JP2013117247A - 車両の衝撃吸収部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】四角柱状の木材と、該木材の外周面を囲う中空筒状の金属製の枠体とを備え、衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受ける車両の衝撃吸収部材において、木材本来の機能を的確に発揮させる。
【解決手段】枠体31は、少なくとも対向する一対の面41、42、43、44から直角に張り出すリブ41r、42r、43r、44rが、軸方向に沿って全長に亘って形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の衝撃吸収部材に関し、詳しくは、四角柱状の木材と、該木材の外周面を囲う中空筒状の金属製の枠体とを備え、衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受ける車両の衝撃吸収部材に関する。
この種の車両の衝撃吸収部材は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1の衝撃吸収部材では、枠体としてのアルミニウム製中空材に木材が略ぴったりとあるいは若干きつく嵌め込まれることで、衝撃を受けて衝撃吸収部材が変位するのに伴い反力としての圧縮荷重が変動するのを抑制して衝撃エネルギーの吸収性能を向上させることができるとされている。更に、木材の繊維方向を枠体の軸方向に一致させることで、衝撃エネルギーの吸収量の増加が図られている。
特開2001−182769号公報
たしかに、木材は、元来多孔質であるとともに繊維が一方向に揃っているので、繊維方向を圧縮方向に一致させ、真っ直ぐに圧縮することができれば、圧縮荷重の変動を効果的に抑制しながら衝撃エネルギーの吸収量を向上させることができる。しかしながら、従来の衝撃吸収部材では、枠体が圧縮荷重により蛇腹状に座屈変形する。この場合、蛇腹の振幅が大きいと枠体が木片に食い込み、局所的に木材の繊維の変形方向が傾斜するため、木材の元来の特徴を最大限には活かせない。これでは、局所的に繊維が傾斜することで圧縮荷重が変動してしまう。特許文献1では枠体と木材とが密着しているため、枠体が木材に深く食い込みやすく、木材の繊維が傾斜しやすかった。
そこで、本発明は、圧縮変形時に枠体が木材に食い込むのを抑制し、木材本来の機能を的確に発揮させて、圧縮荷重の安定した車両の衝撃吸収部材を提供することを目的とする。
本発明は、四角柱状の木材と、該木材の外周面を囲う中空筒状の金属製の枠体とを備え、衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受ける車両の衝撃吸収部材であって、前記枠体は、少なくとも対向する一対の面から直角に張り出すリブが、前記軸方向に沿って全長に亘って形成されていることを特徴とする車両の衝撃吸収部材である。
かかる衝撃吸収部材によれば、軸方向の圧縮荷重を受けて枠体が蛇腹状に変形するにあたり、リブが設定されていることにより蛇腹の振幅が小さくなる。それにより、枠体が木材に食い込むのを抑制することができる。
リブは、(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であることが望ましい。この場合、枠体が蛇腹状に変形する際の蛇腹の振幅をより有効に小さくし、枠体が木材に食い込むのをより効果的に抑制することができる。また、木材と枠体とに間隙を有することも好ましい。この場合、枠体の蛇腹の波を間隙で許容することでも木材に枠体が食い込むのを抑制することができる。リブは、枠体の外側に張り出すことができる。また、内側に張り出すこともできる。
本発明の衝撃吸収部材によれば、軸方向の圧縮荷重を受けると枠体が細かく波を打ちながら蛇腹変形するため木材に食い込みにくい。そのため、木材の元来の特徴を最大限に活かすことができ、圧縮荷重の安定した車両の衝撃吸収部材を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る衝撃吸収部材の斜視図である。 図1に示される衝撃吸収部材のII−II断面に対応し、変形後の状態を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る衝撃吸収部材を構成する枠体の変形態様について枠体の一部を取り上げて模式的に示す図である。 本発明の実施形態2に係る衝撃吸収部材の斜視図である。 試験例1に係るグラフであり、No.1の衝撃吸収部材について衝撃吸収部材の変位と反力としての圧縮荷重との関係を示すグラフである。 試験例1に係るグラフであり、No.2の衝撃吸収部材について衝撃吸収部材の変位と反力としての圧縮荷重との関係を示すグラフである。 試験例1に係るグラフであり、No.3の衝撃吸収部材について衝撃吸収部材の変位と反力としての圧縮荷重との関係を示すグラフである。 試験例1のNo.1の衝撃吸収部材について、圧縮後の外観を一壁面を正面から見た状態として示す写真である。 試験例1のNo.1の衝撃吸収部材について、圧縮後に軸方向に切断し、その切断面を示す写真である。 試験例1のNo.2の衝撃吸収部材について、圧縮後の外観を斜め方向から見た状態として示す写真である。 試験例1のNo.3の衝撃吸収部材について、圧縮後の外観を斜め方向から見た状態として示す写真である。 試験例1のNo.3の衝撃吸収部材について、圧縮後に軸方向に切断し、その切断面を示す写真である。 試験例2に係るグラフであり、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比と枠部に形成された波の数の関係を示すグラフである。 試験例3に係るグラフであり、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が4の衝撃吸収部材について衝撃吸収部材の変位と反力としての圧縮荷重との関係を示すグラフである。 試験例3に係るグラフであり、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5の衝撃吸収部材について衝撃吸収部材の変位と反力としての圧縮荷重との関係を示すグラフである。
<実施形態1>
図1〜3を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。本実施形態の衝撃吸収部材11は、自動車等の車両に設置されて衝突時の衝撃エネルギーを吸収するための部材である。図1に示されるように、衝撃吸収部材11は、軸方向に直交する平断面が正方形の四角柱状の木材21と、木材21の外周面を囲う金属製の枠体31とからなり、衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受けるものである。
木材21は、その繊維方向が圧縮荷重(軸方向)と平行になるように四角柱状に製材されている。木材21の種類は特に限定されず、例えば、スギ、ヒノキ、マツ等の針葉樹や、ケヤキやブナ等の広葉樹を用いることができる。比重が高い木材は強度に優れ、比重が低い木材は気孔率が高いため、クラッシュストローク(圧縮による変位量)が長くなる特徴がある。この点を考慮し、車両の設置位置に合わせて適宜の比重の木材を選択するのが望ましい。比重が0.2〜0.4の木材を用いると、クラッシュストロークを十分に確保しつつ、ある程度の強度を有することで、衝撃エネルギーの吸収量をより高めることができ好ましい。比重が0.2〜0.4の木材としては、例えば、スギ、ヒノキ、マツ等が挙げられる。
枠体31は、木材21の側面に対面する4つの壁面41〜44で形成された中空四角筒状の枠部33を備えている。枠体31は、木材21を支持することができるとともに、軸方向の圧縮荷重を受けて木材21とともに変形することのできるものであり、例えば、アルミニウムや銅、鉄などの金属からなる。枠部33には、木材21の側面との間にわずかな間隙Sを形成して木材21が収容されており、枠部33により木材21の外周面全体が過不足無く覆われている。
枠部33を形成する4つの壁面41〜44のそれぞれには、リブ41r〜44rが設けられている。リブ41r〜44rは板状であり、壁面41〜44から外側に直角に張り出している。リブ41r〜44rは、壁面41〜44の幅方向の中央において軸方向に沿って軸方向の全長に亘って形成されており、その張り出し高さ寸法(突出量)は、全長を通じて等しい。このリブ41r〜44rは、軸方向の圧縮荷重を受けると、それ自体が座屈変形しながら枠部33の壁面41〜44が波打つように座屈変形するのを許容することのできるものである。その作用機能について、衝突に伴う圧縮荷重が作用したときの衝撃吸収部材11の作用機能を説明しながら、更に詳しく説明する。
衝撃吸収部材11は、木材21の軸方向(繊維方向)と車両の衝突方向とが平行になるように設置される。衝突に伴って衝撃吸収部材11に軸方向の圧縮荷重が作用すると、図2に模式的に示されるように、木材21を囲う枠体31の枠部33は蛇腹状に座屈しながら軸方向に押し潰され、木材21は枠体31により転倒が抑制されて軸方向にそのまま圧縮変形する。
このとき、リブ41r〜44rは、各壁面41〜44の蛇腹の湾曲方向とは直交する方向に湾曲しながら波を打つように座屈変形する。すなわち、リブ41r〜44rの変形態様を図3を参照しながら壁面41を取り上げて説明すると、壁面41が矢印Aで示されるように枠部33の内外方向に波を打つように座屈するのに対し、リブ41rは矢印Bで示されるように、壁面41の座屈方向とは直交する方向に波を打つように座屈しながら軸方向に潰れる。ここで、枠部33は、基本的には、比較的強度の高い角部45〜48が座屈し、それに追従して間の平らな面(壁面41〜44)が波打つように変形しようとする。しかし、壁面41〜44にはリブ41r〜44rが設けられており、リブ41r〜44rが軸方向に潰れることで、壁面41〜44は幅方向の中間で大きく屈曲するのが抑制されながら蛇腹変形が許容される。そのため、リブ41r〜44rも壁面41〜44における蛇腹変形の基点となり、壁面41〜44に形成される蛇腹の波形状はリブ41r〜44rを境に分割される。すなわち、各壁面41〜44においてリブ41r〜44rで分割された小幅な面形状単位で波形が形成される。小幅な面形状単位が隣り合う面形状単位と相互に引き合いながら座屈しようとするため、大きく屈曲するのが規制され、各面形状単位が振幅の小さな波形状を形成しながら変形する。
各壁面41〜44において波形状を有効に分割するために、リブ41r〜44rは、圧縮荷重を受けて当該リブ41r〜44rが座屈変形しながら軸方向に潰れるように、張り出し高さ寸法と厚みが適宜調整される。ここで、リブ41r〜44rは、壁面41〜44をある程度は補強するものの、壁面41〜44全体を補強して壁面41〜44の蛇腹変形を妨げるものは好ましくない。また、壁面41〜44が内外方向に波打つのに屈して内外方向にうねるほど脆弱なものも好ましくない。リブ41r〜44rは、(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であると、リブ41r〜44rが圧縮荷重を受けて当該リブ41r〜44rの板状形状の表裏面方向に波打つように座屈変形して各壁面41〜44の蛇腹の波形状を有効に分割し、より細かい波形とすることができる点で好ましい。かかる(張り出し高さ寸法/厚み)比とするにあたり、リブ41r〜44rの厚みは、例えば、5mm以下を目安とすることができる。この場合、張り出し高さ寸法とのバランスをとって壁面41〜44の波形状を有効に分割して細かい波形を形成しやすい。
かかる衝撃吸収部材11によれば、軸方向の圧縮荷重が作用すると、木材21を囲う枠体31の枠部33が蛇腹変形して軸方向に潰れるため、木材21を転倒することなく繊維方向に沿って真っ直ぐ圧縮変形する。そのため、応力としての圧縮荷重の変動が少ない。ここで、枠体31の枠部33は波形の振幅が小さい蛇腹状に変形するため内側に大きく湾曲することがなく、木材21に食い込みにくく、食い込みにより木材21の繊維を部分的に傾倒することによる圧縮荷重の変動を引き起こしにくい。枠体31と木材21との間に間隙Sが設けられていることも食い込み抑制に寄与している。ただし、枠体31の枠部33が内側に大きく湾曲することはないので、間隙Sをごくわずかに設定するだけで食い込み抑制効果を高めることができ、枠部33の木材21を真っ直ぐに保持する機能を担保することができる。間隙Sは、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下である。なお、この衝撃吸収部材11では、基本的には枠体が細かく蛇腹状に変形することで枠体の木材への食い込みが抑制されているため、間隙Sはなくてもよく、間隙Sの寸法の下限は特に限定されない。
衝撃吸収部材11の設置場所は、乗員や歩行者等を保護するために衝突エネルギーを吸収すべき場所であれば特に限定されない。例えば、フェンダパネルとボディパネルとの間、バンパリインホースとサイドメンバとの間、ドアパネルとドアトリムとの間、ピラーとピラートリムとの間、天井パネルとルーフライナとの間、フロアパネルとカーペットとの間などに設置することができる。衝撃吸収部材11の車両への固定方法は特に限定されず、例えば、枠体31を溶接や接着等によって車両へ固定したり、あるいはブラケットを介して車両へ固定してもよい。
<実施形態2>
図4を参照しながら、本発明の別の実施形態について説明する。本実施形態の衝撃吸収部材51は、四角柱状の木材61と、木材61の外周面を囲う金属製の枠体71とからなり、自動車等の車両に設置されて衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受けるための部材である。この衝撃吸収部材51は、作用機能は上記実施形態1と同様であるが、構成上、枠体71に形成されたリブ81r〜84rが内側に張り出している点が上記実施形態1とは異なる特徴である。
木材61は、その繊維方向が圧縮荷重(軸方向)と平行になるように四角柱状に製材されており、各側面には枠体71のリブ81r〜84rが差し込まれる切れ込み63a〜63dが形成されている。
枠体71は、中空四角筒状の枠部73を備えており、枠部73を形成する4つの壁面81〜84のそれぞれには、内側に直角に張り出す板状のリブ81r〜84rが設けられている。リブ81r〜84rは、壁面81〜84の幅方向の中央において軸方向に沿って軸方向の全長に亘って形成されており、その張り出し高さ寸法(突出量)は、全長を通じて等しい。枠体71は、木材61の切れ込み63a〜63dにリブ81r〜84rが差し込まれた状態で木材61を枠部73に収容し、木材61の外周面全体を過不足無く覆っている。
リブ81r〜84rは、軸方向の圧縮荷重を受けると、それ自体が座屈変形しながら軸方向に潰れるとともに、枠部73の壁面81〜84が波打つように座屈変形するのを許容することのできるものである。リブ81r〜84rの張り出し高さ寸法は、リブ81r〜84rが木材61を分断しない寸法範囲で適宜調整される。リブ81r〜84rにより木材61が分断されると、軸方向の圧縮荷重を受けた際に木材61が転倒しやすくなるためである。リブ81r〜84rは、(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であるのが好ましい。この場合、各壁面81〜84において蛇腹の波形状を有効に分割し、より細かい波形とすることができる。かかる(張り出し高さ寸法/厚み)比とするにあたり、リブ81r〜84rの厚みは限定されないが、例えば、5mm以下を目安とすることができる。この場合、張り出し高さ寸法とのバランスをとって壁面81〜84の波形状を有効に分割して細かい波形を形成しやすい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が考えられるものである。例えば、枠体のリブは、少なくとも対向する2つの壁面に設けられていればよい。図1に示される衝撃吸収部材11を例に挙げると、対面する壁面41,43ないし壁面42,44のうち少なくとも一組の壁面にリブが設けられていればよい。また、衝撃吸収部材の軸方向に直交する平断面は長方形でもよい。その場合には、面積の大きい方の二壁面にリブを設けるのが好ましい。また、一つ衝撃吸収部材において、実施形態1のように外側に張り出すリブと、実施形態2のように外側に張り出すリブとが混在していてもよい。
[試験例1]
試験例1では、リブの構成の異なるNo.1〜3の衝撃吸収部材を用いた。No.1は、上記実施形態1と同じ構成でリブが外側に張り出すものであり、No.2は、上記実施形態2と同じ構成でリブが内側に張り出すものである。No.3は、リブがなく枠部のみで構成された比較対照の衝撃吸収部材である。No.1〜3の衝撃吸収部材において、木材には、外寸39.3mm角×軸方向長さ70mmのスギの角材を用いた。また、枠体にはアルミニウム(A5052)を用い、枠部は、内寸40mm角×軸方向長さ70mm、厚み0.5mmであり、木材との間に片側0.35mmの隙間を形成した状態で木材を収容した。各衝撃吸収部材のリブの構成については表1に示す。
上記構成のNo.1〜3の衝撃吸収部材を、株式会社島津製作所製の圧縮試験機(オートグラフAG−100KNE型)へ設置し、2mm/minの条件で軸方向に圧縮した場合の、変位と圧縮荷重(反力)との関係を測定した。その結果を図5〜7に示す。また、各衝撃吸収部材について、図8〜12に圧縮後の状態を写真で示す。図8はNo.1の衝撃吸収部材について一壁面を正面から見た状態を示す写真であり、図9はNo.1の衝撃吸収部材を軸方向に切断し、その切断面の一部を示す写真である。図10は、No.2の衝撃吸収部材を斜め方向から見た状態を示す写真である。図11はNo.3の衝撃吸収部材を斜め方向から見た状態を示す写真であり、図12は、No.3の衝撃吸収部材を軸方向に切断し、その切断面の一部を示す写真である。
衝撃吸収部材の変位と圧縮荷重(反力)との関係を示す図5〜7のグラフを参照すると、圧縮荷重が初期変位での立ち上がった後には、リブを有しないNo.3に比べて、リブを有するNo.1、2の方が直線的に推移し、より安定していることが明らかとなった。ここで、衝撃吸収部材の変形に注目したところ、No.1〜3のいずれも、枠体の枠部は蛇腹変形ながら軸方向に潰れ、中の木材は倒れることなく真っ直ぐに圧縮変形していた。しかし、枠部に形成された蛇腹の波の数は、リブの無いNo.3が3つであったのに対し、リブを有するNo.1、2は5つであって、蛇腹の振幅がより小さく、細かく変形していた。リブの無いNo.3では、枠部の蛇腹の山(谷)が壁面の幅方向の端から端まで一続きになっていた(図11参照)のに対し、リブが有るNo.1、2ではリブの位置で分割されていた(図8、10参照)。ここで、リブに注目すると、枠部の蛇腹変形に追従することなく潰れていた。すなわち、図8のNo.1の写真によく示されるように、リブは枠部の蛇腹変形のとは直交する方向に波を打つように潰れていた。このことから、リブを有する場合、枠部の壁面は中間が大きく屈曲することが抑制され、リブと壁面とが相互作用で互いに直交する方向に座屈変形することで、壁面は細かく振幅する蛇腹状に変形したものと考えられる。リブを有するNo.1、2では枠部が細かく蛇腹変形した結果、木材への枠体の食い込みがなかった(図9参照)。それにより圧縮荷重が安定したものと考えられる。一方、リブの無いNo.3では、図12に示されるように、枠部の壁面が大きく振幅して蛇腹状に変形して木材に食い込んでいた。
[試験例2]
試験例2では、構成が上記実施形態1と同じであり、木材及び枠体の枠部の材質及び寸法が上記試験例1と同じであって、リブの厚みを0.5mmで一定とし、張り出し高さ寸法を変更してリブの(張り出し高さ寸法/厚み)比を4、5、10、20、22とした衝撃吸収部材を用い、上記試験例1と同様に圧縮し、衝撃吸収部材を目視で観察して枠体の枠部に形成された波の数をカウントした。その結果を、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比と波の数の関係をグラフとして図13に示す。
図13の結果から明らかなように、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であると、波の数が多くなり、より細かい波形を形成しながら枠部が蛇腹変形することが明らかとなった。圧縮された枠体を観察すると、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5、10、20のいずれの場合においても、リブは枠部の蛇腹変形とは直交する方向に波を打つように潰れていた。一方、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が4のときには、波の数が少なくなることも明らかとなった。圧縮された枠体を観察すると、リブが枠部の壁面が波形に変形するのに追従して変形していた。また、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が22のときにも波の数が少なくなることも明らかとなった。圧縮された枠体を観察すると、リブが倒れて壁面に巻き込まれるように変形していた。以上のことから、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であると、枠部がより細かく蛇腹変形することで木材に食い込むことを効果的に抑制することができて好ましいことが明らかとなった。
また、試験例2の追加試験として、リブの厚みを1mmで一定にして張り出し高さ寸法を変更してリブの(張り出し高さ寸法/厚み)比を調整して、試験例2と同様の方法にてリブの(張り出し高さ寸法/厚み)比と枠部に形成される波の数の関係を調べた。その結果、リブの厚みが0.5mmの場合と同様の挙動を示すことが確認された。
[試験例3]
試験例3では、試験例1でのNo.2の衝撃吸収部材において、リブの張り出し高さ寸法のみを変更してリブの(張り出し高さ寸法/厚み)比を4、5、20とした衝撃吸収部材を用い、上記試験例1と同様に圧縮した。
その結果、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が4の場合、リブが枠部の蛇腹変形に巻き込まれるようにうねった。そして、図14に示す変位と圧縮荷重(反力)との関係を示すグラフから明らかなように、圧縮荷重が初期変位での立ち上がった後の圧縮荷重の変動が大きかった。しかし、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5の場合には、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)が10のNo.2と同様に、枠部の蛇腹の山(谷)がリブの位置で分割されて細かく蛇腹変形し、図15に示す変位と圧縮荷重(反力)との関係を示すグラフから明らかなように、圧縮荷重が初期変位での立ち上がった後には、直線的に推移した。また、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が20の場合にも、枠部の蛇腹の山(谷)がリブの位置で分割されて細かく蛇腹変形し、圧縮荷重が初期変位での立ち上がった後には、直線的に推移することが確認された。以上の結果より、リブが内側に張り出している場合でも、リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比を5〜20とすることで枠部がより細かく蛇腹変形し、木材への食い込みを効果的に抑制することができることが明らかとなった。ひいて、圧縮荷重が初期変位での立ち上がった後の推移をより安定化させられることが明らかとなった。
11 衝撃吸収部材
21 木材
31 枠体
33 枠部
41r〜44r リブ
51 衝撃吸収部材
61 木材
71 枠体
73 枠部
81r〜84r リブ
S 間隙

Claims (5)

  1. 四角柱状の木材と、該木材の外周面を囲う中空筒状の金属製の枠体とを備え、衝突時の衝撃を軸方向の圧縮荷重として受ける車両の衝撃吸収部材であって、
    前記枠体は、少なくとも対向する一対の面から直角に張り出すリブが、前記軸方向に沿って全長に亘って形成されていることを特徴とする車両の衝撃吸収部材。
  2. 請求項1に記載の車両の衝撃吸収部材であって、
    前記リブの(張り出し高さ寸法/厚み)比が5〜20であることを特徴とする車両の衝撃吸収部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両の衝撃吸収部材であって、
    前記木材と前記枠体とに間隙を有することを特徴とする車両の衝撃吸収部材。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収部材であって、
    前記リブが前記枠体の外側に張り出していることを特徴とする車両の衝撃吸収部材。
  5. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収部材であって、
    前記リブが前記枠体の内側に張り出していることを特徴とする車両の衝撃吸収部材。
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