JP2013113219A - 火力発電所における蒸気配管路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管を流れる蒸気を有効利用し、熱効率を高めることが可能な火力発電所における蒸気配管路を提供する。
【解決手段】 低温再熱蒸気管33からの蒸気J1を高圧マニホールド6aまたは第7ヒータ22のいずれかに切替えて供給する第1の方向切替弁55と、高温再熱蒸気管34からの蒸気J2を中圧マニホールド6bまたは第6ヒータ21のいずれかに切替えて供給する第2の方向切替弁56と、を備え、第1の方向切替弁55と第2の方向切替弁56は、各タービン2、3の起動後に各再熱蒸気管33、34内が所定の正圧値以上に到達した際に、各再熱蒸気管33、34側からの蒸気J1、J2を復水を加熱するためのヒータ21、22に供給し、各タービン2、3によって駆動される発電機5に対する負荷が抽気可能な値に到達した際に、各再熱蒸気管33、34側からの蒸気J1、J2を復水器6側のマニホールド6a、6bに供給する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、火力発電所における蒸気配管路に関し、とくに再熱蒸気管を流れる蒸気を有効利用することにより熱効率を高めることが可能な火力発電所における蒸気配管路に関する。
火力発電所においては、熱効率を高めるため、高圧タービンから排出される蒸気(ドレン)を低温再熱蒸気管を介してボイラの再熱器に供給し、再熱器で加熱された高温の蒸気を高温再熱蒸気管を介して中圧タービンに供給することが行われている。また、低温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部は、ドレン弁を介して復水器の高圧マニホールドに導かれており、高温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部は別のドレン弁を介して復水器の中圧マニホールドに導かれている。マニホールドは、各種のドレンを復水器内でまとめて回収するものである。低温再熱蒸気管側のドレン弁および高温再熱蒸気管側のドレン弁は、共に解列時には「開」とされ、発電機の負荷が所定の値に到達すると「閉」となるように設定されている。タービン起動時は、復水器内は真空となっており、各再熱蒸気管からの蒸気は復水器側に引き込まれるようになっている。
火力発電所は、出力が安定している原子力発電所と異なり、電力負荷の平準化のために、運転の停止および起動(解列、並列)を頻繁に繰り返しており、熱効率を高めることが課題となっている。従来から火力発電所などにおける熱効率を高めるための技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。特許文献1の複合発電プラントでは、復水器の受入れ口を従来のプラントから増加させること無く、発生した蒸気を復水器へダンプする管路系統を有している。特許文献2の火力発電プラントの給水加熱装置は、脱気器に供給される補助蒸気量を抑制してフラッディングが起こるのを防止するようにしている。特許文献3は、原子力発電に関する熱損失の低減を図る技術であり、超臨界圧軽水冷却炉の起動時の熱の損失を減らすとともに起動時間を短縮するため、亜臨界圧で核加熱を開始するようにしている。
特開2004−132357号公報 実開平7−2703号公報 特開2001−91689号公報
しかし、従来の火力発電所においては、上記の各マニホールドに供給されている蒸気(ドレン)は十分な熱量を有するが、有効に利用されていないという問題がある。すなわち、上述のように火力発電所は、運転の停止、起動を頻繁に繰り返すため、熱効率が悪くなるが、適度な圧力と熱量を有する低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管からの蒸気は、単に復水器側に供給されているだけである。したがって、低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管からの蒸気を有効利用すれば、火力発電所の熱効率を高めることが可能となる。
そこで本発明は、低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管を流れる蒸気を有効利用し、熱効率を高めることが可能な火力発電所における蒸気配管路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、復水器からの復水を給水加熱器を介してボイラの過熱器に供給し、前記過熱器によって生じた蒸気によって高圧タービンを駆動し、前記高圧タービンから排出される蒸気を低温再熱蒸気管を介して前記ボイラの再熱器に供給し、前記再熱器によって温度が上昇した蒸気を高温再熱蒸気管を介して前記高圧タービンに連結される中圧タービンに供給することにより前記中圧タービンを駆動し、前記低温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部を前記復水器の高圧マニホールドに供給するとともに、前記高温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部を前記復水器の中圧マニホールドに供給する火力発電所における蒸気配管路であって、前記低温再熱蒸気管と接続される管路に設けられ、前記低温再熱蒸気管からの蒸気を前記高圧マニホールドまたは前記給水加熱器のいずれかに切替えて供給する第1の方向切替弁と、前記高温再熱蒸気管と接続される管路に設けられ、前記高温再熱蒸気管からの蒸気を前記中圧マニホールドまたは前記給水加熱器のいずれかに切替えて供給する第2の方向切替弁と、を備え、前記第1の方向切替弁と第2の方向切替弁は、前記各タービンの起動後に前記各再熱蒸気管内が所定の正圧値以上に到達した際に、前記各再熱蒸気管側からの蒸気を前記復水を加熱するための前記給水加熱器に供給し、前記高圧タービンおよび中圧タービンによって駆動される発電機に対する負荷が抽気可能な値に到達した際に、前記各再熱蒸気管側からの蒸気を前記復水器側の前記マニホールドに供給することを特徴とする火力発電所における蒸気配管路である。
この発明によれば、低温再熱蒸気管内および高温再熱蒸気管内が所定の正圧値以上に到達した際には、低温再熱蒸気管内および高温再熱蒸気管からの蒸気は復水器側に引き込まれなくなる。そのため、低温再熱蒸気管からの蒸気は第1の方向切替弁を介して給水加熱器側に供給することが可能になるとともに、高温再熱蒸気管からの蒸気も第2の方向切替弁を介して給水加熱器側に供給することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の火力発電所における蒸気配管路において、前記第1の方向切替弁と第2の方向切替弁は、前記各再熱蒸気管内の圧力を検知する圧力センサおよび前記発電機の出力を検知する発電出力センサからの信号に基づき切替制御されることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管からの蒸気は、復水器側に供給されるだけでなく、復水器からボイラへ供給される復水の加熱に利用することができる。したがって、低温再熱蒸気管および高温再熱蒸気管からの蒸気を熱回収のために有効利用でき、火力発電所の熱効率を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1の方向切替弁と第2の方向切替弁は、各再熱蒸気管内の圧力を検知する圧力センサおよび発電機の出力を検知する発電出力センサからの信号に基づき切替制御されるので、蒸気の切替作業を自動で行うことが可能となり、省力化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係わる火力発電所における蒸気配管路の要部概要図である。 図1の火力発電所における蒸気配管路の全体系統図である。 図1の火力発電所における蒸気配管路を制御する制御回路図である。 図1の火力発電所における高圧タービンおよび中圧タービン近傍の蒸気配管図である。
つぎに、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
図1ないし図4は、本発明の実施の形態を示しており、とくに天然ガス(LNG)を燃料とする火力発電所に適用した場合を示している。図1および図2に示すように、ボイラ1は、過熱器(SH)1aと再熱器(RH)1bを有している。過熱器1aによって生じた蒸気は、主蒸気管32を介して高圧タービン2に供給されるようになっている。高圧タービン2に供給される蒸気は、加減弁35によって制御されている。高圧タービン2は、蒸気流れの最前部に位置するタービンである。高圧タービン2には、中圧タービン3が連結されている。中圧タービン3は、蒸気流れの中間部に位置するタービンである。中圧タービン3には、蒸気流れの後部に位置する低圧タービン4が連結されている。低圧タービン4には、発電機5が連結されている。図2に示すように、各タービン2〜4は、1つの軸に配置されており、発電機5は各タービン2〜4の回転駆動力によって駆動される。この実施の形態においては、発電機5の定格出力は、例えば350MWとなっている。
低圧タービン5から排出された蒸気は、復水器6に供給されるようになっている。復水器6は、低圧タービン5から排出された蒸気を冷却して水(復水)に戻す装置であり、蒸気の冷却には海水が使用される。図2に示すように、復水器6には、復水を抽出するための復水ポンプ7が接続されており、復水ポンプ7には復水熱交換器8が接続されている。復水熱交換器8には、復水器6の真空度を維持するための空気抽出器9が接続されている。空気抽出器9には、熱交換機能を有するグランドコンデンサ10およびドレンクーラ13が接続されている。復水器6の下流側配管系には、高圧タービン2および中圧タービン3側から排出される蒸気の一部がグランド蒸気調整器12を介して供給されている。ドレンクーラ13の下流側には、給水加熱器としての第1ヒータ14〜第4ヒータ17が直列に接続されている。第1ヒータ14〜第4ヒータ17は、低圧タービン4側から排出される蒸気を利用し、復水器6からボイラ1に供給される復水を加熱する機能を有している。
第4ヒータ17には、脱気器18が接続されている。脱気器18は、蒸気によって復水を直接加熱し、復水中の溶存ガスを物理的に分離除去する機能を有している。脱気器18の下流側には、ブースタポンプ19および給水ポンプ20が接続されている。ブースタポンプ19は、給水ポンプ20に必要な吸込圧力を与えるために用いられる。給水ポンプ20は、復水器6からの復水をボイラ1に連続的に供給する機能を有している。給水ポンプ20は、給水ポンプ駆動蒸気タービン11によって回転駆動される。給水ポンプ20の下流側には、給水加熱器としての第6ヒータ21〜第8ヒータ23が直列に接続されている。第8ヒータ23の下流側は、管路31を介してボイラ1の過熱器1aに接続されている。
図3に示すように、高圧タービン2の上流側に設けられた加減弁35は、左側制御弁部35aと右側制御弁部35bを有している。中圧タービン3の上流側に設けられた再熱弁36は、左側制御弁部36aと右側制御弁部36bを有している。加減弁35に供給された蒸気J1の一部は、グランド蒸気管37側に排出されるようになっている。同様に、再熱弁36に供給された蒸気J2の一部は、グランド蒸気管37側に排出されるようになっている。
図1および図2に示すように、高圧タービン2から排出される蒸気J1は、低温再熱蒸気管33を介してボイラ1の再熱器1bに供給されるようになっている。再熱器1bによって加熱された高温の蒸気J2は、高温再熱蒸気管34を介して中圧タービン3に供給されるようになっている。中圧タービン3供給される蒸気J2は、再熱弁36によって制御されている。低温再熱蒸気管33を流れる蒸気J1の一部は、管路41を介して復水器6の高圧マニホールド(HM)6aに供給されるようになっている。高温再熱蒸気管34によって中圧タービン3に供給される蒸気J2の一部は、管路42を介して復水器6の中圧マニホールド(IM)6bに供給されるようになっている。高圧マニホールド6aおよび中圧マニホールド6bは、各種のドレンを復水器6内でまとめて回収する機能を有している。
低温再熱蒸気管33と接続される管路41の途中には、低温再熱蒸気管33からの蒸気J1の一部を高圧マニホールド6aまたは第7ヒータ22に供給するための第1の方向切替弁55が設けられている。第1の方向切替弁55は、各タービン2、3、4の起動後に低温再熱蒸気管33内が正圧値(例えば0.5Mpa)以上に到達した際に、低温再熱蒸気管33側からの蒸気J1を第7ヒータ22に供給し、発電機5に対する負荷が抽気可能な値(例えば40MW)に到達した際に、低温再熱蒸気管33側からの蒸気J1を高圧マニホールド6aに供給するようになっている。第1の方向切替弁55は、例えば3方電磁弁から構成されている。
高温再熱蒸気管34と接続される管路42の途中には、高温再熱蒸気管34からの蒸気J2の一部を中圧マニホールド6bまたは第6ヒータ21に供給するための第2の方向切替弁56が設けられている。第2の方向切替弁56は、各タービン2、3、4の起動後に高温再熱蒸気管34内が正圧値(例えば0.5Mpa)以上に到達した際に、高温再熱蒸気管34側からの蒸気J2を第6ヒータ21に供給し、発電機5に対する負荷が抽気可能な値(例えば40MW)に到達した際に、高温再熱蒸気管34側からの蒸気J2を中圧マニホールド6bに供給するようになっている。第2の方向切替弁56は、第1の方向切替弁55と同様に、例えば3方電磁弁から構成されている。
ここで、発電機5に対する負荷が抽気可能な値(例えば40MW)に到達した際とは、タービンから蒸気を抽出することが可能な状況までに発電機5の出力が到達したことを意味し、この実施の形態では、例えば発電機5の出力が40MWに到達した時点で抽気が開始される。
低温再熱蒸気管33には、低温再熱蒸気管33内の圧力を検出する第1の圧力センサ51が設けられている。第1の圧力センサ51は、検出した圧力を電気信号S1に変換し、この電気信号S1を電気制御装置60に出力する機能を有している。同様に、高温再熱蒸気管34には、高温再熱蒸気管34内の圧力を検出する第2の圧力センサ52が設けられている。第2の圧力センサ52は、検出した圧力を電気信号S2に変換し、この電気信号S2を電気制御装置60に出力する機能を有している。発電機5には、発電機5の出力を検知する発電出力センサ53が設けられている。発電出力センサ53は、検出した発電出力を電気信号S3に変換し、この電気信号S3を電気制御装置60に出力する機能を有している。
電気制御装置60は、入力された電気信号S1〜S3に基づき、第1の方向制御弁55に切替のための信号を出力するとともに、第2の方向制御弁56に切替のための信号を出力するようになっている。また、電気制御装置60は、図3に示すように、火力発電所における配管路の各弁類を制御する機能を有している。
つぎに、火力発電所における蒸気配管路の作用について説明する。
図1に示すように、火力発電所においては、復水器6からの復水は、天然ガスを燃料とするボイラ1の過熱器1aに供給され、過熱器1aによって生じた蒸気によって高圧タービン2が駆動される。また、高圧タービン2から排出される蒸気J1は、低温再熱蒸気管33を介してボイラ1の再熱器1bに供給される。再熱器1bによって温度が上昇した蒸気J2は、高温再熱蒸気管34を介して高圧タービン2に連結される中圧タービン3に供給され、中圧タービン3が駆動される。さらに、中圧タービン3から排出される蒸気を利用して低圧タービン4が駆動される。各タービン2〜4は、1つの軸に配置されており、発電機5は各タービン2〜4の回転駆動力によって駆動される。発電機5は、同じ火力発電所の他の発電機と並列運転が可能となっており、負荷に交流電力を供給する。
各タービン2〜4の起動前は、低温再熱蒸気管33および高温再熱蒸気管34の内部は、真空度の高い復水器6内の圧力の影響を受けて負圧となっている。そして、タービン2〜4の起動後には、蒸気の流入によって低温再熱蒸気管33および高温再熱蒸気管34の内部の圧力が上昇し、低温再熱蒸気管33および高温再熱蒸気管34の内部は正圧に移行する。すなわち、低温再熱蒸気管33内および高温再熱蒸気管34内が所定の正圧値(例えば0.5Mpa)以上に到達した際には、低温再熱蒸気管33の蒸気J1および高温再熱蒸気管34の蒸気J2は復水器6側に引き込まれなくなる。そのため、低温再熱蒸気管33からの蒸気J1は、第1の方向切替弁55を介して第7ヒータ22に供給可能となり、高温再熱蒸気管34からの蒸気J2も、第2の方向切替弁56を介して第6ヒータ21に供給可能となる。
電気制御装置60は、低温再熱蒸気管33内が所定の正圧値(例えば0.5Mpa)以上に到達したと判断した際には、第1の圧力センサ51からの信号S1に基づき、第1の方向切替弁55に出力信号S4が出力する。これにより、第1の方向切替弁55から吐出される低温再熱蒸気管33からの蒸気J1は、復水器6の高圧マニホールド6a側から第7のヒータ22側へのみ供給されるように切替られ、第7のヒータ22への蒸気J1の供給によって、ボイラ1の過熱器1aに供給される復水を加熱することが可能となる。
同様に、高温再熱蒸気管34内の圧力が上昇し、高温再熱蒸気管34内が所定の正圧値(例えば0.5Mpa)以上に到達したと判断した際には、第2の圧力センサ52からの信号S2に基づき、電気制御装置60から第2の方向切替弁56に出力信号S5が出力される。これにより、第2の方向切替弁56から吐出される高温再熱蒸気管34からの蒸気J2は、復水器6の中圧マニホールド6b側から第6のヒータ21側へのみ供給されるように切替えられ、第6のヒータ21への蒸気J2の供給によって、ボイラ1の過熱器1aに供給される復水を加熱することが可能となる。
この実施の形態においては、停止時間が長くなるコールド起動では、第6のヒータ21および第7のヒータ22によって約4時間の加熱が可能となる。また、停止時間が短くなるウォーム起動では、約3時間の加熱が可能となる。したがって、従来に比べて熱回収時間を長くでき、火力発電所における熱効率を高めることが可能となる。ここで、低温再熱蒸気管33からの蒸気J1を第7のヒータ22に供給し、高温再熱蒸気管34からの蒸気J2を、第7のヒータ22の上流側に位置する第6のヒータ21に供給しているのは、蒸気J1と蒸気J2の温度差を考慮したためである。
つぎに、各タービン2、3、4の起動後は、負荷の増加に伴って発電機5の出力も徐々に上昇することになる。そして、発電機5に対する負荷が所定値(例えば40MW)に到達した際には、電気制御装置60は、発電出力センサ53からの電気信号S3に基づき、第1の方向切替弁55への出力信号S4の停止、および第2の方向切替弁56への出力信号S5を停止する。第1の方向切替弁55および第2の方向切替弁56は、出力信号S4、S5の停止により、蒸気の流れ方向を切替える。
これにより、第1の方向切替弁55から吐出される低温再熱蒸気管33からの蒸気J1は、復水器6の高圧マニホールド6a側のみに供給され、第7のヒータ22側への蒸気J1の供給が停止される。同様に、第2の方向切替弁56から吐出される高温再熱蒸気管34からの蒸気J2は、復水器6の中圧マニホールド6b側のみに供給され、第6のヒータ21側への蒸気J1の供給が停止される。
このように、低温再熱蒸気管33からの蒸気J1および高温再熱蒸気管34からの蒸気J2は、従来のように復水器6側に供給されるだけでなく、タービン起動後は、給水加熱器である第6ヒータ21および第7ヒータ22に供給され、復水器6からボイラ1の過熱器1aに供給される復水の加熱を行うことになる。したがって、低温再熱蒸気管33および高温再熱蒸気管34からの蒸気J1、J2を熱回収のために有効利用でき、火力発電所の熱効率を高めることができる。すなわち、火力発電所は、出力が安定している原子力発電所と異なり、電力負荷の平準化のために、運転の停止および起動(解列、並列)を頻繁に繰り返しており、熱効率を高めることが課題となっているが、低温再熱蒸気管33および高温再熱蒸気管34からの蒸気J1、J2を復水器6への供給だけでなく、上述のようにボイラ1に供給される復水の加熱にも有効利用できるので、火力発電所の熱効率をさらに高めることができる。
また、第1の方向切替弁55と第2の方向切替弁56は、各再熱蒸気管33、34内の圧力を検知する圧力センサ51、52からの信号S1、S2および発電機5の出力を検知する発電出力センサ53からの信号S3に基づき切替制御されるので、蒸気J1、J2の切替作業を自動で行うことが可能となり、省力化を図ることができる。ここで、第1の方向切替弁55と第2の方向切替弁56を構成する電磁弁は、電気信号で動作する弁の総称であり、電磁力または電気モータ駆動など種々のタイプ弁のものが含まれる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、この実施の形態においては、天然ガスを燃料とする火力発電所について説明したが、石炭などを燃料とする火力発電所にも適用できることは勿論である。
また、第1の方向切替弁55と第2の方向切替弁56は、3方電磁弁から構成されているが、他の種類の方向切替弁とする構成としてもよい。
1 ボイラ
1a 過熱器
1b 再熱器
2 高圧タービン
3 中圧タービン
5 発電機
6 復水器
6a 高圧マニホールド
6b 中圧マニホールド
7 復水ポンプ
21 第6ヒータ(給水加熱器)
22 第7ヒータ(給水加熱器)
32 主蒸気管
33 低温再熱蒸気管
34 高温再熱蒸気管
36 加減弁
36 再熱弁
51 第1の圧力センサ
52 第2の圧力センサ
53 発電出力センサ
55 第1の方向切替弁
56 第2の方向切替弁
60 電気制御装置

Claims (2)

  1. 復水器からの復水を給水加熱器を介してボイラの過熱器に供給し、前記過熱器によって生じた蒸気によって高圧タービンを駆動し、前記高圧タービンから排出される蒸気を低温再熱蒸気管を介して前記ボイラの再熱器に供給し、前記再熱器によって温度が上昇した蒸気を高温再熱蒸気管を介して前記高圧タービンに連結される中圧タービンに供給することにより前記中圧タービンを駆動し、前記低温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部を前記復水器の高圧マニホールドに供給するとともに、前記高温再熱蒸気管を流れる蒸気の一部を前記復水器の中圧マニホールドに供給する火力発電所における蒸気配管路であって、
    前記低温再熱蒸気管と接続される管路に設けられ、前記低温再熱蒸気管からの蒸気を前記高圧マニホールドまたは前記給水加熱器のいずれかに切替えて供給する第1の方向切替弁と、
    前記高温再熱蒸気管と接続される管路に設けられ、前記高温再熱蒸気管からの蒸気を前記中圧マニホールドまたは前記給水加熱器のいずれかに切替えて供給する第2の方向切替弁と、
    を備え、
    前記第1の方向切替弁と第2の方向切替弁は、前記各タービンの起動後に前記各再熱蒸気管内が所定の正圧値以上に到達した際に、前記各再熱蒸気管側からの蒸気を前記復水を加熱するための前記給水加熱器に供給し、前記高圧タービンおよび中圧タービンによって駆動される発電機に対する負荷が抽気可能な値に到達した際に、前記各再熱蒸気管側からの蒸気を前記復水器側の前記マニホールドに供給することを特徴とする火力発電所における蒸気配管路。
  2. 前記第1の方向切替弁と第2の方向切替弁は、前記各再熱蒸気管内の圧力を検知する圧力センサおよび前記発電機の出力を検知する発電出力センサからの信号に基づき切替制御されることを特徴とする請求項1に記載の火力発電所における蒸気配管路。
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