JP2013091229A - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コマンドシートにより一連の作業を受け付ける孔版印刷装置を提供すること。
【解決手段】原稿読み取り手段110が読み取ったシート15の画像データから、2つ以上のエリア指定マークを検出するエリア検出手段8と、エリア指定マーク内又は近傍の画素データをテキストデータに変換して、テキストデータから原稿の画像データに施す処理内容を抽出し、予め定められた前記エリア指定マークの順番決定規則に従い前記処理内容に順番を付すシート解析手段4と、前記順番に従い、前記処理内容の処理を順次、画像データに施す制御手段5と、を有する孔版印刷装置100を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コマンドシートにより制御を受け付けることができる孔版印刷装置に関し、特に、一連の処理内容をコマンドシートにより受け付けることができる孔版印刷装置に関する。
孔版印刷装置が複写機などと同様にデジタル化されるようになってきた。孔版印刷装置は、マスタロール(版)から引き出されるフィルムに、読み取った画像データに従いサーマルヘッドの熱によって穴をあけることで原稿パターンを生成する。そして、原稿パターンをドラムに巻き付け、ドラムの内側からインキローラーが、版胴、スクリーン及び原稿パターンに沿ってインキを押し出して、画像データを記録紙に形成する。
このような孔版印刷装置においては、原稿としてコマンドシートを読み込ませることで、孔版印刷装置を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、コマンドシートに囲み線もしくは対角線を記入し、モノクロスキャナで原稿とともに読込ませることにより、エリア指定内部とエリア指定外部に分けて製版させる。これを色分版として用い、カスケード接続された二台の孔版印刷装置により多色印刷することで、エリア指定内部とエリア指定外部で色を変えることができる(このような機能は、従来からメイキャップ機能として知られている)。より詳しくは、赤色の印刷ドラムが装着された孔版印刷装置と黒色の印刷ドラムが装着された孔版印刷装置とを連結し、コマンドシートによって特定エリアを指定し、エリア内を赤、エリア外を黒で各々製版・印刷する仕組みとなっている。
また、メイキャップ機能だけでなく、コマンドシートにより孔版印刷装置に特定のプログラムを実行させる技術も考えられる。これは、孔版印刷装置に予めプログラムを登録しておき、一定の静的な作業条件下において、適宜登録したプログラムを呼出すことで、処理を行わせる技術である。
しかしながら、単発的にプログラムを呼び出すだけでは、孔版印刷装置が単一の処理を実行するだけであり、一連の作業をさせることができないという問題がある(以下、一連の作業をワークフローという)。
本発明は、上記課題に鑑み、コマンドシートにより一連の作業を受け付ける孔版印刷装置を提供することを目的とする。
本発明は、 原稿及びコマンドが記述されたシートを光学的に読み取り画像データを生成する原稿読み取り手段と、画像データに基づき、パッケージ単位で供給される製版部材に熱穿孔プロセスを施し、前記製版部材に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像が形成された製版部材が装填される印刷ドラムと、製版部材に供給されるインキを収容したインキ収容手段と、給紙された記録媒体に前記印刷ドラムを回転させながら圧接させ、前記記録媒体に可視画像を形成する画像形成手段と、を有する孔版印刷装置であって、前記原稿読み取り手段が読み取った前記シートの画像データから、2つ以上のエリア指定マークを検出するエリア検出手段と、エリア指定マーク内又は近傍の画素データをテキストデータに変換して、テキストデータから原稿の画像データに施す処理内容を抽出し、予め定められた順番決定規則に従い一連の前記処理内容の処理順を決定するシート解析手段と、前記処理順に従い、前記処理内容の処理を順次、画像データに施す制御手段と、を有する。
コマンドシートにより一連の作業を受け付ける孔版印刷装置を提供することができる。
本実施形態のコマンドシートとその処理内容を説明する図の一例である。 孔版印刷装置の原理的な構成の一例を示す図である。 辞書データの一例を示す図である。 孔版印刷装置の基本構成を説明する図の一例である。 孔版印刷装置のハードウェア構成図の一例である。 メインメニューの画面例を示す図である。 サブメニュー画面の一例を示す図である。 ワークフロー設定画面の一例を示す図である。 孔版印刷装置がコマンドシートに基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である。 コマンドシートの一例等を示す図の一例である。 操作パネルに表示されたワークフロー処理の処理内容の一例を示す図である。 ワークフロー処理により得られた印刷物の一例を示す図である。 コマンドシートの一例を示す図である(実施例2)。 コマンドシートの一例を示す図である(実施例3)。 辞書データの一例を示す図である(実施例3)。 孔版印刷装置の原理的な構成の一例を示す図である。 コマンドシートの一例を示す図である(実施例4)。 ワークフロー処理の処理内容の一例を示す図である。 孔版印刷装置がコマンドシートに基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例4)。 ワークフロー処理により得られた印刷物の一例を示す図である(実施例4)。 コマンドシートの一例を示す図である(実施例5)。 表示手段に表示された印刷物のイメージの一例を示す図である(実施例5)。 原稿及びコマンドシートの一例を示す図である(実施例6)。 孔版印刷装置がコマンドシートに基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例6)。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のコマンドシート15とその処理内容を説明する図の一例である。図示するように、コマンドシート15には複数の囲み線901〜904が形成されており、囲み線の内側に"設定""処理"が記述されている。囲み線901〜904に囲まれた領域をエリアという。この、コマンドシート15は、ユーザが手書きで作成してもよいし、印刷することで用意してもよい。
図1ではエリア901a〜904a内の"WF"がワークフローの一部の処理を行うことを意味する。図1のように4つのエリアがある場合、4つの処理が一連の処理として実行される。この一連の処理をワークフロー処理という。
"設定""処理"はコマンドであり、"設定"はワークフローの条件設定を、"処理"は孔版印刷装置が行う動作内容をそれぞれ規定する。1つめエリア901aの"設定"は、原稿を2枚ずつ集約して、A4の用紙に印刷し、それを10部作成することを意味し、エリア903aの"設定"はファイル名として「4月度販売実績」を設定することを意味する。また、エリア902aの"処理"は印刷することを意味し、エリア904aの"処理"は読み取った原稿の画像データを蓄積する(記憶する)ことを意味する。
孔版印刷装置は、スキャナでコマンドシート15を読み取ると囲み線901〜904を検出し、"処理"と"設定"から処理内容を特定する。そして、エリア901a〜904aの例えば位置に基づき処理内容の順番を定め、ワークフロー処理の処理内容を組み立てる。図1の例では「原稿を2枚ずつ集約してA4に印刷し、文書蓄積する」ことがワークフロー処理の処理内容である。
したがって、本実施形態では、例えばユーザがメイキャップ機能で使用したコマンドシート15に"処理""設定"を記述して孔版印刷装置に読み取らせるだけで、孔版印刷装置に一連の動作を実行させることができる。
複数のエリアに"処理"や"設定"を分けて記述しなくても、1つのエリアに「原稿を2枚ずつ集約してA4に印刷し、文書蓄積する」ワークフロー処理の処理内容を記述することは可能である。しかし、処理内容が長い場合(数十行にわたる場合)、又は、複雑な処理内容の場合、どこからどこまでが何の"設定"でどこからどこまでが何の"処理"か、ユーザが一目で把握することが困難になる。したがって、ワークフローのような処理内容が長くなる動作については、複数のエリアに分けて記述することが有効になる。
また、孔版印刷装置では、ユーザがメイキャップ機能でコマンドシートを使用する。したがって、このコマンドシートを再利用すれば、コマンドシートをワークフローの条件設定に利用できる。メイキャップ機能のためのシートには、領域の色指定のために不作為に囲み線が形成されている。ユーザはその中に"処理""設定"を記述する。手書きであるため、OCR処理の認識率がプリンタが印刷した場合よりも低下するが、"処理""設定"に使用される文字や記号は決まっているので学習により、認識率を向上させることができる。また、メイキャップ機能に使用したコマンドシートを再利用するので、コマンドシートの無駄を抑制できる。
さらに、後述する実施例では、囲み線の位置が"設定"を意味する場合がある。この場合、囲み線がコマンドシートの端の方にあると、1つのエリアにワークフロー処理の処理内容を全て記述することが困難になる。この場合、必然的に、複数のエリアに分散して"処理"や"設定"を記述する必要がある。
このように、コマンドシートに複数の囲み線を描き、"処理"や"設定"を分けて記述可能にすることで、ワークフローの処理内容を分かりやすく、コマンドシートを無駄にせず、記述することができる。
〔構成例〕
図2は、孔版印刷装置100の原理的な構成の一例を示す図である。孔版印刷装置100は、熱可塑性フィルムからなるマスタに熱穿孔プロセスを適用して潜像を形成し、潜像が形成されたマスタを、インキが充填された印刷ドラムに装填し、マスタが装填された印刷ドラムを回転させ、給紙された用紙と圧接させることにより、用紙に可視画像を形成する。
ユーザは、孔版印刷装置100に対し、コマンドシート15によりワークフロー処理を実行させることができる。なお、従来から可能な、カラーマーカによりカラー指定することで、メイキャップ機能を実行させることも可能である。
このため、孔版印刷装置100は、エリア指定手段2をカラースキャナにより読み取る。エリア指定手段2は、コマンドシート15であり、原稿と同様のシート上媒体である。メイキャップ機能ではコマンドシート15のサイズは原稿と同程度であることが多いが、本実施形態では原稿と同じサイズである必要はない。手書きでコマンドシート15を作成する場合、ユーザは、エリア指定手段2に囲み線、"WF""設定""処理"を記述する。
コマンドシート読み取り手段3は、後述するカラースキャナ110である。コマンドシート読み取り手段3がエリア指定手段2を読取ることで、孔版印刷装置100は原稿としてのコマンドシート15を画像データに変換することができる。
制御手段5は、孔版印刷装置100の全体的な処理を制御する。制御手段5は、製版・印刷を行う原稿を読込む前に、単独又は複数の囲み線が書込みされたコマンドシート15を、コマンドシート読み取り手段3により読み取る。読取って得られた画像データから、エリア検出手段8により、囲み線にて指定されたエリアの位置、サイズ等のデータを抽出する。また、制御手段5は、コマンドシートデータ解析手段4により、囲み線で指定されたエリア内に文字が記載されている場合、文字をOCRなどによってテキストデータ化して、当該記述された文字、数字、記号の意味を解析する("設定""処理"の意味は辞書データに登録されている)。
また、制御手段5は、コマンドシート15の読み取りイメージ又は解析結果を、タッチパネルや電子ペーパーなどの表示手段7に表示し、ユーザに対して、実行されようとしているワークフロー処理の妥当性を事前に確認させる。ユーザが実行を指示すると、囲み線内の解析結果に従い、一連のワークフロー処理(例えば、原稿読み取り、集約、拡大/縮小、製版、印刷などの各種処理/動作)を、逐次実行していき、最終的に目的とする印刷成果物を生成するように孔版印刷装置100を制御する。
表示手段7は例えば液晶表示装置、電子ペーパー等であり、タッチパネル115として操作の受け付けも可能になっている。表示手段7は、読取られたコマンドシート15のイメージ画像又はコマンドシート15を読み取って解析された解析結果(ワークフロー処理の処理内容)を表示する。
ワークフロー処理指定手段6は、コマンドシート15を利用したワークフロー処理を行うか否かの入力をユーザから受け付ける。また、コマンドシート15から解析されたワークフロー処理の修正を受け付ける。
図3は、辞書データの一例を示す図である。辞書データは、データ解析手段4がエリア内のテキストデータの意味を解析するための辞書である。まず、エリアに"WF"と記述されていることでデータ解析手段4はエリア内にワークフロー処理の"設定""処理"が記述されていることを検出し、ワークフロー用の辞書データを参照する。
辞書データは、「コマンド」と「条件」に分かれている。「コマンド」には"設定""処理"とそれぞれの意味が登録されている。"設定"は条件設定が記述されたエリアであることを示す。データ解析手段4は、"設定"に続いて記述さ"条件"と"パラメータ"からワークフローの処理内容を判別する。"処理"は動作内容が記述されたエリアであることを示す。"処理"に続いて記述されたテキストデータと孔版印刷装置100の動作内容は一意に対応するため、コマンドシートデータ解析手段4は、"処理"に続いて記述されたテキストデータから動作内容を決定できる。なお、1エリアに2つ以上"設定"又は"処理"を記述することも可能である。
また、「条件」には"集約""用紙""印刷""ファイル名"等、孔版印刷装置100に設定可能な(又は必要な)条件が登録されている。また、各「条件」には設定可能な「パラメータ」が決まっている。例えば、"集約"の場合、パラメータは"原稿"+数値+"枚"である。データ解析手段は、"原稿"と数値と"枚"の間の数値から、集約する原稿の枚数を検出する。辞書データにより"条件"と"パラメータ"の組み合わせが決まっているので、条件に対し設定可能なパラメータを特定することができる。
図4は、孔版印刷装置100の基本構成を説明する図の一例である。孔版印刷装置100は、装置本体の内部に、マスタ107が外周面に巻着される印刷ドラム101と、印圧手段となるプレスローラ102と、製版装置となるプロッタ103と、排版手段104とを備える。
孔版印刷装置100は、装置本体の右側に配置された給紙手段105から給紙される記録紙106をプレスローラ102で印刷ドラム101に押し当てることで、巻着されたマスタ107の画像を記録紙106に転写する。片面印刷の場合、画像転写された記録紙106を搬送手段108が装置本体の左側に配置された排紙手段109へと搬送し、両面印刷の場合、孔版印刷装置100は、切替え部材121を再給紙手段122の側に切り替え、片面の印刷が終了した記録紙を再給紙手段122の側に導き、給紙側から再び給紙させることにより裏面に印刷を行う。
また、再給紙手段122の下流側には、インクジェットユニット150が配置されている。インクジェットユニット150は、記録紙106の画像転写された側に液滴を吐出して画像を形成する。孔版印刷による画像形成に対し、付加的に文字や画像を形成可能になるので簡易的な多色印刷が可能になる。
装置本体の上部には、画像読取手段となるスキャナ110が配置されていて、原稿画像を読み取り、製版に用いる画像データを取得している。スキャナ110は好ましくはカラースキャナである。
装置本体の上部正面には、孔版印刷装置100の操作部となる操作パネル111が配設されている。操作パネル111には、印刷や製版の切り替えキー113、スタートキー114、タッチパネル115、初期設定/プリンタ設定キー116、印刷位置調整キー117、プリントスピード設定キー118などが配備されている。操作パネル111は、LCDのタッチパネル115を有し、その画面には、各種案内情報や各種操作画面が適宜表示され、操作画面が、装置のユーザによって操作されると、各画面に表示されたスイッチに対応した内容を、制御手段5や孔版印刷装置100が受け付け、印刷条件等として設定される。
図5は、孔版印刷装置100のハードウェア構成図の一例を示す。ハードウェアブロックは、実装基板となるACU200(Application Control Unit)とECU300(Engine Control Unit)の二つに大きく分かれている。
ACU200には、各種のインタフェースが接続されている。操作パネルI/F205には、孔版印刷装置100の操作パネル111が接続される。インタフェース(SD I/F 206、USB I/F209)には、携帯型大容量記憶メディアであるSDメモリーカード201やUSBメモリ203などが接続される。HDD I/F208には大容量記憶装置となるハードディスク(以下「HDD」などと称す)207が接続される。NIC I/F212には、NIC202が接続される。I/Oインタフェース221には無給電画像表示装置である電子ペーパー400が接続される。無線LAN I/F214には無線LAN用のNICが接続される。FAX I/F222にはFAXモジュールが接続される。また、ECU I/F215にはECU300側が接続される。
この他、ACU200のASIC(Application Specific lntegrated Circuit)220には、中央演算回路となるCPU216、記憶手段となるRAM217、ROM218、及び、時間を計測するRTC204接続されている。ROM218にはプログラム230が記憶される。
ACU200は、孔版印刷装置100の製版/蓄積の制御等を行い、カラースキャナ110又はネットワーク経由で転送されてくる文書を蓄積文書としてHDD207に蓄積する。また、カラースキャナ110又はHDD207に蓄積された蓄積文書又はネットワーク経由で転送された文書データから、最終的に製版データを作成したのち、ECU300に転送する。本実施形態のサプライ品の管理は、主にこのACU200により実現される。
ECU300は、中央演算回路となるCPU321、記憶手段となるRAM322とROM323、IPP325、ACU200が有するECUインタフェース215 と接続されるACU I/F324、カラースキャナ110が接続されるスキャナI/F326、プロッタ103が接続されるプロッタI/F328、インクジェットユニット150が接続されるインクジェットI/F151を有し、それぞれがASIC329に接続されている。
ECU300のプロッタ103は、ACU200により作成された製版データをもとに、周知の孔版原紙となるマスタのマスタロール(感熱孔版フィルム)119に熱的プロセスを加えさせ、穿孔を行う。これによりECU300は、製版済みのマスタを作成し、この製版済みのマスタ107を印刷ドラム101となる版胴の外周面に巻装し、ドラム内部に設置されたインキパック120から、インキを供給しながら印刷ドラム101を回転させ、それに呼応させるように記録紙(印刷用紙)106を給紙することにより印刷成果物(印刷物)を得る。このように、ECU300は製版から印刷に至る、デジタル式の孔版印刷装置100の一連の動作全般を制御する。
なお、孔版印刷装置100としては、片面印刷装置や両面印刷装置の何れであってもよいが、本実施形態では、両面印刷装置としている。
〔操作パネルの画面例〕
図6〜図8を用いて、孔版印刷装置100本体の操作パネル111に表示される設定画面と、設定例を説明する。
図6はメインメニューの画面例を示す。メインメニューの画面例は一般的なものなので簡単に説明する。この画面は、読み取り条件欄401、印刷条件欄402、及び、オプション設定欄403を有する。
読み取り条件欄401は、"原稿種類"、"製版濃度"、"原稿セット方向"、"蓄積文書指定"などの読み取り条件が設定される。印刷条件欄402は、記録紙の"用紙サイズ"、"変倍"、"両面/集約/分割"、"編集"などの印刷条件が設定される。オプション設定欄403は、"ソート/仕分け"、"クラス設定"、"スキップ給紙"、"シークレット印刷"、"文書蓄積"などの後処理や前処理、その他の特殊な条件が設定される。
ユーザが印刷条件欄402の"編集"を選択することにより、図6に示される編集機能を設定するためのサブメニュー画面が表示される。
図7は、サブメニュー画面の一例を示す図である。サブメニュー画面は、読み取り条件欄401、編集条件欄404、及び、プション設定欄403を有する。読み取り条件欄401及びオプション設定欄403については、図6と同様である。編集条件欄404は、記録紙の用紙サイズと共に、"リピート印刷""合成""スタンプ印字""メイキャップ""マルチカラー""バリアブル印刷""ワークフロー"の各ボタンが選択可能に表示される。"リピート印刷"は同じ画像データを同じ条件で印刷する機能の設定画面を呼び出すボタンである。"合成"は複数の画像データを1枚の記録紙に合成して印刷する機能の設定画面を呼び出すボタンである。"スタンプ印字"は予め登録されている文字や記号を画像データの一部又は繰り返し印刷する機能の設定画面を呼び出すボタンである。"メイキャップ"については記録紙を色分けして印刷する機能においてエリアの指定方法や色分版の設定画面を呼び出すボタンである。"マルチカラー"は、複数色の版を作成してカラー印刷する機能の設定画面を呼び出すボタンである。"バリアブル印刷"は、所定枚数毎に異なる画像データを印刷する機能の設定画面を呼び出すボタンである。"ワークフロー"は、一連の動作を順次実行する機能の設定画面を呼び出すボタンである。ここでは"ワークフロー"が選択されたものとする。
図8は、ワークフロー設定画面の一例を示す図である。ワークフロー設定画面は、「エリア指定方法」、「マーカ指定方法」、及び、「コマンドシート」の設定項目を有する。図8では「エリア指定方法」として"囲み線"411と"対角線"412が表示されている。ユーザが"囲み線"411を選択した場合、囲み線の内側がユーザが指定したエリアとなる。ユーザが"対角線"412を選択した場合、対角線の外接矩形の内側が、ユーザが指定したエリアとなる。
「マーカ指定方法」として、"モノクロマーカ"413と"カラーマーカ"414が表示されている。"モノクロマーカ"413は囲み線又は対角線がブラック系のマーカで形成されていることを、"カラーマーカ"414は同じくカラーのマーカで形成されていることを、指定する。モノクロマーカでもカラーマーカでもエリア指定は可能である。カラーマーカを指定すれば、囲み線の色によってエリア内の記述内容に意味を持たせることができる。また、ユーザが普段、モノクロマーカを使用していても、モノクロマーカが手元にない場合、カラーマーカを指定することでエリアの指定が可能になる。ここでは"モノクロマーカ"が選択されたものとする。
「コマンドシート」として、"登録"415、"呼出し"416、"生成"417の各ボタンが表示されている。
ワークフロー設定画面の"登録"415はコマンドシート15を新たに登録するためのボタンである。"呼出し"416はすでに登録されているワークフロー処理を呼出すためのボタンである。"生成"417はコマンドシート15を生成するためのボタンである。
ユーザが"登録"415を選択すると、孔版印刷装置100はスキャナ110で読み取った画像データがコマンドシート15であると判定し、コマンドシートデータ解析手段4が解析する場合と同様に処理内容を抽出する。これにより、1つのワークフロー処理が孔版印刷装置100に登録される。なお、孔版印刷装置100には、予めいくつかの標準のワークフロー処理が登録されている。
また、ユーザが"呼出し"416 を選択すると、孔版印刷装置100はすでに登録されているワークフローのリストを操作パネル111に表示する。ユーザがそのうちの1つのワークフローを選択するとワークフローの具体的な処理内容が操作パネル111に表示される。ユーザはワークフロー処理の処理内容を選択したのち、スキャナ110に原稿をスキャンさせるか、又は、HDDの画像データを指定する。これにより、コマンドシート15と原稿をスキャナ110にセットした場合と同様に、原稿の画像データに、ワークフロー処理の一連の処理が施される。したがって、一度、孔版印刷装置100に登録されたコマンドシート15は再利用が可能である。
また、ユーザが"生成"417を選択すると、孔版印刷装置100はすでに登録されているワークフローのリストを操作パネル111に表示する。ユーザがそのうちの1つのワークフローを選択してスタートキー114を押下すると、孔版印刷装置100はコマンドシート15を記録紙に印刷する。この場合、生成されたコマンドシート15のエリアは、登録時のコマンドシート15と同じ位置に形成される。また、コマンドシート15の上方から処理順に従って形成されてもよい。したがって、一度、孔版印刷装置100に登録されたコマンドシート15を印刷してから再利用することも可能である。
〔動作例〕
図9は、孔版印刷装置100がコマンドシート15に基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である。図10(a)はコマンドシート15の一例を、図10(b)は原稿の1枚目を、図10(c)は原稿の2枚目をそれぞれ示す。
ユーザは、孔版印刷装置100の固定原稿台、又は、自動原稿送り装置(Auto Document Feeder : ADF)に、コマンドシート15と原稿をセットし、スタートキー114を押下する(ST1)。
スキャナ110は、最初に、コマンドシート15を読み取る(ST2)。これにより、エリア検出手段8がエリアの位置やエリアサイズのテキストデータを抽出する(ST3)。囲み線の検出には公知の方法を利用すればよい。例えば、画像データを2階微分することで先鋭化し、閾値で所定値以上のエッジを取り出し、細線化する。残った画素に輪郭追跡をおこなえば閉塞領域を特定できる。この他、具体的な囲み線の検出方法はどのようなものでもよい。
また、コマンドシートデータ解析手段4は、OCRなどによってテキストデータを抽出し、テキストデータに、"WF"という文字、コマンド("設定""処理")、条件、及び、パラメータが含まれているか否かを判定する。含まれている場合、辞書データを参照して、ワークフロー処理の処理内容を解析する(ST4)。
制御手段5は、表示手段7に解析結果であるワークフローの処理内容を操作パネル111に表示する(ST5)。制御手段5は、ユーザから入力があるまで待機する(ST6)。
図10(a)に示すように、コマンドシート15には4つの囲み線901〜904がマーカで記入されている。エリア内に記述されている"WF"は、このエリアがワークフロー処理用であることを示す。続く、"設定"や"処理"は、孔版印刷装置100の処理と可能な設定を示している。"設定"の後には、条件とパラメータが記述される。例えば、条件とパラメータは決まった書式(図では、条件とパラメータを":"で結ぶ)に従って、読み出される。
コマンドシートデータ解析手段4は、エリアの左上座標が、より上にあるものから順番付けし、同じ高さにあるエリアはより左にあるものから順番付けする。これにより、ワークフロー処理の処理順を決定できる。
図10(a)のコマンドシート15は、図10(b)(c)に示されるような原稿を2枚ずつ集約して、A4用紙に、10部、製版・印刷し、さらに、製版・印刷した画像を孔版印刷装置内蔵のHDD207に蓄積文書として保存するというワークフロー処理を示している。なお、ワークフロー処理の場合、エリア外の文字や記号については、何が記載されていても無視されるので(またはOCRが行われない)、ユーザは、メモや備忘録として使用することができる。図では、ワークフロー処理の処理内容が記述されている。
図11は、操作パネル111に表示されたワークフロー処理の処理内容の一例を示す図である。ユーザは解析された処理内容が、目的とするワークフロー処理となっているか否かを確認することができる。
図9に戻り、ワークフロー処理指定手段6はユーザがワークフロー処理の処理内容に対し、"OK"又は"取消"のどちらを入力したかを判定する(ST6)。ユーザが"取消"を入力した場合、図9の処理は中断され、原稿は印刷されない。
ユーザが"OK"を入力した場合、制御手段5はワークフローリスト、すなわち、設定や処理の実行手順をまとめたリストを生成する(ST8)。ワークフローリストは、例えば、ワークフロー処理の処理内容を孔版印刷装置100の実行単位毎(ステップ毎)に、孔版印刷装置100の解釈可能な制御命令に変換したものである。
次に、制御手段5は、生成したワークフローリストから実行すべきワークアイテム(処理または実行の単位)を取出す(ST9)。そして、取り出したワークアイテムが設定アイテムか処理アイテムかを判定する(ST10)。
設定アイテムの場合、制御手段5は設定項目(コマンドシートの"条件"に対応づけられたパラメータ)を孔版印刷装置100の関連設定項目へ反映させる(ST11)。
処理アイテムの場合、制御手段5は処理を実行する(ST12)。すなわち、読み取った画像データを集約したり、印刷したり、蓄積したりする。
制御手段5は、全てのワークアイテムがなくなるまでST9〜ST12を繰り返す(ST13)。
図12は、ワークフロー処理により得られた印刷物の一例を示す図である。図10(b)(c)の2ページの原稿の1枚に集約されており、全部で10枚印刷されている。また、印刷物として生成された画像データは、前述したように、孔版印刷装置内のHDD207に蓄積文書として保存される。ユーザが、後日、枚数を追加したい場合や印刷物を参照したいような場合、再びワークフロー処理を施すことなく、直接、蓄積文書を呼び出すことにより、製版印刷したり、表示させるなどの再利用ができるようになっている。
以上説明したように、本実施例の孔版印刷装置100は、これまで専ら原稿の加工に用いられてきたメイキャップ機能をワークフロー処理に転用して、コマンドシート15を読み取るだけでワークフロー処理することができる。
実施例1では、コマンドシート15の上方にあるエリアから順番に孔版印刷装置100が処理を実行するものとした。本実施例では、ユーザがコマンドシート内でエリアに記述されている"設定"又は"処理"の実行順を指定する孔版印刷装置100について説明する。
<矢印線を用いる場合>
図13(a)は本実施例のコマンドシート15の一例を示す。図13(a)ではエリア間が片方向の矢印線y1〜y3で接続されている。矢印線y1〜y3を辿ることでエリアも順番に辿ることもできる。
エリア911a→エリア912a→エリア913a→エリア914a
コマンドシートデータ解析手段4は、コマンドシート15のエリアから"WF"を検出すると、矢印線を探索する。手順は例えば以下のようになる。
(i)コマンドシートデータ解析手段4は、囲み線から延設された線分を、例えば黒画素を辿ることで検出する。
(ii)囲み線から処理距離内の矢印の終端の形状をパターンマッチングなどで検出する。
(iii)矢印の始端と終端の候補を1つの囲み線毎に1つ以上リストアップする。囲み線の1つは矢印の始端だけが接続されており、囲み線の1つは矢印の終端だけが接続されている。
(iv)着目する囲み線の始端を辿り、別の囲み線の終端に到達した場合、始端から終端までを1本の矢印線として特定する。これを各囲み線毎に行うことで、全ての矢印線を特定できる。
コマンドシートデータ解析手段4は、始端のみが接続された囲み線から始めて、矢印が示す順番に囲み線を辿り、ワークフロー処理の処理順を決定する。始端が接続されていない囲み線まで到達したら終了する。
<エリア内の"Order"を用いる場合>
図13(b)は本実施例のコマンドシート15の一例を示す。図13(b)ではエリア内に"Order"という"条件"が記述されている。
"Order"には、数値、アルファベット、記号、などが記述される。すなわち、ユーザはワークフロー処理で実行したい順番に各エリアの"Order"に対応づけて数値等を記述する。
例えば、コマンドシートデータ解析手段4が数値の昇順に、エリアの実行順を決定する場合、図示するようにユーザは、"1"から"4"までの数値を"Order"に対応づけて記述する。数値は、丸付きでも、ローマ数字でもよい。
また、アルファベットの昇順であれば、"Order"に対応づけて"A"〜"D"を記述する。また、α、β、γ、εのギリシャ文字順、あいうえお順又はアイウエオ順でもよい。
また、数値、アルファベット、ギリシャ文字、あいうえお又はアイウエオ順の場合、必ずしも連番である必要はなく、不連続でも大小関係があれば、コマンドシートデータ解析手段4は処理順を決定できる。
また、コマンドシートデータ解析手段4に予め解釈のルールを設定しておくことで、昇順ではなく降順に実行順を記述することもできる。
このようにエリアの場所ではなく、矢印や"Order"により実行順を決定可能とすることで、順序指定の自由度や指定エリアの配置の自由度が増すため、ユーザの使い安さが向上する。また、コマンドシート15も見やすい又はわかりやすいものとなる。
なお、本実施例のコマンドシート15は実施例1のコマンドシート15と併用することもできる。すなわち、コマンドシートデータ解析手段4は、矢印や"Order"があればそれを優先し、なければ、エリアの配置順にワークフロー処理の実行順を決定する。
本実施例では、コマンドシート15においてエリアがカラーマーカで指定される孔版印刷装置100について説明する。本実施例では、ユーザは、少なくとも1種類以上の色合いのマーカでエリアを指定する。
このため、コマンドシート読み取り手段3は、コマンドシート15を分光的な手段で読み取り、囲み線の色合いを識別する。より具体的には、本実施例の孔版印刷装置100の読み取りスキャナ110として、カラースキャナを搭載したものとなっている。そして、コマンドシートデータ解析手段4は、エリアの位置、サイズに加え、マーカ色を抽出する。
本実施例では、一例として、次のようにマーカ色が解釈される。制御手段5は、モノクロマーカ又は特定のマーカ色で指定されたエリアは孔版印刷装置100の"処理"が記述されたエリアであると判定する。また、それ以外のマーカで指定されたエリアは孔版印刷装置100の動作や処理に関わる"設定"が記述されたエリアであると判定する。
図14は本実施例のコマンドシート15の一例を示す図である。"red"で指示される囲み線は赤いマーカで記述されており、"blue"で指示される囲み線は青いマーカで記述されている。このコマンドシート15では、赤色(red)及び青色(blue)のマーカによりエリアが指定されており、孔版印刷装置100の動作や処理に関するものが赤いマーカで、孔版印刷装置100の動作や処理に関わる設定に関するものが青いマーカで、形成されている。
これらのマーカ色とその働き(機能)への関連付けは、図示しないメニュー画面により、辞書データに予め設定されている。
図15は、本実施例の辞書データの一例を示す。本実施例では"設定""処理"の「コマンド」ではなく、「マーカ色」に囲み線の色の意味が対応づけられている。上記のように、"red"の意味として、孔版印刷装置100の動作や処理が対応付けられ、"blue"の意味として孔版印刷装置100の動作や処理に関わる設定が対応付けられている。なお、"red"は、説明のための記載であって、実際には赤と見なせる画素値の範囲が登録され、"blue"には青と見なせる画素値の範囲が登録されている。
なお、ワークフロー処理におけるエリアの順番の指定方法は、実施例1又は2のどちらを採用してもよい。ここでは、例えば、指定エリアの左上座標の高い順に、ワークフロー処理の処理内容が規定されるものとする。
図14(a)のコマンドシート15のワークフロー処理は以下のようになる。
エリア921a(設定):原稿を2枚ずつ集約して、A4用紙、10部
エリア922a(動作):製版・印刷する
エリア923a(設定):ファイル名は"4月度販売実績"
エリア924a(動作):製版・印刷した画像データをHDD207に蓄積
エリア925a(設定):モードをピークシフトに設定
図14(b)のコマンドシート15のワークフロー処理は以下のようになる。
エリア926a(設定):原稿を2枚ずつ集約して、A4用紙、10部
エリア927a(動作):製版・印刷する
エリア928a(設定):宛先sahl@xyz.co.jp
エリア929a(動作):製版・印刷した画像データをメール送信
ユーザは、色により"動作"又は"設定"を区別できるので、ワークフロー処理がユーザにとって見やすいあるいはわかりやすいものとなる。
なお、図14(a)には、一連のワークフロー処理の最後に付加設定として、"モード:ピークシフト"と記述されている。この"モード"は"条件"の一種で"ピークシフト"はパラメータの一種となる。
ピークシフトは、例えば、環境負荷軽減や計画停電対策の一環として、孔版印刷装置100の稼働に関して、電力消費ピークが予想されている時間帯は、スリープモードに自動的に入る設定を意味する。孔版印刷装置100は、時計を内蔵しているのでユーザが電力消費ピークが予想される時間帯を設定しておけば、電力消費ピークの時間帯になると自動的にスリープモードになる。または、孔版印刷装置100がネットワーク上のサーバから電力消費ピークの時間帯を取得してもよい。
また、ピークシフトは、電力消費ピークが予想されている時間帯にスリープモードに入るまでの時間を、該時間帯以外よりも短くする、設定を意味する。または、シャットオフモードなどの予め設定されたモードに移行する設定である。
このように、本実施例のコマンドシート15は、ワークフロー処理用に使用できるだけでなく、個別の機器設定用にも利用することができる。すなわち、コマンドシート15にピークシフトの"設定"のみを記述しておけば、孔版印刷装置100を強制的にスリープさせたりシャットオフさせることも可能になる。したがって、"処理"が全くなく、"設定"のみのワークフロー処理というものもありうる。
また、コマンドシート15により、製版印刷時間を指定することも可能である。例えば、エリア921aの"設定"の"条件:パラメータ"記述に以下の記述を加えておく。
開始時刻:23時
この記述により、孔版印刷装置100は23時になると孔版印刷を開始する。指定する時刻により、電気料金の安い夜間あるいは深夜の時間帯に指定することが可能になる。すなわち、本実施例のワークフロー処理では、一連の設定や処理を即時実行するだけでなく、時間の制御も可能となっている。このような夜間又は深夜の印刷には、原稿及び印刷物が機密文書でないことがこのましい。
なお、二次電池や電気二重層などのキャパシタなどの蓄積デバイスを装備し、安価な夜間電力あるいは深夜電力を使って充電し、当該蓄積された電気エネルギーを使って、昼間の製版印刷に役立てようという試みがある。しかし、これまでの技術水準の蓄積デバイスでは、複写機の定着ユニットにおける立ち上がり特性改善など部分的な使用などに限られており、当該孔版印刷装置100の全体を通常動作させる十分な蓄積容量を有していない。また、あえて用意しようとすると実用に耐えない規模やコストになるため、現実的ではない。
また、図14(b)のコマンドシート15では、エリア928aにて文書蓄積ではなく、孔版印刷装置100にメール送信させる"動作"が記述されている。このようなコマンドシート15は、例えば、テレビ会議などにおいて有効である。メインの会議場では、図14(a)のようなコマンドシート15を使い、紙出力すると共に蓄積しておく。これにより追加の参加者がいてもすぐに印刷することができる。
一方、メイン会場の孔版印刷装置100は、図14(b)のようなコマンドシート15を再度、使い、サテライトの会議場の参加者にメールで画像データを送信する。これにより、サテライトの会議場の参加者は、メール送信されたデータを閲覧することもできるし、当該送信データをプリンタアウトすることもできる。
なお、ピークシフトやメール送信の設定は実施例1又は2でも可能であるため、エリアをカラーマーカで指定する場合に限られず使用可能である。
このようにコマンドシート15の"設定"を拡張しておくことで、ユーザは青いマーカで「モード:ピークシフト」「開始時刻:23時」等を囲めば省電力が可能になり、青いマーカでメールアドレスを囲めば画像データが送信できる。特定の色でエリアを囲めばよいので、容易な作業で孔版印刷装置100を制御できる。したがって、ユーザは孔版印刷装置100をこれまで以上に活用できるようになる。
本実施例では、後処理措置や前処理装置を含めてコマンドシート15により制御される孔版印刷装置100について説明する。
図16は、本実施例の孔版印刷装置100の原理的な構成の一例を示す図である。図16において図2と同一部の説明は省略する。
図16では、孔版印刷装置100に後処理手段(後処理装置)として、ソータ601とステープラ602が接続されている。なお、これらの後処理装置9は、単に物理的に接続されているだけでなく、電気的にも接続されている。このため、孔版印刷装置100の制御手段5はその接続を認識できるだけでなく、その仕様(スペック)、使用可能か起動しているかなどの状態等の各種情報を後処理装置9から取得することができる。また、後処理装置9に対しモード設定や動作設定ができるようになっている。
さらに、表示手段7として携帯型の電子ペーパーがオプション装備されている。電子ペーパーではなく、タブレット型PC、スレート型PCを代替機器として採用しても構わず、本実施例に限定されるものではない。また、表示手段7として操作パネル111を排除する必要はなく、電子ペーパー400と操作パネル111を併用することもできる。なお、電子ペーパーは、無線LAN I/F214により無線で、又は、例えばUSB I/F209Aにより有線で制御手段5と接続されている。
図17は、本実施例のコマンドシート15の一例を示す図である。原稿は実施例1で用いた図10(b)(c)と同様であるとする。図17のコマンドシート15には、後処理装置9の担うべき処理(機能)として
"処理:ソート"
"処理:ステープル"
がエリア933a、935aに記述されている。
また、エリア934aには、ステープルのための"設定"について記述されている。
"位置:左上、無針:有効"
コマンドシートデータ解析手段4は、エリア931a〜935aのテキストデータを解析してワークフロー処理の処理内容を特定できる。
図18は、図17のコマンドシート15から生成されるワークフロー処理の処理内容である。図17のコマンドシート15は、「原稿を2枚ずつ集約して、A4用紙に、10部、製版・印刷し、1部ずつソートし、ソート後に左上を無針にてステープルする」ワークフロー処理を示している。
ステープルの"設定"の"無針:有効"とは、従来のステープラ602が金属製のコの字形のステープル(針)を使用して印刷された用紙を綴るのに対し、無針ステープルを意味する。無針ステープルが可能なステープラ602は、金属製のステープルを使わず、印刷用紙自身で印刷物を綴る。これを実現する手法としては、印刷された用紙に切れ目を入れ、切れ目を入れた部分を折り曲げる手法や、空孔部を形成し空孔部に印刷物自身を差し込む手法などがある。すなわち、印刷用紙自身の一部を使って、印刷用紙自身を簡易的に綴るというものである。本実施例のステープラ602は、有針/無針どちらのステープルも使用可能である。
無針ステープルの場合、従来のような金属製ステープルが不要というメリットがあるが、紙自体を綴りに使用するため、綴れる枚数が現状では10枚程度以下に限定されるという制限がある。しかしながら、そのまま廃棄しても金属を排出しないという環境負荷の軽減効果や、金属ステープルを取り外して分別するという付帯作業も不要となるため、作業効率改善という効果も期待できる。
図19は、本実施例の孔版印刷装置100がコマンドシート15に基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である。図19の手順においてST1〜ST4までの処理は図9と同様である。
ST4において、コマンドシートデータ解析手段4が辞書データを参照して、ワークフロー処理の処理内容を解析する(ST4)。
次に、コマンドシートデータ解析手段4はワークフロー処理に前処理装置又は後処理装置の記述がなされているか否かを判定する(ST14)。前処理装置又は後処理装置のいずれも記述がない場合、処理はST5に進む。
前処理装置又は後処理装置のいずれが記述されている場合、制御手段5は接続装置情報の取得を取得して、前処理装置又は後処理装置によりワークフロー処理を遂行できるように整合を図る(ST15)。すなわち、ワークフロー処理の処理内容にステープルが記述されている場合、制御手段5はステープラ602と通信して通信が可能か否か、ステープルが可能な状態か否かを問い合わせる。また、ステープルが可能な状態でなければ、起動信号やリセット信号を出力するなどして、ステープラ602をステープルが可能な状態に復帰するように試みる。ソータ601についても同様である。
また、制御手段5は、原稿のページ数が判明した段階でステープラ602に1部当たりの用紙の枚数を送信して無針によるステープルが可能か否かを問い合わせるか、又は、予め既知のステープラ602が無針で綴ることが可能な枚数と比較する。無針によるステープルが可能であれば、後処理装置9の接続装置情報と印刷物との整合性に支障はない。
なお、ST15で制御手段5が整合性を取ろうと試みたが整合性を取れない場合もある。例えば、コマンドシート15に、孔版印刷装置100に接続されていないかその接続を確認できない前処理装置/後処理装置についての記述がある場合である。この場合、制御手段5は、ST5において、警告や無効の旨のメッセージと共に解析結果を、又は、警告や無効の旨のメッセージのみを表示手段7に表示する。
また、ワークフロー処理に必要のない前処理装置/後処理装置、例えば、紙折り装置が、孔版印刷装置100に接続されている場合でも、警告すべき場合がある。この紙折り装置が用紙のスルー機能を持っており、当該ワークフローの遂行に影響を与えないような場合、警告やメッセージを表示する必要はない。しかし、紙折り装置が用紙のスルー機能を持っていないタイプの場合、紙折り装置の存在により記録紙がステープラ602などに搬送されなくなくなるので、ワークフロー処理を完遂できない。この場合、制御手段5は、後処理装置9の構成変更を促すような警告メッセージを表示手段7に表示する。
また、本実施例で指定した無針ステープルの使用指定についても、1部当りの綴り用紙枚数が無針ステープルの適用枚数以上であるような場合、警告や無効の旨のメッセージを表示する。
この場合、さらに金属製ステープル使用に切り替える旨等の表示がなされる。また、無針によるステープルが可能でない場合、制御手段5は、ワークフロー処理の処理内容を書き換える。例えば、図18の例では「5.設定 無針:有効」を「5.設定 有針:有効」に書き換える。これにより、ステープラ602は金属の針により印刷物を綴るので、後処理装置9の接続装置情報と印刷物との整合性を取ることができる。ワークフロー処理の処理内容の書き換えはユーザが許可した後に行ってもよい。
なお、金属製ステープル使用に切り替えたが、金属の針の数が部数に対し足りない場合、制御手段5は表示手段7にその旨を通知する警告メッセージを表示する。
また、後処理装置9の接続検知や機能などの整合性に支障がなくても、後処理の順序に問題がある場合がある。例えば、コマンドシート15に「ステープル処理→ソート処理」の順序でワークフローが記述されているが、制御手段5が後処理装置9の接続の順番を確認した場合、その順序では適切な後処理が実行できない旨の警告やメッセージを表示する。また、制御手段5は「ソート処理→ステープル処理」という適切な順序に入替えた修正案を表示手段7に表示する。
図19に戻り、制御手段5は、表示手段7に以上のような解析結果であるワークフローの処理内容を操作パネル111に表示する(ST5)。制御手段5は、ユーザから入力があるまで待機する(ST6)。ワークフロー処理指定手段6は、これらの警告やメッセージについてユーザから"OK"又は"取消"を受け付ける。
以降の処理は実施例1と同様である。ただし、前処理装置/後処理装置が孔版印刷装置100に接続されているため、ステップST11で、制御手段5は設定項目(コマンドシートの"条件"に対応づけられたパラメータ)を孔版印刷装置100と前処理装置/後処理装置に反映させる。
このようにして、孔版印刷装置100は、前処理装置/後処理措置を使用したワークフロー処理が可能になる。すなわち、原稿を2枚ずつ集約して1枚の印刷用紙に製版印刷し、その後、ソータ601によりページ順にソーティングして部ごとにまとめ、最後に、部ごとにステープラ602により無針にて綴る。
図20は、本実施例のワークフロー処理により得られた印刷物の一例を示す図である。2ページの原稿が1枚に集約されており、全部で10枚印刷されている。また、各印刷物は、左上が無針にてステープルされている。
本実施例では、実施例4と同様にコマンドシート15により前処理や後処理が指定可能な孔版印刷装置100において、ステープル位置を文字(実施例4では"左上")ではなく、エリアそのものの位置によって指定されている部分が異なる。
図21は、本実施例のコマンドシート15の一例を示す図である。このコマンドシート15は、エリア945aに"設定"が記述されているが、"位置"の指定が"エリア"となっている。なお、エリア945aの"設定"がステープルの位置を示すことは、後述するようにマーカ色により定められている。このコマンドシート15の記述では、エリア945aの位置がステープル位置そのものを示している。したがって、ユーザはステープルを希望するコマンドシート15の位置に"位置:エリア"を記述し、囲み線945で囲めばよい。または、ステープルを希望するコマンドシート15の位置のエリアに"位置:エリア"を記述する。
コマンドシート15にこのような指定が可能でも、ステープラ602の機構的な制限により、ステーブル位置が固定的にいくつかに決まっているため、ユーザが指定した位置にステープル処理を施せないことがある。この場合、制御手段5が、エリア945aの位置とステープラ602のステープル位置を比較して、実行不能の警告を表示する。または、指定位置に最も近い位置を選択し、その旨を表示してユーザの許可を得た上で、ステープル処理を施すことも可能である。本実施例では後者を採用する。
一方、スライド機構などを備えているステープラ602では、ステープル位置をある程度自由に決定できるため、エリア945aにより指定された位置にステープルすることができる。このようなステープラ602に対しユーザが文字にてステープル位置を指定することは逆に難しいので、文字指定よりもエリアによる指定の方が簡単であり、また感覚的にもわかりやすい。
しかしながら、コマンドシートとステープルとの位置関係はエリア945aの位置によりユーザが把握できても、印刷物におけるステープルの位置を把握しにくい場合がある。このため、印刷物におけるステープルの位置を、ユーザに提示することが好ましくなる。
図22は、表示手段7に表示された印刷物のイメージの一例を示す図である。本実施例では、制御手段5が、コマンドシート15の解析結果(ワークフロー処理の処理内容)の表示に加え、印刷物の概略的なイメージ(プレビュー)も表示する。これにより、ユーザはより具体的に印刷物をイメージできるようになる。また、ステープルの位置の指定間違いが発生することを防止し、少なくとも記録紙にステープルされる前に発見することが可能になる。
コマンドシート15は1枚の記録紙に対応するので、2ページの集約印刷においてコマンドシート15の左下の位置は、記録紙の4つの角のいずれかに対応する。図21のコマンドシート15と図22のイメージの例では、コマンドシート15の左下の角が、記録紙を横長に配置した場合の印刷物の左上の角に対応している。すなわち、コマンドシート15を右に倒した状態と、印刷物の位置が対応している。
また、本実施例のコマンドシート15では、予め、マーカ色とその意味が孔版印刷装置100の辞書データに登録されている。
赤(red) :ソータの"設定""処理"
緑(green):ステープラの"設定""処理"
黒(black):孔版印刷装置の"設定""処理"
したがって、コマンドシートデータ解析手段4は、囲み線の色によりソータ601、ステープラ602、又は、孔版印刷装置100を選択し、テキストデータにより"設定""処理"を判別できる。このようなカラーを併用した指定であれば、ユーザにとってどのエリアが何の装置に対するものか感覚的に把握しやすくなる。
本実施例では、ステープルの位置指定を例に説明したが、パンチャーによるパンチ処理(孔開け処理)でも同様の指定/処理が適用可能であり、装置を限定することなく、位置を指定するコマンドシート15の記述に対し好適に適用できる。
以上のように、本実施例の孔版印刷装置100は、記録紙に対する処理の位置を直感的に記述可能なコマンドシート15を利用してワークフロー処理が可能になる。
本実施例では、独立したコマンドシート15でなく、原稿の裏面をコマンドシート15として読み取る孔版印刷装置100について説明する。すなわち、コマンドシート読み取り手段3には、両面同時読み取り又は反転読み取りが可能なタイプのADFが搭載されている。
実施例1〜5では、ユーザがワークフロー処理のためのコマンドシート15を原稿とは別に別途用意していたが、本実施例では、表面(おもてめん)が原稿である片面原稿において、裏面(うらめん)をコマンドシート15として利用する。
図23(a)〜(d)は、本実施例の原稿及びコマンドシート15の一例を示す図である。図23(a)は1枚目の原稿の表面を、図23(b)は1枚目の原稿の裏面を、図23(c)は2枚目の原稿の表面を、図23(d)は2枚目の原稿の裏面を、それぞれ示す。
図23(b)のコマンドシート15には、実施例1のコマンドシート15の一部(エリア901a,902a)が記述されており、図23(d)のコマンドシート15には、実施例1のコマンドシート15の一部(エリア903a、904a)が記述されている。このように、原稿が複数枚、ある場合、複数の原稿に分けてコマンドシート15を形成できる。当然ながら、コマンドシート15の全てのエリアが1枚目で記述されていてもよいし、3枚目以降に渡って記述されていてもよい。
なお、図23のコマンドシート15では、3枚目以降の原稿が続く場合、ワークフロー処理に関する記述は2枚目までで完了しているので、表面には原稿があるが、裏面は無地となる。
図24は、孔版印刷装置100がコマンドシート15に基づきワークフロー処理する手順を示すフローチャート図の一例である。
ユーザは、ADFに原稿をセットし、スタートキー114を押下する(ST1)。スキャナ110は原稿の両面を同時に読み取るため、原稿面の読み取りとコマンドシート15の解析が並行して行われる。
スキャナ110は、表面を原稿として読み取り(ST2)、読み取った画像データをHDD207等に記憶する(ST3)。
そして、並行して、スキャナ110は裏面もコマンドシート15として読み取る(ST4)。コマンドシートデータ解析手段4は読み取られたコマンドシート15の画像データから、エリアの位置やエリアサイズのテキストデータを抽出する(ST5)。また、コマンドシートデータ解析手段4は、OCRなどによってテキストデータを抽出し、テキストデータに、"WF"という文字、コマンド、条件、及び、パラメータが含まれているか否かを判定する。含まれている場合、辞書データを参照して、ワークフロー処理の処理内容を解析する(ST6)。
制御手段5は、表示手段7に解析結果であるワークフローの処理内容を操作パネル111に表示する(ST7)。
この場合、実施例1〜5と同様に、ワークフロー処理の実行順序は、同一の原稿内ではエリアの位置、矢印又は"order"による指定に従う。複数の原稿にそれぞれエリアが記述されている場合、コマンドシートデータ解析手段4は読み取られた原稿の順序で、エリアが記述されていると判断する。
なお、ワークフロー処理の実行順序の指定方法として、各エリアに一貫した序数などを付与し、ユーザがどのコマンドシート15のどのような位置に記述されてもよいようにすることも可能である。しかしながら、このような指定方法は、コマンドシート15の記述やレイアウトの自由度は増すものの、かえってワークフロー処理の流れをわかりにくいものにするおそれがある。しかし、このような指定方法を採用することも可能である。
そして、コマンドシート15の読み取りは、コマンドシート15として無効と解析されるまで続けられる。例えば、コマンドシート面(原稿の裏面)に何も記載されていない場合、あるいは、一度印刷して廃棄された用紙の裏紙利用などにより、解析結果が無意味なものとなる場合(エリアが検出されない場合)、コマンドシートデータ解析手段4はコマンドシート15としては無効と判断する。この時点でワークフロー処理の記述は終了したものと見なし、以降は、原稿が続いても、コマンドシート15の解析は行わない。よって、まだ読取られていない原稿が存在する場合でも、コマンドシート面の読み取りは停止したままとなる。これにより、コマンドシート読み取りやその解析に関わる処理が不要になるため、ワークフロー処理の高速化を図れるという効果もある。
なお、裏面の無効という判断時でコマンドシート15の終了とみなしているが、明示的にワークフローのコマンドが終了したことを意味するエリアを、終了の判定基準としてもよい。コマンドシートデータ解析手段4は、このエリアを検出した場合、以降の原稿の裏面にはエリアが記述されていないと判定する。
または、無効と判断された原稿はそのままパスして、後続の原稿が終了するまで読み取り解析を行ってもよい。但し、この場合、無効と判断されたコマンドシート(原稿の裏面)を再読み取りをするか否かなどの判断が必要となる。
ついで、制御手段5は、ユーザから入力があるまで待機する(ST9)。ユーザは、ワークフロー処理の処理内容を確認する(ST10)。問題がないと判断するとユーザは"OK"入力する。
コマンドシートデータ解析手段4は、最終的に1つのワークフローリストを生成する(ST11)。
以降の処理は実施例1と同様である。制御手段5は、生成したワークフローリストから実行すべきワークアイテム(処理または実行の単位)を取出す(ST12)。そして、取り出したワークアイテムが設定アイテムか処理アイテムかに応じて実行する(ST14,17)。
なお、本実施例のワークフロー処理自体は、実施例1のコマンドシート15が2枚の原稿に分けて記述されているだけなので、生成させるワークフローリストは実施例1と同じものになる。
但し、実施例1では、スキャナ110が最初にコマンドシート15を読み取り、次に原稿を読み取るため、コマンドシートデータ解析手段4は原稿にどのような"設定"や"処理"が施されるかが、原稿の読み取り前に確定する。これに対し、本実施例では、コマンドシート15の全てのエリアの記述が終了したと判定できるまで、原稿にどのような"設定"や"処理"が施されるか確定しない。
より具体的には、実施例1〜5と本実施例のいずれでも、原稿2枚を1枚の記録紙に集約する処理が必要となるが、実施例1では、コマンドシートデータ解析手段4が、集約処理が必要であることをコマンドシート15の読み取り後に把握できる。このため、続く原稿の読み取り段階で、原稿を読み取りながら集約処理を施すことができる。これに対し、本実施例では、原稿に施される処理がいつ確定するか不明なので、孔版印刷装置100が読取った原稿の画像データを、編集する前に保存しておく必要がある。このため、エリアの解析がすべて完了した時点で、読取った原稿データに対し、改めて集約処理を施さなければならない(ST15,16)。
本実施例のような原稿の裏面を利用したコマンドシート15は、多くのワークフロー処理を行わせる場合や、複雑なワークフロー処理を行わせる場合に有効である。これらの場合、コマンドシート15への記述量も増えてくるため、1枚のコマンドシート15に収まらなくなってしまうためである。また、エリアを複数のコマンドシート15に分割して記述することが可能なため、記述の自由度や記述スペースの余裕度が増す。また、余白などをコメントやメモを記述できるため、再利用時などにワークフロー処理の内容を理解するために利用できる。
なお、本実施例では、ADFがモノクロの両面同時読み取りタイプであるが、カラーの両面同時読み取りタイプの場合、さらに、カラーマーカによる指定も可能となる。
また、従来のメイキャップ機能では、基本的に、コマンドシート15は原稿と1対1の関係にある。このため、両面同時読み取りタイプのADFを搭載した場合でも、表面の原稿と裏面のコマンドシート15を対応付けて、裏面をメイキャップ処理のコマンドシート15として利用することもできる。
また、本実施例では、ワークフロー処理は、原稿すべてに共通あるいは原稿全体に関わる処理として位置づけているが、原稿のページ毎に、ワークフロー処理を割付けることも可能である。例えば、集約印刷する場合、エリアに集約対象のページ数を記入しておけば、原稿の一部は集約を行わず、一部には2枚の集約を行うなどの処理が可能である。
2 エリア指定手段
3 コマンドシート読み取り手段
4 コマンドシートデータ解析手段
5 制御手段
6 ワークフロー処理指定手段
7 表示手段
8 エリア検出手段
9 後処理装置
15 コマンドシート
100 孔版印刷装置
110 スキャナ
601 ソータ
602 ステープラ
特開平05−254237号公報

Claims (10)

  1. 原稿及びコマンドが記述されたシートを光学的に読み取り画像データを生成する原稿読み取り手段と、画像データに基づき、パッケージ単位で供給される製版部材に熱穿孔プロセスを施し、前記製版部材に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像が形成された製版部材が装填される印刷ドラムと、製版部材に供給されるインキを収容したインキ収容手段と、給紙された記録媒体に前記印刷ドラムを回転させながら圧接させ、前記記録媒体に可視画像を形成する画像形成手段と、を有する孔版印刷装置であって、
    前記原稿読み取り手段が読み取った前記シートの画像データから、2つ以上のエリア指定マークを検出するエリア検出手段と、
    エリア指定マーク内又は近傍の画素データをテキストデータに変換して、テキストデータから原稿の画像データに施す処理内容を抽出し、予め定められた順番決定規則に従い一連の前記処理内容の処理順を決定するシート解析手段と、
    前記処理順に従い、前記処理内容の処理を順次、画像データに施す制御手段と、
    を有する孔版印刷装置。
  2. 前記制御手段は、前記処理順に一連の前記処理内容を表示手段に表示し、
    一連の前記処理内容の処理を実行するか否かを受け付ける実行可否受け付け手段、を有する請求項1記載の孔版印刷装置。
  3. 前記実行可否受け付け手段は、前記処理内容又は前記処理順の修正を受け付ける、
    ことを特徴とする請求項2記載の孔版印刷装置。
  4. 前記制御手段は、前記処理順の一連の前記処理内容を記憶手段に記憶しておき、
    一連の前記処理内容の実行要求を受け付けた場合、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した一連の前記処理内容の処理を、前記処理順に従い指定された画像データに施す、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の孔版印刷装置。
  5. 前記制御手段は、前記処理順の一連の前記処理内容を記憶手段に記憶しておき、
    一連の前記処理内容の印刷要求を受け付けた場合、エリア指定マーク内又は近傍に、前記記憶手段から読み出した一連の前記処理内容を形成して記録媒体に印刷するシート生成手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の孔版印刷装置。
  6. 前記シート解析手段は、第一の前記エリア指定マークと第二の前記エリア指定マークの間にある処理順指示マークを前記シートの画像データから検出し、前記処理順指示マークが指示する処理順に従い一連の前記処理内容の前記処理順を決定する、
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の孔版印刷装置。
  7. 一連の前記処理内容の1つ以上に、印刷前の記録媒体に処理を施す前処理装置又は印刷後の記録媒体に処理を施す後処理装置の処理が記述されている場合、
    前記制御手段は、前記前処理装置又は前記後処理装置から状態及び仕様を含む処理装置情報を取得し、前記前処理装置又は前記後処理装置による処理が可能である場合、前記前処理装置又は前記後処理装置に前記処理内容を設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の孔版印刷装置。
  8. 前記処理内容に、前記シートにおける前記エリア指定マークの形成位置に、ステープル又はパンチを施す記述がある場合、
    前記後処理装置は、前記エリア指定マークの形成位置に、前記処理内容で指定された数のステープル又はパンチを施す、
    ことを特徴とする請求項7記載の孔版印刷装置。
  9. 色情報に、テキストデータから抽出される前記処理内容の属性が登録された色情報記憶手段を有し、
    前記エリア指定マークの色が前記色情報記憶手段において動作として対応づけられている場合、前記シート解析手段は、該色の前記エリア指定マーク内又は近傍のテキストデータが動作を意味すると判定し、
    前記色情報記憶手段においてパラメータとして対応づけられている場合、該色の前記エリア指定マーク内又は近傍のテキストデータが動作に付随するパラメータを意味すると判定する、
    ことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の孔版印刷装置。
  10. 色情報に、前記前処理装置又は前記後処理措置の種類が登録された色情報記憶手段を有し、
    前記エリア指定マークの色が前記色情報記憶手段において前記前処理装置又は前記後処理措置の種類を指定する色として対応づけられている場合、前記シート解析手段は、該色の前記エリア指定マーク内又は近傍のテキストデータが前記前処理装置又は前記後処理装置の前記処理内容を記述していると判定し、
    前記色情報記憶手段において前記前処理装置又は前記後処理措置の種類を指定する色として対応づけられていない場合、該色の前記エリア指定マーク内又は近傍のテキストデータが当該孔版印刷装置の前記処理内容を記述していると判定する、
    ことを特徴とする請求項7記載の孔版印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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