JP2013066094A - アンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3個以上の導電性材料から成る薄片面状アンテナ素子1を一点C廻りに回転対称として、かつ、微小間隙部3をもって相互に近接して配設し、薄片面状アンテナ素子1は、一点Cから最も離れた箇所に最外角部10を備えると共に、一点Cから最外角部10へ向かうラジアルスリット2を有し、ラジアルスリット2の内端は、微小間隙部3の内端に連続して形成し、さらに、微小間隙部3のラジアル方向中間位置に於て、アンテナ素子1の外周縁部13に外側スリット4を切欠形成している。
【選択図】図1
Description
従来、このシステム用の上記小出力アンテナとしては、屋内の通話エリア設計のため、アンテナには無指向性の特性が要求されることから、ダイポールアンテナやモノポールアンテナが使用されてきた(特許文献1参照)。
また、上記一点を上記3個以上のアンテナ素子の共通の第1給電点とすると共に、上記ラジアルスリットの内端と上記微小間隙部の内端とが連続する内角部に第2給電点を配設したものである。
図1〜図6に示すように、本発明に係るアンテナAの第1の実施形態〜第6の実施形態の全てに共通する構成を説明すると、3個以上の導電性材料から成る薄片面状アンテナ素子1を一点C廻りに回転対称として、かつ、微小間隙部3をもって相互に近接して配設している。薄片面状アンテナ素子1は、一点Cから最も離れた箇所に最外角部10を備えると共に、一点Cから最外角部10へ向かうラジアルスリット2を有している。ラジアルスリット2の内端は、微小間隙部3の内端に連続して形成している。
また、アンテナAは、一点Cを、3個以上のアンテナ素子1の共通の第1給電点E1とし、ラジアルスリット2の内端と微小間隙部3の内端とが連続する内角部12に第2給電点E2を配設している。アンテナAには、第1給電点E1から第2給電点E2に通電するように図示省略の導線が接続されている。
また、図4,図5,図6に於て、本発明の第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態を示すアンテナAは、ラジアルスリット2のラジアル方向中間位置に於て、アンテナ素子1の内周縁部14に(凹状に切り込む)内側スリット5を切欠形成している。このようにして、内側スリット5は、ラジアルスリット2に直交して十文字を成す。
なお、外側スリット4は、微小間隙部3の外端部を形成する薄片面状アンテナ素子1の近接角部11と一点Cとの中点近傍に設けるのが好ましく、内側スリット5は、最外角部10と一点Cとの中点近傍に設けるのが好ましい。
また、金属膜、透明導電膜及び導電塗料膜を、直接ガラス及び電子基板等に成膜して使用したり、一旦樹脂シート、樹脂フィルム等に成膜したものを更にガラス及び電子基板に貼設して使用することもできる。
導電塗料膜としては、金属ペーストやカーボンペーストを使用でき、スクリーン印刷、ロールコーティング、転写等で製造することができる。
窓ガラス等のガラス面に張設して使用するときは、可視光線の透過率を70%以上にすることが望ましく、このような透明性を求められる用途では金属メッシュ型、極めて薄い(例えば0.05μmの)金属箔、あるいは、透明導電膜や金属半透明膜から構成することが好ましい。金属半透明膜としては、Ag−Cu,Ag−Pd,Ni−Au等を使用することができる。
なお、貼設又は貼着とは、ガラス面の外面に接着剤や粘着剤等で貼ったり、あるいは、焼付けて積層したり、それ以外にもガラス層の間に挟設・挟着させる場合も本発明では包含する。
また、本発明の第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態のアンテナAに於て、上限周波数FHに対応する内周ループ19の内周経路長寸法L19は、内側スリット5の長さ寸法L5を適宜設定することにより調整が可能である。つまり、本発明のアンテナAは、内側スリット5により、薄片面状アンテナ素子1の最外角部10,10間の長さ寸法L0を維持したまま内周ループ19の内周経路長寸法L19を延長するように構成している。
ここで、アンテナ素子1に於て、外周縁部13とは、アンテナ素子1の輪郭のうちラジアルスリット2を除いた範囲を意味し、内周縁部14とは、アンテナ素子1の輪郭のうちラジアルスリット2の範囲を意味している。
また、電気的波長λeとは、周波数Fの電流が波長短縮率Kを有するアンテナ素子1を流れる状態での波長であって、次式で表される。
λe=(300/F)*K
そして、内周ループ19の内周経路長寸法L19は、内側スリット5の幅寸法W5を適宜設定することにより調整が可能である。また、内周ループ19の内周経路長寸法L19は、ラジアルスリット2の内端から外端までの長さ寸法L2を適宜設定することによっても調整可能である。
なお、最外角部10は、ラジアルスリット2の外端との間に、0.5mm〜2.0mmの残部を残して形成されている。最外角部10は、適当な曲率半径を有していても良く、例えば、曲率半径が0.5mmとなるように形成すれば良い。
また、ラジアルスリット2の幅寸法W2は1.0mm〜5.0mm、微小間隙部3の間隙寸法W3は0.5mm〜2.0mmに設定されるのが望ましい。ラジアルスリット2の外端は、テーパー状に形成されている場合を図示しているが、適当な曲率半径を有していれば良く、尖っていても良い。ラジアルスリット2の内端は、テーパー状に形成され微小間隙部3の内端と同じ幅員に減少し、微小間隙部3の内端に連続している。ラジアルスリット2と微小間隙部3とが連続する箇所は、弯曲状とし、円弧状の内角部12を形成している。
図7に示すように、本発明のアンテナAは、携帯電話の電波を室内に引き込むための屋内中継用アンテナ30に接続され、屋外の電波をビルの室内31や地下街32等の閉じた室内空間に、電波が及ぶように中継する。アンテナAは、ビルの室内31や地下街32の室内空間の天井に、突出することなく設置される。
アンテナAは、携帯電話等の双方向無線通信に於て、例えば、周波数分割複信(FDD)の受信電波(周波数:1.94GHz〜1.96GHz)及び送信電波(周波数:2.13GHz〜2.15GHz)の両方に対応する。
第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態のアンテナAは、送信電波の周波数(2.15GHz)の近傍に1つのピークを有し、受信電波の周波数(1.94GHz)よりも低い周波数帯域に夫々が異なるもう一つのピークを分布している。即ち、本発明のアンテナAは、十分に広い周波数帯域にて、2つのピークが存在する双峰的な軌跡を描き、周波数分割複信(FDD)の2種類の電波の周波数に対応する広帯域にわたって、有効なVSWR特性を得たことが判る。
なお、図示省略するが、本発明のアンテナAは、無指向性の特性を有していることが確認されている。即ち、周波数分割複信(FDD)に対応する受信電波・送信電波の両方の周波数域に於て、均一に電波を放射しており、無指向特性を有している。
第4の実施形態のアンテナAは、内側スリット5の長さ寸法L5を、8.5mmに設定している。また、第5の実施形態のアンテナAは、内側スリット5の長さ寸法L5を、13.5mmに設定し、第6の実施形態のアンテナAは、内側スリット5の長さ寸法L5を、18.5mmに設定している。その他の構成及び条件は、上述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、図14と図15に示す本発明の第9,第10の実施形態のように、3個の略正六角形状薄片面状アンテナ素子1を備え、全体が三叉状に形成されているものでも良い。図14では、微小間隙部3のラジアル方向中間位置に於て、アンテナ素子1の外周縁部13に(凹状に切り込む)外側スリット4を切欠形成している。また、図15では、ラジアルスリット2のラジアル方向中間位置に於て、アンテナ素子1の内周縁部14に(凹状に切り込む)内側スリット5を切欠形成している。3個の薄片面状アンテナ素子1は、夫々の最外角部10を角度120°かつ尖鋭状に形成され、第1給電点E1(一点C)を有する中央連結部によって一体状に連結されている。
2 ラジアルスリット
3 微小間隙部
4 外側スリット
5 内側スリット
10 最外角部
12 内角部
13 外周縁部
14 内周縁部
C 一点
E1 第1給電点
E2 第2給電点
Claims (3)
- 3個以上の導電性材料から成る薄片面状アンテナ素子(1)を一点(C)廻りに回転対称として、かつ、微小間隙部(3)をもって相互に近接して配設し、
上記薄片面状アンテナ素子(1)は、上記一点(C)から最も離れた箇所に最外角部(10)を備えると共に、上記一点(C)から上記最外角部(10)へ向かうラジアルスリット(2)を有し、該ラジアルスリット(2)の内端は、上記微小間隙部(3)の内端に連続して形成し、
さらに、上記微小間隙部(3)のラジアル方向中間位置に於て、上記アンテナ素子(1)の外周縁部(13)に外側スリット(4)を切欠形成したことを特徴とするアンテナ。 - 3個以上の導電性材料から成る薄片面状アンテナ素子(1)を一点(C)廻りに回転対称として、かつ、微小間隙部(3)をもって相互に近接して配設し、
上記薄片面状アンテナ素子(1)は、上記一点(C)から最も離れた箇所に最外角部(10)を備えると共に、上記一点(C)から上記最外角部(10)へ向かうラジアルスリット(2)を有し、該ラジアルスリット(2)の内端は、上記微小間隙部(3)の内端に連続して形成し、
さらに、上記ラジアルスリット(2)のラジアル方向中間位置に於て、上記アンテナ素子(1)の内周縁部(14)に内側スリット(5)を切欠形成したことを特徴とするアンテナ。 - 上記一点(C)を上記3個以上のアンテナ素子(1)の共通の第1給電点(E1)とすると共に、上記ラジアルスリット(2)の内端と上記微小間隙部(3)の内端とが連続する内角部(12)に第2給電点(E2)を配設した請求項1又は2記載のアンテナ。
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