JP2013109692A - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】様々な位置姿勢や形状のワークに対応可能で、かつ、迅速に最大内接円を抽出可能な画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供すること。
【解決手段】撮像部2によりワークWが撮像された元画像を取得する元画像抽出部31と、元画像抽出部31により取得された元画像を2値化して、元画像からワークWの概略領域を特定する領域特定部32と、領域特定部32手段により特定された概略領域を所定回数収縮処理する収縮処理部34と、元画像抽出部31により取得された元画像からワークWの輪郭線を抽出する輪郭線抽出部35と、輪郭線抽出部35により抽出されたワークWの輪郭線と収縮処理部34により収縮処理された収縮領域とを合成し、収縮領域の領域内で輪郭線に内接する最大内接円の中心点を探索して、中心点を中心としたワークWの内接円を抽出する最大内接円選定部36と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、ワークが撮像された画像からワークの位置姿勢を特定するための内接円を抽出する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
従来より、マシンビジョンの分野においては、撮像して得られた検査対象であるワークの画像から幾何学的特徴量を抽出することにより、ワークの位置姿勢の特定や形状の異常等を検査することが広く一般に行われている。
例えば、ワークの画像からワークに内接する内接円を抽出することでワークの最も広い面積を有する部位を特定し、これによりワークの位置を特定する方法がある。そして、画像処理によりワークの内接円を求める一般的な方法としては、ワークの画像におけるワーク内部の全ての点をワークの内接円の中心点の候補と仮定し、候補の一点とワークの輪郭の位置との関係から、内接円を抽出する方法がある。例えば、中心点と仮定した座標から輪郭までの最短距離となる点が3点以上抽出された場合は、仮定した座標が内接円の中心点となり、その最短距離が半径となる。また、複数の内接円が抽出された場合は、半径が最大である内接円が最大内接円となる。
しかしながら、ワーク内部の全ての点をワークの内接円の中心点と仮定して内接円を抽出する方法は、ワークの面積が広い程、検出範囲が増大するため、演算コストが大きくなるという問題がある。
これに対しては、ワークの重心付近を探索範囲とすることで、中心点の検出範囲を小さくし、演算コストを抑制可能な内接円の抽出方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−208015号公報
しかしながら、特許文献1に記載の内接円の抽出方法は、対照形状が既知であり、位置姿勢が平面範囲内にあるワークの内接円を検出するものであるため、ワークの形状が未知のものや柔軟物等には対応することができない場合がある。また、三次元でワークの位置姿勢が変動するものや重心位置と中心位置とが大きく異なるワークに対しては対応することができない。
そこで、本発明は、様々な位置姿勢や形状のワークに対応可能で、かつ、迅速に内接円を抽出可能な画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、撮像部により撮像されたワークの元画像を取得する元画像取得手段と、該元画像取得手段により取得された元画像を2値化して、元画像からワークの概略領域を特定する領域特定手段と、該領域特定手段により特定された前記概略領域を所定回数収縮処理する収縮処理手段と、前記元画像もしくは前記概略領域からワークの輪郭線を抽出する輪郭線抽出手段と、前記ワークの輪郭線と前記収縮処理手段により収縮処理された収縮領域とを合成し、前記収縮領域の領域内で前記輪郭線に内接する内接円の中心点を探索して、該中心点を中心としたワークの内接円を抽出する内接円抽出手段と、を備えた、ことを特徴とする。
本発明によれば、内接円の中心点の検出範囲を、二値化して得られるワークの概略領域を収縮処理した範囲とすることで、様々な位置姿勢や形状のワークに対応可能で、かつ、迅速に内接円を抽出することができる。
本発明の実施形態に係るロボットステーションを示す斜視図である。 本実施形態に係る画像計測装置のハード構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る画像計測装置の内部構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る画像計測装置による位置姿勢計測処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る画像計測装置によるワークの最大内接円抽出処理を説明するための図である。 (A)は、直角二等辺三角形を4近傍の収縮処理により収縮させた状態を示す図であり、(B)は、直角二等辺三角形を8近傍の収縮処理により収縮させた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る画像処理装置としての画像計測装置を有するロボットシステムとしてのロボットステーション1について、図面を参照しながら説明する。まず、本実施形態に係るロボットステーション1の概略構成について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るロボットステーション1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る画像計測装置3のハード構成を示すブロック図である。図3は、本実施形態に係る画像計測装置3の内部構成を示すブロック図である。
図1から図3に示すように、ロボットステーション1は、検査対象となるワークWを撮像する撮像部2と、撮像部2により撮像された元画像からワークWの位置姿勢を計測する画像計測装置3と、ワークWを把持するロボットアーム4,5と、を備えている。本実施形態においては、ロボットアーム4,5は、剛性を持つ支柱により形成されたブース6の架台7の上に配設されており、ロボットアーム4,5の上方に配設されたワークWを照らすための一対の照明8,8の間に撮像部2が配設されている。
撮像部2は、架台7の上に搬送あるいは載置されたワークWの全体を撮像する。撮像部2は、デジタルカメラ等により構成されており、デジタルカメラの場合には、CCDイメージセンサあるいはCMOSイメージセンサ等の固定撮像素子と、撮像レンズと、を備えて構成される。
図2に示すように、画像計測装置3は、制御部としてのCPU3aを備えており、CPU3aには、バス10に接続されたインターフェイス11を介して、撮像部2、キーボード12及びマウス13が接続されている。キーボード12及びマウス13は、ワークWの輪郭線の抽出や位置姿勢の計測に必要な指定情報、あるいはその他の指示等の入力を可能としている。また、CPU3aには、画像を表示するディスプレイ14及び音声を出力するスピーカ15がバスを介して接続されている。ディスプレイ14は、撮像部2により撮像され、CPU3aで所定の処理が行われたワークW等を表示可能としている。スピーカ15は、CPU3aで生成された音声等を出力可能としている。
更に、CPU3aには、RAM16及びROM17がバス10を介して接続されている。RAM16には、後述する内接円抽出処理等の作業領域が確保されている。ROM17には、画像計測装置3の基本制御に必要なプログラムやワークWの3次元モデル情報等が格納されている。また、バス10には、記録媒体読取部18が接続されており、ワークWの輪郭を抽出する画像処理プログラムやワークWの3次元モデル情報等を記録した記録媒体Dを読み込み、例えばROM17に格納できるようになっている。
また、バス10には、通信装置19が接続されており、上述したような記録媒体Dを使用せずに、通信装置19を介してインターネット等から配信される画像処理プログラムやワークWの3次元モデル情報等をダウンロード可能に構成されている。なお、画像計測装置3は、通信装置19を介して端末機からの入力を受信し、この端末機からの要求に基づいて画像処理プログラムを実行(演算)し、実行(演算)結果を端末機に送信するサ−バー機として機能するように構成されてもよい。
図3に示すように、画像計測装置3のCPU3aは、元画像取得手段としての元画像抽出部31と、領域特定手段としての領域特定部32と、収縮回数算出手段としての収縮回数算出部33と、収縮処理手段としての収縮処理部34と、を備えている。また、画像計測装置3のCPU3aは、輪郭線抽出手段としての輪郭線抽出部35と、内接円抽出手段としての最大内接円選定部36と、位置姿勢計測部としての位置姿勢計測部37と、を備えている。
元画像抽出部31は、撮像部2によりワークWが撮像された元画像を取得し、領域特定部32に元画像を出力する。領域特定部32は、元画像抽出部31から出力された元画像を2値化して、ワークWの概略を構成する概略領域を特定し、特定した概略領域の領域情報を収縮回数算出部33及び輪郭線抽出部35に出力する。
収縮回数算出部33は、領域特定部32から出力された領域情報から特定した概略領域を所定回数収縮処理して、収縮領域を形成するための収縮回数を算出する。なお、収縮回数算出部33による収縮回数の算出については、後に詳しく説明する。収縮処理部34は、収縮回数算出部33により算出された所定回数の収縮処理を行い、概略領域から収縮領域を生成する。
輪郭線抽出部35は、領域特定部32により特定されたワークWの概略領域からワークのWの輪郭線を抽出する。なお、本実施形態においては、2値化された概略領域からワークWの輪郭線を抽出したが、元画像からワークWのエッジを抽出し、エッジからワークW輪郭線を抽出してもよい。
最大内接円選定部36は、輪郭線抽出部35により抽出されたワークWの輪郭線と、収縮処理部34により収縮処理された収縮領域とを合成し、収縮領域の領域内で輪郭線に内接する内接円の中心点を探索してワークWの内接円を抽出する。内接円の決定には例えば最大内接円となる中心点を探索するなどすると良いが、本発明はこれに限定されるものではない。以下では本発明の理解ために、最大内接円を抽出することを想定して説明する。
位置姿勢計測部37は、ROM17に記憶されたワークWのモデル情報と、最大内接円選定部36により抽出された内接円の位置情報とを照らし合わせて(フィッティング処理)、ワークWの位置姿勢を計測する。なお、ここでいうワークWの位置姿勢とは、ワークWの位置及びワークWの姿勢を示すものである。
ロボットアーム4,5は、6軸制御可能なロボットアームであり、先端部には、各種作業に応じて様々なエンドエフェクタを取り付け可能に形成されている。エンドエフェクタは、人間の手、指に相当する部分である。本実施形態においては、ロボットアーム4,5の一方のロボットアーム4には細かい作業を可能にする小型のエンドエフェクタが装着され、他方のロボットアーム5には比較的大きな部材を扱うエンドエフェクタが装着されている。また、ロボットステーション1内で使用されるコントローラや電源等は、架台7の下部から引き出し可能に収納された電源コントローラボックス9に収納されている。
次に、本実施形態に係る画像計測装置3によるワークWの位置姿勢計測処理(位置姿勢計測方法)について、図4から図6(B)を参照しながら説明する。なお、以下においては、撮像部2によりグレースケールにて撮像されたワークWの元画像(以下、「元グレイ画像」という)から位置姿勢を計測する位置姿勢計測処理を用いて説明する。また、ワークWとして略円環形状の部品を用いて説明する。
図4は、本実施形態に係る画像計測装置3による位置姿勢計測処理を示すフローチャートである。図5は、本実施形態に係る画像計測装置3によるワークWの最大内接円抽出処理を説明するための図である。
まず、元画像抽出部31により、撮像部2によりワークWを撮像して得られた8bitの元グレイ画像40(図5に示す(A)参照)を取得する元画像取得処理(元画像取得工程)が行われる(ステップST10)。次に、領域特定部32により、元グレイ画像40の背景領域と検出対象(ワークW)の領域とを分離している輝度値の差を閾値として、元グレイ画像40を2値化する領域特定処理(領域特定工程)が行われる。この領域特定処理により、ワークWの概略領域41(図5に示す(B)参照)が特定される(ステップST20)。
領域特定部32により概略領域41が特定されると、収縮回数算出部33により概略領域41を収縮処理する処理回数の算出(収縮回数算出工程)が行われる(ステップST30)。なお、画像処理における収縮処理には、様々なアルゴリズムが存在する。例えば、注目ピクセルの4近傍に1つでも「0」である場合は、注目ピクセルを「1」から「0」と置き換える4近傍の収縮処理や、注目ピクセルの8近傍に1つでも「0」である場合は、注目ピクセルを「1」から「0」と置き換える8近傍の収縮処理がある。また、注目ピクセルの近傍情報のパターンや統計処理等により、注目ピクセルの処理を決定するものもある。本実施形態においては、4近傍又は8近傍の収縮処理を用いた処理回数の算出が行われる。
ここで、4近傍及び8近傍の収縮処理の最適な処理回数算出のアルゴリズムについて、図6(A)及び図6(B)を参照しながら説明する。図6(A)は、直角二等辺三角形を4近傍の収縮処理により収縮させた状態を示す図である。図6(B)は、直角二等辺三角形を8近傍の収縮処理により収縮させた状態を示す図である。
図6(A)に示すように、例えば、直角二等辺三角形の概略領域50aに対して4近傍の収縮処理を行うと、概略領域50aが収縮して収縮領域51aが生成される。そして、収縮領域51aを収縮処理すると、収縮領域52aが生成され、収縮領域52aを更に収縮処理すると、収縮領域53aが生成される。このように、4近傍の収縮処理のアルゴリズムを繰り返して適用することにより、収縮領域51a,52a,53a,54aが生成され、収縮処理を所定回数繰り返すことで収縮領域が消滅する。
ここで、直角二等辺三角形の4近傍の収縮処理においては、水平部及び垂直部の方が斜面部よりも収縮の速度が速い(より多く収縮する)。具体的には、直角二等辺三角形は、内接円の中心位置から水平方向、垂直方向及び45度方向に接点を持ち、水平方向及び垂直方向においては、1回の収縮で1ピクセル収縮されるが、斜め(45度)方向においては、1回の収縮で1/√2ピクセルしか収縮しない。つまり、直角二等辺三角形の概略領域50aに対して4近傍の収縮処理を行うと、収縮が均等にならず、収縮領域が消滅する直前の収縮領域内に直角二等辺三角形の最大内接円の中心が存在しない状態になり得る。
同様に、図6(B)に示すように、例えば、直角二等辺三角形の概略領域50bに対して8近傍の収縮処理を行うと、概略領域50bが収縮して収縮領域51bが生成される。そして、収縮領域51aを収縮処理すると、収縮領域52aが生成され、収縮領域52aを更に収縮処理すると、収縮領域53aが生成される。このように、8近傍の収縮処理のアルゴリズムを繰り返して適用することにより、収縮領域51a,52a,53a,54aが生成され、収縮処理を所定回数繰り返すことで収縮領域が消滅する。
ここで、直角二等辺三角形の8近傍の収縮処理においては、斜面部の方が水平部及び垂直部よりも収縮の速度が速い(より多く収縮する)。具体的には、直角二等辺三角形は、水平方向及び垂直方向においては、1回の収縮で1ピクセル収縮されるが、斜め(45度)方向においては、1回の収縮で√2ピクセル収縮する。つまり、直角二等辺三角形の概略領域50aに対して8近傍の収縮処理を行うと、収縮が均等にならず、収縮領域が消滅する直前の収縮領域内に直角二等辺三角形の最大内接円の中心が存在しない状態になり得る。
このように、4近傍及び8近傍の収縮処理を行う場合、直角二等辺三角形は、均等に収縮しない影響を最も受け得る形状である。そのため、任意形状に対して、安全率を鑑みた4近傍及び8近傍の収縮回数の制限値を決定するには、最も顕著なズレを生じさせる直角二等辺三角形を想定した収縮回数の制限値を決定すればよい。
更に、収縮回数の制限値は、収縮領域が消滅する第1消滅回数と最大内接円の中心点が収縮領域から外れる越点回数との比率を、概略領域が消滅するまで収縮処理された場合の第2消滅回数に乗算した回数を、所定回数として算出することができる。なお、第1消滅回数は、直角二等辺三角形を所定の収縮手法により収縮処理して収縮領域が消滅する回数である。また、越点回数は、直角二等辺三角形の輪郭線に内接する最大内接円の中心点が収縮領域から外れる回数である。また、第2消滅回数は、収縮処理部34によって所定の収縮手法により概略領域が消滅するまで収縮処理された場合の回数である。
以下、部位により収縮の速さが最も異なる(収縮の差が最も大きい)形状である直角二等辺三角形を、所定の収縮手法の一つである4近傍の収縮処理及び8近傍の収縮処理を用いた場合の最適な収縮処理の回数の算出について、数式を例示して説明する。
まず、直角二等辺三角形の4近傍の収縮処理における収縮処理の回数の算出について、数式を例示して説明する。
直角二等辺三角形の直角を成す二辺の長さをaとすると、直角の対辺は√2aである。直角三角形の内接円の半径をr、面積をSとすると、
a×a/2=(a√2×r)/2+(a√2×r)/2+(a×r)/2 (数式1)
が導出される。
これにより、半径は、
r=a/(2+√2) (数式2)
となる。よって、最大内接円の中心点を消失させない収縮回数の限度C(回数)は、整数であるため、rの小数点以下を切り捨てた、以下の数式で表させる。
C=[a/(2+√2)](回) (数式3)
ここで、膨張領域の消滅までの理論上の収縮回数(小数値含む)をD´、膨張領域の消滅までの収縮適用回数(整数値)をDとすると、水平方向の収縮は、D´回の収縮回数でD´画素分消滅する。一方、斜め45度方向の接点の水平成分は、D´回の収縮回数で0.5D´画素分消滅する。斜め45度方向の接点の水平方向の位置は、a/2であるため、
D´+0.5D´=a/2 (数式4)
となり、a=3D´が導出される。
これにより、C=[3D´/(2+√2)] となる。
ここで、D´=整数ならば、D=D´となり、
C=[3D/(2+√2)] (数式5)
となる。
一方、D´≠整数ならば、D=D´+1となり、D´>D−1なので、
[3D´/(2+√2)]>[3(D−1)/(2+√2)]となり、
C=[3(D−1)/(2+√2)] (数式6)
となる。
数式5及び数式6のうち、必ず中心点を含むのは、収縮回数の少ない数式6にて算出すればよい。よって、任意形状に対して、最大内接円の中心位置を含む領域までの収縮回数の限度C(回数)は、
C=[3(D−1)/(2+√2)] (数式7)
により算出可能となる。
直角二等辺三角形の8近傍の収縮処理における収縮処理の回数の算出ついては、上記と同様に導出された次式が例示でき、次式により収縮回数の限度C(回数)が算出可能となる。
C=[((2×D)/(2+√2))−1] (数式8)
次に、収縮回数算出部33により概略領域41を収縮処理する所定回数の算出(収縮回数算出工程)が行われると、図4に示すように、収縮処理部34により所定回数の収縮処理が行われる(ステップST40)。具体的には、収縮処理部34によりワークの概略領域41が収縮処理されると、収縮領域(図5に示す(C)参照)42が生成され、所定回数の収縮処理が行われると、最大内接円の中心点を含んだ収縮領域(図5に示す(D)参照)43が生成される。
収縮処理部34により所定回数の収縮処理が行われると、次に、輪郭線抽出部35により、領域特定部32により特定されたワークWの概略領域41からワークWの輪郭線(図5に示す(E)参照)44の抽出を行う輪郭線抽出処理が行われる(ステップST50)。また、前述したようにワークWの輪郭線は元グレイ画像から抽出してもよい。なお、輪郭線抽出部35による輪郭線抽出処理は、収縮回数算出部33による収縮回数算出処理と並行に行われてもよい。
輪郭線抽出部35によりワークWの輪郭線44の抽出が行われると、次に、最大内接円選定部36により、最大内接円の選定が行われる(ステップST60)。最大内接円選定部36は、まず、輪郭線抽出部35により抽出された輪郭線(図5に示す(E)参照)44と、収縮処理部34により生成された中心点45を含んだ収縮領域(図5に示す(D)参照)43とを合成(図5に示す(F)参照)する。そして、収縮領域43の領域内に、1点の座標を仮選定して輪郭線44までの距離を算出し、仮選定の座標が中心点であるか否かを判断する。例えば、中心点と仮選定した座標から輪郭線44までの最短距離となる点が3点以上抽出された場合は、仮選定した座標が最大内接円46の中心点45となる(図5に示す(G)参照)。
なお、最大半径を持つ最大内接円が複数存在する場合は、ユーザの計測目的を鑑みた特定の方法により基準を追加してもよい。例えば、中心点が画像処理の原点座標に近いものを優先し、これが最大内接円になるように設定してもよい。
最大内接円選定部36により最大内接円46の選定が行われると、次に、位置姿勢計測部38により、ワークWの位置姿勢が計測される(ステップST70)。ワークWの位置姿勢は、ROM17に記憶されたワークWの三次元モデル情報と、最大内接円選定部36により選定されたワークWの最大内接円46とをフィッティング(三次元モデルフィッティング処理)させることにより行われる。なお、前述したように内接円の選定には必ずしも最大内接円を選ぶ必要はなく、計測目的に応じた選定基準をユーザが定めて良い。ワークWの三次元モデル情報とワークWの内接円との三次元モデルフィッティング処理により、ワークWの位置姿勢が精密に計測される。なお、ここでは、三次元モデルフィッティング処理の具体的な説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像計測装置3は、ワークWの輪郭線44に内接する最大内接円46の中心点45の検出範囲を、二値化して得られるワークWの概略領域41を所定回数収縮処理した収縮領域43の範囲内としている。そのため、中心点の検出範囲を小さくすることができる。これにより、演算時間等の演算コストを小さくすることができる。
また、本実施形態に係る画像計測装置3は、元グレイ画像40を2値化した概略領域41を所定回数収縮処理することで収縮領域を生成する。そのため、対称形状が未知のものや柔軟物等、また、三次元でワークの位置姿勢が変動するものや重心位置と中心位置とが大きく異なるワークに対しても対応させることができる。
このように、本実施形態に係る画像計測装置3は、最大内接円の中心点の検出範囲を、二値化して得られるワークの概略領域を収縮処理した範囲とすることで、様々な位置姿勢や形状のワークに対応可能で、かつ、迅速に最大内接円を抽出することができる。
また、本実施形態に係る画像計測装置3は、4近傍及び8近傍の収縮処理において、最も顕著なズレを生じさせる直角二等辺三角形を想定した収縮回数の制限値を設定する。そのため、任意形状に対しても、安全率を鑑みた4近傍及び8近傍の収縮回数の制限値を適用することができる。
更に、収縮回数の制限値として、収縮領域が消滅する第1消滅回数と最大内接円の中心点が収縮領域から外れる越点回数との比率を、概略領域が消滅するまで収縮処理された場合の第2消滅回数に乗算した回数を、所定回数として算出している。これにより、収縮回数の制限値を容易に設定することができる。
以上説明した位置姿勢計測処理(位置姿勢計測方法)は、上記手順に応じたプログラムとして形成し、CPU等のコンピュータで実行するように構成することも可能である。また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし、上記プログラムを実行するように構成することも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、本実施形態においては、所定の収縮手法として、4近傍の収縮処理及び8近傍の収縮処理を用いて説明したが本発明においてはこれに限定されない。他のアルゴリズムの収縮手法を用いて、収縮処理の所定回数を算出してもよい。
また、本実施形態においては、収縮処理の所定回数を数式により算出したが、本発明においてはこれに限定されない。収縮回数の制限値は、例えば、収縮領域が消滅する第1消滅回数と最大内接円の中心点が収縮領域から外れる越点回数との比率を、概略領域が消滅するまで収縮処理された場合の第2消滅回数に乗算した回数と同様な概念を示すものであればよい。
1 ロボットステーション(ロボットシステム)
2 撮像部
3 画像計測装置(画像処理装置)
3a CPU(制御部)
4 ロボットアーム
5 ロボットアーム
31 元画像抽出部(元画像取得手段)
32 領域特定部(領域特定手段)
33 収縮回数算出部(収縮回数算出手段)
34 収縮処理部(収縮処理手段)
35 輪郭線抽出部(輪郭線抽出手段)
36 最大内接円選定部(内接円抽出部)
37 位置姿勢計測部(位置姿勢計測手段)
40 元画像
41 概略領域
42 収縮領域
44 輪郭線
45 中心点
46 最大内接円
D 記憶媒体
W ワーク

Claims (7)

  1. 撮像部により撮像されたワークの元画像を取得する元画像取得手段と、
    該元画像取得手段により取得された元画像を2値化して、元画像からワークの概略領域を特定する領域特定手段と、
    該領域特定手段により特定された前記概略領域を所定回数収縮処理する収縮処理手段と、
    前記元画像もしくは前記概略領域からワークの輪郭線を抽出する輪郭線抽出手段と、
    前記ワークの輪郭線と前記収縮処理手段により収縮処理された収縮領域とを合成し、前記収縮領域の領域内で前記輪郭線に内接する内接円の中心点を探索して、該中心点を中心としたワークの内接円を抽出する内接円抽出手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 二等辺三角形を所定の収縮手法により収縮処理して収縮領域が消滅する第1消滅回数と、前記二等辺三角形の輪郭線に内接する最大内接円の中心点が前記収縮領域から外れる越点回数と、の比率を、前記収縮処理手段によって前記所定の収縮手法により前記概略領域が消滅するまで収縮処理された場合の第2消滅回数に乗算した回数を、所定回数として算出する収縮回数算出手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記内接円抽出手段により抽出された前記内接円の位置情報に、予め記憶された該ワークのモデル情報を照らし合わせて、該ワークの位置姿勢を計測する位置姿勢計測手段と、を備えた、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 搬送されてくるワークを撮像する撮像部と、
    該撮像部により撮像されたワークの位置姿勢を計測する請求項3に記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置により計測されたワークの位置姿勢に基づいて、ワークを把持するロボットアームと、を備えた、
    ことを特徴とするロボットシステム。
  5. 制御部が撮像部により撮像されたワークの元画像を取得する元画像取得工程と、
    前記制御部が前記元画像取得工程により取得された元画像を2値化して、元画像からワークの概略領域を特定する領域特定工程と、
    前記制御部が前記領域特定工程により特定された前記概略領域を所定回数収縮処理する収縮処理工程と、
    前記制御部が前記元画像もしくは前記概略領域からワークの輪郭線を抽出する輪郭線抽出工程と、
    前記制御部が前記ワークの輪郭線と前記収縮処理工程により収縮処理された収縮領域とを合成し、前記収縮領域の領域内で前記輪郭線に内接する内接円の中心点を探索して、該中心点を中心としたワークの内接円を抽出する内接円抽出工程と、を備えた、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項5に記載の各工程をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  7. 請求項6に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017075915A (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 日本電気硝子株式会社 物体の位置認識方法
CN114454266A (zh) * 2022-02-14 2022-05-10 三菱电机自动化(中国)有限公司 原木切削装置、方法及计算机可读取介质

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