JP2013096732A - 分析方法および分析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬物と、薬物が薬物代謝酵素により抱合体と抱合して代謝された薬物代謝物と、が混在する検体に入射電圧を印加して質量分析部に導入し、検体における薬物の濃度を分析する分析方法であって、入射電圧を変化させながら、薬物代謝物からの抱合体の解離状態をモニタリングするモニタリング工程S301と、モニタリング工程S301における解離状態に基づいて、入射電圧を選択する選択工程S302と、選択工程S302で選択された入射電圧を検体に印加して、検体における薬物の濃度を測定する濃度測定工程S305と、を含む。
【選択図】図5
Description
LC/ESI−MS法は、検体を高速液体クロマトグラフィ(High Performance Liquid Chromatography,HPLC,LC)で分離したのち、エレクトロスプレーイオン化法(Electrospray Ionization,ESI)でイオン化し、質量分析計(Mass Spectrometer,MS)に導入して分析を行う分析方法である。
SPE/FIA−MS法は、前処理に固相抽出(Solid Phase Extraction,SPE)を用いて精製を行ったのち、フローインジェクション分析法(Flow Injection Analysis,FIA)で質量分析計(MS)に導入して分析を行う分析方法である。SPE/FIA−MS法は、自動化装置によって自動化されており、多数の検体を同時並列処理することによってスループットの高速化を実現している。
特許文献1に記載のSPE/FIA−MS法で検体中のMPAの測定を行った場合、MPAと、その代謝物であるMPAGと、が同時に質量分析計に導入されることになる。また、質量分析計において、イオン化部(大気圧状態)から質量分析部(真空状態)へと検体を導入するために印加する入射電圧によって、MPAGからグルクロン酸が解離してMPAが生成される。このため、質量分析部の検出器に到達するMPAは、「本来の検体中に存在するMPA」と、「入射電圧によってMPAGから生成されたMPA」と、が混在することになる。このため、特許文献1に記載の方法では、MPAの定量精度および信頼性が低いという問題点がある。
図1は、本実施形態に係るSPE/FIA−MS法を用いた分析装置100の構成を示す斜視図である。
分析装置100は、検体搬送機構101、試薬保管部102、固相抽出カートリッジディスク103、試薬プローブ104、検体プローブ105、固相抽出カートリッジ保管部106、固相抽出カートリッジプローブ107、前処理検体プローブ108、圧力負荷部109、イオン化部110、質量分析部111および制御部112を備えている。
次に、分析装置100による分析処理の手順について、図2を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る分析装置100による分析処理の手順を示すフローチャートである。
分析装置100による分析処理は、検体搬送工程S201、検体前処理工程S202、前処理検体搬送工程S203、イオン化工程S204、質量分析工程S205からなり、分析装置100は、前記した順番で各工程を行う。以下、各工程の詳細な手順について説明する。
検体搬送工程S201では、検体搬送機構101で移送されてきた検体を、検体プローブ105の駆動範囲まで移動させる。検体としては、例えば、血液、血清、血漿、尿、唾液および細胞組織などの生体由来サンプルを用いる。
検体前処理工程S202では、固相抽出カートリッジディスク103上で検体の前処理を行う。検体前処理工程S202は、固相抽出カートリッジ搬送工程S2021、コンディショニング工程S2022、平衡化工程S2023、検体添加工程S2024、洗浄工程S2025、溶出工程S2026からなり、分析装置100は、前記した順番で各工程を行う。
固相抽出カートリッジ保管部106に保管されている空の固相抽出カートリッジを、固相抽出カートリッジプローブ107によって固相抽出カートリッジディスク103に移送する。
まず、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを試薬プローブ104の駆動範囲に搬送する。次に、試薬プローブ104が試薬保管部102に保管されたメタノール200μLを吸引し、固相抽出カートリッジに添加する。つづいて、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを圧力負荷部109の駆動範囲に搬送する。圧力負荷部109は、固相抽出カートリッジに対して加圧を行う。加圧後、固相抽出カートリッジ内の溶出液を廃液タンク(図示省略)に排出する。
図3は、本実施形態に係る分析装置100の圧力負荷部109の構成を模式的に示す説明図である。
圧力負荷部109は、気体の吸引および加圧を行うシリンジポンプ1092、シリンジポンプ1092に吸引する気体中の夾雑物を取り除くエアフィルタ1095、加圧された気体を固相抽出カートリッジ1091に送り込む接合部1097、シリンジポンプ1092・エアフィルタ1095・接合部1097間の流路の切り換えを制御する3方電磁弁1096、3方電磁弁1096と接合部1097との間に位置して接合部1097へ送り込まれる気体の流量を計測する流量計1093、および3方電磁弁1096と接合部1097との間に位置して接合部1097へ送り込まれる気体の圧力を計測する圧力計1094によって構成される。
<平衡化工程S2023>
固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを試薬プローブ104の駆動範囲まで搬送する。次に、試薬プローブ104を用いて、試薬保管部102に保管された蒸留水200μLを固相抽出カートリッジに添加する。つづいて、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを圧力負荷部109の駆動範囲に搬送する。圧力負荷部109は、固相抽出カートリッジに対して加圧を行う。加圧後、固相抽出カートリッジ内の溶出液を廃液タンク(図示省略)に排出する。
固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを検体プローブ105の駆動範囲まで搬送する。次に、検体プローブ105を用いて、検体搬送機構101に保管された検体100μLを固相抽出カートリッジに添加する。つづいて、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを試薬プローブ104の駆動範囲まで搬送する。試薬プローブ104を用いて、試薬保管部102に保管されたMPA−d3 5μLを固相抽出カートリッジに添加する。そして、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを圧力負荷部109の駆動範囲に搬送する。圧力負荷部109は、固相抽出カートリッジに対して加圧を行う。加圧後、固相抽出カートリッジ内の溶出液を廃液タンク(図示省略)に排出する。
固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを試薬プローブ104の駆動範囲まで搬送する。試薬プローブ104を用いて、試薬保管部102に保管された蒸留水200μLを固相抽出カートリッジに添加する。次に、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを圧力負荷部109の駆動範囲に搬送する。圧力負荷部109は、固相抽出カートリッジに対して加圧を行う。加圧後、固相抽出カートリッジ内の溶出液を廃液タンク(図示省略)に排出する。
固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを試薬プローブ104の駆動範囲まで搬送する。試薬プローブ104を用いて、試薬保管部102に保管されたメタノール100μLを固相抽出カートリッジに添加する。次に、固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、固相抽出カートリッジを圧力負荷部109の駆動範囲に搬送する。圧力負荷部109は、固相抽出カートリッジに対して加圧を行う。加圧によって固相抽出カートリッジを上方から下方に通液したメタノール溶出液は、前処理検体として固相抽出カートリッジディスク103の下方部のディスクに収容されている受容器で受けられる。
以上のような工程により、検体の前処理が完了する。
固相抽出カートリッジディスク103を回転させることによって、受容器に収容された前処理検体を前処理検体プローブ108の駆動範囲まで搬送する。前処理検体プローブ108は、前処理検体10μLを吸引してイオン化部110へ導入する。
イオン化工程S204においては、イオン化部110で前処理検体中の成分をイオン化し、質量分析部111に前処理検体のイオンを導入する。質量分析工程S205においては、質量分析部111において前処理検体中のMPA濃度を分析する。
質量分析部111は、スキマー1111、前段の四重極質量分析計1112、衝突室1113、後段の四重極質量分析計1114およびイオン検出器1115によって構成される。質量分析部111は、三連四重極型質量分析計を用いており、分析モードはSRM(Selected Reaction Monitoring)が用いられる。SRMでは、イオン化部110で検体をイオン化して、特定の質量対電荷比(質量/電荷比、m/z)のイオン種を前段の四重極質量分析計1112で親イオンとして選択し、この親イオンを衝突室1113で解裂させて解裂イオンを生成し、特定の質量対電荷比(質量/電荷比、m/z)の解裂イオンを後段の四重極質量分析計1114でプロダクトイオンとして選択し、イオン検出器1115で検出する。
なお、極質量分析計としては、四重極型質量分析計の他、イオントラップ型質量分析計、飛行時間型質量分析計およびフーリエ変換イオンサイクロン共鳴型質量分析計や、それらを2段に組合せMS/MSを行う質量分析計を用いてもよい。
次に、質量分析部111におけるMPAの定量方法について説明する。通常、SPE/FIA−MS法を用いた場合には、患者検体中のMPAとMPAGが同時に質量分析部111に導入される。ここで、イオン化部110(大気圧状態)から質量分析部111(真空状態)へ導入する際に、検体に対して入射電圧(Declistering Potential,DP)が印加される。この入射電圧DPのエネルギによって、MPAGからグルクロン酸が解離して二次的にMPAが生成される。このため、MPAGから生成したMPA(解離MPA)と患者検体中に本来から存在するMPAとが混在した状態で、質量分析部111の検出器に検体が到達することになる。この状態で定量を行うと、定量の精度および信頼性が低くなってしまう。
分析装置100による入射電圧調整処理は、モニタリング工程S301、入射電圧選択工程S302、キャリブレータ測定工程S303、評価工程S304、検体MPA濃度測定工程S305からからなり、分析装置100は、前記した順番で各工程を行う。以下、各工程の詳細な手順について説明する。
まず、分析装置100は、入射電圧DPを連続的に変化させながらMPAGからのグルクロン酸の解離度合い(グルクロン酸の解離率)をモニタリングする。本実施形態では、MPAを分析対象とする。即ち、モニタリング対象物質(MPAG)中のMPA量が増加すれば、MPAGからのグルクロン酸の解離率が上昇し、MPA量が減少すれば、MPAGからのグルクロン酸の解離率が低下していることがわかる。
図6は、本実施形態に係る分析装置100の制御部112の構成を模式的に示す説明図である。制御部112は、ユーザ入力部1121、コントロール部1120を構成する分析制御部1122およびデータ照合部1123、分析データ記憶部1124、内部データベース1125、装置インターフェース1126、データ処理部1127を備えている。制御部112は、装置インターフェース1126を介して、分析装置100の他の構成部と接続されている。
図4の説明に戻り、次に、分析装置100は、制御部112のデータ処理部1127によって、MPAGからのグルクロン酸の解離率が低い最適な入射電圧DPの値を選択する。具体的には、分析装置100は、モニタリング工程S301で取得した入射電圧DPとMPAイオンのピーク面積の相関データを用いて、MPAのピーク面積が最小になる入射電圧DPの値を選択する。
このため、この変化を、質量分析部111のカーテンプレートの洗浄を行うタイミングを規定するために用いてもよい。具体的には、例えば、測定された相関データの値(ピーク面積が最小となる入射電圧DP)と、洗浄直後における相関データの値(ピーク面積が最小となる入射電圧DP)とが所定の割合ずれた場合には、カーテンプレートの洗浄を行うようにする。これにより、適切なタイミングでカーテンプレートの洗浄を行うことができる。
または、ピーク面積が最小となる入射電圧DPの値が所定値以下となる(ピーク面積が最小となる入射電圧DPの値の絶対値が所定値以上となる)場合には、カーテンプレートの洗浄を行うようにしてもよい。入射電圧DPの値の絶対値が大きくなると、即ち、高い電位差を印加すると、質量分析部111への導入効率が低下するためである。
図4の説明に戻り、つづいて、分析装置100は、入射電圧選択工程S302で選択した入射電圧DPの値を用いて、MPAのキャリブレータを測定する。質量分析での定量分析では、一般的に、同位体標識法を用いることによって相対定量解析を行うことができる。定量分析の手順は、まず、いくつかの既知濃度の標準物質、および一定の既知濃度の同位体標識を施した標準物質を混合して分析する。次に、標準物質および同位体標識を施した標準物質由来のイオンの質量対電荷比m/zに対して、イオン強度の時間変化(マススペクトグラム)を取得し、マスクロマトグラムのピーク面積を求める。そして標準物質の濃度、および標準物質と同位体標識を施した標準物質のピーク面積の比との関係から、検量線を作成する。つづいて、濃度が不明の標準物質を含む検体に、既知濃度の同位体標識を施した標準物質を添加した後に分析し、マスクロマトグラムのピーク面積比を求める。
ここで、入射電圧DPは、入射電圧選択工程S302で選択されたMPAのピーク面積が最小になる入射電圧DPである。ここでは、相関データが図7の状態であるものとして、−5Vに設定されている。なお、相関データが図8の場合には、入射電圧DPは−15Vとなる。
つづいて、評価工程S304では、キャリブレータ測定工程S303で取得した検量線が、定量分析に用いるために許容範囲内か否かを評価する。これは、選択した入射電圧DPの値によっては、本来の検体中に存在するMPAの質量分析計への導入効率が低下する場合があるためである。MPAの質量分析計への導入効率が低下したとしても、検体中の濃度がμg/mLオーダのタンパク質結合型MPAの分析には影響はない。しかし、検体中の濃度がng/mLオーダの遊離型MPAの分析にはイオン強度が足りなくなり、必要な検出限界値が得られない可能性がある。このような可能性を考慮して、分析装置100は、キャリブレータ測定工程S303で得られた検量線の評価を行う。
検体MPA濃度測定工程S305では、図2に示した処理によって検体の分析(MPA濃度測定)を行う。このとき、制御部112は、内部データベース1125に格納されている検量線基づいて、得られた検体中のMPAのピーク面積と内部標準物質であるMPA−d3のピーク面積との比に対応するMPA濃度を測定する。
なお、本実施形態に係る分析装置100は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
前述した説明では、モニタリング工程S301において、MPA(薬物)を分析対象としてモニタリングを行ったが、他の物質、例えば、MPAG(薬物代謝物)を分析対象としてモニタリングを行ってもよい。
以上説明したように、実施形態にかかる分析装置100は、薬物(MPA)が薬物代謝物(UDP−グルクロン酸転移酵素)によって所定の抱合体(グルクロン酸)と抱合された薬物代謝物(MPAG)と、薬物(MPA)と、が混在する検体中の薬物濃度(MPA濃度)を質量分析計を用いて分析する際に、連続的に変化する電圧(入射電圧DP)を検体に印加して、薬物代謝物からの抱合体の解離状態をモニタリングする。そして、モニタリングされた解離状態に基づいて、検体に印加する電圧(入射電圧DP)の最適値を選択し、選択された値の電圧(入射電圧DP)を検体に印加して、検体中の薬物の濃度を測定する。電圧(入射電圧DP)の最適値としては、薬物代謝物からの抱合体の解離率が最も低い電圧の値を選択する。これにより、測定過程で電圧印加が必要な質量分析計を用いた分析装置100においても、電圧印加に伴う抱合体の解離を最小限に抑えて、薬物と薬物代謝物とが混在する検体中の薬物成分を精度よく測定することができる。
また、分析装置100は、モニタリングにおける測定対象物質を、薬物、薬物代謝物、抱合体のいずれかとすることができるので、測定環境に応じて適切な物質を測定対象として選択することができる。
101 検体搬送機構
102 試薬保管部
103 固相抽出カートリッジディスク
104 試薬プローブ
105 検体プローブ
106 固相抽出カートリッジ保管部
107 固相抽出カートリッジプローブ
108 前処理検体プローブ
109 圧力負荷部
1091 固相抽出カートリッジ
1092 シリンジポンプ
1093 流量計
1094 圧力計
1095 エアフィルタ
1096 3方電磁弁
1097 接合部
110 イオン化部
111 質量分析部
1111 スキマー
1112 四重極質量分析計
1113 衝突室
1114 四重極質量分析計
1115 イオン検出器
112 制御部
1120 コントロール部
1121 ユーザ入力部
1122 分析制御部
1123 データ照合部
1124 分析データ記憶部
1125 内部データベース
1126 装置インターフェース
1127 データ処理部
DP 入射電圧
Claims (12)
- 薬物と、前記薬物が薬物代謝酵素により抱合体と抱合して代謝された薬物代謝物と、が混在する検体に入射電圧を印加して質量分析部に導入し、前記検体における前記薬物の濃度を分析する分析方法であって、
前記入射電圧を変化させながら、前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離状態をモニタリングするモニタリング工程と、
前記モニタリング工程における解離状態に基づいて、前記入射電圧を選択する選択工程と、
前記選択工程で選択された前記入射電圧を前記検体に印加して、前記検体における前記薬物の濃度を測定する濃度測定工程と、を含む
ことを特徴する分析方法。 - 前記選択工程は、
前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離率が最も低い前記入射電圧を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の分析方法。 - 前記モニタリング工程は、
前記入射電圧を変化させながら、前記薬物代謝物から解離した前記薬物の量を前記質量分析部で測定することによって前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離状態をモニタリングする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分析方法。 - 前記モニタリング工程は、
前記入射電圧を変化させながら、前記薬物代謝物の量を前記質量分析部で測定することによって前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離状態をモニタリングする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分析方法。 - 前記モニタリング工程は、
前記入射電圧を変化させながら、前記薬物代謝物から解離した前記抱合体の量を前記質量分析部で測定することによって前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離状態をモニタリングする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分析方法。 - 前記選択工程で選択された前記入射電圧を前記薬物のキャリブレータに印加して、前記薬物のキャリブレータにおける前記薬物の濃度を測定するキャリブレータ測定工程と、
前記キャリブレータ測定工程の測定結果に基づいて、所定の分析精度を満たすか否かを評価する評価工程と、をさらに含み、
前記評価工程において、前記所定の分析精度を満たすと評価された場合、前記濃度測定工程を行う
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の分析方法。 - 前記評価工程において、前記所定の分析精度を満たさないと評価された場合、前記質量分析部の清掃が必要であると評価する
ことを特徴とする請求項6に記載の分析方法。 - 前記薬物はミコフェノール酸であり、
前記薬物代謝酵素はUDP−グルクロン酸転移酵素であり、
前記薬物代謝物はミコフェノール酸のグルクロン酸抱合体であり、
前記抱合体はグルクロン酸である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の分析方法。 - 前記薬物代謝酵素は、シトクロムP450、ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、アルコール脱水素酵素、アルデヒド脱水素酵素、モノアミンオキシダーゼ、酸化還元酵素、UDP−スルホン酸転移酵素、糖転移酵素、グルタチオンレダクターゼなどの抱合酵素、加水分解酵素のいずれかである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の分析方法。 - 前記選択工程で選択された前記入射電圧の値と、前記質量分析部の清掃後に最初に選択された前記入射電圧の値と、の差が所定値よりも大きい場合、前記質量分析部の清掃が必要であると評価する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の分析方法。 - 前記選択工程で選択された前記入射電圧の値の絶対値が所定値よりも大きい場合、前記質量分析部の清掃が必要であると評価する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の分析方法。 - 薬物と、前記薬物が薬物代謝酵素により抱合体と抱合して代謝された薬物代謝物と、が混在する検体に入射電圧を印加して質量分析部に導入し、前記検体における前記薬物の濃度を分析する分析装置であって、
前記入射電圧を変化させながら、前記薬物代謝物からの前記抱合体の解離状態をモニタリングするモニタリング手段と、
前記モニタリング手段によってモニタリングされた解離状態に基づいて、前記入射電圧を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された前記入射電圧を前記検体に印加して、前記検体における前記薬物の濃度を測定する検体測定手段と、を備える
ことを特徴する分析装置。
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