JP2013121657A - 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具 - Google Patents

液体噴射ヘッドの製造方法及び治具 Download PDF

Info

Publication number
JP2013121657A
JP2013121657A JP2011269890A JP2011269890A JP2013121657A JP 2013121657 A JP2013121657 A JP 2013121657A JP 2011269890 A JP2011269890 A JP 2011269890A JP 2011269890 A JP2011269890 A JP 2011269890A JP 2013121657 A JP2013121657 A JP 2013121657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
flow path
jig
liquid
path member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011269890A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Takaai
仁司 鷹合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011269890A priority Critical patent/JP2013121657A/ja
Publication of JP2013121657A publication Critical patent/JP2013121657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】フィルターを高精度に位置決めして固定することができると共に、コストを低減して組み立て工程を簡略化することができる液体噴射ヘッドの製造方法及び治具を提供する。
【解決手段】ヘッド本体と、該ヘッド本体に液体を供給する液体流路311が設けられた流路部材本体310及び該液体流路310が開口する開口面に取り付けられるフィルター317を有すると共に、液体貯留手段が接続される流路部材と、を具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記流路部材本体の前記開口面には、前記フィルター317の外縁部に当接して位置決めするための治具320が突出して設けられており、前記フィルター317を前記流路部材本体310の前記開口面に載置して当該フィルター317を前記治具320によって位置決めする工程と、前記治具320を除去すると共に前記開口面に前記フィルター317を固定する工程と、を具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体噴射ヘッドの製造方法、特に、液体としてインクを吐出するインクジェ
ット式記録ヘッドの製造方法及び流路部材の製造時に使用する治具に関する。
液滴を吐出する液体噴射ヘッドの代表例としては、インク滴を吐出するインクジェット
式記録ヘッドが挙げられる。このインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、インク
滴をノズル開口から吐出するヘッド本体と、ヘッド本体が固定されると共に、インクが貯
留されたインクカートリッジ(液体貯留手段)が着脱自在に設けられて、インクカートリ
ッジからのインクをヘッド本体に供給する流路部材と、を具備するものが提案されている
(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1によれば、インクカートリッジに多孔質材料などで形成された圧接体か
らなる供給部を設け、この供給部を流路部材に設けられたフィルターに圧接することで、
インクカートリッジと流路部材とが接続される。
また、流路部材にフィルターを位置決めして固定する際に、フィルターの位置決め用の
突起を流路部材に設けると、フィルターを流路部材に溶着する際に位置決め用の突起が溶
着ツールに干渉してしまう。
このため、フィルターの周縁部を折り曲げることで、流路部材に突起を設けなくても流
路部材にフィルターを位置決めできるようにしたものが提案されている(例えば、特許文
献2参照)。
特開2007−15272号公報 特開2006−168219号公報
しかしながら、特許文献2のように、フィルターの周縁部を折り曲げた場合、周縁部に
折り曲げるための領域が必要となって、フィルターとしては液体を通過させるフィルター
の有効領域よりも大きな面積が必要となって製造コストが増大してしまうという問題があ
る。
また、フィルターの周縁部を折り曲げていることから、フィルターの表裏を判別して組
み立てなくてはならず、組み立てが煩雑になってしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドの製造方法だけではなく、液体噴
射ヘッドの製造方法においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、フィルターを高精度に位置決めして固定することがで
きると共に、コストを低減して組み立て工程を簡略化することができる液体噴射ヘッドの
製造方法及び治具を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するヘッド本体と、該ヘッド本体に液
体を供給する液体流路が設けられた流路部材本体及び該液体流路が開口する開口面に取り
付けられるフィルターを有すると共に、該フィルターに液体が貯留された液体貯留手段が
接続される流路部材と、を具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記流路部材本
体の前記開口面には、前記フィルターの外縁部に当接して位置決めするための治具が突出
して設けられており、前記フィルターを前記流路部材本体の前記開口面に載置して当該フ
ィルターを前記治具によって位置決めする工程と、前記治具を除去すると共に前記開口面
に前記フィルターを固定する工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造
方法にある。
かかる態様では、フィルターに特殊な折り曲げ加工等を行う必要がなく、フィルターを
流路部材本体に位置決めして固定することができるため、コストを低減することができる
と共に、製造工程を簡略化することができる。また、フィルターを高精度に位置決めして
固定することができるため、フィルターが流路を完全に覆わないなどの不具合を抑制する
ことができる。
ここで、前記治具は、前記開口面に柱状に突出して設けられていると共に、当該治具に
は、前記液体流路の開口側に向かって突出した凸部が設けられており、前記フィルターを
前記開口面に固定する工程では、当該フィルターを前記流路部材本体に熱溶着によって接
合し、前記フィルターを前記流路部材本体に接合する際に用いる溶着治具を前記フィルタ
ーに押し付けることにより、前記溶着治具によって前記治具を前記開口面の面方向に向か
って押圧して、前記治具を折り曲げて除去することが好ましい。これによれば、フィルタ
ーを流路部材本体に熱溶着すると共に、熱溶着する際に用いた加熱治具によって治具を除
去することができるため、治具を除去する工程を別工程で行う必要がなく、作業工程を少
なくして短時間で組み立てることができ、コストを低減することができる。また、加熱治
具によって、フィルターを流路部材本体に固定すると同時に治具を除去することができる
ため、治具を除去した後のフィルターの位置ずれが発生するのを抑制することができる。
また、前記治具の前記開口面側には、凹部が設けられていることが好ましい。これによ
れば、凹部が設けられた領域で治具を折り曲げて除去することができる。
また、前記フィルターには、外縁部に開口する2つの切り欠き部が設けられており、前
記治具は前記切り欠き部に嵌合することが好ましい。これによれば、フィルターの形状に
かかわらず、フィルターの面内方向での位置決めを高精度に行うことができる。
さらに、本発明の他の態様は、液体を噴射するヘッド本体に液体を供給する液体流路が
設けられた流路部材本体と、該液体流路が開口する開口面に取り付けられるフィルターと
、を有する流路部材の製造時に用いられる治具であって、前記流路部材本体の前記開口面
に突出して設けられて、前記フィルターの外縁部に当接して当該フィルターの移動を規制
すると共に、前記フィルターを前記開口面に固定した後は、前記開口面から除去可能に設
けられた治具にある。
かかる態様では、フィルターに特殊な折り曲げ加工等を行う必要がなく、フィルターを
流路部材本体に位置決めして固定することができるため、コストを低減することができる
と共に、製造工程を簡略化することができる。また、フィルターを高精度に位置決めして
固定することができるため、フィルターが流路を完全に覆わないなどの不具合を抑制する
ことができる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図及び拡大図である。 実施形態1に係るフィルターの平面図である。 実施形態1に係るシール部材の斜視図である。 実施形態1に係る流路部材の製造方法を示す斜視図である。 実施形態1に係る流路部材の製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係るインクカートリッジを流路部材に装着する方法を示す要部を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッド
を分解した斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの断面図及びその要部を
拡大した図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、液体としてインク
を貯留した液体貯留手段であるインクカートリッジ20が着脱される流路部材30と、流
路部材30に固定されたヘッド本体40と、を具備する。
流路部材30は、流路部材本体310と、流路部材本体310に設けられたシール部材
330と、を具備する。
流路部材本体310は、内部に液体であるインクが通過する液体流路311が設けられ
、液体流路311が開口する一方面にはインクカートリッジ20が装着されるカートリッ
ジ装着部312が設けられている。本実施形態では、カートリッジ装着部312には、4
つのインクカートリッジ20が装着されるようになっている。
カートリッジ装着部312は、周囲を壁部313で囲まれており、壁部313の相対向
する一対の壁面のうち、一方の壁面には厚さ方向に貫通した第1係合穴314が設けられ
ている。また、第1係合穴314が設けられた壁面に相対向する他方の壁面には、厚さ方
向に貫通した第2係合穴315が設けられている。
これら第1係合穴314及び第2係合穴315に詳しくは後述するインクカートリッジ
20の第1係合爪24及び第2係合爪25が係合することで、カートリッジ装着部312
にインクカートリッジ20が固定される。
なお、本実施形態では、カートリッジ装着部312には4つのインクカートリッジ20
が装着されるため、各インクカートリッジ20の間には仕切り板313aが設けられてい
る。
また、流路部材本体310のカートリッジ装着部312には、円柱状に突出した取付部
316が設けられている。本実施形態では、カートリッジ装着部312に4つのインクカ
ートリッジ20が固定されるため、取付部316も4個設けられている。この取付部31
6には、先端面に開口する液体流路311が設けられた円筒形状を有しており、液体流路
311が開口する突出した先端面には液体流路311の開口を覆うフィルター317が設
けられている。
ここで、フィルター317について図3を参照して詳細に説明する。なお、図3は、フ
ィルターの平面図である。
図3に示すように、フィルター317は、液体であるインク中に含まれる異物や気泡を
除去するためのものであり、例えば、金属や樹脂等の繊維を細かく編むことで複数の微細
孔が形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させた
ものなどを用いることができる。なお、フィルター317は、不織布等を用いてもよく、
その材料は特に限定されるものではない。
このフィルター317は、円盤形状を有し、取付部316の先端面(液体流路311が
開口する開口面316a)と略同じ面積で設けられている。すなわち、フィルター317
の周縁部は、取付部316の周縁部と略同じ位置まで設けられている。
また、フィルター317には、外周に開口する2つの切り欠き部318が設けられてい
る。各切り欠き部318は、半球状の開口でフィルター317を厚さ方向に貫通して設け
られている。本実施形態では、2つの切り欠き部318をフィルター317の中心を対称
とする位置に設けた。なお、本実施形態のフィルター317は、楕円形状を有する円盤形
状を有し、短軸を対称とする位置、つまり、長軸の両端部となる位置に切り欠き部318
を設けた。
このような2つの切り欠き部318は、詳しくは後述するが、フィルター317を取付
部316に位置決めする際に用いられるものである。
また、図1及び図2に示すように、このようなフィルター317が設けられた取付部3
16の周囲には円環状のシール用溝部319が設けられており、このシール用溝部319
内にシール部材330が設けられている。
ここで、シール部材330について図4を参照して詳細に説明する。なお、図4は、シ
ール部材を示す斜視図である。
図4に示すように、シール部材330は、ゴムやエラストマーなどの可撓性材料で形成
されており、平板状の第1シール部331と、円筒形状を有する第2シール部332と、
第2シール部332よりも大きな内径を有する円筒形状の第3シール部333と、を具備
する。
第2シール部332は、取付部316の周囲に嵌合する円筒形状を有する。また、第3
シール部333は、第2シール部332よりも大きな内径を有する円筒形状を有する。そ
して、第1シール部331は第2シール部332の一端部と一体的に接続されて第2シー
ル部332の内部と連通する貫通孔334が設けられている。また、第1シール部331
は、外周で第3シール部333の一端部と一体的に接続されている。すなわち、シール部
材330は、流路部材本体310側に向かって開口するC字形状を有する。
このようなシール部材330は、取付部316の外周に嵌合して取り付けられる。この
とき、第1シール部331は、第2シール部332の上端(インクカートリッジ20側の
端部)と第3シール部333の上端とに支持されるため、第1シール部331はインクカ
ートリッジ20からの押圧によって第2シール部332と第3シール部333との間で流
路部材本体310側に向かって凸となるように撓み変形し易くなっている。
ここで、流路部材30に着脱されるインクカートリッジ20は、図1及び図2に示すよ
うに、内部にインク(液体)が貯留された中空箱形状を有する。
また、インクカートリッジ20の底面には、円筒形状のリブ21が設けられており、リ
ブ21の内部には、インクカートリッジ20の内部のインクを流路部材30に供給する供
給口22が設けられている。この供給口22の内部には、供給部23が設けられている。
供給部23は、流路部材30のフィルター317に圧接して、インクカートリッジ20内
のインクを流路部材30の液体流路311に供給するためのものである。このような供給
部23としては、例えば、綿状パルプ、高分子吸水ポリマー、ウレタンフォーム等の多孔
質材料や不織布などを用いることができる。
また、インクカートリッジ20には、流路部材本体310の壁部313に設けられた第
1係合穴314に挿入される第1係合爪24と、第1係合爪24とは反対面側に設けられ
て流路部材本体310の壁部313に設けられた第2係合穴315に挿入される第2係合
爪25とが設けられている。
第2係合爪25は、インクカートリッジ20の側面の供給部23側に一端部が固定され
て、他端部側が自由端となるように、インクカートリッジ20に一体的に形成されたもの
である。これにより、第2係合爪25は、インクカートリッジ20の側面に向かって弾性
変形可能となっている。
ここで、流路部材の製造方法について図5及び図6を参照して詳細に説明する。なお、
図5は、流路部材の製造方法を示す要部斜視図であり、図6は、流路部材の製造方法を示
す断面図である。
まず、流路部材本体310を形成する。流路部材本体310は、例えば、樹脂材料を成
形することで安価に且つ比較的高精度に形成することができる。
このように形成した流路部材本体310には、図5に示すように、取付部316の先端
面、すなわち、液体流路311が開口する開口面316aに突出する2つの治具320が
設けられている。
治具320は、円柱形状を有し、液体流路311の開口の中心を対称として2つ設けら
れている。本実施形態では、取付部316の開口面316aが楕円形状を有するため、2
つの治具320は、取付部316の開口面316aの長軸の両側に設けるようにした。
なお、治具320は、流路部材本体310と同じ材料で一体的に形成することができる
。もちろん、治具320は、流路部材本体310と異なる材料で2色成形によって形成し
てもよい。また、治具320は、流路部材本体310と同じ材料又は異なる材料の何れで
あっても一体成形以外の方法で流路部材本体310に固定してもよい。ただし、本実施形
態では、治具320を流路部材本体310と同じ材料で、流路部材本体310と共に一体
成形することで、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
また、治具320は、その基端部である取付部316の開口面316a側には凹部32
1が設けられている。凹部321は、治具320の液体流路311の開口とは反対側に開
口して設けられている。これにより、治具320は、先端側は厚さ(直径)が厚く、基端
部(液体流路311の開口面側)では厚さ(直径)が薄く形成されている。
さらに、治具320には、先端側に液体流路311の開口部側に向かって突出する凸部
322が設けられている。凸部322は、治具320の先端側から基端部側(取付部31
6側)に向かって突出量が徐々に漸大するように設けられている。
このような流路部材本体310に対して、まずは、図5(a)及び図5(b)に示すよ
うに、取付部316の先端面である液体流路311の開口面316aにフィルター317
を載置する。このとき、フィルター317の切り欠き部318に治具320を係合させる
ことで、フィルター317は流路部材本体310に位置決めされる。
ちなみに、フィルター317を流路部材本体310の液体流路311の開口面316a
に対して位置決めしないで載置した場合、フィルター317が液体流路311の開口を完
全に覆わずに隙間が生じ、すべてのインクがフィルター317を通過しなくなってしまう
という不具合が発生する。また、フィルター317が液体流路311の開口を完全に覆わ
ない場合、フィルター317の周縁部が取付部316の外周よりも外側に突出して取り付
けられてしまうなどの不具合が発生する。そして、このような不具合は、フィルター31
7を流路部材本体310に載置した際に位置決めされていても、フィルター317を流路
部材本体310に固定する際に位置ずれが生じて発生する虞もある。
本実施形態では、フィルター317を取付部316の先端面(液体流路311の開口面
316a)に位置決めすることで、フィルター317を固定した際にフィルター317が
液体流路311の開口を完全に覆い、且つフィルター317の周縁部が取付部316より
も外側に突出するのを抑制することができる。ちなみに、本実施形態では、2つの治具3
20を設け、フィルター317に設けた2つの切り欠き部318によってフィルター31
7の面内の一方向(X方向)と、これに交差する方向(Y方向)と、中心を軸とした回転
方向(θ方向)との移動を規制することで、位置決めを行うようにした。これは、本実施
形態のように楕円形状を有するフィルター317をX方向、Y方向及びθ方向の位置決め
を行う場合に特に有効である。
次に、フィルター317を取付部316(開口面316a)に固定する。本実施形態で
は、熱溶着によってフィルター317を取付部316に固定した。また、本実施形態では
、フィルター317を取付部316に固定すると同時に治具320を除去するようにした
具体的には、図6(a)に示すように、フィルター317を取付部316に熱溶着する
ための加熱治具(ヒートツール)400をフィルター317の表面(取付部316とは反
対側の面)に相対向させて、加熱治具400をフィルター317の表面に近づける。そし
て、図6(b)に示すように、加熱治具400をフィルター317の表面にさらに近づけ
る。これにより、加熱治具400は、治具320の凸部322を液体流路311の開口と
は反対側に、すなわち、フィルター317の面方向に押し広げて、治具320は基端部側
の凹部321が設けられた領域で屈曲されて、図6(c)に示すように、治具320が除
去される。また、加熱治具400はフィルター317の表面(取付部316とは反対面)
に当接し、フィルター317及び取付部316を加熱することで、フィルター317を取
付部316に熱溶着する。なお、加熱治具400の押圧のみで治具320が除去できない
場合には、折れ曲がった治具320をピンセットなどで把持して取り除くようにすればよ
い。
このように、フィルター317を取付部316に固定すると同時にフィルター317の
位置決めに用いた治具320を除去することができるため、フィルター317の表面(取
付部316とは反対面)側に突出する治具320が残留しない。特に、本実施形態では、
治具320の基端部側に凹部321を設け、凹部321が設けられた基端部が積極的に折
れるようにした。このため、フィルター317よりも突出した治具320が残留し難く、
フィルター317(取付部316)に詳しくは後述するインクカートリッジ20の供給部
23を当接させた際に、残留してフィルター317よりも突出した治具320によって、
フィルター317と供給部23との間に気泡が滞留するのを抑制して、フィルター317
の有効面積が減少することにより、流路抵抗が増大し、インク滴の吐出不良を抑制するこ
とができる。
また、本実施形態では、フィルター317を取付部316に熱溶着すると共に、熱溶着
する際に用いた加熱治具400によって治具320を除去することができるため、治具3
20を除去する工程を別工程で行う必要がなく、作業工程を少なくして短時間で組み立て
ることができるため、コストを低減することができる。
また、加熱治具400によって、フィルター317を取付部316に固定すると同時に
治具320を除去することができるため、治具320を除去した後のフィルター317の
位置ずれが発生するのを抑制することができる。すなわち、フィルター317を取付部3
16に熱溶着する際に用いた加熱治具400によって治具320を除去するため、フィル
ター317を位置決めする治具320はフィルター317を流路部材本体310に固定す
る直前まで除去されない。したがって、加熱治具400がフィルター317に当接するこ
とによるフィルター317の位置ずれが生じ難い。これにより、フィルター317を高精
度に位置決めした状態で取付部316に固定することができ、フィルター317が液体流
路311の開口を確実に覆うことができると共に、取付部316の外周からフィルター3
17の外周が突出するなどの不具合が発生するのを抑制することができる。
このように、フィルター317を固定した流路部材本体310には、シール部材330
が取付部316の外周に嵌合して流路部材30が製造される。そして、このような流路部
材30には、インクカートリッジ20が装着される。
ここで、流路部材30にインクカートリッジ20を装着する方法について図7を参照し
て詳細に説明する。なお、図7は、本発明の実施形態1に係るインクカートリッジを流路
部材に装着する方法を示す断面図である。
まず、図7(a)に示すように、インクカートリッジ20の第1係合爪24側を先に流
路部材本体310の壁部313の内部に斜めに挿入し、第1係合爪24を第1係合穴31
4に挿入する。
次に、図7(b)に示すように、インクカートリッジ20の第1係合爪24を第1係合
穴314に挿入した状態で、第1係合爪24を支点としてインクカートリッジ20を回転
させることで、インクカートリッジ20を壁部313の内部に挿入する。このとき、第2
係合爪25は、流路部材本体310の壁部313に押圧されて弾性変形し、元に戻ろうと
する弾性力によって第2係合爪25は第2係合穴315に挿入される。これにより、イン
クカートリッジ20は、流路部材30のカートリッジ装着部312に固定される。
このようにインクカートリッジ20を流路部材30に装着することで、図7(b)に示
すように、インクカートリッジ20のリブ21がシール部材330の第1シール部331
に当接し、第1シール部331を流路部材本体310側に撓み変形させて、リブ21の内
部が封止される。
また、インクカートリッジ20を流路部材30に装着することで、供給部23のフィル
ター317側の全面がフィルター317に接触する。このとき、供給部23がフィルター
317よりも突出して設けられた治具320に当接すると、その部分が空間となって、供
給部23とフィルター317との間に気体(空気)が介在し、フィルター317の有効面
積が減少して流路抵抗が増大し、インク吐出不良が発生してしまう虞がある。本実施形態
では、治具320を除去することによって、供給部23のフィルター317側の全面がフ
ィルター317に当接するため、フィルター317と供給部23との間に気泡が溜まり難
く、インク吐出不良が発生しにくい。
なお、このような流路部材30のカートリッジ装着部312とは反対面側にはヘッド本
体40が固定される。
ヘッド本体40は、流路部材30に固定される面とは反対側に、液体としてインク滴を
吐出するノズルが開口する液体噴射面が設けられている。また、ヘッド本体40の図示し
ない内部にはノズルに連通すると共に流路部材30の流路に連通する液体流路と、液体流
路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段等が設けられている。かかる圧力発生
手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を有する圧電アクチュエータ
ーの変形によって液体流路の容積を変化させて液体流路内のインクに圧力変化を生じさて
ノズルからインク滴を吐出させるものや、液体流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の
発熱で発生するバブルによってノズルからインク滴を吐出するものや、振動板と電極との
間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズルからインク滴を
吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
このようなインクジェット式記録ヘッドで10は、インクカートリッジ20からのイン
クを流路部材30を介してヘッド本体40に供給し、圧力発生手段によって液体流路内の
インクに圧力変化を生じさせることで、ノズルからインク滴が吐出される。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述した物に限
定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、フィルター317の外周縁部
に切り欠き部318を設け、この切り欠き部318に嵌合する2つの治具320を設けた
が、フィルター317及び治具320は特にこれに限定されるものではない。例えば、フ
ィルターが円形状を有する場合には、フィルターに凹部を設けずにフィルターの外周に当
接する3以上の柱状の治具を設けてもよい。また、フィルターが楕円形状を有する場合に
は、フィルターに切り欠き部を設けずに、4つ以上の柱状の治具を設けるようにすれば、
4つ以上の治具によってフィルターの面内の回転方向(θ方向)の位置決めを行うことが
できる。
もちろん、治具320は、柱状のものに限定されず、例えば、フィルター317の外周
縁部に沿って連続する壁状の治具を設けるようにしてもよい。また、治具320には、凹
部321を設けないようにしてもよく、また、凹部321を液体流路311の開口側と開
口とは反対側の両側に設けるようにしてもよい。もちろん、治具320の基端部に周方向
に亘って凹部を設けるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1では治具320に凸部322を設けるようにしたが、特に
これに限定されず、凸部322を設けないようにしてもよい。治具320に凸部322を
設けない場合には、例えば、加熱治具400の形状を先端側が細く、基端部側に向かって
徐々に太くなるテーパー形状とすれば、凸部322が設けられていない治具320であっ
ても加熱治具400によって折り曲げて除去することができる。
また、上述した実施形態1では、加熱治具400によって治具320を折り曲げること
で治具320を流路部材本体310から除去するようにしたが、特にこれに限定されず、
フィルター317を取付部316に固定した後、治具320を加熱治具400で押圧する
以外の方法、例えば、手動やピンセット等を用いて折り曲げて除去するようにしてもよい
。また、フィルター317を取付部316に取り付ける方法としては、上述した熱溶着に
限定されず、接着剤を用いた接着等であってもよい。
また、上述した一実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、インクカートリッジ
等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成し
て、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の
一例を示す概略図である。
図8に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、複数のインクジェット式記録ヘッド
10は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ20が着脱可能に設けられ、この
インクジェット式記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられ
たキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。このインクジェット式記録ヘッド
10は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしてい
る。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を
介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド10を搭載したキ
ャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5
に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙
等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになって
いる。
さらに、上述した例では、流路部材30を具備するインクジェット式記録ヘッド10に
ついて説明したが、インクジェット式記録ヘッド10以外の部分に流路部材30が設けら
れたインクジェット式記録装置にも本発明は適用することができる。具体的には、インク
が貯留された液体貯留手段であるインクタンクが、キャリッジ3に搭載されずに、装置本
体4に固定されて、インクタンクとヘッド本体40とをチューブ状の供給管で接続するイ
ンクジェット式記録装置の場合、例えば、インクタンクを設置する場所に上述した流路部
材30が設けられていてもよい。
また、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド10が
キャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定され
ず、例えば、インクジェット式記録ヘッド10が固定されて、紙等の記録シートSを副走
査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用すること
ができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般の製造方法を対象としたものであり、例え
ば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記
録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、
有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極
材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の製造方法に
も適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 インクジェット式記録ヘッ
ド(液体噴射ヘッド)、 20 インクカートリッジ(液体貯留手段)、 23 供給部
、 30 流路部材、 40 ヘッド本体、 310 流路部材本体、 311 液体流
路、 312 カートリッジ装着部、 316 取付部、 316a 開口面、 317
フィルター、 318 切り欠き部、 320 治具、 321 凹部、 322 凸
部、 330 シール部材、 400 加熱治具

Claims (5)

  1. 液体を噴射するヘッド本体と、
    該ヘッド本体に液体を供給する液体流路が設けられた流路部材本体及び該液体流路が開
    口する開口面に取り付けられるフィルターを有すると共に、該フィルターに液体が貯留さ
    れた液体貯留手段が接続される流路部材と、を具備する液体噴射ヘッドの製造方法であっ
    て、
    前記流路部材本体の前記開口面には、前記フィルターの外縁部に当接して位置決めする
    ための治具が突出して設けられており、
    前記フィルターを前記流路部材本体の前記開口面に載置して当該フィルターを前記治具
    によって位置決めする工程と、
    前記治具を除去すると共に前記開口面に前記フィルターを固定する工程と、を具備する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 前記治具は、前記開口面に柱状に突出して設けられていると共に、当該治具には、前記
    液体流路の開口側に向かって突出した凸部が設けられており、
    前記フィルターを前記開口面に固定する工程では、当該フィルターを前記流路部材本体
    に熱溶着によって接合し、
    前記フィルターを前記流路部材本体に接合する際に用いる溶着治具を前記フィルターに
    押し付けることにより、前記溶着治具によって前記治具を前記開口面の面方向に向かって
    押圧して、前記治具を折り曲げて除去することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッ
    ドの製造方法。
  3. 前記治具の前記開口面側には、凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 前記フィルターには、外縁部に開口する2つの切り欠き部が設けられており、前記治具
    は前記切り欠き部に嵌合することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴
    射ヘッドの製造方法。
  5. 液体を噴射するヘッド本体に液体を供給する液体流路が設けられた流路部材本体と、該
    液体流路が開口する開口面に取り付けられるフィルターと、を有する流路部材の製造時に
    用いられる治具であって、
    前記流路部材本体の前記開口面に突出して設けられて、前記フィルターの外縁部に当接
    して当該フィルターの移動を規制すると共に、前記フィルターを前記開口面に固定した後
    は、前記開口面から除去可能に設けられたことを特徴とする治具。
JP2011269890A 2011-12-09 2011-12-09 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具 Pending JP2013121657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269890A JP2013121657A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269890A JP2013121657A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013121657A true JP2013121657A (ja) 2013-06-20

Family

ID=48773950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011269890A Pending JP2013121657A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013121657A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6079961B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US8534815B2 (en) Flow path member, liquid ejecting head, and liquid ejecting apparatus
JP6127764B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射装置の製造方法
JP2013124713A (ja) バルブユニット、液体噴射ユニット、および液体噴射装置、並びにバルブユニットの製造方法
JP2016132189A (ja) 圧力調整弁、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5664411B2 (ja) 流路部材、液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び流路部材の製造方法
JP2008238752A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6048000B2 (ja) 流路部材、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2014136358A (ja) 背圧制御ユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US8870354B2 (en) Flow path member, liquid ejection head, liquid ejection apparatus and liquid storing unit
JP2013121657A (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法及び治具
JP6075548B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2012126062A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2013052512A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US9463636B2 (en) Flow path member, liquid ejecting head, and liquid ejecting apparatus
JP6024888B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4315188B2 (ja) 液体噴射装置
JP2007237584A (ja) 弁機構、弁装置、液体噴射装置、レーザ溶着方法、及びレーザ溶着接合体
JP6103184B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2013123830A (ja) 流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5920576B2 (ja) 流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5614535B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2016182693A (ja) ヘッド及び液体噴射装置
JP2013094976A (ja) 流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2016132191A (ja) 圧力調整弁、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置