダクタ)の撮像センサを用いることにより小型化を実現している。さらに、カメラの高解像度化、高性能化、多機能化が求められている。
また、近年、3次元(3D)ディスプレイが普及してきており、ユーザーの立体視への興味が高まっている。例えば、小型カメラを備えた電子機器で自分が撮影した写真(静止画)や動画等をディスプレイに立体表示することが可能であり、自分の撮影した好みの静止画や動画等をディスプレイ上に立体表示させたいという要望が強まっている。
これらの観点から、例えば、電子機器に搭載されているような高画素やズーム機能のみを備えたカメラでは、ユーザーの期待に応えることができず、立体像をも撮影可能にするカメラへの期待が高まっている。
従来の立体像を撮影できるカメラとして、特許文献1(特開昭64−54438号公報)に記載されたものがある。このカメラでは、右と左の2つの偏光を合成して1つの光学系を通した後、2つの偏光を分離して、異なる撮像素子に結像させる。
しかしながら、上記従来の立体像を撮影できるカメラでは、一方の偏光の一部が他方の偏光に変換されてしまって、光学系の通過後に2つの偏光を正しく分離できないため、像のうつり込み等により良好な立体像を得ることができないという問題がある。
特開昭64−54438号公報
そこで、この発明の課題は、劣化のない良好な立体像を撮影できる立体像撮影装置および電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の立体像撮影装置は、
同一被写体からの視差画像の2つの入射光を偏光方向が異なる2つの偏光に変換して、上記2つの偏光を合成する偏光合成部と、
上記偏光合成部で合成された上記2つの偏光を複数のレンズを介して結像させるカメラ光学系と、
上記2つの偏光が異なる像面に結像するように、上記カメラ光学系を透過した上記2つの偏光を分離する偏光分離部と
を備え、
上記カメラ光学系は、少なくとも1つのプラスチックレンズを含み、上記プラスチックレンズの平均複屈折量が30nm以下であることを特徴とする。
上記構成によれば、カメラ光学系に含まれる少なくとも1つのプラスチックレンズの平均複屈折量を30nm以下にすることによって、上記プラスチックレンズを通過する偏光のうちの偏光方向が変化した偏光成分の割合を低減できるので、光学系の通過後に2つの偏光を偏光分離部で正しく分離でき、像のうつり込みを抑制して、劣化のない良好な立体像を撮影できる。
また、一実施形態の立体像撮影装置では、
上記カメラ光学系は、複数のプラスチックレンズを含み、上記複数のプラスチックレンズの平均複屈折量の総和が30nm以下である。
上記実施形態によれば、カメラ光学系の複数のプラスチックレンズの平均複屈折量の総和が30nm以下にすることによって、プラスチックレンズを複数枚用いたカメラ光学系においても2つの偏光を偏光分離部で確実に分離できる。
また、一実施形態の立体像撮影装置では、
上記カメラ光学系は、ズームレンズである。
上記実施形態によれば、カメラ光学系にズームレンズを用いることによって、広角端から望遠端まで劣化のない良好な立体像を撮影できる。
また、一実施形態の立体像撮影装置では、
上記カメラ光学系に含まれる上記プラスチックレンズは3枚である。
上記実施形態によれば、カメラ光学系に含まれるプラスチックレンズを3枚とすることによって、平均複屈折量の総和を30nm以下に容易に管理できると共に、カメラ光学系のコスト低減の効果を高くできる。
また、この発明の電子機器では、
上記のいずれか1つの立体像撮影装置を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、劣化のない良好な立体像を撮影できる立体像撮影装置を携帯電話等の小型の電子機器に搭載することで、高機能かつ付加価値の高い小型の電子機器を提供することができる。
以上より明らかなように、この発明の立体像撮影装置によれば、劣化のない良好な立体像を撮影できる立体像撮影装置を提供することにある。
また、この発明の電子機器によれば、劣化のない良好な立体像を撮影できる電子機器を提供することにある。
図1はこの発明の第1実施形態の偏光合成式の立体像撮影装置の概略模式図である。 図2は上記偏光合成式の立体像撮影装置の構成図である。 図3は上記立体像撮影装置の構成図である。 図4は上記立体像撮影装置の各部における像のイメージを示す図である。 図5Aは上記立体像撮影装置の第4レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布を示す図である。 図5Bは上記立体像撮影装置の第7レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布を示す図である。 図5Cは上記立体像撮影装置の第8レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布を示す図である。 図6は複屈折媒体を通過する偏光の成分を説明するための図である。 図7は平均複屈折量に対する偏光方向の変化の割合の関係を示す図である。 図8は上記偏光合成式の立体像撮影装置の画像処理装置の構造を説明するブロック図である。 図9はこの発明の第2実施形態の立体像撮影装置を用いた電子機器の一例としての携帯電話の正面図である。
以下、この発明の立体像撮影装置および電子機器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
この発明の第1実施形態として、偏光合成方式を用いた立体像撮影装置に関して、図1〜図7を用いて説明する。この第1実施形態に係る偏光合成式の立体像撮影装置は、左右から見た被写体を偏光の違いを利用して合成し、1つのカメラ光学系で結像し、再び偏光の違いにより2つの像に分離し、それぞれに対応した撮像素子に結像させ、両眼(左右2枚)の画像を形成するものである。この立体像撮影装置では、異なった方向から光を取り込むために、2つの光取込部101,102が配置されている。また、撮像素子において、2つの分離した像として取り込むために、2つの撮像素子106,107が配置されている。以下、その構成について具体的に説明する。
図1は、上記第1実施形態に係る偏光合成式の立体像撮影装置100を示す概念図である。この偏光合成式の立体像撮影装置100は、図1に示すように、概略的には被写体Aの像を取り込む2か所の光取込部101(L1),102(L1)と、光取込部102から入射した入射光と、光取込部101から入射した偏光成分の異なる(p偏光成分とs偏光成分)入射光を合成して、カメラ光学系104に導く偏光合成部103と、被写体Aの像を所望の倍率で撮像素子106,107上に結像するカメラ光学系104(L2〜L8)と、カメラ光学系104を出射した結像光を偏光成分の違いにより、2つの撮像素子106,107方向に分離する偏光分離部105と、撮像素子106,107で得られた被写体像を撮像(光電変換)した後に、A/D変換して得たデジタル画像データから画像を形成する画像処理装置108とを備えている。撮像素子106,107には、偏光成分の異なる光が入射し、撮像イメージIMG1とIMG2は一定量ずれた映像(視差画像)となる。このずれ量は、光取込部101,102の配置によって決まる数値である。この第1実施形態では、光取込部102と光取込部101の中心間隔は、20[mm]離れている。
上記偏光合成部103は、同一被写体Aからの視差画像の2つの入射光を偏光方向が異なる2つの偏光に変換して、2つの偏光を合成する。また、上記カメラ光学系104は、偏光合成部103で合成された2つの偏光を複数のレンズを介して結像させる。また、上記偏光分離部105は、2つの偏光が異なる像面に結像するように、カメラ光学系104を透過した2つの偏光を分離する。
以下、光取込部101,102から取り込まれた被写体Aの像が、撮像素子106,107上に結像される過程を図2〜図4を用いて説明する。
図2は、上記第1実施形態の偏光合成式の立体像撮影装置100を被写体側から見た図である。図2において偏光合成部103は、光の入射側から見て、光取込部101(L1),102(L1)の裏面に夫々配置された45度プリズム109L,109Rと、光路変換素子P101と偏光変換素子の一例としてのλ/4シート111と、反射部材の一例としての反射ミラー112で構成されている。上記45度プリズム109L,109Rと、光路変換素子P101と、λ/4シート111と、反射ミラー112で偏光プリズムを構成している。
光取込部101,102から入射した光線は、45度プリズム109L,109Rによって、光路を90度折り曲げられ、光路変換素子P101に到達する。図2には、左側の光取込部101から取り込んだ光が撮像素子106に到達する経路をLLとして点線で示し、右側の光取込部102から取り込んだ光が撮像素子107に到達する経路をLRとして実線で示してある。
図2に示されるように、この第1実施形態の立体像撮影装置100は、像面からの距離が固定された負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、変倍時に光軸方向に沿って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、変倍時や合焦時に光軸方向に沿って移動する負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、像面からの距離が固定された正の屈折力を有する第4レンズ群G4でズームレンズが構成されている。上記第1レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群と第4レンズ群を物体側から像面側に向かって順に配置している。また、第1レンズ群G1内に光路合成部の光路変換素子P101を配置し、第4レンズ群G4の像面側に偏光分離部の一例としての光路変換素子P102を配置している。
図2において、第1レンズ群G1において、物体側から順に、物体側に凸面を備えた負のメニスカスレンズ形状の第1レンズL1と、第1レンズL1を介して入射した光線の光路を略90度X方向に折り曲げる光路変換素子P101と、物体側と像面側に対して共に凹面を備えた第2レンズL2と、物体側が凸面でかつ像面側が略平面の第3レンズL3を配置している。この第1レンズ群G1は負の屈折力を有している。
また、第2レンズ群G2は、物体側から像面側に向かって順に、絞りSTO(図示せず)と、物体側および像面側に凸面を備えた第4レンズL4と、物体側に凸面を備えたメニスカスレンズ形状の第5レンズL5と物体側に凸面を備えたメニスカスレンズ形状の第6レンズL6との貼り合わせからなる接合レンズを配置している。この第2レンズ群G2は正の屈折力を有している。
更に、第3レンズ群G3は、物体側に凸面を備えた負のメニスカスレンズ形状の第7レンズL7の1枚だけで構成されている。この第3レンズ群G3は負の屈折力を有している。
また、第4レンズ群G4は、物体側に凹面および像面側に凸面を備えたメニスカスレンズ形状の第8レンズL8の1枚だけで構成されている。この第4レンズ群G4は正の屈折力を有している。第4レンズ群G4の像面側には、光路を略90度折り曲げたり分離したりすることを目的として配置された光路変換素子P102が配置されている。
図3は上記立体像撮影装置の具体的な構成を示している。図3に示す上記立体像撮影装置100は、図1,図2に示す立体像撮影装置100の同一構成部に同一参照番号を付している。
図3に示すように、この立体像撮影装置100は、フレーム200と、フレーム200内に設けられたスライド軸201,202とを備えている。このフレーム200に、光取込部101(L1),102(L1)と、偏光プリズム(図1,図2に示す109L,109R,P101,111,112)と、第1〜第8レンズL1〜L8と、光路変換素子P102と、撮像素子106,107を取り付けている。
また、上記スライド軸201,202は、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3を光軸方向にスライド自在に支持する。なお、図3において、205は第2レンズ群G2を保持するレンズホルダ203を駆動する駆動部であり、206は第3レンズ群G3を保持するレンズホルダ204を駆動する駆動部である。
図2に示す光路変換素子P101は、s偏光成分を反射し、p偏光成分を透過する広帯域PBS膜P101aを有し、この広帯域PBS膜P101aにおいてs偏光成分を反射するのが光路変換面である。光路変換素子P101は、光取込部102から取り込んだ光LRの中で、s偏光成分は図4の−Y方向に反射し、光取込部101から取り込んだ光LLの中で、s偏光成分は図4の+Y方向に反射する。一方、光取込部101および102から取り込んだ光LL,,LRの中で、p偏光成分は広帯域PBS膜P101aを透過し、光軸方向であるY軸の方向に反射されない。また、光取込部101から取り込んだ光LLのs偏光成分は、+Y方向に反射された後、λ/4シート111を透過することで、例えば右回り円偏光に変換され、さらに反射ミラー112で反射することで左回り円偏光になり、再びλ/4シート111を透過することでp偏光成分になる。反射ミラー112は、アルミニウムなどの金属を表面に蒸着し、反射面として用いられる。反射ミラー112によって反射された光LLは、円偏光の成分を有しているが、再びλ/4シート111を通過し、直線偏光であるp偏光成分に変換され、広帯域PBS膜P101aを透過する。
広帯域PBS膜P101aには、偏光ビームスプリッタ(PBS)が用いられているが、その特性としては、可視光波長帯域(400(nm)〜700(nm))、膜面への入射角45±10(度)の範囲でp偏光成分の透過率が90(%)以上で、s偏光成分の反射率が90(%)以上であることが望ましく、理想的には、膜面への入射角45±20(度)の範囲で、p偏光成分の透過率が100(%)で、s偏光成分の反射率が100(%)であるのが望ましい。
次に、この第1実施形態における数値例について、図2,図3および表1〜表3を用いて詳細に説明する。
表1は面データを示し、表2は、表1の面データのうち非球面レンズの形状に関するデータを示し、表3は、各ズームポジションにおける焦点距離f、Fナンバー、移動群の面間隔2w等を示している。面間隔Riおよび曲率半径Diの値の単位はmm(ミリメートル)である。屈折率およびアッベ数の欄には、レンズ要素のd線(587.6nm)に対する屈折率およびアッベ数の値を示している。
また、非球面形状に関して、光軸方向にZ軸、光軸と直交する方向にY軸をとるとき、非球面式である次式を用いて表される。
表1において、第1レンズL1はS1からS2、光路変換素子P101はS3からS4、第2レンズL2はS5からS6、第3レンズL3はS7からS8、絞りSTOがS9、第4レンズL4はS10からS11、第5レンズL5はS12からS13、第6レンズL6はS13からS14(貼り合せ)、第7レンズL7はS15からS16、第8レンズL8がS17からS18、光路変換素子P102がS19からS20に対応している。また、撮像素子のL9がS21からS22に対応しており、S23は像面に対応している。
図4は上記立体像撮影装置100の各部における像のイメージを示している。図4に示すように、光取込部101(L1),102(L1)には、被写体Aからの視差画像の2つの入射光を取り込む。そして、偏光プリズム(109L,109R,P101,111,112)で同一被写体Aからの視差画像の2つの入射光のs偏光成分の一方をp偏光成分に変換して、2つの偏光を合成する。また、上記偏光プリズムで合成された2つの偏光がカメラ光学系104を介して撮像素子106,107の像面に結像するように、偏光分離部である光路変換素子P102で2つのp偏光成分とs偏光成分を分離する。ここで、光路変換素子P102で分離されたp偏光成分が撮像素子106の像面に結像し、s偏光成分が撮像素子107の像面に結像する。
このとき、第4レンズL4と第7レンズL7と第8レンズL8の3枚にプラスチックレンズを用いている場合、第4レンズL4と第7レンズL7と第8レンズL8で複屈折が生じ、光路変換素子P102で分離されたp偏光成分とs偏光成分との間にクロストークが発生する。このため、図4に示すように、斜め縞模様の被写体の像が撮像素子106,107の像面において格子模様になる。
ここで、図5Aは上記立体像撮影装置100の第4レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布(平均複屈折量27nm)を濃淡で示し、図5Bは上記立体像撮影装置100の第7レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布(平均複屈折量33nm)を濃淡で示し、図5Cは上記立体像撮影装置100の第8レンズに用いられる通常のプラスチックレンズの複屈折の分布(平均複屈折量27nm)を濃淡で示している。この3枚のプラスチックレンズの平均複屈折量の総和は、87nmとなる。
なお、図5A〜図5Cにおいて、左側にプラスチックレンズ平面の複屈折の分布を示し、右側に複屈折量0〜60nmに応じた濃さを示している。
次に、図6に示す板状の複屈折媒体(プラスチックレンズに相当)に入射する入射偏光において、その偏光と主軸(遅相軸)とのなす角度をθとし、複屈折媒体を通過して出射した出射光(楕円偏光)のうち、入射偏光と同じ偏光成分をAとし、入射偏光と直交する偏光成分をBとする。
そして、平均複屈折量に対する偏光方向変化の割合B/Aの関係を図7に示す。図7に示すように、平均複屈折量が30nmのプラスチックレンズを3枚用いると、平均複屈折量の総和が90nmとなり、図7に示すように、偏光方向変化の割合B/Aは22%以上となる。すなわち、クロストーク量が22%以上となってしまう。
そこで、この発明の立体像撮影装置では、1または2以上のプラスチックレンズを用いても、平均複屈折量の総和が30nm以下となるように、プラスチックレンズの平均複屈折量を設定する。そうすることにより、図7に示すように、偏光方向変化の割合B/Aは3%以下となる。すなわち、クロストーク量が3%以下となる。
したがって、上記第1実施形態の偏光合成式の立体像撮影装置において、カメラ光学系104のプラスチックレンズ(第4レンズL4と第7レンズL7と第8レンズL8)の平均複屈折量の総和を30nm以下にすることによって、カメラ光学系104を通過する偏光のうちの偏光方向が変化した偏光成分の割合すなわちクロストーク量を低減できるので、カメラ光学系104の通過後に2つの偏光を偏光分離部である光路変換素子P102で正しく分離でき、像のうつり込みを抑制して、劣化のない良好な立体像を撮影できる。
なお、上記立体像撮影装置では、平均複屈折量の総和を30nm以下とするため、例えば、次のような低複屈折のプラスチックレンズ材料を用いる。
・特殊ポリカーボネート樹脂「ユピゼータ(登録商標)EP−5000」複屈折量5nm (三菱ガス化学(株)製)
・特殊ポリエステル「OKP4」複屈折量5nm (大阪ガスケミカル(株)製)
・シクロオレフィンポリマ樹脂「330R、350R」複屈折量5nm (日本ゼオン(株)製)
・環状オレフィンコポリマ「APEL5514」」複屈折量5nm (三井化学(株)製)
また、上記カメラ光学系104にズームレンズを用いることによって、広角端から望遠端まで劣化のない良好な立体像を撮影できる。
また、上記カメラ光学系104に含まれるプラスチックレンズを3枚とすることによって、平均複屈折量の総和を30nm以下に容易に管理できると共に、カメラ光学系104のコスト低減の効果を高くできる。
上記第1実施形態の立体像撮影装置では、カメラ光学系104の第4レンズL4と第7レンズL7と第8レンズL8をプラスチックレンズとしたが、これに限らず、カメラ光学系を構成する複数のレンズのうちの1または2または4以上がプラスチックレンズであってもよい。
図8は、一般的なカメラに用いられる画像処理装置108の構造を説明するブロック図である。画像処理装置108は、演算処理を実行し、命令を出力する等の機能を備えたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)207と、画像処理のための手順をCPU207に実行させるためのプログラム等を格納したROM(Read Only Memory:リード・オンリー・メモリー)208と、CPUの処理動作のために、ROM208から読み出した上記プログラムや、CPUの処理のために必要なデータ等を一時的に格納しておくRAM(Random Access Memory:ランダム・アクセス・メモリー)209からなるコンピュータ210と、データやコマンド等を入力するための入力部211と、CPUの出力を表示するための表示部212と、更に必要に応じて画像データを収納するための記憶手段(図示せず)を備えている。
画像は撮像素子で電気信号に変換されて、A/D変換した後、内蔵の画像信号処理回路に入りシェーディング補正やγ補正等の処理を行った後、その内蔵メモリに記録される。画像処理装置108に入力された画像データは、コンピュータ210で画像2枚のステレオ画像に形成される。画像処理装置108のコンピュータ210はこのようにして得られた2つの画像から立体画像を生成し、例えばディスプレイなどの出力手段(図示せず)等に表示することができる。
〔第2実施形態〕
また、この発明の第2実施形態として、この発明の立体像撮影装置を搭載した電子機器の一例としての携帯型情報端末に関して図9を用いて説明する。図9は、この発明の偏光合成式の立体像撮影装置を搭載した携帯電話300の外観を示す図である。図9(A)は携帯電話300の正面図であり、図9(B)は携帯電話300の背面図であり、図9(C)は携帯電話300の側面図である。図9では、電子機器として携帯電話である例を示しているが、この第2実施形態の電子機器は、これに限定されるものではない。電子機器としては、例えば、PC(特にモバイルPC)、PDA、ゲーム機、テレビ等のリモートコントローラ等が挙げられる。
図9(A)〜図9(C)に示されるように、携帯電話300は、モニター側筐体301および操作側筐体302を備えている。モニター側筐体301は、モニター部305およびスピーカー部306を含み、操作側筐体302は、マイク部303、テンキー304を含み、その裏面にこの発明の偏光合成式の立体像撮影装置307が配置されている。例えば、偏光合成式の立体像撮影装置307に第1実施形態の偏光合成式の立体像撮影装置100を用いてもよい。
図9(B)では、偏光合成式の立体像撮影装置307の光取込部が横一列になるように配置されているが、この配置だけに限定される訳ではなく、偏光合成式の立体像撮影装置307の光取込部は、携帯電話300の筐体に対して縦方向に配置されても良い。また、この第2実施形態のズームレンズの配置方法およびその向きについては、携帯電話300のモニター側筐体301の裏面に限定されるわけではない。
図9(A)において、スピーカー部306は、音声情報を外部に出力するものであり、マイク部303は音声情報を携帯電話300に入力するものである。モニター部305は、映像情報を出力するものであり、例えば、偏光合成式の立体像撮影装置307で撮像した被写体の像をモニター部305に出力させることも可能である。
なお、この第2実施形態の携帯電話300は、図9に示されるように、上部の筐体(モニター側筐体301)と下部の筐体(操作側筐体302)とがヒンジを介して接続されている、いわゆる折りたたみ式の携帯電話300を例として挙げている。携帯電話300として、折りたたみ式が主流であるため、本実施形態では折りたたみ式の携帯電話を一例として挙げているのであって偏光合成式の立体像撮影装置307を搭載することができる携帯電話300は、折りたたみ式に限るものではない。近年、折りたたみ式の携帯電話300において、折りたたんだ状態で厚みが10mm以下のものも登場してきている。携帯電話300の携帯性を考慮するならば、その厚みは極めて重要な要素となっている。
図9に示す操作側筐体302において、図示されない内部の回路基板等を除いて、その厚みを決定する部品は、マイク部303、テンキー304、偏光合成式の立体像撮影装置307である。この中で、偏光合成式の立体像撮影装置307の厚さが最も厚く、偏光合成式の立体像撮影装置307の薄型化は、携帯電話300の薄型化に直接繋がる。よって、上述のように薄型化可能なこの発明の偏光合成式の立体像撮影装置307は、携帯電話の様な薄型化を必要とする電子機器に対して好適な発明である。
上記構成によれば、偏光合成式の立体像撮影装置307を携帯電話300に搭載することで、劣化のない良好な立体像を撮影することが可能となり、高機能かつ付加価値の高い小型の携帯電話300を実現することができる。
上記第2実施形態では、偏光合成式の立体像撮影装置を備えた電子機器としての携帯電話について説明したが、電子機器はこれに限らず、他の携帯情報端末などの電子機器にこの発明を適用してもよい。
この発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についてもこの発明の技術的範囲に含まれる。
100…立体像撮影装置
101,102…光取込部
103…偏光合成部
104…カメラ光学系
105…偏光分離部
106,107…撮像素子
108…画像処理装置
109L,109R…光路変換素子
111…λ/4シート
112…反射ミラー
114…位相差板
115…反射ミラー
200…撮像素子
201…偏光板
202…偏光板
203…撮像素子の画素
207…CPU
208…ROM
209…RAM
210…コンピュータ
211…入力部
212…表示部
300…携帯電話
301…モニター側筐体
302…操作側筐体
303…マイク部
304…テンキー
305…モニター部
306…スピーカー部
307…偏光合成式の立体像撮影装置
L1…第1レンズ
L2…第2レンズ
L3…第3レンズ
L4…第4レンズ
L5…第5レンズ
L6…第6レンズ
L7…第7レンズ
L8…第8レンズ
L9…第9レンズ
IMG1,IMG2…像面
P101…光路変換素子
P101a…広帯域PBS膜
P102…偏光分離素子
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
A…被写体
LR…光取込部102から取り込まれた光
LL…光取込部101から取り込まれた光

Claims (5)

  1. 同一被写体からの視差画像の2つの入射光を偏光方向が異なる2つの偏光に変換して、上記2つの偏光を合成する偏光合成部と、
    上記偏光合成部で合成された上記2つの偏光を複数のレンズを介して結像させるカメラ光学系と、
    上記2つの偏光が異なる像面に結像するように、上記カメラ光学系を透過した上記2つの偏光を分離する偏光分離部と
    を備え、
    上記カメラ光学系は、少なくとも1つのプラスチックレンズを含み、上記プラスチックレンズの平均複屈折量が30nm以下であることを特徴とする立体像撮影装置。
  2. 請求項1に記載の立体像撮影装置において、
    上記カメラ光学系は、複数のプラスチックレンズを含み、上記複数のプラスチックレンズの平均複屈折量の総和が30nm以下であることを特徴とする立体像撮影装置。
  3. 請求項1または2に記載の立体像撮影装置において、
    上記カメラ光学系は、ズームレンズであることを特徴とする立体像撮影装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の立体像撮影装置において、
    上記カメラ光学系に含まれる上記プラスチックレンズは3枚であることを特徴とする立体像撮影装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の立体像撮影装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018173449A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 富士フイルム株式会社 レンズの製造方法

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