JP2013115294A - 太陽電池パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面基板の主面での外気との熱交換を促進するとともに、太陽電池パネル内の熱を裏面基板側へ効率的に移動できるので、温度上昇による光電変換効率の低下を低減できる。
【解決手段】光電変換可能な太陽電池素子1と、太陽電池素子1の受光面側に配置された表面基板2と、太陽電池素子1の受光面とは反対の面側に配置された裏面基板3とを有する太陽電池パネル10であって、裏面基板3の主面および表面基板2の主面は、前記太陽電池素子1とは反対側に面しており、裏面基板3の主面は、表面基板2の主面よりも算術平均表面粗さの値が大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池パネルに関するものである。
近年、太陽電池パネルを住宅等の建造物に設置して、太陽光を電力として利用することが盛んに行われている。
太陽電池パネルは、架台などの固定部材を用いて、複数の太陽電池モジュール(太陽電池パネルという場合がある)を電気的に接続するとともに、構造的に一体化したものである。
太陽電池モジュールは、複数の太陽電池素子を電気的に接続したものである。太陽電池素子としては、シリコン単結晶、シリコン多結晶、アモルファスシリコン、CdS、CISなどを用いた太陽電池素子、色素増感型太陽電池素子などが挙げられる。
太陽電池パネルに用いられる架台としては、一般に、屋根の傾斜に沿って設けられる縦ラック、あるいは屋根の傾斜方向に対して垂直に設けられる横ラックが挙げられる。
現在においては、設置の制限が少ない点、および配置された太陽電池パネルの傾斜と垂直方向の水平性が保たれることによって色合いが統一される点から、横ラックが好適に用いられている。
しかしながら、横ラックは、太陽電池パネルの裏面側の空気(内気)の流路を横断して配置されるため、空気の流路が小さくなって、太陽電池パネルの裏面側における通気量が減少する。
その結果、太陽電池素子の温度が上昇し、最大出力Pmaxが減少して発電効率の低下を招くという問題がある。
このような問題を解決するために、横ラックの側部に、軒棟方向に貫通する貫通孔を設けることで、太陽電池パネルの裏面側の空気の流路を大きくして、通気量を増大させ、太陽電池パネルを冷却する方法が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2000−101120号公報 特開2000−87514号公報
しかしながら、上述のように横ラックの軒棟方向に貫通孔を設けた構造では、横ラック部分を通過する際の空気抵抗が大きいために太陽電池パネルの裏面側を流れる空気の流量が小さく、十分な冷却効果が得られないという問題がある。
また、上述の構造の場合、外気を太陽電池パネルの裏面側に導入するための取入れ口は、太陽電池パネルの軒側端部と棟側端部とに設けられるのみである。
そのため、軒側端部から低温の外気が導入されたとしても、棟側に向けて流れるに従って空気の温度は上昇してしまう。
結果として、同一系統に属する軒側の太陽電池パネルと棟側の太陽電池パネルとの間で、両者の温度差に起因した発電効率の不均一が生じ、冷却を行っているにも関わらず、系統全体として十分な発電量が得られないという問題がある。
本発明の太陽電池パネルは、光電変換可能な太陽電池素子と、太陽電池素子の受光面側に配置された表面基板と、太陽電池素子の受光面とは反対の面側に配置された裏面基板とを有する太陽電池パネルであって、裏面基板の主面および表面基板の主面は、太陽電池素子とは反対側に面しており、裏面基板の主面は、表面基板の主面よりも算術平均表面粗さの値が大きいことを特徴とする。
本発明の太陽電池パネルによれば、裏面基板の主面の比表面積が大きいことによって、裏面基板の主面での外気との熱交換を促進するとともに、太陽電池パネル内の熱を裏面基板側へ効率的に移動できるので、温度上昇による光電変換効率の低下を低減できる。
本発明の太陽電池パネルの一実施形態を示す断面模式図である。 従来の太陽電池パネルの一実施形態を示す断面模式図である。 本発明の太陽電池パネルの一実施形態を示す断面模式図である。 従来の太陽電池パネルの一実施形態を示す断面模式図である。 本発明の太陽電池パネルの表面基板と裏面基板における算術平均表面粗さのグラフである。 従来の太陽電池パネルの表面基板と裏面基板における算術平均表面粗さのグラフである。
本実施形態の太陽電池パネルによれば、光電変換可能な太陽電池素子と、太陽電池素子の受光面側に配置された表面基板と、太陽電池素子の受光面とは反対の面側に配置された裏面基板とを有する太陽電池パネルであって、裏面基板の主面および表面基板の主面は、太陽電池素子とは反対側に面しており、裏面基板の主面は、表面基板の主面よりも算術平均表面粗さの値が大きい。
図1において裏面基板3の上に、光電変換可能な太陽電池素子1を形成し、さらに太陽電池素子1の上(受光面)側に表面基板2を被せてそれぞれを一体化した、太陽電池パネル10を示す。
裏面基板3の主面3aと表面基板2の主面2aは、太陽電池素子1とは反対側に面しており、表面基板2の主面2a、裏面基板3の主面3aは外気に対し直接露出している。
そして、裏面基板3の主面3aは、表面基板2の主面2aよりも、凹凸構造を大きく、すなわち、算術平均表面粗さの値Raをより大きくすることによって、裏面基板3の主面3aの比表面積を大きくしている。
これにより、裏面基板3の主面3aにおける外気との熱交換を促進することができるので、太陽電池パネル10内の熱を裏面基板3側へ効率的に移動させることができる。
よって、太陽電池パネル10の温度上昇により、太陽電池素子1の光電変換効率が低下することを低減できる。
一方、図2において裏面基板3の主面3aは、表面基板2の主面2aと同程度の算術平均表面粗さであり、裏面基板3の主面3aと表面基板2の主面2aとは、外気との熱交換能力に差がない状態を示すものである。
よって、太陽電池パネル10内の熱は、表面基板2と裏面基板3との間で滞留してしまうため、効率的に熱を移動できないので、大気への放熱が損なわれる場合がある。
また本実施形態の太陽電池パネルでは、裏面基板3の主面3aの凹凸構造における凸部を起点として結露を生じさせて、さらにこの結露した水分を凹凸構造における凹部に留めさせておくことができる。
これにより、この水分による気化熱を随時利用することで、安定して太陽電池パネル10を冷却することができ、高い光電変換効率を維持することができる。
特に、裏面基板3の主面3aに沿って定期的に給水するシステムを設ければ、さらに効果的に冷却することができる。
例えば、屋根の斜面に太陽電池パネル10を設置する場合であれば、太陽電池パネル10の斜面上側から斜面下側に向かって、裏面基板3の主面3aに沿って水を流す手段を用いることができる。
あるいは、地面に対して水平に太陽電池パネル10を設置する場合であれば、裏面基板3の主面3a全体に霧吹きなどで水を噴霧する手段を用いればよい。
ここで表面基板2の主面2aの算術平均表面粗さRaが粗い場合、受光面に入射した光の閉じ込め効果によって、熱が太陽電池パネル10内部に閉じ込められ易くなってしまうため、太陽電池パネル10内部の温度が上昇して光電変換効率が低下する場合がある。
そのため、太陽電池パネル10内に熱を閉じ込めないようするために、表面基板2の主面2aは、適切な算術平均表面粗さRa以下であることが好ましい。
ここで、表面基板2の主面2aおよび裏面基板3の主面3aの算術平均表面粗さRaとは、外気と接している基板の最表面における測定値のことである。
また、太陽電池素子1と裏面基板3とが一体化した状態の太陽電池パネル10であって、太陽電池パネル10に別途配置された構造物の凹凸の算術平均表面粗さRaとは異なるものである。
すなわち、太陽電池パネル10とは別体の放熱フィン等の構造物を設けた場合、全体の構造が複雑になるとともに、放熱フィン等の構造物と太陽電池パネル10との接触が悪くなり易くなり、外気への放熱が低下する場合がある。
さらに本実施形態の太陽電池パネルによれば、裏面基板の主面の算術平均表面粗さの値は、面内方向に分布がある。
図5、図6のグラフにおいて、縦軸は表面基板2の主面2aおよび裏面基板3の主面3aの算術平均表面粗さRaであり、横軸は表面基板2の主面2aおよび裏面基板3の主面
3aの対角線方向の位置である。
ここで算術平均表面粗さRaの値に面内方向(裏面基板3に水平な方向)に分布があるとは、図5のように裏面基板3の主面3a上の算術平均表面粗さRaが局所的に異なっていることである。
算術平均表面粗さRaは、片持ち梁法の触針を用いた表面粗さ計、あるいは原子間力による非接触式の表面粗さ計で測定することができる。
ここで算術平均表面粗さRaの面内方向の分布は、例えば太陽電池パネル10の2つの対角線に沿って測定するようにすればよく、好ましくはガウシアン分布のように、太陽電池パネル10の中央付近での算術平均表面粗さRaが最大、太陽電池パネル10の縁部付近での算術平均表面粗さRaが最小になることが、反りを矯正する点で望ましい。
算術平均表面粗さRaの面内分布は±%で表わされ、算術平均表面粗さRaの最大値をRamax、算術平均表面粗さRaの最小値をRaminとしたとき、100×(Ramax−Ramin)/(Ramax+Ramin)として算出することができる。
図5のように、受光面とは反対側である裏面基板3の主面3aの表面性状を調整、例えば、裏面基板3の主面3aの中央付近の算術平均表面粗さが大きくなるようにすることによって、裏面基板3の面内方向の応力を調整し、図3のように太陽電池パネル10を平坦にすることができる。
このように、裏面基板3の主面3aに凹凸形状を後加工などで形成すれば、裏面基板3の主面3aに引っ張り応力が働くことによって、表面基板2と、太陽電池素子1と、裏面基板3との応力をバランスさせて、太陽電池パネル10全体での反りを低減できる。
これによって、太陽電池パネル10全体の反りを調整することができるので、太陽電池パネル10が割れ易くなることを低減できる。
一方、裏面基板3の主面3aの表面性状を調整しない場合は、例えば、図6のような算術平均表面粗さRaの分布となり、図4のように太陽電池パネル10が反る場合がある。
すなわち、図4においては、裏面基板3の主面3aは、表面基板2の主面2aと同程度の凹凸構造であり、裏面基板3の主面3aと表面基板2の主面2aにおける面内方向の応力に差がないため反りが発生している。
これは裏面基板3上に太陽電池素子1として光電変換膜を直接形成した場合、引っ張り応力が働いて裏面基板3側が凸となるように反るからである。
さらに本実施形態の太陽電池パネルによれば、表面基板の主面の算術平均表面粗さRaの値は0.02μm以下であり、裏面基板の主面の算術平均表面粗さRaは0.05μm以上、さらには、裏面基板の主面における強度を確保する点から10μm以下とすることが好ましい。
これにより、表面基板3側における光閉じ込め効果を低減して、太陽電池パネル10全体の昇温を低減できる。
また、裏面基板3側における外気との熱交換を促進させることができるので、表面基板2側から裏面基板3側への熱の移動を効率化できる。
以上のように本発明によれば、太陽電池パネル10内部に熱を溜め込まれることを低減できる。
(太陽電池パネルの製造方法)
本実施形態の太陽電池パネルの製造方法によれば、裏面基板の主面の算術平均表面粗さが、表面基板の主面の算術平均表面粗さよりも大きくなるように、ドライエッチング処理またはスクライブ処理することが好ましい。
このような裏面基板3の表面処理を施すことによって、太陽電池パネル10全体を平坦にして、太陽電池パネル10が応力で反って割れることを低減できる。
また製造工程において、太陽電池パネル10をローラーで搬送する場合においても、裏面基板3の主面3aが粗いので、ローラーが滑って空回りすることなく、円滑に太陽電池パネル10を搬送することができる。
さらに本実施形態の太陽電池パネルの製造方法によれば、ドライエッチング処理またはスクライブ処理としては、例えば、太陽電池パネル10の反りの矯正と同時に、裏面基板3の主面3aに付着した付着物(例えば半導体層を形成したときに付着した付着物等)を除去できるという点で、サンドブラスト処理を用いることが好ましい。
条件としては、例えばアルミナビーズ(平均粒径100〜1000μm)を用い、1〜20kg/cmの圧力で所望の算術平均表面粗さに処理する。
また例えば、規則的な凸凹構造(例えば溝部等)を容易に形成することができる点で、レーザー処理を用いることが好ましく、条件としては、トップハットビームで、スポット径を10〜70μm、レーザー周波数を25〜100KHz、パルス幅を15〜200ns、パワー密度を10〜10W/cmとなるよう随時調整して処理する。
このように本実施形態のドライエッチング処理またはスクライブ処理では、裏面基板3の主面3a側のみを選択して処理でき、太陽電池素子1の光電変換効率を低下させずに、太陽電池パネル10全体の反りを矯正できる。
なお、太陽電池パネル10を薬液に浸漬して、太陽電池素子1が薬液によるダメージを受け、光電変換効率が低下するような恐れがなければ、裏面基板3をウエットエッチングで処理しても構わない。
以下、本実施形態の太陽電池パネル10として、薄膜型太陽電池パネルの場合と、シリコン型太陽電池パネルの場合の各実施形態について説明する。
(薄膜型太陽電池パネルの場合)
薄膜型太陽電池パネルは、裏面基板3上に、太陽電池素子1として下部電極層と、光吸収層と、第1半導体層と、第2半導体層と、上部電極層と、グリッド電極とを形成し、さらに表面基板2を被せてなるものである。
<裏面基板>
裏面基板3は、太陽電池素子1を支持するためのものである。
裏面基板3に用いられる材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂、および金属などが挙げられ、厚さ1〜3mm程度が用いられる。
裏面基板3の主面3aは、表面基板2の主面2aよりも算術平均表面粗さRaが大きくなるようにブラスト処理またはスクライブ処理してある。
<下部電極層>
下部電極層は、裏面基板3の主面3a上に設けられた、Mo、Al、Ti、Ta、またはAuなどの金属、あるいはこれらの金属の積層構造体からなる導体である。
下部電極層は、スパッタリング法または蒸着法などの公知の薄膜形成方法を用いて、0.2〜1μm程度の厚みに形成される。
<光吸収層>
光吸収層は、下部電極層の上に設けられた、カルコパイライト系(以下CIS系とも言う)のI−III−VI族化合物を含む、p型の導電型を有する半導体層である。
この光吸収層は、1〜3μm程度の厚みを有している。
このような光吸収層については、スパッタリング法、蒸着法などのいわゆる真空プロセスによって形成可能であるほか、光吸収層の構成元素を含む溶液を下部電極層の上に塗布し、その後、乾燥・熱処理を行う、いわゆる塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによって形成することもできる。
<半導体層>
半導体層は、光吸収層の上に設けられた、該光吸収層の導電型とは異なるn型の導電型を有する半導体層である。
また、本実施形態においては、半導体層はCBD法(ケミカルバス成膜法)によって、例えば、In系、ZnS系、CdS系等の組成で構成され、1〜30nmの厚みに形成されることが好ましいが、可能であれば薄膜法、メッキ法などの他の手段によって形成されても構わない。
さらに、スパッタ法、蒸着法などによって半導体層上に高抵抗な酸化亜鉛(i−ZnO)などを構成するもの等もある。
<表面基板>
表面基板2は、太陽電池素子1をカバーするためのものである。
表面基板2に用いられる材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂、および金属などが挙げられ、厚さ1〜3mm程度が用いられる。
表面基板2の主面2aは、裏面基板3の主面3aよりも算術平均表面粗さRaが小さくなるようにしてある。
(シリコン型太陽電池パネルの場合)
シリコン型太陽電池パネルは、表面基板2と、受光面側充填材と、太陽電池素子1と、非受光面側充填材と、裏面基板3とを順次積層してなる。
なお、以下においては、受光面側充填材と裏面側充填材とを、充填材と総称する。
<表面基板>
表面基板2は、太陽電池素子1へ光を入射させることができる部材で、その材質は特に限定されない。
例えば、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどのガラスやポリカーボネート樹脂などからなる光透過率の高い基板が表面基板2として用いられる。
例えば、厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラス、厚さ5mm程度の合成樹脂基板(ポリカーボネート樹脂などからなる)が表面基板2として用いられることが好ましい。
表面基板2の主面2aは、裏面基板3の主面3aよりも算術平均表面粗さが小さくなるように管理してある。
<太陽電池素子>
太陽電池素子1は、太陽光を受光する第1の面と、その裏側に位置する第2の面とを有する半導体基板から成る。
一導電型を示す半導体基板としてP型のシリコン基板を使用する場合、このような逆導電型層はN型となり、例えばリンなどのN型不純物を半導体基板の表面に拡散して形成される。
半導体基板の第1面上に形成された受光面電極は、複数本の直線状細線の電極がほぼ等間隔に設けられている。
電極材料として、特にアルミニウムが用いられた場合、これを塗布、焼成して集電電極を形成する。
<充填材>
充填材は、太陽電池素子1を封止する役割を有する。例えばエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)を主成分とする有機化合物が、充填材として用いられる。
充填材にEVAを用いる場合で、EVA100質量部に対し1質量部程度の割合で架橋剤を含有させることが好ましい。
上述のEVAやPVB以外にも、熱硬化性樹脂もしくは、熱可塑性樹脂に架橋剤を含有して熱硬化の特性を持たせた樹脂で、充填材として好適に利用可能である。例えばアクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂やEEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)などが、充填材として利用可能である。
<裏面基板>
裏面基板3の主面3aは、ブラスト処理あるいはスクライブ処理で、表面基板2の主面2aよりも算術平均表面粗さRaが大きくなるようにしてある。
以下、太陽電池素子1として上記した薄膜系太陽電池を用いた太陽電池パネル10の場合について、光電変換効率と反りを評価した。
(試料作製)
薄膜型太陽電池パネルとしては、後述する表面基板2の主面2aに対する算術平均表面粗さRaを調整してブラスト処理したガラス(厚さ1mm)の裏面基板3を用いた。
さらに下部電極層として裏面基板3上にMoからなる導体をスパッタリング法を用いて0.2μm、光吸収層として下部電極層の上にCIGS系化合物を含む半導体層を1μm、半導体層として光吸収層の上にIn半導体層を1nmを形成して、裏面基板3の主面3aに対して算術平均表面粗さRaを調整したガラス(厚さ1mm)の表面基板2を配置した。
(試料評価)
光電変換効率は、太陽電池パネル10を屋外の地表に対して水平に配置して、1時間発電させたときの平均の光電変換効率を評価した。
以下、結果を表1に示す。
Figure 2013115294
試料1,2,3について比較すると、表面基板2の主面2aの算術平均表面粗さRaが0.02μm以下であると、光電変換効率が顕著に増加することがわかる。
試料2,4,5,6,7について比較すると、裏面基板3の主面3aの算術平均表面粗さRaが0.05μm以上であると、光電変換効率が顕著に増加することがわかる。
比較例である試料9,10,11の結果から、表面基板2の主面2aの算術平均表面粗さRaが、裏面基板3の主面3aの算術平均表面粗さRaよりも大きいため、裏面基板3の主面3aで放熱しないことがわかる。
よって、裏面基板3の主面3aに向かってヒートシンクせず、光電変換効率が顕著に低下することがわかる。
さらに実施例については反りの値を評価し、太陽電池パネル10を平面に置いたときの最大高さを反りの値とした。
以下、結果を表2に示す。
Figure 2013115294
試料1〜7については図5のように、裏面基板3の主面3aにおいてガウシアン状分布を示し、その面内分布の大きさは±2%以上となっていれば、反りが小さくなる効果が確認された。これは裏面基板3の主面3aでの応力が矯正されたことによる効果である。
一方、試料8については、裏面基板3の主面3aでの算術平均表面粗さRaが、ガウシアン状分布になっていなかったため、反りが比較的大きくなる結果となった。
1:太陽電池素子
2:表面基板
2a:主面
3:裏面基板
3a:主面
10:太陽電池パネル

Claims (3)

  1. 光電変換可能な太陽電池素子と、
    該太陽電池素子の受光面側に配置された表面基板と、
    前記太陽電池素子の受光面とは反対の面側に配置された裏面基板と
    を有する太陽電池パネルであって、
    前記裏面基板の主面および前記表面基板の主面は、前記太陽電池素子とは反対側に面しており、
    前記裏面基板の主面は、前記表面基板の主面よりも算術平均表面粗さの値が大きい太陽電池パネル。
  2. 前記裏面基板の主面の算術平均表面粗さの値は、面内方向に分布がある請求項1に記載の太陽電池パネル。
  3. 前記表面基板の主面の算術平均表面粗さRaの値は0.02μm以下であり、前記裏面基板の主面の算術平均表面粗さは0.05μm以上である請求項1または2に記載の太陽電池パネル。
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