JP2013120528A - 障害診断システム及び障害診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能な障害診断システム等を提供する。
【解決手段】端末装置4は、障害を検知すると(S1)、障害時データをセンタ装置5に送信する(S2)。センタ装置5は、協力依頼先の端末装置4を特定し(S3)、障害時データを協力依頼先の端末装置4に送信する(S4)。端末装置4は、障害の発生条件となり得る候補条件を導出し(S5)、候補条件リストをセンタ装置5に送信する(S6)。センタ装置5は、複数の候補条件リストを、単一の統合リストに統合し(S7)、統合リストを出力する(S8)。
【選択図】図9

Description

本発明は、診断対象システムに搭載される端末装置、及び端末装置とネットワークを介して接続されるセンタ装置によって構成され、診断対象システムの障害を診断する障害診断システム等に関するものである。
近年、複数のモジュールが協調動作するシステムにおいて、システムの大規模化に伴い、障害診断が難しくなってきている。協調動作システムの一例としては、車両に搭載される車載システムがある。車載システムでは、複数のECU(Electronic Control Unit)が、CAN(Controller Area Network)などのネットワークを介して互いにデータの送受信を行い、協調して動作を行っている。その為、あるECUが故障すると他のECUにも異常が伝搬してしまい、障害の診断をすることが難しい。特に、車載システムについては、ハイブリッド車や電気自動車などの登場、つながる技術(インフラ協調、隊列走行などの技術)の発展に伴い、電子制御の複雑化、大規模化が顕著になっている。
そこで、障害診断を支援するシステムの開発が望まれている。特に、特定の稀な条件が揃って初めて発生する障害の診断を支援するシステムが望まれている。特定の稀な条件が揃って発生する障害は、一般に、発生した障害現象を再現することが難しいからである。
特許文献1では、特定の稀な条件が揃って初めて発生する障害についての解決策として、障害発生条件を特定できる障害診断装置等が開示されている。特許文献1に記載の障害診断装置では、個々の障害原因に関する事前知識や診断対象のモデルに頼らず、正常時の車両動作データを活用し、障害発生条件の候補を絞り込む。すなわち、正常時の車両動作データにはないパターンを抽出することによって、障害発生条件となり得る信号の値の組み合わせを絞り込む。そして、実際の車両において、障害発生条件となり得る信号の値の組み合わせを揃えることによって、現象を再現する。
特開2010−218492号公報
ところで、特許文献1に記載の技術では、市場投入前のテスト走行時に正常時データを収集することを想定している。しかしながら、テスト走行時に正常時データを網羅的に収集することは難しい。特に、障害発生条件の候補を絞り込む処理の推定精度は、正常時データの網羅性に依存するため、正常時データを網羅的に収集できなければ、推定精度が悪くなる。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能な障害診断システム等を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、診断対象システムに搭載される端末装置、及び前記端末装置とネットワークを介して接続されるセンタ装置によって構成され、前記診断対象システムの障害を診断する障害診断システムであって、前記端末装置は、正常時の前記診断対象システムの動作データである正常時データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記正常時データ、及び前記センタ装置から受信する前記診断対象システムの障害時の動作データである障害時データに基づいて、前記障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、前記候補条件リストを前記センタ装置に送信することによって、前記障害の診断依頼に対する協力を行う診断協力手段と、を具備し、前記センタ装置は、前記障害時データを複数の前記端末装置に送信することによって、前記診断依頼に対する協力を依頼する協力依頼手段と、複数の前記端末装置から複数の前記候補条件リストを受信すると、複数の前記候補条件リストを単一の統合リストに統合する統合手段と、を具備する障害診断システムである。第1の発明によって、多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能となる。特に、第1の発明によれば、診断対象システムが、車載システム等のように個人毎に利用される場合であっても、個人のプライバシーを保護することができる。また、第1の発明によれば、システム全体の設備費用を抑えることができる。
第1の発明における前記統合手段は、複数の前記端末装置から受信する前記候補条件リストから処理対象リストを1つ特定し、更に、前記処理対象リストに含まれる前記候補条件から処理対象条件を1つ特定し、前記処理対象リストを除く他の全ての前記候補条件リストの中に前記処理対象条件の部分集合が存在する場合には、前記処理対象条件を前記統合リストに追加する、という一連の処理を、全ての前記候補条件リストに含まれる全ての前記候補条件に対して行うことが望ましい。これによって、最終的に得られる統合リストは、全ての診断対象システムの正常時データを一纏まりにしたときに導出される候補条件リストと近いものとなる。つまり、センタ装置による集中処理と比較して、推定精度の面で差がない。ひいては、推定精度を維持しながら、個人のプライバシーを保護するとともに、システム全体の設備費用を抑えることができる。
また、第1の発明における前記端末装置は、自らが搭載されている前記診断対象システムにおける前記障害を検知する検知手段と、前記検知手段による前記障害の検知時点の前後における前記診断対象システムの動作データを、前記障害時データとして前記センタ装置に送信することによって、前記診断依頼を行う診断依頼手段と、を更に具備することが望ましい。これによって、リアルタイムに障害の診断依頼を行うことができる。
第2の発明は、診断対象システムに搭載される端末装置、及び前記端末装置とネットワークを介して接続されるセンタ装置によって構成され、前記診断対象システムの障害を診断する障害診断システムにおける障害診断方法であって、前記端末装置が、正常時の前記診断対象システムの動作データである正常時データを記憶する記憶ステップと、前記センタ装置が、前記診断対象システムの障害時の動作データである障害時データを複数の前記端末装置に送信することによって、前記診断依頼に対する協力を依頼する協力依頼ステップと、複数の前記端末装置が、前記記憶ステップにおいて記憶されている前記正常時データ、及び前記センタ装置から受信する前記障害時データに基づいて、前記障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、前記候補条件リストを前記センタ装置に送信することによって、前記障害の診断依頼に対する協力を行う診断協力ステップと、前記センタ装置が、複数の前記端末装置から複数の前記候補条件リストを受信すると、複数の前記候補条件リストを単一の統合リストに統合する統合ステップと、を含む障害診断方法である。第2の発明によって、多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能となる。特に、第2の発明によれば、診断対象システムが、車載システム等のように個人毎に利用される場合であっても、個人のプライバシーを保護することができる。また、第2の発明によれば、システム全体の設備費用を抑えることができる。
第2の発明における前記統合ステップは、複数の前記端末装置から受信する前記候補条件リストから処理対象リストを1つ特定し、更に、前記処理対象リストに含まれる前記候補条件から処理対象条件を1つ特定し、前記処理対象リストを除く他の全ての前記候補条件リストの中に前記処理対象条件の部分集合が存在する場合には、前記処理対象条件を前記統合リストに追加する、という一連の処理を、全ての前記候補条件リストに含まれる全ての前記候補条件に対して行う。これによって、最終的に得られる統合リストは、全ての診断対象システムの正常時データを一纏まりにしたときに導出される候補条件リストと近いものとなる。つまり、センタ装置による集中処理と比較して、推定精度の面で差がない。ひいては、推定精度を維持しながら、個人のプライバシーを保護するとともに、システム全体の設備費用を抑えることができる。
また、第2の発明は、前記端末装置が、自らが搭載されている前記診断対象システムにおける前記障害を検知する検知ステップと、前記端末装置が、前記検知ステップによる前記障害の検知時点の前後における前記診断対象システムの動作データを、前記障害時データとして前記センタ装置に送信することによって、前記診断依頼を行う診断依頼ステップと、を更に含むことが望ましい。これによって、リアルタイムに障害の診断依頼を行うことができる。
本発明により、多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能な障害診断システム等を提供することができる。
障害診断システムの概要を示す図 端末装置のハードウエア構成図 センタ装置のハードウエア構成図 端末装置のソフトウエア構成図 センタ装置のソフトウエア構成図 正常時データの一例を示す図 障害時データの一例を示す図 相違信号集合及び候補条件の一例を示す図 障害診断処理の流れを示すフローチャート 統合処理を説明する図 統合処理の適用例を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。最初に図1〜図5を参照しながら、本発明の実施形態における障害診断システムの構成について説明する。
図1は、障害診断システムの概要を示す図である。図1に示すように、障害診断システム1は、複数の診断対象システム2a〜2cにそれぞれ搭載される複数の端末装置4a〜4c、及び端末装置4a〜4cとネットワーク6を介して接続されるセンタ装置5によって構成され、診断対象システム2a〜2cの障害を診断するシステムである。センタ装置5は、例えば、障害診断業務を集中管理する診断センタ3などに設置される。ネットワーク6は、例えば、無線通信ネットワークである。
診断対象システム2a〜2cは、例えば、車両に搭載される車載システムなどである。また、端末装置4a〜4cは、例えば、障害診断処理に必要な機能を備えるECU(Electric Control Unit:電子制御装置)などである。
診断対象システム2a〜2cには、端末装置4a〜4cや、他のECU、各種センサ等がCAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して接続されている。端末装置4a〜4cは、車載ネットワークに流れる複数の信号の値を動作データとして取得する。正常時の診断対象システム2a〜2cの動作データ(以下、「正常時データ」という。)は、搭載されている端末装置4a〜4cが記憶する。障害時の診断対象システム2a〜2cの動作データ(以下、「障害時データ」という。)は、ネットワーク6(無線通信ネットワーク)を介して遠隔にあるセンタ装置5に送信しても良いし、車両が診断センタ3或いは修理施設(不図示)に持ち込まれる場合には、有線ケーブル等を介してセンタ装置5に送信しても良い。動作データは、車載ネットワークに流れる各ECUの入出力信号や、各装置の状態値などである。
端末装置4a〜4cは、自らの診断対象システム2a〜2cの障害を検知すると、障害時データをセンタ装置5に送信することによって、障害の診断依頼を行う。これに対して、センタ装置5は、障害時データを複数の端末装置4a〜4cに送信することによって、診断依頼に対する協力を依頼する。
端末装置4a〜4cは、センタ装置5から障害時データを受信すると、予め記憶している自らの診断対象システム2a〜2cにおける正常時データに基づいて、障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、候補条件リストをセンタ装置5に送信することによって、自ら又は他の診断対象システム2a〜2cにおいて発生する障害の診断依頼に対する協力を行う。センタ装置5は、複数の端末装置4a〜4cから複数の候補条件リストを受信すると、複数の候補条件リストを単一の統合リストに統合する。
本発明の実施の形態における障害診断システム1では、市場投入後、個人が利用している診断対象システムの正常時データを収集し、それらの正常時データを利用して、障害診断を行う。従って、多様な正常時データを利用し、精度良く障害の発生条件となり得る候補条件を絞り込むことができる。
尚、診断対象システム2a〜2c(車載システム)や端末装置4a〜4cの数は、特に限定されない。センタ装置5は、例えば、同一のカテゴリ(同一車種)ごとに、診断対象システム2a〜2c(車載システム)の情報を管理する。以下では、診断対象システム2a〜2cを総称するときは、「診断対象システム2」と表記する。また、端末装置4a〜4cを総称するときは、「端末装置4」と表記する。また、以下では、診断対象システム2として、車載システムを例に挙げて説明する。
図2は、端末装置のハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
図2に示すように、端末装置4は、制御部11、記憶部12、インタフェース部13、通信制御部14等がバス15を介して接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス15を介して接続された各装置を駆動制御し、センタ装置5が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。また、記憶部12は、端末DB(データベース)7を有している。端末DB7には、障害診断処理に必要なデータが記憶される。
インタフェース部13は、診断対象システム2の車載ネットワークとのインタフェースであり、診断対象システム2内に搭載される他の装置とのデータ送受信を行う。通信制御部14は、通信制御装置やアンテナ等を有し、端末装置4とネットワーク6との通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク6を介して、センタ装置5との通信制御を行う。バス15は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図3は、センタ装置のハードウエア構成図である。尚、図3のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
図3に示すように、センタ装置5は、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等が、バス28を介して接続される。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。
CPUは、記憶部22、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続された各装置を駆動制御し、センタ装置5が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部22、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部21が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。また、記憶部22は、センタDB(データベース)8を有している。センタDB8には、障害診断処理に必要なデータが記憶される。尚、センタDB8は、センタ装置5の記憶部22に限らず、他のコンピュータ等の記憶部が有しても良い。
メディア入出力部23(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク6間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク6を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワーク6は、有線、無線を問わない。
入力部25は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部25を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部26は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F(インタフェース)部27は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部27を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部27は、USBやIEEE1394やRS−232C等によって構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス28は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図4は、端末装置のソフトウエア構成図である。端末装置4が備える各種の手段は、図4に示す機能を備えるソフトウエアと、図2に示すハードウエアとが協働することによって実現されるものである。
図4に示すように、端末装置4を構成する為のソフトウエアは、正常時データ記憶機能31、障害検知機能32、診断依頼機能33、診断協力機能34等を備える。
正常時データ記憶機能31は、端末装置4が搭載されている診断対象システム2の正常時データを記憶する。正常時データ記憶機能31は、市場投入前のテスト走行時の正常時データ、及び市場投入後の個人利用時の正常時データの両方を記憶する。正常時データ記憶機能31は、個人利用時、障害検知機能32が障害を検知していない間の動作データを、正常時データとして記憶していく。
障害検知機能32は、他のECUやセンサからDTC(ダイアグノスティック・トラブル・コード)信号が受信されたこと、又は、運転者によってインパネ(インストルメントパネル:運転席に設けられる計器盤)などに設置される障害検知用ボタンが押下されたことを検知し、自らの診断対象システム2における障害を検知する。
診断依頼機能33は、障害検知機能32による障害の検知時点の前後における診断対象システム2の動作データを、障害時データとしてセンタ装置5に送信することによって、診断依頼を行う。尚、データの送信方法は、無線ネットワーク等のネットワーク6を介しても良いし、有線ケーブル等を介しても良い。
診断協力機能34は、端末DB7に記憶されている正常時データ、及びセンタ装置5から受信する障害時の診断対象システム2の動作データである障害時データに基づいて、障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、候補条件リストをセンタ装置5に送信することによって、障害の診断依頼に対する協力を行う。
ここで、「障害の発生条件」とは、障害が発生した時のECUの入出力信号や各装置の状態値などの組み合わせである。例えば、発生した正常でない現象に対して、車速を示す信号がAkm/h、ACC(車間距離制御)システムが作動中であることが障害の発生条件という具合である。また、「候補条件」とは、障害が発生した時に取り得るECUの入出力信号や各装置の状態値などの組み合わせの候補である。
本発明では、例えば、ACC(Auto Cruise Control:車間距離制御)システムが起動中であるにも関わらず、先行車に追従しなかったり、加速が不安定になったりするなど、DTC信号としては未検出ではあるが、運転者が障害を検知するような「未知の障害」に関する障害診断を行う。また、本発明では、「未知の障害」が発生した診断対象システム2を含む数多くの診断対象システム2に搭載されている端末装置4が、障害の診断依頼に対する協力を行う。
図5は、センタ装置のソフトウエア構成図である。図5に示すように、センタ装置5を構成する為のソフトウエアは、協力依頼機能41、統合機能42、統合結果出力機能43等を備える。センタ装置5が備える各種の手段は、図5に示す機能を備えるソフトウエアと、図3に示すハードウエアとが協働することによって実現されるものである。
協力依頼機能41は、障害時データを複数の端末装置4に送信することによって、診断依頼に対する協力を依頼する。協力依頼先の端末装置4を特定する方法としては、例えば、協力依頼機能41は、カテゴリ(車種)などの情報や、利用地域等の利用環境に関する情報が同一又は近い診断対象システム2を抽出し、抽出された診断対象システム2に搭載されている端末装置4を協力依頼先として特定する。
統合機能42は、複数の端末装置4から複数の候補条件リストを受信すると、複数の候補条件リストを単一の統合リストに統合する。統合リストに含まれる候補条件が、障害診断システム1によって絞り込まれた「障害の発生条件」の候補である。統合機能42によって、多様な正常時データを利用可能とし、精度良く障害発生条件の候補を絞り込むことが可能となる。
統合機能42は、各診断対象システム2の正常時データを受信しないので、システム利用者(運転者)のプライバシーを保護することができる。また、各診断対象システム2の正常時データを受信しないということは、センタDB8に正常時データを蓄積しないことを意味するので、大規模なデータベースシステムの導入が不要であり、システム全体の設備費用を抑えることができる。
統合結果出力機能43は、統合機能42によって統合された統合リストを出力する。統合結果出力機能43は、例えば、メディア入出力部23を介して記憶媒体に統合リストを出力しても良い。また、統合結果出力機能43は、例えば、通信制御部24を介して他の装置に統合リストを出力しても良い。また、統合結果出力機能43は、例えば、表示部26に統合リストを出力しても良い。また、統合結果出力機能43は、例えば、周辺機器I/F部27を介して、プリンタ等に統合リストを出力しても良い。
障害が発生した診断対象システム2に搭載されている端末装置4が正常に動作している場合、統合結果出力機能43は、通信制御部24を介して、この端末装置4に統合リストを送信するようにしても良い。統合リストを受信した端末装置4は、診断対象システム2の動作中、統合リストに含まれる候補条件が発生するか否かを監視し、発生した場合には、システム利用者(運転者)にその旨を通知するようにしても良い。これによって、システム利用者(運転者)は、診断対象システム2を安全に停止する等の対策を取ることができる。
次に、図6〜図8を参照しながら、診断協力機能34によって候補条件を導出する方法の具体例について説明する。以下では、具体例として、特開2010−218492号公報に記載の仕組みを説明するが、本発明では特に限定されるものではない。
図6は、正常時データの一例を示す図である。車載システムの動作データは、各ECUの入出力信号について、各ECUの処理結果が変わらない範囲(例えば、プログラム中の条件分岐やジャンプ部で同じ動きをする範囲)を同値とみなし、同値とみなす範囲ごとにデータを分割して離散的なコード値に変換し、同一時刻ごとに纏めたものである。また、車載システムの動作データは、各装置の状態値について、各装置の状態が変わらない範囲(例えば、車両の動作が変化しない範囲)を同値とみなし、同値とみなす範囲ごとにデータを分割して離散的なコード値に変換し、同一時刻ごとに纏めたものである。
例えば、車速を示す信号の場合、0km/hであれば0、0km/h〜5km/hであれば1、5km/h〜20km/hであれば2、・・・といった具合に変換される。図6に示すように、例えば、No.が「X1」の正常時データは、信号1が「0」、信号2が「1」、信号3が「0」、信号4が「1」、信号5が「0」である。
図7は、障害時データの一例を示す図である。図7に示すデータは、図6に示す正常時データと同じように、同値とみなす範囲にデータの値を分割して変換し、同一時刻ごとに纏めたものである。障害時データは、データ容量を圧縮する為、データの組み合わせが変化する時刻のみを抽出するようにしても良い。
図8は、相違信号集合及び候補条件の一例を示す図である。相違信号集合とは、障害時データと正常時データとを比較したときに、値が相違する信号群を示す集合である。図8(a)に示す相違信号集合は、図7に示すNo.が「Y2」の障害時データと、図6に示す全ての正常時データとを比較した結果を示している。
図7に示すNo.が「Y2」の障害時データは、信号1が「0」、信号2が「3」、信号3が「1」、信号4が「0」、信号5が「0」である。一方、図6に示すNo.が「X1」の正常時データは、信号1が「0」、信号2が「1」、信号3が「0」、信号4が「1」、信号5が「0」である。これらを比較すると、信号2、信号3、及び信号4の3つが相違する。従って、図8(a)に示すNo.が「D1」の相違信号集合は、{S(2)、S(3)、S(4)}となる。ここで、「S(2)」とは、障害時データに係る信号2の信号値を意味する。つまり、{S(2)、S(3)、S(4)}とは、{信号2=3、信号3=1、信号4=0}という動作データを意味している。
また、図7に示すNo.が「Y1」の障害時データは、信号1が「1」、信号2が「3」、信号3が「1」、信号4が「0」、信号5が「1」である。これは、図6に示すNo.が「X6」の正常時データと同一である。つまり、図7に示すNo.が「Y1」の障害時データは、正常とみなすことができる。
図7の例では、診断対象システム2が、No.が「Y1」の時刻までは正常な動作をしており、No.が「Y2」の時刻において正常でない動作をした可能性があることを示している。
また、図8(b)に示す候補条件は、図8(a)に示す相違信号集合に対して、特開2010−218492号公報に記載の仕組みを利用して、端末装置4が算出した結果を示している。端末装置4は、全ての相違信号集合を充足することを制約条件とし、各信号の値が障害発生条件の構成要素であることを否定する論理式に同じ重みを設定することで最大充足可能性問題の形に定式化する。次に、端末装置4は、最大充足可能性問題のミニマム解を算出し、算出された解を否定する論理式を制約条件として逐次追加して再度解を算出する処理を、解が存在しなくなるまで繰り返すことで、障害発生条件となり得る候補条件を算出する。尚、ミニマム解とは、データを1つでも削るとsatisfiableにならない解である。
図8(a)に示す相違信号集合に対しては、ミニマム解として、{S(1)、S(2)}と{S(2)、S(5)}と{S(1)、S(4)、S(5)}の3つが得られる。従って、端末装置4は、図8(b)に示すように、{S(1)、S(2)}(データNo.が「C1」)、{S(2)、S(5)}(データNo.が「C2」)、{S(1)、S(4)、S(5)}(データNo.が「C3」)の3つを候補条件とする。
そして、端末装置4は、図8(b)に示す3つの候補条件を候補条件リストとし、候補条件リストをセンタ装置5に送信する。
次に、図9〜図11を参照しながら、本発明の実施の形態における障害診断システムの処理について説明する。
図9は、障害診断処理の流れを示すフローチャートである。図9では、端末装置4aが搭載されている診断対象システム2aにおいて障害が検知され、端末装置4b〜4cが搭載されている診断対象システム2b〜2cに対して、障害診断の診断依頼がなされるものとして説明する。
図9に示すように、端末装置4aは、障害を検知すると(ステップS1)、障害の検知時点の前後における診断対象システム2aの動作データを、障害時データとしてセンタ装置5に送信する(ステップS2)。
次に、センタ装置5は、協力依頼先の端末装置4を特定し(ステップS3)、障害時データを協力依頼先の端末装置4に送信する(ステップS4)。図9に示す例では、センタ装置5は、障害時データを端末装置4a、4b、4cにそれぞれ送信する。
次に、端末装置4(4a、4b、4c)は、障害の発生条件となり得る候補条件を導出し(ステップS5)、候補条件リストをセンタ装置5に送信する(ステップS6)。
次に、センタ装置5は、複数の候補条件リストを、単一の統合リストに統合し(ステップS7)、統合リストを出力する(ステップS8)。図9に示す例では、センタ装置5は、端末装置4a、4b、4cから、それぞれ候補条件リストを受信する。
図10は、統合処理を説明する図である。図10に示す処理は、センタ装置5の制御部21(統合機能42)によって実行される。
センタ装置5の制御部21は、複数の候補条件リストの集合から、処理対象リストを1つ特定する(ステップS11)。また、制御部21は、処理対象リストに含まれる複数の候補条件の集合から、処理対象条件を1つ特定する(ステップS12)。
次に、制御部21は、処理対象リストを除く他の全ての候補条件リストの中に、処理対象条件の部分集合(但し、φ集合は除く。)が存在するか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定結果がYesの場合、制御部21は、ステップS14に進む。ステップS13の判定結果がNoの場合、制御部21は、ステップS16に進む。
ステップS14では、制御部21は、処理対象条件が統合リストに登録済か否かを判定する。ステップS14の判定結果がYesの場合、制御部21は、ステップS16に進む。ステップS14の判定結果がNoの場合、制御部21は、処理対象条件を統合リストに追加し(ステップS15)、ステップS16に進む。
ステップS16では、制御部21は、全ての候補条件について処理が終了したか否かを判定する。ステップS16の判定結果がYesの場合、制御部21は、ステップS17に進む。ステップS16の判定結果がNoの場合、制御部21は、ステップS12から処理を繰り返す。尚、2回目以降のステップS12では、制御部21は、処理対象条件として特定済の候補条件を除いた候補条件の集合から、処理対象条件を1つ特定する。
ステップS17では、制御部21は、全ての候補条件リストについて処理が終了したか否かを判定する。ステップS17の判定結果がYesの場合、制御部21は、処理を終了する。ステップS17の判定結果がNoの場合、制御部21は、ステップS11から処理を繰り返す。尚、2回目以降のステップS11では、制御部21は、処理対象リストとして特定済の候補条件リストを除いた候補条件リストの集合から、処理対象条件を1つ特定する。
ここで、ステップS13の判定条件の意義について説明する。以下では、候補条件を導出する方法は、特開2010−218492号公報に記載の仕組みを適用したものとする。
説明の前提として、最終的に得られる統合リストは、全ての診断対象システム2の正常時データを一纏まりにしたときに導出される候補条件リストと近いものとなることが望ましいものとする。このような統合リストであれば、センタ装置5による集中処理によって導出された候補条件リスト(以下、「集中処理による候補条件リスト」と記載する。)と比較して、推定精度の面で差がないからである。そして、ひいては、推定精度を維持しながら、個人のプライバシーを保護するとともに、システム全体の設備費用を抑えることができるからである。
ある端末装置4が記憶している正常時データの集合をUとし、その端末装置4によって導出された候補条件リストをLとする。
まず、「候補条件リストLの中に、処理対象条件の部分集合が存在しない」(命題1)が成り立つならば、「障害時データと同じ値の組合せを持つデータが、正常時データの集合Uに存在する」(命題2)が成り立つ。このことが成り立つ理由は、候補条件を導出する方法が、特開2010−218492号公報に記載の仕組みだからである。
次に、命題2が成り立つならば、明らかに、「障害時データと同じ値の組合せを持つデータが、全ての端末装置4が記憶している正常時データを纏めた集合に存在する」(命題3)が成り立つ。
そして、命題3が成り立つならば、「全ての端末装置4が記憶している正常時データを纏めた集合を用いて導出された候補条件リストには、処理対象条件が含まれない」(命題4)が成り立つ。
ここで、統合リストを集中処理による候補条件リストに近いものにするためには、命題4が成り立つような処理対象条件を統合リストに含めない方が望ましい。つまり、遡って考えれば、命題1がいずれかの候補条件リストLにおいて成り立つ場合、処理対象条件を統合リストに含めない方が望ましい。
以上から、ステップ13の判定条件「処理対象リストを除く他の全ての候補条件リストの中に、処理対象条件の部分集合が存在する」が成り立つ場合のみ、処理対象条件を統合リストに追加することが望ましい。
図11は、統合処理の適用例を示す図である。図11に示す例では、診断対象システム2aに障害が発生したものとする。また、端末装置4a、4b及び4cが障害診断に協力し、候補条件リストをセンタ装置5に送信したものとする。そして、センタ装置5が、3つの候補条件リストを1つの統合リストに統合したものとする。
まず、端末装置4aの候補条件リストにおける1件目の候補条件{S(21)}に着目し、ステップS13の処理を説明する。センタ装置5は、ステップS13において、端末装置4bの候補条件リスト、及び端末装置4cの候補条件リストの中に、{S(21)}の部分集合が存在するか否か判定する。端末装置4cの候補条件リストの1件目には、{S(21)}が存在する。一方、端末装置4bの候補条件リストには、{S(21)}の部分集合が存在しない。従って、センタ装置5は、ステップS13の判定結果をNoとし、{S(21)}を統合リストに追加しない。
次に、端末装置4aの候補条件リストにおける5件目の候補条件{S(33),S(41)}に着目し、ステップS13の処理を説明する。センタ装置5は、ステップS13において、端末装置4bの候補条件リスト、及び端末装置4cの候補条件リストの中に、{S(33),S(41)}の部分集合が存在するか否か判定する。端末装置4cの候補条件リストの3件目には、{S(33),S(41)}の部分集合である{S(33)}が存在する。一方、端末装置4bの候補条件リストには、{S(33),S(41)}の部分集合が存在しない。従って、センタ装置5は、ステップS13の判定結果をNoとし、{S(33),S(41)}を統合リストに追加しない。
次に、端末装置4bの候補条件リストにおける2件目の候補条件{S(2),S(21)}に着目し、ステップS13の処理を説明する。センタ装置5は、ステップS13において、端末装置4aの候補条件リスト、及び端末装置4cの候補条件リストの中に、{S(2),S(21)}の部分集合が存在するか否か判定する。端末装置4aの候補条件リストの1件目には、{S(2),S(21)}の部分集合である{S(21)}が存在する。また、端末装置4cの候補条件リストの1件目にも、{S(2),S(21)}の部分集合である{S(21)}が存在する。従って、センタ装置5は、ステップS13の判定結果をYesとし、{S(2),S(21)}を統合リストに追加する。
次に、端末装置4cの候補条件リストにおける4件目の候補条件{S(23),S(35),S(41)}に着目し、ステップS13の処理を説明する。センタ装置5は、ステップS13において、端末装置4aの候補条件リスト、及び端末装置4bの候補条件リストの中に、{S(23),S(35),S(41)}の部分集合が存在するか否か判定する。端末装置4aの候補条件リストの3件目には、{S(23),S(35),S(41)}の部分集合である{S(35)}及び{S(23)}が存在する。また、端末装置4cの候補条件リストの6件目にも、{S(23),S(35),S(41)}の部分集合である{S(35),S(41)}が存在する。従って、センタ装置5は、ステップS13の判定結果をYesとし、{S(23),S(35),S(41)}を統合リストに追加する。
このように、センタ装置5は、複数の端末装置4から受信する候補条件リストから処理対象リストを1つ特定し、更に、処理対象リストに含まれる候補条件から処理対象条件を1つ特定し、処理対象リストを除く他の全ての候補条件リストの中に処理対象条件の部分集合が存在する場合には、処理対象条件を統合リストに追加する、という一連の処理を、全ての候補条件リストに含まれる全ての候補条件に対して行う。
図11に示す例では、統合リストには、{S(2),S(21)}、及び{S(23),S(35),S(41)}の2件のみが含まれている。仮に、正常時データが、自らの車載システムのみ、すなわち端末装置4aの1台分のみの収集結果である場合、図11に示す端末装置4aの候補条件リスト、すなわち6件までしか絞り込みができないことになる。また、従来技術のように、正常時データが、市場投入前のテスト走行時の収集結果である場合も、図11に示す統合リストよりも絞り込み結果が多くなってしまうことは容易に推測できる。このように、図10に示す統合処理によれば、1台のみの正常時データを用いる場合や、市場投入前のテスト走行時の正常時データを用いる場合よりも、障害発生条件の絞り込みを精度良く行うことができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態における障害診断システムは、正常時データを1箇所に集めて障害発生条件の候補を求めるのではなく、各診断対象システムの端末装置が、自らが記憶している正常時データを使って候補条件を導出し、導出結果を統合リストとして統合する。従って、本発明の実施の形態によれば、多様な正常時データを利用でき、従来よりも精度良く、効率的な障害診断システムの実現が可能となる。
また、本発明の実施の形態における障害診断システムは、各診断対象システムの正常時データを受信しないので、システム利用者のプライバシーを保護することができる。また、各診断対象システムの正常時データを受信しないということは、診断センタに正常時データを蓄積しないことを意味するので、大規模なデータベースシステムの導入が不要であり、システム全体の設備費用を抑えることができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る障害診断システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………障害診断システム
2(2a、2b、2c)………診断対象システム
3………診断センタ
4(4a、4b、4c)………端末装置
5………センタ装置
6………ネットワーク
7………端末DB(データベース)
8………センタDB(データベース)

Claims (6)

  1. 診断対象システムに搭載される端末装置、及び前記端末装置とネットワークを介して接続されるセンタ装置によって構成され、前記診断対象システムの障害を診断する障害診断システムであって、
    前記端末装置は、
    正常時の前記診断対象システムの動作データである正常時データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記正常時データ、及び前記センタ装置から受信する前記診断対象システムの障害時の動作データである障害時データに基づいて、前記障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、前記候補条件リストを前記センタ装置に送信することによって、前記障害の診断依頼に対する協力を行う診断協力手段と、
    を具備し、
    前記センタ装置は、
    前記障害時データを複数の前記端末装置に送信することによって、前記診断依頼に対する協力を依頼する協力依頼手段と、
    複数の前記端末装置から複数の前記候補条件リストを受信すると、複数の前記候補条件リストを単一の統合リストに統合する統合手段と、
    を具備する障害診断システム。
  2. 前記統合手段は、複数の前記端末装置から受信する前記候補条件リストから処理対象リストを1つ特定し、更に、前記処理対象リストに含まれる前記候補条件から処理対象条件を1つ特定し、前記処理対象リストを除く他の全ての前記候補条件リストの中に前記処理対象条件の部分集合が存在する場合には、前記処理対象条件を前記統合リストに追加する、という一連の処理を、全ての前記候補条件リストに含まれる全ての前記候補条件に対して行う請求項1に記載の障害診断システム。
  3. 前記端末装置は、
    自らが搭載されている前記診断対象システムにおける前記障害を検知する検知手段と、
    前記検知手段による前記障害の検知時点の前後における前記診断対象システムの動作データを、前記障害時データとして前記センタ装置に送信することによって、前記診断依頼を行う診断依頼手段と、
    を更に具備する請求項1又は請求項2に記載の障害診断システム。
  4. 診断対象システムに搭載される端末装置、及び前記端末装置とネットワークを介して接続されるセンタ装置によって構成され、前記診断対象システムの障害を診断する障害診断システムにおける障害診断方法であって、
    前記端末装置が、正常時の前記診断対象システムの動作データである正常時データを記憶する記憶ステップと、
    前記センタ装置が、前記診断対象システムの障害時の動作データである障害時データを複数の前記端末装置に送信することによって、前記診断依頼に対する協力を依頼する協力依頼ステップと、
    複数の前記端末装置が、前記記憶ステップにおいて記憶されている前記正常時データ、及び前記センタ装置から受信する前記障害時データに基づいて、前記障害の発生条件となり得る候補条件を導出し、導出した結果を候補条件リストとし、前記候補条件リストを前記センタ装置に送信することによって、前記障害の診断依頼に対する協力を行う診断協力ステップと、
    前記センタ装置が、複数の前記端末装置から複数の前記候補条件リストを受信すると、複数の前記候補条件リストを単一の統合リストに統合する統合ステップと、
    を含む障害診断方法。
  5. 前記統合ステップは、複数の前記端末装置から受信する前記候補条件リストから処理対象リストを1つ特定し、更に、前記処理対象リストに含まれる前記候補条件から処理対象条件を1つ特定し、前記処理対象リストを除く他の全ての前記候補条件リストの中に前記処理対象条件の部分集合が存在する場合には、前記処理対象条件を前記統合リストに追加する、という一連の処理を、全ての前記候補条件リストに含まれる全ての前記候補条件に対して行う請求項4に記載の障害診断方法。
  6. 前記端末装置が、自らが搭載されている前記診断対象システムにおける前記障害を検知する検知ステップと、
    前記端末装置が、前記検知ステップによる前記障害の検知時点の前後における前記診断対象システムの動作データを、前記障害時データとして前記センタ装置に送信することによって、前記診断依頼を行う診断依頼ステップと、
    を更に含む請求項4又は請求項5に記載の障害診断方法。
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