JP2013079849A - アミン系ガスセンサ用リファレンス膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】アミン系のガスに対してだけ感応せず、その他の条件に関してはアミン系のガスセンサと同一の特性を示し、アミン系のガスセンサのリファレンスとして有効なリファレンス膜の提供。
【解決手段】リン酸無機化合物からなるセンサ用膜をアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理してアミン系ガスセンサ用リファレンス膜とする。
【選択図】なし
【解決手段】リン酸無機化合物からなるセンサ用膜をアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理してアミン系ガスセンサ用リファレンス膜とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、アミン系ガスセンサに使用するリファレンス膜に関する。
空気中の微量のガス成分は、表面に吸着性を有する感応膜を形成した測定用圧電素子と該ガス成分に対し吸着性を有しない基準圧電素子をリファレンスとして使用し、該ガス成分が感応膜に吸着されて測定用圧電素子の周波数が変化することを利用して、該ガス成分の濃度を測定することができる。
特許文献1のガスセンサでは、水晶振動子の両面に電極を形成し、その一方に感応膜を形成している。
しかし、感応膜のガス成分に対する吸着性は温度に依存し、また、空気中の湿度によってもガス成分の吸着性が変化するので、測定値が影響を受けてしまうという問題がある。
このような外部環境の変化に対する発振特性の変化を補償するため、上記特許文献1のガスセンサでは、測定用チャンバ内に温湿度検出子を収容し、チャンバ内に導入する外気の温度及び湿度を変化させて測定値を求め、得られた測定値と温度及び湿度との関係から温度及び湿度の影響を除外するための演算式を求めておき、実際の測定では、補正演算を行うことにより、温度や湿度の影響に左右されない正確な測定を可能にしている。
このような外部環境の変化に対する発振特性の変化を補償するため、上記特許文献1のガスセンサでは、測定用チャンバ内に温湿度検出子を収容し、チャンバ内に導入する外気の温度及び湿度を変化させて測定値を求め、得られた測定値と温度及び湿度との関係から温度及び湿度の影響を除外するための演算式を求めておき、実際の測定では、補正演算を行うことにより、温度や湿度の影響に左右されない正確な測定を可能にしている。
さらに特許文献2では、基準用電極に測定用感応膜と同じ膜を形成し、該感応膜を測定すべきガス成分に対してのみ感応しないように処理し、これをリファレンスとして使用することが提案されている。この方法によれば、温度や湿度だけでなく、あらゆる外部環境変化に対する発振特性の変化を、測定用圧電素子と基準用圧電素子とでそろえることができる。
この方法では、感応膜が測定すべきガス成分に対してのみ感応しないように処理する方法として、レーザ光線の照射、加熱、感応膜を測定すべきガス成分で飽和、紫外線照射などが例示されている。
この方法では、感応膜が測定すべきガス成分に対してのみ感応しないように処理する方法として、レーザ光線の照射、加熱、感応膜を測定すべきガス成分で飽和、紫外線照射などが例示されている。
しかし、特許文献2のような有機化合物からなる感応膜に対し、特許文献1に記載されるような無機化合物膜は、吸着が可逆的なので吸着保持能を有せず、耐熱性や耐紫外線を有するので、従来の方法では測定すべきガス成分に対して感応膜を不活性化させることはできない。
また、リファレンス膜は、測定すべきガス成分に対してのみ感応膜を不活性化させる必要があり、測定すべきガス成分以外の成分に対しては、測定用の感応膜と同じ活性を示す必要があるが、かかる特性を備えたリン酸無機化合物膜によるアミン系のガス測定に使用可能なリファレンス膜は知られていない。
本発明の目的は、アミン系のガスに対してだけ感応せず、その他の条件に関してはアミン系のガスセンサと同一の特性を示し、アミン系のガスセンサのリファレンスとして有効なリファレンス膜を提供することである。
本発明者らは、リン酸無機化合物からなるアミン系のガスセンサ用膜をアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理することにより、アミン系ガスに対しては感応せず、他の成分に対してはアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理しないセンサ膜と同じ活性を示すことを見出し、本発明に至った。
本発明で使用するリン酸無機化合物からなるアミン系ガスセンサ膜は公知であり(特許文献1)、リン酸無機化合物の水溶液を圧電素子などの電極表面に滴下してキャストする方法により感応膜を製造することができる。
本発明でいうアミン系ガスとは、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの有機アミンガスやアンモニアが例示される。典型的にはアンモニアガスである。
本発明で、感応膜をアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理するとは、感応膜にアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩を接触させればよく、例えば、
(1)上記リン酸無機化合物の水溶液にアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩を添加溶解させ、そのままキャストする方法、
(2)上記リン酸無機化合物の水溶液を圧電素子などの電極表面に滴下してキャストして製造した感応膜に、アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩の水溶液を滴下する方法
などが考えられる。
(1)上記リン酸無機化合物の水溶液にアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩を添加溶解させ、そのままキャストする方法、
(2)上記リン酸無機化合物の水溶液を圧電素子などの電極表面に滴下してキャストして製造した感応膜に、アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩の水溶液を滴下する方法
などが考えられる。
(1)の方法の場合、リン酸無機化合物1モル当り、1ないし3モルのアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩を添加する。リン酸無機化合物1モル当りのアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩が1モル未満では、不活性化が不充分でアミン系ガスに応答してしまう。一方、3モルを越えても効果に差がなく、却って目的ガス成分以外のガス成分に対する感応性に影響が生じてしまう。
(2)の方法では、リン酸無機化合物1モル当り、1ないし3モルのアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩を接触するように滴下量を調整することで(1)の方法と同様に不活化することは可能である。
本発明で使用するリン酸無機化合物としては、リン酸珪素、リン酸アルミニウム、リン酸チタニウム、リン酸ハフニウム、リン酸亜鉛、リン酸ガリウム、リン酸スズ、リン酸鉛、リン酸マンガン、リン酸セリウム、リン酸バナジウム、トリポリリン酸アルミニウムなどが例示でき、中でもリン酸ジルコニウムが好適に使用できる。
本発明で使用するアルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどの強塩基性アルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの強塩基性アルカリ土類金属化合物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、三リン酸カリウムなどの弱塩基性アルカリ金属化合物、トリエタノールアミン、アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサメチレンジアミン、3−アミノプロピルメトキシシラン、臭化セチルトリメチルアンモニウム、両末端アミノプロピルポリジメチルシロキサンなどのアミン系弱塩基性有機化合物が例示できる。
また、アルカリ性物質から得られる塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど、アルカリ物質を中和して得られる塩が例示できる。
また、アルカリ性物質から得られる塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど、アルカリ物質を中和して得られる塩が例示できる。
本発明の膜を使用したセンサは、アミン系ガスに対してだけ感応せず、その他の環境に関してはアミン系ガスセンサと同一の挙動を示すので、アミン系ガスセンサ用のリファレンスとして使用すれば、精度のよい測定が可能となる。
[リファレンス膜原液の製造方法]
<強塩基性アルカリ金属化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に強塩基性アルカリ金属化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<強塩基性アルカリ土類金属化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に強塩基性アルカリ土類金属化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<弱塩基性化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に弱塩基性化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<中性塩の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液にアルカリ性物質から得られた塩の水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<強塩基性アルカリ金属化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に強塩基性アルカリ金属化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<強塩基性アルカリ土類金属化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に強塩基性アルカリ土類金属化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<弱塩基性化合物の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液に弱塩基性化合物水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
<中性塩の場合>
(1)リン酸ジルコニウム懸濁液に四級アミン試薬を加えてリン酸ジルコニウム微粒子のアミン系ガスに対する感応性を高め(付与し)、感応膜原液とした。
(2)(1)の感応膜原液にアルカリ性物質から得られた塩の水溶液を加え攪拌して、リファレンス膜原液とした。
[感応膜の製膜方法]
(1)水晶振動子を1wt%水酸化カリウム水溶液に浸漬しながら1分間超音波洗浄し、その後純水中で1分間の超音波洗浄を3回行い、電極表面を親水化する。
(2)感応膜原液5μLをマイクロピペットで親水化処理した水晶振動子の電極面に広げる。
(3)50℃で30分間乾燥させて、水晶振動子の電極表面に感応膜を製膜する。
[リファレンス膜の製膜方法]
(1)感応膜原液をリファレンス膜原液に替えた以外は、感応膜の製膜方法と同じ方法で水晶振動子の電極表面にリファレンス膜を製膜する。
(1)水晶振動子を1wt%水酸化カリウム水溶液に浸漬しながら1分間超音波洗浄し、その後純水中で1分間の超音波洗浄を3回行い、電極表面を親水化する。
(2)感応膜原液5μLをマイクロピペットで親水化処理した水晶振動子の電極面に広げる。
(3)50℃で30分間乾燥させて、水晶振動子の電極表面に感応膜を製膜する。
[リファレンス膜の製膜方法]
(1)感応膜原液をリファレンス膜原液に替えた以外は、感応膜の製膜方法と同じ方法で水晶振動子の電極表面にリファレンス膜を製膜する。
[リファレンス膜を利用した測定実験]
図1に本発明のリファレンス膜の性能を調べるために使用した測定装置の概要を示す。
本発明のリファレンス膜を製膜した第2のセンサ部と感応膜を製膜した第1のセンサ部を有するアミン系ガスセンサ2は、容積が9Lのアクリル製のボックス1内に配置される。
さらにボックス1内には、ボックス内のガスを均一に攪拌するための小型ファン3が配されている。ボックスの上面は気密栓5を有する蓋体7により密封されている。
気密栓5は、逆止弁により、通常はボックス1内を気密に保つが試料ガスの注入針4やボックス内のガス濃度を測定する検知管は挿入可能な構造となっている。
アミンガスセンサ2からの発振周波数の記録や、ファン3の駆動はパソコン6により制御する。
図1に本発明のリファレンス膜の性能を調べるために使用した測定装置の概要を示す。
本発明のリファレンス膜を製膜した第2のセンサ部と感応膜を製膜した第1のセンサ部を有するアミン系ガスセンサ2は、容積が9Lのアクリル製のボックス1内に配置される。
さらにボックス1内には、ボックス内のガスを均一に攪拌するための小型ファン3が配されている。ボックスの上面は気密栓5を有する蓋体7により密封されている。
気密栓5は、逆止弁により、通常はボックス1内を気密に保つが試料ガスの注入針4やボックス内のガス濃度を測定する検知管は挿入可能な構造となっている。
アミンガスセンサ2からの発振周波数の記録や、ファン3の駆動はパソコン6により制御する。
図2に、本発明における、アミン系ガスセンサ用リファレンス膜を用いたアミン系ガスセンサ2の詳細を示す。
本実施形態におけるアミン系ガスセンサ2は、感応膜が形成される第1の圧電振動子10を有する第1のセンサ部8と、リファレンス膜が形成される第2の圧電振動子11を有する第2のセンサ部9とを有する。第1の圧電振動子10および第2の圧電振動子11は適宜の圧電体からなる。本実施形態における第1、第2の圧電振動子10,11は水晶からなる。本実施形態では、第1と第2の圧電振動子は同じ材料からなるが、それぞれ別の材料から形成されていてもよい。
第1の圧電振動子10の一方主面とこれに対向する他方主面には、それぞれ第1の電極14および第2の電極15が形成されている。該第1の電極、第2の電極はAuからなるが、適宜の金属を用いてよい。また、金属の積層体であってもよい。一方、第2の圧電振動子11の一方主面とこれに対向する他方主面には、それぞれ第3の電極16および第4の電極17が形成されている。該第3の電極、第4の電極はAuからなるが、適宜の金属を用いてよい。また、金属の積層体であってもよい。
ここで、第1の圧電振動子10を有する第1のセンサ部8には、第1の電極14上にリン酸ジルコニウムからなる感応膜12が形成されている。該感応膜は、アミン系ガスに吸着性を示すものであれば、リン酸ジルコニウムに限ることなく、適宜の材料からなる。
また、第2の圧電振動子を有する第2のセンサ部9には、第3の電極16上にリン酸ジルコニウムを水酸化ナトリウムで処理して、アミン系ガスに対して吸着性を示さないように不活性化されたリファレンス膜13が形成されている。該リファレンス膜13は、リン酸無機化合物をアルカリ性物質で処理されたものであれば、これに限らない。
図3に実装状態の概略図を示す。第1のセンサ部および第2のセンサ部は基板18に実装されている。そして、第1の電極14、第2の電極15および第3の電極16、第4の電極17にそれぞれ第1の発振回路19、第2の発振回路20が接続されている。これら第1および第2の発振回路には、第1および第2の発振回路の発振信号周波数を比較する周波数比較回路21が接続されている。これらの第1のセンサ部8および第2のセンサ部9のそれぞれの電極に交番電界を印加することにより、圧電振動子を励振させてセンサ部の共振周波数の変動を測定する。
ここで、センサが配置されている雰囲気中にアミン系ガスが導入されると、第1のセンサ部8の感応膜がアミン系ガスを吸着して、第1の圧電振動子10の発振周波数が変化し、第1の発振回路19の発振信号の周波数が変化する。一方、第2の圧電素子11の発振周波数はほとんど変動せず、第2の発振回路20の発振信号の周波数もほとんど変動しない。したがって、第1の発振回路の発振信号の周波数と第2の発振回路の発振信号の周波数を周波数比較回路により比較することで、アミン系ガスの濃度を検出することができる。
そして、本実施形態において特徴的な点は、第2の圧電振動子11の第2のセンサ部9に、第1の圧電振動子10の第1のセンサ部8に形成した感応膜12と同じ種類の感応膜をアルカリ性物質で処理されてアミン系ガスに対して吸着性を示さない不活性化したリファレンス膜13が形成されていることである。
リファレンス膜を感応膜と同じ種類の材料とすることで、感応膜が形成されている第1のセンサ部とリファレンス膜が形成されている第2のセンサ部とで、感応膜の有無や感応膜の種類の違いにより、温湿度等の外部環境の変化に対する共振特性の変化が異なってくるのを抑止でき、正確にアミン系ガスを測定することができる。
本実施形態におけるアミン系ガスセンサ2は、感応膜が形成される第1の圧電振動子10を有する第1のセンサ部8と、リファレンス膜が形成される第2の圧電振動子11を有する第2のセンサ部9とを有する。第1の圧電振動子10および第2の圧電振動子11は適宜の圧電体からなる。本実施形態における第1、第2の圧電振動子10,11は水晶からなる。本実施形態では、第1と第2の圧電振動子は同じ材料からなるが、それぞれ別の材料から形成されていてもよい。
第1の圧電振動子10の一方主面とこれに対向する他方主面には、それぞれ第1の電極14および第2の電極15が形成されている。該第1の電極、第2の電極はAuからなるが、適宜の金属を用いてよい。また、金属の積層体であってもよい。一方、第2の圧電振動子11の一方主面とこれに対向する他方主面には、それぞれ第3の電極16および第4の電極17が形成されている。該第3の電極、第4の電極はAuからなるが、適宜の金属を用いてよい。また、金属の積層体であってもよい。
ここで、第1の圧電振動子10を有する第1のセンサ部8には、第1の電極14上にリン酸ジルコニウムからなる感応膜12が形成されている。該感応膜は、アミン系ガスに吸着性を示すものであれば、リン酸ジルコニウムに限ることなく、適宜の材料からなる。
また、第2の圧電振動子を有する第2のセンサ部9には、第3の電極16上にリン酸ジルコニウムを水酸化ナトリウムで処理して、アミン系ガスに対して吸着性を示さないように不活性化されたリファレンス膜13が形成されている。該リファレンス膜13は、リン酸無機化合物をアルカリ性物質で処理されたものであれば、これに限らない。
図3に実装状態の概略図を示す。第1のセンサ部および第2のセンサ部は基板18に実装されている。そして、第1の電極14、第2の電極15および第3の電極16、第4の電極17にそれぞれ第1の発振回路19、第2の発振回路20が接続されている。これら第1および第2の発振回路には、第1および第2の発振回路の発振信号周波数を比較する周波数比較回路21が接続されている。これらの第1のセンサ部8および第2のセンサ部9のそれぞれの電極に交番電界を印加することにより、圧電振動子を励振させてセンサ部の共振周波数の変動を測定する。
ここで、センサが配置されている雰囲気中にアミン系ガスが導入されると、第1のセンサ部8の感応膜がアミン系ガスを吸着して、第1の圧電振動子10の発振周波数が変化し、第1の発振回路19の発振信号の周波数が変化する。一方、第2の圧電素子11の発振周波数はほとんど変動せず、第2の発振回路20の発振信号の周波数もほとんど変動しない。したがって、第1の発振回路の発振信号の周波数と第2の発振回路の発振信号の周波数を周波数比較回路により比較することで、アミン系ガスの濃度を検出することができる。
そして、本実施形態において特徴的な点は、第2の圧電振動子11の第2のセンサ部9に、第1の圧電振動子10の第1のセンサ部8に形成した感応膜12と同じ種類の感応膜をアルカリ性物質で処理されてアミン系ガスに対して吸着性を示さない不活性化したリファレンス膜13が形成されていることである。
リファレンス膜を感応膜と同じ種類の材料とすることで、感応膜が形成されている第1のセンサ部とリファレンス膜が形成されている第2のセンサ部とで、感応膜の有無や感応膜の種類の違いにより、温湿度等の外部環境の変化に対する共振特性の変化が異なってくるのを抑止でき、正確にアミン系ガスを測定することができる。
上記測定装置を利用して試料ガスに対する感応膜を製膜した第1のセンサ部とリファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数の変化を、以下に示す工程で測定した。
(1)5Lテドラバックにアンモニア水0.2mL入れて気化させ、試料ガスを調製した。
(2)(1)で調製した試料ガス10mLを注射器4で採取し、室温雰囲気下、ファン3を駆動して安定化させたアクリルボックス1内に、気密栓5を通して注入し、2つのセンサ部からの発振周波数の変化をパソコンに記録した。
(3)第1のセンサ部からの発振周波数が安定した後、気密栓より検知管を挿入し、ボックス内のアンモニア濃度を実測した。濃度は1〜3ppmとなるよう調整した。
(4)上部の蓋体7を開放し、ボックス1内の試料ガスを完全に駆逐した後、蓋体7をボックス上部に嵌着して、種々のリファレンス膜に代えて実験を行った。
(1)5Lテドラバックにアンモニア水0.2mL入れて気化させ、試料ガスを調製した。
(2)(1)で調製した試料ガス10mLを注射器4で採取し、室温雰囲気下、ファン3を駆動して安定化させたアクリルボックス1内に、気密栓5を通して注入し、2つのセンサ部からの発振周波数の変化をパソコンに記録した。
(3)第1のセンサ部からの発振周波数が安定した後、気密栓より検知管を挿入し、ボックス内のアンモニア濃度を実測した。濃度は1〜3ppmとなるよう調整した。
(4)上部の蓋体7を開放し、ボックス1内の試料ガスを完全に駆逐した後、蓋体7をボックス上部に嵌着して、種々のリファレンス膜に代えて実験を行った。
[実験結果]
アルカリ性物質として、種々の化合物を使用して製造したリファレンス膜を使用し、所定濃度のアンモニアガスを注入したときの発振周波数の変化をグラフ化したものを図4〜図15に示す。
図4〜図6は、アルカリ性物質としてアルカリ金属(ナトリウム、カリウム、セシウム)の水酸化物で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、それぞれ図4は2ppm、図5は2ppm、図6は3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が、図4で約33.8ppm、図5で約26.6ppm、図6で約56.8ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図7、図8は、アルカリ性物質としてアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)の水酸化物で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、いずれも3ppmのアンモニアガスの注入によりリファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、いずれも図7で約2.7ppm、図8で約9.9ppm減少したが、その減少量は感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量(図7で約41.9ppm、図8で約40.8ppm)と比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえる。
図9〜図11は、アルカリ性物質としてアルカリ金属(ナトリウム、カリウム)の炭酸塩やリン酸塩で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、いずれも3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が図9で約42.2ppm、図10で約35.5ppm、図11で約29.2ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図12、図13は、アルカリ性物質としてアミン類(トリエタノールアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン)で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、トリエタノールアミンを使用したリファレンスでは2ppmのアンモニアガスの注入によりリファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、約8.0ppm減少したが、その減少量は感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量の約29.9ppmと比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえ、3−アミノプロピルトリメトキシシランを使用したリファレンスでは、3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数が約49.2ppm低下したのに対し、リファレンス膜を成膜した第2のセンサ部はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図14、図15は、アルカリ性物質から得られた塩として塩化ナトリウム、塩化カリウムで処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、塩化ナトリウムを使用したリファレンスでは1ppmのアンモニアガスの注入により、感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が約30ppm低下したのに対し、リファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、全く感応しておらず、塩化カリウムを使用したリファレンスでは、1ppmのアンモニアガスの注入により、ファレンス膜を成膜した第2のセンサ部らの発振周波数(破線)は、約5ppm低下したが、感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量約27ppmと比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえる。
アルカリ性物質として、種々の化合物を使用して製造したリファレンス膜を使用し、所定濃度のアンモニアガスを注入したときの発振周波数の変化をグラフ化したものを図4〜図15に示す。
図4〜図6は、アルカリ性物質としてアルカリ金属(ナトリウム、カリウム、セシウム)の水酸化物で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、それぞれ図4は2ppm、図5は2ppm、図6は3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が、図4で約33.8ppm、図5で約26.6ppm、図6で約56.8ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図7、図8は、アルカリ性物質としてアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)の水酸化物で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、いずれも3ppmのアンモニアガスの注入によりリファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、いずれも図7で約2.7ppm、図8で約9.9ppm減少したが、その減少量は感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量(図7で約41.9ppm、図8で約40.8ppm)と比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえる。
図9〜図11は、アルカリ性物質としてアルカリ金属(ナトリウム、カリウム)の炭酸塩やリン酸塩で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、いずれも3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が図9で約42.2ppm、図10で約35.5ppm、図11で約29.2ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図12、図13は、アルカリ性物質としてアミン類(トリエタノールアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン)で処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、トリエタノールアミンを使用したリファレンスでは2ppmのアンモニアガスの注入によりリファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、約8.0ppm減少したが、その減少量は感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量の約29.9ppmと比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえ、3−アミノプロピルトリメトキシシランを使用したリファレンスでは、3ppmのアンモニアガスの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数が約49.2ppm低下したのに対し、リファレンス膜を成膜した第2のセンサ部はいずれもアンモニアガスに全く感応していないことがわかる。
図14、図15は、アルカリ性物質から得られた塩として塩化ナトリウム、塩化カリウムで処理したリファレンス膜を使用した測定結果で、塩化ナトリウムを使用したリファレンスでは1ppmのアンモニアガスの注入により、感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)が約30ppm低下したのに対し、リファレンス膜を成膜した第2のセンサ部からの発振周波数(破線)は、全く感応しておらず、塩化カリウムを使用したリファレンスでは、1ppmのアンモニアガスの注入により、ファレンス膜を成膜した第2のセンサ部らの発振周波数(破線)は、約5ppm低下したが、感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数(実線)の減少量約27ppmと比べて小さいので、リファレンスとして使用可能であるといえる。
[比較例]
図16は、不活化剤として塩酸を添加した薄膜のアンモニアガス応答結果である。感応膜と同等のアンモニアガス応答を示したことから、塩酸のような、アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩以外の化合物では、感応膜を不活化することはできなかった。
図16は、不活化剤として塩酸を添加した薄膜のアンモニアガス応答結果である。感応膜と同等のアンモニアガス応答を示したことから、塩酸のような、アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩以外の化合物では、感応膜を不活化することはできなかった。
図17〜図20は、リファレンスを変えずに(水酸化ナトリウムで処理した膜を使用)、試料ガスとして、アミン系ガスとしてアンモニア、アミン系以外のガスとして酢酸、エタノール、メチルメルカプタンを注入した場合の本発明のアミン系ガスセンサからの発振周波数を測定した結果である。図17ではアンモニア濃度1ppmに対し、感応膜の第1のセンサ部で約19.0ppm、リファレンス膜の第2のセンサ部で約0.8ppm、図18では酢酸濃度0.25ppmに対し、感応膜の第1のセンサ部で約2.0ppm、リファレンス膜の第2のセンサ部で約1.9ppm、図19ではエタノール0.1%に対し、感応膜の第1のセンサ部で約3.0ppm、リファレンス膜の第2のセンサ部で約4.3ppm、図20ではメチルメルカプタン0.2ppmに対し、感応膜の第1のセンサ部で約3.0ppm、リファレンス膜の第2のセンサ部で約4.3ppmの発振周波数の低下があった。
また、図21、図22は、上記図17〜図20のグラフを感応膜とリファレンス膜にまとめたもので、アンモニア以外のガスではリファレンス膜も感応膜も同じ感応性を示すことがわかる。
以上の結果から、本発明のリファレンス膜を使用すれば、感応膜が検知するアンモニア以外のガス成分の影響をキャンセルすることができるので、アンモニアガスを精度よく測定することが可能となることは明らかである。
また、図21、図22は、上記図17〜図20のグラフを感応膜とリファレンス膜にまとめたもので、アンモニア以外のガスではリファレンス膜も感応膜も同じ感応性を示すことがわかる。
以上の結果から、本発明のリファレンス膜を使用すれば、感応膜が検知するアンモニア以外のガス成分の影響をキャンセルすることができるので、アンモニアガスを精度よく測定することが可能となることは明らかである。
(アミン系ガスの測定例、温度や湿度の変えた測定例)
図23は、感応膜およびリファレンス膜(水酸化ナトリウムで処理した膜を使用)を使用した測定結果で、10ppmの濃度のアミン系ガスを導入し10分後に排気した場合の発振周波数の変化量をグラフ化したものである。アミン系ガスとして、(a)ジメチルアミン、(b)トリメチルアミン、(c)アンモニアの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数は(a)約140ppm、(b)約60ppm、(c)約110ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数はいずれもほとんど変化せずアミン系ガスに感応していないことがわかる。
したがって、本発明のセンサを使用すれば、アミン系ガスを正確に測定することができる。
図24は、感応膜およびリファレンス膜(水酸化ナトリウムで処理した膜を使用)を使用して測定環境の温度を変化させたときの発振周波数変化をプロット示したものである。温度の変化に対して、感応膜、リファレンス膜ともに同様の周波数変化を示しており、リファレンス膜を使用すれば、感応膜の温度応答を補正することができる。
図25は、感応膜およびリファレンス膜を変えずに、測定環境の湿度を変化させたときの発振周波数をプロットしたものである。湿度の変化に対して、感応膜、リファレンス膜ともに同様の周波数変化を示しており、リファレンス膜を使用すれば、感応膜の湿度応答を補正することができる。
図23は、感応膜およびリファレンス膜(水酸化ナトリウムで処理した膜を使用)を使用した測定結果で、10ppmの濃度のアミン系ガスを導入し10分後に排気した場合の発振周波数の変化量をグラフ化したものである。アミン系ガスとして、(a)ジメチルアミン、(b)トリメチルアミン、(c)アンモニアの注入により感応膜を製膜した第1のセンサ部からの発振周波数は(a)約140ppm、(b)約60ppm、(c)約110ppm低下したのに対し、リファレンス膜を製膜した第2のセンサ部からの発振周波数はいずれもほとんど変化せずアミン系ガスに感応していないことがわかる。
したがって、本発明のセンサを使用すれば、アミン系ガスを正確に測定することができる。
図24は、感応膜およびリファレンス膜(水酸化ナトリウムで処理した膜を使用)を使用して測定環境の温度を変化させたときの発振周波数変化をプロット示したものである。温度の変化に対して、感応膜、リファレンス膜ともに同様の周波数変化を示しており、リファレンス膜を使用すれば、感応膜の温度応答を補正することができる。
図25は、感応膜およびリファレンス膜を変えずに、測定環境の湿度を変化させたときの発振周波数をプロットしたものである。湿度の変化に対して、感応膜、リファレンス膜ともに同様の周波数変化を示しており、リファレンス膜を使用すれば、感応膜の湿度応答を補正することができる。
本発明のリファレンスを使用すれば、ガス中に微量に含まれるアミン系ガスを精度良く測定できる。
1 アクリル製ボックス
2 アミン系ガスセンサ
3 小型ファン
4 注入針
5 気密栓
6 パソコン
7 蓋体
8 第1のセンサ部
9 第2のセンサ部
10 第1の圧電振動子
11 第2の圧電振動子
12 感応膜
13 リファレンス膜
14 第1の電極
15 第2の電極
16 第3の電極
17 第4の電極
18 基板
19 第1の発振回路
20 第2の発振回路
21 周波数比較回路
2 アミン系ガスセンサ
3 小型ファン
4 注入針
5 気密栓
6 パソコン
7 蓋体
8 第1のセンサ部
9 第2のセンサ部
10 第1の圧電振動子
11 第2の圧電振動子
12 感応膜
13 リファレンス膜
14 第1の電極
15 第2の電極
16 第3の電極
17 第4の電極
18 基板
19 第1の発振回路
20 第2の発振回路
21 周波数比較回路
Claims (8)
- リン酸無機化合物からなるセンサ用膜をアルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩で処理したアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- リン酸無機化合物がリン酸塩である請求項1記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- 前記リン酸塩が、リン酸ジルコニウムである、請求項2に記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- アミン系ガスがアンモニアである請求項1から3のいずれか1項に記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- 前記アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩が強塩基性アルカリ性物質または強塩基性アルカリ性物質から得られる塩である請求項1ないし4の何れか1項に記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- 前記アルカリ性物質またはアルカリ性物質から得られる塩が弱塩基性アルカリ性物質または弱塩基性アルカリ性物質から得られる塩である請求項1ないし4の何れか1項に記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載のアミン系ガスセンサ用リファレンス膜を用いたアミン系ガスセンサであって、アミン系ガスには吸着性を示さない前記アミン系ガスセンサ用リファレンス膜と、アミン系ガスに吸着性を示す感応膜と、を備える、アミン系ガスセンサ。
- 請求項7に記載のアミン系ガスセンサであって、前記感応膜が形成されている第1の圧電素子と、前記リファレンス膜が形成されている第2の圧電素子と、を備える、アミン系ガスセンサ。
Priority Applications (1)
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JP2011219376A JP2013079849A (ja) | 2011-10-03 | 2011-10-03 | アミン系ガスセンサ用リファレンス膜 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113325036A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-08-31 | 重庆大学 | 一种go-mof复合材料和二甲胺qcm传感器及其制备方法 |
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-
2011
- 2011-10-03 JP JP2011219376A patent/JP2013079849A/ja active Pending
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