JP2013119544A - ポリアセチレン化合物、それを含有する抽出物及びその応用 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ポリアセチレン化合物及びその応用を提供する。
【解決手段】樟芝の子実体より分離し、一酸化窒素生成抑制の効果を持つ該ポリアセチレン化合物であり、該ポリアセチレン化合物は、抗炎症效果を持つ医薬組成物の製造に使用されるものであり、本発明は更に、樟芝の子実体における指標となる生理的な代謝物を示し、それが樟芝品質の評価に用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリアセチレン化合物及びその応用に関わり、特に、樟芝から抽出したポリアセチレン化合物及びその応用に関する。
牛樟芝ベニクスノキタケ(Antrodia cinnamomea)は別名樟芝とも呼ばれ、ヒダナシタケ目(Aphyllophorales)、サルノコシカケ科(Polyporaceae)の多年生の蕈菌類に属する台湾特有の真菌であり、樟芝が牛樟樹(Cinnamoum kanehirai Hay)の空洞になった幹内部の腐った内壁のみに寄生するものであり、牛樟樹は数が非常に少なく、台湾で保護樹木として指定され、また樟芝は生長速度が緩慢なことから、樟芝の数も非常に希少であり、市場ニーズに対応するために、現在の研究により、樟芝が牛樟樹のみに寄生する制限は突破されたが、高い注目を集めている薬用価値があるから、樟芝の値段は高くて相場がなかなか下がらないようである。
台湾の伝統医学の考えによると、樟芝には、肝臓、高血圧、腹痛やガンなど疾患の潜在的治療効果があるとされ、科学的に、樟芝に含まれている複雑な成分に対しても大きな興味を示し、現在、樟芝に含有されている生理活性成分は、トリテルペノイド類(triterpenoids)化合物、多糖体(polysaccharides、例えば、β−−D−−デキストラン)、アデノシン(adenosine)、ビタミン(例えば、ビタミンB、ナイアシン)、スーパーオキシドディスムターゼ(superoxide dismutase、SOD)酵素、核酸、ステロール類と血圧安定物質物質(例えばantodia acid)などが明らかになり、その中、トリテルペノイド類化合物に関する研究が最も多く行われており、樟芝に含まれている薬用価値の成分研究や開発に取り組んでいるなか、現在でも樟芝の生長や成熟過程における代謝物を完全に明らかにすることはできない。
一般的に、樟芝の子実体は、薬用価値が最も高い部分だと考えられているが、現在はまだ、樟芝の子実体の生理組成物を研究するための完全な実験方法はなく、樟芝を適当に薬物製造に生かす目的を実現させるために、樟芝の子実体の生理組成物を十分に分析することにより、更に、樟芝に含まれている各種の化合物、及び各種化合物特有の治療効果と用途を完全に把握できると思われる。
本発明の目的は、樟芝から抽出され、薬用価値を持つ新規な化合物を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、樟芝から抽出した活性成分を有し、樟芝の特性を適当に運用する目的を実現させるための医薬組成物を提供することにある。
本発明の更にもう一つの目的は、樟芝の生長や成熟過程における代謝物を理解し、それにより、指標となる生理的な代謝物を確かめ、更に樟芝の生長品質と状態を把握するための樟芝品質の評価方法を提供することにある。
上述した目的を達成させるために、本発明は、下記の化1で表され
ることを特徴とするポリアセチレン化合物を提供する。
該R1と該R2は、同一または異なるアルコキシ基であることを特徴とする好適な該化合物。
該アルコキシ基は、C1〜C4アルコキシ基であることを特徴とする好適な該化合物。
下記の化2で表されることを特徴とする好適な該ポリアセチレン化合物。
本発明はまた、下記の化3で表されるポリアセチレン化合物を含有していることを特徴とする樟芝抽出物を提供する。
樟芝の子実体から抽出したものであることを特徴とする好適な該抽出物。
本発明は更に、有效量の活性成分、及び医学的に許容されるキャリヤーが含まれており、該活性成分は、該ポリアセチレン化合物または該樟芝抽出物であることを特徴とする医薬組成物を提供する。
該活性成分5〜95wt%、及び該医学的に許容されるキャリヤー5〜95wt%が含まれていることを特徴とする好適な該医薬組成物。
炎症反応の抑制に用いられることを特徴とする好適な該医薬組成物。
好適な該医薬組成物は、一酸化窒素生成の抑制に用いられることを特徴とする好適な該医薬組成物。
該医学的に許容されるキャリヤーは乳糖、澱粉、繊維素派生物、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、水、適切な油、生理食塩水、ブドウ糖水溶液またその組み合わせであることを特徴とする好適な該医薬組成物。
カプセル、錠剤、散剤、液剤、懸濁液剤または或注射剤であることを特徴とする好適な該医薬組成物。
本発明はまた更に、下記の手順、a.乾燥した樟芝の子実体を取得、b.該樟芝の子実体のアルコール抽出物を取得、そしてc.該アルコール抽出物でのトリテルペノイド類化合物、ポリアセチレン化合物とベンゼン環化合物の含有量を分析して、樟芝の品質を決めることが含まれ、該ポリアセチレン化合物は、下記の化4で表される化合物であることを特徴とする樟芝品質の評価方法を提供する。
該トリテルペノイド類化合物は、アントシンK、アントシンC、アントシンH、デヒドロスルフレン酸、アントシンB、アントシンG、アントシンA、15−アセトキシ−デヒドロスルフレン酸、デヒドロエブリコ酸が含まれていることを特徴とする好適な方法である。
該ポリアセチレン化合物は更に、アントロカンフィンAを含有していることを特徴とする好適な方法である。
該ベンゼン環化合物は1,4−ビスメトキシ−2,3−メチレンジオキシ−5−トルエン、及び2,2’,5,5’−テトラメトキシ−3,4,3’,4’−ビスメチレンジオキシ−6,6’−ジメチルビフェニルが含まれていることを特徴とする好適な方法である。
該手順bは、該乾燥した樟芝の子実体とアルコールを混合、そして抽出時間60〜120分間で行われることが含まれていることを特徴とする好適な方法である。
該分析方法は、高速液体クロマトグラフィーであることを特徴とする好適な方法である。
該高速液体クロマトグラフィーの固定相はカーボン18チューブ、流動相は水、メチルアルコールとアセトニトリルによる混合物であることを特徴とする好適な方法である。
上述した内容をまとめると、本発明は、樟芝から抽出したポリアセチレン化合物、それを含有する抽出物、及び該化合物または該抽出物を活性成分として作られた医薬組成物に関わり、本発明では、該ポリアセチレン化合物には、一酸化窒素生成の抑制作用があることから、抗炎症に効果があると分かり、一方、樟芝の生長や成熟過程における代謝物を研究することにより、指標となる生理的な代謝物を決め、そこで、該指標となる生理的な代謝物を分析して、樟芝品質の評価方法を求めたのである。
本発明のAC−3−9、AC−5−9、AC−7−9とAC−9−9抽出物のHPLC分析スペクトルを表す。 AC−9−3、AC−9−6、AC−9−9とAC−9−12抽出物のHPLC分析スペクトルを表す。 本発明の実施例3より得られた化合物の一酸化窒素生成抑制活性。
現在、実験により、樟芝に含まれている多くの化合物が確認されているが、樟芝の子実体の生理組成物を研究するための完全な実験方法はなく、本発明は、樟芝の子実体の生理組成物を分析することにより、指標となる生理的代謝物が分かり、更に、樟芝品質の評価方法が出来上がったが、本発明は、該指標となる生理的な代謝物から、更に、新規な化合物が発見され、更に、そこに潜在的薬用価値があると考えられている。
本発明はポリアセチレン化合物は、下記の化5で表されている。
該R1と該R2は、同一または異なるアルコキシ基であり、好適な形態として、該アルコキシ基はC1〜C4アルコキシ基である。
本発明でいう該樟芝抽出物とは、明らかに樟芝の子実体より抽出した物のことをいい、本発明の樟芝抽出物の抽出方法について簡単に言えば、まず、乾燥した樟芝の子実体とアルコールを十分に混合し、60〜120分間抽出するが、混合の仕方は、特に制限することはなく、例えば、超音波発振装置を使用し、混合効果を高めてもよいが、それから、得られた粗抽出物を乾燥したあと、更に、それをメチルアルコールに溶解するが、最後は、該粗抽出物の溶解しているメチルアルコール溶液が固相抽出カートリッジ(SPE cartridge; Sep−Pak C18,water Co.、Milford、MA USA)を通過すると、本実施例の樟芝の子実体抽出物が得られる。
本発明でいう “医学的に許容される”とは、臨床実験により、試験対象に対して正常な生理的反応に影響を及ぼさず、特に、含有する活性成分との不良反応が起こらないことをいい、不良反応とは、該活性成分の効果を低下、消失させ、または、該活性成分との相互作用により、試験対象に害のある物質を与えることをいう。
本発明でいう“医学的に許容されるキャリヤー”とは、乳糖、澱粉、繊維素派生物、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、水、適切な油、生理食塩水、ブドウ糖水溶液またはそれの組み合わせが含まれているが、それに限らないことをいい、本発明の医薬組成物は、カプセル、錠剤、散剤、液剤、懸濁液剤または注射剤でもよく、よく明確に言えば、本発明の医薬組成物の形式により、選択可能で適切な医学的に許容されるキャリヤー、例えばカプセルの場合、通常使用するキャリヤーは例えば、乳糖、澱粉、繊維素派生物、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはその組み合わせが挙げられる。
好適な形態として、本発明の医薬組成物は、活性成分5〜95wt%、及び医学的に許容されるキャリヤー5〜95wt%が含まれており、該活性成分は、本発明のポリアセチレン化合物、またはそれを含有する樟芝抽出物であり、本発明の医薬組成物は場合により、医学的に許容される安定剤、防腐剤、抗酸化剤またはその組み合わせを配合してもよいが、当該分野における通常の知識を有する者であれば分かると思われるが、本発明の医薬組成物の投与量は、要素の変化、例えば、投与形式と経路、投与対象者の年齢、健康と体重、症状の性質と程度、並行治療の種類、治療頻度、及び求める效果により調整可能である。
本発明でいう“品質”とは、樟芝の成熟度、及びその含有する薬用価値のある成分の含有量をいい、成熟度とは、該樟芝の個体は、十分な薬用価値の成分量が生成され、そして該成分の含有量は、該個体の含有量が安定した状態にあることをいい、本発明でいう“樟芝品質の評価”とは、取得した樟芝の状態を評価、取得した樟芝の子実体または樟芝の子実体抽出物、その由来の樟芝の状態を評価することをいう。
本発明に使用する樟芝
本発明に使用する樟芝は、国立中興大学から取得したもので、計AC−3、AC−5、AC−7及AC−9の4品種を取得、実驗を行うために、これらの4品種をそれぞれ牛樟樹(Cinnamomum kanehirai)に移し9か月培養、AC−3−9、AC−5−9、AC−7−9とAC−9−94品種を得るが、その中、AC−9は、9か月のものの他に、更に3か月、6か月と12か月培養して得たもの、それぞれAC−9−3、AC−9−6、AC−9−12がある。
樟芝の子実体より抽出物を抽出する。
抽出の手順に入るとき、最適化の抽出效果を得るために、まず、抽出時間による抽出率を測定するが、最適な抽出時間を得るために、新鮮な樟芝の子実体を72時間乾燥したあと、平均粒径0.7 mm以下の粉末に粉砕し、その中から子実体粉末5gを三角フラスコ(flask;250mL)に入れ、アルコール(EtOH)100mLと混合させるが、子実体粉末とアルコールの入っている三角フランクを、超音波発振装置(Branson 5510、Branson Ultrasonic、Ontario、Canada)の中に入れ、振動させることにより、十分に混合させるようにするが、子実体粉末とアルコールをそれぞれ10、20、30、60、120分間混合後(抽出時間)、デカントし(decant)、真空中でろ過するが、その後、回転蒸散器で濃縮、乾燥するが、抽出時間により得られた抽出率は、下記の表1に示すが、その中に示したデータは、平均値±標準偏差(n=3)で示されている。
表1のデータから分かるように、抽出率は原則として、抽出時間の増加により増加し、抽出時間は10、20と30及び60と120の二グループに分かれるが、本発明では、抽出率と時間の效率を考慮に入れ、最適な抽出時間を60分間とした。
最適な抽出時間を確かめたあと、抽出を行い、本発明に必要な樟芝抽出物を得るが、まず、実施例一に述べた乾燥した樟芝の子実体を取得するが、常温下、アルコール95%にて乾燥した樟芝の子実体580gを抽出するが、得られたアルコール粗抽出物(crude extract)を真空で乾燥させ、乾燥物183.9gを得たが、該乾燥物を再びメチルアルコール(10mg/mL)に溶解し、その後、固相抽出カートリッジ(SPE cartridge; Sep−Pak C18,water Co.、Milford、MA USA)に通過させると、本実施例の樟芝の子実体抽出物を得られる。
実施例2より得られた樟芝AC−9−9抽出物の組成を分析する。
樟芝の子実体抽出物に含まれている成分をより完全に把握するために、本実施例では、高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)により、実施例2で得られた抽出物を分離させる。
本実施例に使用する高速液体クロマトグラフィー法はAgilent 1100 HPLC システムに紫外線検出器(UV detector)をセットしたものであり、固定相はカーボン18チューブ(Luna C18 column; 250×10.0 mm、Phenomenex、Torrance CA)、流動相は、次の三溶液(A)水、(B)メチルアルコール(MeOH)、(C)アセトニトリル(acetonitrile)を混合したもので、勾配溶出プロファイル(gradient elution profile)は次のように、A:B:C = 40:30:30(isocratic)を0〜5分間、A:B:C = 40:30:30からA:B:C = 10:10:80(linear gradient)までを5〜95分間、A:B:C = 10:10:80からA:B:C = 0:0:100(linear gradient)までを95〜105分間、100%C(isocratic)を105〜115分間としたが、流速は0〜95分間は0.5 mL/min、95〜115分間は1.0 mL/min、測定用波長は254 nm。
実施例2の抽出物から計13種の化合物が分離され、滞留時間(retention time)はそれぞれ、17.9分間(化合物a)、20.8分間(化合物b)、38.1分間(化合物c)、41.2分間(化合物d)、42.1分間(化合物e)、46.1分間(化合物f)、48.7分間(化合物g)、51.8分間(化合物h)、53.4分間(化合物i)、55.0分間(化合物j)、67.8分間(化合物k)、73.2分間(化合物l)、102.7分間(化合物m)であり、更に、スペクトル分析により識別した化合物a〜mを次の表2に示す。
上記の表2から分かるように、化合物a、c、f、g、i、j、k、l、mはトリテルペノイド及びステロール類化合物(triterpenoids and steroids)、化合物d、hはポリアセチレン化合物(polyacetylenes)、化合物b、eはベンゼン環化合物(benzenoids)に属するもので、注意すべきことは、本発明では、予想外の新化合物hが分離されているが、エレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI−MS)の解析により、化合物hは化学式C1516(m/z 260)、電子衝撃型高分解能質量分析装置(HREIMS)の解析により、化合物hは化学式C1516(m/z 260.1042 [M]、計算値260.1049). 化合物hは、炭素信号が15個あり、その中、芳香族炭素6個(aromatic carbon)(δ = 139.8、139.5、137.1、136.2、127.9、109.8)、アセチレン系炭素2個(acetylenic carbon)(δ = 97.5、83.5)、オレフィン炭素2個(olefinic carbon)(δ = 127.2、121.1)、メトキシ基2個(methoxyl group)(δ = 60.4、60.0)、メチル炭素2個(methyl carbon)(δ = 23.6、13.9)とメチレン炭素1個(methylene carbon)(δ = 101.4)が含まれている。
核磁気共鳴分光法(H NMR)により、化合物hは、メトキシ基2個(δ = 3.98、s、3H; 3.87、s、3H)、メチレンジオキシ プロトン1個(methylenedioxy proton)(δ = 5.98、s、2H)、ビニルプロトン2個(vinyl proton)(δ = 5.38、br s、1H; 5.27、br s、1H)とメチルプロトン2個(methyl proton)(δ = 2.27、s、3H; 2.01、s、3H)あるが、13CとH NMR核磁気共鳴分光法により得たカーボンとプロトンの数は、HREIMSにより得た結果と一致し、メトキシ基の数及びメチレンジオキシ基のほかに、化合物hの13CとH NMR核磁気共鳴分光法による結果が、アントロカンフィンAの場合に類似したことから、この分離された新化合物hは、アントロカンフィンC(antrocamphin C)と命名した。
アントロカンフィンCは黄色の粉末で、下記の化6で表され、HREIMS m/z 260.1042、[M]1516(分子量の計算値は260.1049). EIMS(70 eV)m/z(relint): 260(100)[M]、245(28)、161(17)、146(7)、128(6)、117(6)、116(8)、115(14)、104(14)、103(11)、91(10)、77(10). H NMR δ(600 MH、CDCl): 5.94(2H、s、COCHOC)、5.38(1H、br s、H−4’)、5.27(1H、br s、H−4’)、3.98(3H、s、OCH−5)、3.87(3H、s、OCH−6)、2.27(3H、s、CH−3)、2.01(3H、s、CH−3’). 13C NMR δ(125 MH、CDCl): 139.8(C−5)、139.5(C−1)、137.1(C−2)、136.2(C−6)、127.9(C−3)、127.2(C−3’)、121.1(C−4’)、109.8(C−4)、101.4(COCHOC)、97.5(C−2’)、83.5(C−1’)、60.4(OCH−5)、60.0(OCH−6)、23.6(OCH−3’)、13.9(CH−3)である。
実施例2より得られた樟芝抽出物の組成を分析する。
実施例1で述べたように、由来により、培養時間と培養条件が異なるが、本発明は計AC−3−9、AC−5−9、AC−7−9、AC−9−3、AC−9−6、AC−9−9、AC−9−12、AC−9−9−CC、AC−9−9−CKの9品種を使用、試験するが、実施例2では、本発明の樟芝AC−9−9の子実体抽出物の組成を分析したが、本実施例では、本発明の他の実験品種の子実体抽出物の組成を分析し、そこから指標となる生理的な代謝物を得ようとする。
実施例3での高速液体クロマトグラフィーにより、AC−3−9、AC−5−9、AC−7−9樟芝の子実体抽出物の組成を分析するが、それを、AC−9−9の結果と比較する。図1に示すように、AC−3−9、AC−7−9、AC−9−9抽出物に含まれている組成物の種類と割合は非常に類似し、その中、化合物iは、抽出物での含有量が一番多い成分であり、AC−5−9の組成物はやや異なるが、実施例3より分析された該13種化合物も含まれているが、その中、化合物gは含有量が一番多い成分であり、次の表3には、AC−3−9、AC−5−9、AC−7−9とAC−9−9抽出物に含まれている該13種化合物の含有量を示す。
その上、実施例3と同様な高速液体クロマトグラフィー法により、AC−9−3、AC−9−6、AC−9−12樟芝の子実体抽出物の組成を分析、AC−9−9の結果と比較するが、図2に示すように、品種AC−9を牛樟樹(Cinnamomum kanehirai)に3〜12か月培養している間、樟芝の子実体の組成が時間により変わるが、AC−9−3子実体の成分組成は比較的に単純で、化合物gと化合物mの二ピーク値だけが、時間の流れに伴って増加するが、樟芝の子実体の成分組成が次第に豊富になり、実施例3で分析した該13種の生理的な代謝物になりつつあるが、この実驗結果により、安定した含有量を持つ該13種生理的な代謝物の生成で、樟芝の成熟度を表していると考えられる。次の表4には、AC−9−3、AC−9−6、AC−9−9とAC−9−12抽出物に含まれている該13種化合物の含有量を示す。
本実施例の結果から、実施例3で分析して得た該13種化合物は、樟芝の成熟過程における指標となる生理的な代謝物であり、これらの物質は、異なる品種に類似した含有量を持つだけでなく、潜在的薬用価値があるものが多いというのがより重要なことだと分かり、当該分析より得た樟芝の抽出物における該13種化合物の含有量から、得た樟芝の抽出物の品質の良し悪しが素早く判別できるのである。
実施例3より分離した化合物の薬用価値を分析する。
台湾での伝統医学と学術研究では、樟芝の薬用価値についてかなり研究されており、本実施例は、実施例2より得られた化合物の抗炎症(anti−inflammation)効果を検討する。
本実施例では、リポ多糖類(LPS)により誘導されたマウスの炎症マクロファージーを分析、それに、グライス反応(Greiss reaction)で、亜硝酸塩の測定により、間接的に一酸化窒素(NO)の生成量を測定するが、一酸化窒素は、炎症反応に関与する重要な要素であるため、一酸化窒素の生成量から、炎症反応の程度が推測できるのである。
簡単に言えば、あらかじめ培養皿75cmに培養されているマウスのマクロファージー(RAW 264.7 cell)を、密度2×10 cells/wellの96穴プレートに移し、培養するが、使用する培養液はDMEMに、FBS10%、ペニシリン(penicillin)100 units/mLとストレプトマイシン100 μg/mL(streptomycin)を加えたものであり、培養環境は37℃、CO5%の細胞培養容器であり、それから、正常に付着した細胞にぞれぞれ実施例2により得た化合物を添加または添加しない状況で、LPS(1μg/mL)処理を行いまたは行わずに、グライス反応により、細胞培養後の培養液のきれいな上澄液の亜硝酸塩濃度を測定する。
実験結果は図3に示すように、IC50の方法により化合物それぞれのNO生成抑制力を示すが、IC50は50%抑制濃度で、すなわち、活性酸素50%が試料に阻害されたということであり、図3のデータに示すように、実施例2により得られた化合物はどれも、NO生成抑制反応があり、すなわち、抗炎症効果があることであり、化合物b、e、g、mはIC50が0μg/mL(約20〜35μg/mL)より大きい場合を除き、その他の化合物はC50がすべて20μg/mLより小さく、また、構造的にアントロカンフィンAに類似した、分離された新化合物hも優れた抗炎症力があった。
なお、MTT試験により、化合物それぞれの生物毒性を測定したが実験結果から、用量5〜40μg/mLのもとで、該化合物はどれも生物体に毒性が生じないことを明らかにした。

Claims (19)

  1. 下記の化7で表されることを特徴とするポリアセチレン化合物。
  2. 該R1と該R2は独立し、同一または異なるアルコキシ基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 該アルコキシ基は、C1〜C4アルコキシ基であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。
  4. 下記の化8で表されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  5. 下記の化9で表されるポリアセチレン化合物を含有していることを特徴とする樟芝抽出物。
  6. 樟芝の子実体から抽出したものであることを特徴とする請求項5に記載の抽出物。
  7. 有效量の活性成分、及び医学的に許容されるキャリヤーが含まれており、該活性成分は、請求項1に記載のポリアセチレン化合物、または請求項5に記載の樟芝抽出物であることを特徴とする医薬組成物。
  8. 該活性成分0.1〜95wt%、及び該医学的に許容されるキャリヤー0.1〜95wt%が含まれていることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 炎症反応の抑制に用いられることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  10. 一酸化窒素生成の抑制に用いられることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  11. 医学的に許容されるキャリヤーは乳糖、澱粉、繊維素派生物、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、水、適切な油、生理食塩水、ブドウ糖水溶液またはその組み合わせであることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  12. カプセル、錠剤、散剤、液剤、懸濁液剤または注射剤であることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  13. 下記の手順、
    a. 乾燥した樟芝の子実体を取得、
    b. 該樟芝の子実体のアルコール抽出物を取得、そして
    c. 該アルコール抽出物でのトリテルペノイド類化合物、ポリアセチレン化合物とベンゼン環化合物の含有量を分析して、樟芝の品質を決めること
    が含まれ、該ポリアセチレン化合物は、下記の化10で表される化合物であることを特徴とする樟芝品質の評価方法。
  14. 該トリテルペノイド類化合物は、アントシンK、アントシンC、アントシンH、デヒドロスルフレン酸、アントシンB、アントシンG、アントシンA、15−アセトキシ−デヒドロスルフレン酸、デヒドロエブリコ酸が含まれていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 該ポリアセチレン化合物は更に、アントロカンフィンAを含有していることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 該ベンゼン環化合物は、1,4−ビスメトキシ−2,3−メチレンジオキシ−5−トルエン、及び2,2’5,5’−テトラメトキシ−3,4,3’,4’−ビスメチレンジオキシ−6,6’−ジメチルビフェニルが含まれていることを特徴とする請求項13に記載の樟芝品質の評価方法。
  17. 該手順bは、該乾燥した樟芝の子実体とアルコールを混合、そして抽出時間60〜120分間で行われることが含まれていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. 該分析方法は、高速液体クロマトグラフィーであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  19. 該高速液体クロマトグラフィー法の固定相はカーボン18チューブ、流動相は水、メチルアルコールとアセトニトリルによる混合物であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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