JP2013075120A - スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】間隙部に設置されたスペーサに亀裂・割れ等を生じることなく、強固に固定することができるスペーサを提供すること。
【解決手段】スペーサ1は、骨と骨との間隙部に設置して固定されるものであり、間隙部に設置されるブロック体2と、ブロック体2を間隙部に固定する板状体3とを有し、板状体3は、板状体3に一体化され、ブロック体2を保持する保持部5を備えており、保持部5がブロック体2に埋設されることで、ブロック体2が板状体3により保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スペーサ、特に、棘突起、椎弓の切断により形成された切断部に設置される棘突起、椎弓スペーサに関する。
例えば、頚椎脊椎症性脊髄症や、後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症、椎間板ヘルニア等に対する治療として、正中縦割式頚椎拡大椎弓形成術、片側侵入片開き式脊柱管拡大術が行われている。
正中縦割式拡大椎弓形成術の場合では、棘突起の正中部(中央部)を切断し、正中部を境にして、両側の椎弓を、ヒンジのようにして開くことにより、脊柱管を拡大する。この際、棘突起を切断して形成された間隙部(骨欠損部)には、スペーサが挿入される(例えば、特許文献1参照。)。
このスペーサは、椎弓または棘突起の切断端部と、スペーサが有する一対の当接面とが接触するように前記間隙部に挿入され、前記切断端部に設けられた貫通孔と、前記一対の当接面を貫通して設けられた貫通孔とに糸を挿通して縛る結紮固定により、間隙部内に固定される。
しかしながら、この結紮固定は操作が煩雑であり、また糸が体液で膨潤することで、貫通孔に糸を通すのが困難になる恐れがある。更に骨を削る時に発生する骨粉が貫通孔を塞ぐことによっても糸の挿通を困難にする恐れがある。
さらに、金属製のプレートを用いて、スペーサと切断端部とをスクリューで固定することで、スペーサを間隙部内に固定する方法も提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、このプレートを用いた方法では、スクリューで固定するために、スペーサに穴を形成する必要があり、この穴の形成の際にスペーサに亀裂・割れ等が生じるという問題がある。
特開平8−638号公報 特許第4482445号公報
本発明の目的は、間隙部に設置されたスペーサに亀裂・割れ等を生じることなく、強固に固定することができるスペーサを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)に記載の本発明により達成される。
(1) 骨と骨との間隙部に設置して固定されるスペーサであって、
前記間隙部に設置されるブロック体と、該ブロック体を前記間隙部に固定する板状体とを有し、
前記板状体は、該板状体に一体化され前記ブロック体を保持する保持部を備えており、
前記保持部が前記ブロック体に埋設されることで、前記ブロック体が前記板状体により保持されることを特徴とするスペーサ。
これにより、間隙部に設置されたスペーサ(ブロック体)に亀裂・割れ等を生じることなく、スペーサを間隙部に強固に固定することができる。
(2) 前記保持部は、前記ブロック体を臨む面から厚さ方向に突出する第1の突出部を有する上記(1)に記載のスペーサ。
これにより、保持部をブロック体に埋設させて、ブロック体を板状体に確実に保持することができる。
(3) 前記第1の突出部は、その全体形状が板状をなしており、前記板状体の短手方向に沿うように配置されている上記(2)に記載のスペーサ。
これにより、保持部をブロック体に埋設させて、ブロック体を板状体に確実に保持することができる。
(4) 前記第1の突出部は、その全体形状が棒状をなしており、前記板状体の短手方向のほぼ中央に配置されている上記(2)に記載のスペーサ。
これにより、保持部をブロック体に埋設させて、ブロック体を板状体に確実に保持することができる。
(5) 前記保持部は、前記第1の突出部の前記ブロック体を臨む面と反対側の端部で突出する第2の突出部を有する上記(2)ないし(4)のいずれかに記載のスペーサ。
これにより、第2の突出部によるアンカー効果により、ブロック体を板状体により、より強固に保持することができる。
(6) 前記第2の突出部は、前記板状体の長手方向に沿って切断された縦断面形状が前記長手方向に長い長方形状をなしている上記(5)に記載のスペーサ。
これにより、第2の突出部によるアンカー効果により、ブロック体を板状体により、より強固に保持することができる。
(7) 前記第2の突出部は、前記板状体の長手方向に沿って切断された縦断面形状が球状をなしている上記(5)に記載のスペーサ。
これにより、第2の突出部によるアンカー効果により、ブロック体を板状体により、より強固に保持することができる。
(8) 前記ブロック体は、セラミックス材料を主材料として構成される上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のスペーサ。
セラミックス材料は安定かつ無機質な材料のため、有機物の溶出という生体への負荷がない。
(9) 前記板状体は、金属材料または高分子材料を主材料として構成される上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のスペーサ。
金属材料または高分子材料は、優れた強度と弾性を有しているため、ブロック体をより強固に間隙部に固定することができる。
(10) 棘突起の切断・縦割、椎弓の切断により形成された切断部に設置される棘突起スペーサもしくは椎弓スペーサである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のスペーサ。
本発明のスペーサは、椎弓スペーサとして特に好ましく適用される。
本発明によれば、糸を用いることなく間隙部にスペーサを固定することができ、さらに、スペーサにスクリューで穴を形成することなくプレートで固定することができる。その結果、間隙部に設置されたスペーサに亀裂・割れ等を生じることなく、スペーサが強固に固定されることとなる。
本発明のスペーサの第1実施形態を示す図である。 正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図である。 正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図である。 正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図である。 正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図である。 本発明のスペーサの第1実施形態を製造するための製造方法を示す図である。 本発明のスペーサの第2実施形態を示す図である。 本発明のスペーサの第3実施形態を示す図である。 本発明のスペーサの第4実施形態を示す図である。
以下、本発明のスペーサを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下では、本発明のスペーサを正中縦割式拡大椎弓形成術に用いられる椎弓スペーサに適用した場合を一例に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のスペーサの第1実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、図2〜図5は、それぞれ、正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図である。
<<正中縦割式拡大椎弓形成術>>
まず、本発明のスペーサの第1実施形態を説明するのに先立って、図2〜図5を参照して、正中縦割式拡大椎弓形成術について説明する。なお、図2〜図5中の上側が背側、下側が腹側、である。
図2に示すように、椎骨100は、椎体110と、椎体110の後方(図2中の上側)に延び、脊柱管(椎孔)140を形成する椎弓120と、椎弓120の中央部から後方に突出する棘突起130とを有している。
[1] まず、図2に示すように、椎骨100における棘突起130を、椎弓120から切断線131において切離(切断)する。
[2] 次に、図3に示すように、椎弓120の中央部(正中部)を、例えばエアドリル等を用いて切断する。
また、正中面200を境にして椎弓120の根元部の外側に、例えばエアドリル等を用いて溝121a、121bを形成する。
この溝121a、121bの深さは、外板のみ削り、内板を削らない程度とする。この溝121a、121bを形成した部位は、ヒンジ部(蝶番)122a、122bとなる。
[3] 次に、図4に示すように、ヒンジ部122a、122bを中心に、椎弓120を回動させ、椎弓120の切断した部分を広げる。これにより、間隙部150が形成される。
なお、必要に応じて、椎弓120の間隙部150に臨む切断端部120a、120bを整形する。
[4] 次に、図5に示すように、間隙部150に、本発明のスペーサ1を挿入した後、スペーサ1が備える貫通孔32にネジ(スクリュー)4を、挿通した状態で切断端部120a、120bの後面124a、124bにネジ止めすることで、スペーサ1を間隙部150内に固定する。これにより、患者の椎弓120と、スペーサ1とで、拡大された椎弓160が形成される。
なお、スペーサ1を切断端部120a、120bにネジ4でネジ止めし、スペーサ1を間隙部150内に固定する構成とすることにより、術後早期に、スペーサ1が椎弓120に対して位置ズレするのを防止することができ、切断端部120a、120bと側面12との間における骨癒合を確実に生じさせることができる。
また、前述した結紮固定のように、スペーサに形成した貫通孔に糸を挿通して縛る場合と比較して、貫通孔32にネジ4を挿通した状態で後面124a、124bにネジ止めするという単純な作業で、スペーサ1を間隙部150内に強固に固定することができる。
さらに、後に詳述するように、ブロック体2が保持部5により板状体3に予め保持(固定)されていることから、ブロック体2にネジで穴を形成する必要がないため、ブロック体2に亀裂・割れ等が生じるのを確実に防止することができる。
なお、前記工程[1]において切離された棘突起130を、スペーサ1の後面13の中央(正中)に戻し、スペーサ1に糸等により固定してもよい。
また、棘突起130を椎弓120から切離することなく、前記工程[2]において、棘突起130ごと正中面200に沿って切断してもよい。
<<スペーサ>>
次に、本発明のスペーサの第1実施形態について、図1および図5を参照して説明する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、スペーサ1を患者の施術部位(間隙部150)に挿入(設置)した状態を基本として方向を特定する。すなわち、患者の腹側(脊柱管140側)を「前」、背側(脊柱管140と反対側)を「後」といい、患者の頭側を「上」、患者の脚側を「下」という。
図1および図5に示すように、スペーサ1は、間隙部(欠損部)150に設置(挿入)されるブロック体(スペーサ本体)2と、このブロック体2を間隙部150に固定する板状体3とを有している。
ブロック体2は、間隙部150に挿入され、拡大された椎弓160を形成するためのものである。
このブロック体2は、本実施形態では、図5に示すように、上面視または下面視で、前面11側に凹部を備える台形状をなしている。
このブロック体2において、前面11は、湾曲凹面で構成されており、前面11に対向する後面13は、平面で構成されている。前面11を湾曲凹面で構成することにより、脊柱管140をより大きく(広く)拡大することができ、脊髄神経の圧迫を確実に防止することができる。
また、ブロック体2の一対の側面12は、それぞれ、間隙部150に挿入した状態で、椎弓120の切断端部120a、120bが当接する当接面を構成する。
なお、このようなブロック体2において、各部の寸法は、それぞれ、次のように設定される。
ブロック体2の前後方向の長さ(図1中L)は、5〜12mm程度であるのが好ましく、5〜7mm程度であるのがより好ましい。
また、ブロック体2の上下方向の長さ(図1中H)は、5〜12mm程度であるのが好ましく、5〜7mm程度であるのがより好ましい。
また、ブロック体2の左右方向の長さ(図1中W)は、6〜23mm程度であるのが好ましく、10〜21mm程度であるのがより好ましい。
また、ブロック体2の左右方向の長さ(図1中W)は、4〜21mm程度であるのが好ましく、6〜18mm程度であるのがより好ましい。
また、前面11の湾曲凹面の平均曲率半径は、20〜120mm程度であるのが好ましく、23〜53mm程度であるのがより好ましい。
スペーサ1における各部の寸法を上述した範囲内に設定することにより、ブロック体2に優れた機械的強度をより確実に付与することができる。
このようなブロック体2は、セラミックス材料を主材料として構成されたものが好ましい。セラミックス材料は安定かつ無機質な材料のため、有機物の溶出という生体への負荷がない。
セラミックス材料としては、各種のものが挙げられるが、特に、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系化合物等のバイオセラミックスが好ましい。なかでもリン酸カルシウム系化合物は、優れた生体親和性を備えているため、ブロック体2の構成材料として特に好ましい。
リン酸カルシウム系化合物としては、例えば、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト類、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのリン酸カルシウム系化合物のなかでもCa/P比が1.0〜2.0のものが好ましく用いられる。
このようなリン酸カルシウム系化合物のうち、ハイドロキシアパタイトがより好ましい。ハイドロキシアパタイトは、骨の無機質主成分と同様の構造であるため、優れた生体適合性を有している。また、ブロック体2自体と切断端部120a、120bとの癒合を期待することもできる。
また、ブロック体2は、緻密体であっても、多孔質体であってもよいが、多孔質体であるのが好ましい。ブロック体2を多孔質体で構成することにより、ブロック体2内への骨芽細胞の侵入を可能とし、ブロック体2内において骨新生を行うことができ、特にブロック体2を、ハイドロキシアパタイトを主材料として構成する場合、ブロック体2自体と切断端部120a、120bとの確実な癒合を期待することができる。
また、多孔質体の気孔率は、0〜90%程度であるのが好ましく、15〜60%程度であるのがより好ましい。これにより、ブロック体2の機械的強度が低下するのを防止しつつ、ブロック体2内への骨芽細胞のより円滑な侵入を可能とし、ブロック体2内における骨新生が促進することとなる。その結果、切断端部120a、120bと側面12との間における骨癒合をより確実かつ早期に生じさせることができる。
なお、ブロック体2の構成材料としては、上記セラミックス材料の他、該セラミックス材料とチタン等の生体為害性の小さい金属材料との複合材料等を用いることも可能である。
板状体3は、ブロック体2の後面13に接するように配置され、ブロック体2を間隙部150に固定するためのものである。
板状体3は、本体部34と、この本体部34に一体化され、ブロック体2を保持する保持部5とを備えている。
本体部34は、その全体形状が、左右方向に長い平板状をなしており、ブロック体2の後面13側において、ブロック体2の2つの端部から共に突出するようになっている。
この突出する部分が、ブロック体2を間隙部150に挿入した際に、椎弓120の切断端部120a、120bの後面124a、124bに係合する係合部31として機能する。これにより、ブロック体2(スペーサ1)が脊柱管140側に移動するのが阻止され、ブロック体2による脊髄神経の圧迫を確実に防止することができるため、安全性が高い。
また、係合部31は、その厚さ方向に貫通する貫通孔32を有している。この貫通孔32にネジ4を、挿通した状態で切断端部120a、120bの後面124a、124bにネジ止めすることで、ブロック体2が間隙部150内に固定される。
さらに、本実施形態のように、本体部34の後面33を平面で構成することにより、例えば、手術の手技として、切離された棘突起130を元の位置に戻す場合には、後面33に対する棘突起130の位置ずれを好適に防止することができる。
保持部5は、ブロック体2に埋設されており、これにより、ブロック体2が板状体3により保持(固定)されている。このように、ブロック体2にネジで穴を形成することなく、板状体3にブロック体2を固定することができるため、ブロック体2に亀裂・割れ等が生じるのを確実に防止することができる。
本実施形態では、保持部5は、ブロック体2を臨む前面35から厚さ方向に突出する第1の突出部51と、この第1の突出部51の前面35と反対側の端部で突出する第2の突出部52とを有している。このように保持部5を、2つの突出部51、52を有する構成とすることで、埋設された保持部5により、ブロック体2が確実に保持(固定)される。
第1の突出部51は、その全体形状が板状をなしており、上下方向、すなわち板状体3の短手方向に沿うように配置されている。
また、第2の突出部52は、図1(b)に示すように、左右方向、すなわち板状体3の長手方向に沿って切断された縦断面形状が、前記左右方向に長い長方形状をなしている。そして、かかる構成の第2の突出部52が、第1の突出部51の前記端部において、左右方向(第1の突出部51の軸方向に対して垂直をなす方向)の両側から突出している。保持部5を、このような第2の突出部52を有する構成とすることで、第2の突出部52によるアンカー効果により、ブロック体2を板状体3により、より強固に保持することができる。
このような板状体3は、金属材料または高分子材料を主材料として構成されたものが好ましい。金属材料と高分子材料は、優れた強度と弾性を有しているため、ブロック体2をより強固に間隙部150内に固定することができる。
金属材料としては、各種のものが挙げられるが、特に、チタンまたはチタン合金であるのが好ましい。チタンまたはチタン合金は、生体適合性が高く、また、優れた強度を有することから板状体3の構成材料として好ましく用いられる。なお、チタン合金としては、特に限定されないが、例えば、Ti−6Al−4Vや、Ti−29Nb−13Ta−4.6ZrのようなTiを主成分とし、Al、Sn、Cr、Zr、Mo、Ni、Pd、Ta、Nb、V、Pt等が添加されたものが挙げられる。
また、高分子材料としては、各種のものが挙げられるが、特にポリエーテルエーテルケトンが好ましい。この他にもポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ乳酸など臨床で使用されているものが挙げられる。
また、スペーサ1を構成する各部は、その全体に亘って、角部が丸みを帯びた形状をなしている(R付けがなされている)ものであってもよい。かかる構成とすることにより、スペーサ1を間隙部150に挿入する際に、周辺組織を傷付けるのを防止することができるという利点が得られる。
なお、本明細書中において、上述した「間隙部」とは、本実施形態のように椎弓拡幅のために形成される空間の他、例えば、腸骨などの自家骨採取によって形成される空間や、事故や病気で骨を失った空間等を含むこととする。
このようなスペーサ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
なお、以下では、ブロック体2がセラミックス材料で構成され、板状体3が金属材料で構成されるスペーサ1を製造する場合を一例に説明する。
図6は、本発明のスペーサの第1実施形態を製造するための製造方法を示す図であり、(a)はブロック体および板状体の構成を示す斜視図、(b)ブロック体と板状体を接合する方法を説明するための斜視図である。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、図6に示すスペーサ1を患者の施術部位(間隙部150)に挿入(装着)した状態を基本として方向を特定する。すなわち、患者の腹側(脊柱管140側)を「前」、背側(脊柱管140と反対側)を「後」といい、患者の頭側を「上」、患者の脚側を「下」という。
[A]まず、図6(a)に示すような、ブロック体2および板状体3をそれぞれ用意する。
[A−1]ブロック体2は、その形状に対応する成形体を得た後、成形体を焼成することにより得ることができる。
成形体は、例えば、I:セラミックス原料粉末を含むスラリーを、所定の型内に充填して、成形する方法、II:前記スラリーに対して、沈殿または遠心分離により固形分を偏在させる方法、III:前記スラリーを所定の型内に入れ、脱水処理し、固形分を型内に残す方法、IV:圧縮成形法(粉末の場合、圧粉成形)、V:セラミックス原料粉末と水状の糊とを混ぜ、これを型に入れ乾燥させる方法等、種々の方法により製造することができる。
なお、前記スラリーは、予めスプレードライ法などにより造粒した二次粒子をセラミックス原料粉末として含むものであっても良い。
また、必要に応じて、成形体を、旋盤、ドリル等を用いた切削加工によりその形状、大きさ等を調整するようにしてもよい。
成形体を焼成する際の焼成温度は、例えば、セラミックス材料がリン酸カルシウム系化合物である場合、700〜1300℃程度であるのが好ましい。
[A−2]板状体3は、ブロック状をなす金属製の緻密体を用意し、この緻密体を、板状体3の形状、大きさ等に成形することで容易に得ることができる。
なお、この緻密体の成形には、例えば、レーザーカット、ウォータージェット、放電ワイヤー加工、超音波切断のような薄片切断加工法を用いることができる。
[B]次に、図6(b)に示すように、ブロック体2に形成された凹部22と、板状体3が有する保持部5とが対応するように、ブロック体2の上面14と、板状体3の下面37とを重ね合わせ、その後、これらを上下方向にスライドさせる。
これにより、保持部5がブロック体2に埋設されたスペーサ1が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明のスペーサの第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のスペーサの第2実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)である。
以下、第2実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7に示すスペーサ1は、保持部5、特に、第1の突出部51の構成が異なる以外は、図1に示すスペーサ1と同様である。
すなわち、第2実施形態のスペーサ1おいて、第1の突出部51は、その全体形状が棒状(より詳しくは、四角柱状)をなしており、板状体3の短手方向(上下方向)のほぼ中央に配置され、これにより、保持部5の全体がブロック体2に埋設される。
このような第2実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
<第3実施形態>
次に、本発明のスペーサの第3実施形態について説明する。
図8は、本発明のスペーサの第3実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)である。
以下、第3実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図8に示すスペーサ1は、保持部5の構成が異なる以外は、図1に示すスペーサ1と同様である。
すなわち、第3実施形態のスペーサ1おいて、第1の突出部51は、その全体形状が棒状(より詳しくは、円柱状)をなしており、板状体3の短手方向(上下方向)のほぼ中央に配置されている。さらに、第2の突出部52は、図8(b)に示すように、左右方向、すなわち板状体3の長手方向に沿って切断された縦断面形状が、球状をなしている。かかる構成の保持部5の全体がブロック体2に埋設されている。
このような第3実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
<第4実施形態>
次に、本発明のスペーサの第4実施形態について説明する。
図9は、本発明のスペーサの第4実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)である。
以下、第4実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9に示すスペーサ1は、板状体3が備える保持部5の数が異なる以外は、図1に示すスペーサ1と同様である。
すなわち、第4実施形態のスペーサ1おいて、図9に示すように、板状体3は、左右方向、すなわちその長手方向に沿って、保持部5を2つ(複数)備えている。
このような第4実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
また、第2〜4実施形態のスペーサ1を得るには、例えば、焼結前のブロック体(グリーン体)の段階で保持部5が埋設される状態としておき、グリーン体と板状体3を同時に焼成すればよい。あるいは、公知である経時的に硬化するペースト状のリン酸カルシウム系化合物を使って、板状体と一体的なスペーサとしてもよい。
以上、本発明のスペーサを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本発明のスペーサにおいて、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
例えば、本発明では、前記第1〜第4実施形態で示した任意の2以上の構成を組み合わせるようにしてもよい。
さらに、前記実施形態のスペーサでは、いずれもブロック体2の上面視での形状がほぼ台形状のものについて示したが、本発明のスペーサは、挿入部の全体形状が円柱状や四角柱状のような柱状をなすものであってもよい。
なお、ブロック体2として、前記実施形態のように後面13が平面ではなく、湾曲凹面をなす前面11に対応する湾曲凸面で構成される場合には、かかる湾曲凸面の形状に追従するように、板状体3(本体部34)の上面および下面を、直線状ではなく湾曲状(円弧状)の形状をなすものとすればよい。
また、前記実施形態では、スペーサ1を正中縦割式拡大椎弓形成術に用いる場合について示したが、本発明では、スペーサを、椎弓の一方側(片側)を切断し、他方側をヒンジのようにして椎弓を開くことにより脊柱管を拡大する片側侵入片開き式脊柱管拡大術に用いるようにしてもよい。
さらに、スペーサ1を、椎弓に形成された間隙部に設置して固定する他、腸骨、大腿骨、頭蓋骨等の各種骨に形成された間隙部に配置して固定することもできる。
1 スペーサ
11 前面
12 側面
13 後面
14 上面
15 下面
2 ブロック体
22 凹部
3 板状体
31 係合部
32 貫通孔
33 後面
34 本体部
35 前面
37 下面
4 ネジ
5 保持部
51 第1の突出部
52 第2の突出部
100 椎骨
110 椎体
120 椎弓
120a、120b 切断端部
121a、121b 溝
122a、122b ヒンジ部
124a、124b 後面
130 棘突起
131 切断線
140 脊柱管
150 間隙部
160 拡大された椎弓
200 正中面

Claims (10)

  1. 骨と骨との間隙部に設置して固定されるスペーサであって、
    前記間隙部に設置されるブロック体と、該ブロック体を前記間隙部に固定する板状体とを有し、
    前記板状体は、該板状体に一体化され前記ブロック体を保持する保持部を備えており、
    前記保持部が前記ブロック体に埋設されることで、前記ブロック体が前記板状体により保持されることを特徴とするスペーサ。
  2. 前記保持部は、前記ブロック体を臨む面から厚さ方向に突出する第1の突出部を有する請求項1に記載のスペーサ。
  3. 前記第1の突出部は、その全体形状が板状をなしており、前記板状体の短手方向に沿うように配置されている請求項2に記載のスペーサ。
  4. 前記第1の突出部は、その全体形状が棒状をなしており、前記板状体の短手方向のほぼ中央に配置されている請求項2に記載のスペーサ。
  5. 前記保持部は、前記第1の突出部の前記ブロック体を臨む面と反対側の端部で突出する第2の突出部を有する請求項2ないし4のいずれかに記載のスペーサ。
  6. 前記第2の突出部は、前記板状体の長手方向に沿って切断された縦断面形状が前記長手方向に長い長方形状をなしている請求項5に記載のスペーサ。
  7. 前記第2の突出部は、前記板状体の長手方向に沿って切断された縦断面形状が球状をなしている請求項5に記載のスペーサ。
  8. 前記ブロック体は、セラミックス材料を主材料として構成される請求項1ないし7のいずれかに記載のスペーサ。
  9. 前記板状体は、金属材料または高分子材料を主材料として構成される請求項1ないし8のいずれかに記載のスペーサ。
  10. 棘突起の切断・縦割、椎弓の切断により形成された切断部に設置される棘突起スペーサもしくは椎弓スペーサである請求項1ないし9のいずれかに記載のスペーサ。
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