JP2013118100A - 電池パックおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板の高い位置精度を有し、機器への装着に係る高い寸法精度を備える構成の電池パックおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】電池パックは、封口板の凹部の底部にガス排出弁10dが形成された素電池10と、ガス排出弁10dが形成された凹部とその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うカバー13と、カバー13上に配された回路基板15と、これらを被覆するモールディング樹脂部とを備える。電池パックでは、カバー13が、ガス排出弁10dが形成された凹部に一部が嵌入する平板部と、その周縁部分に形成されたフランジ部13dと、平板部から立設された板状をした複数のリブ部13bとが一体に形成されている。カバー13のリブ部13bの各端面が、斜面となっており、各先端部分が端面以外の部分よりも機械的剛性が低くなっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電池パックおよびその製造方法に関し、特に、素電池の封口板の一部を覆うように配されるカバーの構成に関する。
携帯電話機などのモバイル機器の電源として、電池パックが広く用いられている。
電池パックは、素電池と、当該素電池の正負極端子と外部接続端子との電力流通経路中に介挿された回路基板を有し、素電池の封口板と回路基板とを被覆するようにモールディング樹脂部が設けられてなる構成を備える。
上記のような構成の電池パックの製造においては、先ず、素電池の封口板に対し、その一部に設けられたガス排出弁を覆うようにカバーを被着する。素電池の封口板へのカバーの被着は、例えば、両面粘着テープなどを用い行われる。
次に、素電池に対してPTC(Positive Temperature Coefficient)素子、および回路基板を接続する。そして、PTC素子や回路基板が接続された状態の素電池を、成形型の中に収容し、ホットメルト成形によりモールディング樹脂部を形成する。最後に、素電池における外装体の露出部分などを、外装ラベルで被覆することにより電池パックが完成する(特許文献1,2を参照)。
電池パックの構成の内、素電池の封口板に対し被着されるカバーは、モールディング樹脂部を形成する際のホットメルト成形の際に、ガス排出弁の機能が損なわれないようにするためのものである。そして、特許文献1に開示の技術では、カバーの外面側に柱状の突起を設けておき、突起の先端部分に回路基板を載置してホットメルト成形を行うという技術も紹介されている。
特開2008−140628号公報 特開2008−166210号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のものを含め、従来技術に係る電池パックの構成では、素電池の底面から回路基板の上面までの距離にバラツキを生じ、機器へ装着できない、あるいは装着性が悪化するといった問題を生じることがある。即ち、素電池の底面から回路基板の上面までの距離は、素電池の高さのバラツキと、回路基板の板厚のバラツキとが加算されることになり、また、特許文献1に開示の技術を採用する場合には、これにカバーの高さのバラツキも加算されることになる。このため、素電池の底面から回路基板の上面までの距離が、設計値よりも高くなってしまうことがある。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、回路基板の高い位置精度を有し、機器への装着に係る高い寸法精度を備える構成の電池パックおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、次のような特徴を有する。
本発明の第1の態様に係る電池パックは、外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池と、素電池における凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うように配されたカバーと、カバー上において、素電池における前記外装面の一部に対向して配された回路基板と、素電池における外装面の一部、カバー、および回路基板を被覆するモールディング樹脂部と、を備える。そして、本発明に係る電池パックでは、カバーが、素電池における外装面の一部に設けられた凹部に一部が嵌入する平板部と、外装面の一部における凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、平板部における外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分が、複数のリブ部のそれ以外の部分よりも機械的剛性が低くなるように形成されている、ことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様に係る電池パックは、外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池と、素電池における凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うように配されたカバーと、カバー上において、素電池における前記外装面の一部に対向して配された回路基板と、素電池における外装面の一部、カバー、および回路基板を被覆するモールディング樹脂部と、を備える。そして、本発明に係る電池パックでは、カバーが、素電池における外装面の一部に設けられた凹部に一部が嵌入する平板部と、外装面の一部における凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、平板部における外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、カバーにおける複数のリブ部の先端部分が、回路基板に対して面接触しているとともに、回路基板との接触圧により、根元と先端との間の中間部分が湾曲している、ことを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法は、外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池を準備する工程と、素電池における凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うようにカバーを配する工程と、カバー上に対して、素電池における外装面の一部に対向するように回路基板を配する工程と、素電池と、当該素電池に取り付けられたカバーおよび回路基板とからなるコアパックを、成形型内部の空間に収納し、成形型の空間に流動樹脂を流し込んでホットメルト成形を実行し、素電池における外装面の一部、カバー、および回路基板を被覆するようにモールディング樹脂部を形成する工程と、を備える。そして、本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法においては、カバーについて、素電池における外装面の一部に設けられた凹部に一部が嵌入する平板部と、素電池の外装面の一部における凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、平板部における外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分が、複数のリブ部のそれ以外の部分よりも機械的剛性が低くなるよう形成されている、ことを特徴とする
また、本発明の第2の態様に係る電池パックの製造方法では、外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池を準備する工程と、素電池における凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うようにカバーを配する工程と、カバー上に対して、素電池における外装面の一部に対向するように回路基板を配する工程と、素電池と、当該素電池に取り付けられたカバーおよび回路基板とからなるコアパックを、成形型内部の空間に収納し、空間に流動樹脂を流し込んでホットメルト成形を実行し、素電池における外装面の一部、前記カバー、および回路基板を被覆するようにモールディング樹脂部を形成する工程と、を備える。そして、本発明の第2の態様に係る電池パックの製造方法では、カバーについて、素電池における外装面の一部に設けられた素電池の凹部に一部が嵌入する平板部と、外装面の一部における凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、平板部における外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、モールディング樹脂部を形成する工程において、成形型の空間に収納された状態でのコアパックが、カバーにおける複数のリブ部の先端部分が、回路基板に対して面接触しているとともに、当該回路基板を介した成形型の空間を臨む端面からの応力を受けて、根元と先端との間の中間部分が湾曲している、ことを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る電池パックでは、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分が、その他の部分よりも機械的剛性が低くなるように形成されているので、素電池およびカバー、さらには回路基板の寸法バラツキがあった場合にも、成形型の内部に収納するので、コアパック(電池コア)の寸法公差を複数のリブ部の各先端部分が変形などすることで、素電池、カバー、および回路基板の寸法バラツキを吸収することができる。よって、本発明に係る電池パックでは、ホットメルト成形において成形型の内部に収納されモールディング樹脂部を形成する際に、素電池の底面から回路基板の上面(外部接続端子が形成された位置)までの高さを設計値に合わせることができ、高い位置精度を有する。
また、本発明の第1の態様に係る電池パックでは、カバーにフランジ部と複数のリブ部とが設けられているので、その製造におけるホットメルト成形によるモールディング樹脂部形成時において、流動樹脂が凹部内に侵入することを確実に防止することができ、ガス排出弁の機能を保証することができる。即ち、本発明に係る電池パックでは、完成後においても、素電池および回路基板の双方に対してカバーが密に接しており、ホットメルト成形時にも、素電池の外装面の一部とカバーとの間に流動樹脂が侵入する隙間がない。このため、ホットメルト成形時においても、流動樹脂が、底部にガス排出弁が形成された凹部内に侵入することがない。
従って、本発明に係る電池パックでは、回路基板の高い位置精度を有し、機器への装着に係る高い寸法精度を備え、また、高い安全性を有する。
本発明の第1の態様に係る電池パックでは、例えば、次のようなバリエーション構成を採用することができる。
本発明の第1の態様に係る電池パックでは、上記構成において、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分の端面が、当該リブ部の厚み方向において、平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっており、回路基板に対して線接触している、ことを特徴とする。このように、カバーにおけるリブ部の端面を斜面とし、回路基板に対して線接触することとなる場合、即ち、コアパックの高さ方向での寸法と成形型におけるコアパックを収納する空間の高さ方向での寸法との差がない(0[mm])場合には、リブ部の各先端部分の変形を伴わなくても、素電池の底面から回路基板の上面までの距離が設計値通りになっている場合である。このような構成となる場合においても、本発明の第1の態様に係る電池パックでは、素電池の底面から回路基板の上面までの距離を高い精度で確保することができ、高い寸法精度を得ることができる。
また、上記構成の場合には、回路基板からの押圧により、素電池の凹部の周縁部分に対してフランジ部を確実に押しつけることができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第1の態様に係る電池パックでは、上記構成において、コアパック(電池コア)が成形型の内部に収納された場合、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分が、回路基板との接触部分において、回路基板との接触による応力を受けて圧潰されており、残りの部分が平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっている、ことを特徴とする。
即ち、コアパックが成形型におけるコアパックを収納する空間を臨む両端面に当接し、カバーにおけるリブ部の先端部分の一部が圧潰される構成の場合には、素電池の寸法バラツキ、カバーの寸法バラツキ、回路基板の寸法バラツキがあったとしても、カバーのリブ部における圧潰された部分で、ある程度のバラツキを吸収することが可能となる。よって、このような構成の場合においても、素電池の底面から回路基板の上面までの距離を高い精度で確保することができ、高い寸法精度を得ることができる。
また、上記構成の場合には、回路基板に対するカバーの“浮き”を防止することができ、素電池の外装面の一部に対するカバーの“浮き“も防止することができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第2の態様に係る電池パックの場合には、具体的にコアパック(電池コア)の高さ方向での寸法と成形型におけるコアパックを収納する空間の高さ方向での寸法との公差が例えば0.1[mm]〜0.5[mm]の範囲内である場合において、コアパックが成形型におけるコアパックの収納空間を臨む両端面に当接し、上記のように、カバーにおける複数のリブ部の各々の先端が、回路基板に対して面接触しているとともに、回路基板との接触圧により、根元と先端との間の中間部分が湾曲しているので、当該湾曲の度合いにより、素電池の寸法バラツキ、カバーの寸法バラツキ、および回路基板の寸法バラツキを吸収することができ、素電池の底面から回路基板の上面までの距離について、設計値(許容範囲を含む)通りとすることが可能となる。このような構成となる場合においても、本発明の第2の態様に係る電池パックでは、素電池の底面から回路基板の上面までの距離を高い精度で確保することができ、高い寸法精度を得ることができる。
また、本発明の第2の態様に係る電池パックでは、上記のように、カバーにおけるリブ部の根元と先端との間の中間部分が湾曲するまで回路基板を押しつけることにより、上記同様に、回路基板に対するカバーの“浮き”を防止することができ、素電池の外装面の一部に対するカバーの“浮き“も防止することができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第1および第2の両態様に係る電池パックでは、上記構成において、カバーが絶縁性の樹脂材料からなる、ことを特徴とする。このように、絶縁性の樹脂材料を以ってカバーを形成することとすれば、素電池の外装面と回路基板との電気的な絶縁を確実に図ることができるとともに、カバーの形成が容易である。
本発明の第1および第2の両態様に係る電池パックでは、上記構成において、モールディング樹脂部に内外を貫通する孔があけられており、モールディング樹脂部にあけられた孔を通し、回路基板の一部が露出している、ことを特徴とする。このように、モールディング樹脂部に貫通孔があいており、当該貫通孔を通し、回路基板の一部が露出している構成とすれば、ホットメルト成形時において、当該孔に相当する部分を用いて、回路基板をピンなどで押圧することが可能となる。これにより、回路基板を介して、素電池の外装面の一部に対してカバーを押しつけることができ、さらに凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第1および第2の両態様に係る電池パックでは、上記構成において、モールディング樹脂部にあけられた孔が、その外側に被着されたラベルにより塞がれている、ことを特徴とする。このように、モールディング樹脂部の貫通孔を、最終的にラベルで塞ぐことにより、内部の回路基板への水分や埃の付着を防止することができ、品質面で効果を有する。
本発明の第1および第2の両態様に係る電池パックでは、上記構成において、カバーおよび素電池における外装面の一部を、平板部の表面に直交する方向から平面視するとき、複数のリブ部の各根元が、外装面の一部における凹部の内側に存在し、フランジ部が、外装面の一部における凹部の外側に存在する、ことを特徴とする。
このように、カバーにおける複数のリブ部の各根元が、凹部の内側に相当する部分に存在し、フランジ部が、凹部の外側に相当する部分に存在する構成を採用すれば、ホットメルト成形時において、回路基板側から押圧を受けたカバーにより、素電池における凹部が確実に塞がれる。よって、ホットメルト成形時において、流動樹脂の侵入によりガス排出弁の機能が損なわれることがない。
本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法では、上記のように、モールディング樹脂部を形成する工程において、カバーを上記構成とすることにより、素電池およびカバー、さらには回路基板の寸法バラツキがあった場合にも、成形型の内部に収納するで、コアパック(電池コア)の寸法公差を複数のリブ部の各先端部分が変形などすることで、素電池、カバー、および回路基板の寸法バラツキを吸収することができる。よって、本発明の第1の態様に係る製造方法では、ホットメルト成形において成形型の内部に収納されモールディング樹脂部を形成する際に、素電池の底面から回路基板の上面(外部接続端子が形成された位置)までの高さを設計値に合わせることができ、高い位置精度を有する電池パックを製造することができる。
本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法では、例えば、次のようなバリエーション方法を採用することができる。
また、本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法では、カバーにフランジ部と複数のリブ部とが設けているので、モールディング樹脂部を形成する工程において、流動樹脂が凹部内に侵入することを確実に防止することができ、ガス排出弁の機能を保証することができる。即ち、本発明の第1の態様に係る製造方法では、モールディング樹脂部を形成する工程において、素電池の外装面の一部とカバーとの間に流動樹脂が侵入する隙間がない。このため、ホットメルト成形時においても、流動樹脂が、底部にガス排出弁が形成された凹部内に侵入することがない。
従って、本発明の第1の態様に係る製造方法では、回路基板の高い位置精度を有し、機器への装着に係る高い寸法精度を備え、また、高い安全性を有する電池パックを製造することができる。
本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法では、モールディング樹脂部を形成する工程において、成形型の空間に収納された状態でのコアパックについて、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分における複数のリブ部の各端面が、当該リブ部の厚み方向において、平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっており、回路基板に対して線接触している、ことを特徴とする。
このように、カバーにおけるリブ部の端面を斜面とし、回路基板に対して線接触することとなる場合、即ち、コアパックの高さ方向での寸法と成形型におけるコアパックを収納する空間の高さ方向での寸法との差がない(0[mm])場合には、リブ部の各先端部分の変形を伴わなくても、素電池の底面から回路基板の上面までの距離が設計値通りになっている場合である。このような構成となる場合においても、本発明の第1の態様に係る製造方法では、素電池の底面から回路基板の上面までの距離を高い精度で確保することができ、高い寸法精度の電池パックを製造することができる。
また、上記構成の場合には、回路基板からの押圧により、素電池の凹部の周縁部分に対してフランジ部を確実に押しつけることができる。よって、モールディング樹脂部を形成する工程(ホットメルト成形時)における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第1の態様に係る電池パックの製造方法では、モールディング樹脂部を形成する工程において、成形型の空間に収納された状態でのコアパックについて、カバーにおける複数のリブ部の各先端部分における回路基板との接触部分が、当該回路基板を介した成形型の空間を臨む端面からの応力を受けて圧潰されており、残りの部分が平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっている、ことを特徴とする。即ち、このような方法を採用する場合には、モールディング樹脂部を形成する工程において、コアパックが成形型におけるコアパックを収納する空間を臨む両端面に当接し、カバーにおけるリブ部の先端部分の一部が圧潰される構成となるので、素電池の寸法バラツキ、カバーの寸法バラツキ、回路基板の寸法バラツキがあったとしても、カバーのリブ部における圧潰された部分で、ある程度のバラツキを吸収することが可能となる。よって、このような構成の場合においても、素電池の底面から回路基板の上面までの距離を高い精度で確保することができ、高い寸法精度の電池パックを製造することができる。
また、上記方法を採用する場合には、回路基板に対するカバーの“浮き”を防止することができ、素電池の外装面の一部に対するカバーの“浮き“も防止することができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第2の態様に係る電池パックの製造方法では、上記のように、カバーにおけるリブ部の根元と先端との間の中間部分が湾曲するまで回路基板を押しつけることにより、上記同様に、回路基板に対するカバーの“浮き”を防止することができ、素電池の外装面の一部に対するカバーの“浮き“も防止することができる。よって、モールディング樹脂部を形成する工程(ホットメルト成形時)における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の第1および第2の両態様に係る電池パックの製造方法では、成形型における空間を臨む端面の内の一部からピン状突起が突設されており、モールディング樹脂部を形成する工程において、成形型の空間に収納された状態でのコアパックが、回路基板の一部がピン状突起の先端の当接を受けて素電池における外周面の一部の側に押しつけられた状態になっている、ことを特徴とする。
このように、成形型の空間にコアパックが収納された段階で、ピン状部分により回路基板が素電池の外周面の一部の側に押し付けられるようにすれば、モールディング樹脂部を形成する工程(ホットメルト成形時)において、さらに凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
本発明の実施の形態に係る電池パック1の外観構成を示す模式斜視図である。 電池パック1の内部構成を示す模式展開斜視図である。 (a)は、電池パック1に備えられているカバー13の構成を示す模式斜視図であり、(b)は、その一部における断面構成を示す模式断面図である。 (a)は、素電池10に対して、カバー13を取り付ける状態を示す模式斜視図であり、(b)は、素電池10にカバー13を取り付けた状態を示す模式斜視図であり、(c)は、素電池10に対して、PTC素子14および回路基板15を取り付けた状態を示す模式斜視図である。 成形型500内に収容された状態での、素電池10、カバー13、および回路基板15の位置関係を示す模式断面図である。 (a)は、変形例1に係る電池パックの製造過程での、成形型500内における素電池10、カバー23、および回路基板15の位置関係を示す模式断面図であり、(b)は、変形例2に係る電池パックの製造過程での、成形型500内における素電池10、カバー33、および回路基板15の位置関係を示す模式断面図である。
以下では、本発明を実施するための形態について、図面を用い説明する。なお、以下で示す具体例は、本発明の構成およびその構成から奏される作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、本発明は、発明の本質とする構成部分以外について、以下の具体例に何ら限定を受けるものではない。
[実施の形態]
1.電池パック1の構成
本発明の実施の形態に係る電池パック1の構成について、図1および図2を用い説明する。図1は、電池パック1の外観構成を示す模式斜視図であり、図2は、電池パック1の内部構成を示す模式展開斜視図である。
図1に示すように、電池パック1は、扁平角形の外観形状を有し、Y軸方向上部にはモールディング樹脂部17の一部が露出し、その他の大部分が外装ラベル19により被覆されている。モールディング樹脂部17のY軸方向上側の面には、3つの窓部17aがあけられており、それぞれから外部接続端子15aが露出している。また、モールディング樹脂部17には、3つの窓部17aよりもX軸方向の中央側の部分に、ラベル18が貼着されている。ラベル18は、後述する別の窓部(テスティングポイント用窓部)を塞ぐためのものである。
なお、ラベル18については、水没判定機能が付与される場合もある。
次に、図2に示すように、電池パック1では、扁平角形の外観形状を有する素電池10を有する。素電池10は、例えば、リチウムイオン二次電池であって、有底角筒状外装缶10aと、その開口を塞ぐ封口板10bとで外装が構成されている。また、素電池10においては、封口板10bのX軸方向中央部分から外向き(Y軸方向左下向き)に負極端子10cが突設されている。負極端子10cは、封口板10bおよび外装缶10aに対して電気的絶縁が図られている。そして、素電池10においては、封口板10bおよび外装缶10aが正極である。
また、封口板10bには、負極端子10cが突設された部分よりもX軸方向左端側に凹部が形成されており、当該凹部の底部分にガス排出弁10dが形成されている。ガス放出弁10dは、素電池10内の圧力が閾値を超えると、内部のガスを外部に排出する機能を有する。
素電池10の封口板10bに対しては、X軸方向の右端側の部分にクラッド板11が接合されている。これは、アルミニウムあるいはその合金からなる封口板10bに対して、リード板16の接合を確保するためのものである。
また、素電池10の封口板10bに対しては、ガス排出弁10dが設けられた凹部を覆うように、両面粘着テープ12を介した状態でカバー13が貼着されている。カバー13の上には、PTC素子14が配設され、PTC素子14の一方の素子リードは、負極端子10cに接合され、他方の素子リードは、回路基板15における導電ランド(図示を省略)に接合されている。
一方、素電池10の封口板10bにおけるクラッド板11が接合された部分には、コの字状に曲折加工されたリード板16の一端部分が接合され、リード板16の他端部分は、回路基板15における導電ランド(図示を省略)に接合されている。
回路基板15は、素電池10の封口板10bに対して、対向する関係を以って配置され、封口板10bとX軸方向およびZ軸方向のサイズが略同等あるいは若干小さくなっている。回路基板15のY軸方向左手前側の主面には、3つの外部接続端子15a、2つのテスティングポイント15bが設けられている。これら外部接続端子15aおよびテスティングポイント15bは、例えば、回路基板15の主面上に形成された金属箔により構成されている。
PTC素子14および回路基板15などが取り付けられた素電池10の封口板10bを被覆するように、モールディング樹脂部17が形成されている。モールディング樹脂部17には、回路基板15の外部接続端子15aおよびテスティングポイント15bをそれぞれ露出させるための、窓部17a,17bがあけられている。このうち、窓部17bについては、製造工程での検査が終了した後、ラベル18により塞がれる。
また、モールディング樹脂部17には、X軸方向におけるカバー13の配設相当位置に、貫通孔17cがあけられている。この貫通孔17cを通して内部の回路基板15の一部が露出するようになっている。
なお、図2では、モールディング樹脂部17を、予め形成された部材のように描いているが、実際には、ホットメルト成形により形成されるものである。
電池パック1では、素電池10における外装缶10aと、モールディング樹脂部17における貫通孔17cが開けられた部分とを覆うように、外装ラベル19が貼着されてなる。外装ラベル19では、モールディング樹脂部17の貫通孔17cを塞ぐ舌状の部分19cが、素電池10の外装缶10aの両主面間に渡り貼着されている。
2.カバー13の構成
電池パック1におけるカバー13の構成について、図3を用い説明する。図3(a)は、カバー13の構成を示す模式斜視図であり、図3(b)は、そのA−A断面を示す模式断面図である。
図3(a)に示すように、カバー13は、素電池10の封口板10bに沿って配される平板状の平板部13aと、当該平板部13aのZ軸方向両端辺からY軸方向上向きに立設された2つのリブ部13bとが一体に形成されている。リブ部13bは、X軸方向に長さを有する板状をしており、両リブ部13bは、平板部13aの主面からの高さが略同一になっている。
図3(b)に示すように、カバー13においては、平板部13aの一部として、そのY軸方向下側に向けて突出部13cを有する。この突出部13cは、素電池10への取り付け時に、ガス排出弁10dが設けられた凹部内に嵌入される部分であって、凹部の内側サイズよりも若干小さくなっている。
また、平板部13aにおけるリブ部13bが立設された部分よりも、Z軸方向の両外側にフランジ状のフランジ部13dが設けられている。フランジ部13dは、素電池10への取り付け時に、ガス排出弁10dが設けられた凹部の周縁部分に対して密に接することになる。
図3(b)の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、2つのリブ部13bの各々の端面13eは、平板部13aの主面と平行な基準線L0に対して、角度θだけ傾いた斜面となっている。角度θは、例えば、20[°]〜60[°]の範囲に設定されている。
なお、2つのリブ部13bの端面13eの傾斜について、本実施の形態では、Z軸方向の外側に行くに従ってY軸方向の高さが低くなるように設定されているが、図3(b)に示すのとは逆の傾斜の斜面とすることもできる。
さらに、図3(b)に示すように、本実施の形態に係るカバー13では、フランジ部13dの下面(フランジ部下面)13fを基準として、リブ部13bの端面13eの低い箇所までの高さがH1であり、高い箇所までの高さがH2である。このように、カバー13におけるリブ部13bの先端部分は、テーパー状に構成されており、先端に行くに従って断面積が小さくなることから、リブ部13bにおける他の部分よりも機械的剛性が低くなっている。
ここで、本実施の形態におけるカバー13は、樹脂材料から構成され、全体が一体に形成されている。ただし、製造面での煩雑さなどについて許容されるのであれば、複数のパーツを組み合わせて構成することもできる。
3.製造方法
電池パック1の製造方法について、その要部を図4および図5を用い説明する。
先ず、図4(a)に示すように、素電池10の封口板10bに対して、ガス排出弁10dが設けられた凹部を塞ぐように、両面粘着テープ12を介してカバー13を貼着する。図4(b)に示すように、カバー13が貼着された状態では、カバー13に隣接して、負極端子10cが突出している。
次に、図4(c)に示すように、素電池10に対して、PTC素子14、回路基板15、およびリード板16などを接合する。なお、図4(c)では、図示を都合上、PTC素子14およびリード板16の図示を省略している(図2を参照)。
以上のように、電池パック1におけるコアパックが完成する。
次に、上記に様に完成したコアパックを、ホットメルト成形用の成形型500の内部に収納する。成形型500の内部には、モールディング樹脂部17の形状の対応する内部空間500bが設けられ、素電池10の外装缶10bの主面との間には、流動樹脂が漏れ出さない隙間しかない。
また、成形型500における回路基板15に対向する内面部分の一部からは、ピン部500aが内部空間500b側に突設されており、その先端が回路基板15の外側主面15cに密に接するようになっている。この状態において、回路基板15の内側主面15dに対してカバー13のリブ部13bの各端面13eの先端部分は、線接触し、且つ、密に接触した状態にある(C部分)。
そして、カバー13は、回路基板15を介した状態で成形型500のピン部500aからの押圧を受け、フランジ部13dが、ガス放出弁10dが設けられた凹部の周縁部分に対して密に接触する(B部分)。
ホットメルト成形では、図5に示すように、内部空間500bにコアパックを収容した状態で、流動性を有する樹脂材料を流し込む。そして、樹脂が硬化することにより、モールディング樹脂部17が形成される。
このあと、図2に示すように、ラベル18および外装ラベル19を貼着することにより、電池パック1が完成する。
なお、図5に示すように、本実施の形態では、回路基板15の内側主面15dに対してカバー13のリブ部13bの先端部分が線接触しているが、これは、素電池10の高さH4、カバー13におけるフランジ部13dの下面(図2(b)のフランジ部下面13fに相当)からリブ部13bの先端までの高さH3、回路基板H5の厚みH5の合算値が、素電池10の底面から回路基板15の外側主面15cまでの距離(高さ)H0に合致するものとなっている場合である。即ち、カバー13のリブ部13bの先端部分が変形などを受けずに、電池パック1の全高が設計値通りとなっている場合を、本実施の形態では想定している。
4.効果
本実施の形態に係る電池パック1では、カバー13における2つのリブ部13bの各端面13eが、図3(b)などに示すように、角度θの斜面になっており、図5に示すように、回路基板15に対して線接触している。このように、カバー13におけるリブ部13bの端面13eを斜面とし、回路基板15に対して線接触することとなる場合は、上述のように、リブ部13bの各先端部分の変形を伴わなくても、素電池10の底面(缶底)から回路基板15の上面(外側主面15c)までの距離(高さ)H0が、設計値(許容範囲を含む)通りになっている場合である。このような構成となる場合においても、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10の底面(缶底)から回路基板15の外側主面15cまでの距離H0を高い精度で確保することができ、高い寸法精度を得ることができる。
また、図5などに示すように、本実施の形態に係る電池パック1では、カバー13における平板部13aの一部としての突出部13cが、素電池10の封口板10bにおけるガス排出弁10dが形成された凹部内に嵌入され、フランジ部13dの下面(フランジ部下面13f)が凹部の周縁部分に密に接している。また、電池パック1では、回路基板15の内側主面15dに対して、2つのリブ部13bの各先端の一部に対して密に接している。このような構成を有する電池パック1では、ホットメルト成形時において、流動樹脂が凹部内に侵入することを確実に防止することができ、ガス排出弁10dの機能を保証することができる。よって、電池パック1では、カバー13が凹部を確実に塞いでいるので、ホットメルト成形時においても、流動樹脂が、底部にガス排出弁10dが形成された凹部内に侵入することがない。
従って、本発明の実施の形態に係る電池パック1では、ホットメルト成形により形成されたモールディング樹脂部17を備えながら、素電池10におけるガス排出弁10dの機能を確実に保証することができる。
また、電池パック1では、カバー13および素電池10における封口板10bを、図2のY軸方向左手前側から平面視するとき、2つのリブ部13bの各根元が、封口板10bにおけるガス排出弁10dが設けられた凹部の内側に存在し、フランジ部13dが、凹部の外側に存在する(図2および図5などを参照)。よって、電池パック1では、ホットメルト成形時において、回路基板15を介して成形型500のピン部500aから受ける押圧力が、素電池10における凹部をカバー13が確実に塞ぐように伝達される。よって、ホットメルト成形時において、流動樹脂の侵入によりガス排出弁10dの機能が損なわれることがない。
また、図3に示すように、電池パック1では、カバー13における2つのリブ部13bの各々の端面13eであって、また、各々の先端部分が回路基板15の内側主面15dに対して線接触している(図5を参照)。このような構成を採用することにより、回路基板15を介して伝達される成形型500のピン部500aからの押圧により、素電池10の凹部の周縁部分に対してカバー13のフランジ部13dを確実に押しつけることができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
また、電池パック1では、カバー13を絶縁性の樹脂材料からなる形成することとしている。このような構成とすることにより、素電池10の封口板10bと回路基板15の内側主面15dに設けられた配線パターンなどとの電気的な絶縁を確実に図ることができるとともに、カバー13の形成が容易である。
また、電池パック1のモールディング樹脂部17には、成形型500のピン部500aに相当する貫通孔17cが結果として残るが、当該貫通孔17cは、外装ラベル19の舌状の部分19cにより塞がれている。これにより、モールディング樹脂部17の貫通孔17cを介しての、回路基板15などへの水分や埃の付着を防止することができ、品質面で効果を有する。
[変形例1]
変形例1に係る構成について、図6(a)を用い説明する。図6(a)は、上記実施の形態に係る図5に相当する模式断面図である。
図6(a)に示すように、変形例1に係る電池パックでは、カバー23の形態だけが上記実施の形態に係る電池パック1と異なり、回路基板15の内側主面15dに接する部分、即ち、カバー23における2つのリブ部23bの各先端部分の一部が圧潰されている(D部分)。コアパックを成形型500の内部空間500bに収容する前においては、図3(b)に示すカバー13と同等に、リブ部23bの端面は、斜面になっており、その先端は尖っていたものである。
本変形例1に係る電池パックでは、コアパックを成形型500の内部空間500bに収容し、ピン部500aによる押圧力が回路基板15を介してカバー23のリブ部23bに伝達されることで、その先端部分の一部が圧潰され、カバー23における高さ(フランジ部23dの下面からリブ部23bの先端までの距離)がH6となっている。
ここで、本変形例1では、上記実施の形態に対して、素電池10の高さH7、あるいは回路基板15の厚みH8、あるいはカバー23の高さ(図3(b)に示す押圧前の高さH2)の何れかにバラツキを有し、ピン部500aからの押圧力を加えないとした場合には、合計高さ(H2+H7+H8)が、電池パックにおける素電池10の底面から回路基板15の上面(外側主面)15cまでの高さに関する設計値H0よりも大きくなる場合がある。このような場合にも、本変形例1のように、カバー23におけるリブ部23bの先端部分の一部が圧潰されることで、高さバラツキを吸収させることができ、電池パックにおける設計値通り(許容範囲を含む)の高さH0を確保することができる。
例えば、素電池10における高さH7のバラツキが±0.15[mm]であり、カバー23の押圧前における高さH2のバラツキが±0.05[mm]、回路基板15の厚みH8のバラツキが±0.05[mm]である場合、単純にバラツキを合算すると、±0.25[mm]のバラツキとなってしまう。対して、図6(a)に示すような本変形例1に係る構成を採用する場合には、バラツキを±0.1[mm]程度に抑えることができる。
なお、本変形例においては、一例として、成形型500におけるコアパックを収納する内部空間の寸法が、上記高さH2,H7,H8の寸法公差の最小値に設定しているものである。
本変形例1においても、リブ部23bの一部が圧潰された状態となった場合においても、回路基板15とリブ部23bの先端とは密に接触し、これより、素電池10のガス排出弁10dが設けられた凹部の周縁部分に対して、カバー23のフランジ部23dが、上記同様に密に接することになる。
以上のような構成を採用することで、本変形例1に係る電池パックも、上記実施の形態に係る電池パック1と同様の効果を有する。また、本変形例1に係る電池パックでは、カバー23のリブ部23bの先端の一部が圧潰する形態であるため、回路基板15に対するカバー23の“浮き”を防止することができ、素電池10の封口板10bに対するカバー23の“浮き“も防止することができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
また、本変形例1に係る電池パックの構成を採用する場合には、カバー23におけるリブ部23bの高さバラツキを、圧潰部分で吸収させることができ、素電池10の封口板10bに対するカバー23の“浮き”を確実に防止することができる。
[変形例2]
変形例2に係る構成について、図6(b)を用い説明する。図6(b)は、上記実施の形態に係る図5に相当する模式断面図である。
図6(b)に示すように、変形例2に係る電池パックでも、上記変形例1と同様に、カバー33の形態だけが上記実施の形態に係る電池パック1と異なり、回路基板15の内側主面15dに対してカバー33における2つのリブ部33bの各先端が面接触している(F部分)。また、成形型500の内部空間500bに収容され、ピン部500aからの押圧力により、各リブ部33bの高さ方向中間部分(E部分)が、湾曲している。リブ部33bの湾曲の方向は、2つのリブ部33bの中間部分同士が互いに遠ざかる方向である。
コアパックを成形型500の内部空間500bに収容する前においては、図3(b)に示すカバー13と同等に、リブ部33bの端面は、斜面になっており、また、リブ部33bは平板部に対して鉛直上方に向けて立設されている、成形型500の内部空間500bに収容され、ピン部500aによる押圧力が回路基板15を介してカバー33のリブ部33bに伝達されることで、図6(b)に示す形状となる。
ここで、成形型500の内部空間500bに収容する前の状態では、カバー33のリブ部33bの高さ(図3(b)の高さH2)は、上記変形例1に係るカバー23のリブ部23bの高さよりも、更に高い場合を想定している。
このように、リブ部33bの先端部分の大部分が圧潰され、面接触となった場合においても、回路基板15とリブ部33bの先端とは密に面接触し、これより、素電池10のガス排出弁10dが設けられた凹部の周縁部分に対して、カバー33のフランジ部33dが、上記同様に密に接することになる。
また、本変形例2に係るカバー33では、2つのリブ部33bが湾曲した状態で、モールディング樹脂部で固定されるため、カバー33のリブ部33bが元の形状に戻ろうとするスプリングバック力により、より一層、密に素電池10の封口板10bの凹部を塞ぐことができる。
以上のような構成を採用することで、本変形例2に係る電池パックも、上記実施の形態に係る電池パック1および変形例1に係る電池パックと同様の効果を有する。また、本変形例2に係る電池パックでは、カバー33のリブ部33bの中間部分が湾曲した形態であるため、回路基板15に対するカバー33の“浮き”を防止することができ、素電池10の封口板10bに対するカバー33の“浮き“も防止することができる。よって、ホットメルト成形時における凹部内への流動樹脂の侵入を確実に防止することができる。
また、本変形例2に係る電池パックの構成を採用する場合にも、上記変形例1と同様に、素電池10の高さH10のバラツキ、押圧前におけるカバー33の高さ(図3(b)における高さH2)のバラツキ、回路基板15の厚みH11のバラツキを、E部分の湾曲の度合いにより吸収させることができ、カバー33の高さをH9とすることにより、電池パックにおける設計値通り(許容範囲を含む)の高さH0を確保することができる。
[その他の事項]
上記実施の形態および変形例1,2では、素電池10の一例として扁平角形のリチウムイオン二次電池を採用したが、本発明は、これに限定されない。例えば、外観形状については、円筒形やガム形、さらには金属ラミネート外装体を備える素電池を採用することもできる。また、電池種類についても、リチウムイオン電池以外にも、例えば、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池など種々の電池を素電池として採用することもできる。
また、上記実施の形態および変形例1,2では、一つの素電池10を備える形態を一例としたが、備える素電池の数については、これに限定されない。例えば、2つ以上の素電池を備える形態に対しても、本発明の構成を採用することで、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態および変形例1,2では、カバー13,23,33にそれぞれ2つのリブ部13b,23b,33bを有する構成を採用したが、3つ以上のリブ部を有する形態を採用することもできる。
また、上記実施の形態および変形例1,2では、カバー13,23,33について、それぞれ絶縁性の樹脂材料を用い形成することとしたが、必ずしもこれに限定されない。例えば、導電性材料を用い場合であっても、素電池の封口板および回路基板の配線パターンなどに接触する可能性のある箇所に絶縁被覆を施しておくこともできる。
また、上記実施の形態および変形例1,2では、カバー13,23,33の各リブ部13b,23b,33bの先端を斜面とすることとしたが、回路基板15の内側主面15dに対して隙間なく密に接することが担保されれば、これに限定されない。
本発明は、携帯電話機などのモバイル機器の電源として用いることができるとともに、高い安全性を有する電池パックを実現するのに有用である。
1.電池パック
10.素電池
10b.封口板
10d.ガス排出弁
11.クラッド板
12.両面粘着テープ
13,23,33.カバー
13b,23b,33b.リブ部
13d,23d,33d.フランジ部
13e.リブ端面
13f.フランジ部下面
14.PTC素子
15.回路基板
16.リード板
17.モールディング樹脂部
18.ラベル
19.外装ラベル
500.成形型
500a.ピン部

Claims (13)

  1. 外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池と、
    前記素電池における前記凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うように配されたカバーと、
    前記カバー上において、前記素電池における前記外装面の一部に対向して配された回路基板と、
    前記素電池における前記外装面の一部、前記カバー、および前記回路基板を被覆するモールディング樹脂部と、
    を備え、
    前記カバーは、前記素電池における前記外装面の一部に設けられた前記凹部に一部が嵌入する平板部と、前記外装面の一部における前記凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、前記平板部における前記外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分は、前記複数のリブ部のそれ以外の部分よりも機械的剛性が低くなるよう、形成されている
    ことを特徴とする電池パック。
  2. 前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分は、前記複数のリブ部の各端面が、当該リブ部の厚み方向において、前記平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっており、前記回路基板に対して線接触している
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分は、前記回路基板との接触部分が当該接触による応力を受けて圧潰されており、残りの部分が前記平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  4. 外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池と、
    前記素電池における前記凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うように配されたカバーと、
    前記カバー上において、前記素電池における前記外装面の一部に対向して配された回路基板と、
    前記素電池における前記外装面の一部、前記カバー、および前記回路基板を被覆するモールディング樹脂部と、
    を備え、
    前記カバーは、前記素電池における前記外装面の一部に設けられた前記凹部に一部が嵌入する平板部と、前記外装面の一部における前記凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、前記平板部における前記外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部は、その先端部分が前記回路基板に対して面接触しているとともに、前記回路基板との接触圧により、根元と先端との間の中間部分が湾曲している
    ことを特徴とする電池パック。
  5. 前記カバーは、絶縁性の樹脂材料からなる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の電池パック。
  6. 前記モールディング樹脂部には、内外を貫通する孔があけられており、
    前記モールディング樹脂部にあけられた孔を通し、前記回路基板の一部が露出している
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の電池パック。
  7. 前記モールディング樹脂部にあけられた孔は、その外側に被着されたラベルにより塞がれている
    ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
  8. 前記カバーおよび前記外装面の一部を、前記平板部の表面に直交する方向から平面視するとき、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部の各根元は、前記外装面の一部における前記凹部の内側に存在し、
    前記フランジ部は、前記外装面の一部における前記凹部の外側に存在する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の電池パック。
  9. 外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池を準備する工程と、
    前記素電池における前記凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うようにカバーを配する工程と、
    前記カバー上に対して、前記素電池における前記外装面の一部に対向するように回路基板を配する工程と、
    前記素電池と、当該素電池に取り付けられたカバーおよび回路基板とからなるコアパックを、成形型内部の空間に収納し、前記空間に流動樹脂を流し込んでホットメルト成形を実行し、前記素電池における前記外装面の一部、前記カバー、および前記回路基板を被覆するようにモールディング樹脂部を形成する工程と、
    を備え、
    前記カバーは、前記素電池における前記外装面の一部に設けられた前記凹部に一部が嵌入する平板部と、前記外装面の一部における前記凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、前記平板部における前記外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分は、前記複数のリブ部のそれ以外の部分よりも機械的剛性が低くなるよう、形成されている
    ことを特徴とする電池パックの製造方法。
  10. 前記モールディング樹脂部を形成する工程において、
    前記成形型の空間に収納された状態での前記コアパックでは、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分における前記複数のリブ部の各端面が、当該リブ部の厚み方向において、前記平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっており、前記回路基板に対して線接触している
    ことを特徴とする請求項9に記載の電池パックの製造方法。
  11. 前記モールディング樹脂部を形成する工程において、
    前記成形型の空間に収納された状態での前記コアパックでは、
    前記カバーにおける前記複数のリブ部の各先端部分における前記回路基板との接触部分が、当該回路基板を介した前記成形型の前記空間を臨む端面からの応力を受けて圧潰されており、残りの部分が前記平板部の表面に対して斜め方向となる斜面になっている
    ことを特徴とする請求項9に記載の電池パックの製造方法。
  12. 外装面の一部に凹部が形成され、当該凹部の底部にガス排出弁が形成されてなる素電池を準備する工程と、
    前記素電池における前記凹部およびその周縁部分を覆い、これにより前記ガス排出弁の上方を覆うようにカバーを配する工程と、
    前記カバー上に対して、前記素電池における前記外装面の一部に対向するように回路基板を配する工程と、
    前記素電池と、当該素電池に取り付けられたカバーおよび回路基板とからなるコアパックを、成形型内部の空間に収納し、前記空間に流動樹脂を流し込んでホットメルト成形を実行し、前記素電池における前記外装面の一部、前記カバー、および前記回路基板を被覆するようにモールディング樹脂部を形成する工程と、
    を備え、
    前記カバーは、前記素電池における前記外装面の一部に設けられた前記凹部に一部が嵌入する平板部と、前記外装面の一部における前記凹部の周縁部分に密に接するフランジ部と、前記平板部における前記外装面とは反対側の表面から立設され、それぞれが板状をした複数のリブ部と、が一体に形成されてなり、
    前記モールディング樹脂部を形成する工程において、
    前記成形型の空間に収納された状態での前記コアパックでは、前記カバーにおける前記複数のリブ部の先端部分が、前記回路基板に対して面接触しているとともに、当該回路基板を介した前記成形型の前記空間を臨む端面からの応力を受けて、根元と先端との間の中間部分が湾曲している
    ことを特徴とする電池パックの製造方法。
  13. 前記成形型における前記空間を臨む端面の内の一部からは、ピン状突起が突設されており、
    前記モールディング樹脂部を形成する工程において、
    前記成形型の空間に収納された状態での前記コアパックは、前記回路基板の一部が前記ピン状突起の先端の当接を受けて前記素電池における前記外周面の一部の側に押しつけられた状態になっている
    ことを特徴とする請求項9から請求項12の何れかに記載の電池パックの製造方法。
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