JP2013074780A - 動力発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部から電力などエネルギーの供給を持続的に受けることなく、永久磁石の磁力を用いて比較的に大きな動力を継続的に発生可能な動力発生装置を提供する。
【解決手段】直動部材(10)が永久磁石(11,12)の1個分だけ直線移動すると、揺動部材(20)が、回転軸(2)の一方の側で直動部材(10)の上面(10a)に磁力で当接する第1の当接位置から、回転軸(2)の他方の側で直動部材(10)の上面(10a)に磁力で当接する第2の当接位置まで揺動(回転移動)する。直動部材(10)が上記の永久磁石(11,12)の1個分の移動を連続的に行うことで、揺動部材(20)の第1の当接位置と第2の当接位置との間での揺動が連続的に繰り返され、その際に揺動部材(20)に磁力による回転力が付与されることで、当該回転力による動力が回転軸(2)から外部に取り出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、永久磁石の磁力を用いて動力を発生させるように構成した動力発生装置に関する。
従来、一般的な動力発生装置として、例えば特許文献1に示すように、電動機(モータ)がある。電動機では、ステータ側に配置された複数の電磁石への電流供給を順次切り換えて回転磁界を発生させ、ロータがステータ側の回転磁界に追従することでトルクが取り出されるように構成されている。このように、電動機はステータとロータのいずれかに電磁石が用いられており、外部からの電力の供給を受けて動力を発生するように構成されている。したがって、電力の供給を受けられない環境では動力を発生することができない。
また、従来の代表的な他の動力発生装置として、例えば特許文献2に示すように、内燃機関がある。内燃機関は、ガソリンや軽油などをシリンダ内で燃焼させることで発生する爆発力でピストンを往復動させ、これをクランクシャフトの回転に変換して回転動力を得るようになっている。しかしながら、内燃機関はガソリンなどの化石燃料を燃焼させて消費するため、資源枯渇及びCOやNOなどの有害物質排出の課題を抱えている。
特開平8−126289号公報 特開平6−346701号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の一般的な動力発生装置と比較して、簡単な構成でありながら、外部から電力などのエネルギーの供給を持続的に受けることなく、かつ有害物質などの排出のおそれもなく、永久磁石の磁力を用いて非常に大きな動力を発生させることができる動力発生装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる動力発生装置(1)は、直線方向に沿って移動可能に設置された直動部材(10)と、直動部材(10)に対してその移動方向に対する側部に配置されて、回転軸(2)の周りを回転方向に沿って揺動移動可能に設置された揺動部材(20)とを備え、直動部材(10)における揺動部材(20)側の側面(10a)には、複数の永久磁石(11)のN極とS極とが直線方向に沿って交互に配列されており、揺動部材(20)における回転方向の一方の側面(20a)と他方の側面(20b)とにはそれぞれ、複数の永久磁石(12)のN極とS極とが交互に配列されており、揺動部材(20)は、回転軸(2)の一方の側で直動部材(10)の側面(10a)に永久磁石(11,12)の吸着力で当接する第1の当接位置と、回転軸(2)の他方の側で直動部材(10)の側面(10a)に永久磁石(11,12)の吸着力で当接する第2の当接位置との間で揺動可能であって、直動部材(10)を各永久磁石(11,12)の1個分移動させるごとに、第1又は第2の当接位置の揺動部材(20)が永久磁石(11,12)の反発力で該第1又は第2の当接位置を離間して第2又は第1の当接位置に吸着状態で当接する動作が行われ、直動部材(10)に各永久磁石(11,12)の1個分の移動を連続的に行わせることで、揺動部材(20)が第1の当接位置と第2の当接位置との間での揺動を連続的に繰り返し、揺動部材(20)に付与される永久磁石(11,12)の磁力による回転力を回転軸(2)から外部に取り出すように構成したことを特徴とする。
本発明にかかる動力発生装置によれば、上記第1又は第2の当接位置で、直動部材側の永久磁石のN極又はS極が揺動部材側の永久磁石のS極又はN極に対向してこれらが吸着接触している状態から、直動部材が各永久磁石の1個分だけ直線方向へ移動すると、直動部材側のN極又はS極が揺動部材側のN極又はS極に対向してそれらが磁力で反発する状態となる。その瞬間、揺動部材が第1又は第2の当接位置を離れて回転軸の反対側の第2又は第1の当接位置へ回転移動(揺動)する。そして、第2又は第1の当接位置で、直動部材側のN極又はS極が揺動部材側のS極又はN極に吸着状態で当接する。この動作において、第1又は第2の当接位置で揺動部材が直動部材から離間する際に永久磁石の磁力による反発力で揺動部材に強大な回転力が付与され、かつ、第2又は第1の当接位置で揺動部材が直動部材に当接する際に永久磁石の磁力による吸着力で再度揺動部材に強大な回転力が付与される。
特にこの装置では、第1の当接位置及び第2の当接位置で直動部材側の永久磁石に揺動部材側の永久磁石が完全に接触(接合)する完全接触型の構造を採用したことで、永久磁石同士が接触する直前から接触するまでの間、及び接触している永久磁石同士が離間した直後に強大な吸着力及び反発力が発揮される。したがって、従来の永久磁石と電磁石が非接触で磁力を及ぼし合って相対移動する構造の電動機などと比較して、格段に大きな回転力(トルク)を取り出すことが可能となる。
さらに、直動部材を直線方向へ継続的に移動させることで、上記第1の当接位置と第2の当接位置との間での揺動部材の揺動を連続的に行わせることができる。これによって、直動部材に対する揺動部材の吸着が繰り返されることで、その度に永久磁石の吸着当接・反発離間による強力な回転力が生み出される。したがって、当該回転力を外部に取り出すことで、様々な動力機械・装置の動力源としての利用が可能となる。また、当該回転力で発電機を駆動すれば、電力を発生させることも可能となる。
また、この動力発生装置では、回転軸(2)上における揺動部材(20)の両側にはそれぞれ、回転軸(2)の一方向の回転のみを伝達可能な第1のワンウェイクラッチ(4)と、回転軸(2)の他方向の回転のみを伝達可能な第2のワンウェイクラッチ(5)とが設けられており、揺動部材(20)が第1の当接位置から第2の当接位置へ移動する際には、第1のワンウェイクラッチ(4)でその回転力が取り出され、揺動部材(20)が第2の当接位置から第1の当接位置へ移動する際には、第2のワンウェイクラッチ(5)でその回転力が取り出されるようにするとよい。
さらに、この動力発生装置では、直動部材(10)に各永久磁石(11,12)の1個分の移動を連続的に行わせるための動力として、回転軸(2)から取り出された揺動部材(20)の回転方向の移動による動力の一部を用いるように構成するとよい。
このように構成することで、動作開始時にのみ外力で直動部材を移動させれば、直動部材及び揺動部材の上記一連の動作が安定した以降は、外部からエネルギーの供給を受けることなく、永久磁石の磁力によって連続的に運転を継続して上記の回転動力を取り出し続けることが可能となる。
なお、上記で括弧内に記した参照符号は、後述する実施形態における対応する構成要素の符号を参考のために例示したものである。
本発明にかかる動力発生装置によれば、簡単な構成で、外部から電力や燃料などによるエネルギーの供給を持続的に受けることなく、永久磁石の磁力を用いて非常に大きな動力を継続的に発生させることができる。
本発明にかかる動力発生装置(第1実施形態)の基本的構成を示す概略の斜視図である。 動力発生装置の要部を示す概略の側面図である。 動力発生装置の動作を説明するための図で、(a)は、揺動部材が回転軸の一方の側(左側)で直動部材の上面に当接している状態、(b)は、揺動部材が回転軸の他方の側(右側)で直動部材の上面に当接している状態を示す図である。 本発明にかかる動力発生装置(第2実施形態)の基本的構成を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明にかかる動力発生装置の基本的構成を示す概略の斜視図である。また、図2は、動力発生装置の要部を示す概略の側面図である。また、図3は、動力発生装置の動作を説明するための図である。これらの図に示すように、本発明の一実施形態にかかる動力発生装置1は、直線方向に進退移動可能に設置された直動部材10と、該直動部材10に対してその進退移動方向に対する側部に配置されて、回転軸2の中心軸周りで該回転軸2と共に回転方向に沿って移動(中心軸周りを揺動)可能に設置された揺動部材20とを備えている。
直動部材10は、直線棒状の角材で、その一方の側面(図示の上側の面、以下「上面」と記す。)10aには、長手方向に沿って複数の永久磁石11が並べて取り付けられている。永久磁石11は、直動部材10の長手方向に沿ってその外側の面(上面)にN極とS極が交互に並ぶように一つずつ上下面の向きを交代させて配列されている。これにより、直動部材10の上面10aには、永久磁石11のN極とS極とが交互に配列されている。
一方、揺動部材20は、直動部材10と同様、直線棒状の角材で、直動部材10よりも長さ寸法が短くなっている。そして、揺動部材20は、その一端が回転軸2に固着されており、該回転軸2と一体にその中心軸周りを回転可能となっている。回転軸2は、直動部材10の上面10a側において直動部材10の長手方向に対して直交する方向(図2では、紙面手前側から奥側へ向かう方向)に延伸している。
そして、揺動部材20の一方の側面(図2における左側の面、以下「左側面」と記す。)20aと他方の側面(図2における右側の面、以下「右側面」と記す。)20bにはそれぞれ、複数の永久磁石12が並べて取り付けられている。永久磁石12は、揺動部材20の長手方向に沿ってその外側の面にN極とS極が交互に並ぶように一個ずつ表裏を交代させて隣接して配列されている。これにより、揺動部材20の左側面20aには、その回転軸2側の根元近傍から先端まで永久磁石12のN極とS極が交互に配列されている。同様に、揺動部材20の右側面20bにも、複数の永久磁石12が並べて取り付けられている。永久磁石12も、揺動部材20の長手方向に沿ってその外側の面にN極とS極が交互に並ぶように一個ずつ表裏を交代させて隣接して配列されている。これにより、揺動部材20の右側面20bにも、その回転軸2側の根元近傍から先端まで永久磁石12のN極とS極が交互に配列されている。
なお、図2及び図3に示すN,Sの表記は、図示の都合上、直動部材10又は揺動部材20に取り付けた永久磁石11,12の内側(内面側)に記載しているが、これらN,Sの磁極はいずれも、各永久磁石11,12における表面側(外側)の磁極を示すものである。
直動部材10の上面10aに取り付けた各永久磁石11の幅寸法(直動部材10の長手方向の寸法)は、いずれも同一の寸法になっており、かつ、揺動部材20の両側面20a,20bに取り付けた各永久磁石12の幅寸法(揺動部材20の長手方向の寸法)は、いずれも同一の寸法になっている。さらに、直動部材10に取り付けた各永久磁石11の幅寸法と、揺動部材20に取り付けた各永久磁石12の幅寸法とは、互いに同一の寸法になっている。すなわち、直動部材10と揺動部材20に取り付けた各永久磁石11,12は、すべて同一の幅寸法である。
そして、直動部材10は、スライダーなどの直線移動機構30によってその長手方向に沿って直線状に進退移動可能に設置されている。直線移動機構30は、直動部材10をスライド方向に沿って進退移動可能に支持するレール部材31(図1参照)を備えており、該レール部材31に直動部材10をスライド移動可能に係合させた構成である。なお、上記のスライド機構30は一例であって、直動部材10を直線移動させるための機構は、他の機構であってもよい。
また、直動部材10に対してスライド方向の外力を付与するためのアクチュエータ機構35が設けられている。アクチュエータ機構35は、例えば、シリンダ内に設置したピストンの往復動作によって直線状に進退移動可能なロッド35aを備えており、該ロッド35aの先端が直動部材10の一端に取り付けられている。したがって、直動部材10は、アクチュエータ機構35からその長手方向(同図の矢印方向)に作用する外力を受けることで、同方向に沿って直線状にスライド移動する。
なお、図示は省略するが、上記のアクチュエータ機構35に代えて、回転軸2から取り出された動力で回転するカムと、該カムで押圧されて直線移動するロッドとを備えた機構などを採用することも可能である。その場合は、カムが半回転する際にロッドを押し出して直動部材10を往動させ、カムがさらに半回転して元の位置に戻る際にロッドを引き戻して(あるいは逆向きに押し出して)直動部材10を復動させるように構成するとよい。
あるいは、上記のアクチュエータ機構35に代えて、回転軸2から取り出された動力で発電機を駆動することで発電を行い、当該発電した電力で作動するモータなどの機構で直動部材10を移動させるように構成することも可能である。
回転軸2は、図1に示すように、その両端が直動部材10及び揺動部材20の長手方向に対する両側それぞれに設置した一対の支持具3,3で回転自在に支持されている。これにより、回転軸2は、その軸方向を直動部材10の長手方向に対して直交する横方向(水平方向)に向けた状態で、直動部材10の上面10aの真上位置に支持されている。
揺動部材20は、図3(a)に示すように、直動部材10の上方において、回転軸2を中心に、その左側面20aが直動部材10の上面10aと平行な状態で面接触(当接)する位置(第1の当接位置)から、図3(b)に示すように、その右側面20bが直動部材10の上面10aと平行な状態で面接触(当接)する位置(第2の当接位置)まで、180度の範囲を回転軸2周りに揺動(回動)可能となっている。
回転軸2における揺動部材20の一方の側(図に示す奥側)には、揺動部材20の一方向への回転(図に示す時計回り方向の回転)のみを伝達可能な第1のワンウェイクラッチ4が取り付けられている。第1のワンウェイクラッチ4によって、回転軸2における揺動部材20より奥側の端部2aでは、揺動部材20の一方向(時計回り方向)の回転のみがその先(第1のワンウェイクラッチ4より下流側)へ伝達されるようになっている。一方、回転軸2における揺動部材20の他方の側(図に示す手前側)には、揺動部材20の他方向への回転(図に示す反時計回り方向の回転)のみを伝達可能な第2のワンウェイクラッチ5が取り付けられている。第2のワンウェイクラッチ5によって、回転軸2における揺動部材20よりも手前側の端部2bでは、揺動部材20の他方向(反時計回り方向)の回転のみがその先(第2のワンウェイクラッチ5より下流側)へ伝達されるようになっている。
さらに、回転軸2の両端2a,2bの下流側には、該両端2a,2bからの回転力が入力される動力伝達部40が設けられている。この動力伝達部40は、公知の動力伝達機構の組み合わせであってよく、回転軸2の一方の端部2aから取り出された一方向(時計回り方向)の回転力F1と、回転軸2の他方の端部2bから取り出された他方向(反時計回り方向)の回転力F2とのいずれかの回転力の向きを逆向きに変換して回転力F1,F2の向きを揃えるための逆転機構と、向きが揃えられた両回転力F1,F2を受けて回転するフライホイールを備えたフライホイール機構と、フライホイール機構から出た回転力を適宜に分配して伝達するための分配伝達機構などを含んで構成されていてよい。上記の逆転機構や分配伝達機構は、詳細な図示及び説明を省略するが、例えば複数の歯車を組み合わせた歯車組で構成することができる。
動力伝達部40から出力された一部の動力F3は、直動部材10をスライド移動させるためのアクチュエータ機構35に入力されて、該アクチュエータ機構35を駆動するようになっている。また、動力伝達部40から出力された他の一部の動力F4は、被駆動装置50に伝達されて、該被駆動装置50を動作させるようになっている。ここでの被駆動装置50としては、外部から動力の入力を受けて作動する公知の装置を使用することができる。被駆動装置50の一例として、従来の電動機(モータ)などの動力発生装置を駆動源として駆動していた各種の装置や、発電機などが挙げられる。
次に、上記構成の動力発生装置1の動作について説明する。図3(a)に示すように、揺動部材20は、静止状態で回転軸2のいずれか一方の側(ここでは、左側の場合を例に説明する。)に位置している。この状態では、直動部材10の上面10aに配列した複数の永久磁石11のN極、S極それぞれと、揺動部材20の左側面20aに配列した複数の永久磁石12のS極、N極それぞれとが互いに吸着している。これにより、揺動部材20は、その左側面20aが直動部材10の上面10aに永久磁石11,12の吸着力で当接した状態となっている。以下、直動部材10及び揺動部材20のこの位置を第1の当接位置という。
第1の当接位置において、直動部材10に外力を加えることで、直動部材10をスライド方向へ移動させる。すると、直動部材10の上面10aに配列した複数の永久磁石11も同方向へ移動する。これにより、揺動部材20のN極、S極の永久磁石12それぞれと吸着していた直動部材10のS極、N極の永久磁石11が、隣接するN極、S極の永久磁石12に対向する位置へスライド移動する。その後、直動部材10のN極、S極の永久磁石11それぞれが、揺動部材20のN極、S極の永久磁石12それぞれに完全に対向する位置となる。
その瞬間(永久磁石11,12の磁力によっては、実際にはその直前の場合もありうる。)、それまで直動部材10の上面10aに吸着していた揺動部材20が直動部材10の上面10aから離間して、回転軸2を中心に時計回りに揺動(回動)する。このとき、揺動部材20には、永久磁石11と永久磁石12の完全接触状態からの反発力による強大な回転力が付与される。そして、揺動部材20が回転軸2を中心に180度揺動したとき、図3(b)に示すように、揺動部材20の右側面20bに配列したS極、N極の永久磁石12が、回転軸2の反対側(右側)で待ち受けている直動部材10の上面10aに配列したN極、S極の永久磁石11に吸着する。これにより、揺動部材20の右側面20bが直動部材10の上面10aに当接する。この直前にも、揺動部材20には、永久磁石11と永久磁石12の吸着力で互いが完全接触することに伴う強大な回転力が付与される。そして、揺動部材20の右側面20bが直動部材10の上面10aに当接する際には、揺動部材20は永久磁石11、12の強力な磁力によって衝撃的に(衝突に近い状態で)当接する。以下、揺動部材20の右側面20bが直動部材10の上面10aに当接したこの位置を第2の当接位置という。
特に、本実施形態の動力発生装置1では、揺動部材20の回転軸2に近い根元側近傍では、直動部材10側の永久磁石11と揺動部材20側の永久磁石12との距離が非常に近いうえ、第1、第2の当接位置で永久磁石11,12同士が実際に当接(完全接触)するように構成しているので、それら永久磁石11,12同士が吸着・離間する際の磁力による吸着力及び反発力で、非常に大きな回転力(トルク)を得ることができる。
そして、揺動部材20が上記第1の当接位置から第2の当接位置へ揺動する際、第1のワンウェイクラッチ4が係合することで、回転軸2の一方の端部2aから揺動部材20の回転力F1が動力伝達部40に伝達される。動力伝達部40では、この回転力F1を受けてフライホイールが回転する。
続けて、さらに直動部材10をスライド方向へ移動させて、再び、直動部材10の各永久磁石11のN極、S極と、揺動部材20の各永久磁石12のS極、N極とが入れ替わる位置まで(すなわち、永久磁石11,12の1個分の寸法だけ)移動させる。なおこの場合に直動部材10をスライド移動させる方向は、永久磁石11,12の1個分の移動であれば、進行方向(左方向)と退行方向(右方向)のどちらでも構わない。そうすると今度は、それまで回転軸2の右側で直動部材10の上面10aに吸着していた揺動部材20が、左周り(反時計周り)に180度の範囲を揺動して元の位置に戻り、回転軸2の左側で直動部材10の上面10aに吸着する。すなわち、揺動部材が第2の当接位置から第1の当接位置まで揺動する。このときにも、揺動部材20には、永久磁石11と永久磁石12の完全接触状態からの反発力、及び完全接触状態への吸着力による強大な回転力が付与される。
揺動部材20が上記第1の当接位置から第2の当接位置へ揺動する際、今度は、第2のワンウェイクラッチ5が係合することで、回転軸2の他方の端部2bから揺動部材20の回転力F2が動力伝達部40に伝達される。動力伝達部40では、この回転力F2を受けてフライホイールが更に回転する。
ここまでの動作で、揺動部材20が回転軸2を中心に一方の側から他方の側まで180度の範囲を一往復移動する1サイクルの動作が完了する。当該1サイクルの動作で、磁石11,12の〔反発による離間〕→〔吸着による接触〕→〔反発による離間〕→〔吸着による接触〕と4回分の磁力による回転力が揺動部材20に加えられる。
上記の工程を繰り返すことで、永久磁石11,12の磁力によって、揺動部材20が、回転軸2の左側で直動部材10の上面10aに吸着した第1の当接位置と、回転軸2の右側で直動部材10の上面10aに吸着した第2の当接位置との間で、180度の範囲を繰り返し往復移動(揺動)する。
以上説明したように、この動力発生装置1では、第1又は第2の当接位置で揺動部材20が直動部材10から離間する際に永久磁石11,12の反発力で揺動部材20に強大な回転力が付与され、かつ、第2又は第1の当接位置で揺動部材20が直動部材10に吸着する際に永久磁石11,12の吸着力で揺動部材20に再度強大な回転力が付与される。
特に、この動力発生装置1では、第1の当接位置と第2の当接位置で直動部材10側の永久磁石11に対して揺動部材20側の永久磁石12が完全に接触する完全接触型の構造を採用したことで、永久磁石11,12が当接する瞬間、及び当接している永久磁石11,12が離間する瞬間に磁力による強大な吸着力及び反発力が発揮される。したがって、従来の永久磁石と電磁石が非接触で磁力を及ぼし合って相対移動する構造の電動機などと比較して、格段に大きな回転力(トルク)を取り出すことが可能となる。
さらに、直動部材10を直線方向へ継続的に移動させることで、第1の当接位置と第2の当接位置との間での揺動部材20の揺動を連続的に行わせることができる。これによって、直動部材10に対する揺動部材20の吸着が繰り返されることで、その度に永久磁石11,12の吸着接触・反発離間による強力な回転力が生み出される。したがって、当該回転力を外部に取り出すことで、様々な動力機械・装置の動力源としての利用が可能となる。また、当該回転力で発電機を駆動すれば、電力を生み出すことも可能となる。
さらにこの場合、動力伝達部40は、回転軸2から出力された回転動力の一部を直動部材10に作用させる外力として伝達する。これにより、回転軸2から出力された動力の一部を用いて直動部材10を直線方向にスライド移動させ、残りの動力を被駆動装置50の動力源として取り出すことができる。したがって、直動部材10の動作開始時にのみ直動部材10に外力を加えれば、その後、直動部材10と揺動部材20の動作が安定した後は、永久磁石11,12の磁力で揺動部材20の揺動を繰り返し行わせることが可能となる。これにより、永久磁石11,12の磁力で回転動力を取り出すことが可能な動力発生装置1を構成することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。
図4は、本発明の第2実施形態にかかる動力発生装置1−2の構成を示す概略図である。第1実施形態の動力発生装置1では、直動部材10が永久磁石11,12の1個分又は数個分の長さ寸法を往復移動するように構成していたのに対して、図4に示す第2実施形態の動力発生装置1−2が備える直動部材10−2は、一例に配列した永久磁石11が環状に転動することで、直動部材10−2の上面10a側を一方向にのみ進行するように構成している。この場合、回転軸2から取り出された回転動力の一部を直動部材10−2に配列した永久磁石11を転動させるための回転力として利用するように構成すればよい。
図4に示すような構造でも、直動部材10−2の永久磁石11を直線方向へ継続的に移動させることで、第1の当接位置と第2の当接位置との間での揺動部材20の揺動を連続的に行わせることができる。これによって、直動部材10−2に対する揺動部材20の当接・離間が繰り返されることで、その度に永久磁石11,12の吸着力・反発力による強力な回転力が生み出される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、揺動部材20の揺動角度(回転角度)が180度である場合を説明したが、揺動部材20の揺動角度は180度には限らず、他の角度であってもよい。具体例を挙げると、直動部材10(10−2)を二個設け、それぞれを回転軸2の両側に互いの側面(上面)が略V字型を成すように配置する。そして、第1の当接位置で揺動部材20の左側面が一方の直動部材10の面に吸着状態で当接し、第2の当接位置で揺動部材20の右側面が他方の直動部材10の面に当接するようにする。これにより、両方の直動部材10の間で揺動部材20が揺動するように構成できる。その場合、揺動部材20の揺動角度は180度以下、場合によっては鋭角になるように構成することもできる。
また、上記実施形態では、1個の直動部材10に対して1組の揺動部材20及び回転軸2を設けた場合を示したが、これ以外にも、1個の直動部材10に対して複数組の揺動部材20及び回転軸2を設けることも可能である。具体例を挙げると、図1及び図2に示す動力発生装置1において、直動部材10の上面10aだけでなく下面にも永久磁石11を配列し、該下面に対向する位置に他の揺動部材及び回転軸を設けることで、装置を上下対称の構成とする。これによれば、1個の直動部材10の直線動作で、同時に2個の揺動部材を揺動させることができ、2本の回転軸から動力を取り出すことができる。
1,1−2 動力発生装置
2 回転軸
2a 端部(奥側の端部)
2b 端部(手前側の端部)
3,3 支持具
4 第1のワンウェイクラッチ
5 第2のワンウェイクラッチ
10 直動部材
10a 上面(一方の側面)
11 永久磁石
12 永久磁石
20 揺動部材
20a 左側面(一方の側面)
20b 右側面(他方の側面)
30 直線移動機構(スライド機構)
31 レール部材
35 アクチュエータ機構
35a ロッド
40 動力伝達部
50 被駆動装置

Claims (3)

  1. 直線方向に沿って移動可能に設置された直動部材(10)と、
    前記直動部材(10)に対してその移動方向に対する側部に配置されて、回転軸(2)の周りを回転方向に沿って揺動移動可能に設置された揺動部材(20)とを備え、
    前記直動部材(10)における前記揺動部材(20)側の側面(10a)には、複数の永久磁石(11)のN極とS極とが前記直線方向に沿って交互に配列されており、
    前記揺動部材(20)における前記回転方向の一方の側面(20a)と他方の側面(20b)とにはそれぞれ、複数の永久磁石(12)のN極とS極とが交互に配列されており、
    前記揺動部材(20)は、前記回転軸(2)の一方の側で前記直動部材(10)の前記側面(10a)に前記永久磁石(11,12)の吸着力で当接する第1の当接位置と、前記回転軸(2)の他方の側で前記直動部材(10)の前記側面(10a)に前記永久磁石(11,12)の吸着力で当接する第2の当接位置との間で揺動可能であって、
    前記直動部材(10)を前記各永久磁石(11,12)の1個分移動させるごとに、前記第1又は第2の当接位置の前記揺動部材(20)が前記永久磁石(11,12)の反発力で該第1又は第2の当接位置を離間して前記第2又は第1の当接位置に吸着状態で当接する動作が行われ、
    前記直動部材(10)に前記各永久磁石(11,12)の1個分の移動を連続的に行わせることで、前記揺動部材(20)が前記第1の当接位置と前記第2の当接位置との間での前記揺動を連続的に繰り返し、
    前記揺動部材(20)に付与される前記永久磁石(11,12)の磁力による回転力を前記回転軸(2)から外部に取り出すように構成した
    ことを特徴とする動力発生装置(1)。
  2. 前記回転軸(2)における前記揺動部材(20)の両側にはそれぞれ、前記回転軸(2)の一方向の回転のみを伝達可能な第1のワンウェイクラッチ(4)と、前記回転軸(2)の他方向の回転のみを伝達可能な第2のワンウェイクラッチ(5)とが設けられており、
    前記揺動部材(20)が前記第1の当接位置から前記第2の当接位置へ移動する際には、前記第1のワンウェイクラッチ(4)でその回転力が取り出され、
    前記揺動部材(20)が前記第2の当接位置から前記第1の当接位置へ移動する際には、前記第2のワンウェイクラッチ(5)でその回転力が取り出されることを特徴とする請求項1に記載の動力発生装置(1)。
  3. 前記直動部材(10)に前記各永久磁石(11,12)の1個分の移動を連続的に行わせるための動力として、前記回転軸(2)から取り出された動力の一部を用いるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の動力発生装置(1)
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