JP2013069570A - ジャックの防水構造、及び防水処理方法 - Google Patents

ジャックの防水構造、及び防水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接片部材のジャックボディへの装着を底面部と後面部の2方向から行うジャックを確実に防水しながら生産性を向上しコストも下げるジャックの防水構造、及び防水処理方法を提供する。
【解決手段】ボディ本体3の底面部3fから後面部3bにわたる外周にカバー枠部31を形成し、ボディ本体3の底面部3fと後面部3bとを覆うL字状のカバー部材33を備え、カバー部材33の底面部に下方に突出した壁部33dを形成し、カバー枠部31とカバー部材33との隙間、及び各接片部材18〜22の外部接続部18e〜22eとその各貫通部32a〜32eとの隙間を塞ぐ接着剤35を、カバー部材33の底面部前部1箇所41からの流し込みにより、各隙間の出口34,35a〜35e,40に塗布するための接着剤流路溝37と接着剤流出口38,39とを、カバー部材33の底面部に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、携帯電話機やスマートホン等の電子機器に搭載されるジャックに関し、特にプラグ挿入口からプラグ挿入孔に入った水が他の箇所から外部(電子機器内)に出る(入る)のを防ぐジャックの防水に関するものである。
従来、ジャックの防水について、複数の接片部材のジャックボディへの装着のため下向き開口部が形成されたジャックボディの底面部をカバー部材で蓋をすると共に、ジャックボディとカバー部材との隙間の出口を接着剤で塞ぎ、また、接片部材はジャックボディの底面部から外部に突出する外部接続部を有し、カバー部材は外部接続部が貫通する貫通孔を有するため、外部接続部と貫通孔との隙間の出口も接着剤で塞ぐ防水構造、及びジャックボディとカバー部材との隙間の出口や外部接続部と貫通孔との隙間の出口を塞ぐ接着剤は、手作業で肉盛り状に塗布する防水処理方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
実開平6−23176号公報
上記従来のジャックの防水構造、及び防水処理方法では、確実に防水するためには接着剤を手作業で必要な量、必要な箇所に正確に塗布する必要があるため、複数の接片部材のジャックボディへの装着をその底面部1方向のみから行うジャックの防水であって、1個のカバー部材とその装着作業、及び接着剤の1方向のみからの塗布作業で済む場合であっても、ジャックの生産性が上がらずコスト高となり、防水の確実性も得にくいという問題がある上に、複数の接片部材のジャックボディへの装着のための開口部がジャックボディの底面部に加え後面部にも形成され、複数の接片部材のジャックボディへの装着を底面部と後面部の2方向から行うジャックの防水となると、カバー部材は2個必要となり、カバー部材の装着作業も2個分2工程が必要となり、接着剤の塗布作業も2方向から別々に行う必要があり、複数の接片部材のジャックボディへの装着を底面部1方向のみから行うジャックに比べ、防水に掛かる手間と時間とコストが倍増し、さらにジャックの生産性が上がらずコスト高となり、防水の確実性も得にくくなるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の接片部材のジャックボディへの装着を底面部と後面部の2方向から行うジャックを確実に防水しながら、そのジャックの生産性を向上しコストも下げることができるジャックの防水構造、及び防水処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の第1の手段は、略直方体状のボディ本体とそのボディ本体の前面部に前方突出状に配した円筒部とを一体に備え、その円筒部内から前記ボディ本体の後面部に貫通したプラグ挿入孔と、前記ボディ本体の底面部からの第1接片部材の第1収容部と、前記ボディ本体の後面部からの第2接片部材の第2収容部とを有する絶縁材からなるジャックボディと、前記ボディ本体の底面部から前記第1収容部に挿入装着され前記プラグ挿入孔に挿入されたプラグに接触する接片形成部と、前記ボディ本体の底面部から下方に突出する外部接続部とを有する前記第1接片部材と、前記ボディ本体の後面部から前記第2収容部に挿入装着され前記プラグ挿入孔に挿入されたプラグに接触する接片形成部と、前記ボディ本体の底面部から下方に突出する外部接続部とを有する前記第2接片部材とからなるジャックの防水構造であって、前記ボディ本体の底面部から後面部にわたるL字状に屈曲した開口面部の外周に、底面部に対しては下方突出状に、後面部に対しては後方突出状に形成したカバー枠部と、前記各外部接続部を貫通する貫通部を有し前記カバー枠部にその底面部から嵌着され前記開口面部を覆う絶縁材からなるL字状のカバー部材と、そのカバー部材と前記カバー枠部との隙間、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間を塞ぐ接着剤とからなり、前記カバー部材はその底面部に下方に突出した壁部を有し、前記カバー枠部に前記カバー部材を装着したとき、前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材の底面部の前記壁部とで、前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間の出口が開らかれている前記カバー部材の底面部の外側部に連続した接着剤流路溝を形成し、かつ、その接着剤流路溝内の接着剤流路を前記カバー部材の底面部の後端左右両端の2箇所で後方に開く2つの接着剤流出口を形成したことを特徴とするものである。
また、第2の手段は、ジャックの防水処理方法であって、第1の手段のジャックの防水構造において、前記第1接片部材、及び前記第2接片部材と前記カバー部材とが装着された前記ジャックボディの上下が逆になる裏返し状態で、前記接着剤を前記接着剤流路溝の前端部にある左右方向の溝部の溝方向略中央部の1箇所に流し込むことで、その1箇所から左右に分かれて前記各接着剤流出口に向かう2つの接着剤流れを作り、その2つの接着剤流れによって前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間の出口に前記接着剤を塗布し、それら隙間に前記接着剤を流し込み、かつ、前記各接着剤流出口から前記カバー部材の後面部の左右両端部を落下する2つの接着剤流れによって前記ボディ本体の後面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口に前記接着剤を塗布し、その隙間に前記接着剤を流し込むことを特徴とするものである。
本発明によれば、ジャックボディのボディ本体の底面部から後面部にわたるL字状に屈曲した開口面部の外周に、底面部に対しては下方突出状に、後面部に対しては後方突出状に形成したカバー枠部と、第1接片部材、及び第2接片部材の各外部接続部を貫通する貫通部を有しカバー枠部にその底面部から嵌着され開口面部を覆う絶縁材からなるL字状のカバー部材と、そのカバー部材とカバー枠部との隙間、及び各外部接続部とその各貫通部との隙間を塞ぐ接着剤とからなり、カバー部材はその底面部に下方に突出した壁部を有し、カバー枠部にカバー部材を装着したとき、ボディ本体の底面部のカバー枠部とカバー部材の底面部の壁部とで、ボディ本体の底面部のカバー枠部とカバー部材との隙間の出口、及び各外部接続部とその各貫通部との隙間の出口が開らかれているカバー部材の底面部の外側部に連続した接着剤流路溝を形成し、かつ、その接着剤流路溝内の接着剤流路をカバー部材の底面部の後端左右両端の2箇所で後方に開く2つの接着剤流出口を形成したことにより、第1接片部材、及び第2接片部材とカバー部材とが装着されたジャックボディの上下が逆になる裏返し状態で、接着剤を接着剤流路溝の前端部にある左右方向の溝部の溝方向略中央部の1箇所に流し込むことで、その1箇所から左右に分かれて各接着剤流出口に向かう2つの接着剤流れを作り、その2つの接着剤流れによってボディ本体の底面部のカバー枠部とカバー部材との隙間の出口、及び各外部接続部とその各貫通部との隙間の出口に接着剤が塗布され、それら隙間に接着剤が流し込まれ、かつ、各接着剤流出口からカバー部材の後面部の左右両端部を落下する2つの接着剤流れによってボディ本体の後面部のカバー枠部とカバー部材との隙間の出口に接着剤が塗布され、その隙間に接着剤が流し込まれるため、複数の接片部材のジャックボディへの装着を底面部と後面部の2方向から行うジャックを1個のカバー部材と接着剤の1箇所からの流し込みによって確実に防水でき、そのジャックの生産性を向上しコストも下げることができる。
本発明の実施形態によるジャックの防水構造を示す斜視図 本発明の実施形態によるジャックの防水処理方法を示す斜視図 図1、図2のジャックの正面、平面、右側面を示す斜視図 図1、図2のジャックの背面、底面、左側面部を示す斜視図 図1、図2のジャックの底面図 図1、図2のジャックの断面平面図 図1、図2のジャックの断面側面図 図1、図2のジャックの図5X1−X1断面図 図1、図2のジャックの図5X2−X2断面図 図1、図2のジャックの図5X3−X3断面図 図1、図2のジャックの図5X4−X4断面図 図1、図2のジャックの組立方法を示す分解斜視図 図1、図2のジャックの接片部材装着後(カバー部材装着前)の半組立状態を示す斜視図 図1、図2のジャックの組立状態(カバー部材装着後)を示す斜視図 図15(A)ジャックボディの左半部を示す断面斜視図、図15(B)ジャックボディの右半部を示す断面斜視図 図16(A)カバー部材の底面、右側面を示す斜視図、図16(B)カバー部材の底面、左側面を示す斜視図 本発明の他の実施形態に係るジャックの防水構造を示す斜視図 本発明の他の実施形態に係るジャックの防水処理方法を示す斜視図 図17、図18のジャックの正面、平面、右側面を示す斜視図 図17、図18のジャックの背面、底面、左側面の外観を示す斜視図 図17、図18のジャックの底面図 図17、図18のジャックの断面平面図 図17、図18のジャックの断面側面図 図17、図18のジャックの図21X1−X1断面図 図17、図18のジャックの図21X2−X2断面図 図17、図18のジャックの図21X3−X3断面図 図17、図18のジャックの図21X4−X4断面図 図17、図18のジャックの組立方法を示す斜視図 図17、図18のジャックの接片部材装着後(カバー部材装着前)の半組立状態を示す斜視図 図17、図18のジャックの組立状態(カバー部材装着後)を示す斜視図 図31(A)ジャックボディの右半部を示す断面斜視図、図31(B)ジャックボディの左半部を示す断面斜視図 カバー部材の内面を示す斜視図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図16に示す実施形態によるジャック1は、図12等に示すように、その基本構造に防水構造が付加されて構成されたものであり、まず、防水構造が付加される前の基本構造のみのジャック1を説明し、その後、ジャック1の防水構造、及び防水処理方法を説明する。
[基本構造]
図12等に示すように、絶縁材としての合成樹脂からなり、プラグ挿入孔5を有するジャックボディ2と、プラグ挿入孔5に挿入されたプラグPに接触されるようにジャックボディ2に装着された複数の接片部材18,19,20,21,22とからなる。
図3,図6,図7,図12,図13,図15(A),図15(B)等に示すように、ジャックボディ2は、略直方体状で、前面部(正面部)3a,後面部(背面部)3b,左側面部3c,右側面部3d,上面部(平面部)3e,底面部(下面部)3fを有するボディ本体3と、前面部3aに前方突出状に配した円筒部4とを一体に備え、円筒部4内から後面部3bに貫通した略円筒状のプラグ挿入孔5を形成し、円筒部4の前端に形成された円形の前向き開口部をプラグ挿入口6とし、プラグPが前方からプラグ挿入口6を通してプラグ挿入孔5に挿入できる。ボディ本体3の後面部3b中央部には、プラグ挿入孔5の後端が後向き開口部7として形成されている。
図6,図7に示すように、プラグPの各電極PT,PS,PR1,PR2は良導電性の金属材料からなる。先端にチップ電極PTを有し、根元にスリーブ電極PSを有すると共に、チップ電極RTとスリーブ電極PSとの間に絶縁材としての合成樹脂からなる3個の絶縁カラーPC1,PC2,PC3を介して第1リング電極PR1と第2リング電極PR2とを有し、プラグPがプラグ挿入孔5に挿入されたとき、先端のチップ電極PTは、ボディ本体3の後部内となるプラグ挿入孔5の後部に挿入配置され、先端寄り中央部の第1リング電極PR1は、ボディ本体3の中央部内となるプラグ挿入孔5の中央部に挿入配置され、根元寄り中央部の第2リング電極PR2は、ボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部に挿入配置され、根元のスリーブ電極PSは、円筒部4内となるプラグ挿入孔5の前部に挿入配置される。
図6,図7,図12等に示すように、複数の接片部材18,19,20,21,22は、チップスプリング18、スリーブスプリング(アーススプリング)19、3個の第1,第2,第3コンタクト20,21,22、の合計5個である。それぞれ、良導電性の薄板金属の打抜き、及び折曲げ加工で形成されている。第1コンタクト20は第1リングスプリングに相当し、第2コンタクト21は第2リングスプリングに相当する。第3コンタクト22は第2コンタクト21とで、プラグ挿入検出用のスイッチを構成する2個目の第2リングスプリングである。
図6,図7,図10,図12等に示すように、チップスプリング18は、四角形の連結部18aと、その連結部18aとでコ字状の枠を作るよう連結部18aの両端部から折曲げで一方向に延びた四角形の一対の固定部18b,18bと、その一対の固定部18b,18bの先端部から連結部18aに向けて折返しされコ字状の枠内で互いに対向する一対のチップスプリング形成部18c,18cと、その一対のチップスプリング形成部18c,18cの先端側からそれらの相互間に向けて突出した一対の接点部18d,18dと、一方の固定部18bからコ字状の枠の開口方向に対して交差する下方に延びた外部接続部18eと、連結部18aの中央部に開けられた円孔18fとを有している。
図6,図7,図10,図12,図13,図15(A),図15(B)等に示すように、ボディ本体3には、チップスプリング18用の収容部8が形成されている。収容部8は、一対の固定部18b,18bとチップスプリング形成部18cとを後面部3bから受入れてプラグ挿入孔5の後部の左右側部に挿入装着可能に、後向き開口部7の左右両側部からプラグ挿入孔5の後部の左右側部に形成されており、後面部3bの左右両側部には、収容部8の後端が後向き開口部9として形成されている。また、収容部8は、一対の固定部18b,18bと一対のチップスプリング形成部18c,18cとを後面部3bの後向き開口部9から収容部8に挿入装着する際に、外部接続部18eの基部を後面部3bから受入れ、一対の固定部18b,18bとチップスプリング形成部18cとを後面部3bの後向き開口部9から収容部8に挿入装着したとき、外部接続部18eを底面部3fの後部右側部において下方に突出するためのスリット8aを有している。
図6,図7,図10,図12,図13等に示すように、一対の固定部18b,18bと一対のチップスプリング形成部18c,18cとを後面部3bに形成された後向き開口部9から収容部8に挿入(圧入)することにより、チップスプリング18は、プラグ挿入孔5の後部の左右側部に装着保持され、一対の接点部18d,18dをプラグ挿入孔5の後部に突出すると共に、外部接続部18eをスリット8aから底面部3fの後部右側部において下方に突出する。この際、連結部18aは後面部3bの中央部に形成されている後向き開口部7を覆うようにその直後に配されている。
図6乃至図10,図12等に示すように、スリーブスプリング19は、幅広な固定部19bと、その固定部19bの前端側から減幅された状態でやや角度を持って斜め上方に延びたアーム状のスリーブスプリング形成部19cと、そのスリーブスプリング形成部19cの先端側から折曲げで上方に突出した接点部19dと、固定部19bの他端側から略直角に折曲げられ下方に延びた外部接続部19eとを有している。
図6乃至図10,図12,図13,図15(A),図15(B)等に示すように、ボディ本体3には、スリーブスプリング19用の収容部10が形成されている。収容部10は、スリーブスプリング形成部19c、それに続いて固定部19bを後面部3bから受入れて接点部19dが円筒部4内となるプラグ挿入孔5の前部に導入される位置まで挿入装着可能に、後面部3bの中央部に形成されている後向き開口部7の下部からプラグ挿入孔5の円筒部4内の下部にわたり連続した直溝状に形成され、その直溝状の下部は、スリーブスプリング形成部19cよりも幅広の固定部19bを受入れ可能にスリット部10aになっており、ボディ本体3の後面部3bの中央下部には、収容部10の後端が後向き開口部11として形成されている。
図6乃至図10,図12,図13等に示すように、スリーブスプリング形成部と固定部19bを後面部3bに形成された後向き開口部11から収容部10に挿入(圧入)することにより、スリーブスプリング19は、プラグ挿入孔5の下部に装着保持され、接点部19dを円筒部4内となるプラグ挿入孔5の前部に突出すると共に、外部接続部19eを底面部3fの後端中央の直後において下方に突出する。
図6乃至図9,図12等に示すように、第1,第2,第3コンタクト20,21,22は、等しい形状を有しており、幅広の固定部20b,21b,22bと、その固定部20b,21b,22bの上端から一体的に一旦上方に延びた後に下方に折返され、固定部20b,21b,22bよりも幅が狭いコンタクト形成部20c,21c,22cと、そのコンタクト形成部20c,21c,22cの先端側から内側に略半球状に突出した接点部20d,21d,22dと、固定部20b,21b,22bの下端から下方に延びた外部接続部20e,21e,22eとを有している。
図6乃至図9,図12,図13,図15(A),図15(B)等に示すように、ボディ本体3には、各コンタクト20,21,22用の各収容部12,14,16が形成されている。第1コンタクト20の収容部12は、固定部20aとコンタクト形成部20cとを底面部3fから受入れてボディ本体3の中央部内となるプラグ挿入孔5の中央部の左側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部3fの中央左側部には、収容部12の下端が下向き開口部13として形成されている。第2コンタクト21の収容部14は、固定部21aとコンタクト形成部21cとを底面部3fから受入れてボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部の左側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部3fの前部左側部には、収容部14の下端が下向き開口部15として形成されている。第3コンタクト22の収容部16は、固定部22bとコンタクト形成部22bとを底面部3fから受入れてボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部の右側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部3fの前部右側部には、収容部16の下端が下向き開口部17として形成されている。各収容部12,14,16の外側は、コンタクト形成部20c,21c,22cよりも幅広の固定部20b,21b,22bを受入れ可能にスリット部12a,14a,16aになっている。各収容部12,14,16の上下中央内側は、プラグ挿入孔5に対する横向き開口部12b,14b,16bになっている。
図6乃至図9,図12,図13等に示すように、固定部20b,21b,22bとコンタクト形成部20c,21c,22cとを底面部3fに形成された各下向き開口部13,15,17から各収容部12,14,16に挿入(圧入)することにより、第1コンタクト20は、ボディ本体3の中央部内となるプラグ挿入孔5の中央部の左側部に装着保持され、接点部20dをボディ本体3の中央部内となるプラグ挿入孔5の中央部に突出すると共に、外部接続部20eを底面部3fの中央左側部において下方に突出する。第2コンタクト21は、ボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部の左側部に装着保持され、接点部21dをボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部に突出すると共に、外部接続部21eをボディ本体3の底面部3fの前部左側部において下方に突出する。第3コンタクト22は、ボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部右側部に装着保持され、接点部22dをボディ本体3の前部内となるプラグ挿入孔5の中央部に突出すると共に、外部接続部22eを底面部3fの前部右側部において下方に突出する。
上記の基本構造において、ジャック1は、ジャックボディ2を成型し、その後、図6乃至図10,図12,図13等に示すように、各コンタクト20,21,22の固定部20b,21b,22bとコンタクト形成部20c,21c,22cとをボディ本体3の底面部3fに形成された各下向き開口部13,15,17から各収容部12,14,16に挿入装着する一方、チップスプリング18の一対の固定部18b,18bとチップスプリング形成部18cとをボディ本体3の後面部3bに形成された後向き開口部9から収容部8に挿入装着すると共に、スリーブスプリング19のスリーブスプリング形成部19cと固定部19bとをボディ本体3の後面部3bに形成された後向き開口部11から収容部10に挿入装着することによって組み立てられる。この際、各コンタクト20,21,22,チップスプリング18,スリーブスプリング19の各外部接続部20e,21e,22e,18e,19eは、ボディ本体3の底面部3fの外側部からプラグ挿入方向に対し交差する下方に突出される。
ジャック1は、プリント基板のエッジ部への実装時、プリント基板にボディ本体3の底面部3fが対向した状態で、5個の外部接続部20e,21e,22e,18e,19eをプリント基板に設けられたスルーホールに挿入し半田付けで固定、接続される。
実装されたジャック1は、プリント基板が携帯電話機やスマートホン等の電子機器に組み込まれたとき、ジャックボディ2のプラグ挿入口6が機器筐体側面部の開口に対応して機器外部に臨み、プラグPがプラグ挿入口6を通してプリント基板と略平行の方向でプラグ挿入孔5に挿入できる。
電子機器に搭載されたジャック1は、プラグPがプラグ挿入口6を通してプラグ挿入孔5に挿入されるとき、スリーブスプリング(アーススプリング)19の接点部19d、一対の第2コンタクト21と第3コンタクト22の各接点部21d,22d、第1コンタクト20の接点部20d、チップスプリング18の一対の各接点部18d,18dがこの順でプラグPの先端テーパ面上から胴部外周面上を摺動しながらその外周面上に乗り上げてスリーブスプリング形成部19c、一対の第2コンタクト形成部21cと第3コンタクト形成部22b、第1コンタクト形成部20c、一対のチップスプリング形成部18c,18cが外側に変位する。そして、図6,図7に示すように、プラグPがプラグ挿入孔5に挿入されたとき、チップスプリング18の接点部18dがプラグPのチップ電極RTに、第1コンタクト20の接点部20dがプラグPの第1リング電極PR1に、第2コンタクト21と第3コンタクト22の各接点部21d,22dがプラグPの第2リング電極PR2に、スリーブスプリング19の接点部19dがプラグPのスリーブ電極PSに、それぞれ、押し付けられて接触導通し、プラグPの各電極PT,PR1,PR2,PSがプリント基板の回路に電気接続される。これにより、例えば、左右のオーディオ信号、マイク信号、映像又は制御信号等の伝送を行える。
図6,図7に示すように、プラグPがプラグ挿入孔5に挿入されたときには、第2コンタクト21と第3コンタクト22で構成されるプラグ挿入検出スイッチがオフ(開)からオン(閉)に切り換わり、プラグPの挿入を検出する。また、プラグ挿入孔5に挿入されているプラグPの抜去時には、一対のチップスプリング形成部18c,18c、第1コンタクト形成部20c、一対の第2コンタクト形成部21cと第3コンタクト形成部22b、スリーブスプリング形成部19cは、それぞれ、内側に変位して元の初期位置に復帰する。これにより、第2コンタクト21と第3コンタクト22の間の導通が断たれ、プラグ挿入検出スイッチはオン(閉)からオフ(開)に切り換わる。
図6,図7に示すように、プラグPがプラグ挿入孔5に挿入されたとき、チップスプリング18は、一対のチップスプリング形成部18c,18cがプラグPのチップ電極PTを挟み込み、そのチップ電極PTの胴部外周面の逆テーパ作用とで、プラグPを常に挿入方向に引き込み保持するプラグ保持機構を構成する。
以上、横型タイプのスイッチ付き4極ジャックであって、複数の接片部材18,19,20,21,22のジャックボディ2への装着を、第1接片部材20,21,22は底面部3fから、第2接片部材18,19は後面部3bからと、2方向から行うジャック1の基本構造を説明した。
ところで、上記の基本構造を有するジャック1では、プラグ挿入口6の他に、ボディ本体3の底面部3fに下後向き開口部13,15,17が開口され、ボディ本体3の後面部3bでは後向き開口部7,9,11が開口されている。プラグ挿入口6からプラグ挿入孔5に入った水が他の箇所13,15,17,7,9,11等から外部(電子機器内)に出ないことが必要であり、ジャック1の防水構造が必要となる。
[防水構造](後述する[望ましい防水構造]は有していない防水基本構造)
図1,図2,図12等に示すように、ボディ本体3の底面部3fから後面部3bにわたるL字状に屈曲した開口面部3fbの外周に、底面部3fに対しては下方突出状に、後面部3bに対しては後方突出状に形成したカバー枠部31と、各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eを貫通する貫通部32a,32b,32c,32d,32eを有しカバー枠部31にその底面部31bから嵌着され開口面部3fbを覆う絶縁材としての合成樹脂からなるL字状のカバー部材33と、カバー部材33とカバー枠部31との隙間、及び各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32b,32c,32d,32eとの隙間を塞ぐ接着剤36とからなる。
図1,図2,図4乃至図14,図15(A),図15(B)等に示すように、カバー枠部31をボディ本体3に一体に形成したことにより、ボディ本体3の底面部3fは上げ底形態となり、カバー枠部31の下向き端面31aを含み、かつ、ボディ本体3の底面部3fと平行な一平面内にあるカバー枠部31の底面部31bに対し所定距離(ボディ本体3の底面部3fからのカバー枠部31の下方突出量)だけ上方に入り込んだ位置に配され、ボディ本体3の後面部3bは、カバー枠部31の後向き端面31cを含み、かつ、ボディ本体3の後面部3bと平行な一平面内にあるカバー枠部31の後面部31dに対し所定距離(ボディ本体3の後面部3bからのカバー枠部31の後方突出量)だけ前方に入り込んだ位置に配されている。
図1,図2,図4乃至図10,図12乃至図14,図15(A),図15(B)等に示すように、カバー枠部31の内面部には、ボディ本体3の底面部3fの前縁、及び左右側縁の3側縁の外周に後方に開いたコ字状の下向き段差面31eと、ボディ本体3の後面部3bの上縁、及び左右側縁の3側縁の外周に背面視が下方に開いたコ字状の後向き段差面31fとからなるL字状に屈曲した枠状段差面31gを形成している。下向き段差面31eは、ボディ本体3の底面部3fとの間にカバー部材33の後述する底面カバー部33bの厚さと略等しい段差を形成し、後向き段差面31fは、ボディ本体3の後面部3bに対しチップスプリング18の材料板厚と略等しい段差を形成している。
図1,図2,図4乃至図12,図14,図16(A),図16(B)等に示すように、カバー部材33は、四角板状であって、カバー枠部31の底面部31bからボディ本体3の後端後方のカバー枠部31内に挿入装着し、前面部を後向き段差面31fとチップスプリング18の連結部18aに当接すると共に、上端面部、及び左右側端面部をボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の内面部に当接した状態で、ボディ本体3の後面部3bを後方から覆う後面カバー部33aと、その後面カバー部33aの前面上部から直角前方に突出する四角板状であって、貫通部32a,32b,32c,32d,32eを有し、後面カバー部33aの装着に伴い、各貫通部32a,32b,32c,32d,32eに各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eを挿入させながら、カバー枠部31の底面部31bからボディ本体3の下端下方のカバー枠部31内の下向き段差面31e内に嵌着され、上面部が、後面カバー部33aの上端面のカバー枠部31の内面への当接と略同時にボディ本体3の底面部3fに当接すると共に、前端面部と左右側端面部が、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31の下向き段差面31eよりも基部側の内面部に当接し、下向き段差面31eと同一平面内に配された底面部(カバー部材33の底面部)の外側部から各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eを下方に突出した状態で、ボディ本体3の底面部3fを下方から覆う底面カバー部33bとを一体に備えている。
図1,図2,図4,図5,図7乃至図12,図14,図16(A),図16(B)等に示すように、ボディ本体3の底面部3fの左右外側部から下方に突出されている、チップスプリング18の外部接続部18e用の貫通部32a、第1,第2,第3コンタクトの各外部接続部20e,21e,22e用の各貫通部32c,32d,32eは、底面カバー部33bの左右側縁に形成されたコ字状の切り欠きであり、ボディ本体3の底面部3fの後部中央部から下方に突出されている、スリーブスプリング19の外部接続部19e用の貫通部32bは、底面カバー部33bの後部中央部に形成された四角形の貫通孔である。各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eは、カバー枠部31の底面部31bよりも下方に突出している。
上記防水構造は、上記基本構造を有するジャック1の防水について、図1,図2,図4乃至図14等に示すように、カバー部材33をL字状とし、下向き開口部13,15,17が開口されているボディ本体3の底面部3fと、後向き開口部7,9,11が開口されているボディ本体3の後面部3bとを1個で覆うので、カバー部材33が1個でよく、カバー部材33の装着作業も1工程で済み、カバー部材2個使いに比べ、ジャック1の生産性を向上しコストを低下させることができる。また、カバー部材2個使いで作られるカバー部材間の継ぎ目がなく、その分、漏れの危険を少なくすることができる。
図1,図2,図4乃至図12,図14,図16(A),図16(B)等に示すように、カバー部材33は、底面カバー部33bの底面部の略中央部に配する位置決め(ジャック1のプリント基板への位置決め)の下向き突起33cと、その下向き突起33cを取り囲むように底面カバー部33bの前部から後端部にわたり配する下向きに突出した壁部33dを有し、下向き突起33cの下部は、カバー枠部31の底面部31bよりも下方に突出し、壁部33dの下向き端面は、カバー枠部31の底面部31bと同一平面内に配している。
図1,図2,図4乃至図11,図14等に示すように、壁部33dは、カバー枠部31にカバー部材33を装着したとき、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とで、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とカバー部材33の底面カバー部33bとの嵌合隙間の底面視が後方に開いたコ字状の出口34、及び各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32b,32c,32d,32eとの嵌合隙間の出口35a,35b,35c,35d,35eが開かれている底面カバー部33bの底面部の外側部に連続した接着剤流路溝37を形成し、かつ、その接着剤流路溝37内の接着剤流路を底面カバー部33bの底面部の後端左右両端の2箇所で後方に開く2つの接着剤流出口38,39を形成するものである。
ここで、全ての外部接続部18e,19e,20e,21e,22eが底面カバー部33bの底面部の左右外側部で下方に突出している場合、壁部33dは、底面カバー部33bの前部から後端部にわたり底面視が後方に開いたコ字状で配し、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とで、底面カバー部33bの底面部の外側部に底面視が後方に開いたコ字状の接着剤流路溝37を形成することで、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とカバー部材33の底面カバー部33bとの嵌合隙間の出口34、及び各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32b,32c,32d,32eとの嵌合隙間の出口35a,35b,35c,35d,35eの全てが接着剤流路溝37内に開くようになる。しかし、本実施形態でスリーブスプリング19の外部接続部19eは、底面カバー部33bの底面部の後部中央部で下方に突出しているため、壁部33dを、底面カバー部33bの前部から後端部にわたり底面視が後方に開いたコ字状で配し、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とで、底面カバー部33bの底面部の外側部に底面視が後方に開いたコ字状の接着剤流路溝37を形成するだけでは、スリーブスプリング19の外部接続部19eとその貫通部32bとの嵌合隙間の出口35bが接着剤流路溝37から外れてしまう。
そのため、本実施形態で壁部33dは、下向き突起33cを取り囲むように底面カバー部33bの前部から中央部にわたり底面視が前部前方窄まり、かつ、後部後方窄まりの八角形状(少なくとも後部後方窄まりの角形状の一例)で配する第1壁部33eと、底面カバー部33bの底面部の後部中央部に形成されているスリーブスプリング19の外部接続部19e用の貫通部32bの後方、及び左右側方を取り囲むように底面カバー部33bの底面部の後部に底面視が前方に開いたコ字状で配する第2壁部33fとからなり、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とで、底面カバー部33bの底面部の外側部に底面視が後方に開いたコ字状の接着剤流路溝37と、接着剤流出口38,39と、底面カバー部33bの底面部の後部中央部に配されスリーブスプリング19の外部接続部19eとその貫通部32bとの嵌合隙間の出口35bが開かれた底面視が前方に開いた接着剤流込溝37aと、接着剤流出口38,39の上流側に底面視が逆ハの字状に配され接着剤流路溝37を接着剤流込溝37aに分岐接続する2つの接着剤分岐流路溝37b,37cを形成している。図示する第2壁部33fの後端部は、底面カバー部33bの底面部の後端後方に突出させているが、ここでその必要はなく、底面カバー部33bの底面部の後端部と一致させることができる。
図1,図2,図4乃至図7,図11等に示すように、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31は、カバー部材33の後面カバー部33aよりもさらに後方に突出されている。ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の背面視が下方に開いたコ字状の出口40は、左右下端で、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とカバー部材33の底面カバー部33bとの嵌合隙間の出口34の左右後端と直角に交差し繋がれている。接着剤流出口38,39は、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の出口40形状の左右下端に対し底面カバー部33bの底面部の外側部に形成された接着剤流路溝37内の接着剤流路を開くようになっている。
接着剤36には、後述する防水処理方法に適した低粘度タイプを使用する。
[防水処理方法]
図2に示すように、第1接片部材20,21,22、及び第2接片部材18,19をジャックボディ2に装着し、その後、カバー部材33をジャックボディ2に装着し、上記の基本構造、及び防水構造を有するジャック1を組み立てた後、ジャックボディ2の上下が逆になる裏返し状態で、接着剤流路溝37の前端部にある左右方向の溝部37dの溝方向略中央部の1箇所に設定する接着剤流し込み位置41に略真上から接着剤36を流し込むだけで、上記の防水構造で、カバー部材33とカバー枠部31との隙間、及び各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32b,32c,32d,32eとの隙間に接着剤36が勝手に流れ込み、それらの隙間を塞ぐものである。
接着剤流路溝37は、その前端部にある左右方向の溝部37dの溝方向略中央部の接着剤流し込み位置41に流し込まれた接着剤36を、まず、左右に分けて各接着剤流出口38,39に向かう2つの接着剤流れ36A,36Bを作る。そして、その2つの接着剤流れ36A,36Bで、ボディ本体3の下端下方のカバー枠部31とカバー部材33の底面カバー部33bとの嵌合隙間の出口34、及びスリーブスプリング19の外部接続部19eとその貫通部32bとの嵌合隙間の出口35bを除いた各外部接続部18e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32c,32d,32eとの嵌合隙間の出口35a,35c,35d,35eに接着剤36を塗布する。すると、毛細管現象で、それら嵌合隙間に接着剤36が細部まで入り込み、それら嵌合隙間を塞ぐ。
その際、接着剤流出口38,39に向かう接着剤流れ36A,36Bの一部(大部分は接着剤流出口38,39に向かう)を接着剤流出口38,39の上流側(各接着剤分岐流路溝37b,37cの入口)で分岐して接着剤流込溝37aに向かう2つの接着剤分岐流れ36a,36bを作る。その2つの接着剤分岐流れ36a,36bで、接着剤流込溝37aに接着剤36を流し込み、スリーブスプリング19の外部接続部19eとその貫通部32bとの嵌合隙間の出口35bに接着剤36を塗布する。すると、毛細管現象で、その嵌合隙間に接着剤36が細部まで入り込み、それら嵌合隙間を塞ぐ。
一方、本流の接着剤流れ36A,36Bは、各接着剤流出口38,39に達しそこからカバー部材33の後面カバー部33aの後面部上をボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の左右側部内面部に沿って略垂直方向に落下する2つの接着剤流れ36A−a,36B−bを作る。その2つの接着剤流れ36A−a,36B−bは、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の左右側部内面部の上端に達すると方向転換し、そこから内方に向かって遂にはボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の上部内面部の左右中央部の1箇所に設定される接着剤合流位置42で合流し、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の出口40に接着剤36を塗布する。すると、毛細管現象で、その嵌合隙間に接着剤36が細部まで入り込み、それら嵌合隙間を塞ぐ。その後、接着剤36のカバー部材33の底面カバー部33bの底面部前部1箇所の接着剤流し込み位置41への流し込みを終了する。
上記防水構造は、上記基本構造を有するジャック1の防水について、図2に示す上記防水処理方法を実現し、カバー部材33の底面カバー部33bと後面カバー部33aの防水シールを接着剤36の1箇所(接着剤流し込み位置41)からの流し込みで行えるので、面倒な接着剤36の塗布作業(防水シール)を塗布装置で自動化することができ、また、接着剤36の流れ方向と同方向で乾燥工程も行えるので、カバー部材2個使いに比べ、ジャック1の生産性を飛躍的に向上しコストを大幅に低下できる。また、カバー部材33とカバー枠部31との隙間の出口34,40、及び各外部接続部18e,19e,20e,21e,22eとその各貫通部32a,32b,32c,32d,32eとの隙間の出口35a,35b,35c,35d,35eに接着剤36を均一に塗布することができるので、確実な防水シールを施すことができる。
したがって、上記防水構造、及び上記防水処理方法は、上記基本構造を有するジャック1の防水について、1個のカバー部材33と接着剤36の1箇所41からの流し込みによって確実に防水でき、そのジャック1の生産性を向上しコストも下げることができる。
[望ましい防水構造]
図1,図2,図4乃至図7,図11,図12,図14,図16(A),図16(B)等に示すように、カバー部材33は、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の内面部に対し所定の間隔を設けて相対するように後面カバー部33aの後面部に背面視が四角形で配する後向きに突出した壁部43を有し、カバー枠部31にカバー部材33を装着したとき、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とで、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の出口40が開かれている後面カバー部33aの後面部の外側部に背面視が下方に開いたコ字状の接着剤流路溝44を形成し、かつ、後面カバー部33aの後面部の壁部43の下端部と底面カバー部33bの底面部の壁部33dの後端部とを交差し、後面カバー部33aの後面部の接着剤流路溝44の下端部を底面カバー部33bの底面部の接着剤流路溝44の接着剤流出口38,39に接続している。これにより、カバー部材33の後面カバー部33aの後面部でも、接着剤流路溝44で、2つの接着剤流れ36A−a,36B−bを作るので、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の出口40に接着剤36を塗布する際に不要な箇所に流れ出るのを抑え、より正確に塗布することができる。
図4乃至図7,図12,図14,図16(A),図16(B)等に示すように、カバー部材33は、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の後向き開口部を閉じるように、後面カバー部33aの後面部に背面視が四角形で配する後向きに突出した壁部43のさらに後部に背面視が四角形で配され、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の後端部内にカバー枠部31の底面部31bから挿入装着可能な蓋部45を有し、カバー枠部31にカバー部材33を装着したとき、蓋部45で、接着剤流路溝44の後向き開口部を閉じ、接着剤流路溝44を接着剤流路管46に形成している。これにより、カバー部材33の後面カバー部33aの後面部では、接着剤流路管46で、2つの接着剤流れ36A−a,36B−bを作るので、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31とカバー部材33の後面カバー部33aとの嵌合隙間の出口40に接着剤36を塗布する際に不要な箇所に流れ出すことなく、より正確に塗布することができる。
図1,図2,図4乃至図7,図11乃至図14,図15(A),図15(B),図16(A),図16(B)等に示すように、カバー部材33は、後面カバー部33aの後部左右角部を直角な2面で落とした左右の角落とし部3g,3gと、その前部に突出する左右の角部3h,3hとを有し、ボディ本体3の後端後方のカバー枠部31の左右側部内面部には、カバー部材33の装着時、後面カバー部33aの左右の角落とし部3g,3gに嵌合し左右の角部3h,3hの後部に突出する角柱状のカバー位置規制部31hを形成している。これにより、カバー部材33の装着時に、カバー枠部31のカバー位置規制部31hと後面カバー部33aの角落とし部3g,3gとの位置を合わせるだけで、カバー部材33の左右方向、及び前後方向の位置決めが行なわれて、カバー部材33の装着作業を容易に行うことができる。また、カバー部材33の装着後は、カバー枠部31のカバー位置規制部31hと後面カバー部33aの角落とし部3g,3gとの嵌合で、カバー部材33をガタ付きなく装着位置に位置保持することができ、防水処理時にカバー部材33のガタ付き等での接着破壊等を防止し、より確実に防水できる。
以下、本発明の他の実施形態を図面に基づいて説明する。
図17乃至図32に示す実施形態によるジャック51は、図28等に示すように、その基本構造に防水構造が付加されて構成されたものであり、まず、防水構造が付加される前の基本構造のみのジャック51を説明し、その後、ジャック51の防水構造、及び防水処理方法を説明する。
[基本構造]
図28等に示すように、絶縁材としての合成樹脂からなり、プラグ挿入孔55を有するジャックボディ52と、プラグ挿入孔55に挿入されたプラグPに接触されるようにジャックボディ52に装着された複数の接片部材68,69,70,71,72とからなる。
図19,図22,図23,図28,図29,図31(A),図31(B)等に示すように、ジャックボディ52は、略直方体状で、前面部(正面部)53a,後面部(背面部)53b,左側面部53c,右側面部53d,上面部(平面部)53e,底面部(下面部)53fを有するボディ本体53と、前面部53aに前方突出状に配した円筒部54とを一体に備え、円筒部54内から後面部53bに貫通した略円筒状のプラグ挿入孔55を形成し、円筒部54の前端に形成された円形の前向き開口部をプラグ挿入口56とし、プラグPが前方からプラグ挿入口56を通してプラグ挿入孔55に挿入できる。ボディ本体53の後面部53b中央部には、プラグ挿入孔55の後端が後向き開口部57として形成されている。
図22,図23に示すように、プラグPの各電極PT,PS,PR1,PR2は良導電性の金属材料からなる。先端にチップ電極PTを有し、根元にスリーブ電極PSを有すると共に、チップ電極RTとスリーブ電極PSとの間に絶縁材としての合成樹脂からなる3個の絶縁カラーPC1,PC2,PC3を介して第1リング電極PR1と第2リング電極PR2とを有し、プラグPがプラグ挿入孔55に挿入されたとき、先端のチップ電極PTは、ボディ本体53の後部内となるプラグ挿入孔55の後部に挿入配置され、先端寄り中央部の第1リング電極PR1は、ボディ本体53の中央部内となるプラグ挿入孔55の中央部に挿入配置され、根元寄り中央部の第2リング電極PR2は、ボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部に挿入配置され、根元のスリーブ電極PSは、円筒部54内となるプラグ挿入孔55の前部に挿入配置される。
図22,図23,図28等に示すように、複数の接片部材68,69,70,71,72は、チップスプリング68、スリーブスプリング(アーススプリング)69、3個の第1,第2,第3コンタクト70,71,72、の合計5個である。それぞれ、良導電性の薄板金属の打抜き、及び折曲げ加工で形成されている。第1コンタクト70は第1リングスプリングに相当し、第2コンタクト71は第2リングスプリングに相当する。第3コンタクト72は第2コンタクト71とで、プラグ挿入検出用のスイッチを構成する2個目の第2リングスプリングである。
図22,図23,図26,図28等に示すように、チップスプリング68は、四角形の連結部68aと、その連結部68aとでコ字状の枠を作るよう連結部68aの両端部から折曲げで一方向に延びた四角形の一対の固定部68b,68bと、その一対の固定部68b,68bの先端部から連結部68aに向けて折返しされコ字状の枠内で互いに対向する一対のチップスプリング形成部68c,68cと、その一対のチップスプリング形成部68c,68cの先端側からそれらの相互間に向けて突出した一対の接点部68d,68dと、一方の固定部68bからコ字状の枠の開口方向に対して交差する下方に延びた外部接続部68eと、連結部68aの中央部に開けられた円孔68fとを有している。
図22,図23,図26,図28,図29,図31(A),図31(B)等に示すように、ボディ本体53には、チップスプリング68用の収容部58が形成されている。収容部58は、一対の固定部68b,68bとチップスプリング形成部68cとを底面部53fから受入れてプラグ挿入孔55の後部の左右側部に挿入装着可能に、底面部53fの後部左右両側部からプラグ挿入孔55の後部の左右側部に、かつ、後面部53bの左右両側部からプラグ挿入孔55の後部の左右側部に形成されており、底面部53fの後部左右両側部と後面部53bの左右両側部には、収容部58の下端と後端が2方開口部59として形成されている。
図22,図23,図26,図28,図29等に示すように、一対の固定部68b,68bと一対のチップスプリング形成部68c,68cとを2方開口部59aを介して底面部53fから収容部58に挿入することにより、チップスプリング68は、プラグ挿入孔55の後部の左右側部に装着保持され、一対の接点部68d,68dをプラグ挿入孔55の後部に突出すると共に、外部接続部68eを2方開口部59aを介して底面部53fの後部右側部において下方に突出する。この際、連結部68aは後面部53bの中央部に形成されている後向き開口部57を覆うようにその直後に配されている。
図22乃至図25,図28等に示すように、スリーブスプリング69は、幅広な固定部69bと、その固定部69bの前端側から減幅された状態でやや角度を持って斜め上方に延びたアーム状のスリーブスプリング形成部69cと、そのスリーブスプリング形成部69cの先端側から折曲げで上方に突出した接点部69dと、固定部69bの後部一側から略直角に折曲げられ下方に延びた外部接続部69eとを有している。
図22乃至図25,図28,図29,図31(A),図31(B)に示すように、ボディ本体53には、スリーブスプリング69用の収容部60が形成されている。収容部60は、スリーブスプリング形成部69c、それに続いて固定部69bを後面部53bからチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を介して受入れて接点部69dが円筒部54内となるプラグ挿入孔55の前部に導入される位置まで挿入装着可能に、チップスプリング68用の収容部58の2方開口部59の直前に形成されている後向き開口部61からプラグ挿入孔55の円筒部54内の下部にわたり連続した直溝状に形成され、その直溝状の下部は、スリーブスプリング形成部69cよりも幅広の固定部69bを受入れ可能にスリット部60aになっており、ボディ本体53のチップスプリング68用の収容部58の直前には、収容部60の後端が後向き開口部61として形成されている。また、収容部60は、スリーブスプリング形成部69cと固定部69bとを後面部53bからチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を介して挿入装着する際に、外部接続部69eの基部を後方から受入れ、スリーブスプリング形成部69cと固定部69bとを後面部53bからチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を介して挿入装着したとき、外部接続部69eを底面部53fの中央部右側部において下方に突出するためのスリット部60bを有している。
図22乃至図25,図28,図29に示すように、スリーブスプリング形成部69cと固定部69bとを後面部53bからチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を介して挿入(圧入)装着することにより、スリーブスプリング69は、チップスプリング68用の収容部58よりも前部のプラグ挿入孔55の下部に装着保持され、接点部69dを円筒部54内となるプラグ挿入孔55の前部に突出すると共に、外部接続部69eを底面部53fの中央右側部から下方に突出する。
図22乃至図25,図28等に示すように、第1,第2,第3コンタクト70,71,72は、等しい形状を有しており、幅広の固定部70b,71b,72bと、その固定部70b,71b,72bの上端から一体的に一旦上方に延びた後に下方に折返され、固定部70b,71b,72bよりも幅が狭いコンタクト形成部70c,71c,72cと、そのコンタクト形成部70c,71c,72cの先端側から内側に略半球状に突出した接点部70d,71d,72dと、固定部70b,71b,72bの下端から下方に延びた外部接続部70e,71e,72eとを有している。
図22乃至図25,図28,図29,図31(A),図31(B)等に示すように、ボディ本体53には、各コンタクト70,71,72用の各収容部62,64,66が形成されている。第1コンタクト70の収容部62は、固定部70aとコンタクト形成部70cとを底面部53fから受入れてボディ本体53の中央部内となるプラグ挿入孔55の中央部の左側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部53fの中央左側部には、収容部62の下端が下向き開口部63として形成されている。第2コンタクト71の収容部64は、固定部71aとコンタクト形成部71cとを底面部53fから受入れてボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部の左側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部53fの前部左側部には、収容部64の下端が下向き開口部65として形成されている。第3コンタクト72の収容部66は、固定部72bとコンタクト形成部72cとを底面部53fから受入れてボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部の右側部に挿入装着可能にそこに縦穴状に形成されており、底面部53fの前部右側部には、収容部66の下端が下向き開口部67として形成されている。各収容部62,64,66の外側は、コンタクト形成部70c,71c,72cよりも幅広の固定部70b,71b,72bを受入れ可能にスリット部62a,64a,66aになっている。各収容部62,64,66の上下中央内側は、プラグ挿入孔55に対する横向き開口部62b,64b,66bになっている。
図22乃至図25,図28,図29等に示すように、固定部70b,71b,72bとコンタクト形成部70c,71c,72cとを底面部53fに形成された各下向き開口部63,65,67から各収容部62,64,66に挿入(圧入)することにより、第1コンタクト70は、ボディ本体53の中央部内となるプラグ挿入孔55の中央部の左側部に装着保持され、接点部70dをボディ本体53の中央部内となるプラグ挿入孔55の中央部に突出すると共に、外部接続部70eを底面部53fの中央左側部において下方に突出する。第2コンタクト71は、ボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部の左側部に装着保持され、接点部71dをボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部に突出すると共に、外部接続部71eをボディ本体53の底面部53fの前部左側部において下方に突出する。第3コンタクト72は、ボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部右側部に装着保持され、接点部72dをボディ本体53の前部内となるプラグ挿入孔55の中央部に突出すると共に、外部接続部72eを底面部53fの前部右側部において下方に突出する。
上記の基本構造において、ジャック51は、ジャックボディ52を成型し、その後、図22乃至図26,図28,図29等に示すように、各コンタクト70,71,72の固定部70b,71b,72bとコンタクト形成部70c,71c,72cとをボディ本体53の底面部53fに形成された各下向き開口部63,65,67から各収容部62,64,66に挿入装着する一方、チップスプリング68の一対の固定部68b,68bとチップスプリング形成部68cとをボディ本体53の底面部53fから2方開口部59を介して収容部58に挿入装着すると共に、スリーブスプリング69のスリーブスプリング形成部69cと固定部69bとをボディ本体53の後面部53bからチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を介して後向き開口部61から収容部60に挿入装着することによって組み立てられる。この際、各コンタクト70,71,72,チップスプリング68,スリーブスプリング69の各外部接続部70e,71e,72e,68e,69eは、ボディ本体53の底面部53fの外側部からプラグ挿入方向に対し交差する下方に突出される。
ジャック51は、プリント基板のエッジ部への実装時、プリント基板にボディ本体53の底面部53fが対向した状態で、5個の外部接続部70e,71e,72e,68e,69eをプリント基板に設けられたスルーホールに挿入し半田付けで固定、接続される。
実装されたジャック51は、プリント基板が携帯電話機やスマートホン等の電子機器に組み込まれたとき、ジャックボディ52のプラグ挿入口56が機器筐体側面部の開口に対応して機器外部に臨み、プラグPがプラグ挿入口56を通してプリント基板と略平行の方向でプラグ挿入孔55に挿入できる。
電子機器に搭載されたジャック51は、プラグPがプラグ挿入口56を通してプラグ挿入孔55に挿入されるとき、スリーブスプリング(アーススプリング)69の接点部69d、一対の第2コンタクト71と第3コンタクト72の各接点部71d,72d、第1コンタクト70の接点部70d、チップスプリング68の一対の各接点部68d,68dがこの順でプラグPの先端テーパ面上から胴部外周面上を摺動しながらその外周面上に乗り上げてスリーブスプリング形成部69c、一対の第2コンタクト形成部71cと第3コンタクト形成部72c、第1コンタクト形成部70c、一対のチップスプリング形成部68c,68cが外側に変位する。そして、図22,図23に示すように、プラグPがプラグ挿入孔55に挿入されたとき、チップスプリング68の接点部68dがプラグPのチップ電極RTに、第1コンタクト70の接点部70dがプラグPの第1リング電極PR1に、第2コンタクト71と第3コンタクト72の各接点部71d,72dがプラグPの第2リング電極PR2に、スリーブスプリング69の接点部69dがプラグPのスリーブ電極PSに、それぞれ、押し付けられて接触導通し、プラグPの各電極PT,PR1,PR2,PSがプリント基板の回路に電気接続される。これにより、例えば、左右のオーディオ信号、マイク信号、映像又は制御信号等の伝送を行える。
図22,図23に示すように、プラグPがプラグ挿入孔55に挿入されたときには、第2コンタクト71と第3コンタクト72で構成されるプラグ挿入検出スイッチがオフ(開)からオン(閉)に切り換わり、プラグPの挿入を検出する。また、プラグ挿入孔55に挿入されているプラグPの抜去時には、一対のチップスプリング形成部68c,68c、第1コンタクト形成部70c、一対の第2コンタクト形成部71cと第3コンタクト形成部72c、スリーブスプリング形成部69cは、それぞれ、内側に変位して元の初期位置に復帰する。これにより、第2コンタクト71と第3コンタクト72の間の導通が断たれ、プラグ挿入検出スイッチはオン(閉)からオフ(開)に切り換わる。
図22,図23に示すように、プラグPがプラグ挿入孔55に挿入されたとき、チップスプリング68は、一対のチップスプリング形成部68c,68cがプラグPのチップ電極PTを挟み込み、そのチップ電極PTの胴部外周面の逆テーパ作用とで、プラグPを常に挿入方向に引き込み保持するプラグ保持機構を構成する。
以上、横型タイプのスイッチ付き4極ジャックであって、複数の接片部材68,69,70,71,72のジャックボディ52への装着を、第1接片部材70,71,72,68は底面部53fから、第2接片部材69は後面部53bからと、2方向から行うジャック51の基本構造を説明した。
ところで、上記の基本構造を有するジャック51では、プラグ挿入口56の他に、ボディ本体53の底面部53fに下後向き開口部63,65,67,59が開口され、ボディ本体53の後面部53bでは後向き開口部57,59が開口されている。プラグ挿入口56からプラグ挿入孔55に入った水が他の箇所63,65,67,59,57等から外部(電子機器内)に出ないことが必要であり、ジャック51の防水構造が必要となる。
[防水構造](後述する[望ましい構造]を有していない防水基本構造)
図17,図18,図28等に示すように、ボディ本体53の底面部53fから後面部53bにわたるL字状に屈曲した開口面部53fbの外周に、底面部53fに対しては下方突出状に、後面部53bに対しては後方突出状に形成したカバー枠部81と、各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eを貫通する貫通部82a,82b,82c,82d,82eを有しカバー枠部81にその底面部81bから嵌着され開口面部53fbを覆う絶縁材としての合成樹脂からなるL字状のカバー部材83と、カバー部材83とカバー枠部81との隙間、及び各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eとその各貫通部82a,82b,82c,82d,82eとの隙間を塞ぐ接着剤86とからなる。
図17,図18,図20乃至図30,図31(A),図31(B)等に示すように、カバー枠部81をボディ本体53に一体に形成したことにより、ボディ本体53の底面部53fは上げ底形態となり、カバー枠部81の下向き端面81aを含み、かつ、ボディ本体53の底面部53fと平行な一平面内にあるカバー枠部81の底面部81bに対し所定距離(ボディ本体53の底面部53fからのカバー枠部81の下方突出量)だけ上方に入り込んだ位置に配され、ボディ本体53の後面部53bは、カバー枠部81の後向き端面81cを含み、かつ、ボディ本体53の後面部53bと平行な一平面内にあるカバー枠部81の後面部81dに対し所定距離(ボディ本体53の後面部53bからのカバー枠部81の後方突出量)だけ前方に入り込んだ位置に配されている。
図22,図28,図29,図31(A),図31(B)等に示すように、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の左右側面部の内面部には、後向き段差面81fを形成している。後向き段差面81fは、ボディ本体53の後面部53bに対しチップスプリング68の材料板厚と略等しい段差を形成している。
図17,図18,図20乃至図28,図30,図32等に示すように、カバー部材83は、四角板状であって、カバー枠部81の底面部81bからボディ本体53の後端後方のカバー枠部81内に挿入装着し、前面部を後向き段差面81fとチップスプリング68の連結部68aに当接すると共に、上端面部、及び左右側端面部をボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の内面部に当接した状態で、ボディ本体53の後面部53bを後方から覆う後面カバー部83aと、その後面カバー部83aの前面上部から直角前方に突出する四角板状であって、四角形の貫通孔である貫通部82a,82b,82c,82d,82eを有し、後面カバー部83aの装着に伴い、各貫通部82a,82b,82c,82d,82eに各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eを挿入させながら、カバー枠部81の底面部81bからボディ本体53の下端下方のカバー枠部81内に嵌着され、上面部が、後面カバー部83aの上端面のカバー枠部81の内面への当接と略同時にボディ本体53の底面部53fに当接すると共に、前端面部と左右側端面部が、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81の内面部に当接し、底面部(カバー部材83の底面部)の左右外側部から各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eを下方に突出した状態で、ボディ本体53の底面部53fを下方から覆う底面カバー部83bとを一体に備えている。底面カバー部83bの後部内面部には、チップスプリング68用の収容部58の2方開口部59の下向き開口部に嵌着され、2方開口部59の下向き開口部と、スリーブスプリング69用の収納部60の後向き開口部61、及びスリット部60bの後向き開口部を塞ぐ四角板状の蓋部83eと、スリーブスプリング69用の収納部60の後向き開口部61からボディ本体53の後面部53bまでのプラグ挿入孔55の周壁下部83fとを一体に備えている。
図17,図18,図20,図23乃至図27,図30等に示すように、各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eは、カバー枠部81の底面部81bよりも下方に突出している。
上記防水構造は、上記基本構造を有するジャック51の防水について、図17,図18,図20乃至図30等に示すように、カバー部材83をL字状とし、下向き開口部63,65,67,59が開口されているボディ本体53の底面部53fと、後向き開口部57,59が開口されているボディ本体53の後面部53bとを1個で覆うので、カバー部材83が1個でよく、カバー部材83の装着作業も1工程で済み、カバー部材2個使いに比べ、ジャック51の生産性を向上しコストを低下させることができる。また、カバー部材2個使いで作られるカバー部材間の継ぎ目がなく、その分、漏れの危険を少なくすることができる。
図17,図18,図20乃至図28,図30,図32等に示すように、カバー部材83は、底面カバー部83bの底面部の略中央部に配する位置決め(ジャック51のプリント基板への位置決め)の下向き突起83cと、その下向き突起83cを取り囲むように底面カバー部83bの前部から後端部にわたり底面視四角形で連続して配する下向きに突出した壁部83dを有し、下向き突起83cの下部は、カバー枠部81の底面部81bよりも下方に突出し、壁部83dの下向き端面は、カバー枠部81の底面部81bと同一平面内に配している。
図17,図18,図20乃至図27,図30等に示すように、壁部83dは、カバー枠部81にカバー部材83を装着したとき、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81とで、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81とカバー部材83の底面カバー部83bとの嵌合隙間の底面視が後方に開いたコ字状の出口84、及び各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eとその各貫通部82a,82b,82c,82d,82eとの嵌合隙間の出口85a,85b,85c,85d,85eが開かれている底面カバー部83bの底面部の外側部に連続した底面視が後方に開いたコ字状の接着剤流路溝87を形成し、かつ、その接着剤流路溝87内の接着剤流路を底面カバー部83bの底面部の後端左右両端の2箇所で後方に開く2つの接着剤流出口88,89を形成するものである。
ここで、接着剤流路溝87の前後方向に延びる溝部87a,87aの溝幅よりも接着剤流出口88,89の口幅を狭くするよう、壁部83dは、カバー部材83の底面カバー部83bの後部で外側の壁部、すなわち、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81に寄せる底面視がハの字状の幅寄せ部87b,87bを有している。
図17,図18,図20乃至図23,図27等に示すように、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81は、カバー部材83の後面カバー部83aよりもさらに後方に突出されている。ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81とカバー部材83の後面カバー部83aとの嵌合隙間の背面視が下方に開いたコ字状の出口90は、左右下端で、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81とカバー部材83の底面カバー部83bとの嵌合隙間の出口84の左右後端と直角に交差し繋がれている。接着剤流出口88,89は、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81とカバー部材83の後面カバー部83aとの嵌合隙間の出口90形状の左右下端に対し底面カバー部83bの底面部の外側部に形成された接着剤流路溝87内の接着剤流路を開くようになっている。
接着剤86には、後述する防水処理方法に適した低粘度タイプを使用する。
[防水処理方法]
図18に示すように、第1接片部材70,71,72,68、及び第2接片部材69をジャックボディ52に装着し、その後、カバー部材83をジャックボディ52に装着し、上記の基本構造、及び防水構造を有するジャック51を組み立てた後、ジャックボディ52の上下が逆になる裏返し状態で、接着剤流路溝87の前端部にある左右方向の溝部87dの溝方向略中央部の1箇所に設定する接着剤流し込み位置91に略真上から接着剤86を流し込むだけで、上記の防水構造で、カバー部材83とカバー枠部81との隙間、及び各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eとその各貫通部82a,82b,82c,82d,82eとの隙間に接着剤86が勝手に流れ込み、それらの隙間を塞ぐものである。
接着剤流路溝87は、その前端部にある左右方向の溝部87dの溝方向略中央部の接着剤流し込み位置91に流し込まれた接着剤86を、まず、左右に分けて各接着剤流出口88,89に向かう2つの接着剤流れ86A,86Bを作る。そして、その2つの接着剤流れ86A,86Bで、ボディ本体53の下端下方のカバー枠部81とカバー部材83の底面カバー部83bとの嵌合隙間の出口84、及び各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eとその各貫通部82a,82b,82c,82d,82eとの嵌合隙間の出口85a,85b,85c,85d,85eに接着剤86を塗布する。すると、毛細管現象で、それら嵌合隙間に接着剤86が細部まで入り込み、それら嵌合隙間を塞ぐ。
接着剤流れ86A,86Bは、各接着剤流出口88,89に達しそこからカバー部材83の後面カバー部83aの後面部上をボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の左右側部内面部に沿って略垂直方向に落下する2つの接着剤流れ86a,86bを作る。その2つの接着剤流れ86a,86bは、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の左右側部内面部の上端に達すると方向転換し、そこから内方に向かって遂にはボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の上部内面部の左右中央部の1箇所に設定される接着剤合流位置92で合流し、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81とカバー部材83の後面カバー部83aとの嵌合隙間の出口90に接着剤86を塗布する。すると、毛細管現象で、その嵌合隙間に接着剤86が細部まで入り込み、それら嵌合隙間を塞ぐ。その後、接着剤86のカバー部材83の底面カバー部83bの底面部前部1箇所の接着剤流し込み位置91への流し込みを終了する。
上記防水構造は、上記基本構造を有するジャック51の防水について、図18に示す上記防水処理方法を実現し、カバー部材83の底面カバー部83bと後面カバー部83aの防水シールを接着剤86の1箇所(接着剤流し込み位置91)からの流し込みで行えるので、面倒な接着剤86の塗布作業(防水シール)を塗布装置で自動化することができ、また、接着剤86の流れ方向と同方向で乾燥工程も行えるので、カバー部材2個使いに比べ、ジャック51の生産性を飛躍的に向上しコストを大幅に低下できる。また、カバー部材83とカバー枠部81との隙間の出口84,90、及び各外部接続部68e,69e,70e,71e,72eとその各貫通部82a,82b,82c,82d,82eとの隙間の出口85a,85b,85c,85d,85eに接着剤86を均一に塗布することができるので、確実な防水シールを施すことができる。
したがって、上記防水構造、及び上記防水処理方法は、上記基本構造を有するジャック51の防水について、1個のカバー部材83と接着剤86の1箇所91からの流し込みによって確実に防水でき、そのジャック51の生産性を向上しコストも下げることができる。
[望ましい防水構造]
図20乃至図23,図28乃至図30,図31(a),図31(b)等に示すように、カバー枠部81は、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の後向き開口部を閉じる端壁部95を一体に備えている。これにより、2つの接着剤流れ86a,86bが各接着剤流出口88,89からカバー部材83の後面カバー部83aの後面部上をボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の内面部に沿って接着剤合流位置92に向かう際に、端壁部95で、接着剤86の一部がボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の後向き開口部から外部に流れ出すのを防止することができるので、2つの接着剤流れ86a,86bで、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81とカバー部材83の後面カバー部83aとの嵌合隙間の出口90に接着剤86をより確実に塗布することができる。
図17,図18,図21,図23,図27,図28,図32等に示すように、カバー部材83は、後面カバー部83aの後面の上下中間に下向き段差面96を形成し、カバー枠部81にカバー部材83を装着したとき、カバー枠部81の端壁部95の内面部に後面カバー部83aの下向き段差面96よりも上部の後面部96aを密着状に当接している。これにより、カバー枠部81の端壁部95とカバー部材83の後面カバー部83aとの間に形成される下向きに開口した空間97の天面が、それまでのボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の上部内面部から下向き段差面96に下がるので、その下向き段差面96よりも下方におけるボディ本体53の後端後方のカバー枠部81とカバー部材83の後面カバー部83aとの嵌合隙間の出口98に対し接着剤86を塗布すればよくなり、接着剤86の塗布範囲を減らし、その分、漏れの危険を少なくすることができると共に、接着剤86の使用量削減、防水処理の時間短縮を図ることができる。
また、カバー枠部81にカバー部材83を装着したとき、カバー枠部81の端壁部95の内面部に後面カバー部83aの下向き段差面96よりも上部の後面部96aを密着状に当接することにより、カバー部材83の左右方向、及び前後方向の位置決めが行なわれて、カバー部材83をガタ付きなく装着位置に位置保持することができ、防水処理時にカバー部材83のガタ付き等での接着破壊等を防止し、より確実に防水できる。
図23,図28,図31(A),図31(B),図32等に示すように、カバー部材83は、後面カバー部83aを断面クランク状に屈曲形成して、後面の上下中間に下向き段差面96を形成する一方、前面の上下中間には上向き段差面99を形成し、ボディ本体53の後端後方のカバー枠部81の上部内面部には、カバー枠部81にカバー部材83を装着したときに、後面カバー部83aの前面の上向き段差面99に対向する部位から突出し、先端を上向き段差面99に突き合い当接すると共に、後面カバー部83aの上向き段差面99より上部をカバー部材83の端壁部95との間で挟み込む下向き突条部100を形成している。これにより、カバー枠部81にカバー部材83を傾くことなく安定して装着することができ、防水処理時にカバー部材83のローリング方向やピッチング方向のガタ付き等での接着破壊等を防止し、より確実に防水できる。
図20,図21,図23,図27,図28乃至図30,図31(a),図31(b)等に示すように、カバー枠部81の端壁部95は、スリーブスプリング69用の収容部60の後向き開口部61とスリット部(後向き開口部)60bがチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を通して対向する下部中央部に背面視が下方に開いたコ字状のスリーブスプリング69装着用の切り欠き部101を有している。これにより、スリーブスプリング69は、ジャックボディ52の後端後方から切り欠き部101、及びチップスプリング68用の収容部58の2方開口部59を通して自身の収容部60に容易に挿入(圧入)装着することができる。後面カバー部83aの後面の下向き段差面96の高さ位置は、端壁部95の切り欠き部101よりも高い位置に設定され、防水処理時に接着剤86が端壁部95の切り欠き部101から外部に流れ出さないようにしている。
以上、実施形態は本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができる。
1、51 ジャック
2、52 ジャックボディ
3、53 ボディ本体
3a、53a 前面部
3b、53b 後面部
3f、53f 底面部
3bf、53bf 開口面部
4、54 円筒部
5、55 プラグ挿入孔
6、56 プラグ挿入口
8,10、60 収納部(第2収納部)
12,14,16、58,62,64,66 収納部(第1収納部)
18 チップスプリング(第2接片部材)
18c チップスプリング形成部(接片形成部)
18e 外部接続部
19、69 スリーブスプリング(第2接片部材)
19c、69c スリーブスプリング形成部(接片形成部)
19e、69e 外部接続部
20、70 第1コンタクト(第1接片部材)
20c、70c コンタクト形成部(接片形成部)
20e、70e 外部接続部
21、71 第2コンタクト(第1接片部材)
21c、71c コンタクト形成部(接片形成部)
21e、71e 外部接続部
22、72 第3コンタクト(第1接片部材)
22c、72c コンタクト形成部(接片形成部)
22e、72e 外部接続部
31、81 カバー枠部
31b、81b 底面部
32a,32b,32c,32d,32e、82a,82b,82c,82d,82e 貫通部
33、83 カバー部材
33d、83d 壁部
34、84 隙間の出口
35a,35b,35c,35d,35e、85a,85b,85c,85d,85e 隙間の出口
36、86 接着剤
36A,36B、86A,86B 接着剤流れ
36A−a,36B−b、86a,87b 接着剤流れ
37、87 接着剤流路溝
37d、87d 左右方向の溝部
38,39、88,89 接着剤流出口
41、91 接着剤流し込み位置
68 チップスプリング(第1接片部材)
68c チップスプリング形成部(接片形成部)
68e 外部接続部
P プラグ

Claims (2)

  1. 略直方体状のボディ本体と、
    そのボディ本体の前面部に前方突出状に配した円筒部とを一体に備え、
    その円筒部内から前記ボディ本体の後面部に貫通したプラグ挿入孔と、
    前記ボディ本体の底面部からの第1接片部材の第1収容部と、
    前記ボディ本体の後面部からの第2接片部材の第2収容部とを有する絶縁材からなるジャックボディと、
    前記ボディ本体の底面部から前記第1収容部に挿入装着され前記プラグ挿入孔に挿入されたプラグに接触する接片形成部と、
    前記ボディ本体の底面部から下方に突出する外部接続部とを有する前記第1接片部材と、
    前記ボディ本体の後面部から前記第2収容部に挿入装着され前記プラグ挿入孔に挿入されたプラグに接触する接片形成部と、
    前記ボディ本体の底面部から下方に突出する外部接続部とを有する前記第2接片部材とからなるジャックの防水構造であって、
    前記ボディ本体の底面部から後面部にわたるL字状に屈曲した開口面部の外周に、底面部に対しては下方突出状に、後面部に対しては後方突出状に形成したカバー枠部と、
    前記各外部接続部を貫通する貫通部を有し前記カバー枠部にその底面部から嵌着され前記開口面部を覆う絶縁材からなるL字状のカバー部材と、
    そのカバー部材と前記カバー枠部との隙間、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間を塞ぐ接着剤とからなり、
    前記カバー部材はその底面部に下方に突出した壁部を有し、
    前記カバー枠部に前記カバー部材を装着したとき、前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材の底面部の前記壁部とで、前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間の出口が開らかれている前記カバー部材の底面部の外側部に連続した接着剤流路溝を形成し、かつ、その接着剤流路溝内の接着剤流路を前記カバー部材の底面部の後端左右両端の2箇所で後方に開く2つの接着剤流出口を形成したことを特徴とするジャックの防水構造。
  2. 請求項1に記載のジャックの防水構造において、
    前記第1接片部材、及び前記第2接片部材と前記カバー部材とが装着された前記ジャックボディの上下が逆になる裏返し状態で、前記接着剤を前記接着剤流路溝の前端部にある左右方向の溝部の溝方向略中央部の1箇所に流し込むことで、その1箇所から左右に分かれて前記各接着剤流出口に向かう2つの接着剤流れを作り、その2つの接着剤流れによって前記ボディ本体の底面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口、及び前記各外部接続部とその前記各貫通部との隙間の出口に前記接着剤を塗布し、それら隙間に前記接着剤を流し込み、かつ、前記各接着剤流出口から前記カバー部材の後面部の左右両端部を落下する2つの接着剤流れによって前記ボディ本体の後面部の前記カバー枠部と前記カバー部材との隙間の出口に前記接着剤を塗布し、その隙間に前記接着剤を流し込むことを特徴とするジャックの防水処理方法。
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US9887492B2 (en) 2014-03-17 2018-02-06 Ricoh Company, Ltd. Electrical connector with elastic member

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