JP2013095197A - エアバッグ装置及びカーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Yasuhiro Uchida
康洋 内田
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Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

【課題】 従来技術では、乗員保護範囲の変更により、エアバッグに取り付けられたストラップを適切な長さまで延長した場合、取付作業の基準設定が新たに必要になってしまったり、ストラップの長さを延長させたことによる余長部分がピラーガーニッシュ等と干渉しないように諸対策を講じることで新たに製造コストが向上してしまう恐れがある。
【解決手段】 車両に搭載され、ガスの導入により膨張して展開するエアバッグ1と、前記エアバッグ本体部1と車体取付部とを連結するストラップ2を具備し、前記ストラップ2は前記車体取付部との係止構造となる取付具3を備え、前記取付具3は前記ストラップ2の一端から他端までの間の所定区間を移動可能にされてなることを特徴とするエアバッグ装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等に備えられる乗員安全装置に関し、特に、乗員と自動車等の側壁との間に展開して、衝撃を緩和するエアバッグ装置に関するものである。
従来から自動車等の乗員の安全確保のため、自動車の衝突時の衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置として、運転席、助手席に着座する乗員の正面に膨らむようにした前方衝突用(フロンタル)エアバッグや、側面衝突や横転の際に乗員の側部に膨らむようにした側方衝突用(ラテラル)エアバッグが、車両に搭載されている。また、コンパクトカー、ミニバン等の後席とバックドアとの間に膨張するリアカーテン型のエアバッグも実用化されている。
また、ストラップを用いて展開するエアバッグにテンションを付加するものとして、カーテンエアバッグが挙げられる。
従来技術としては、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグと、前記窓の上縁側に配置されて前記エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備える構成とされて、前記エアバッグが、前記インフレーターに接続させるための挿入用開口を有して、前記エアバッグの内部に膨張用ガスを流入させる略筒状の接続口部を、備える構成とされ、前記インフレーターが、外形形状を略円柱状とされるとともに、前記挿入用開口から前記接続口部内に挿入される先端側に、軸回り方向に沿って複数のガス吐出口を備える構成とされるとともに、前記接続口部内に前記ガス吐出口側を挿入させた状態で、前記接続口部の外周側に配置されるクランプを締め付けることにより、前記接続口部と接続される構成の頭部保護エアバッグ装置において、前記エアバッグが、前記接続口部を有したエアバッグ本体と、可撓性を有した布材から構成されて前記接続口部内に配設されるディフューザー布と、を備え、前記ディフューザー布が、前記インフレーターにおける前記ガス吐出口が配置される部位の外周側を覆い可能な幅寸法を有した略帯状とされるとともに、一端側を前記接続口部側に結合され、他端側を自由端として、該自由端側から前記インフレーターの外周側に巻きかけられるようにして、前記接続口部側に結合される結合部位から離れた領域において一重以上で、前記ガス吐出口の外周側を全周にわたって覆うように構成され、前記インフレーターの外周側を覆うように巻きかけられた前記ディフューザー布を前記接続口部と前記インフレーターとの間に介在させた状態で、前記インフレーターが、前記クランプを使用して、前記接続口部に接続されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置(例えば、特許文献1参照)が存在している。
特開2010−89547号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図20を参照)
前記従来技術である特許文献1は、展開したカーテンエアバッグにテンションを付加し、保護性能を向上させるように、エアバッグ本体部前後方向端部の下端と車体ピラー部とをストラップにより連結する構造であるが、カーテンエアバッグによる車内側面部の被覆領域が図1の状態より車両前後方向に拡張された場合、例えば展開前の状態でエアバッグ本体部を長く、その分ストラップを短く設定して対応しようとすると、エアバッグが膨張展開して降下した後のカーテンエアバッグのストラップが取り付けられている箇所と、車体ピラー部のストラップの取付具が取り付けられている箇所との間の長さがストラップ自体の長さを大きく上回るようになってしまい、結果としてカーテンエアバッグにテンションがかかり過ぎて設定保護領域まで覆えなくなったり、ストラップ自体に高負荷が加わってしまうこと等が考えられる。具体的に図1で詳細に説明すると、図1(a)ではエアバッグ1が展開すると、ストラップ2にテンションがかからない状態に対し、長さがAだけ不足することになる。言いかえると、Aの分だけテンションがかかるということであり、これは設計上意図したものではないが、エアバッグの展開特性に影響を与えるものではない。
これに対して、図1(b)では、エアバッグ1が車両前方側に伸びることでストラップ2の長さ不足がBに増大する。ここまで長さが異なると、エアバッグ1が設定された保護領域を覆えなくなったり、ストラップ2に過度のテンションがかかってしまう恐れがある。このような現象に起因するカーテンエアバッグの保護性能低下を防止するために、ストラップ2の長さをBだけ伸ばしたいところであるが、現状通りのブラケット3とストラップ2の組付け方であると、エアバッグ1を収納したモジュールを車両に取り付けた際に、エアバッグ1とブラケット3の間でストラップ2が伸ばしたBだけ弛んでしまうという問題が発生する。
これは、取付作業の基準設定が新たに必要になるばかりか、ピラーによる挟み込みやピラーからのはみ出しを防ぐための諸対策を講じることで新たに製造コストを高騰させてしまう恐れがある。
具体的には、図1(c)に示すようにエアバッグ1の形状を車両の窓枠とほぼ同形状にする方法が考えられるが、これはエアバッグ1の基布裁断において、現在使用している長方形形状より歩留まりがわるくなってしまい、製造コストの高騰につながるという問題が発生する。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するエアバッグ装置を提供することを目的としている。
本発明の第1の発明は、請求項1に記載された通りのエアバッグ装置であり、次のようなものである。
車両に搭載され、ガスの導入により膨張して展開するエアバッグと、前記エアバッグ本体部と車体取付部とを連結するストラップを具備し、前記ストラップは前記車体取付部との係止構造となる取付具を備え、前記取付具は前記ストラップの一端から他端までの間の所定区間を移動可能にされてなる構成である。
本発明の第2の発明は、請求項2に記載された通りのエアバッグ装置であり、次のようなものである。
請求項1に記載の発明に加えて、前記取付具は、ストラップのループ状部のループ内を移動可能とする構成である。
本発明の第3の発明は、請求項3に記載された通りのエアバッグ装置であり、次のようなものである。
請求項1に記載の発明に加えて、前記取付具は、ストラップのストッパーで区画された区間を移動可能とする構成である。
本発明の第4の発明は、請求項4に記載された通りのエアバッグ装置であり、次のようなものである。
請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載の発明に加えて、前記取付具にストラップ仮保持構造を設けた構成である。
本発明の第5の発明は、請求項5に記載された通りのエアバッグ装置であり、次のようなものである。
請求項1乃至請求項4のうち、いずれか1項に記載されたエアバッグ装置は、ルーフサイドレール部に沿って収納されたガスの導入により膨張して下方に展開するカーテンエアバッグ装置であって、カーテンエアバッグ本体部の長手方向端部側と車体とを連結するストラップを具備する構成である。
本発明に係るエアバッグ装置は、上記説明のような構成を有するので、以下に記載する効果を奏する。
(1)保護領域が拡張された場合であっても、エアバッグ本体と車体とを連結するストラップによって膨張展開するエアバッグ本体へ適切なテンションをかけることができ、かつストラップ余長部も少ないスペースに収納できるため、車体への取付時にストラップとトリム類とが干渉しないように別途対策を講じる必要がなく、取付作業性も向上する。
(2)ストラップの長さを保護領域に合った適正な長さに簡単に設定することができる。
(3)現在使用しているエアバッグの形状に対応することができ、さらに縫製の位置を変えるだけで種々の保護領域に対応することができるため、基布歩留まりの悪化させず、製造コストの高騰も抑えられる。
エアバッグによる保護領域を車両前後方向に変更した場合の従来技術のエアバッグを採用した場合の字用体を示すもので、(a)は保護領域が車両後方側に縮まった場合を示す概略正面図、(b)は保護領域が車両前方側に広がった場合を示す概略正面図(c)エアバッグの形状を保護領域に合わせた場合を示す概略正面図である。 本発明のエアバッグ装置の特徴であるストラップ部を示す概略正面図である。 本発明のエアバッグ装置のストラップ部の他の実施例を示す概略正面図である。
車両に搭載され、ガスの導入により膨張して展開するエアバッグと、前記エアバッグ本体部と車体取付部とを連結するストラップを具備し、前記ストラップは前記車体取付部との係止構造となる取付具を備え、前記取付具は前記ストラップの一端から他端までの間の所定区間を移動可能にされてなるエアバッグ装置である。
本発明のエアバッグ装置の一実施例を図1〜図3に基づいて説明する。
通常カーテンエアバッグには、エアバッグ展開時にテンションがかかるように、車両前方側にストラップ2とブラケット3が取り付けられているが、このストラップ2の長さは、エアバッグ1が折り畳まれたモジュール状態で車両へ取り付けた時のブラケットの締結位置から必然的に長さが決まる。
そこで、本発明のエアバッグ装置は、エアバッグ1と車体とを連結するストラップ2の車体への係止構造となる取付具であるブラケット3を、ストラップ2の一端から他端の間の所定区間で移動可能となるようにしたもので、図2からも理解できるように、ストラップ2の先端にループ部7を作り、そのループ部7の中にブラケット3を通す方法であるが、このループ部7を作るための縫製部4の位置を調節し、ブラケット3の車体締結用ブラケット孔5がエアバッグ保護領域に合うように、移動できるループ長を設定する(例えば、前記従来技術でいえば、AやB)。
車両への取り付けは、ブラケット3が縫製部4側へ寄せられた状態で締結され、余長分はブラケット3と車両の間を通過して車両前方側へ導き出されるものである。
なお、取付時にブラケット3とストラップ2との位置がずれていたりしないように、ブラケット3を接着テープ等でストラップ2に仮固定しておくことも考えられる。
上述のような構成を採用したことで、取付具であるブラケット3を車体に取り付ける際にもストラップ2自体は弛まないので、新しく取付作業の基準を設定する必要がなく、またストラップ2を弛ませないので、ピラーガーニッシュとの干渉が抑制され、別途対策を講じる必要がないため、製造コストのアップを防止することもできる。
また、他の実施例として、図3からも理解できるように、ブラケット3が移動可能な距離をループ長で規制するのではなく、ストラップ2にベルトストッパー等の別部材6を組み付けて規制するものも考えられる。
なお、本発明では、実施例としてカーテンエアバッグに適用して説明を行ったが、用途はこれに限られるものではなく、例えばコンバーチブルタイプの車両の側部ドア内部にエアバッグを搭載して上方へ向けて展開するタイプのエアバッグ装置や、歩行者の保護を目的として車体外部で展開するタイプのエアバッグ装置において、ストラップを用いて一定のテンションを付加するような場合においても適用可能であることは言うまでもない。
全ての車種に搭載されるエアバッグ装置に利用することができる。
1・・・・エアバッグ
2・・・・ストラップ
3・・・・ブラケット
4・・・・縫製部
5・・・・車体締結用ブラケット孔
6・・・・別部材
7・・・・ループ部

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、ガスの導入により膨張して展開するエアバッグと、前記エアバッグ本体部と車体取付部とを連結するストラップを具備し、前記ストラップは前記車体取付部との係止構造となる取付具を備え、前記取付具は前記ストラップの一端から他端までの間の所定区間を移動可能にされてなることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記取付具は、ストラップのループ状部のループ内を移動可能とすることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記取付具は、ストラップのストッパーで区画された区間を移動可能とすることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記取付具にストラップ仮保持構造を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のうち、いずれか1項に記載されたエアバッグ装置は、ルーフサイドレール部に沿って収納されたガスの導入により膨張して下方に展開するカーテンエアバッグ装置であって、カーテンエアバッグ本体部の長手方向端部側と車体とを連結するストラップを具備することを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
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