JP2013119991A - 太陽熱集熱器 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化が可能であり、製造コストを低減できる太陽熱集熱器を提供する。
【解決手段】熱媒が流通する流路11aを備えた板状の太陽熱集熱部11、及び、該太陽熱集熱部の外周部を挟むように配置された弾性部材12、を備えた集熱部ユニット10と、太陽熱集熱部の一方の面側に配置された透明板20と、太陽熱集熱部の他方の面側に配置された底板30と、が積層された積層体50を備え、透明板及び底板を介して弾性部材を加圧することによって太陽熱集熱部を固定する枠体40をさらに備え、積層体の積層方向において、太陽熱集熱部の厚さより弾性部材の厚さが厚く、太陽熱集熱部と透明板との間、及び太陽熱集熱部と底板との間に隙間51、52が形成されている太陽熱集熱器100とする。
【選択図】図2

Description

本発明は太陽熱集熱器に関する。
近年、環境への負荷を軽減する目的で再生可能エネルギーを利用した様々な技術が新たに提案されたり、見直されたりしている。再生可能エネルギーを利用した技術として、例えば下記特許文献1や特許文献2には、太陽熱を利用して熱媒を加熱可能な太陽熱集熱器に関する技術が開示されている。
特許文献1には、上面を透明受光板としたケース内に太陽熱集熱機構を内装してなる集熱器部と、該集熱器部の屋根傾斜方向上部に連結されると共に太陽熱集熱機構と自然循環回路を形成する貯湯タンク部とを具備し、集熱器部の四周から枠形のスカート板を下向きに延出したことを特徴とする屋根設置用自然循環式太陽集熱装置が開示されている。また、特許文献2には、周枠又は底板のヘッダー取り出し部分に、該ヘッダーの取出管端部のパイプ径よりも大きい取出孔が穿設され、この取出孔を覆うように周枠または底板の内外両面に内板と外板とが添設され、かつ該内外両板により周枠または底板を挟んで両板相互が一体的に結合されると共に、内板と外板に穿たれたヘッダー貫通孔にパッキングを介して水密状にヘッダーの取出管端部が貫通されていることを特徴とする太陽熱集熱器が開示されている。
特開昭58−104461号公報 実開昭61−124849号公報
上記特許文献1、2に開示されているような従来の太陽熱集熱器では、底板上に断熱材を設置し、該断熱材の上面に太陽熱集熱部を敷設し、さらに該太陽熱集熱部の上面側が空気層となるようにガラス板を設け、これらを囲む外枠で全体を密閉した構造となっている。
しかしながら、上記のような従来の太陽熱集熱器は、構造が複雑で部品点数が多いため、製造コストが高くなるといった問題や、太陽熱集熱器全体が重くて屋根上に設置する作業に手間がかかるという問題があった。
そこで本発明は、軽量化が可能であり、製造コストを低減できる太陽熱集熱器を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。
本発明は、熱媒が流通する流路を備えた板状の太陽熱集熱部、及び、該太陽熱集熱部の外周部を挟むように配置された弾性部材、を備えた集熱部ユニットと、太陽熱集熱部の一方の面側に配置された透明板と、太陽熱集熱部の他方の面側に配置された底板と、が積層された積層体を備え、透明板及び底板を介して弾性部材を加圧することによって太陽熱集熱部を固定する枠体をさらに備え、積層体の積層方向において、太陽熱集熱部の厚さより弾性部材の厚さが厚く、太陽熱集熱部と透明板との間、及び太陽熱集熱部と底板との間に隙間が形成されている太陽熱集熱器である。
本発明において「板状の太陽熱集熱部」とは、太陽熱集熱部が全体として板状とみなせる形態であることを意味し、流路などによる凹凸が形成されている形態も含む概念である。「熱媒が流通する流路を備えた」とは、熱媒が流通する流路が一体となって形成されている形態に限定されず、板材と該板材とは別に作製された流路とを備えている形態も含む概念である。「太陽熱集熱部の外周部を挟むように配置された弾性部材」とは、太陽熱集熱部の全周に亘って弾性部材が配置されている形態に限定されず、太陽熱集熱部が撓むことを抑制できる程度に弾性部材が配置されていることを意味する。ただし、太陽熱集熱部の撓みを抑制し易くするという観点、並びに、太陽熱集熱部と透明板との間、及び太陽熱集熱部と底板との間の隙間の密閉性を確保し易くするという観点からは、太陽熱集熱部の全周に亘って弾性部材が配置されていることが好ましい。「太陽熱集熱部の厚さ」とは、太陽熱集熱部の厚さが場所によって異なる場合、最も厚い部分の厚さを意味する。
上記本発明の太陽熱集熱器において、太陽熱集熱部の全面において、太陽熱集熱部と透明板との間、及び太陽熱集熱部と底板との間に隙間が形成されていることが好ましい。
また、上記本発明の太陽熱集熱器において、枠体が、上記積層体を一方の面側から押さえる上枠材と、該積層体を他方の面側から押さえる下枠材とを備えることが好ましい。
また、上記本発明の太陽熱集熱器において、底板が複数の層で構成されており、該複数の層が樹脂層と金属層とを含むことが好ましい。
また、上記本発明の太陽熱集熱器において、弾性部材が、発泡倍率が5倍以上20倍以下である樹脂によって構成されていることが好ましい。
本発明によれば、軽量化が可能であり、製造コストを低減できる太陽熱集熱器を提供することができる。
太陽熱集熱器100を概略的に示した平面図である。 図1に示したII−II線に沿った太陽熱集熱器100の断面を概略的に示した図である。 太陽熱集熱器200の断面を概略的に示した図である。 従来の太陽熱集熱器500を概略的に示した断面図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。なお、各図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、簡略化している。また、各図面において、同様の構成のものには同じ符号を付しており、繰り返しとなる符号や詳細な説明は行わない部材等の符号は一部省略している場合がある。
<従来の太陽熱集熱器>
本発明の太陽熱集熱器について説明するに先立って、従来の太陽熱集熱器の問題点について説明する。図4は、従来の太陽熱集熱器の一例である太陽熱集熱器500の断面を概略的に示した図である。図4に示したように、従来の太陽熱集熱器500は、底板501aを有する外枠501を使用しており、該底板501a上に断熱材502を設置し、該断熱材502の上面に熱媒が流通する流路504を備えた太陽熱集熱部503を敷設し、さらに該太陽熱集熱部503の上面側が空気層506となるようにガラス板505を設けた構造となっていた。
従来の太陽熱集熱器500は太陽熱集熱部503の下面側に断熱材502を設けることが必須となっていた。これは以下の理由による。すなわち、太陽熱集熱部503はそれ自体の強度が低いため、従来の太陽熱集熱器500では太陽熱集熱部503を平坦に敷設するために断熱材502によって太陽熱集熱部503全体を下面側から支えていた。しかしながらこのような構成では断熱材502を用いることによって重くなる。断熱材502を用いることによって重くなれば、太陽熱集熱器500全体の強度を確保するために他の部材を丈夫にする必要があるため、更に太陽熱集熱器500が重くなる。太陽熱集熱器が重くなると屋根上に設置する作業に手間がかかるといった問題や、設置架台を丈夫にする必要があるためさらに重くなるといった問題を生じる。従来の太陽熱集熱器においても軽量化を図るための工夫がなされてはいる。例えば、外枠等を薄くすることが考えられる。しかしながら、単に構成部材を薄くしただけでは強度が落ちる。よって、従来の太陽熱集熱器では軽量化が難しかった。また、図4では太陽熱集熱器500の構成を簡略化して示しているが、実際に上記のような構造の従来の太陽熱集熱器は、強度や断熱性を確保するために構造が複雑であり、部品点数が多く、製造コストが高いという問題もあった。本発明の太陽熱集熱器はこれらの問題に鑑みて完成されたものであって、軽量化が可能であり、製造コストを低減することができる。
<太陽熱集熱器100>
図1は、本発明の太陽熱集熱器の一つの実施形態に係る太陽熱集熱器100を概略的に示した平面図である。図2は、図1に示したII−II線に沿った太陽熱集熱器100の断面を概略的に示した図である。以下、図1、図2、及び適宜示す図を参照しつつ、太陽熱集熱器100について説明する。以下、説明の便宜上、図1の紙面左右方向、及び他の図で該方向に相当する方向を「横方向」と表記し、図1の紙面縦方向、及び他の図で該方向に相当する方向を「縦方向」と表記することがある。また、図2の紙面下側を「下面側」とし、図2の紙面上側を「上面側」とする。
太陽熱集熱器100は図1に示したように、積層体50及び積層体50の周囲に配置された枠体40を備えている。積層体50は、図2に示したように集熱部ユニット10、透明板20、及び、底板材30を備えている。より具体的には、太陽熱集熱器100は、熱媒が流通する流路11aを備えた板状の太陽熱集熱部11、及び、太陽熱集熱部11の外周部を挟むように配置された弾性部材12、を備えた集熱部ユニット10と、太陽熱集熱部11の一方の面側に配置された透明板20と、太陽熱集熱部11の他方の面側に配置された底板30と、が積層された積層体50を備え、透明板20及び底板30を介して弾性部材12を加圧することによって太陽熱集熱部11を固定する枠体40をさらに備え、積層体50の積層方向(図2の紙面上下方向)において、太陽熱集熱部11の厚さt1より弾性部材12の厚さt2が厚く、太陽熱集熱部11と透明板20との間、及び太陽熱集熱部11と底板30との間に隙間51、52が形成されている。以下、これらの構成要素についてより詳細に説明する。
(集熱部ユニット10)
集熱部ユニット10は、熱媒が流通する流路11aを備えた板状の太陽熱集熱部11と、太陽熱集熱部11の外周部を挟むように配置された弾性部材12とを備えている。流路11aには、供給管61(図1参照)を介して太陽熱集熱部11の外部から熱媒が供給され、該熱媒は流路11aを流通している間に太陽熱によって加熱される。このようにして太陽熱集熱部11で加熱された熱媒は排出管62(図1参照)を介して太陽熱集熱部11から排出される。
このような太陽熱集熱部11としては、公知の太陽熱集熱器に備えられるものを特に限定することなく用いることができる。図2に例示した太陽熱集熱部11では、流路11aが太陽熱集熱部11に一体となって形成されているが、本発明はかかる形態に限定されず、太陽熱集熱部は、板材と該板材とは別に作製された流路とを備えている形態であってもよい。また、流路の形状も特に限定されない。ただし、図2に例示したように流路11aを扁平に形成すれば、太陽熱集熱部を薄く形成し易くなるため好ましい。太陽熱集熱部を薄くすることによって、太陽熱集熱器を薄くし易くなる。太陽熱集熱部11の厚さt1は特に限定されないが、例えば3mm〜5mm程度とすることができる。なお、太陽熱集熱部の厚さt1とは、図2に示したように流路が形成された部分を含めて最も厚い部分の厚さを意味する。
このような太陽熱集熱部11を構成する材料は特に限定されないが、強度を確保しつつ軽量化を図る等の観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。また、より太陽熱を集熱し易くする観点から、太陽熱集熱部11の上面は黒色等に着色されていることが好ましい。
次に、弾性部材12について説明する。弾性部材12は、太陽熱集熱部11の外周部を挟むように配置されている。このように太陽熱集熱部11の外周部を弾性部材12によって上下から挟み、透明板20及び底板30を介して枠体40で弾性部材12を加圧することによって、撓みを抑制して太陽熱集熱部11を固定することができる。
弾性部材12は、太陽熱集熱部11の全周に亘って配置されている形態に限定されず、太陽熱集熱部11が撓むことを抑制できる程度の範囲に配置されていればよい。すなわち、太陽熱集熱部11の外周部において一部弾性部材12が配置されていない箇所があってもよい。ただし、太陽熱集熱部11の撓みを抑制し易くするという観点、並びに、太陽熱集熱部11と透明板20との間、及び太陽熱集熱部11と底板30との間の隙間51、52の密閉性を確保し易くするという観点からは、太陽熱集熱部11の全周に亘って弾性部材12が配置されていることが好ましい。
上記のように、太陽熱集熱部11の外周部を弾性部材12によって上下から挟んで固定することにより、太陽熱集熱部11の撓みを抑制することができる。したがって、太陽熱集熱器100は、従来の太陽熱集熱器のように太陽熱集熱部11の下面側を断熱材などの部材によって支えることを要しない。ただし、太陽熱集熱部11が大きい場合などは太陽熱集熱部11が多少撓むことも想定される。そのような場合は、太陽熱集熱部11を下面側から支える支持部材(不図示)を設けてもよい。当該支持部材の形態は特に限定されず、後述する支持部材60(図3参照)のような円弧状の部材であってもよく、底板30と太陽熱集熱部11との間に配置される柱状の部材であってもよい。
また、弾性部材12は太陽熱集熱部11より厚いため、集熱部ユニット10を板状の透明板20及び底板30で挟持することによって、太陽熱集熱部11と弾性部材12との厚さの差分に応じて、太陽熱集熱部11と透明板20との間には隙間51が形成され、太陽熱集熱部11と底板30との間には隙間52が形成される。隙間51、52が形成されることによる効果は後に詳述する。
弾性部材12を構成する材料は、太陽熱集熱部11を保持して太陽熱集熱部11の撓みを抑制できる程度の強度を有するものであれば特に限定されないが、後に詳述する枠体40によって積層体50を保持したときに太陽熱集熱器100内(隙間51、52)の密閉性を確保できるものであることが好ましい。後述するように透明板20、集熱部ユニット10及び底板30を枠体40によって上下から押さえて固定する際、隙間51、52の密閉性を確保する観点から、透明板20と弾性部材12との間、及び、底板30と弾性部材12との間には隙間が形成されないようにする必要がある。したがって、弾性部材12は、透明板20、集熱部ユニット10及び底板30を枠体40によって上下から押さえて固定する際、ある程度圧縮されるものであることが好ましい。弾性部材12が適度に圧縮されることによって、透明板20及び弾性部材12、並びに、底板30及び弾性部材12が密着し易くなり、透明板20と弾性部材12との間、及び、底板30と弾性部材12との間に隙間が形成されることを抑制し易くなり、隙間51、52の密閉性を確保し易くなる。
上記観点から、弾性部材12を構成する材料としては、発泡樹脂を用いることが好ましい。当該発泡樹脂としては、例えばエチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴムなどの樹脂を発泡成形したものを挙げることができる。当該発泡樹脂の発泡倍率としては、5倍以上20倍以下であることが好ましく、6倍以上15倍以下であることがより好ましく、8倍以上12倍以下であることがさらに好ましい。発泡倍率が低過ぎれば弾性部材12が硬くなるため枠体40で押さえた際に圧縮されず、透明板20と弾性部材12との間、又は、底板30と弾性部材12との間には隙間が形成され易くなる。また、発泡倍率が高すぎると弾性部材12内に気泡が多くなり過ぎることによって気密性を保てなくなる。弾性部材12の気密性がなくなれば隙間51、52の密閉性を確保できないため、後述する隙間51、52を形成することによる効果を得難くなる。
(透明板20)
透明板20は、太陽熱集熱部11との間で所定の厚さの隙間51を有して太陽熱集熱部11の上側に設けられており、透明な板状の部材によって構成されている。太陽熱集熱器100の使用時には、透明板20を透過した太陽熱が太陽熱集熱部11へと伝えられ、上述したように流路11aを流通する熱媒が加熱される。
透明板20を構成する材料としては、太陽熱を太陽熱集熱部11で集熱することができる程度の透明性があるものであればよく、耐候性に優れていることが好ましい。このような透明板20としては、公知の太陽熱集熱器に備えられるものを特に限定することなく用いることができる。透明板20には、例えばガラスや樹脂製の板を用いることができる。ただし、太陽熱集熱器100をより軽量化する等の観点からは、透明板20としてポリカーボネートやアクリル等の樹脂製の板を用いることが好ましい。
透明板20として樹脂製の板を用いる場合、樹脂製の板は膨張係数が大きいため、図2に示したように透明板20と枠体40との間には所定の幅の間隔d1を設けることが好ましい。透明板20と枠体40とを密着させると、透明板20が膨張収縮を繰り返すことによって枠体40に圧迫され、破損する恐れがあるからである。間隔d1は、例えば透明板20の長さ(d1の幅方向と同じ方向の長さ)1mにつき5mm程度とすることができる。
透明板20の厚さは特に限定されないが、例えば3mm以上5mm以下とすることができる。透明板20が厚過ぎると重くなるうえ、太陽熱の透過率が低くなる恐れがある。また、透明板20が薄過ぎると強度が不足し、撓みやすくなる。ただし、製造コスト低減などの観点からは、透明板20は薄い方が好ましい。透明板20を薄くして透明板20の撓みを抑制するためには、図3に示した太陽熱集熱器200のように透明板20を下面側から支える支持部材60を備える形態としてもよい。太陽熱集熱器200は支持部材60を備える以外は太陽熱集熱器100と同様である。支持部材60は細い板材で枠体40の内側に弓状に撓ませた状態で断面が円弧状となるように構成されている。支持部材60を備えることによって透明板20を下面側から支え、透明板20が撓むことを抑制できる。支持部材60の幅(縦方向の長さ。図3の紙面奥/手前方向の長さ。)や設置数は特に限定されず、透明板20の厚さや材質などに応じて適宜決定することができる。ただし、透明板20の撓みを抑制し易くするという観点からは、透明板20の縦方向の中央付近に少なくとも1つの支持部材60を設けることが好ましい。例えば、透明板20の縦方向両端部、中央部及び両端部と中央部の間の5箇所に支持部材60を設けることができる。支持部材60は、太陽熱を太陽熱集熱部11で集熱することができる程度の透明性があるものであればよく、例えば透明板20と同様の材料で構成することができる。
(底板30)
底板30は、太陽熱集熱部11との間で所定の厚さの隙間52を有して太陽熱集熱部11の下面側に設けられている板状の部材である。底板30を構成する材料としては、枠体40で固定された後にも底板30全体の撓みが少ないものであれば特に限定されない。例えば、底板30には軽量な金属を用いることが好ましい。また、底板30は断熱性も高いことが好ましい。太陽熱が放出されることを抑制して効率良く太陽熱集熱部11によって熱媒を加熱するためである。これらの観点から、底板30は、複数の層で構成されており、少なくとも樹脂層(樹脂を含む層)及び金属層(金属を含む層)を備えた複合板であることが好ましい。また、底板30をこのような複合板とする場合、該複合板は、中間層と該中間層を挟持する一対の外層によって構成されており、該一対の外層のうち少なくとも一方が金属層を含む形態とすることが好ましく、一対の外層がそれぞれ金属層を含むことがより好ましい。なお、外層が金属層を含むとは、外層が金属層のみ(一層)で構成されていてもよく、外層が複数の層で構成されており、金属層以外に粘着剤層やその他の機能を有する層を備えて構成されていてもよいことを意味する。底板30が樹脂層を含むことで底板30の熱伝導率をさげることができ、太陽熱集熱器100内の熱を太陽熱集熱器100外に逃しにくくすることができ、集熱効率が更に良くなる。また、底板30が樹脂層を含むことで底板30を軽量化することが容易になる。なお、底板30に含まれる樹脂層は、例えばポリエチレンや発泡ポリエチレンなどによって構成することができる。また、底板30が金属層を含むことで底板30の剛性を高め易くなる。底板30に含まれる金属層は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、チタン、ガルバリウム鋼板、スチールなどによって構成することができる。さらに、底板30に金属層を備えさせる場合、該金属層の表面には耐久性を上げるために表面処理をしてもよい。当該表面処理としては、例えば、ポリエステル樹脂表面塗装、フッ素樹脂塗装、プライマー処理、鏡面仕上げ等が挙げられる。
底板30の厚さは特に限定されないが、例えば3mm以上5mm以下とすることができる。底板30が厚過ぎると重くなる。また、底板30が薄過ぎると熱を通し易くなったり、強度が不足したりする恐れがある。
底板30も上記透明板20と同様に熱によって膨張収縮することが考えられるため、底板30を構成する材料の膨張係数や底板30の大きさに応じて、透明板20と同様に、底板30と枠体40との間にも所定の幅の間隔を設けてもよい。
(隙間51、52)
上述したように、太陽熱集熱器100では、透明板20及び底板30によって弾性部材12が挟持されている。弾性部材12は太陽熱集熱部11より厚い。そのため、太陽熱集熱部11と透明板20との間には隙間51が形成され、太陽熱集熱部11と底板30との間には隙間52が形成されている。ここで、太陽熱集熱部11は全体として板状とみなせる形態であるが、流路11aなどによる凹凸が形成されているため、太陽熱集熱部11の厚さは、太陽熱集熱部11の場所によって異なる。この場合、太陽熱集熱部11の厚さとは、最も厚い部分の厚さt1(図2参照)を意味する。
太陽熱集熱器100によれば、隙間51、52を静止空気層とすることによって断熱性を向上させることができ、太陽熱を有効利用し易くなる。上述したように従来の太陽熱集熱器では、断熱材などの固形物で太陽熱集熱部を下側から支える必要があった。したがって、従来の太陽熱集熱器では、断熱材より断熱効果の高い静止空気層を太陽熱集熱部の下面側に備えさせることができなかった。
一方、太陽熱集熱器100によれば、太陽熱集熱部11の外周部に弾性部材12を取り付け、枠体40で挟み込む構造となっている。これにより、太陽熱集熱部11の撓みを抑制することができるので、太陽熱集熱器100を組み立てる際、太陽熱集熱部11の下面側を断熱材などで支える必要がない。したがって、太陽熱集熱器100によれば、太陽熱集熱部11の下面側に隙間52を形成することができ、当該隙間52を静止空気層とすることができる。このように静止空気層を形成することによって、断熱性を高め、太陽熱集熱部11で得た熱の放熱量を減らして、該熱を利用しやすくなる。
静止空気層は厚過ぎると該層内で対流が起こって熱交換が起こる。静止空気層における対流は静止空気層内の温度差によって生じる。したがって、静止空気層を厚くすればするほど静止空気層内に温度差が起きて対流が起きやすくなる。ただし、静止空気層をどの程度の厚さにしたときに対流が起きるかは、太陽熱集熱器100の設置条件等によって異なる。また、静止空気層が薄過ぎる場合は、熱伝導や輻射が起こることによって断熱性を確保に難くなる。このような観点から、隙間51、52を静止空気層とする場合、隙間51、52の厚さ(図2の紙面上下方向の長さ。厚さが場所によって異なる場合は最大厚さ。)は、6mm以上12mm以下であることが好ましい。
透明板20が撓めば、一部において透明板20と太陽熱集熱部11との隙間が狭くなったり透明板20と太陽熱集熱部11とが接したりすることが考えられる。しかしながら、隙間51は太陽熱集熱部11の全面(弾性部材12が備えられる部分を除く。)において、太陽熱集熱部11と透明板20との間に一定の大きさで形成されていることが好ましい。そのため、透明板20が撓む場合は上述したように支持部材を設けて透明板20の撓みを抑制することが好ましい。また、太陽熱集熱部11が撓めば、一部において底板30と太陽熱集熱部11との隙間が狭くなったり底板30と太陽熱集熱部11とが接したりすることが考えられる。しかしながら、隙間52は太陽熱集熱部11の全面(弾性部材12が備えられる部分を除く。)において、太陽熱集熱部11と底板30との間に一定の大きさで形成されていることが好ましい。そのため、太陽熱集熱部11が撓む場合は上述したように支持部材を設けて太陽熱集熱部11の撓みを抑制することが好ましい。
なお、本発明において隙間51、52は静止空気層とする形態に限定されない。隙間51、52を利用して断熱性を向上させるという観点からは、隙間51、52内を減圧したり、隙間51、52内にアルゴンガスなどを封入したりしてもよい。
また、従来の太陽熱集熱器では上述したように断熱材を必要とすることから、太陽熱集熱器全体の厚さが厚くなっていた。一方、太陽熱集熱器100によれば、太陽熱集熱部11の周囲に弾性部材12を配し、該弾性部材12を上下から挟み込む構造とすることによって、剛性を確保しつつ従来の太陽熱集熱器に備えられた断熱材よりも薄い隙間52によって優れた断熱構造を容易に実現できる。そのため、太陽熱集熱器100全体を薄くしても良好な集熱性能及び剛性を確保することができる。よって、太陽熱集熱器100は従来の太陽熱集熱器より薄くすることができ、薄くすることによって外観を向上させることもできる。
(枠体40)
次に、枠体40について説明する。枠体40は、集熱部ユニット10、透明板20、及び底板30の周囲に配置されてこれらを保持する部材である。より具体的には、横方向に所定の間隔を有して平行に配列された長尺部材である横枠41、42、及び、横枠41、42の横方向両端部において横枠41、42間を渡すように縦方向に配置された長尺部材である縦枠43、44を備え、これらが枠状に組み合わされている。
枠体40は、透明板20と集熱部ユニット10と底板30とを保持できるものであればとくに限定されない。ただし、枠体40は、集熱部ユニット10、透明板20、及び底板30を上面側から押さえる上枠材と、集熱部ユニット10、透明板20、及び底板30を下面側から押さえる下枠材とを備えていることが好ましい。図2には、縦枠43、44が備える上枠材43a、44a、及び下枠材43b、44bを示しているが、横枠41、42も同様に上枠材及び下枠材を備える形態とすることができる。枠体40が上枠材及び下枠材を備える形態とすることによって、集熱部ユニット10、透明板20、及び底板30を上下から挟んで固定することが容易になる。集熱部ユニット10は、透明板20及び底板30によって挟持されている。枠体40によって集熱部ユニット10、透明板20、及び底板30を上下から挟んで固定することによって、透明板20及び底板30を介して集熱部ユニット10の弾性部材12が適度に圧縮され、上述したように隙間51、52の密閉性を確保し易くなる。
上記のように枠体40が上枠材及び下枠材を備える形態とする場合、上枠材と下枠材とを固定するには固定部材45を用いることが好ましい。固定部材45としては、例えば、ビス等を用いることができる。ただし、本発明は当該形態に限定されず、例えば、上枠材と下枠材とを嵌め合わせることによって両者を固定する形態としてもよい。
枠体40を構成する材料としては、軽量で耐久性のあるものが好ましい。かかる観点から、枠体40には、例えばアルミニウムやステンレス鋼などを用いることができる。枠体40をアルミニウムなどの押出し材で構成すれば、枠体40の軽量化と高剛性化を両立し易くなる。なお、長期性能と外観を良くするためには、枠体40にアルマイト処理等を施しても良い。
これまでに説明したように、本発明の太陽熱集熱器は構成が簡易であるため、従来の太陽熱集熱器に比べて部品点数を少なくすることができる。よって、本発明の太陽熱集熱器によれば、軽量化及び製造コスト低減を容易に実現できる。太陽熱集熱器を軽量化することによって、屋根上への施工性が飛躍的に改善される。また、本発明の太陽熱集熱器によれば、作製する際に構成部材を下から上へと順に組立てていく方法を採ることができ、作製が容易である。具体的には、枠体の下枠材を設置した後、底板、集熱部ユニット、及び透明板を順に載置し、枠体の上枠材を配して上枠材と下枠材とを固定することによって、本発明の太陽熱集熱器を作製することができる。このように本発明の太陽熱集熱器は作製が簡単なため、品質向上および製造コスト低減が容易である。
10 集熱部ユニット
11 太陽熱集熱部
11a 流路
12 弾性部材
20 透明板
30 底板
40 枠体
41、42 横枠
43、44 縦枠
43a、44a 上枠材
43b、44b 下枠材
50 積層体
51、52 隙間
60 支持部材
100、200 太陽熱集熱器

Claims (5)

  1. 熱媒が流通する流路を備えた板状の太陽熱集熱部、及び、該太陽熱集熱部の外周部を挟むように配置された弾性部材、を備えた集熱部ユニットと、
    前記太陽熱集熱部の一方の面側に配置された透明板と、
    前記太陽熱集熱部の他方の面側に配置された底板と、が積層された積層体を備え、
    前記透明板及び前記底板を介して前記弾性部材を加圧することによって前記太陽熱集熱部を固定する枠体をさらに備え、
    前記積層体の積層方向において、前記太陽熱集熱部の厚さより前記弾性部材の厚さが厚く、前記太陽熱集熱部と前記透明板との間、及び前記太陽熱集熱部と前記底板との間に隙間が形成されている太陽熱集熱器。
  2. 太陽熱集熱部の全面において、前記太陽熱集熱部と前記透明板との間、及び前記太陽熱集熱部と前記底板との間に隙間が形成されている、請求項1に記載の太陽熱集熱器。
  3. 前記枠体が、前記積層体を一方の面側から押さえる上枠材と、前記積層体を他方の面側から押さえる下枠材とを備える、請求項1又は2に記載の太陽熱集熱器。
  4. 前記底板が複数の層で構成されており、該複数の層が樹脂層と金属層とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽熱集熱器。
  5. 前記弾性部材が、発泡倍率が5倍以上20倍以下である樹脂によって構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽熱集熱器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103994588A (zh) * 2014-05-20 2014-08-20 唐玉敏 一种流道同程等压分布的聚热板
CN104807222A (zh) * 2015-04-28 2015-07-29 唐玉敏 一种双层热利用板
CN106949642A (zh) * 2017-04-14 2017-07-14 安徽晶润新能源有限公司 换热效率高的太阳能集热器
WO2018021599A1 (ko) * 2016-07-29 2018-02-01 (주)이맥스시스템 평판형 태양열 집열기

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