JP2013112662A - 二剤式染毛剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】整髪料の付いた毛髪であっても良好な泡性能及び良好な塗布性を有することにより、色ムラを生ずることなく染めることができるノンエアゾールタイプの二剤式染毛剤の提供。
【解決手段】アルカリ剤を含有する第1剤、過酸化水素を含有する第2剤、及び第1剤と第2剤の混合液を泡状に吐出するためのノンエアゾール・フォーマー容器からなり、混合液中に次の成分(A)及び(B):
(A)非イオン界面活性剤
(B)カチオン界面活性剤
を含有し、
成分(A)中の90質量%以上が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアルカノールアミド及びポリオキシエチレンアルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種から構成され、混合液中における成分(A)全体の含有量が10〜35質量%である、二剤式染毛剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、二剤式染毛剤に関する。
従来、毛髪脱色剤、染毛剤といった毛髪化粧料としては、液状又はクリーム状のものが普及しているが、これらを毛髪にムラなく塗布するのは難しい。特に、毛髪の根元部分や後頭部の塗布にはブロッキング、合わせ鏡等のスキルが必要とされ、多くの時間も要する。
そこで、剤を泡状に吐出することで、染毛操作を簡便化することが提案されており、例えば、二剤式エアゾールタイプのものや1剤式ノンエアゾールタイプのものが知られている。しかし、二剤式エアゾールタイプには、脱色ムラや染色ムラが生じやすい、金属製の耐圧容器等が過酸化水素により酸化され腐食する、過酸化水素の分解によって耐圧容器の内圧が過度に上昇するといった問題があり、また1剤式ノンエアゾールタイプには、一度の施術で得られる効果に乏しいため、塗布後に長時間放置したり、施術を繰り返したりすることが必要で煩雑であるという問題がある。
これに対し、二剤式毛髪脱色剤又は二剤式染毛剤をノンエアゾールタイプのフォーマー容器から泡状に吐出させるものが提案されている(特許文献1参照)。これは、第1剤と第2剤の混合液をフォーマー容器から泡状に吐出することにより、毛髪にムラなく適用でき、仕上がりに色ムラが生じず、特に新生部と既染部の色の段差を解消するのに有用なものである。
特開平2004-339216号公報
染毛に際しては、毛髪(特に頭髪、以下同様)の表面に整髪料が存在すると染毛性の低下や色ムラの原因となり、一方、髪が濡れていても液ダレや色ムラの原因となる。このため、染毛の前に、まず洗髪して整髪料を落とした後、ドライヤー等を用いて髪をよく乾かしておくのが施術上の常識となっている。
前述のノンエアゾールタイプの二剤式染毛剤は、簡便な操作でムラなく染毛が可能なものであるが、毛髪の表面に整髪料が存在すると、泡を毛髪に塗布する際や泡を頭髪上で保持する際に泡が消えやすくなる上、一層液ダレを起こしやすくなることから、整髪料の付いた髪に直接適用し難いという課題があり、洗髪と乾燥が必要である点は他のタイプの染毛剤と同様であった。
そこで本発明は、特許文献1における特長を生かしたまま、整髪料の付いた毛髪であっても良好な泡性能(泡立ちや泡もち)及び良好な塗布性を有することにより、色ムラを生ずることなく染めることを可能としたノンエアゾールタイプの二剤式染毛剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、ノンエアゾールタイプの二剤式染毛剤における第1剤と第2剤の混合液中に、特定種かつ特定量の非イオン界面活性剤とカチオン界面活性剤とを組み合わせて使用することにより上記の目的を達成できることを見出した。
本発明は、アルカリ剤を含有する第1剤、過酸化水素を含有する第2剤、及び第1剤と第2剤の混合液を泡状に吐出するためのノンエアゾール・フォーマー容器からなり、
混合液中に次の成分(A)及び(B):
(A)非イオン界面活性剤
(B)カチオン界面活性剤
を含有し、
成分(A)中の90質量%以上が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアルカノールアミド及びポリオキシアルキレンアルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種から構成され、混合液中における成分(A)全体の含有量が10〜35質量%である、二剤式染毛剤を提供するものである。
更に本発明は、上記の二剤式染毛剤を用い、第1剤と第2剤との混合液をノンエアゾール・フォーマーから泡状に吐出させ、その泡を手を用いて頭髪に適用する頭髪の染毛方法を提供するものである。
本発明によれば、ノンエアゾール・フォーマー容器から吐出された混合液の泡が、整髪料の付いた毛髪に対しても、良好な塗布性を有することにより簡便にムラなく塗布でき、更に、良好な泡性能(泡立ちや泡もち)を有することにより色ムラを生ずることなく染めることができる。
〔(A):非イオン界面活性剤〕
本発明の二剤式染毛剤は、第1剤と第2剤の混合液中に(A)非イオン界面活性剤を10〜35質量%含有する。
成分(A)の非イオン界面活性剤は、整髪料の付いた毛髪に対しても良好な泡立ちと泡もちを維持させる観点、染毛剤の安定性の観点から、成分(A)中の90質量%以上が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアルカノールアミド及びポリオキシアルキレンアルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種から構成され、成分(A)中の好ましくは93質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは97質量%以上、更に好ましくは実質100質量%が、上記化合物から構成される。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、次の一般式(1)で表されるものを用いることができる。
1-O-(AO)n-H (1)
〔式中、R1は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは平均値で1〜100の数を示す。〕
1の炭素数は、染毛剤の泡立ちと染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、10〜22が好ましく、更には12〜20、更には12〜18が好ましい。
Aとしては、エチレン基、プロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
nは、1〜40が好ましく、更には2〜30、更には4〜23が好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(INCI名:ラウレス-1〜40)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(セテス-1〜45)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(ステアレス-1〜100)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(オレス-1〜50)等が挙げられる。
アルキルアルカノールアミドとしては、次の一般式(2)で表されるものを用いることができる。
Figure 2013112662
〔式中、R2は炭素数5〜23の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R3及びR4は各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルカノール基を示す。但し、R3及びR4が同時に水素原子である場合を除く。〕
2の炭素数は、染毛剤の泡立ちと染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、8〜22が好ましく、更には10〜20、更には12〜18が好ましい。
アルキルアルカノールアミドの具体例としては、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンとしては、次の一般式(3)で表されるものを用いることができる。
Figure 2013112662
〔式中、R5は炭素数5〜23の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、A1及びA2は各々独立してエチレン基又はプロピレン基を示し、p及びqはそれぞれ平均値であり、両者の合計は5〜50である。〕
5の炭素数は、染毛剤の泡立ちと染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、炭素数8〜22が好ましく、更には10〜20、更には12〜18が好ましい。A1及びA2はエチレン基であることが好ましい。p及びqの合計は8〜30であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンセチルアミン、ポリオキシエチレンコカミン等が挙げられる。
成分(A)としては、これらの非イオン界面活性剤の中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが、染毛剤の安定性と染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から好ましい。
更に、本発明の二剤式染毛剤は、第1剤と第2剤の混合液中に、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びアルキルグルコシドからなる群から選択される、非イオン界面活性剤を、成分(A)中の10質量%以下含有することができ、整髪料の付いた頭髪に対しても良好な泡立ちと泡もちを維持させる観点、染毛剤の安定性の観点から、7質量%未満が好ましく、更には5質量%未満、更には3質量%未満、更には実質0質量%が好ましい。
成分(A)は、二種以上を併用することもでき、第1剤、第2剤のいずれか一方又は両方に含有させることができる。第1剤と第2剤の混合液中における成分(A)の含有量は、染毛剤に含有される染料の溶解性と染毛剤の泡立ち及び泡持ちの観点から、10〜35質量%であり、10.5〜30質量%が好ましく、更には11.5〜25質量%、更には12〜20質量%、更には12.5〜18質量%が好ましい。第1剤中の成分(A)の含有量は、染料の溶解性の観点から、1〜30質量%が好ましく、更には2.5〜25質量%、更には5〜20質量%が好ましい。
〔(B):カチオン界面活性剤〕
本発明の二剤式染毛剤は、第1剤と第2剤の混合液中に(B)カチオン界面活性剤を含有する。成分(B)のカチオン界面活性剤としては、次の一般式(4)で表されるものを用いることができる。
Figure 2013112662
〔式中、R6、R7、R8及びR9は、独立に置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、R6、R7、R8及びR9のうち1つ又は2つは炭素数8〜36であって、かつ残余が炭素数1〜7である。X-はアニオンを示す。〕
ここで炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、トリアルキルアンモニウム基、脂肪酸アミド基、脂肪酸エステル基が挙げられる。
6、R7、R8及びR9のうち1つ又は2つ(好ましくは1つ)が、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数8〜30、更には炭素数10〜24、更には炭素数12〜18のアルキル基であることが好ましく、残余が炭素数1〜3、更には炭素数1又は2、更には炭素数1のアルキル基であることが好ましい。
アニオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、乳酸イオン、サッカリンイオンが挙げられ、なかでも入手の容易性の観点から塩化物イオン及び臭化物イオンが好ましい。
成分(B)の具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化イソステアリルトリメチルアンモニウム(イソステアリルトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ココイルトリメチルアンモニウム(ココトリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムブロミド)、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムブロミド)、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムブロミド)、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム(イソステアリルラウリルジモニウムクロリド)、塩化ジセチルジメチルアンモニウム(ジセチルジモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、塩化ジココイルジメチルアンモニウム(ジココジモニウムクロリド)等が挙げられる。
成分(B)としては、塩化モノアルキルトリメチルアンモニウム、臭化モノアルキルトリメチルアンモニウムが好ましく、なかでも塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)がより好ましい。
成分(B)は二種以上を併用することもでき、第1剤、第2剤のいずれか一方又は両方に含有させることができる。第1剤と第2剤の混合液中における成分(B)の含有量は、染毛剤の泡立ちと塗布性の観点から、0.05〜5質量%が好ましく、更には0.2〜4質量%、更には0.4〜3質量%が好ましい。第1剤中の成分(B)の含有量は、染料の溶解性の観点から、0.01〜15質量%が好ましく、更には0.05〜10質量%、更には0.1〜5質量%が好ましい。
また、染毛剤の塗布性、及び泡もちの観点から、混合液における成分(A)の成分(B)に対する重量比(成分(A)の含有量/成分(B)の含有量)は、2〜50が好ましく、更には3〜30、更には5〜20、更には7〜12が好ましい。
更に、整髪料存在下での染毛剤の泡もち及び塗布性の観点から、第1剤において、成分(A)としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(ラウレス-1〜40)及び/又はポリオキシステアリルエーテル(ステアレス-1〜100)と、成分(B)として塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)及び/又は塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)とを組み合わせて用いることが好ましい。
〔(C):エタノール及び/又はプロパノール〕
本発明の二剤式染毛剤は、更に第1剤と第2剤の混合液中に、整髪料でセットされた毛髪に対する染毛剤の泡立ちの観点から、成分(C)としてエタノール及び/又はプロパノールを含有することが好ましい。すなわち、エタノールやプロパノールは、一般に消泡剤としての機能も有する成分であるが、これを成分(A)及び(B)を併用した系に含有させた場合、驚くべきことに、染毛剤の泡立ちを向上させる効果を発揮するものである。染毛剤の泡立ちの観点から、プロパノールの中ではイソプロパノールがより好ましく、成分(C)としてはエタノールがより好ましい。
成分(C)は、二種以上を併用することもでき、第1剤、第2剤のいずれか一方又は両方に含有させることができる。第1剤と第2剤の混合液中における成分(C)の含有量は、整髪剤の付いた毛髪における染毛剤の泡立ちの観点から、0.1〜20質量%が好ましく、更には0.5〜15質量%、更には1〜10質量%が好ましい。
〔アルカリ剤〕
第1剤中にはアルカリ剤を含有する。アルカリ剤としては、アンモニア及びその塩; モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン及びその塩; 1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン及びその塩; 炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩等が挙げられる。これらのアルカリ剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、十分な染毛効果の点、及び毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、第1剤と第2剤の混合液中の0.05〜15質量%が好ましく、更には0.1〜10質量%、更には0.2〜5質量%が好ましい。
〔過酸化水素〕
第2剤中の過酸化水素の含有量は、1〜9質量%、更には3〜6質量%が好ましく、第1剤と第2剤の混合液中における過酸化水素の含有量は、1〜6質量%、更には2〜5質量%が好ましい。また、第2剤のpHは、過酸化水素の分解抑制のため、2〜6、更にはpH2.5〜4とすることが好ましい。
〔染料〕
本発明の二剤式染毛剤は、第1剤に酸化染料中間体又は直接染料を含有する。
(酸化染料中間体)
酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されている公知のプレカーサー及びカプラーを用いることができる。プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、オルトクロルパラフェニレンジアミン、N-フェニルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、3-メチル-4-アミノフェノール、2-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4-アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、及びこれらの塩等が挙げられる。
また、カプラーとしては、例えばレゾルシン、2-メチルレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、及びこれらの塩等が挙げられる。
プレカーサーとカプラーはそれぞれ2種以上を併用してもよく、プレカーサーとカプラーそれぞれの含有量は、第1剤と第2剤の混合液中の0.01〜5質量%、更には0.1〜4質量%が好ましい。
(直接染料)
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料等が挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられ、塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄76、塩基性橙31、塩基性赤51等が挙げられる。
直接染料は、2種以上を併用してもよく、酸化染料中間体と併用してもよい。またその含有量は、第1剤と第2剤の混合液中の0.001〜5質量%、更には0.01〜3質量%が好ましい。
〔他の界面活性剤〕
本発明の二剤式染毛剤の保存安定性を良好なものとし、フォーマー容器の泡吐出手段によって空気と染毛剤が混合されることで容易に泡が形成され、かつその泡が安定となるようにするため、第1剤と第2剤のいずれか一方、又は両方に、更に成分(A)及び(B)以外の界面活性剤を含有させることができる。かかる成分(A)及び(B)以外の界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、高分子型界面活性剤からなる群から選ばれた界面活性剤の1種以上を用いることができる。
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル界面活性剤;脂肪酸塩、コハク酸アルキル又はコハク酸アルケニルの塩等のカルボン酸界面活性剤;アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル界面活性剤;スルホコハク酸塩、イセチオン酸塩、タウリン塩、アルキルベンゼンスルホン酸、α-オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸等のスルホン酸界面活性剤;N-アシルグルタミン酸塩等のアミノ酸誘導体型界面活性剤等が挙げられる。好ましくはアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩が挙げられ、そのアルキル基の炭素数が10〜24、更には炭素数が12〜18であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。また、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩、更にはポリオキシエチレンアルキル硫酸塩がより好ましく、なかでもオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜10、更には2〜5であるものが好ましい。
第1剤と第2剤の混合液中におけるアニオン界面活性剤の含有量は、成分(A)と成分(B)との相互作用に影響を与えない観点から、0〜20質量%が好ましく、更には0.01〜15質量%、更には0.1〜10質量%が好ましい。
両性界面活性剤としては、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、イミダゾリニウム系、アミンオキサイド系の界面活性剤が挙げられ、なかでもカルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤が好ましい。好ましい両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
第1剤と第2剤の混合液中における両性界面活性剤の含有量は、成分(A)と成分(B)との相互作用に影響を与えない観点から、0〜20質量%が好ましく、更には0.01〜15質量%、更には0.1〜10質量%が好ましい。
高分子型界面活性剤の例としては、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸アルキル・(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル共重合体等の(メタ)アクリル系ポリマー(例えば、PEMULEN(登録商標)TR-1、PEMULEN(登録商標)TR-2、ACULYN(登録商標)22、ACULYN(登録商標)33)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等のカチオン性ポリマー(例えば、Merquat 295、Merquat 550)等が挙げられる。
第1剤と第2剤の混合液中における高分子型界面活性剤の含有量は、吐出させる混合液の泡を安定化させる観点から、0.01〜15質量%が好ましく、更には0.05〜10質量%が好ましい。
これら成分(A)及び(B)以外の界面活性剤は、二種以上を併用することもでき、第1剤と第2剤の混合液中における含有量は、成分(A)と成分(B)との相互作用に影響を与えない観点から0〜20質量%が好ましく、0.01〜15質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が更に好ましい。
成分(A)及び(B)以外の界面活性剤を含む場合、第1剤と第2剤の混合液中に、界面活性剤の合計含有量は、10.5〜30質量%が好ましく、更には11.5〜25質量%、更には12〜20質量%が好ましい。
〔油剤〕
本発明の二剤式染毛剤には、吐出させる混合液の泡を安定化させる観点から、更に油剤を含有させることができる。このような油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル等が挙げられる。これらのうち、高級アルコール類が好ましく、更にはミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、2-オクチルドデカノールが好ましい。
第1剤と第2剤の混合液における油剤の含有量は、0.01〜3質量%、更には0.03〜2.5質量%、更には0.05〜2質量%が好ましい。
〔シリコーン類〕
本発明の二剤式染毛剤には、吐出させた泡が長時間維持できる観点からは、第1剤と第2剤の混合液中にシリコーンを含有しないことが好ましいが、泡を頭髪に滑らかになじませるため、また頭髪に高いコンディショニング効果を付与するため、一定範囲内で、更にシリコーン類を含有させることもできる。シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーンエラストマー等、及びこれらを界面活性剤により水中に分散させたエマルションが挙げられる。これらのうち、増粘剤を用いることなく安定に水中に分散可能な点から、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン及びこれらのエマルションが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンには、末端変性及び側鎖変性のもの、例えばペンダント型(櫛型)、両末端変性型、片末端変性型のものなどが含まれる。このような変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体等が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、HLB10以上、更にはHLB10〜18のものが、水との相溶性の点から好ましい。ここで、HLBは、曇数(曇数:HLBと相関のある指標でエーテル型非イオン界面活性剤に適用される)から求めた値によるものである。
アミノ変性シリコーンとしては、アミノ基又はアンモニウム基を有しているものであればよいが、アモジメチコーンが好ましい。
第1剤と第2剤の混合液中にシリコーン類を加える場合におけるシリコーン類の含有量は、染毛剤の泡立ちを妨げずに、泡を毛髪に滑らかになじませるため、また毛髪に高いコンディショニング効果を付与するため、2質量%以下が好ましく、更には0.005〜1.5質量%、更には0.01〜1質量%が好ましい。
〔不揮発性親水性溶剤〕
更に、第1剤又は第2剤中に不揮発性親水性溶剤を含有することが好ましい。これにより、混合液の泡を毛髪に塗布した後、放置している間に、混合液から水分が蒸発して過酸化水素等の刺激性の成分が濃縮されることによる頭皮に対する刺激を軽減することができる。不揮発性親水性溶剤としては、ポリオール類やその低級(炭素数1〜4)アルキルエーテル類等が好ましい。ポリオール類としては、炭素数2〜6のものが好ましく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。ポリオールの低級アルキルエーテル類としては、前掲のポリオールのモノ低級アルキルエーテルやポリ低級アルキルエーテル(例えばジ低級アルキルエーテル)等が挙げられる。なかでもポリオールのモノメチルエーテル又はモノエチルエーテルが好ましく、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。これらは、二種以上を併用することもできる。
第1剤と第2剤の混合液中における不揮発性親水性溶剤の含有量は、頭皮刺激を低減する効果と泡質を良好なものとする点から、0.1〜10質量%が好ましく、更には0.3〜5質量%、更には0.5〜3質量%、更には1〜2質量%が好ましい。
〔その他任意成分〕
本発明の二剤式染毛剤には、上記成分のほかに通常化粧品原料として用いられる他の成分を加えることができる。このような任意成分としては、動植物油脂、天然又は合成の高分子、エーテル類、蛋白誘導体、加水分解蛋白、アミノ酸類、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明の二剤式染毛剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤との混合比が、質量比で1:4〜4:1であることが好ましく、1:3〜1:2が更に好ましい。
〔pH〕
本発明の二剤式染毛剤のpH(25℃)は、染毛効果と皮膚刺激性の点から、使用時(混合時)において、8〜12、更には9〜11、更には9〜10.5が好ましい。pH調整剤としては、前記のアルカリ剤のほか、塩酸、リン酸等の無機酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸、リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられる。
〔粘度〕
第1剤と第2剤の混合液の好ましい粘度の範囲は、1〜300mPa・sであり、5〜200mPa・s、更には10〜100mPa・sが好ましい。なお、ここでの粘度は、25℃、B型回転粘度計で、ローターNo.1を用い、測定対象が100mPa・s以下の場合の回転速度は60rpm、100〜200mPa・sの場合は30rpm、200mPa・s以上の場合は12rpmで測定する。回転数の大きい測定から順番に行い、表示が振り切れることなく測定できた時点で測定を完了し、それ以降の回転数の小さい測定は行わない。
第1剤と第2剤の混合液の粘度が上記範囲となるように調整することにより、塗布しやすい泡体積を実現することができ、かつ混合液を毛髪に塗布した後の垂れ落ちを抑制することができる。また、スクイズフォーマーで泡を吐出する際にスクイズしやすくなり、ポンプフォーマーで泡を吐出する際にポンピングしやすくなる。混合液の粘度を前述の範囲に調整するためには、水溶性溶剤を添加したり、あるいは界面活性剤、ポリオール類、高級アルコール等の含有量や種類を適宜調整すればよい。
〔気液混合比〕
フォーマー容器の泡吐出手段による空気と混合液との気液混合比は、剤の髪への馴染み易さ及び塗り易さの点から、5〜40mL/gが好ましく、8〜30mL/gがより好ましい。なお、ここでの気液混合比は次のようにして測定した値である。
まず、25℃で吐出した泡の重量と体積を測定することにより気液混合比を求める。スクイズフォーマー容器(大和製罐社、容積210mL、メッシュの粗さ(目開き)は混合室150メッシュ(1インチ(25.4mm)あたり150の桝目)、先端200メッシュ)に混合液を100g入れ、残量が80gの時点から、20gの泡を1000mLのメスシリンダーに吐出し、吐出開始から1分後に泡の体積を測定する。この吐出された泡の容積(mL)を重量20gで割ることにより気液混合比(mL/g)が得られる。
〔フォーマー容器〕
本発明において、フォーマー容器は、ノンエアゾールタイプの容器であって、第1剤と第2剤の混合液を、噴射剤を使用することなく空気と混合して泡状に吐出させるために使用する。フォーマー容器の使用により、吐出させた剤の飛び散りを防止できるという効果、第1剤と第2剤とが均一に混合された泡を吐出できるという効果も得られる。特に、ノンエアゾールタイプの容器は、エアゾールタイプの容器に比べて、製品を安価に製造可能であり、高圧ガスの噴射剤が不要であるため、製品を流通においてより安全に取り扱うことができる。
フォーマー容器としては、泡吐出手段を有する公知のポンプフォーマー容器、スクイズフォーマー容器、電動式泡立て器、蓄圧式ポンプフォーマー容器等を使用することができる。より具体的には、例えば、食品と容器(vol.35, No.10, p588〜593(1994); vol.35, No.11, p624〜627(1994); vol.36, No.3, p154〜158(1995))に記載のポンプフォーマーE3タイプ、同F2タイプ(以上、大和製罐社)、スクイズフォーマー(大和製罐社)、電動泡立て器(松下電工社)、エアスプレーフォーマー(エアスプレーインターナショナル社)等が挙げられる。本発明の二剤式染毛剤に用いるフォーマー容器としては、安価で使い勝手が良いことから、ポンプフォーマー容器及びスクイズフォーマー容器が好ましい。
ポンプフォーマー容器又はスクイズフォーマー容器は、ネット等の泡生成部分を有するものであり、1剤と2剤との混合液が乾燥固化して目詰まりを起こした場合に、次回の吐出時に泡の流れによって、直ちに固化物を溶解して目詰まりを解消できるという点から薄肉のネットを有することが好ましい。この場合、ネットのメッシュとしては、50〜280メッシュ、更には90〜250メッシュ、更には130〜220メッシュが好ましい。ここで、メッシュとは、1インチ当たりの目の数をいう。この範囲のメッシュのネットを使用することにより、クリーミーな泡を生成することができる。また、このようなメッシュの材質としては、ナイロン、ポリエステル等を好ましく例示することができる。
本発明の二剤式染毛剤において使用するフォーマー容器には、このようなネットを少なくとも一枚、好ましくは複数枚配設し、特に経済性、泡の安定性等の点から2枚配設することが好ましい。
フォーマー容器において、内容物に接触する部分(容器内壁,泡吐出手段内壁等)は、アルカリ及び過酸化水素により腐食せず、また、過酸化水素の分解により発生した酸素が透過する材質で構成することが好ましい。
第1剤、第2剤及びフォーマー容器からなる本発明の二剤式染毛剤の製品形態としては、第1剤又は第2剤をそれぞれフォーマー容器と別個の容器に充填し、使用時に双方の剤をフォーマー容器に移し入れ、混合するようにしてもよいが、一方の剤をフォーマー容器に充填し、他方の剤を別個の容器に充填し、使用時に、他方の剤をフォーマー容器内に移し入れるようにしてもよい。この場合、第2剤は、過酸化水素の分解によって生じる酸素のために容器内の圧力が上昇することを防止するため、ガス透過性のある容器、特に酸素透過性のある材質(例えば、ポリエチレン)から成るフォーマー容器に充填することが好ましい。一方、第1剤は、酸化染料の酸化を防止するため、酸素が透過し難い容器を用いる必要がある。
〔使用方法〕
本発明の二剤式染毛剤を使用して毛髪(特に頭髪)を染色するには、予め毛髪を梳かしておくことが好ましい。これにより、後述する再度泡立てる処理中に毛髪がからみにくくなるので、混合液が飛び散るおそれがない。また、毛髪を梳かした後、染毛剤組成物の適用で汎用されているブロッキング操作を行う必要はなく、更にはブロッキング操作を行わないことが好ましい。これにより、後述する染毛剤組成物を毛髪に適用する操作や再度泡立てる操作がやりやすくなる。また、この再度泡立てる操作により、本発明の二剤式染毛剤は、整髪料が付いたままの髪に対して適用した場合であっても、より一層、色ムラのない仕上がりが得られる。次いで、本発明の二剤式染毛剤の第1剤と第2剤をフォーマー容器内で混合する。その容器から吐出される泡状の剤を、直接毛髪に塗布してもよく、手又はブラシなどの道具を使って毛髪に塗布してもよい。剤の飛び散りや液ダレを防止する観点から、(手袋をした)手にいったん取った後、毛髪に適用することがより好ましい。
塗布後は3〜60分程度、好ましくは5〜45分程度放置する。この際、放置の間の液ダレを一層防止し、毛髪の根元にも混合液を十分に行き亘らせる観点から、毛髪上で再度泡立てることが好ましい。再度泡立てるには、ガスを注入しても、振動機やブラシのような器具を用いても、あるいは指を用いてもよいが、指を用いるのがより好ましい。
ここで再度泡立てる時期は、完全に泡が消えた後であってもよく、泡が消える途中であってもよく、あるいは適用した泡が変化する前であってもよい。あるいは泡を適用したい範囲全てに適用完了した後であっても、適用途中であってもよい。再度泡立てるのは、連続的に1回行ってもよく、断続的に複数回繰り返してもよい。
これらの操作の後、混合液を洗い流す。その後、適宜シャンプーやリンスをした後水洗して、髪を乾燥させる。
実施例1〜3、比較例1〜3
表1及び2に示す配合組成(質量%)の第1剤と第2剤を調製し、得られた第1剤と第2剤を混合比(質量比)1:1で、大和製罐株式会社製の据え置き型のポンプフォーマーG3の容器本体に充填した。
Figure 2013112662
Figure 2013112662
〔評価に用いるウィッグ〕
毛髪の長さをセミロングに揃えたウィッグ(ビューラックス社、型番775S)に花王(株)製ケープ スーパーハード(エアゾール整髪料)10gを頭髪全体に噴射し、乾燥させることで、染毛処理の評価に用いるウィッグとした。
〔染毛処理〕
ポンプフォーマー容器から吐出した泡を、手袋をはめた片手に載せ、直後に評価に用いるウィッグの頭髪に適用する。この操作を繰り返して、ポンプフォーマー容器中の染毛剤を合計で80g毛髪に適用する。
適用完了直後、手袋をつけた両手の指を用いて頭髪全体を20秒間揉むようにして、適用した第1剤の泡と第2剤の泡を再度泡立てる。
その後、10分間放置する。
その後、再び再度泡立てる操作を30秒間行う。
その後、染毛剤の適用完了時から起算して30分経過後まで放置する。
頭髪全体を温水で洗い、適用した染毛剤を洗い流し、シャンプーにより2回洗浄し、リンスを1回適用して洗い流して乾燥させる。
〔評価〕
評価は、以下の基準で行い、5名のパネラーによる評価結果による平均値を表3に示す。
「泡立ち」の評価基準
4:極めて均一できめ細かい泡
3:均一できめ細かい泡
2:不均一できめが粗い泡
1:泡になりきれず、水分が混じる
「塗布性」(塗りやすさ、髪へのなじみやすさ)の評価基準
4:毛髪の上に泡を押し当てるだけで根元までしっかり剤がなじむ
3:手グシで簡単に剤を根元までなじませることができる
2:毛量の多い後頭部の根元等、場所によって剤がなじみにくい場合がある
1:なじみが悪く、根元などを塗り残す
「泡もち」の評価基準
4:非常に持続性が長く、放置時まで泡が持続する
3:充分な持続性を有し、塗布後もしばらく泡が持続する
2:塗布する上で問題ない持続性を有するが、塗布した後すぐに泡が消える
1:吐出後すぐに泡が消え、塗布中に液ダレを生じることがある
Figure 2013112662
また、染毛後の仕上がりについてパネラーが評価したところ、実施例1〜3で処理した毛髪は、色ムラを生ずることなく染めることができたのに対して、比較例1〜3で処理した毛髪は、実施例1〜3で処理した毛髪と比べて、色ムラが生じることが確認された。
処方例
本発明の二剤式染毛剤には、例えば表4に示す第1剤、及び前記表2に示される第2剤を用いることができる。第1剤と第2剤とは、1:1の質量比で混合して使用する。
Figure 2013112662
上記処方例から得られる染毛剤は、整髪料が付いた髪に対しても、良好な泡特性(泡立ち、泡もち)及び良好な塗布性を有する染毛剤として用いることができる。

Claims (12)

  1. アルカリ剤を含有する第1剤、過酸化水素を含有する第2剤、及び第1剤と第2剤の混合液を泡状に吐出するためのノンエアゾール・フォーマー容器からなり、
    混合液中に次の成分(A)及び(B):
    (A)非イオン界面活性剤
    (B)カチオン界面活性剤
    を含有し、
    成分(A)中の90質量%以上が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアルカノールアミド及びポリオキシアルキレンアルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種から構成され、混合液中における成分(A)全体の含有量が10〜35質量%である、二剤式染毛剤。
  2. 更に、混合液中に(C)エタノール及び/又はプロパノールを含有する、請求項1に記載の二剤式染毛剤。
  3. 混合液中における(B)カチオン界面活性剤の含有量が、0.05〜5質量%である、請求項1又は2に記載の二剤式染毛剤。
  4. 成分(A)の90質量%以上がポリオキシアルキレンアルキルエーテルである、請求項1〜3のいずれかに記載の二剤式染毛剤。
  5. ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが一般式(1)で表される化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の二剤式染毛剤。
    1-O-(AO)n-H (1)
    〔式中、R1は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは平均値で1〜100の数を示す。〕
  6. n個のAがエチレン基及び/又はプロピレン基である、請求項5に記載の二剤式染毛剤。
  7. nが1〜40の数である、請求項5又は6に記載の二剤式染毛剤。
  8. 混合液の25℃における粘度が1〜300mPa・sである、請求項1〜7のいずれかに記載の二剤式染毛剤。
  9. ノンエアゾール・フォーマーがポンプフォーマーである、請求項1〜8のいずれかに記載の二剤式染毛剤。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の二剤式染毛剤を用い、第1剤と第2剤との混合液をノンエアゾール・フォーマー容器から泡状に吐出させ、その泡を手を用いて頭髪に適用する頭髪の染毛方法。
  11. 泡を頭髪に適用した後、手を用いて頭髪上で再度泡立てる、請求項10に記載の頭髪の染毛方法。
  12. 泡を頭髪に適用した後、3〜60分間放置し、次いで洗い流す請求項10又は11に記載の頭髪の染毛方法。
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