JP2013090553A - 自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の接近を歩行者等に知らせる接近音を十分な音圧レベルで出力しつつエネルギ効率の低下を抑制する。
【解決手段】電動走行している最中に車速Vが閾値Vref未満のときには、車速Vが閾値Vref以上のときに比して昇圧コンバータの高電圧側の目標電圧VH*が高くなるように且つ車速Vが大きいほど昇圧コンバータの高電圧側の目標電圧VH*に高くなるように設定する。これにより、歩行者等に車両の接近を車速Vに応じた接近音を用いて知らせることができると共に、車速Vが閾値Vref未満のときに昇圧コンバータの高電圧側の目標電圧VH*を最大値のVmaxに設定するものに比して電力消費(エネルギ効率の低下)を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車に関し、詳しくは、電動走行時に車外の歩行者等に対して接近音を出力する自動車に関する。
従来、この種の自動車としては、走行用モータと、走行用モータを駆動するためのインバータとを有し、車両を加減速する駆動トルクを走行用モータから出力すると共に、走行用モータおよびインバータから電磁音を報知音として発生させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、車両の起動時や右左折時、後退時などの状況に応じて報知音が変化するようインバータのスイッチング周波数を変更するようキャリア周波数指令値を異なる値に設定し、報知音を発生させる必要がないときには電磁音の周波数を人の可聴音域外に調節する。これにより、車両の存在を車外の歩行者等に知らしめている。
特開2005−130614号公報
昇圧回路によりバッテリからの電力を昇圧してインバータに供給する場合、走行用モータやインバータからの電磁音の音圧レベルはインバータに供給される電力の電圧に応じたものとなる。一方、低車速で走行しているときは、車両の走行によって生じる走行音(暗騒音)は小さい。したがって、低車速で走行しているときに車外の歩行者などに車両の存在を知らせる電磁音による報知音を大きくするために、昇圧回路により許容される範囲において最大の昇圧が行なわれるが、この昇圧によりエネルギ効率が低下してしまう。
本発明の自動車は、車両の接近を歩行者等に知らせる接近音を十分な音圧レベルで出力しつつエネルギ効率の低下を抑制することを主目的とする。
本発明の自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自動車は、
走行用の動力を出力する走行用電動機と、バッテリと、前記バッテリが接続された電池電圧系電力ラインと前記走行用電動機が該走行用電動機の駆動回路を介して接続された駆動電圧系電力ラインとに接続されて前記電池電圧系電力ラインの電力を昇圧して前記駆動電圧系電力ラインに供給する昇圧回路と、前記駆動電圧系電力ラインから電力の供給を受けて該電力の電圧に応じた接近音を車外の歩行者等に出力可能な接近音出力手段と、を備える電動走行可能な自動車において、
電動走行中には、前記駆動電圧系電力ラインの電圧が車速に応じて変化するよう前記昇圧回路を制御すると共に接近音が出力されるよう前記接近音出力手段を制御する接近音出力制御手段を備える、
ことを特徴とする。
この本発明の自動車では、走行用電動機の駆動回路を介して接続された駆動電圧系電力ラインの電圧が車速に応じて変化するよう昇圧回路を制御すると共に接近音が出力されるよう接近音出力手段を制御する。これにより、車速に応じて音圧レベルを変化させて近接音を歩行者等に出力することができる。このように、駆動電圧系電力ラインの電圧が車速に応じて変化するよう昇圧回路を制御するから、昇圧回路により許容される範囲において最大の昇圧を行なうものに比してエネルギ効率の低下を抑制することができる。
こうした本発明の自動車において、前記接近音出力制御手段は、車速が所定車速未満のときには、車速が前記所定車速以上のときに比して前記駆動電圧系電力ラインの電圧が大きくなるよう前記昇圧回路を制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、所定車速未満の近接音の音圧レベルを高くすることができる。ここで、所定車速としては、徐行するときの車速より若干高い車速と考えることができ、例えば、10km/hや15km/h,20km/hあるいは30km/hなどを用いることができる。この態様の本発明の自動車において、前記接近音出力制御手段は、車速が前記所定車速未満のときには、車速が大きいほど前記駆動電圧系電力ラインの電圧が高くなるよう前記昇圧回路を制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、車速が大きいほど接近音の音圧レベルを高くすることができ、車速が大きいときほど歩行者等に車両の接近を迅速に知らせることができる。
また、本発明の自動車において、前記接近音出力手段は、前記走行用電動機とは異なる電動機および該電動機を駆動するための駆動回路である、ものとすることもできる。こうすれば、走行に用いていない電動機やその駆動回路の電磁音により近接音を出力することができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される接近音出力制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド自動車20が電動走行しているときの車速Vと騒音レベルとの関係を比較例としての一般車と比較する説明図である。 車速Vと目標電圧VH*との関係の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車320の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車420の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車520の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されたエンジン22と、エンジン22を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26に複数のピニオンギヤを連結したキャリアが接続されると共に駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸32にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸32に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するインバータ41,42と、インバータ41,42をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、インバータ41,42が接続された電力ライン(以下、高電圧系電力ラインという)54aとバッテリ50が接続された電力ライン(以下、電池電圧系電力ラインという)54bとに接続されて高電圧系電力ライン54aの電圧VHを電池電圧系電力ライン54bの電圧VL以上の範囲内で調整すると共に高電圧系電力ライン54aと低電圧系電力ライン54bとの間で電力のやりとりを行なう昇圧コンバータ55と、高電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とに接続された平滑用のコンデンサ57と、電池電圧系電力ライン54bの正極母線と負極母線と似接続された平滑用のコンデンサ58と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70と、を備える。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも永久磁石が埋め込まれたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、図2のモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成図に示すように、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれ高電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、高電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線との間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、高電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。
モータECU40は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他にROMやRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流,インバータ41,42に取り付けられた図示しない温度センサからのインバータ温度などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜26へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇圧コンバータ55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれ高電圧系電力ライン54aの正極母線と高電圧系電力ライン54aおよび電池電圧系電力ライン54bの負極母線とに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと高電圧系電力ライン54aおよび電池電圧系電力ライン54bの負極母線とにはそれぞれ高圧バッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することにより、電池電圧系電力ライン54bの電力を昇圧して高電圧系電力ライン54aに供給したり、高電圧系電力ライン54aの電力を降圧して電池電圧系電力ライン54bに供給したりすることができる。
バッテリECU52は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他にROMやRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電池電圧系電力ライン54bに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいてバッテリ50に蓄えられている蓄電量の全容量(蓄電容量)に対する割合である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧(高電圧系電力ライン54aの電圧)VHやコンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧(電池電圧系電力ライン54bの電圧)VL,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,バッテリ50の蓄電割合SOCが電動走行を許可する蓄電割合の範囲の下限値として予め設定された下限割合Sminに至るまでエンジン22の運転を停止した状態でモータMG2からの動力だけで走行する電動走行を指示するEVスイッチ89からのEVスイッチ信号EVSWなどが入力ポートを介して入力されており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸32に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が駆動軸32に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸32に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸32に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであるから、両者を合わせてエンジン運転モードとして考えることができる。ここで、エンジン運転モードは、エンジン22の運転とモータMG1,MG2の駆動を伴うことから、ハイブリッドモード(HVモード)とも称し、モータ運転モードは、エンジン22の運転を停止した状態でモータMG2からの動力だけで走行することから、電動走行モード(EVモード)とも称する。
エンジン運転モード(HVモード)では、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸32に出力すべき要求トルクTr*を設定し、設定した要求トルクTr*に駆動軸32の回転数Nr(例えば、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数)を乗じて走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算すると共に計算した走行用パワーPdrv*からバッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて得られるバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22から出力すべきパワーとしての要求パワーPe*を設定し、要求パワーPe*を効率よくエンジン22から出力することができるエンジン22の回転数NeとトルクTeとの関係としての動作ライン(例えば燃費最適動作ライン)を用いてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させるための回転数フィードバック制御によりモータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*を設定すると共にモータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸32に作用するトルクを要求トルクTr*から減じてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについてはエンジンECU24に送信し、トルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信する。そして、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによってエンジン22が運転されるようエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なう。このエンジン運転モード(HVモード)では、エンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を運転停止した方がよい値として定められた停止用閾値Pstop以下に至ったときなどにエンジン22の運転を停止してモータ運転モード(EVモード)に移行する。
モータ運転モード(EVモード)では、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸32に出力すべき要求トルクTr*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸32に出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してこれらをモータECU40に送信する。そして、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜26のスイッチング制御を行なう。このモータ運転モード(EVモード)では、要求トルクTr*に駆動軸32の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPdrv*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*を減じて得られるエンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を始動した方がよい値として定められた始動用閾値Pstart以上に至ったときなどにエンジン22を始動してエンジン運転モード(HVモード)に移行する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータ運転モードにより電動走行しているとき歩行者等に車両の接近を知らせる接近音を出力する際の動作について説明する。図3は、HVECU70により実行される接近音出力制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
接近音出力制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、走行モードと車速センサ88からの車速Vとを入力する処理を実行する(ステップS100)。走行モードは、実施例では、エンジン22の運転を停止した状態でモータ運転モードにより走行しているときがEVモード(電動走行モード)であり、エンジン22を運転しているときはHVモード(ハイブリッド走行モード)であるから、エンジン22を運転しているか否かに基づいてモードを設定してHVECU70の図示しないRAMの所定領域に記憶しておき、この所定領域に記憶されているものを読み込むことにより走行モードを入力するものした。
走行モードがEVモードではないときには、接近音の出力は不要と判断し、接近音が出力されているときには接近音の出力を停止して(ステップS130)、接近音を出力していないときには接近音を出力することなく、本ルーチンを終了する。ここで、接近音の出力は、実施例では、モータMG1のインバータ41のトランジスタT11〜T16のスイッチング周波数を可聴音域内となるようキャリア周波数を設定し、インバータ41のトランジスタT11〜T16のスイッチングによりモータMG1やインバータ41から電磁音を出力することにより行なわれる。
走行モードがEVモードのときには、車速Vが閾値Vref未満であるか否かを判定する(ステップS120)。ここで、閾値Vrefは、接近音の出力が必要と判断するための車速であり、徐行するときの車速やその近傍の車速、例えば、10km/hや15km/h,20km/hあるいは30km/hなどを用いることができる。図4に実施例のハイブリッド自動車20が電動走行しているときの車速Vと騒音レベルとの関係を比較例としての一般車と比較する説明図を示す。一般車としては、ガソリンエンジンからの動力を自動変速機を介して駆動輪側に出力して走行するエンジン車を用いている。図示するように、実施例のハイブリッド自動車20で電動走行しているときには、騒音レベルは全ての車速領域で一般車より小さいが、閾値Vref未満では車速Vが小さくなるほどその差が大きくなっている。即ち、電動走行しているときには、車速Vが閾値Vref未満では、騒音レベルが非常に小さくなる。閾値Vrefは、車速Vが小さくなることによって騒音レベルが小さくなり、歩行者等が車両の接近を気づかないような車速Vの上限として定められていると考えることができる。
ステップS120で車速Vが閾値Vref以上と判定されたときには、車速Vによりある程度の走行音が発生しているために接近音の出力は不要と判断し、接近音が出力されているときには接近音の出力を停止して(ステップS130)、接近音を出力していないときには接近音を出力することなく、本ルーチンを終了する。
ステップS120で車速Vが閾値Vref未満と判定されたときには、接近音の出力が必要と判断し、車速Vに基づいて高電圧系電力ライン54aの電圧VHの目標電圧VH*を設定し(ステップS140)、モータMG1を駆動するインバータ41のトランジスタT11〜T16を可聴音域内となる周波数領域でスイッチングしてモータMG1やインバータ41から電磁音を出力することにより接近音を出力して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。目標電圧VH*が設定されると、HVECU70は、高電圧系電力ライン54aの電圧VHが目標電圧VH*となるよう、昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御する。ここで、目標電圧VH*は、実施例では、車速Vと目標電圧VH*との関係を予め定めて目標電圧設定用マップとしてHVECU70の図示しないROMに記憶しておき、車速Vが与えられるとマップから対応する目標電圧VH*を導出して設定するものとした。図5に車速Vと目標電圧VH*との関係の一例を示す。図中、「VL」は、電池電圧系電力ライン54bの電圧であり、「Vmax」は昇圧コンバータ55により昇圧が許容される最大値である。実施例では、目標電圧VH*は、図示するように、車速Vが閾値Vref未満では車速Vが閾値Vref以上のときに比して高くなるように設定されると共に車速Vが大きいほど高い電圧が設定される。車速Vが大きいほど高い電圧を設定するのは、車速Vが大きいほど大きな音圧レベルの接近音を出力するためである。このように車速Vが大きいほど昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*を高くすることにより、歩行者等に車両の接近を車速Vに応じた接近音を用いて知らせることができると共に、車速Vが閾値Vref未満のときに昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*を最大値のVmaxに設定するものに比して電力消費(エネルギ効率の低下)を抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、電動走行している最中に車速Vが閾値Vref未満のときには、車速Vが閾値Vref以上のときに比して昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*が高くなるように且つ車速Vが大きいほど昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*が高くなるように設定することにより、歩行者等に車両の接近を車速Vに応じた接近音を用いて知らせることができると共に、車速Vが閾値Vref未満のときに昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*を最大値のVmaxに設定するものに比して電力消費(エネルギ効率の低下)を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、電動走行している最中に車速Vが閾値Vref未満のときに、車速Vが閾値Vref以上のときに比して高くなるように設定されると共に車速Vが大きいほど昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*に高い電圧を設定するものとしたが、電動走行している最中では、車速Vが閾値Vref以上であっても、車速Vが大きいほど昇圧コンバータ55の高電圧側の目標電圧VH*に高い電圧を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、電動走行中している最中に車速Vが閾値Vref未満のときには、モータMG1のインバータ41のトランジスタT11〜T16のスイッチング周波数を可聴音域内となるようキャリア周波数を設定することにより、モータMG1やインバータ41から出力される電磁音を接近音として出力するものとしたが、モータMG1のインバータ41のトランジスタT11〜T16のイッチング周波数を可聴音域内とするだけでなくモータMG2のインバータ42トランジスタT21〜T26のスイッチング周波数も可聴音域内とすることにより、モータMG2やインバータ42から出力される電磁音を接近音として出力するものとしてもよい。また、モータMG1,MG2以外のモータを搭載する場合には、モータMG1,MG2以外のモータを駆動するインバータのスイッチング素子(トランジスタ)のスイッチング周波数を可聴音域内とすることにより、そのモータやインバータから出力される電磁音を接近音として出力するものとしてもよい。さらに、接近音を出力する手段としてはモータやインバータに限定されるものではなく、昇圧コンバータ55の高電圧側の電圧の変更により音圧レベルを変更することができるものであれば、如何なるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を駆動軸36に出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力を駆動軸36が接続された車軸(駆動輪38a,38bが接続された車軸)とは異なる車軸(図6における車輪39a,39bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ232と駆動輪38a,38bに動力を出力する駆動軸36に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸36に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力すると共にモータMG2からの動力を駆動軸36に出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車320に例示するように、駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に変速機330を介してモータMGを取り付け、モータMGの回転軸にクラッチ329を介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータMGの回転軸と変速機330とを介して駆動軸36に出力すると共にモータMGからの動力を変速機330を介して駆動軸に出力するものとしてもよい。あるいは、図9の変形例のハイブリッド自動車420に例示するように、エンジン22からの動力を変速機430を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力すると共にモータMGからの動力を駆動輪38a,38bが接続された車軸とは異なる車軸(図9における車輪39a,39bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。即ち、電動走行することができるタイプのハイブリッド車であれば如何なるタイプのハイブリッド自動車としてもよいのである。
実施例では、本発明をハイブリッド自動車に適用して説明したが、電動走行が可能な車両であればよいから、ハイブリッド自動車に限定されるものではなく、図10に例示するエンジンを搭載しない電気自動車520に適用するものとしてもよい。この場合、モータMGを駆動するインバータ41のスイッチング素子(トランジスタ)のスイッチング周波数を可聴音域内としてモータMGを駆動することにより、モータMGの駆動と接近音の出力とを行なえばよい。なお、複数の電動機を搭載する電気自動車に本発明を適用する場合には、走行用の動力を出力していない電動機を駆動するインバータのスイッチング素子(トランジスタ)のスイッチング周波数を可聴音域内として接近音を出力するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG2が「走行用電動機」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、昇圧コンバータ55が「昇圧回路」に相当し、モータMG1やインバータ41が「接近音出力手段」に相当し、図3の接近音出力制御ルーチンを実行するHVECU70が「接近音出力制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車の製造産業などに利用可能である。
20,120,220,320,420 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、32 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、39a,39b 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、54a 高電圧系電力ライン、54b 電池電圧系電力ライン、55 昇圧コンバータ、57,58 コンデンサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 EVスイッチ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ232、234 アウターロータ、330,430 変速機、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、MG,MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ。

Claims (4)

  1. 走行用の動力を出力する走行用電動機と、バッテリと、前記バッテリが接続された電池電圧系電力ラインと前記走行用電動機が該走行用電動機の駆動回路を介して接続された駆動電圧系電力ラインとに接続されて前記電池電圧系電力ラインの電力を昇圧して前記駆動電圧系電力ラインに供給する昇圧回路と、前記駆動電圧系電力ラインから電力の供給を受けて該電力の電圧に応じた接近音を車外の歩行者等に出力可能な接近音出力手段と、を備える電動走行可能な自動車において、
    電動走行中には、前記駆動電圧系電力ラインの電圧が車速に応じて変化するよう前記昇圧回路を制御すると共に接近音が出力されるよう前記接近音出力手段を制御する接近音出力制御手段を備える、
    ことを特徴とする自動車。
  2. 請求項1記載の自動車であって、
    前記接近音出力制御手段は、車速が所定車速未満のときには、車速が前記所定車速以上のときに比して前記駆動電圧系電力ラインの電圧が大きくなるよう前記昇圧回路を制御する手段である、
    自動車。
  3. 請求項2記載の自動車であって、
    前記接近音出力制御手段は、車速が前記所定車速未満のときには、車速が大きいほど前記駆動電圧系電力ラインの電圧が高くなるよう前記昇圧回路を制御する手段である、
    自動車。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれか一つの請求項に記載の自動車であって、
    前記接近音出力手段は、前記走行用電動機とは異なる電動機および該電動機を駆動するための駆動回路である、
    自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018154237A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

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