JP2013097432A - 連絡先不明者へのメール伝送システム及びメール伝送方法 - Google Patents

連絡先不明者へのメール伝送システム及びメール伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】「氏名」は分かっているが連絡先が分からない連絡先不明者にメールを伝送するシステムを提供する。
【解決手段】各会員の私書箱41が設定された記憶部40に、各会員の氏名、性別、出生年を格納42し、連絡先不明者を受取人とするメールの第1ステップ宛先情報(受取人の氏名、性別、出生年)と会員情報とを照合して受取人候補を選定し、受取人候補の私書箱41に鍵を掛けたメールを格納する。私書箱41にアクセスする受取人候補に、差出人が選択した受取人に関する質問(第2ステップ宛先情報)の回答を求め、その回答が差出人の回答と一致すれば受取人と判定する。次いで、受取人と差出人との共通の思い出を問う質問(第3ステップ宛先情報)の回答を求め、回答が差出人の回答(キーワード)と一致すれば、メールの鍵を解除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、現住所、電話番号、メールアドレス、勤務先などの連絡先が分からない相手に対して、メッセージや画像データを届けるメール伝送システム及びメール伝送方法に関する。
現在、我々は、郵便や電話、電子メールなどの手段を利用して相手にメッセージなどを伝達することができる。この場合、郵便では「住所」と「氏名」により相手の居場所と相手の人物が特定され、同様に、電話では「電話番号」と「氏名」により、また、電子メールでは「メールアドレス」と「氏名」により相手が特定され、目的の相手にメッセージが届けられる。
しかし、相手の「氏名」は分かっていても、「住所」「電話番号」「メールアドレス」などが分かっていなければ、郵便、電話、電子メールによるメッセージの伝達は不可能である。
下記特許文献1には、会員の間で、意思確認サーバを介して、例えば「友人になりたい」とか「提携したい」などの意思が一致する会員を確認する方法が開示されている。
この方法では、意思確認サーバが、意思の一致している可能性が高い会員同士のメッセージ交換を仲介する。意思確認サーバは、アクセスした会員に対して、意思の一致指数が高い相手の会員番号リストを提示し、会員は、このリストから選択した会員番号の相手とメッセージを交換して意思を確認する。
この方法は、ある意味で、相手を特定する情報を有しない状態で相手に辿り着くためのツールであり、この方法の中では、当事者しか知り得ない情報を利用して相手を特定することが行われている。
特開2002−373205号公報
人は、数え切れない人と接しながら生きている。知り合った相手の中には、時の経過と共に忘れてしまう人もいれば、いつまでも記憶に残り、再び接触する機会を持ちたいと思っている人もいる。しかし、人がそれぞれの人生を歩み続けている中で、忘れ得ない大切な相手との連絡手段を失っていることが少なくない。転居した時、結婚により姓が変わった時、勤務先が変わった時などを契機に連絡先が不明になる場合が多い。
また、接触していた当時はそれほど気にしていなかった相手に対して、最近になって会いたい思いが募り、連絡を取ろうとしたが、接触の無い空白の時間に連絡先が全く分からなくなっていた、と言うような場合もある。
また、タイムカプセルのように何年か後にメッセージを相手に届けたいが、そのときの相手の宛先がどうなっているか分からない、という場合もある。
このように、「氏名」や「旧姓」は分かっているが、住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先が分からない受取人にメールを送ろうとする場合には、特許文献1に記載されているような手法、即ち、サーバが受取人候補のリストをメール差出人に提示し、差出人がリストから選択した相手とメッセージを交換して相手を確認すると言う手法は、個人情報保護の観点から採り得ない。
リストから選択した相手が、真の受取人であるか否かを確認するには、重要な個人情報を開示しなければならないが、その相手が真の受取人でない場合、差出人の個人情報が他人に知られる危険性がある。また、その相手が真の受取人であったとしても、差出人からの接触を受取人が迷惑に思う場合が有り得る。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、「氏名」や「旧姓」は分かっているが住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先が分からない連絡先不明者に対して、個人情報の保護や受取人の意向に配慮しながらメールを伝送するメール伝送システム及びメール伝送方法を提供することを目的としている。
本発明は、連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送システムであって、各会員の私書箱が設定された記憶部に、各会員の個人情報として、少なくとも氏名、性別、及び、年齢または出生年を格納し、且つ、差出人の端末から入力された連絡先不明者を受取人とするメール(メッセージや画像・データなど)及び、該メールの宛先情報を関連付けて格納する情報管理部と、宛先情報に合致する会員を検出する照合部と、を備えている。宛先情報は、受取人候補の会員を選定するための第1ステップ宛先情報と、受取人候補を絞り込むための第2ステップ宛先情報と、メールの開封に必要な鍵を特定するための第3ステップ宛先情報とから成る。第1ステップ宛先情報は、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成り、照合部は、第1ステップ宛先情報と各会員の個人情報とを比較して受取人候補を選定し、選定された受取人候補の私書箱に、鍵を掛けたメールが格納される。第2ステップ宛先情報は、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から差出人が選択した設問と、差出人が知り得た受取人の情報に基づいて差出人により記入された設問に対する回答との対から成り、照合部は、私書箱にアクセスした受取人候補に対して設問の回答を求め、受取人候補の回答と差出人の回答とを照合して一致率を算出し、一致率が予め設定された規定値以上の受取人候補を受取人に選定し、選定された受取人に差出人の氏名が通知され、受取人に選定されなかった受取人候補の私書箱からメールが回収される。第3ステップ宛先情報は、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために差出人が設定した設問と、この設問の回答であるキーワードとの対から成り、照合部は、受取人に対して設問の回答を求め、受取人の回答とキーワードとを照合し、それらが一致していれば、メールの鍵が解除され、それらが一致していなければ、受取人の私書箱からメールが回収される。
このシステムでは、連絡先不明の受取人を第1ステップ宛先情報と第2ステップ宛先情報とを用いて絞込む。そして、絞り込んだ受取人が真の受取人であるかどうかを第3ステップ宛先情報を用いて確認し、確認された真の受取人だけがメールを開封できる。差出人の氏名は、絞り込まれた受取人にしか明かされないため、差出人の重要な個人情報は保護される。仮に絞り込まれた受取人が真の受取人でないとしても、氏名と年齢が明かされただけでは、同姓同名者が多数いるから、差出人を一意に特定することはできない。一方、差出人の氏名が明かされた受取人は、その差出人からのメールを受け取りたくない場合に、私書箱からメールを削除することができる。このシステムでは、差出人は受取人にメールが届いたか否かを自ら確認することができないため、受取人は、差出人に気兼ねすることなく、メールを削除することができる。
また、本発明のメール伝送システムでは、第2ステップ宛先情報の設問として複数個の設問を選択し、また、第3ステップ宛先情報の設問として複数個の設問を設定することが可能である。
設問の数を増やせば、回答の偶然の一致を減らすことができ、真の受取人を確実に特定できる。
また、本発明のメール伝送システムでは、第2ステップ宛先情報の一致率を算出する際に、第1ステップ宛先情報の一致度合いを加味して算出するようにしても良い。
例えば、第1ステップ宛先情報の氏(漢字)、名(漢字)、氏(カタカナ)、名(カタカナ)の全てが合っているときは5%加算、漢字の氏名が合っていてカタカナの氏名が違っているときは3%加算、漢字の氏名が違っていてカタカナの氏名が合っているときは1%加算、と言うように、また、年齢についても、年齢のズレが1年未満のときは5%加算、2年未満のときは3%加算、3年未満のときは1%加算、と言うように、第1ステップ宛先情報の一致度合いに応じて第2ステップ宛先情報の一致率を高めるようにしても良い。
また、本発明のメール伝送システムでは、会員の個人情報としてメールアドレスを追加して格納し、受取人候補の私書箱にメールを格納したとき、その受取人候補のメールアドレスに連絡するようにしても良い。
会員に対してメールアドレスの登録を義務付けることは、システムの運営主体から会員への連絡が容易になるだけでなく、不特定多数の相手に公序良俗に反するメールを送信しようとする会員の行動を抑制する効果がある。
また、本発明のメール伝送システムでは、非会員の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報が伝えられると、照合部は、この非会員が受取人候補になり得るメールが存在するか否かを検出し、この照合部の検出結果が非会員に通知される。
こうすることで、興味を抱いた非会員が会員に加わり、会員数の拡大が期待できる。
また、本発明のメール伝送システムでは、情報管理部が、開封時期が設定されたメール及び宛先情報を、開封時期に達するまで記憶部の別領域に格納し、照合部が、このメールの受取人候補を、開封時期に達した後に選定する。
こうすることで、メールを、タイムカプセルのように、何年か後に受取人に配信することが可能になる。メールの差出時点で受取人の将来の連絡先が分からなくても、その時が来れば、受取人にメールが届く。
また、本発明は、連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送方法であって、メールの差出人が、メール(メッセージや画像・データなど)と共に、メールの宛先情報として、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成る第1ステップ宛先情報と、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から差出人が選択した設問、及び、差出人が知り得た受取人の情報に基づいて差出人が記入したその設問の回答の対から成る第2ステップ宛先情報と、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために差出人が設定した設問、及び、この設問の回答であるキーワードの対から成る第3ステップ宛先情報とをサーバに送信する手紙差出ステップと、メール及び宛先情報を受信したサーバが、第1ステップ宛先情報と各会員の氏名、性別、及び、年齢または出生年とを比較して受取人候補を選定し、受取人候補の私書箱に、鍵を掛けたメールを格納する受取人候補選定ステップと、サーバが、私書箱にアクセスした受取人候補に対して第2ステップ宛先情報の設問を示して回答を求め、受取人候補の回答と差出人の第2ステップ宛先情報に対する回答とを照合して一致率を算出し、一致率が予め設定した規定値以上の受取人候補を受取人に選定し、受取人に差出人の氏名を通知するとともに、受取人に選定されなかった受取人候補の私書箱からメールを回収する受取人選定ステップと、サーバが、受取人に対して第3ステップ宛先情報の設問を示して回答を求め、受取人の回答とキーワードとが一致していれば、メールの鍵を解除して開封可能にし、受取人の回答とキーワードとが一致していなければ、受取人の私書箱からメールを回収するメール開封ステップと、を備える。
このメール伝送方法では、連絡先が不明な受取人にメール(メッセージや画像・データなど)を送ろうとする差出人は、メールと共に、第1ステップ宛先情報、第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報から成る宛先情報をサーバに送信してメールの差出し動作を終了する。サーバは、第1ステップ宛先情報と第2ステップ宛先情報とを用いて受取人を絞り込み、その受取人が、第3ステップ宛先情報を用いて真の受取人であると確認できたときにメールの閲覧を可能にする。このように、差出人と受取人とが直接交信することなく、メールが受取人に届けられるので、差出人は、メールが受取人に届いたかどうかを自ら確認することができない。そのため、受取人は、メールの受け取りが迷惑であれば、差出人に知られずにメールの受け取りを止めることができる。
また、本発明のメール伝送方法では、第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報の少なくとも一方の設問を複数個設定することができる。
第2ステップ宛先情報や第3ステップ宛先情報の設問の数を増やし、第2ステップ宛先情報の複数の設問に対する回答の一致率が規定値以上であり、且つ、第3ステップ宛先情報の複数の設問に対する回答が全て一致する場合に真の受取人と認定することで、真の受取人を確実に特定できる。
また、本発明のメール伝送方法では、第2ステップ宛先情報の一致率を算出する際に、第1ステップ宛先情報の一致度合いを加味して算出するようにしても良い。
また、本発明のメール伝送方法では、受取人候補選定ステップにおいて、第1ステップ宛先情報の氏名と会員の氏名とを比較して、漢字で表示された氏名または片仮名で表示された氏名のいずれかが一致していれば、氏名が合致すると判定し、第1ステップ宛先情報の年齢または出生年と会員の年齢または出生年とを比較して、その誤差が予め設定された年数以内であれば、年齢または出生年が合致すると判定する。
差出人が記憶している受取人の氏名の漢字が略字であったり、氏名の漢字の読み方を間違って記憶していたりする場合が想定でき、また、受取人の正確な年齢を把握していない場合も想定できる。こうした記憶違いなどで真の受取人が受取人候補から漏れないように、氏名や年齢の照合精度は低く設定している。
また、本発明のメール伝送方法では、受取人選定ステップ及びメール開封ステップにおいて、設問に対する回答の機会を複数回与える。
設問に対して誤った回答をした場合に、回答のやり直しを所定回数認める。
本発明のメール伝送システム及びメール伝送方法では、連絡先が分からない連絡先不明者に対して、重要な個人情報を第三者に晒すことなく、メッセージや画像などを送ることができる。また、その受取人は、その受け取りが迷惑である場合に、差出人に気兼ねせずにメールを削除することができる。
本発明のメール伝送システムにおける照合サーバの構成を示すブロック図 本発明のメール伝送システムの動作を示すタイムチャート(1) 本発明のメール伝送システムの動作を示すタイムチャート(2) ホームページのTOP画面を示す図 会員登録画面を示す図 会員専用画面を示す図 第1ステップ宛先情報の入力画面を示す図 第2ステップ宛先情報の選択項目を示す図(1) 第2ステップ宛先情報の選択項目を示す図(2) 選択された第2ステップ宛先情報を示す図 第3ステップ宛先情報の入力画面を示す図 第1ステップ宛先情報の照合手順を示す図 メール一覧情報を示す図 第2ステップ宛先情報の回答画面を示す図 非会員が検索サービスを受けるときのタイムチャート 非会員の検索申込画面を示す図 配達開始時期の指定が可能な第1ステップ宛先情報の入力画面を示す図 配達開始時期が指定されたメールを伝送するときのタイムチャート
図1は、本発明のメール伝送システムにおいて、中心的役割を果たす照合サーバ10と、それに付属するデータベース40との構成を模式的に示している。
この照合サーバ10は、データベース40に格納する情報を管理する情報管理部20と、連絡先不明者を受取人とするメールの宛先情報から受取人に該当する会員を絞り込む照合部30と、照合サーバ10の動作を制御する制御部50と、ネットワークを通じて情報を送受信する送受信手段60とを有している。制御部50は、ネットワークを通じて提供するホームページの表示制御も実行する。
このシステムに会員登録すると、データベース40に私書箱41が与えられる。情報管理部20は、この私書箱41の設定や会員情報の管理を行う会員情報管理手段21と、連絡先不明者を受取人とするメール(メッセージや画像・データなど)、及び、その宛先情報の管理を行う手紙・宛先情報管理手段22とを有している。
会員情報管理手段21は、私書箱41と関係付けて、その会員の会員情報をデータベース40の会員情報格納領域42に格納し、管理する。
また、連絡先不明者を受取人とするメールの宛先情報は、受取人候補の会員を選定するための第1ステップ宛先情報と、受取人候補を絞り込むための第2ステップ宛先情報と、メールの開封に必要な鍵を特定するための第3ステップ宛先情報とから成り、手紙・宛先情報管理手段22は、このメールをデータベース40の手紙格納領域44に格納し、その宛先情報を、メールと関係付けてデータベース40の宛先情報格納領域43に格納し、管理する。
照合部30は、第1ステップ宛先情報と会員情報とを照合して受取人候補を選定する第1ステップ宛先情報比較手段31と、第2ステップ宛先情報を用いて受取人候補から受取人を選定する第2ステップ宛先情報比較手段32と、第3ステップ宛先情報を用いて受取人が真の受取人であるか否かを確認する第3ステップ宛先情報比較手段33とを有している。
また、データベース40には、さらに、指定された配達時期に達していないメール及び宛先情報を保管する配達開始時期待ち手紙格納領域45が設けられている。
なお、照合サーバ10の制御部50、情報管理部20及び照合部30は、コンピュータがプログラムで規定された動作を実行することにより実現される。
図2、図3のタイムチャートは、このシステムにおいて連絡先不明者にメール(メッセージや画像・データなど)が届けられるまでの流れを示している。
メールの差出人Aから連絡先不明の受取人Bにメールが送られるためには、差出人A及び受取人Bが共にシステムの会員であることが必要である。
このシステムに会員登録する場合は、端末からインターネットを通じて、照合サーバ10が提供するサービスのホームページにアクセスし、ホームページのTOP画面(図4)を表示して「会員登録申込」ボタンをクリックする。
そして、この操作で表示された会員登録画面(図5)から「性別」、「生年」、現住所の「都道府県名」をプルダウン方式で選択し、「氏(漢字)」「名(漢字)」「氏(カタカナ)」「名(カタカナ)」及び「メールアドレス」を入力する。また、結婚等で氏名が変わった人は、旧姓についても同様に漢字及びカタカナで入力する。
この会員登録画面(図5)に記入した情報を照合サーバ10に送信すれば、会員登録の手続は完了する。
このように、このシステムでは、会員登録に際し、「氏名」については漢字及びカナでの記入を求めるが、個人情報保護の観点から、「生年」については年のレベル、「住所」については都道府県名のレベルしか求めない。また、連絡先不明の受取人を検索する情報としては、「性別」「氏名(旧姓)」「生年」しか使用せず、「メールアドレス」や現住所の「都道府県名」は、受取人検索に不要であるが、他人に成りすまして真の受取人宛のメッセージを盗み見ようとする行為を抑制するために、それらの記入を課している。また、「メールアドレス」は、照合サーバ10から重要な情報を受取人に伝えるためにも利用される。
システムへの会員登録手続が完了すると、照合サーバ10は、新たな会員にID及びパスワードを提供し(図2(3))、会員情報管理手段21は、データベース40にそのIDを付した新会員用の私書箱41を設定し(図2(4))、その私書箱41と関係付けて、新会員の会員情報をデータベース40の会員情報格納領域42に格納する。
連絡先不明のB氏にメールを送ろうとする差出人Aは、ホームページにアクセスしてTOP画面(図4)の「ログイン」ボタンをクリックし、ID及びパスワードを入力して会員専用画面(図6)を表示する。
会員専用画面(図6)の「手紙を差出す」ボタンをクリックすると、第1ステップ宛先情報の入力画面(図7)が表示され、差出人Aは、連絡先不明のB氏の「性別」「氏(漢字)または旧姓(漢字)」「名(漢字)または旧名(漢字)」「氏(カタカナ)または旧姓(カタカナ)」「名(カタカナ)または旧名(カタカナ)」「生年」及び「生年の誤差範囲の設定」を入力する。これらの情報は必須情報であり、差出人Aは、必ず入力しなければならない。
なお、相手の年齢や生年は、例えば同級生であっても早生まれの人が存在し、正確に把握されていない場合が多いため、「生年の誤差範囲」を設定して、誤差範囲内であれば合致していると看做すこととしている。
また、第1ステップ宛先情報の入力画面(図7)から、「受取人と親しかった時期」「親しかった場所」及び「受取人との関係」の情報を任意で入力することができる。これらの情報は、後に、受取人候補に提示される。
第1ステップ宛先情報の入力が終了すると、次に第2ステップ宛先情報の選択画面(図8、図9)が表示される。この選択画面には、住所に関する事項や、学校・職業に関する事項、あるいは、右利きか左利きか、兄弟姉妹がいるかいないかなど、様々な観点からの設問事項が予め用意されており、設問に対する回答は、プルダウン方式で選択するように設定されている。
差出人Aは、自身が知っている相手(B)の情報から、B氏に関して、回答内容に自信が持てる幾つかの設問を選択し、その回答をプルダウン方式で選択する。
図10に示すように、差出人Aが選択した設問と、それに対する回答が第2ステップ宛先情報として設定される。また、この第2ステップ宛先情報の設定画面(図10)には、第2ステップ宛先情報の一致率を差出人自身が設定する欄が表示され、差出人は、設定した設問の内、何%以上の正解を求めているかを記入する。
差出人は、真の受取人以外の人にメールの存在を知られる恐れよりも、何とか真の受取人へメールの存在を知らせたいと言う希望の方が強いときに、一致率を低く設定することでそれが可能になる。但し、必要以上に一致率を下げてしまった場合、他人宛のメールを盗み見ようとする受取人や、いたずらに不特定多数の受取人にメールの存在を知らせようとする送信者を幇助することにもなりかねないため、このシステムにおいては、選択できる一致率の最低限度を定めておく。
また、差出人が、真の受取人以外にメールの存在を知られたくないときは、設問数を増やし、一致率を高く設定することでそれが可能になる。差出人が、真の受取人であれば絶対間違わずに全問回答できる、との自信を持つ場合、一致率を100%(全問正解)に設定することも可能である。
選択された設問は、後に、受取人候補に提示され、受取人候補がプルダウン方式で選択した回答と差出人Aの回答とが照合される。
なお、第2ステップ宛先情報として予め用意された各設問は、相手(B)の個人情報を保護する観点から、万が一他人に知られても差し支えない程度の個人情報を問うており、B氏が一意に特定できるような詳細な設問は含まれていない。
第2ステップ宛先情報の選択が終了すると、次に第3ステップ宛先情報の入力画面(図11)が表示される。
差出人Aは、相手(B)と「共通する知識、共通する体験、共通する思い出」を有しているから、差出人A及び相手(B)が共に知る事柄を質問することにより、B氏から予想された回答を引き出すことができる。
例えば、「君がいつも得意に演奏していた、あの楽器名は?」と質問すれば、真の受取人は「トランペット」と回答する筈であり、また、「大学時代、君と一緒に沖縄の海岸へ旅行に行った。その時、二人の記念になればと、何かを海に投げた。その海に投げたものは?」と質問すれば、真の受取人は「ペンダント」と回答する筈である。
差出人Aは、このように、真の受取人の回答が確実に予想できる設問を複数作成して第3ステップ宛先情報の入力画面(図11)に入力し、また、その設問の回答をキーワードとして入力画面(図11)に入力する。
こうして設定した第1ステップ宛先情報、第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報から成る宛先情報と、連絡先不明のB氏に伝えようとするメール(メッセージや画像・データなど)とを照合サーバ10に送信すれば、差出人Aによる手紙差出の作業は終了する(図2(12))。
照合サーバ10の手紙・宛先情報管理手段22は、送られたメールをデータベース40の手紙格納領域44に格納し、その宛先情報を、メールと関係付けてデータベース40の宛先情報格納領域43に格納する。
照合サーバ10の第1ステップ宛先情報比較手段31は、第1ステップ宛先情報の「性別」「氏名(旧姓)」「生年」と、データベース40の会員情報格納領域42に格納されている会員情報の「性別」「氏名(旧姓)」「生年」とを照合し、それらが合致する会員を受取人候補として選出する(図2(14))。
この照合は、図12に示す手順で行われる。性別が不一致の会員や、生年の誤差が第1ステップ宛先情報入力画面(図7)の「生年の誤差範囲の設定」で指定された範囲を超えている会員は、受取人候補から除外される。性別が一致し、且つ、生年の誤差が指定された範囲内の会員であって、漢字またはカタカナで表示された「氏」「名」が一致する会員、及び、漢字で表示された「氏」とカタカナで表示された「名」とが一致する会員、または、カタカナで表示された「氏」と漢字で表示された「名」とが一致する会員は、受取人候補に選定される。なお、氏名の一致は、現在の氏名または旧姓のいずれかが一致していれば、氏名が一致していると見る。
また、この場合、漢字またはカタカナで表示された「氏名」が一致したときだけ、氏名が一致していると見るようにしても良い。
こうした照合方法を採ることにより、差出人が連絡先不明の受取人の年齢や生年を正確に記憶していなかったり、あるいは、受取人の氏名を略字などで記憶していたり(例えば「澤田」を「沢田」と記憶している)、旧姓しか知らなかったりした場合でも、連絡先不明の受取人を受取人候補の中に含めることができる。
受取人候補に選定された会員の私書箱には、差出人Aからの手紙が格納される(図2(15))。しかし、この手紙は、この時点では開封することができない。
照合サーバ10は、会員登録の際に記入されたメールアドレスを利用して、受取人候補の端末に「貴方宛と思われる手紙が私書箱に届いています。」との受信通知を送る(図2(16))。
私書箱に到着したメールを閲覧する場合、受取人Bは、端末からホームページにアクセスしてTOP画面(図4)の「ログイン」ボタンをクリックし、ID及びパスワードを入力して表示された会員専用画面(図6)の「手紙を受取る」ボタンをクリックする(図3(20))。
なお、受取人候補への受信通知にID及びパスワードの入力画面をリンクさせて、受信通知からID及びパスワードの入力画面に飛べるようにしても良い。
照合サーバ10の手紙・宛先情報管理手段22は、入力されたIDの私書箱41を検索し、その検索結果に基づいて、該当する私書箱41に格納されたメールの一覧情報が受取人Bの端末に表示される。
このメール一覧情報には、図13に示すように、差出人の性別、及び、差出人の年齢が表示される。差出人の氏名は、原則として表示されない。ただし、差出人が氏名の開示を希望する場合は、氏名を開示する。
また、第1ステップ宛先情報の入力時(図7)に任意で入力された情報に基づいて「差出人と受取人との関係」がメール一覧情報に表示される。
メール一覧情報に差出人の氏名を原則的に表示しないのは、連絡先不明の受取人と同年代で同姓同名の他人に、差出人が同じ名前の人に手紙を出した事実を知られないようにするためであり、また、悪意により、受取人本人に成りすまして手紙の到着情報を入手しようと考える人間から差出人の個人情報を守るためである。
受取人候補は、メール一覧情報に差出人の氏名が無くても、メール一覧情報に記載された差出人の年齢・性別や、受取人との関係などから、どんな人からの手紙であるかを推測することが可能であり、自分宛の手紙でないことが明らかであれば、さっさとメールを削除することができる。
メール一覧情報の「差出人と受取人との関係」は、差出人にとって、何とかこの手紙を受取人に開封してもらいたい、と言う熱い気持ちを表現できる部分であり、これを見た受取人に、手紙を開封するまでワクワクした気持ちを抱かせ、積極的に次のステップへ進もうとする意思を生じさせる。
照合サーバ10は、次のステップに進む受取人候補に対して、差出人Aが選択した第2ステップ宛先情報(図10)に基づいて、図14に示す第2ステップ宛先情報回答画面を表示し、この画面の設問に対してプルダウン方式で回答することを求める(図3(24))。受取人候補が、提示された各設問に回答すると、第2ステップ宛先情報比較手段32は、受取人候補の回答と差出人Aの回答とを照合し、それらの回答の一致率が第2ステップ宛先情報設定画面(図10)の「一致率の設定」欄で設定された一致率以上であるとき、受取人候補を受取人と認定する。この受取人に対しては、差出人Aの氏名が開示され(図3(28))、次のステップに進む許可が与えられる。
また、受取人候補の回答と差出人Aの回答との一致率が設定値を下回るときは、照合サーバ10は受取人候補に対して、例えば「一部の合致が確認できませんでした。どの項目が合致しなかったかはお知らせできませんが、もう一度回答を見直してください。なお、回答の見直しは、あと2回までです。計3回の照合に失敗した場合、この手紙は貴方宛の手紙ではないと判断され、あなたの私書箱から自動返却されます。」という通知を発信する。そして、3回までのチャレンジで照合に成功すれば、受取人と認定し、3回とも失敗すれば、その受取人候補の私書箱からメールを回収する(図3(30))。
ここで、第1ステップ宛先情報及び第2ステップ宛先情報により、受取人の数がどの程度絞れるか、試算する。
東京都に居住する「鈴木茂」さんの人数は717人と推計される。この内、生年の誤差範囲を±3年と設定して生年を特定すると、該当する「鈴木茂」さんの人数は、10%の71.7人となり、さらに、東京の私立大学を卒業した「鈴木茂」さんに特定すると、その人数は、13%の9.3人に絞られる。さらに、職業による絞りを加えると、20%の1.9人に減少する。
先に説明したように、第2ステップ宛先情報は、それほど重要でない個人情報を質問するものであるが、その質問が複数集まることによって、本人の特定が十分に可能になる。そのため、第2ステップ宛先情報を用いて特定した受取人に対しては、差出人Aの氏名を開示することとしている。
しかし、そうは言っても、世の中には絶対に間違いないと保証できるものは無く、真の受取人以外の私書箱にも、同じ手紙が到着している可能性を完全に否定できない。
そのような不安を取り除くため、照合サーバ10は、受取人に対し、第3ステップ宛先情報(図11)の複数の設問を順次提示して(図3(31))、回答を求め、第3ステップ宛先情報比較手段33が、差出人Aの回答(キーワード)と照合して真の受取人であるかどうかを最終確認する。
例えば、設問1として「君がいつも得意に演奏していた、あの楽器名を回答してください。」と質問し、差出人Aがキーワードとして設定した「トランペット」と一致する回答が得られれば、設問2に移る。設問1の正解が得られないときは、例えば3回まで再チャレンジの機会を与え、3回とも失敗したときは、受取人の私書箱からメールを回収する(図3(41))。
受取人Bが第3ステップ宛先情報の全ての設問に正解すると、照合サーバ10は、差出人Aのメールの開封処理を行い(図3(35))、受取人Bは、差出人Aのメールの閲覧が可能になる(図3(36))。
このように、差出人と受取人との「共通する知識、共通する体験、共通する思い出」に基づいて設定した設問によりキーワードを回答させ、設問に正解して手紙が開封される方式は、次のような効果を生む。
この時点では既に差出人の氏名が受取人に開示されているが、受取人としては、本当にあのAさんが私に手紙を出してくれたのだろうか?誰かのイタズラではないだろうか?と言う疑念が払拭できない。しかし、第3ステップ宛先情報の設問が、自分(受取人)とAさんだけが知っている内容の設問であれば、受取人としても、安心してこの手紙を開封することができる。
また、この設問は、多くの場合、過去の記憶を蘇らせる、懐かしい内容を回答するものであるため、温かい気持ちになる。
なお、このメール伝送システムでは、連絡先不明な受取人にメールを差出した差出人に対して、メールの到着確認や開封確認の通知は行われず、差出人は、メールが受取人に到達したか否かを自ら確認できない仕組みを採っている。
そのため、受取人は、差出人Aからのメールが迷惑であれば、差出人Aに全く気兼ねすることなく、私書箱のメールを削除したり、今後送られてくる同一差出人からのメールを事前に受信拒否したりすることが可能であり、受取人に配慮した構成となっている。
また、連絡先不明な受取人にメールを送る差出人は、その事実を真の受取人以外の人には知られたくない筈であるが、このメール伝送システムでは、受取人候補に対しては、差出人の氏名を開示せずに、真の受取人の確率が高い受取人のみに差出人の氏名を開示しており、差出人にも配慮した構成となっている。
次に、非会員が照合サーバ10の提供するサービスのホームページにアクセスする場合について説明する。
図15に示すように、自己の端末からホームページにアクセスした非会員Cが、TOP画面(図4)の「あなたの手紙を検索します(非会員用)」ボタンをクリックすると、図16に示す「非会員検索申込画面」が端末に表示される(図15(41))。
非会員Cは、この「非会員検索申込画面」から「性別」、「生年」をプルダウン方式で選択し、「氏(漢字)」「名(漢字)」「氏(カタカナ)」「名(カタカナ)」を入力する。また、結婚等で氏名が変わっている場合は、旧姓についても同様に漢字及びカタカナで入力する。
この「非会員検索申込画面」に記入した情報を照合サーバ10に送信すると、照合サーバ10の第1ステップ宛先情報比較手段31は、「非会員検索申込画面」の「性別」「氏名(旧姓)」「生年」と、データベース40の宛先情報格納領域43に格納されている第1ステップ宛先情報の「性別」「氏名(旧姓)」「生年」とを照合する(図15(43))。照合の手順は、図12に示す手順と同様である。
照合の結果、非会員Cが受取人候補となる手紙がデータベース40に格納されている場合は、照合サーバ10により、図13と同様のメール一覧情報が非会員Cの端末に表示される(図15(44))。
非会員Cがメール一覧情報に表示されたメールの閲覧を望む場合は、会員登録手続を行い、図2、図3の受取人Bと同様の経過を辿ってメールを閲覧することになる。
このように、非会員に対して、手紙検索のサービスを行うことによって、非会員の関心を惹き、会員数の拡大を図ることができる。
次に、差出人Aが、配達開始時期を将来(例えば、5年先、10年先)に設定したメールを受信人B宛に送信する場合について説明する。
この場合、差出人Aは、将来の受信人Bの連絡先を知る由もない。しかし、このメール伝送システムでは、将来の連絡先が不明な受信人Bに対しても、図2、図3と同様の手順で配達開始時期が到来したメールを届けることができる。
将来の受信人Bにメールを送ろうとする差出人Aは、会員専用画面(図6)の「手紙を差出す」ボタンをクリックして、図17に示す第1ステップ宛先情報の入力画面を表示する。この第1ステップ宛先情報の入力画面は、図7の第1ステップ宛先情報の入力画面と比べて、配達開始時期の年・月・日をプルダウン方式で入力する欄が設けられている点だけが相違している。
差出人Aは、配達開始時期を入力し、その他の第1ステップ宛先情報、第2ステップ宛先情報、第3ステップ宛先情報については、前述したように記入し、この宛先情報と手紙とを照合サーバ10に送信する(図18(52))。
照合サーバ10の手紙・宛先情報管理手段22は、配達開始時期が指定された手紙及び宛先情報を、その配達開始時期が到来するまで、データベースの配達開始時期待ち手紙格納領域45で保管し(図18(53))、配達開始時期が到来すると、手紙を手紙格納領域44に格納し、その手紙に関連付けた宛先情報を宛先情報格納領域43に格納する(図18(54))。
その後の流れは、図2、図3と同様である。
このように、このメール伝送システムでは、未来の受取人にメッセージを送ることができる。また、未来の自分自身を受取人にしたり、子供が成長した時点で読んでもらう手紙を出したりすることもできる。また、タイムカプセルのように、学校のクラスの全員で書いた手紙が10年後に届くように設定することもできる。
また、このシステムは、照合サーバ10を、大切な情報を保管する貸金庫として利用することも可能である。
例えば、差出人は、自分宛のメールに、日頃使っていないと忘れてしまいがちな暗証番号やキーワードなどの大切な情報を書き留める。そして、その宛先情報として、第2ステップ宛先情報の一致率を高く設定し、また、第3ステップ宛先情報には、差出人以外の人間では絶対に答えられない設問を設定して、このメールと宛先情報とを照合サーバ10に送信する。このようにすれば、このメールは、差出人以外が見られない状態で照合サーバ10のデータベース40に保管される。
意味の無い数字や単純な言葉から成る暗証番号及びキーワードは忘れ易いが、このシステムの第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報は、設問を読むことで正しく回答することができる。そのため、差出人は、照合サーバ10に保管されているメールを、確実に開封して読むことができる。
以上のように、本発明のメール伝送システムは、連絡先が不明の相手であっても、相手の人物像がある程度分かっていれば、いつでもその相手にメッセージを伝えることが可能である。
また、相手の人物像に対する過去の知識のみで相手を探し出すことができ、相手の現在の個人情報を知る必要が無い。
また、相手の人物像に対する過去の知識のみで、未来の時点の相手にメッセージを伝達することもできる。
このシステムでは、手紙が連絡先不明の受取人に必ず伝わる保証はない。これは、連絡先不明の相手にメッセージを送るという、普通では考えられない発想に立つものであるため、手紙が受取人に届かない場合があっても致し方ない。しかし、条件が整えば、必ずメッセージは相手に届くので、「何とか連絡先不明の相手にメッセージを伝えたい。」と切に思う人々に対しては、明るい希望を与えることができる。
例えば、過去の出来事に対するお礼やお詫びを相手に伝えたいが、相手の連絡先が分からないため伝えられず、気に病んでいるというような場合に、このシステムを通じて、お礼やお詫びを相手に伝える行動を起すことにより、胸のつかえは解消すると思われる。
なお、ここで示したWEB画面等は一例であって、本発明は、それに限定されるものではない。
また、ここでは、宛先情報などで受取人の「生年」を指定させているが、年齢での指定を可能にし、サーバが年齢から生年を換算するようにしても良い。
また、ここでは、私書箱にアクセスした受取人候補に対して、私書箱に到達したメールの一覧情報を提示しているが、受取人候補への受信通知の中で、このメール一覧情報を提示するようにしても良い。
また、第2ステップ宛先情報の一致率は、各設問に対して、その内容に応じて配点し、回答が一致した設問の配点を加算して一致率を求め、予め設定された規定値と比較するようにしても良い。
また、第2ステップ宛先情報の場所を問う設問に対して、「県」「市」「区」などの各々がプルダウン方式で選択できるように設定し、「県」レベルが一致すれば3点、「県」及び「市」が一致すれば5点、と言うように、一致する範囲に応じて配点を変えるようにしても良い。
また、第1ステップ宛先情報における、氏(漢字)、名(漢字)、氏(カタカナ)、名(カタカナ)という4項目の合致に対しても配点し、さらに、年齢のズレ幅が小さいほど高くなるように配点し、これらの第1ステップ宛先情報の配点と、第2ステップ宛先情報の配点との合計により、一致率を求めるようにしても良い。
10 照合サーバ
20 情報管理部
21 会員情報管理手段
22 手紙・宛先情報管理手段
30 照合部
31 第1ステップ宛先情報比較手段
32 第2ステップ宛先情報比較手段
33 第3ステップ宛先情報比較手段
40 データベース
41 私書箱
42 会員情報格納領域
43 宛先情報格納領域
44 手紙格納領域
45 配達開始時期待ち手紙格納領域
50 制御部
60 送受信手段
本発明は、連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送システムであって、各会員の私書箱が設定された記憶部に、各会員の個人情報として、少なくとも氏名、性別、及び、年齢または出生年を格納し、且つ、差出人の端末から入力された連絡先不明者を受取人とするメール(メッセージや画像・データなど)及び、該メールの宛先情報を関連付けて格納する情報管理部と、宛先情報に合致する会員を検出する照合部と、を備えている。宛先情報は、受取人候補の会員を選定するための第1ステップ宛先情報と、受取人候補を絞り込むための第2ステップ宛先情報と、メールの開封に必要な鍵を特定するための第3ステップ宛先情報とから成る。第1ステップ宛先情報は、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成り、照合部は、第1ステップ宛先情報と各会員の個人情報とを比較して、性別が一致し、年齢が予め設定された許容範囲内にあり、且つ、漢字またはカナで表示された氏名が一致する会員を受取人候補として選定し、選定された受取人候補の私書箱に、鍵を掛けたメールが格納される。第2ステップ宛先情報は、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から差出人が選択した設問と、差出人が知り得た受取人の情報に基づいて差出人により記入された設問に対する回答との対から成り、照合部は、私書箱にアクセスした受取人候補に対して設問の回答を求め、受取人候補の回答と差出人の回答とを照合して一致率を算出し、一致率が予め設定された規定値以上の受取人候補を受取人に選定し、選定された受取人に差出人の氏名が通知され、受取人に選定されなかった受取人候補の私書箱からメールが回収される。第3ステップ宛先情報は、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために差出人が設定した設問と、この設問の回答であるキーワードとの対から成り、照合部は、受取人に対して設問の回答を求め、受取人の回答とキーワードとを照合し、それらが一致していれば、メールの鍵が解除され、それらが一致していなければ、受取人の私書箱からメールが回収される。
また、本発明は、連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送方法であって、メールの差出人が、メール(メッセージや画像・データなど)と共に、メールの宛先情報として、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成る第1ステップ宛先情報と、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から差出人が選択した設問、及び、差出人が知り得た受取人の情報に基づいて差出人が記入したその設問の回答の対から成る第2ステップ宛先情報と、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために差出人が設定した設問、及び、この設問の回答であるキーワードの対から成る第3ステップ宛先情報とをサーバに送信する手紙差出ステップと、メール及び宛先情報を受信したサーバが、第1ステップ宛先情報と各会員の氏名、性別、及び、年齢または出生年とを比較して、性別が一致し、年齢が予め設定された許容範囲内にあり、且つ、漢字またはカナで表示された氏名が一致する会員を受取人候補として選定し、受取人候補の私書箱に、鍵を掛けたメールを格納する受取人候補選定ステップと、サーバが、私書箱にアクセスした受取人候補に対して第2ステップ宛先情報の設問を示して回答を求め、受取人候補の回答と差出人の第2ステップ宛先情報に対する回答とを照合して一致率を算出し、一致率が予め設定した規定値以上の受取人候補を受取人に選定し、受取人に差出人の氏名を通知するとともに、受取人に選定されなかった受取人候補の私書箱からメールを回収する受取人選定ステップと、サーバが、受取人に対して第3ステップ宛先情報の設問を示して回答を求め、受取人の回答とキーワードとが一致していれば、メールの鍵を解除して開封可能にし、受取人の回答とキーワードとが一致していなければ、受取人の私書箱からメールを回収するメール開封ステップと、を備える。
このメール伝送方法では、連絡先が不明な受取人にメール(メッセージや画像・データなど)を送ろうとする差出人は、メールと共に、第1ステップ宛先情報、第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報から成る宛先情報をサーバに送信してメールの差出し動作を終了する。サーバは、第1ステップ宛先情報と第2ステップ宛先情報とを用いて受取人を絞り込み、その受取人が、第3ステップ宛先情報を用いて真の受取人であると確認できたときにメールの閲覧を可能にする。このように、差出人と受取人とが直接交信することなく、メールが受取人に届けられるので、差出人は、メールが受取人に届いたかどうかを自ら確認することができない。そのため、受取人は、メールの受け取りが迷惑であれば、差出人に知られずにメールの受け取りを止めることができる。
なお、差出人が記憶している受取人の氏名の漢字が略字であったり、氏名の漢字の読み方を間違って記憶していたりする場合が想定でき、また、受取人の正確な年齢を把握していない場合も想定できる。こうした記憶違いなどで真の受取人が受取人候補から漏れないように、氏名や年齢の照合精度は低く設定している。

Claims (11)

  1. 連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送システムであって、
    各会員の私書箱が設定された記憶部に、各会員の個人情報として、少なくとも氏名、性別、及び、年齢または出生年を格納し、且つ、差出人の端末から入力された連絡先不明者を受取人とする前記メール、及び、該メールの宛先情報を関連付けて格納する情報管理部と、
    前記宛先情報に合致する会員を検出する照合部と、
    を備え、
    前記宛先情報が、受取人候補の会員を選定するための第1ステップ宛先情報と、前記受取人候補を絞り込むための第2ステップ宛先情報と、前記メールの開封に必要な鍵を特定するための第3ステップ宛先情報とから成り、
    前記第1ステップ宛先情報は、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成り、前記照合部は、前記第1ステップ宛先情報と各会員の前記個人情報とを比較して受取人候補を選定し、選定された前記受取人候補の前記私書箱には、鍵を掛けた前記メールが格納され、
    前記第2ステップ宛先情報は、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から前記差出人が選択した設問と、前記差出人が知り得た受取人の情報に基づいて前記差出人により記入された前記設問に対する回答との対から成り、前記照合部は、前記私書箱にアクセスした受取人候補に対して前記設問の回答を求め、前記受取人候補の回答と前記差出人の回答とを照合して一致率を算出し、前記一致率が予め設定された規定値以上の前記受取人候補を受取人に選定し、選定された前記受取人には、前記差出人の氏名が通知され、受取人に選定されなかった受取人候補の前記私書箱からは前記メールが回収され、
    前記第3ステップ宛先情報は、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために前記差出人が設定した設問と、該設問の回答である前記キーワードとの対から成り、前記照合部は、前記受取人に対して前記設問の回答を求め、前記受取人の回答と前記キーワードとを照合し、それらが一致していれば、前記メールの鍵が解除され、それらが一致していなければ、前記受取人の前記私書箱から前記メールが回収される、
    ことを特徴とするメール伝送システム。
  2. 請求項1に記載のメール伝送システムであって、前記第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報の少なくとも一方の前記設問が複数個設定可能であることを特徴とするメール伝送システム。
  3. 請求項1または2に記載のメール伝送システムであって、前記第2ステップ宛先情報の一致率を算出する際に、前記第1ステップ宛先情報の一致度合いを加味して算出することを特徴とするメール伝送システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のメール伝送システムであって、会員の前記個人情報としてメールアドレスがさらに格納され、前記受取人候補の前記私書箱に前記メールが格納されると、該受取人候補のメールアドレスに連絡が行くことを特徴とするメール伝送システム。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のメール伝送システムであって、前記照合部は、非会員の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報が伝えられると、前記非会員が受取人候補になり得るメールが存在するか否かを検出し、前記照合部の検出結果が前記非会員に通知されることを特徴とするメール伝送システム。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載のメール伝送システムであって、前記情報管理部は、開封時期が設定された前記メール及び宛先情報を、開封時期に達するまで前記記憶部の別領域に格納し、前記照合部は、前記メールの受取人候補を、前記開封時期に達した後に選定することを特徴とするメール伝送システム。
  7. 連絡先不明者にメールを伝送するメール伝送方法であって、
    前記メールの差出人が、前記メールと共に、該メールの宛先情報として、受取人の氏名、性別、及び、年齢または出生年に関する情報から成る第1ステップ宛先情報と、人物像を特定するために予め用意された設問項目の中から前記差出人が選択した設問と、前記差出人が知り得た受取人の情報に基づいて前記差出人により記入された前記設問に対する回答との対から成る第2ステップ宛先情報と、受取人でなければ答えられないキーワードを問うために前記差出人が設定した設問と、該設問の回答である前記キーワードとの対から成る第3ステップ宛先情報とをサーバに送信する手紙差出ステップと、
    前記メール及び宛先情報を受信したサーバが、前記第1ステップ宛先情報と各会員の氏名、性別、及び、年齢または出生年とを比較して受取人候補を選定し、該受取人候補の私書箱に、鍵を掛けた前記メールを格納する受取人候補選定ステップと、
    前記サーバが、前記私書箱にアクセスした前記受取人候補に対して前記第2ステップ宛先情報の前記設問を示して回答を求め、前記受取人候補の回答と前記差出人の前記第2ステップ宛先情報に対する回答とを照合して一致率を算出し、前記一致率が予め設定された規定値以上の前記受取人候補を受取人に選定し、該受取人に前記差出人の氏名を通知するとともに、受取人に選定されなかった受取人候補の前記私書箱から前記メールを回収する受取人選定ステップと、
    前記サーバが、前記受取人に対して前記第3ステップ宛先情報の前記設問を示して回答を求め、前記受取人の回答と前記キーワードとが一致していれば、前記メールの鍵を解除して開封可能にし、前記受取人の回答と前記キーワードとが一致していなければ、前記受取人の前記私書箱から前記メールを回収するメール開封ステップと、
    を備えることを特徴とするメール伝送方法。
  8. 請求項7に記載のメール伝送方法であって、前記手紙差出ステップにおいて、前記第2ステップ宛先情報及び第3ステップ宛先情報の少なくとも一方の前記設問が複数個設定されることを特徴とするメール伝送方法。
  9. 請求項7または8に記載のメール伝送方法であって、前記受取人候補選定ステップにおいて、前記第1ステップ宛先情報の氏名と会員の氏名とを比較して、漢字で表示された氏名または片仮名で表示された氏名のいずれかが一致していれば、氏名が合致すると判定し、前記第1ステップ宛先情報の年齢または出生年と会員の年齢または出生年とを比較して、その誤差が予め設定された年数以内であれば、年齢または出生年が合致すると判定することを特徴とするメール伝送方法。
  10. 請求項9に記載のメール伝送方法であって、前記第2ステップ宛先情報の一致率を算出する際に、前記第1ステップ宛先情報の一致度合いを加味して算出することを特徴とするメール伝送方法。
  11. 請求項7に記載のメール伝送方法であって、前記受取人選定ステップ及びメール開封ステップにおいて、前記設問に対する回答の機会を複数回与えることを特徴とするメール伝送方法。
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